第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

当社グループの事業は大部分が一般顧客に直接応対することから、地域の皆様に愛され、お役に立てることが事業の大前提であると考えております。従って、「地域の皆様からの支持を受け、信頼される企業でありたい」という強い信念をもって、これを経営方針としております。

当社グループが販売するものは単に食事や商品だけではなく、お客様の生活を様々に彩る「心の豊かさ」の販売を目指しております。当社グループの社訓でもあります「創意」・「熱意」・「誠意」をもって取組んでまいります。

 

(2)経営戦略等

当社グループは創業より、フランチャイジーとしてミスタードーナツをはじめとするブランドに加盟し、運営ノウハウの提供を受けて多店舗展開してまいりましたが、2016年3月に株式会社アスラポート・ダイニング(現 株式会社JFLAホールディングス)と「業務資本提携契約書」を締結し、当社グループのオリジナルブランドであります「かつてん」のフランチャイザーとしての全国展開に向けた加盟店の募集及び出店や、2017年3月に株式会社advance growingと「らーめんおっぺしゃんフランチャイズチェーン エリアフランチャイズ本部認定契約」を締結し、当社グループが主に店舗を展開している北海道・東北地区のエリアフランチャイザーとしての権利を取得し、フランチャイザーとしての事業運営に尽力してまいります。また、2021年10月より北海道寿都郡黒松内町の特産物手づくり加工センター(トワ・ヴェール)の指定管理者として食品製造及び販売を開始し、2022年8月から同町内で農地を賃借して農業に参入、2023年2月に同町内の株式会社TOMONIゆめ牧舎を連結子会社化し酪農業に参入いたしました。今後は、店舗運営、フランチャイザー事業運営だけではなく、食品マーチャンダイジング事業の収益化、北海道の企業として地場食材を積極的に利用し、生産・加工地域の発展に貢献できるよう、「食」全体の発展に努めてまいります。

 

(3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループが目標とする経営指標として、経常利益率の安定的な成長を重視しております。常にコスト削減及び収益改善意識を持ち、経常利益率の向上に努めてまいります。中期的な目標として経常利益率3.3%を目標としております。

 

(4)経営環境

当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症に関する行動制限がなくなったものの、国際情勢不安定の影響による原材料、エネルギー価格の高騰が当社の業績に大きな影響を及ぼすことが予想されます。

このような経営環境であっても、既存店舗の強化と新規事業に挑戦し続けてまいります。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループの喫緊の課題であります、安定的な収益確保ができる体制にすべく、組織編成、展開業態の絞り込み等を行い、より効率的な店舗運営だけではなく、営業店舗以外の事業分野に参入し、「食」全体の発展や生産・加工地域との連携などの地域貢献やフードマイレージの削減など、当社グループの事業間の連携が可能になりつつあるものの、新型コロナウイルス感染症に関する制限は撤廃されたものの、厳しい経営環境が続くものと予想されます。

国際情勢不安などの未確定な要素が多い状況でありますが、当社は飲食部門・物販部門共に既存店舗の運営コストの削減及び各種契約内容の見直し、収益性・立地その他の条件を考慮し、慎重に判断したうえで店舗及び新規店舗の展開を進めるとともに、当社のオリジナルブランドの「かつてん」をはじめとするフランチャイザーとしての事業運営だけではなく、食品製造、農業、酪農など新たに参画した事業の経営基盤固めが必要であると認識しております。

当社グループは以下の事項を課題として認識し、対処してまいります。

① 次期を担う人材の確保・育成

当社グループの各店舗において、お客様に満足していただける商品やサービスを提供できる優秀な人材を確保し、時間をかけて教育・育成していくことは、当社グループが新規事業展開や新規出店をするにあたり、最も重要な課題であると認識しております。今後はスキルアップ研修を充実させ、自己啓発を支援する機会を増やすとともに、次期の管理職位を育成してまいります。

 

② フランチャイザーとしての事業体制の確立と収益化

当社グループのオリジナルブランドであります「かつてん」及びエリア本部の権利を取得した「らーめんおっぺしゃん」のフランチャイザーとして加盟開発を行い、多くの加盟者(企業)を募って店舗出店を推進し、当該事業を早期に収益事業に成長させてまいります。

 

③ 既存店舗の収益力回復

当連結会計年度末現在、当社グループは11業態51店舗を展開しておりますが、既存店舗の収益回復が当社グループの経営環境の改善には不可欠であります。店舗運営の基本事項である商品、サービス、店舗内外の清潔さ等の質の向上に努め、売上増とコスト削減を両立し、営業利益を獲得し得る体制を構築してまいります。

 

④ 新規出店、既存店舗の業態転換及び改装

直近7事業年度において、不採算店舗の閉店及び不採算事業からの撤退を中心に行ってまいりましたが、より慎重な判断のもと、収益性の見込まれる新規業態の出店や、高収益が見込まれる業態への転換、店舗の改装を行い、スクラップからビルドへシフトしてまいりました。今後も綿密な計画に基づいて、収益を重視した店舗の活性化を進めてまいります。

 

⑤ 食品製造加工事業の収益化

2021年10月より指定管理業務として食品製造及び販売事業に参入いたしました。ネット通販事業、新たな販路の開拓及び新商品の開発・販売等、成長可能性のある当該事業に経営資源を投下し、早期の業務の効率化、収益化を目指します。

 

⑥ 農業及び酪農業の収益化

当連結会計年度に参入した農業及び酪農業については、食品製造加工事業をはじめとする当社グループの事業との連携や地域との結びつき、新たな事業とのコラボレーションなどの可能性を模索し、早期の収益化を図ってまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

 当社グループは、企業の中長期的な持続可能性が重要な経営課題であると認識し、環境問題、社会課題、企業統治別のリスクを抽出し、そのリスクを回避しつつ限られた経営資源を有効に活用してグループ全体が成長を続けることが重要であると認識しております。

 環境問題への配慮として温室効果ガスの排出削減や店舗等での廃棄物のうちリサイクルが可能なものについてはその促進、社会課題については安全かつ衛生的な職場環境であることや従業員の多様性の促進、企業統治については、経営の透明性の確保及び維持などが挙げられますが、取締役会において、各項目のリスク情報を正確に把握したうえ、リスク回避の方法について議論したうえ、従業員に周知しております。

 詳細は、2023年6月30日公開の「コーポレートガバナンス」に記載しております。

 

(2)戦略

 2020年前半からの新型コロナウイルス感染症のまん延により、当社グループの経営環境は非常に厳しい状況となり、従来型の飲食店・物販店舗の展開だけではなく、地球環境及び労働環境に配慮しつつ地域に根差した生産、製造を含む「食」を創造する企業を目指し、北海道寿都郡黒松内町において2021年10月から「黒松内町特産物手づくり加工センター(トワ・ヴェール)」の指定管理者としてチーズ、ハム、ベーコン、アイスクリーム等の製造、加工及び販売を開始したことを皮切りに、2022年8月に農業に参入しました。また、2023年2月に株式会社TOMONIゆめ牧舎を連結子会社化して酪農業にも参入いたしました。同一町内に生産・製造拠点があることによる輸送コスト及び温室効果ガスの削減、人員の効率化や事業間の相互協力体制の構築や雇用の創出を含む地域貢献を戦略として捉えております。

 

 当社グループの持続的な成長のためには人材の確保・育成が必要不可欠であります。性別、国籍、採用方法や時期にとらわれない多様な人材が能力を発揮できる環境及び評価制度の見直しや、短時間勤務制度や各種休業制度をはじめとする多様な制度の充実が必要であると認識しております。2020年から外国人雇用を開始しておりますが、今後は国及び地域を拡大して採用活動を継続するとともに、柔軟かつ長期間の雇用を維持するための受け入れ態勢についても適宜対応できる体制が求められております。また、障がい者、高齢者雇用などの社会的責任を担うことも重要なタスクとして捉え、多種多様な人材や働き方に即した労働環境等を整備していくことが求められていると認識しております。

 

(3)リスク管理

 コロナ禍で飲食店等の実店舗は時短営業や休業などを余儀なくされ、経営環境が急激に悪化し、不採算となった店舗の大量閉店も余儀なくされました。事業規模の縮小を避けるための新たな収益の柱となる事業の模索や経営基盤の安定が最優先事項であると認識しております。

 当社グループがリスクとして認識している項目の詳細は、有価証券報告書 第2 事業の状況 3 事業等のリスクに記載のとおりであります。

 

(4)指標及び目標

 当社グループは、企業として長期間にわたり良好な経済活動を維持し続けるためには、既存事業だけではなく新規事業への挑戦が必須となります。その際、新規事業に精通した人材を外部から採用する場合と社内で選任する場合がありますが、いずれの場合も従業員のキャリアアップの機会となり、それが当社グループ全体の成長に繋がることから、当社グループのすべての従業員に等しく挑戦及び新たな知識の習得の機会を創出するための仕組みを構築してまいります。

 

 当社グループの成長には人材の確保及び育成が最重要課題であります。次期を担う経営幹部、管理職の育成、そのためには労働環境を整備し、より働きやすい環境の提供と継続的な募集・採用活動を並行して実施することや、人材育成のための研修体制を確立、離職率を下げる取り組みなどが求められていると認識しております。

 また、当社グループでは、「(2) 戦略」において記載した、人材の多様性を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いることとしました。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。

指標

目標

実績(当連結会計年度)

管理職に占める女性労働者の割合

2029年3月までに20.0%

17.2%

男性労働者の育児休業取得率

2027年3月までに 1.0%

0.0%

労働者の男女の賃金の差異

2029年3月までに85.0%

80.9%

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)フランチャイズ契約について

2023年3月末日現在、当社の売上高の81.9%を占めるフランチャイジー事業において、当社は、㈱ダスキン、㈱ベビーフェイス及び㈱レインズインターナショナル等と締結したフランチャイズ契約に基づいて、「ミスタードーナツ」(当事業年度売上高全体の43.7%)、「ベビーフェイスプラネッツ」(同13.6%)、「モスバーガー」(同7.3%)等の店舗をフランチャイジーとして展開しております。当該契約においては、類似の事業を展開してはならないこと、ノウハウの漏洩禁止やチェーン組織の名声を傷つけないこと等の加盟店の義務が定められており、当社がこれらに違反した場合には、当該契約を解除されるだけでなく、損害賠償や営業の停止を求められる可能性があります。また、それらに付随して、飲食・小売業界における信用の低下のみならず社会的信用の低下を招くこと等により、新たなフランチャイズ契約が困難になること、違反をしていないフランチャイズ契約においても新規出店の許可を受けるために通常より長い時間を要するようになることや既存店の来店客数が減少すること等、当社の業績が影響を受ける可能性があります。

また、フランチャイジー事業においては、フランチャイザーの経営方針、商品施策や経営状況等により、来店客数の減少や顧客単価の低下等を招き、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)事業展開について

① 出店政策について

2023年3月末現在、当社グループが展開しております店舗を含む拠点数の合計は52箇所であります。その内訳は、飲食部門48店舗、物販部門2店舗、食品製造拠点及び酪農事業拠点各1ヵ所であります。また、出店場所はショッピングセンターを含む複合施設内の出店が全店舗数の半数以上を占めております。

当社の店舗出店地域は、関東以北となっており、2023年3月末時点の都道府県別店舗数は、北海道34、東北地方(青森県、岩手県、宮城県、福島県)16店舗であります。これまで当社はフランチャイジー事業を中心とした出店を行う一方、フランチャイジー事業運営で得たノウハウをオリジナルブランド事業の発展に活かし、オリジナルブランド事業の店舗を出店してまいりました。今後は、出店する事業及び地域を慎重に選定し、店舗展開を行う方針でありますが、出店条件に合致する物件が確保できず計画通りに出店できない場合や、出店場所の周辺環境の変化により、出店後の販売状況が芳しくない場合等において、当社の事業計画や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 (単位:千円)

 

 

第41期

(自2018年4月1日

至2019年3月31日)

第42期

(自2019年4月1日

至2020年3月31日)

第43期

(自2020年4月1日

至2021年3月31日)

第44期

(自2021年4月1日

至2022年3月31日)

第45期

(自2022年4月1日

至2023年3月31日)

売上高

4,276,860

4,628,193

4,171,023

4,020,841

4,194,073

 

 

飲食部門

3,663,617

4,103,093

3,777,500

3,690,161

3,796,097

物販部門

613,242

525,100

393,523

229,944

182,431

食品製造部門

100,735

215,544

営業利益又は営業損失(△)

△77,065

△7,370

△135,794

△135,174

42,651

経常利益又は損失(△)

△93,658

△17,347

△144,610

△68,575

36,698

特別損失のうち退店等に伴う損失

22,802

36,834

36,388

20,708

86,762

当期純利益又は当期純損失(△)

△142,592

△103,873

△215,262

△110,227

△69,880

飲食部門

期末店舗数(店)

66

65

60

60

48

 

フランチャイジー事業

期末店舗数(店)

54

52

49

49

43

オリジナルブランド事業

期末店舗数(店)

12

13

11

11

5

物販部門

期末店舗数(店)

7

6

3

3

2

 

フランチャイジー事業

期末店舗数(店)

7

6

3

3

2

食品製造部門

期末拠点数

-

-

-

1

1

農畜産部門

期末拠点数

-

-

-

-

1

合計

出店数
(店)

9

7

6

0

1

閉店数
(店)

5

9

10

4

12

期末拠点数

73

71

67

63

52

(注)1.退店等に伴う損失は、固定資産売却損及び店舗閉鎖に伴う費用の合計額であります。

2.出店数には譲受店舗及び業態変更に伴う出店店舗が含まれております。

3.閉店数には譲渡店舗及び業態変更に伴う閉店店舗が含まれております。

4.連結損益計算書を作成していないため、損益については損益計算書の数値を記載しております。

 

② 有利子負債依存度について

当社グループは、新規出店に際して建物入居のための敷金保証金、建築、内装設備等のための資金が必要となります。加えて、フランチャイジー事業においては、加盟金、加盟保証金等の資金が必要となります。当社グループはこれらの資金を金融機関からの借入金等により賄っているため、負債・純資産合計に占める有利子負債の比率が高い水準にあり、2023年3月期末で80.4%であります。また、2023年3月期における支払利息は53,713千円であります。

今後につきましては、自己資本の強化に努める方針でありますが、金利動向及び金融情勢の変化等による支払利息の増加等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 (単位:千円)

 

 

第45期

(2023年3月31日)

(負債の部)

 

短期借入金

267,431

長期借入金

2,103,474

リース債務

27,777

小計(A)

2,398,682

負債・純資産合計(B)

2,984,453

(A)/(B)

80.4

(注)1.長期借入金・リース債務・割賦債務は1年内返済予定額が含まれております。

2.連結損益計算書を作成していないため、支払利息は損益計算書の数値を記載しております。

 

③ 敷金保証金について

当社グループは、店舗の出店に際して賃借物件を借り受けることを基本方針としており、2023年3月末現在、50店舗中、44店舗につき土地及び建物を賃借し、3店舗につき土地を賃借しております。その結果、敷金及び保証金の資産合計に占める割合は、2023年3月末現在15.0%となっております。当該敷金保証金は賃貸借契約の終了をもって返還されるものでありますが、賃貸主の経営状況等によっては当該店舗に係る敷金保証金の返還や店舗の営業継続に支障等が生じる可能性があります。

また、店舗の不採算等により、当社グループが賃貸借契約終了前に閉店し、契約解除する場合には、当該契約解除により、敷金保証金の全部又は一部が返還されないことや、将来において当該賃貸主が保有する他の物件を当社グループが賃借することが困難となる可能性があります。

④ 人材の育成及び確保について

当社グループの各部門において、高品質の商品とサービスを顧客に提供するため優秀な人材を必要としており、店舗責任者は時間をかけて教育することが必要であります。当社グループは、店舗等の責任者はすなわち社長代行であるとの認識から、その育成には十分な時間を掛けており、各フランチャイザーが定める研修や独自の研修を行うことで商品知識や接客技術の習得をはじめとする人材の育成にも継続的に取り組んでおります。また、年1回の定期採用のみならず、出店や新規事業参入に備えた人材の確保を目的として技能・経験を考慮し、基準に達していると考えられるパートナー従業員を正社員として登用する等の中途採用を実施しております。

しかしながら、店舗責任者等の人材育成が順調に進まなかった場合、もしくは、必要な人材を十分に確保できなかった場合には当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ フランチャイザー事業運営について

当社グループのオリジナルブランドであります「かつてん」のフランチャイザー及び「らーめんおっぺしゃん」の北海道・東北地区のエリアフランチャイザーとして、フランチャイジー(加盟店)の募集及び出店を推進してまいりますが、加盟店の出店に際しては、出店条件に合致した物件が確保できないこと等により、出店数や出店時期が当社グループの計画通りに進まない場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)法的規制について

当社グループは多くの業態を展開しており、各事業に必要とされる許可を得て営業活動を行っております。

① 食品衛生法について

当社の飲食部門店舗及び食品製造部門は「食品衛生法」による規制を受けております。このため、店舗所在管轄都道府県知事の認可を得て営業・製造・加工をしております。

当社は、食品衛生法の遵守を常に心掛け、各店舗が食品衛生管理者を管轄保健所に届出しており、衛生管理マニュアルに従って、日常的に食材の品質管理や設備の衛生管理を行っております。また、社外の専門業者による食品衛生検査を定期的に実施し、衛生管理の徹底を図っております。

当社におきましてはこれまでに衛生問題に関連した重大な事故、訴訟、行政等の指導を受けた事実はありませんが、万一に備えて、生産物賠償責任保険及び食中毒・特定感染症利益担保特約を含んだ店舗総合保険契約を締結しております。

しかしながら、今後、店舗において食中毒等の発生の危険性については否定できず、万一、当社の飲食店舗において食中毒等が発生した場合は、当社グループの業績等に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 食品リサイクル法について

2020年12月に改正施行された食品リサイクル法(「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」)により、年間100トン以上食品廃棄物を排出する外食事業者(食品関連事業者)は、食品廃棄物の発生量の抑制、減量及び再生利用を通じて、排出する食品残渣物の2割を削減することが義務付けられております。

飲食部門の店舗のうち、ショッピングセンター内で営業している店舗数の割合は、2023年3月末現在48.0%を占めております。ショッピングセンター自体で生ゴミ処理機等を導入しているため、現状においては食品リサイクル法において定められた外食事業者に該当しておりません。しかしながら、法律の改正等により、同法の定める外食事業者に該当した場合には、既存の委託処理業者に加えて新たな食品廃棄物再処理可能業者等との取引を行う必要や、自社で再処理設備を購入し処理を行わざるを得なくなる等の必要が生じた場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 個人情報の管理について

個人情報の管理に関しては、「個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律」(2020年6月改正)において、個人情報を事業の用に供している者が、あらかじめその利用目的を明示し、本人の同意を得ずに個人情報を利用目的の達成に必要な範囲を超えて利用した場合には行政処分が科され、場合によっては刑罰の適用を受ける可能性があります。

当社グループが運営する通販サイトやトワ・ヴェールのインターネット販売において、顧客の個人情報を取り扱うことから、同法の規制を受けております。

当社グループは個人情報管理規程において従業員に対して秘密保持を義務付ける等、保有する個人情報が外部に漏洩しないよう管理体制の整備に努めております。しかしながら、不測の事態により当社グループが保有する個人情報が外部に漏洩した場合には、顧客等からの信用の低下による売上減少や賠償金の支払い等により、当社グループの業績等に影響が生じる可能性があります。

 

④ 畜産業に係る法律について

連結子会社である株式会社TOMONIゆめ牧舎では乳牛の飼養を行っており、「家畜伝染病予防法」、「個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特措法」、「資料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律」及び「家畜排せつ物法」をはじめとする多くの法律の遵守が求められており、伝染病の発生防止、食の安全確保、環境汚染への配慮等について定められております。違反した場合には行政指導、行政処分が行われるものもあり、勧告・命令等に従わない場合は課徴金を科せられるものがあるほか、施設周辺の環境汚染等があった場合、その改善にも費用を要するため、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)減損会計について

減損会計の適用により、保有する固定資産について減損処理が必要になった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)短時間労働者に対する厚生年金適用拡大等について

厚生労働省は、将来にわたる年金財政の安定化等を目的に、短時間労働者(正社員以外の労働者で、1週間の所定労働時間が正社員より短い労働者)に対する厚生年金への加入基準を拡大するべく検討しております。

当社グループは、2023年3月末現在375人の臨時従業員を雇用しており、業種柄多くの短時間労働者が就業しております。今後、当該年金制度が変更され、厚生年金適用基準の拡大が実施された場合には、当社グループが負担する保険料の増加等により業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)食材について

原産地、原材料、消費期限の偽装問題や価格の高騰等、食材の安心・安全は外食業界全体にとって最重要事項であります。当社グループでは食材の安全を第一に、安定的な確保を図っておりますが、食材の安全性に係る不安等により外食産業からの消費者離れが生じた場合や、安全な食材の供給不足や食材市況に大幅な変動が生じた場合等においては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

(7)顧客動向について

当社グループの顧客は個人が主体であるため、天候、流行、嗜好等の変化により、商品・サービス等の販売状況等が左右されることにより来店客数が減少した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)新型コロナウイルスの感染症ついて

現時点では行動制限はないものの収束時期が見通せないことや、感染の再拡大により店舗の運営が通常通りできない場合や人的被害があった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)重要事象等について

当社は、2014年4月に策定した経営改善計画に基づき、不採算店舗及び事業からの撤退や業態変更を進め、店舗及び事業の整理に一定の目途がついたことから、慎重な判断のもと、新規出店、業態変更、大規模改装等に少しずつシフトし、店舗数及び事業規模の回復を図ってまいりました。

2021年7月より始まりました新たな経営改善計画においては、2016年3月に株式会社アスラポート・ダイニング(現 株式会社JFLAホールディングス)と締結した「業務資本提携契約」をもとに、共同事業として進めてまいりました、オリジナルブランドであります「かつてん」のフランチャイザー事業、「らーめんおっぺしゃん」の北海道・東北地区のエリアフランチャイザー事業を推進してまいります。また、2021年7月に北海道寿都郡黒松内町の「黒松内町特産物手づくり加工センター」(トワ・ヴェール)の指定管理者に指定され、同年10月より当該施設においてチーズ、ハム、ベーコン、アイスクリーム等の製造、加工及び販売を開始し、2023年2月には株式会社TOMONIゆめ牧舎を株式の取得により連結子会社化し、酪農業にも参入いたしました。今後も慎重な判断のもと、新規事業への参入を行ってまいります。更に当社の主要事業であります店舗運営につきましては、既存及び新規業態の双方で新たな店舗展開を行って収益を確保してまいります。

当事業年度につきましては、営業利益42,651千円、経常利益36,698千円を計上し、業績回復の兆しがあるものの、依然として厳しい経営環境で推移しております。また、当社の有利子負債は2,128,165千円と負債・純資産の78.9%を占め、依然として手元流動性に比して高水準であるため、取引金融機関から返済条件の緩和を継続して受けている状況にあります。こうした状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

当社は、当該重要事象等を解消すべく、事業面及び資金面において対応策を講じております。

事業面におきましては、期間限定商品やサービスの訴求、スマートフォンのアプリやクーポンを使用した効率的な販売促進活動による収益確保と販売管理費及び設備投資の抑制等のコスト削減を両立し、収益力の強化に努めてまいります。当社のオリジナルブランドであり、フランチャイザーとして加盟店展開しております「かつてん」の積極的な加盟開発及び加盟出店を進め、フランチャイザー事業を当社の収益の柱となる事業へと成長させてまいります。また、株式会社JFLAホールディングスと締結した「業務資本提携契約」により、飲食事業、卸売事業、製造・販売事業を組み合わせた販売コストの削減及び新規事業展開を進めてまいります。

従来、店舗の展開を事業の主軸としていた当社でありますが、今後は当社グループとして食品製造及び酪農業に参入し、「食」に関する事業展開及びサステナビリティを意識しつつ、収益拡大に向けた販路の拡大及びコスト削減の実現を目指してまいります。

資金面におきましては、当社の主力取引銀行の支援のもと、取引金融機関に対し、長期借入金元本返済の更なる緩和要請を行い、当面の返済猶予について同意を得ております。また、主力取引銀行と適時状況と情報を共有しており、今後の状況変化に応じた柔軟な支援体制を得られる見込みであります。

当該金融支援及び事業遂行により、財務体質の改善を図ってまいります。

これらの具体的な対応策を実施することにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められません。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループは、当連結会計年度が連結初年度であり、また、連結子会社のみなし取得日を当連結会計年度末日としていることから、当連結会計年度においては、貸借対照表のみを連結しているため、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書及び連結キャッシュ・フロー計算書は作成しておりません。

そのため、損益及びキャッシュ・フローに関する記載につきましては、個別財務諸表に係る数値を記載しております。

 

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に関連した行動制限が緩和され、社会・経済活動が徐々に正常になりつつありますが、収束時期が見通せないことや、世界情勢の不安定による影響もあり、先行不透明な状況であります。

当社の主要な事業であります飲食業・小売業及び食品製造業におきましては、原材料及び光熱費高騰の影響が非常に大きく、また、慢性的な労働力不足も大幅な解消には至らず、大変厳しい環境で推移いたしました。

このような経済状況のもと、当社におきましては、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策を全ての店舗・拠点で実施し、お客様と従業員の安全確保を最優先とした店舗運営を継続しつつ、テイクアウト、ドライブスルー、デリバリーサービス並びにお客様のスマートフォンで注文できるスマートオーダーなど、顧客と従業員との接触を最小限にする取り組みを継続してまいりました。2022年8月に北海道寿都郡黒松内町に農地を賃借して農業に参入し、また、2023年2月に株式会社TOMONIゆめ牧舎を株式の取得により連結子会社化して酪農業に参入し、飲食・小売・食品製造だけではなく、原材料の調達を含めた「食」全般に携わる試みを開始いたしました。

 

当事業年度末における当社の展開業態は11業態、稼働店舗数は51店舗(前年同期末、16業態63店舗)となりました。不採算店舗及び事業からの撤退並びに売却により、店舗数が大きく減少したものの、売上高4,194,073千円(前年同期比4.3%増)、営業利益42,651千円(前年同期、営業損失135,174千円)、経常利益36,698千円(前年同期、経常損失68,575千円)、当期純損失69,880千円(前年同期、当期純損失110,227千円)となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

飲食部門

当事業年度の飲食部門におきましては、新型コロナウイルス感染症に対する取組みを徹底しつつ、フランチャイジー事業はフランチャイズ本部主導の新商品の投入や販売促進活動を、オリジナルブランド事業は季節限定商品の開発及び販売を継続し、スマートフォンアプリやLINE等で特定商品を訴求することで客単価増やリピート顧客の獲得、売上回復に努めてまいりました。また、感染症対策としてお客様と従業員との接触機会を減らす試みとして、一部店舗でスマートフォンでのオーダーシステムを導入しました。

飲食部門の当事業年度の売上高は3,796,097千円(前年同期比2.9%増)、セグメント利益69,446千円(前年同期、セグメント損失127,304千円)となりました。

物販部門

当事業年度の物販部門におきましては、飲食部門と同様に新型コロナウイルス感染症に対する取組みを徹底しつつ、フランチャイズ本部主導によるスマートフォンアプリやLINE等を使用した販売促進活動に加えて、来店顧客向けの店内イベントの開催や、季節商品訴求のための売場づくりを行って、商品提案を定期的に実施してまいりました。

物販部門の当事業年度の売上高は182,431千円(前年同期比20.7%減)、セグメント損失11,797千円(前年同期、セグメント損失1,529千円)となりました。

食品製造部門

2021年10月より、トワ・ヴェールの指定管理者として、チーズ、ハム、ベーコン、アイスクリーム等の製造、加工及び販売を開始し、通期稼働初年度となりました。

食品製造部門の当事業年度の売上高は215,544千円、セグメント損失14,997千円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ83,164千円増加し、当事業年度末は593,308千円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は172,159千円(前年同期は83,262千円の使用)となりました。これは主に減価償却費107,119千円、店舗閉鎖損失86,751千円があるものの、固定資産除売却益60,165千円、売上債権の減少43,135千円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は187,559千円(前年同期は23,660千円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出88,772千円があるものの、有形固定資産の売却による収入346,202千円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は276,553千円(前年同期は61,444千円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出315,019千円等によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

飲食部門

(千円)

物販部門

(千円)

食品製造部門

(千円)

127,680

合計

(千円)

127,680

(注)食品製造部門は当事業年度より通年稼働となりましたので、前年同期比は記載しておりません。

 

b.仕入実績

当事業年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

飲食部門

(千円)

1,414,128

101.3

物販部門

(千円)

109,390

90.1

食品製造部門

(千円)

134,524

合計

(千円)

1,658,044

109.2

(注)食品製造部門は当事業年度より通年稼働となりましたので、前年同期比は記載しておりません。

 

c.販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

飲食部門

(千円)

3,796,097

102.9

物販部門

(千円)

182,431

79.3

食品製造部門

(千円)

215,544

合計

(千円)

4,194,073

104.3

(注)食品製造部門は当事業年度より通年稼働となりましたので、前年同期比は記載しておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、新型コロナウイルス感染症に係る行動制限が撤廃され、社会経済活動が活発になりつつあるものの、原材料及び光熱費の高騰が続いており、非常に厳しい経営状況であると認識しております。

 

a.財政状態

(資産)

当連結会計年度末の流動資産は913,612千円、固定資産は2,070,841千円となりました。流動資産の主な内訳は、現金及び預金が597,505千円、売掛金が166,699千円であります。固定資産の内訳は、有形固定資産が1,322,104千円、無形固定資産が225,569千円、投資その他の資産が523,167千円であります。

この結果、当連結会計年度末における総資産は2,984,453千円となりました。

(負債)

当連結会計年度末の流動負債は666,512千円、固定負債は2,234,141千円となりました。流動負債の主な内訳は、短期借入金267,431千円、買掛金140,367千円、未払金133,340千円であります。固定負債の主なものは、長期借入金2,103,474千円であります。

この結果、当連結会計年度末における負債合計は2,900,653千円となりました。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は83,799千円となりました。

 

なお、当社グループは、当連結会計年度が連結初年度であり、前期は連結財務諸表を作成していないため、前期との比較は行っておりません。

 

b.財政政策

当社グループの事業活動の維持に必要な資金は、内部資金及び第三者割当増資により資金調達をしております。当社グループの有利子負債は、当連結会計年度末現在2,398,682千円と負債・純資産の80.4%を占め、手元流動性に比して高水準であるため、取引金融機関から返済条件の緩和を継続して受けている状況にあります。そのため、設備投資費用全額を内部資金で賄うため、設備投資には慎重を期しております。

 

c.経営成績

(売上高)

当事業年度は、店舗数が前年同期に比べ12店舗減少したものの、新型コロナウイルス感染症に関連した行動制限がなくなり、緩やかな回復傾向で推移したことにより、売上高は前事業年度に比べ4.3%増の4,194,073千円となりました。

セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析は以下のとおりであります。

<飲食部門>

飲食部門の売上高は前事業年度に比べ2.9%増加し、3,796,097千円となりました。新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限が緩和されて回復傾向にありますが、ディナー営業を主体とする「牛角」、「温野菜」等については、業績回復に時間を要する見込みであります。

<物販部門>

物販部門の売上高は前事業年度に比べ20.7%減少し、182,431千円となりました。売上高減少の主な要因は、店舗の閉店に伴うものであります。

<食品製造部門>

食品製造部門の売上高は215,544千円となりました。通期稼働初年度となりましたが、原材料及び光熱費の高騰により、厳しい状況で推移いたしました。

 

(売上原価、販売費及び一般管理費)

売上原価は、前事業年度に比べ88,391千円増加し1,653,483千円となり、販売費及び一般管理費は前事業年度に比べ92,984千円減少し、2,497,938千円となりました。売上原価は原材料高騰の影響により増加いたしましたが、販売費及び一般管理費は光熱費の値上がりがあるものの、人件費その他経費のコスト削減に努め、コスト圧縮を実現いたしました。

(当期純損益)

当事業年度は、営業利益42,651千円、経常利益36,698千円となり、前事業年度に比べ大幅な収益改善となりましたが、不採算店舗の閉店等による特別損失172,034千円を計上したことにより、当期純損失69,880千円となりました。

 

d.経営成績等の認識及び分析・検討内容

当社の経営に影響を与える大きな要因としましては、市場動向、原材料及び光熱費価格動向、人材の確保等があります。

市場動向については、当社グループの収益の大部分を占める飲食業界、小売業界においては、多くの同業他社との競争が今後も続くことが予想されることから、当社グループを取り巻く経営環境は厳しい状況で推移するものと認識しております。また、当事業年度末時点において、新型コロナウイルスの感染症に伴う行動制限はないものの、今後の動向次第で当社グループの業績に影響を及ぼす可能性が極めて高く、損失を最小限にするために迅速かつ適切な経営判断が求められることから、業務執行体制の簡素化・高度化が求められると認識しております。

原材料価格の動向については、当社の売上高の90.5%を占める飲食事業に影響を及ぼすことから、経営成績に与える影響が大きく、原材料価格の上昇を最小限に抑える必要があります。このため、業態横断的に使用する食材については、年間契約等により安定した価格で供給できるよう取り組んでおります。

人材の確保については、当社グループだけではなくあらゆる方面で直面している問題であります。人材の確保だけではなく、育成・強化していく必要があります。人材の定着が店舗収益の安定に繋がることから、多様な働き方の検討・提案や外国人雇用など、これまで以上の対策が求められると認識しております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当事業年度のキャッシュ・フローは、現金及び現金同等物の期末残高が593,308千円となり、税引前当期純損失52,495千円を計上したものの、固定資産除売却益60,165千円等もあり、資金の流動性を確保しつつあります。

当社の運転資金需要のうち主なものは、材料仕入高、給与手当を含む販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規出店等に係る設備投資や大規模改装等によるものであります。

当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金は、自己資金及び第三者割当による新株の発行により調達しております。

当社の有利子負債は当事業年度末現在、2,128,165千円と負債・純資産の78.9%を占め、手元流動性に比して高水準であるため、取引金融機関から返済条件の緩和を継続して受けている状況にあります。そのため、設備投資費用全額を内部資金で賄うため、設備投資には慎重を期しております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、貸倒引当金については、一般債権と個別債権に分類し、個別に回収不能見込み額を算出したうえ、損失額を計上しております。店舗閉鎖損失引当金については、閉店予定店舗の閉鎖に係る損失額を計上しております。資産除去債務については、不動産契約ごとに原状回復費用等を算出して計上しております。また、減損損失については、店舗又は資産グループごとに収益性や将来性を勘案し、その要否を判断したうえ、損失額を計上しております。これらは、個別に過去の実績並びに契約条件等を勘案して損失額を見積もっております。

 

 

(3) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、中長期的に経常利益率を向上させ、安定的な成長を目指していきたいと考えております。このため、経常利益率を重要な指標として位置づけており、中長期的な目標として経常利益率3.3%の達成を目指しております。

不採算店舗の整理に目途がついたことから、前事業年度から新規出店、業態変更、大規模改装等に少しずつシフトし始め、慎重な判断のもと店舗を増やしてまいりました。2016年3月に株式会社JFLAホールディングスと「業務資本提携契約」を締結し、当社のオリジナルブランドであります「かつてん」の加盟店を2店舗出店いたしました。今後は、店舗運営とフランチャイズビジネスの双方で収益確保、コスト管理の継続、慎重な経営判断のもと、収益性の高い新規事業に参入や、飲食から食品製造・販売、農業、酪農業にも参入し、「食」全般に関わる取り組み及び既存事業の収益の回復に努めてまいります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1)フランチャイジー事業に関する契約

当社は、「ミスタードーナツ」については㈱ダスキン、「モスバーガー」については㈱モスフードサービス、「はなまるうどん」については㈱はなまる、「ベビーフェイスプラネッツ」については㈱ベビーフェイス、「牛角」の北海道地区は㈱アイビス、東北地区は㈱レインズインターナショナル、「デリズ」については㈱デリズとそれぞれ、業態及び店舗毎にフランチャイズ契約を締結しております。また、エリアフランチャイズ本部として「らーめんおっぺしゃん」は㈱advance growingとエリアフランチャイズチェーン地区本部認定契約を締結しております。

各契約の概要は以下のとおりであります。

① ミスタードーナツチェーン契約

契約の内容     ドーナツ等を提供するための方法の付与、原材料及び付属品の提供
品質・数量・衛生管理とサービス方法の付与
店舗内外のデザイン・看板等の設計図と仕様の提供、商標・商号の使用
マニュアルの貸与並びに教育、トレーニング方法の付与
全ての店舗が統一された商品とサービスを提供する顧客の評価とイメージの付与
ロイヤリティ・広告分担金の支払の義務

契約の対象     ㈱ダスキンが本部機能を有する「ミスタードーナツ」各店

加盟保証金     契約締結時に一定額

ロイヤリティ    営業年数に応じて総売上高の一定率を支払う

広告宣伝費     総売上高の一定率を支払う

契約期間      契約締結日より5年間(以後の契約更新は2年ごとの自動更新)

② モスバーガーチェーンフランチャイズ契約書

契約の内容     ㈱モスフードサービスより商標、サービスマーク及び経営ノウハウを用いて「モスバーガー」を屋号とする飲食店の営業を行う権利を取得するとともに、㈱モスフードサービスに対して、広告宣伝費、ロイヤリティの支払、指定された食材の使用及び指定メニューの販売義務を負う

契約の対象     ㈱モスフードサービスが本部機能を有する「モスバーガー」各店

加盟金       契約締結時に一定額

保証金       契約締結時に一定額

ロイヤリティ    総売上高の一定率を支払う

広告宣伝費     総売上高の一定率を支払う

契約期間      契約締結日より5年間(以後の契約は協議のうえ再契約)

③ はなまるうどんフランチャイズチェーン加盟契約書

契約の内容     商標、サービスマークを使用する権利
店舗設計やレイアウトに関するノウハウの付与
チェーン店経営ノウハウを知る権利

契約の対象     ㈱はなまるが本部機能を有する「はなまるうどん」各店

加盟金       契約締結時に一定額

保証金       出店時に一定額

ロイヤリティ    毎月一定額を支払う

契約期間      契約締結日より5年間(以後の契約更新は5年ごとの自動更新)

 

④ ベビーフェイスプラネッツフランチャイズ契約書

契約の内容     商標、サービスマークを使用する権利
店舗レイアウト、香辛料調合法、各種メニューの調理法に関するノウハウの付与

契約の対象     ㈱ベビーフェイスが本部機能を有する「ベビーフェイスプラネッツ」各店

加盟金       契約締結時に一定額

ロイヤリティ    総売上高の一定率を支払う

契約期間      契約締結日より5年間(以後の契約更新は5年ごとの自動更新)

 

⑤ フランチャイズチェーン加盟契約書

契約の内容     店舗を開店する権限の付与、地区本部で定めた標識の使用許諾

契約の対象     北海道地区は㈱アイビスが地区本部機能を有し、東北地区は㈱レインズインターナショナルが地区本部機能を有する「炭火焼肉酒家牛角」各店

加盟金       契約締結時に一定額

ロイヤリティ    総売上高の一定率を支払う

契約期間      契約締結日より5年間(以後の契約更新は5年ごとの自動更新)

 

⑥ らーめんおっぺしゃんフランチャイズチェーンエリアフランチャイズ本部認定契約書

契約の内容     エリアフランチャイズ本部として、エリア内においてエリア加盟店に契約店舗の出店権限を付与してその指導・援助を行うこと、及びエリア内において、自ら契約店舗の直営店を出店すること。

契約の対象           エリア加盟店及びエリア直営店の契約店舗

対象地区            北海道、東北エリア

加盟金             エリア加盟店出店時に一定額

加盟金収入           契約締結時に一定額を受取る

ロイヤリティ収入        総売上高の一定率を受取る

加盟保証金           一店舗当たり一定額を預る

契約期間            契約締結日より10年間(以後の契約更新は、5年間ごとの自動更新)

なお、上記①から⑥のうち当社が支払った加盟金及びエリアフランチャイズ権利金は返還されず、当社にて償却しております。加盟保証金(預託保証金)は、契約終了後、速やかに返還されるものとなっております。

 

(2)業務資本提携に関する契約

当社は、2016年3月10日開催の取締役会において、株式会社アスラポート・ダイニング(現 株式会社JFLAホールディングス)と業務資本提携契約の締結及び第三者割当増資について決議を行い、同日付で「業務資本提携契約書」を締結しました。

その主な内容は、次のとおりであります。

① 業務提携の内容

1. 当社の事業基盤とする北海道・東北エリアにおける業態拡大と店舗展開

2. 人材マネジメントの共有化

3. 共同購買によるコスト削減と付加価値創造

4. 共同販促活動による効率化

5. 新規事業の共同開発

 

② 資本提携の内容

第三者割当による新株式発行

株式の種類及び数、払込金額等については、「第4提出会社の状況 (4)発行済株式総数、資本金等の推移(注)3」に記載のとおりであります。

 

(3)黒松内町特産物手づくり加工センターの管理運営に関する基本協定書

当社は、2021年7月21日開催の取締役会において、北海道寿都郡黒松内町「黒松内町特産物手づくり加工センター」(トワ・ヴェール)の指定管理者事業を開始することを決議し、2021年9月2日に黒松内町と「黒松内町特産物手づくり加工センターの運営管理に関する基本協定書」を締結しました。

その主な内容は、次のとおりであります。

① 基本協定の概要

指定管理者として、トワ・ヴェールの適正かつ円滑な管理のための基本事項、施設の使用範囲等について定める。

② 指定期間

 2021(令和3)年10月1日から2027(令和9)年3月31日まで。

③ 業務範囲

北海道産の原材料にこだわり、乳製品及び食肉製品の開発・製造・販売に関することや、酪農畜産のイメージアップのための体験研修の実施、製品の試食と販売によるマーケティング調査、見学、各種研修会等での使用許可。

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。