文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「食で世の中を変える、幸せにする、明るい未来実現に貢献する」という創業者理念、「真に食を愛する者が関門海という集団を形成し、社会に貢献する」という経営者理念のもと、情熱をもったビジョナリーカンパニーとなることを基本方針としております。
(2)経営戦略等
当社グループは、主力ブランドである「玄品」の価値向上を目的としたブランドの再構築を実施しており、これを基礎とした再成長・収益性向上に取り組んでまいります。
関門海の強みである
・ 「玄品」がとらふぐ料理業界でNO.1であり、安定してとらふぐの調達が可能なこと
・ 水産物の冷凍から解凍までの一連の工程における特許技術を有していること
・ 「玄品」の店舗オペレーションがシンプルであり、ノウハウの習得が比較的容易であることから、店舗展開しや
すいモデルであること
等を踏まえ、今後は
① 「玄品」ブランドの価値を最大限にまで磨き上げ、当社グループの「強み」「ブランド力」を活かしたとらふぐ
及びその他食材への展開
② とらふぐ料理業界でのシェア拡大並びに年中繁盛する「玄品」を目指し、各店舗の収益性向上
③ フランチャイズの日本全国及び海外への拡大
④ 「人が資本の関門海」の実現に向けた人財育成の実施及び処遇の見直し等による従業員満足度の向上を推し進め
てまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、店舗ごとの売上高営業利益率を重要な経営指標と考えております。具体的には、売上高営業利益率10%、店舗ごとの償却前営業利益率20%の達成を目指してまいりたいと考えております。
(4)経営環境
当社グループの主力事業である「玄品」が属するとらふぐ料理業界は、景気動向、とらふぐ相場、インバウンド旅行客に大きな影響を受けます。とらふぐは高級食材であるため、消費意欲動向により来客数、客単価等が左右されます。また、とらふぐ相場は、需給バランスにより上下しており、特に相場が下がっているときにはとらふぐ料理専門店以外による取扱や中食需要が増加する傾向にあります。また、インバウンド旅行客のとらふぐ料理への需要は年々高まっております。さらに継続的な人員不足や給与水準の高騰も続いております。
このような状況下において、当社グループでは景気動向を見据えたメニュー開発、養殖事業者との取組強化による安定した価格でのとらふぐ仕入れ、インバウンド旅行客への情報発信や対応可能なスタッフの配置、給与等の処遇見直しや正社員化促進に努め、経営環境の変化に対応しております。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
① 「玄品」ブランドの再構築
当社グループの主力事業である「玄品」は、とらふぐ料理店の中で最も高いシェアを誇りますが、一般的な知名度は未だ低いといえます。
今後、更に当社グループを発展させていくため、前期より開始した「玄品」のリ・ブランディングを積極的に推し進め、「商品」「心地よい空間」「サービス」を最重点施策として、より価値ある「玄品」ブランドの地位を確立してまいります。
これにより、世界ブランドとしての「玄品」として全国・海外展開等「玄品」の更なる拡大を目指すとともに、将来的には「玄品」ブランドでより多くの食材を取扱い、当社の企業価値を向上させてまいります。
② 収益性の向上
当社グループの重視する売上高営業利益率が低い要因としまして、閑散期である夏季の収益性悪化、本部機能強化等によるコストの増加があげられます。閑散期対策につきましては、とらふぐを年間通じてお召し上がりいただくため、閑散期限定のメニュー提案や新たな商品開発、海外旅行客の誘致強化等、来客数増加に向けた施策を実施するとともに、「はも」「寿司」といった夏季や年間を通じて食される食材を積極的に取り入れてまいります。その一方で、本部体制の適正化等による本部に係るコストの最適化を徹底することにより、収益性の向上を図ってまいります。
③ 財務基盤の強化
当社グループは、借入条件の見直しや第三者割当増資を実施したこと等により、財務体質は改善されましたが、今後の成長計画に対する資金需要に対応するため、経営成績の改善、在庫の適正化等による営業キャッシュ・フローの確保等により財務基盤の強化に努めてまいります。
④ 人財育成
当社グループは、長期的な経営方針において「人が資本の関門海」をテーマに掲げ、人財育成に主眼を置き、とらふぐの知識、接客、マネジメントに主眼を置いた研修の充実、従業員の待遇改善等を実施しており、将来の幹部育成と現場主義に重点をおいた持株会社体制へと移行しております。
今後も、当社グループは、全ての階層において人財を充実させ、世界に通用する人財を育成し、将来の幹部候補を多く輩出することにより、継続的に繁栄するビジョナリーカンパニーを目指してまいります。
以下において、当社グループの将来的な事業展開その他に関し、リスク要因の可能性があると考えている主な事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を確認した上で、その発生の予防、回避及び発生した場合の早期対応に努める方針であります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)とらふぐ料理専門店「玄品」について
当社グループの主力事業であるとらふぐ料理専門店「玄品」は、とらふぐの調達や食の安全性に関する問題等が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループといたしましては、養殖事業者との取組みを強化し、比較的安定した価格にてとらふぐの必要調達数の確保に努めるとともに、当社独自の冷解凍技術によりいつでも美味しいとらふぐが提供できる環境を整えております。また、安全性に関しましても、養殖業者への指導徹底、検査体制の整備等により、高品質かつ安全なとらふぐを提供することで、単一食材への依存による当社リスクを管理しております。
(2)売上高の季節変動について
「玄品」の店舗売上高は、業態の特性上、冬場である11月から3月に売上が偏重する傾向にあります。
当社グループといたしましては、閑散期需要開拓のため、とらふぐ以外の食材の提供、インバウンド需要の取り込み、季節メニューの提供やフェアの実施等を行っております。
なお、当社グループの2018年3月期及び2019年3月期における四半期別の売上高は次のとおりです。
(単位:百万円)
|
区 分 |
2018年3月期 |
2019年3月期 |
|||
|
金額 |
構成比 |
金額 |
構成比 |
||
|
上半期売上高 |
1,482 |
31.3% |
1,446 |
31.7% |
|
|
|
第1四半期売上高 |
748 |
15.8% |
757 |
16.6% |
|
第2四半期売上高 |
733 |
15.5% |
688 |
15.1% |
|
|
下半期売上高 |
3,243 |
68.7% |
3,111 |
68.3% |
|
|
|
第3四半期売上高 |
1,680 |
35.6% |
1,527 |
33.5% |
|
第4四半期売上高 |
1,563 |
33.1% |
1,584 |
34.8% |
|
|
通期売上高 |
4,725 |
100.0% |
4,557 |
100.0% |
|
(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(3)減損会計について
当社グループにおいて、今後、店舗業績の不振の要因により、固定資産の減損会計による損失を計上する場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)法的規制について
① ふぐ調理師免許制度について
ふぐの毒に起因する食中毒を未然に防止し、食品の安全性を確保することを目的として、ふぐを事業として取り扱う場合、都道府県知事へふぐ調理師免許保持者及び事業所の登録が必要となります。
当社グループにおきましては、ふぐ調理師免許の取得・登録に注力しておりますが、出店地域におけるふぐ調理師免許保持者が不足した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
② 食品衛生法について
当社グループは、飲食店及び食品の製造・販売業者として、食品衛生法の規制を受けております。
当社グループでは、過去において食中毒等の衛生管理上の問題は発生しておりませんが、万が一何らかの要因で食中毒等の問題が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)ストック・オプション制度について
当社グループは、会社法第236条、第238条及び第240条の規定に基づくストック・オプションを目的とした新株予約権の有償発行を行っております。
ストック・オプションの行使がなされた場合には、当社グループの株式価値の希薄化による影響を受ける可能性があります。
(6)借入金の返済について
当社グループの当連結会計年度末の借入は、2016年9月に金融機関と「シンジケートローン契約」に基づき、短期についてはコミットメントラインによる借入、長期については2019年9月を最終返済期日とした借入となっております。なお、当連結会計年度においては、短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金の残高が営業活動によるキャッシュ・フローを上回る状況となっておりますが、今後の返済資金の調達については、取引金融機関から一定の理解をいただける状況となっております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
なお、当社グループは店舗運営事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
① 財政状態及び経営成績の状況
a. 財政状態
当連結会計年度末の財政状態について、資産は、前期末と比較して209百万円増加し4,146百万円となりました。これは主にとらふぐ仕入の抑制等による商品及び製品の減少58百万円、流動資産のその他に含まれる還付による未収消費税等の減少65百万円等の減少要因があったものの、第三者割当増資や社債発行等による現金及び預金の増加337百万円、商流変更等に伴う売掛金の増加73百万円等の増加要因によるものです。
負債は、前期末と比較して6百万円増加し3,077百万円となりました。これは主に長期借入金の返済180百万円、短期借入金の純減額65百万円等の減少要因があったものの、社債の増加180百万円、商流変更等に伴う買掛金の増加71百万円等の増加要因によるものです。なお、2016年9月のシンジケートローン契約に基づいた借入について2019年9月に返済期日が到来するため、長期借入金1,350百万円を固定負債から流動負債に振り替えております。
純資産は、前期末と比較して202百万円増加し、1,068百万円となりました。これは、主に2018年11月30日にM&Aグローバル・パートナーズ㈱を引受先とした第三者割当増資200百万円によるものであります。
b. 経営成績
当連結会計年度において、当社グループは、主力店舗である「玄品」(旧「玄品ふぐ」)のブランド価値を高め、
とらふぐの繁忙期である冬季のみならず、年中繁盛する店づくりを目標とした「リ・ブランディング」を重点施策として取り組みました。「リ・ブランディング」を推し進めるため、まず、商品面では、従来の「とらふぐ」に、これまで限定販売であった付加価値の高い「大とらふぐ」「天然とらふぐ」を新たにグランドメニューに加え、お客様に選択していただけるようにしました。また、夏季限定商品である「はも」の全店での本格販売開始、「かに」の取扱店舗の増加、「玄品 本町」のリニューアルに併せ寿司カウンターの設置を行いました。サービス面では、ランチ店舗の増加や開店時間を早める等お客様に利用しやすいよう営業時間を見直すとともに、「感じの良い」接客を目標にお客様のご嗜好等の把握に努め、接客研修やインバウンドのお客様に対応すべく語学習得などを強化しました。更に、心地よい空間を目指し、これからの「玄品」のモデル店となる「玄品 祇園」のリニューアルオープンのほか、「玄品」のやりたいことを集約した中国上海第1号店出店に向けた準備に邁進いたしました。
主力事業である「玄品」直営店舗の売上高は、3,711百万円(前期比0.8%減)となりました。当初は期間限定商品
である「はも」の全店販売開始等により好調に推移しておりましたが、その後、夏季の猛暑や各地で発生した災害による一部店舗の一時休業、関西国際空港一時閉鎖に起因するインバウンドのお客様の減少、また、繁忙期である冬季における暖冬の影響等により、お客様のご来店が想定を下回りました。2月以降は積極的な販売促進活動や団体向けメニューの再販が好評で売上高は回復し想定を上回ったものの、通期では前期売上高を下回る結果となりました。なお、直営既存店売上高は3,497百万円(前期比1.7%減)、当連結会計年度末の「玄品」直営店舗数は、フランチャイズから直営への移管により46店舗(前期末比1店舗増)となっております。
「玄品」フランチャイズ事業におきましては、フランチャイズ本部体制を充実させ店舗品質管理等の指導強化や直
営店舗同様に商品の充実を行いましたが、直営店舗同様の状況下により売上高が伸び悩み、とらふぐ等の食材販売、ロイヤリティ等によるフランチャイズ売上高は612百万円(前期比13.4%減)、フランチャイズ店舗における末端売上高は1,995百万円(前期比8.4%減)となりました。なお、期末店舗数は直営店への移管1店舗及び閉鎖2店舗、新規オープン1店舗により43店舗(前期末比2店舗減)となりました。
その他業態の当連結会計年度末の店舗数は、前期に閉鎖した店舗の影響等により、本部に係る売上高も含めた売上
高は233百万円(前期比16.4%減)、期末店舗数は1店舗となり、この結果、当連結会計年度の売上高は4,557百万円(前期比3.6%減)となりました。
利益面では、メニュー構成や価格設定の見直しを行ったこと等により原価率は1.0ポイント減少し45百万円利益を
改善することができました。また、本部人材の店舗配備、アルバイトのシフト管理徹底による人件費の抑制51百万円等を行ったものの、その一方、「リ・ブランディング」に係る追加的な費用の発生19百万円、株主様の増加等による株主優待費用の増加等により費用が増加しました。なお、広告宣伝費に関しては12月頃までは抑制しておりましたが、売上高回復を目的として1月下旬以降広告費を追加投入し、結果、2月以降の売上高は回復しました。以上の結果、営業利益は141百万円(前期比28.3%減)、経常利益は82百万円(前期比34.0%減)となりました。さらに、賃貸借期間満了による閉鎖予定店舗等の減損損失を特別損失に計上、繰延税金資産の一部取崩しによる法人税等調整額の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は3百万円(前期比88.9%減)となりました。
また、当社グループは店舗運営事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、長期借入金の返済、有形固定資産の取
得等の減少要因はありましたが、株式や社債の発行等により337百万円増加し、891百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は344百万円(前期は189百万円の使用)となりました。これは、売上債権の増加73百万円等の減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益の計上54百万円、減価償却費108百万円、仕入債務の増加109百万円等の増加要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は120百万円(前期は98百万円の使用)となりました。これは、「玄品 祇園」の改装等に係る有形固定資産の取得による支出101百万円等の減少要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は114百万円(前期は195百万円の使用)となりました。これは、長期借入金の返済による支出180百万円、短期借入金の純減額65百万円等の減少要因はあったものの、株式の発行による収入199百万円、社債の発行による収入197百万円等の増加要因によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.収容実績
|
|
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
前年同期比
|
||||||
|
地域別 |
期末店舗数 (店) |
客席数 (千席) |
来店客数 (千人) |
期末店舗増 減数(店) |
客席数 (%) |
来店客数 (%) |
||
|
「玄品」等ふぐ取扱店舗 |
89 |
1,852 |
887 |
△1 |
95.8 |
95.5 |
||
|
|
直営店舗 |
46 |
1,079 |
573 |
1 |
101.1 |
98.2 |
|
|
|
|
東日本地区 |
30 |
755 |
376 |
1 |
99.4 |
95.1 |
|
|
|
西日本地区 |
16 |
324 |
197 |
- |
105.4 |
104.8 |
|
|
フランチャイズ店舗 |
43 |
772 |
313 |
△2 |
89.3 |
90.8 |
|
|
その他 |
1 |
43 |
58 |
- |
83.2 |
78.4 |
||
|
合計 |
90 |
1,895 |
945 |
△1 |
95.5 |
94.2 |
||
(注)客席数は、各店舗の座席数に連結会計年度の営業日数を乗じて算出しております。
b.生産実績
該当事項はありません。
c.仕入実績
当社グループは、店舗運営事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の原材料の仕入実績を品目別に記載しております。
|
品目別の名称 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
とらふぐ(千円) |
674,637 |
58.9 |
|
飲料(千円) |
139,558 |
88.7 |
|
その他食材(千円) |
499,197 |
90.2 |
|
合計(千円) |
1,313,394 |
70.8 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当社グループは、店舗運営事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績を事業部門別に記載しております。
|
事業部門別の名称 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
とらふぐ料理(千円) |
4,135,176 |
97.8 |
|
その他(千円) |
422,197 |
84.8 |
|
合計(千円) |
4,557,373 |
96.4 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、重要な会計方針の選択・適用、投資有価証券・固定資産の減損、たな卸資産の評価、貸倒引当金の計上等の見積りを行っております。これらの見積り、判断及び評価は、過去の実績や状況等に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき行っておりますが、見積り特有の様々な不確実要素が内在しており、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高4,557百万円、営業利益141百万円、経常利益82百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3百万円となりました。今期において当初業績予想を下回る結果となり前期との比較においても減収減益となりました。売上高が未達となった主な要因は、夏季の猛暑、冬季の暖冬や各地で起こった自然災害による一部店舗の一時休業、関西国際空港一時閉鎖に起因するインバウンドのお客様の減少、団体向けメニューのミスマッチによる12月の団体客を取り込めなかったこと等があげられます。その一方で「大とらふぐ」「天然とらふぐ」などの高付加価値商品のグランドメニュー化や夏季限定商品である「はも」の全店での本格販売開始、「かに」取扱店舗の増加、「玄品 本町」での寿司カウンター設置などにより今後の売上高増加への足掛かりを築くことができました。利益面では、原価率や労務費等の抑制はできましたが、売上高未達による影響に加え、インバウンド旅行客の集客施策費が増加したこと、株主様の増加による株主優待関連費用が予想を上回ったこと等により、利益は未達となりました。
とらふぐ相場は年・月によって大きく変動するため、他のとらふぐ料理専門店は相場変動により損益へ大きな影響を受ける場合がありますが、その点当社グループは、養殖事業者と連携し、当社技術協力により育成したとらふぐを主に使用しておりますので、今後、とらふぐ相場が高騰した場合にもその影響を抑えることができます。また、インバウンド旅行客の割合は年々増加しており、当社グループの収益向上のため、旅行事業者との提携や外国語が堪能な店舗スタッフの配置等の対策強化を行っております。なお、その他の当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループは、売上高営業利益率を重要な指標と考えており、売上高営業利益率10%、店舗ごとの償却前営業利益率20%を目標として掲げております。なお、当連結会計年度の売上高営業利益率は3.1%、直営店舗合計の償却前営業利益率は18.2%となっております。目標数値達成のための主要施策は、店舗において閑散期対策とコスト管理の強化、加えて、積極的な海外進出及び本部費用の圧縮を考えております。
現在、最重要施策として「リ・ブランディング」を掲げ「玄品」の価値を最大限にまで磨き上げることによる企業価値向上を目指しており、そのための店舗改装資金等が必要になりますが、今期においては第三者割当増資や社債の発行により調達しており、今後も金融機関からの新規借入等を行う予定をしております。
当社グループの借入金は、全て2016年9月に金融機関と締結した「シンジケートローン契約」に基づくものであり、このうち長期借入金については2019年9月が最終返済期日となっております。当社グループでは、この期日前に新たな条件で借入が継続できるよう取引金融機関と交渉しており、主要行を含め全行から一定の理解をいただける状況となっております。
(1)「玄品」フランチャイズシステム加盟契約について
当社は、「玄品」のフランチャイズ展開を行うために、フランチャイズ加盟店とフランチャイズシステム加盟契約を締結しております。
契約内容の要旨は、次のとおりであります。
①契約の内容
|
項目 |
標準フランチャイズ |
今すぐ独立 オーナータイプ |
0円スタート オーナータイプ |
社内フランチャイズ |
国内エリア フランチャイズ |
海外 フランチャイズ |
|
加盟金 |
3,000千円 |
エリアにより 異なる |
||||
|
加盟保証金 |
1,000千円 |
|||||
|
契約期間 |
契約締結日より5年間 |
|||||
|
ロイヤリティ |
店舗により異なる |
|||||
②契約件数
当連結会計年度末における契約数は全体で119件、うち43店舗は営業を行っております。
(2)資金調達
当社は、2016年9月27日にシンジケートローン契約を締結しております。
当該シンジケートローン契約の内容は、以下のとおりであります。
「シンジケートローン契約書」(2016年9月27日に締結)に関する借入
a.借入形態、契約金額、借入先の名称、資金使途、借入条件等
①貸付A
|
借入形態 |
コミットメントライン |
|
契約金額 |
1,300,000千円 |
|
借入先の名称 |
りそな銀行、みずほ銀行、紀陽銀行、京都銀行、三井住友銀行、滋賀銀行 |
|
資金使途 |
一般運転資金および既存借入金の借換資金 |
|
返済条件 |
満期日一括 |
|
利率 |
契約書により定められた基準金利にスプレッドを加算した利率 |
②貸付B
|
借入形態 |
タームローン |
|
契約金額 |
1,800,000千円 |
|
借入先の名称 |
りそな銀行、みずほ銀行、紀陽銀行、三井住友銀行、滋賀銀行 |
|
資金使途 |
長期運転資金および既存借入金の借換資金 |
|
返済条件 |
2016年12月より3ヵ月毎に45,000千円ずつ返済し、2019年9月30日に残額返済 |
|
利率 |
契約書により定められた基準金利にスプレッドを加算した利率 |
b.財務制限条項
シンジケートローン契約については、以下の財務制限条項が付されております。
①2017年3月決算期以降(同決算期を含む。)、各年度の決算期の末日における連結貸借対照表における純資産の部の金額を、2016年3月決算期末日における連結貸借対照表上の純資産の部の金額に、2016年7月13日付第三者割当増資による新株発行にかかる払込代金499,500千円を加えた金額の75%以上に維持すること。
②2017年3月決算期以降(同決算期を含む。)、各年度の決算期における連結損益計算書に示される経常損益が2期連続して損失とならないようにすること。
但し、2017年3月期については、非連結決算となるため、個別の貸借対照表及び損益計算書を比較対象としております。
当社では、「美味で健康的な本物のおいしさの追求」を目的とした食材に関連する技術開発および当社の中長期的な成長を支える根幹と定めております。当連結会計年度における内容は次のとおりであります。
なお、当社グループは店舗運営事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(1)冷凍解凍に関する技術開発
とらふぐの長期間にわたる保存・輸送を可能にする冷凍・長期保管・解凍における一連の技術を確立させ、特許を取得しております。この技術は、鮮度を保ったまま長期間の保管を可能にし、細胞と同じ浸透圧のミネラルバランス調節液を用いて解凍し、細胞膜の破壊や損傷を最小限に抑えてドリップの流出を防ぐものであり、高品質な食材の提供が可能となっております。この技術をとらふぐ以外の食材に応用する研究を行っております。
(2)養殖事業者との取組み
とらふぐ養殖に関して、通常よりもサイズの大きいとらふぐを生産養殖する技術を研究しております。とらふぐ養殖事業者と提携し、この技術によって生産した「大とらふぐ」は、前連結会計年度より店舗にて販売開始しております。さらにとらふぐの成長性や品質を向上させる研究開発を行っております。
(3)食材の技術開発
当社は商品の技術開発を行っており、その一環として、当社で提供している「ヒレ酒」に使用しているとらふぐの焼きヒレの製造方法に関して特許を取得しております。この特許技術により製造した焼きヒレは、製造中の酸化を抑制することでヒレ特有の生臭みを抑え、なおかつ日本酒に入れた際にアミノ酸等の成分がより多く溶けだすため、当社で提供する「ヒレ酒」は風味豊かで美味しいものとなっております。その他食材に関しても技術開発を進めており、美味で健康的な本物のおいしさの追求に努めております。
(4)食の安全性確保に関する研究
食の安全性を確保するため、自社セントラルキッチン品質管理室にて製造ロット毎の微生物検査や、主要食材であるとらふぐに関する定期的な動物医薬品検査などの研究を行っております。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、