文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間における小売業を取り巻く経済環境は、政府の景気対策等の効果もあり緩やかな回復基調で推移したものの、世界経済の下振れリスクなど不透明感が継続いたしました。個人消費におきましては、お客様の選別の目は一層厳しくなるとともに、成熟社会における生活の質の向上を重視する消費傾向はより顕著になってきております。
このような環境の中、当社グループにおきましては、お客様の心理変化を捉えた付加価値の高い商品や地域の嗜好に合わせた商品の開発、接客力の向上に取り組んでまいりました。グループのプライベートブランドである「セブンプレミアム」やグループ各社のオリジナル商品につきましては、新商品の開発を推進するとともに既存商品のリニューアルを計画的に実施することで、品質の向上と新しい価値の提案を図りました。平成27年9月には、日々の暮らしを豊かにする「上質な日常服」をコンセプトとした衣料品の新たなプライベートブランド「SEPT PREMIÈRES(セットプルミエ)」を、同年10月には高感度で上質なファッションをお買い求めやすい価格で提供することを目的に、世界的デザイナーであるジャンポール・ゴルチエ氏とのコラボレーション「Jean Paul GAULTIER FOR SEPT PREMIÈRES」を、イトーヨーカドーとそごう・西武の一部店舗にて販売開始いたしました。なお、当第3四半期連結累計期間における「セブンプレミアム」の売上は7,410億円(前年同期比122.1%)となり、年間計画1兆円に対して順調に推移いたしました。
また、当社グループは「成長の第2ステージ」に向けたグループ横断的な取り組みとしてオムニチャネル戦略を推進しております。当第3四半期連結累計期間におきましては平成27年11月に、「あらゆるお店が、あなたの近くに。」をコンセプトに、お客様に新たな買い物スタイルを提案する統合ポータルサイト「omni7(オムニセブン)」をグランドオープンし、順調な立ち上がりとなっております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における当社の連結業績は以下のとおりとなりました。
営業収益は主に原油安に伴うガソリン価格の下落により、北米コンビニエンスストア事業でのガソリン売上が2,824億円減少したものの、4,513,893百万円(前年同期比100.3%)と前年を上回りました。
営業利益は主にコンビニエンスストア事業の好調な業績がスーパーストア事業等の苦戦を補い261,037百万円(同104.6%)、経常利益は259,408百万円(同104.1%)とそれぞれ過去最高の数値を達成いたしました。四半期純利益は125,439百万円(同98.5%)となりました。
なお、当第3四半期連結累計期間における海外子会社連結時の為替レート変動に伴う影響により、営業収益を2,258億円、営業利益を78億円押し上げております。また、株式会社セブン-イレブン・ジャパンと7-Eleven,Inc.における加盟店売上を含めた「グループ売上」は、8,025,141百万円(同104.9%)となりました。
当第3四半期連結累計期間のセグメントの営業概況は以下のとおりであります。
① コンビニエンスストア事業
コンビニエンスストア事業における営業収益は2,040,761百万円(前年同期比98.3%)、営業利益は235,704百万円(同112.4%)となりました。
株式会社セブン-イレブン・ジャパンは、平成27年3月に高知県、6月に青森県、10月には鳥取県へ出店地域を拡大するなど1,115店舗の積極的な出店を推進した結果、同年11月末時点の店舗数は46都道府県で18,242店舗(前期末比751店舗増)となりました。商品面では、おにぎりやサンドイッチ等の基本的な商品の更なる品質向上を推進するとともに、地域のお客様の嗜好に合わせた商品開発を強化いたしました。平成26年10月より導入を開始した「SEVEN CAFÉ Donut(セブンカフェ ドーナツ)」は平成27年9月までに全国展開を完了いたしました。また、「omni7」のオープンに合わせて、店舗留め置き商品の管理や引き渡し業務を効率的に実施するため、各店の店内体制強化を進めました。
これらの結果、既存店売上伸び率は平成24年8月以来40ヶ月連続でプラスとなりました。また、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は3,245,338百万円(前年同期比107.1%)となりました。
北米の7-Eleven,Inc.は、平成27年9月末時点で8,449店舗(前期末比152店舗増)を展開しております。店舗面におきましては、都市部への出店を推進するとともに、平成27年8月には、既存出店エリアでのドミナントを強化すべくTedeschi Food Shops,Inc.の181店舗を取得いたしました。販売面におきましては、ファスト・フードやプライベートブランド商品「セブンセレクト」の開発および販売に引き続き注力した結果、当第3四半期連結累計期間におけるドルベースの米国内既存店商品売上伸び率は前年を大きく上回って推移いたしました。自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は、原油安に伴うガソリン価格の下落等によるガソリン売上の減少がありながらも、商品売上が好調に推移し2,239,105百万円(前年同期比105.0%)となりました。
中国におきましては、平成27年9月末時点で北京市に185店舗、天津市に63店舗、成都市に59店舗を運営しております。
② スーパーストア事業
スーパーストア事業における営業収益は1,524,809百万円(前年同期比102.5%)、営業利益は443百万円(同4.7%)となりました。
国内の総合スーパーである株式会社イトーヨーカ堂は、平成27年11月末時点で182店舗(前期末比1店舗増)を運営しております。平成27年5月には本部主導のチェーンストア理論から脱却し、店舗が主体となり個店・地域特性に合わせた品揃えを推進するための組織変更を実施するとともに、同年10月にはより効果的に施策を実行すべく、店舗閉鎖や人員配置の適正化を含めた更なる事業構造改革を発表いたしました。店舗面におきましては、グループ内外の有力テナントの誘致や、デリカテッセンの強化および生鮮食品の対面販売推進を目的とした売場改装を進めました。販売面におきましては「セブンプレミアム」、「セットプルミエ」等のグループ力を活かした差別化商品の開発および販売に注力いたしました。「omni7」のオープンに伴い、ネットで商品を確認したお客様がご来店してお買い求めいただく「WEBルーミング」効果が見受けられました。しかしながら、当第3四半期連結累計期間における既存店売上伸び率は、当第3四半期連結会計期間では前年を上回ったものの、3月における昨年の消費税増税前の駆け込み需要の反動が大きく、前年を下回りました。加えて、衣料品を中心に在庫削減を推進したことなどにより、収益性が悪化いたしました。
国内の食品スーパーにおきましては、平成27年11月末時点で株式会社ヨークベニマルが南東北地方を中心に204店舗(前期末比4店舗増)、株式会社ヨークマートが首都圏を中心に77店舗(同1店舗増)を運営しております。ヨークベニマルは「生活提案型食品スーパー」を目指し、生鮮品の販売を強化するとともに、子会社の株式会社ライフフーズによる即食・簡便のニーズに対応した惣菜の品揃えを拡大いたしました。これらの結果、当第3四半期連結累計期間における既存店売上伸び率は前年を上回りました。
ベビー・マタニティ用品を販売する株式会社赤ちゃん本舗は、平成27年11月末時点で103店舗(前期末比4店舗増)を運営しております。
中国におきましては、平成27年9月末時点で北京市に総合スーパー5店舗、四川省成都市に総合スーパー6店舗をそれぞれ展開しております。
③ 百貨店事業
百貨店事業における営業収益は632,376百万円(前年同期比100.8%)、3,271百万円の営業損失となりました。
株式会社そごう・西武は、平成27年11月末時点で24店舗を運営しております。販売面におきましては、「リミテッドエディション」を中心とした自主企画商品および自主編集売場の取り組みを強化し、同年3月には地域色を生かした新プライベートブランド「リミテッドエディション エリアモード」を投入いたしました。また、同年11月には「omni7」グランドオープンに合わせ、日本で初めて正規輸入品のみを取り扱うラグジュアリーブランド専用サイト「e.CASTEL(イー キャステル)」を開設いたしました。加えて、百貨店ならではの質の高い接客と、ファッションアドバイザーなどの専門販売員によるトータルアドバイス機能の強化を図りました。それらの結果、当第3四半期連結累計期間における既存店売上伸び率は、昨年の消費税増税前の駆け込み需要の反動がありながらも、ほぼ前年並みを確保いたしました。また、同年8月には、同社の情報発信基地として高感度なライフスタイルを提案すべく、西武渋谷店を8年ぶりに改装いたしました。
生活雑貨専門店を展開する株式会社ロフトは、平成27年11月末時点で102店舗(前期末比8店舗増)を運営しております。
④ フードサービス事業
フードサービス事業における営業収益は63,085百万円(前年同期比103.9%)、営業利益は前第3四半期連結累計期間と比べ1,200百万円増の802百万円となりました。
株式会社セブン&アイ・フードシステムズは、レストラン事業部門が平成27年11月末時点で470店舗(前期末比4店舗減)を運営しております。当第3四半期連結累計期間におけるレストラン事業部門の既存店売上伸び率は、付加価値の高いメニューの販売強化や接客力の向上等が奏功したことにより前年を上回って推移いたしました。
⑤ 金融関連事業
金融関連事業における営業収益は144,110百万円(前年同期比107.7%)、営業利益は37,665百万円(同101.9%)となりました。
株式会社セブン銀行における平成27年11月末時点のATM設置台数は、主にセブン-イレブン・ジャパンの積極的な出店に伴い前期末比1,037台増の21,976台まで拡大いたしました。また、当第3四半期連結累計期間中の1日1台当たり平均利用件数は、一部提携銀行の顧客手数料有料化の影響等により100.1件(前年同期差1.9件減)となりましたが、ATM設置台数の増加に伴い期間総利用件数は前年を上回りました。また、平成27年7月には同社の米国子会社であるFCTI,Inc.が7-Eleven,Inc.との間で、平成29年7月以降に米国セブン-イレブン店舗内のATMの設置運営を行う契約を締結いたしました。
カード事業会社2社におけるクレジットカード事業につきましては、株式会社セブン・カードサービスが発行する「セブンカード・プラス」と株式会社セブンCSカードサービスが発行する「クラブ・オン/ミレニアムカード セゾン」の新規発行数は順調に推移いたしました。電子マネー事業につきましては、セブン・カードサービスが「nanaco」のグループ内外への拡大を積極的に推進いたしました。
⑥ 通信販売事業
通信販売事業における営業収益は116,053百万円(前年同期比87.8%)、7,296百万円の営業損失となりました。
株式会社ニッセンホールディングスは、平成27年8月に早期黒字化に向けた経営合理化策を発表し、収益性の改善に努めるとともにグループシナジー効果の実現に向けた取り組みを進めました。
⑦ その他の事業
その他の事業における営業収益は45,923百万円(前年同期比112.6%)、営業利益は3,848百万円(同137.2%)となりました。
なお、平成27年2月に完全子会社化した株式会社バーニーズジャパンにつきましては、第1四半期よりその他の事業セグメントに含めております。
⑧ 消去および当社(調整額)
消去および当社(調整額)における営業損失は6,859百万円となりました。
当社グループで推進しているオムニチャネル戦略におきまして、販売促進費やソフトウェアに係る減価償却費等のグループ全体に係る費用につきましては消去および当社にて計上しております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ103,899百万円増加し1,104,661百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得た資金は、351,070百万円(前年同期比116.6%)となりました。前年同期に比べ50,039百万円増加した主な要因は、預り金の増減額が49,805百万円減少した一方、ATM未決済資金の純増減額が114,154百万円増加したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は、249,995百万円(前年同期比115.6%)となりました。前年同期に比べ33,772百万円増加した主な要因は、投資有価証券の売却による収入が17,170百万円増加した一方、事業取得による支出が25,931百万円増加したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって得た資金は、6,353百万円(前年同期は70,821百万円の支出)となりました。前年同期に比べ77,174百万円増加した主な要因は、社債の償還による支出が60,000百万円増加した一方、社債の発行による収入が119,679百万円増加したことなどによるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。