文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間における小売業を取り巻く経済環境は、政府の景気対策等の効果もあり緩やかな景気回復基調で推移したものの、個人消費におきましては依然として先行き不透明な状況が続き、お客様の選別の目はより一層厳しくなってきております。
このような環境の中、当社グループにおきましては、「変化への対応と基本の徹底」を経営スローガンに掲げ、様々な社会環境の変化やお客様の心理変化を捉え、付加価値の高い商品および地域の嗜好に合わせた商品の開発を推進するとともに、接客力の向上に取り組んでまいりました。
グループのプライベートブランドである「セブンプレミアム」やグループ各社のオリジナル商品につきましては、新商品の開発を推進するとともに既存商品のリニューアルを計画的に実施することで、品質の向上と新しい価値の提案を図りました。なお、当第3四半期連結累計期間における「セブンプレミアム」の売上は8,750億円(前年同期比118.1%)となり、年間計画1兆1,500億円(同114.9%)に対して順調に推移いたしました。
当社グループの横断的な取り組みとして推進しているオムニチャネル戦略につきましては、グループ統合ポータルサイト「omni7(オムニ7)」における商品力と品揃えの拡大を図るとともに、戦略の抜本的な見直しに取り組みました。国内1日あたり約2,200万人の来店客数とお客様のニーズに応える様々な業態を有する当社グループの強みを活かし、質の高いサービスを提供すべく、各社共通のポイントプログラムなどが利用可能なスマートフォン用アプリケーションの開発に着手いたしました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間における当社の連結業績は以下のとおりとなりました。
営業収益は、金融関連事業が増収したものの、主に為替レート変動に伴う影響により1,562億円減少したことや、原油安に伴うガソリン価格の下落により、北米コンビニエンスストア事業でのガソリン売上が474億円減少したことに加え、百貨店事業や通信販売事業等の苦戦により4,288,929百万円(前年同期比95.0%)となりました。
営業利益は、為替レート変動に伴う影響により60億円減少したものの、主にコンビニエンスストア事業やスーパーストア事業および金融関連事業の増益により274,006百万円(前年同期比105.0%)、経常利益は276,401百万円(同106.6%)と第3四半期連結累計期間として営業利益、経常利益共に4期連続過去最高の数値を達成いたしました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、主にスーパーストア事業と百貨店事業の店舗に係る減損損失や、百貨店事業に係るのれんの減損損失等を含む特別損失を計上したことにより75,538百万円(同60.2%)となりました。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンと7-Eleven,Inc.における加盟店売上を含めた「グループ売上」は7,909,351百万円(同98.6%)となりました。
当第3四半期連結累計期間のセグメントの営業概況は以下のとおりであります。
① コンビニエンスストア事業
コンビニエンスストア事業における営業収益は1,891,437百万円(前年同期比92.7%)、営業利益は241,952百万円(同102.7%)となりました。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、平成28年11月末時点で19,166店舗(前期末比594店舗増)を展開しております。店舗におきましては、既存店の質の向上を図るべく積極的な立地移転を実施するとともに、新規出店における基準をより厳しく見直しました。商品におきましては、チルド弁当やサンドイッチ、フライヤーなどの基本商品の積極的なリニューアルを実施し、さらなる品質向上に取り組んだ事により販売は好調に推移いたしました。これらの結果、既存店売上伸び率は平成24年8月以来52ヶ月連続でプラスとなりました。また、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は3,422,233百万円(前年同期比105.5%)となりました。
北米の7-Eleven,Inc.は、平成28年9月末時点で8,568店舗(前期末比68店舗増)を展開しております。店舗におきましては、都市部への出店を推進するとともに、収益性を重視し既存店舗や買収店舗の一部を閉店いたしました。また、平成28年7月には米国CST Brands社の店舗取得に加え、同年9月にはカナダImperial Oil社の店舗を段階的に取得しております。商品におきましては、ファスト・フードやプライベートブランド商品「セブンセレクト」の開発および販売に引き続き注力したことに加え、ノンアルコール飲料やアルコール飲料等の売上が伸長いたしました。これらの結果、当第3四半期連結累計期間におけるドルベースの米国内既存店商品売上伸び率は前年を上回って推移いたしましたが、原油安に伴うガソリン価格の下落によるガソリン売上の減少や、為替レート変動に伴う影響により、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は2,027,044百万円(前年同期比90.5%)となりました。
中国におきましては、平成28年9月末時点で北京市に207店舗、天津市に76店舗、成都市に62店舗を運営しております。
② スーパーストア事業
スーパーストア事業における営業収益は1,501,934百万円(前年同期比98.5%)、営業利益は12,379百万円となり前第3四半期連結累計期間と比べ11,935百万円増益いたしました。
国内の総合スーパーである株式会社イトーヨーカ堂は、平成28年11月末時点で177店舗(前期末比5店舗減)を運営しております。店舗におきましては、平成28年4月に「セブンパーク アリオ柏」と「食品館三ノ輪店」、同年10月に「食品館ららぽーと湘南平塚店」の3店舗を出店いたしました。また、テナントミックスによる売場構成の見直しや、同年11月末までに8店舗を閉鎖するなどの構造改革を推進いたしました。商品におきましては、個店・地域特性に合わせた品揃えや、「セブンプレミアム」などの差別化商品の販売を強化いたしました。当第3四半期連結累計期間における既存店売上伸び率は、販売促進策の見直しなどにより前年を下回りましたが、主に食品の荒利率改善により収益性は改善いたしました。
国内の食品スーパーにおきましては、平成28年11月末時点で株式会社ヨークベニマルが南東北地方を中心に211店舗(前期末比6店舗増)、株式会社ヨークマートが首都圏を中心に78店舗(同2店舗増)を運営しております。ヨークベニマルは、商品におきましては生鮮品の販売を強化するとともに、子会社の株式会社ライフフーズによる即食・簡便のニーズに対応した惣菜の品揃えを強化し、安全・安心・味・品質にこだわった自社商品で差別化を図りました。これらの結果、当第3四半期連結累計期間における既存店売上伸び率は前年を上回りました。
ベビー・マタニティ用品を販売する株式会社赤ちゃん本舗は、平成28年11月末時点で108店舗(前期末比5店舗増)を運営しております。
中国における総合スーパーは、平成28年9月末時点で成都市に6店舗、北京市に4店舗を展開しております。
③ 百貨店事業
百貨店事業における営業収益は610,757百万円(前年同期比96.6%)、営業損失は3,546百万円となり前第3四半期連結累計期間と比べ275百万円損失が拡大しました。
株式会社そごう・西武は、平成28年11月末時点で21店舗(前期末比2店舗減)を運営しております。販売におきましては、百貨店ならではの質の高い接客と、ビューティーアドバイザーなどの専門販売員によるトータルアドバイス機能の強化を図りました。しかしながら、当第3四半期連結累計期間における既存店売上伸び率は、衣料品を中心に売上が伸び悩み前年を下回りました。なお、平成28年3月8日に発表した事業構造改革に基づき、同年9月30日には「そごう柏店」および「西武旭川店」を閉店いたしました。同年8月2日には「西武八尾店」および「西武筑波店」の平成29年2月28日付けでの閉店を発表するとともに、要員の適正化を図るべく希望退職の募集を実施いたしました。また、首都圏郊外型の新しい百貨店モデルとして、お客様の来店頻度を高めるべく、西武所沢店では「上質な日常」を提供する食品の強化を目的に、食品売場の増床に着手いたしました。
生活雑貨専門店を展開する株式会社ロフトは、平成28年11月末時点で109店舗(前期末比7店舗増)を運営しております。
④ フードサービス事業
フードサービス事業における営業収益は62,179百万円(前年同期比98.6%)、営業利益は255百万円(前年同期比31.8%)となりました。
株式会社セブン&アイ・フードシステムズは、レストラン事業において平成28年11月末時点で465店舗(前期末比4店舗減)を運営しております。当第3四半期連結累計期間におけるレストラン事業は、デニーズにおいて客単価の落ち込みが影響し既存店売上伸び率は前年を下回りました。
⑤ 金融関連事業
金融関連事業における営業収益は148,943百万円(前年同期比103.4%)、営業利益は38,956百万円(同103.4%)となりました。
株式会社セブン銀行における平成28年11月末時点のATM設置台数は、主にセブン‐イレブン・ジャパンの積極的な出店に伴い前期末比776台増の23,164台まで拡大いたしました。また、当第3四半期連結累計期間中のATM1日1台当たり平均利用件数は、一部提携銀行の顧客手数料有料化や日本銀行による「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入に伴う消費マインドの変化等により96.3件(前年同期比3.8件減)となりましたが、設置台数の増加に伴い期間総利用件数は前年を上回りました。
カード事業会社におきましては、クレジットカード事業や電子マネー事業とも、主に取扱高が増加するなど順調に推移いたしました。
⑥ 通信販売事業
通信販売事業における営業収益は87,169百万円(前年同期比75.1%)、営業損失は7,726百万円となり前第3四半期連結累計期間と比べ430百万円損失が拡大しました。
当社は、平成28年11月1日に完全子会社である株式会社セブン&アイ・ネットメディアの株式交換により、株式会社ニッセンホールディングスを完全子会社化いたしました。なお、今後はアパレル通販事業における優位性の高い特殊サイズなどの事業領域へ経営資源を集中してまいります。
⑦ その他の事業
その他の事業における営業収益は42,235百万円(前年同期比92.0%)、営業利益は3,199百万円(同83.1%)となりました。
⑧ 消去および当社
当社グループで推進しているオムニチャネル戦略における販売促進費や、ソフトウェアに係る減価償却費等のグループ全体に係る費用につきましては、消去および当社(調整額)にて計上しております。平成27年11月にグループ統合ポータルサイト「omni7(オムニ7)」をグランドオープンしたことにより、消去および当社における営業損失は11,463百万円となり前第3四半期連結累計期間と比べ4,603百万円損失が拡大しました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ26,428百万円減少し1,120,657百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得た資金は、367,271百万円(前年同期比104.6%)となりました。前年同期に比べ16,200百万円増加した主な要因は、税金等調整前四半期純利益が60,816百万円減少した一方、減損損失が30,897百万円、のれん償却額が27,760百万円、銀行業におけるコールマネーの純増減が20,000百万円増加したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は、351,290百万円(前年同期比140.5%)となりました。前年同期に比べ101,294百万円増加した主な要因は、投資有価証券の取得による支出が24,973百万円、事業取得の為の手付金による支出が41,269百万円増加したこと、投資有価証券の売却による収入が28,212百万円減少したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は、32,608百万円(前年同期は6,353百万円の収入)となりました。前年同期に比べ38,961百万円増加した主な要因は、長期借入れによる収入が92,489百万円増加した一方、社債の発行による収入が119,679百万円減少したことなどによるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。