(1) 業績
当連結会計年度における国内経済は、政府の景気対策等の効果もあり緩やかな景気回復基調で推移したものの、海外では地政学的リスクが顕在化するなどの影響が見られました。
また、小売業を取り巻く環境は夏場及び10月の天候不順の影響を大きく受け、個人消費におきましても依然として先行き不透明な状況が続いており、お客様の選別の目は一層厳しくなってきております。
このような環境の中、当社グループは「信頼と誠実」「変化への対応と基本の徹底」を基本方針に掲げ、中長期的な企業価値向上と持続的な成長の実現に取り組んでおります。
当連結会計年度におきましては、様々な社会環境の変化やお客様の心理変化を捉え、付加価値の高い商品及び地域の嗜好に合わせた商品の開発を推進するとともに、接客力の向上に取り組んでまいりました。
グループのプライベートブランド商品である「セブンプレミアム」やグループ各社のオリジナル商品につきましては、新商品の開発を推進するとともに、既存商品のリニューアルを積極的に実施することで品質の更なる向上と新しい価値の提案を図りました。「セブンプレミアム」におきましては、平成19年5月の発売開始から10周年を迎え、これを機に「更なる品質の向上」「新たな価値の創造」「新領域への挑戦」の3つの方針を新たに掲げ、ますます多様化するお客様ニーズに対応してまいります。
なお、当連結会計年度における「セブンプレミアム」の売上は、1兆3,200億円(前年同期比114.8%)となりました。
これらの結果、当連結会計年度における当社の連結業績は以下のとおりとなりました。
営業収益は、スーパーストア事業や百貨店事業等が減収となったものの、国内・海外コンビニエンスストア事業等の増収により6,037,815百万円(前年同期比103.5%)となりました。
営業利益は、海外コンビニエンスストア事業や専門店事業等の増益により391,657百万円(同107.4%)、経常利益は390,746百万円(同107.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益は181,150百万円(同187.2%)となり、連結会計年度としてそれぞれ過去最高の数値を達成いたしました。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンと7-Eleven,Inc.における加盟店売上を含めた「グループ売上」は、11,048,215百万円(同104.0%)となりました。なお、当連結会計年度における為替レート変動に伴う円安影響により、営業収益を621億円、営業利益を23億円押し上げております。
当連結会計年度における事業部門別の営業概況は以下のとおりです。
なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較につきましては、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
① 国内コンビニエンスストア事業
国内コンビニエンスストア事業における営業収益は928,649百万円(前年同期比103.0%)、営業利益は245,249百万円(同100.6%)となりました。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、平成30年2月末時点で20,260店舗(前期末比838店舗増)を展開しております。国内の雇用環境におきましては、最低賃金や有効求人倍率の上昇、社会保険適用拡大等を受け厳しさを増しております。このような中、加盟店オーナー様がより積極的な店舗経営に専念できる環境を整備するとともに将来の加盟促進に向けた施策として、平成29年9月よりセブン‐イレブン・チャージ1%特別減額を実施しております。
店舗におきましては、ドミナント強化を目的とした既存エリアでの新規出店に加え既存店舗の活性化を推進すべく積極的な立地移転を実施し、平成30年1月31日には国内で展開する小売業において初めて20,000店を超えました。また、社会環境の変化に伴うお客様ニーズの変化に対応すべく、現状の売上構成に見合った新しい店内レイアウトの導入や、店舗従業員の接客サービスの質を高めるために業務用食洗機の設置を進め、作業効率の改善を図りました。商品におきましては、おにぎりや麺類等の基本商品の積極的なリニューアルを継続し、更なる品質向上に取り組んだことなどにより販売は好調に推移いたしました。また、セルフ式のドリップコーヒー「SEVEN CAFÉ(セブンカフェ)」の販売数が引き続き伸長している中、新商品であるカフェラテも提供できる新型コーヒーマシンを導入いたしました。これらの結果、既存店売上伸び率は前年を上回り、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は4,678,083百万円(前年同期比103.6%)となりました。
中国におきましては、平成29年12月末時点で北京市に247店舗、天津市に118店舗、成都市に87店舗を運営しております。
② 海外コンビニエンスストア事業
海外コンビニエンスストア事業における営業収益は1,981,533百万円(前年同期比119.5%)、営業利益は79,078百万円(同117.3%)となりました。
北米の7-Eleven, Inc.は、平成29年12月末時点で8,670店舗(前期末比37店舗減)を展開しております。店舗におきましては、ドミナント戦略に基づいた出店を推進するとともに、収益性の低い既存店舗や買収店舗の一部を閉店いたしました。商品におきましては、ファスト・フードやプライベートブランド商品「セブンセレクト」の開発及び販売に引き続き注力した結果、当連結会計年度におけるドルベースの米国内既存店商品売上伸び率は前年を上回って推移いたしました。また、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は、商品売上の伸長や、ガソリン価格上昇及び販売量の増加に伴うガソリン売上の伸長により、3,134,412百万円(前年同期比114.6%)となりました。
なお、平成30年1月23日をもって、米国Sunoco LP社からの一部事業取得を完了いたしました。
③ スーパーストア事業
スーパーストア事業における営業収益は1,901,164百万円(前年同期比97.5%)、営業利益は21,260百万円(同105.1%)となりました。
国内の総合スーパーである株式会社イトーヨーカ堂は、平成30年2月末時点で164店舗(前期末比7店舗減)を運営しております。事業構造改革の推進におきましては、テナントミックスによる売場構成の見直しや大型ショッピングセンター「Ario(アリオ)」の改装に加え、当連結会計年度では9店舗の閉店を実施いたしました。商品におきましては、個店・地域特性に合わせた品揃えの拡充や、新たに安全・安心の生鮮ブランド「セブンプレミアム フレッシュ」の展開を開始するなど差別化商品の販売を強化いたしました。当連結会計年度における既存店売上伸び率は前年を下回りましたが、主に衣料品の在庫適正化等による荒利率の改善等により収益性が改善いたしました。
中国における総合スーパーは、平成29年12月末時点で8店舗を展開しております。
国内の食品スーパーにおきましては、平成30年2月末時点で株式会社ヨークベニマルが南東北地方を中心に220店舗(前期末比7店舗増)、株式会社ヨークマートが首都圏を中心に78店舗を運営しております。
ヨークベニマルは生鮮品の販売を強化するとともに、子会社の株式会社ライフフーズによる即食・簡便のニーズに対応した惣菜の品揃えを拡充し、安全・安心・味・品質にこだわった商品で差別化を図りました。しかしながら、当連結会計年度における既存店売上伸び率は、前年を下回りました。
④ 百貨店事業
百貨店事業における営業収益は657,886百万円(前年同期比90.2%)、営業利益は5,369百万円(同187.2%)となりました。
株式会社そごう・西武は、平成30年2月末時点で15店舗(前期末比4店舗減)を運営しております。事業構造改革の推進におきましては、首都圏大型店へ経営資源を集中させる戦略の一環として、「そごう千葉店ジュンヌ」を平成29年11月にコト発想の体験型専門店として第2期リニューアルオープンいたしました。
また、平成29年10月1日にそごう神戸店及び西武高槻店をエイチ・ツー・オー リテイリング株式会社へ事業譲渡し、平成30年2月28日をもって西武船橋店及び西武小田原店を閉店いたしました。当連結会計年度における既存店売上伸び率は、婦人雑貨や食品などの販売が好調に推移したことにより、前年を上回りました。
⑤ 金融関連事業
金融関連事業における営業収益は202,942百万円(前年同期比100.5%)、営業利益は49,713百万円(同99.2%)となりました。
株式会社セブン銀行における平成30年2月末時点のATM設置台数は、主に株式会社セブン‐イレブン・ジャパンの積極的な出店に伴い前期末比985台増の24,338台まで拡大いたしました。また、当連結会計年度中のATM1日1台当たり平均利用件数は、決済手段の多様化や一部提携金融機関による手数料体系変更等により94.2件(前年同期差1.4件減)となりましたが、設置台数の増加に伴い期間総利用件数は前年を上回りました。
⑥ 専門店事業
専門店事業における営業収益は416,616百万円(前年同期比92.5%)、営業利益は前連結会計年度と比べ11,712百万円増の435百万円となりました。
平成30年2月末時点でベビー・マタニティ用品を販売する株式会社赤ちゃん本舗は110店舗(前期末比4店舗増)、生活雑貨専門店を展開する株式会社ロフトは110店舗(同1店舗増)、株式会社セブン&アイ・フードシステムズはレストラン「デニーズ」を377店舗(同9店舗減)運営しております。
また、株式会社ニッセンホールディングスにおきましては、引き続き構造改革の推進に注力いたしました。
⑦ その他の事業
その他の事業における営業収益は23,533百万円(前年同期比98.7%)、営業利益は3,670百万円(同91.6%減)となりました。
⑧ 調整額(消去及び全社)
グループ統合ECサイト「omni7(オムニ7)」に係る運用保守費や減価償却費等を、調整額にて計上しております。当連結会計年度の調整額(消去及び全社)における営業損失は、前連結会計年度と比べ470百万円増の13,120百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ90,886百万円増加したことにより、1,300,383百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、498,306百万円の収入(前年同期比97.2%)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が276,320百万円、減価償却費が213,167百万円、減損損失が88,879百万円となりましたが、法人税等の支払額が95,827百万円となったことなどによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、240,418百万円の支出(前年同期比64.7%)となりました。これは、店舗の新規出店や改装などに伴う有形固定資産の取得による支出が277,913百万円となったことなどによるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、168,510百万円の支出(前年同期比215.5%)となりました。これは、長期借入れによる収入が56,408百万円あったものの、長期借入金の返済による支出が73,656百万円、配当金の支払額が79,558百万円となったことなどによるものであります。
(1)生産及び受注の状況
該当事項はありません。
(2)仕入の状況
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
仕入高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
国内コンビニエンスストア事業 |
124,903 |
104.4 |
|
海外コンビニエンスストア事業 |
1,467,792 |
122.9 |
|
スーパーストア事業 |
1,373,688 |
98.2 |
|
百貨店事業 |
494,805 |
89.1 |
|
金融関連事業 |
20,720 |
91.7 |
|
専門店事業 |
248,922 |
91.9 |
|
その他の事業 |
3,608 |
128.7 |
|
計 |
3,734,441 |
104.8 |
(注)1 当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較につきましては、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
2 上記仕入実績は、連結会社間の取引高を消去した金額となっております。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売の状況
当連結会計年度における売上実績(営業収益のうちの売上高)をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
売上高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
国内コンビニエンスストア事業 |
172,548 |
103.5 |
|
海外コンビニエンスストア事業 |
1,705,354 |
121.9 |
|
スーパーストア事業 |
1,855,069 |
97.5 |
|
百貨店事業 |
638,541 |
90.1 |
|
金融関連事業 |
20,480 |
91.6 |
|
専門店事業 |
413,334 |
92.6 |
|
その他の事業 |
2,420 |
102.5 |
|
計 |
4,807,748 |
103.5 |
(注)1 当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較につきましては、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
2 株式会社セブン‐イレブン・ジャパン及び7-Eleven, Inc.のチェーン全店売上は、それぞれ4,678,083百万円、3,134,412百万円であります。上表国内及び海外コンビニエンスストア事業の売上高には、これらのうち自営店売上のみが含まれております。
3 上記売上実績は、連結会社間の取引高を消去した金額となっております。
4 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
5 主要な子会社の売上状況は、次のとおりであります。
(1)国内コンビニエンスストア事業
株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
|
区分 |
チェーン全店売上(百万円) |
前年同期比(%) |
構成比(%) |
|
加工食品 |
1,230,335 |
104.0 |
26.3 |
|
ファスト・フード |
1,412,781 |
104.6 |
30.2 |
|
日配食品 |
626,863 |
102.1 |
13.4 |
|
食品計 |
3,269,980 |
103.9 |
69.9 |
|
非食品 |
1,408,103 |
102.9 |
30.1 |
|
合計 |
4,678,083 |
103.6 |
100.0 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。また、チェーン全店売上は、フランチャイズ・ストア(加盟店)とトレーニング・ストア(自営店)の売上の合計金額であります。
(2)海外コンビニエンスストア事業
7-Eleven, Inc.
|
区分 |
チェーン全店売上(百万円) |
前年同期比(%) |
構成比(%) |
|
加工食品 |
682,470 |
104.9 |
21.8 |
|
ファスト・フード |
248,718 |
101.8 |
7.9 |
|
日配食品 |
101,888 |
100.1 |
3.3 |
|
食品計 |
1,033,077 |
103.7 |
33.0 |
|
非食品 |
688,325 |
110.2 |
21.9 |
|
商品計 |
1,721,403 |
106.2 |
54.9 |
|
ガソリン |
1,413,009 |
126.9 |
45.1 |
|
合計 |
3,134,412 |
114.6 |
100.0 |
(注) チェーン全店売上は、加盟店と自営店の売上の合計金額であります。
(3)スーパーストア事業
① 株式会社イトーヨーカ堂
|
区分 |
売上高(百万円) |
前年同期比(%) |
構成比(%) |
|
衣料 |
162,589 |
90.8 |
13.4 |
|
住居 |
165,083 |
134.8 |
13.6 |
|
食品 |
553,670 |
94.6 |
45.6 |
|
商品計 |
881,343 |
99.4 |
72.6 |
|
テナント |
324,328 |
100.7 |
26.7 |
|
その他 |
7,940 |
78.4 |
0.7 |
|
合計 |
1,213,613 |
99.5 |
100.0 |
(注)1 住居事業部におけるコスメドラッグ売場を株式会社セブン美のガーデンに事業分割しておりましたが、2017年3月1日に同社を吸収合併いたしました。
これにより、住居及び商品計は当連結会計年度より同社の数値を反映したものになっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
② 株式会社ヨークベニマル
|
区分 |
売上高(百万円) |
前年同期比(%) |
構成比(%) |
|
生鮮食品 |
149,910 |
103.3 |
34.9 |
|
加工食品 |
101,977 |
103.2 |
23.8 |
|
デイリー食品 |
84,097 |
103.7 |
19.6 |
|
食品計 |
335,985 |
103.4 |
78.3 |
|
衣料 |
13,531 |
90.4 |
3.1 |
|
住居 |
19,993 |
98.5 |
4.7 |
|
商品計 |
369,510 |
102.6 |
86.1 |
|
テナント |
59,553 |
101.9 |
13.9 |
|
合計 |
429,064 |
102.5 |
100.0 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)百貨店事業
株式会社そごう・西武
|
区分 |
売上高(百万円) |
前年同期比(%) |
構成比(%) |
|
衣料 |
260,919 |
89.5 |
38.7 |
|
雑貨 |
67,873 |
89.6 |
10.1 |
|
食品 |
142,863 |
90.9 |
21.2 |
|
商品計 |
471,656 |
89.9 |
69.9 |
|
テナント |
167,519 |
91.2 |
24.8 |
|
法人外商 |
35,192 |
88.3 |
5.2 |
|
合計 |
674,368 |
90.2 |
100.0 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(1)経営の基本方針
当社は、平成17年9月1日に、株式会社セブン-イレブン・ジャパン、株式会社イトーヨーカ堂、株式会社デニーズジャパンの3社の共同株式移転により設立された純粋持株会社です。流通業を中心として、傘下に145社の連結子会社を擁する当社は、お客様のニーズ、マーケット、そして急速な社会の変化に迅速に対応し、業務改革、事業構造の革新を不断に進め、グローバルに展開するグループのネットワーク、情報力とともに、コンビニエンスストア、スーパーストア、百貨店、銀行、専門店、ネットビジネスなどあらゆるお客様のニーズに応える多業態を擁する世界に類を見ない小売グループとして、総合的にシナジーを追求してまいります。そのために、当社は、ガバナンスの強化とグループシナジーの追求によりグループ企業価値の最大化に努めるとともに、グループを代表する上場会社としてステークホルダーに対する説明責任を果たしてまいります。また、各事業会社は与えられた事業範囲における責任を全うし、各々の自立性を発揮しながら、利益の成長及び資産効率の向上を追求してまいります。
(2)中長期的な経営戦略
少子高齢化、単身世帯や女性の就業人口の増加、中小小売店の減少といった社会構造の変化を背景としたお客様の購買行動の変化に対応すべく、お客様のライフステージ・ライフシーンに寄り添いながら、商品・サービスの提供を通じて暮らしの利便性を高め、地域になくてはならない親しみのあるグループを目指してまいります。その実現に向け、お取引先様、世の中の技術革新など、あらゆるリソースを活用し、商品やサービスの絶対価値を追求することで、顧客満足度と社会価値の最大化を目指してまいります。
(3)経営課題
当社は、流通サービスに欠かせないあらゆる分野で培ってきた事業インフラやノウハウを結集するとともに、ダイバーシティの推進を通じて、一層のグループシナジーを発揮して持続的な成長と発展を目指してまいります。また、現場と経営が一体となって創意工夫を積み重ねる風土を根付かせ、社会に新しい価値を常に提案する力強い流通サービスグループを目指し、企業価値最大化に向けてまい進してまいります。
以上の目的達成のため、当社では以下の成長戦略を掲げております。
① グループがこれまで培ってきたコンテンツに磨きをかけ、持続的成長の源泉とする
(a) 教育の拡充による人材育成
(b) 既存店のリニューアルなどへの投資による売場改革の推進
(c) 新しい商品・サービスの継続的な提案と品質の追求
② リアル店舗以外にも顧客接点を増やし、CRM(顧客関係管理)を強化する
③ グループのCRM戦略と連動した新決済サービスを開発する
④ 外部パートナーとも連携し物流の革新を行う
また、グループシナジー効果の追求につきましては、グループ共通のプライベートブランド商品「セブンプレミアム」の開発をはじめ、各事業会社が業態の違いを超えた新たなマーチャンダイジングに挑戦しております。これらの取り組みを中心にグループ内で情報を共有することでコストの効率化を図るとともに、マーチャンダイジングにおける精度の向上と一層のスケールメリットの活用を図ってまいります。
(4)「働き方改革」に向けた取り組み
当社では、グループ全体で働いている約14万人の従業員が働きがいを持って仕事ができるよう、多様な働き方を支援する取り組みを進めております。長時間労働の抑制や柔軟な働き方を支援する制度の拡大、育児や介護をしながら仕事を継続できるような育児両立支援制度の拡充等、従業員が活躍できる環境づくりを進めるとともに、仕事に対するモチベーションを高めることで更なる生産性の向上につながるような意識改革を推進してまいります。
(5)CSRに関する取り組み
当社は、「信頼される、誠実な企業でありたい」という社是の精神を実現するため、CSR統括委員会を中核とし、グループ企業行動指針の周知を通したコンプライアンスの徹底を図るとともに、CSR活動を推進しております。
特に、当社グループの事業領域の拡大や関係する社会的課題・要請が多様化する中、ステークホルダーとの対話を通して特定した「5つの重点課題」については、グループの強みを活かしながら、社会インフラとしてのお買物支援、店舗における環境負荷の低減、ダイバーシティの推進など、様々な取り組みを進めてまいります。
さらに、CSR統括委員会傘下に「社会価値創造部会」を設け、持続可能な発展に向け、本業を通じて社会と企業の双方に価値を生み出す取り組み(CSV:Creating Shared Value 共通価値の創造)を強化してまいります。
5つの重点課題
・高齢化、人口減少時代の社会インフラの提供
・商品や店舗を通じた安全・安心の提供
・商品、原材料、エネルギーのムダのない利用
・社内外の女性、若者、高齢者の活躍支援
・お客様、お取引先を巻き込んだエシカルな社会づくりと資源の持続可能性向上
当社グループでは、定期的にリスクアセスメントを実施して、リスクの洗い出し・評価を行うことによりリスクを総体的に認識したうえで、その重大性及び喫緊性に応じて優先順位を付けて対策を立案・実行し、改善状況をモニタリングする仕組みを確立しています。
この仕組みにより認識されたリスクのうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を、以下に記載しています。ただし、これらは、当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。また、これらのリスクはそれぞれ独立したものではなく、ある事象の発生により、他の様々なリスクが増大する可能性があります。
当社グループの事業、業績及び財務状況は、これらのリスクのいずれによっても影響を受ける可能性があります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生を回避するための対策を講じるとともに、発生した場合には迅速かつ適切な対応に努めてまいります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。
(1)経済環境に関するリスク
経済状況の動向等
当社グループは、日本国内において主要な事業を行うほか、世界各地で事業を展開しています。そのため、日本及び事業を展開している国または地域の景気や個人消費の動向などの経済状態が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、お客様のニーズに的確に対応するべく、販売戦略に基づいた商品の取扱い・開発を積極的に行っていますが、経済政策や異常気象等により予想外の消費行動の変化が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
金利の変動
金利の変動は、受払利息や金融資産・負債の価値に影響を与え、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。
為替の変動
海外のグループ会社の現地通貨建ての資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されます。また、当社グループの販売商品の中には、為替変動の影響を受ける海外開発商品があります。したがって、為替相場の変動により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)当社グループの事業活動に関するリスク
(グループ共通的なリスク)
商品・原材料等の調達と価格の変動
当社グループの事業活動にとって、十分な品質の商品・原材料等を適時に必要なだけ調達することが不可欠であり、特定の地域・取引先・製品・技術等に大きく依存しないよう、その分散化を図っています。特に、気温上昇や気象パターンの変化等の気候変動により、今後中長期的に農産品の栽培適地や漁場の変化が生じる可能性もあり、それらへの対応からも分散調達と一次生産者との収穫量向上に向けた協働等に努めています。しかし、仕入ルートの一部が寸断した場合、それにより当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。
また、当社グループの取扱商品の中には、天候による需給の変化や原油等原材料価格変動の影響を受ける商品等、外的な要因により仕入価格が変動する商品があります。加えて、将来的に、商品製造段階における電力を始めとするエネルギー価格が、気候変動に伴う規制・政策により高騰した場合にも仕入価格が影響を被る可能性があります。これら仕入価格の変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
商品の安全性及び表示
当社グループは、関係法令の規制に基づき、食品衛生に関わる設備の充実、取引先を含めた一貫した商品管理の徹底、チェック体制の確立など、お客様に安全な商品と正確な情報を伝えるよう努めていますが、当社グループの取組みを超えた問題が発生した場合には、それによる当社グループの商品に対する信頼の低下、対応コストの発生等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、セブンプレミアムやグループ各社のオリジナル商品をさらに拡大して、新しい価値、上質の商品やサービスをお客様に提供し続けることに挑戦していますが、当社グループの取扱商品について重大な事故等が発生した場合、商品回収や製造物責任賠償が生じることもあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
地域性を重視した商品開発
当社グループは、お客様の嗜好の多様性に対応すべく、地域の特性を重視した商品開発と品揃えを強化しておりますが、お客様からの支持を、期待どおりには得られない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
出店政策
当社グループの店舗出店に際しては、「大規模小売店舗立地法」「都市計画法」「建築基準法」等様々な法令に基づく規制を受けています。これらの法令の改正やこれらに関して各都道府県等が定めた規制の変更に伴い、当初策定した計画どおりの新規出店や既存店舗の改装等を行うことが困難となった場合や、将来の潜在的な出店候補地が減少した場合、及び新たな対応コストが発生した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
M&Aや業務提携等の成否
当社グループは、M&A及び他社との業務提携や合弁会社設立などを通じて、新規事業の展開やグループ事業の再編を行っています。しかし、これら戦略的投資について、当初期待した効果が得られず戦略目的が達成できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
債権管理
当社グループは、店舗賃借に当たり、賃貸人へ敷金・保証金を差し入れています。店舗賃貸人の経済環境の悪化や債権保全のために担保設定した物件の価値が下落した場合等には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
固定資産の減損
当社グループは、有形固定資産やのれん等多くの固定資産を保有しています。減損会計を適用しておりますが、今後、店舗等の収益性が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により、減損処理がさらに必要になった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
デジタル戦略
当社グループは、社会構造の変化を背景としたお客様の購買行動の変化に対応すべく、グループの全国店舗網、物流基盤等を活用し、お客様が、いつでも、どこでも、あらゆる商品やサービスを利用できるという新しい小売環境の創造を目指して、デジタル戦略を推進しております。
統合ECサイト「omni7(オムニ7)」を基軸として展開しており、質の高い商品開発や接客サービスの強化を図り、お客様の潜在ニーズを喚起することに挑戦していますが、何らかの内外要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
人材
当社グループの各事業には、お客様を始めとする様々なステークホルダーとの良好なコミュニケーション力を有する人材が不可欠ですが、今後、各事業分野及び地域における人材獲得競争の激化等により、相応しい人材の獲得が困難となる場合や、人材の社外流出が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社代表取締役社長井阪隆一をはじめとする当社グループ経営陣が、より組織的な連携を強化して、グループ事業戦略を立案・実行しておりますが、何らかの事由により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(セグメント別のリスク)
国内コンビニエンスストア事業
当社グループの国内コンビニエンスストア事業は、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンを中心に、主にフランチャイズ・システムからなり、「セブン‐イレブン」という同一店舗名でチェーン展開を行っています。同システムは、加盟店と当社グループが対等なパートナーシップと信頼関係に基づき、それぞれの役割を担う共同事業であるため、加盟店もしくは当社グループのいずれかがその役割を果たせないことにより、多くの加盟店との間で契約が維持できなくなった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、常に変化し続けるお客様のニーズに対して、取引先各社と製造・物流・物流・販売・それらを支える情報システムの仕組みを革新しながら、差別化された高品質の商品や生活をサポートする便利なサービスを構築してきました。このための独自の事業インフラは、フランチャイズ・システムの理念を共有する取引先各社と構築しているため、取引先各社との業務上の関係が維持できない状況が発生した場合、または取引先各社の技術力等が著しく低下した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
海外コンビニエンスストア事業
当社グループの海外コンビニエンスストア事業である7-Eleven, Inc.は、主にガソリンスタンドを併設した店舗を米国及びカナダで積極的に展開しており、同社のチェーン全店売上に占めるガソリン売上が、約半分を占めるようになっています。ガソリンのサプライチェーンの垂直統合等により、ガソリン小売価格の変動に伴う利益率の低下リスクをヘッジしていますが、急激な価格の変動等、事業環境の予期しない変化により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
7-Eleven, Inc.は、当社グループに属さないエリアライセンシー及び当該エリアライセンシーが展開する店舗において、不祥事その他の事由により、ロイヤリティの減少・売上の減少が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
スーパーストア事業
当社グループのスーパーストア事業は、主として株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、株式会社ヨークマート等で構成され、GMS(総合スーパー)事業と食品スーパー事業からなります。当社グループでは、お客様のニーズの変化に的確に対応していくため、GMS事業においては、個々の店舗が地域のマーケットに合致した商品の品揃えを主導する個店主義を推し進めるとともに、引き続き、MD(商品政策)改革の推進や接客の強化によるお客様とのコミュニケーションを強化する一方、不採算店舗の閉店を実行し、事業構造改革に取組んでおります。食品スーパー事業においては、新しい生活提案型スーパーマーケットの確立を目指して、MD改革の推進や生産性の向上に取組んでおります。しかしながら、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
百貨店事業
当社グループの百貨店事業である株式会社そごう・西武は、将来あるべき店舗構成に向けた店舗改革や、地域特性に合わせた地方店改革を進める一方、不採算店舗の閉店を実行し、新しい百貨店づくりに向けた事業構造改革に取組んでおりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
金融関連事業
当社グループでは、銀行業・カード事業等の金融関連事業を行っています。
株式会社セブン銀行の収入は、ATM事業に大きく依存していますが、現金に代替する決済の普及、ATMサービスに関する競争の激化、ATMネットワーク拡大の限界等の事態が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
カード事業については、クレジットカード「セブンカード・プラス/セブンカード」及び「クラブ・オン/ミレニアムカード セゾン」と電子マネー「nanaco」の発行と運営を通じて、流通サービスと融合した利便性の高い金融サービスの実現に取り組んでおりますが、クレジットカード事業においては、貸倒率の増大・予想外の貸倒損失の発生、貸金業法に基づく総量規制等が、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、電子マネー事業においては、独自のシステムを構築して差別化を図っておりますが、我が国における電子マネーの急速な普及の過程で、汎用性の増大等の質的変化によって、競争力を維持できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
専門店事業
当社グループは、特徴のある商品・サービスを提供する専門店事業を行っています。マタニティ・ベビー・キッズ用品専門店の株式会社赤ちゃん本舗、生活雑貨専門店の株式会社ロフト、レストラン事業、給食事業、ファストフード事業を行う株式会社セブン&アイ・フードシステムズは、使われ方やニーズの変化に対応した商品開発の強化、及び生産性の向上による成長戦略を推進しておりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、通信販売事業を行う株式会社ニッセンホールディングスは、商品競争力の低下、ネット化の進行によるカタログ販売効率悪化、配送コスト増等の経営環境の変化に対して、事業構造改革の断行と早期の収益改善を図るべく、商品力の強化と販促効率向上を軸とする改革に取組んでおりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)その他の法的規制・訴訟に関するリスク
会計制度・税制等の変更
当社グループが予期しない会計基準や税制の新たな導入・変更により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
環境に関する規制等
当社グループは、食品リサイクル、容器包装リサイクル、廃棄物処理及び気候変動対策などに関する様々な環境関連法令の適用を受けています。将来、これらの法令による規制は、例えば気候変動対策では、温室効果ガス排出規制が強化されたり、炭素税などの新しい法規制・政策が導入されたりする可能性があり、当社グループにとって、法令遵守に係る追加コストが生じたり、事業活動が制限されたりする可能性があります。
また、規制強化によって電力・水・ガスなどエネルギー費用が変動することで、店舗運営に関わる費用が増加し、財務状況に影響を与える可能性があります。
情報の流出
当社グループは、金融事業を始めとする各種事業において、お客様等のプライバシーや信用に関する情報(個人情報を含む)を取り扱っており、また、他企業等の情報を受け取ることがありますが、これらの情報が誤ってまたは不正により外部に流出する可能性があります。情報が外部に流出した場合、被害者に対して損害賠償義務を負ったり、当社グループの社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの営業秘密が不正または過失により流出する危険もあり、その結果、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
訴訟及び法的規制等
当社グループは、事業の遂行に関して、訴訟等及び規制当局による様々な法的手続きに服するリスクを有しています。
現在までのところ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりませんが、業績に大きな影響を及ぼす訴訟や社会的影響の大きな訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、より厳格な法規制が導入されたり、規制当局の法令解釈が従来よりも厳しくなることなどにより、多大な法的責任、不利な措置が課された場合や、法的手続きへの対応に多大なコストがかかる場合、当社グループの事業活動や業績、財務状況及び評判に影響を及ぼす可能性があります。
(4)災害等に関するリスク
気候変動・災害等による影響
当社グループの本社及び主要な事業の店舗等は日本にあるほか、世界各地で事業を展開しています。地震、台風、洪水、津波、気候変動に伴う異常気象の頻発等の自然災害、火災、停電、原子力発電所事故、戦争、テロ行為等の違法行為等により、事業活動の停止や施設の改修に係る多額の費用が発生し、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、コンビニエンスストア事業やスーパーストア事業を始め主要な事業の店舗が集中している首都圏において大きな災害等が発生した場合、その影響も大きくなることが予想されます。
加えて、当社グループの事業活動においてネットワークや情報システムの役割がさらに大きくなる中、停電、災害、テロ行為、ソフトウェア・ハードウェアの欠陥、コンピュータウィルスやネットワークへの不正侵入等によりシステム障害が発生した場合、事業運営に支障をきたすことになり、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
新型インフルエンザ等の感染症の流行による影響
ライフラインの一翼を担う小売業を中核事業とする当社グループは、新型インフルエンザのような感染症の流行に備えて、お客様や従業員等の人命・安全を確保した上で、地域及び社会への責任を果たすため、感染症流行時における営業継続への対策を講じていますが、感染拡大や蔓延状況に応じて、営業時間の短縮、営業店舗の限定等の措置をとる可能性があります。この場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5)その他のリスク
退職給付債務・退職給付費用
当社グループの退職給付債務や退職給付費用は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の基礎率を加味し算出していますが、これらの前提となる国内外の株価・為替・金利について予想外の変動が生じた場合や、それらにより年金資産の運用成績が悪化した場合、また、年金制度の変更が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
繰延税金資産
当社グループの繰延税金資産については、課税所得の将来の見積額や一時差異等のスケジューリングの結果に基づき計上しているグループ会社があります。今後、経営環境の悪化等により課税所得の見積もりを減額された場合等には、繰延税金資産を取崩す必要が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社及び一部の連結子会社は、平成24年度より連結納税制度を適用しております。
ブランドイメージ
本編の他の項目に記載している諸事象及び子会社・関連会社・フランチャイズビジネスにおける加盟店等の不祥事件、サプライチェーンにおける人権問題・環境問題等の発生により、結果として、当社グループ全体のブランドイメージが低下した場合、それによる当社グループに対するお客様の信頼低下、人材の流出、人材確保の困難化等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(1)グループ経営管理契約
当社は、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社イトーヨーカ堂、株式会社セブン&アイ・フードシステムズ及びその他の子会社23社との間で、当社が各社に対して行う経営管理に関し、それぞれ「グループ経営サービス等の提供に関する基本契約書」を締結しております。
(2)加盟店契約
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンとコンビニエンスストア加盟店との加盟店契約の要旨は、次のとおりであります。
① 当事者(株式会社セブン‐イレブン・ジャパンと加盟者)の間で、取り結ぶ契約
(a)契約の名称
加盟店基本契約(書)及びその付属契約(書)
(b)契約の本旨
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンの許諾によるコンビニエンスストア経営のためのフランチャイズ契約関係を加盟者と形成すること。
② 加盟者に対する商品の販売条件に関する事項
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、開業時在庫の買取りを求める以外、爾後商品の販売はせず、加盟者は株式会社セブン‐イレブン・ジャパンの推薦する仕入先その他任意の仕入先から商品を買取ります。
③ 経営の指導に関する事項
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは継続的に担当者を派遣して、店舗・商品・販売の状況を観察させて助言・指導をする他、販売情報等の資料の提供、効果的な標準小売価格の開示、各種仕入援助、広告宣伝、経営相談、計数管理のための計数等の作成提供を行い、商品仕入等についての与信をします。
④ 使用させる商標、商号その他の表示に関する事項
コンビニエンスストア経営について“セブン‐イレブン”の商標その他営業シンボル、著作物の使用をすることが許諾されます。
⑤ 契約の期間等に関する事項
契約の期間は、加盟店として新規開店の初日から向こう15ヶ年間です。契約の更新は、協議し、合意にもとづいて行われます。
⑥ 加盟者から定期的に徴収する金銭に関する事項
月間売上総利益(月間売上高から、月間売上商品原価(商品の総売上原価から品減り、不良品各原価及び仕入値引金を差引いた純売上原価)を差引いたもの)を基に一定の計算をして算出した金額を、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンが実施するサービスの対価として支払います。
(3)事業取得に関する契約
当社は、平成29年4月6日開催の取締役会において、当社の連結子会社である7-Eleven, Inc.(12月31日決算日)が、米国Sunoco LP社からコンビニエンスストア事業及びガソリン小売事業の一部を取得することを決議し、同日付にて7-Eleven, Inc.とSunoco LP社は当該事業取得に関する契約を締結しております。また、平成30年1月23日付で、当該事業取得の手続きを完了いたしました。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較につきましては、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
(2)経営成績の分析
① 営業収益及び営業利益
当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度に比べ202,126百万円増加の6,037,815百万円(前年同期比103.5%)、営業利益は、27,084百万円増加の391,657百万円(前年同期比107.4%)となりました。
|
|
前連結会計年度 (平成29年2月28日) |
当連結会計年度 (平成30年2月28日) |
増減額 |
|
営業収益(百万円) |
|
|
|
|
国内コンビニエンスストア事業 |
901,306 |
928,649 |
27,342 |
|
海外コンビニエンスストア事業 |
1,658,542 |
1,981,533 |
322,990 |
|
スーパーストア事業 |
1,949,313 |
1,901,164 |
△48,148 |
|
百貨店事業 |
729,612 |
657,886 |
△71,725 |
|
金融関連事業 |
201,932 |
202,942 |
1,010 |
|
専門店事業 |
450,488 |
416,616 |
△33,871 |
|
その他の事業 |
23,854 |
23,533 |
△321 |
|
消去及び全社 |
△79,360 |
△74,510 |
4,850 |
|
合 計 |
5,835,689 |
6,037,815 |
202,126 |
|
営業利益(百万円) |
|
|
|
|
国内コンビニエンスストア事業 |
243,839 |
245,249 |
1,409 |
|
海外コンビニエンスストア事業 |
67,421 |
79,078 |
11,656 |
|
スーパーストア事業 |
20,228 |
21,260 |
1,032 |
|
百貨店事業 |
2,867 |
5,369 |
2,501 |
|
金融関連事業 |
50,136 |
49,713 |
△423 |
|
専門店事業 |
△11,276 |
435 |
11,712 |
|
その他の事業 |
4,005 |
3,670 |
△335 |
|
消去及び全社 |
△12,650 |
△13,120 |
△470 |
|
合 計 |
364,573 |
391,657 |
27,084 |
国内コンビニエンスストア事業における営業収益は928,649百万円(前年同期比103.0%)、営業利益は245,249百万円(同100.6%)となりました。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、平成30年2月末時点で20,260店舗(前期末比838店舗増)を展開しております。国内の雇用環境におきましては、最低賃金や有効求人倍率の上昇、社会保険適用拡大等を受け厳しさを増しております。このような中、加盟店オーナー様がより積極的な店舗経営に専念できる環境を整備するとともに将来の加盟促進に向けた施策として、平成29年9月よりセブン‐イレブン・チャージ1%特別減額を実施しております。
店舗におきましては、ドミナント強化を目的とした既存エリアでの新規出店に加え既存店舗の活性化を推進すべく積極的な立地移転を実施し、平成30年1月31日には国内で展開する小売業において初めて20,000店を超えました。また、社会環境の変化に伴うお客様ニーズの変化に対応すべく、現状の売上構成に見合った新しい店内レイアウトの導入や、店舗従業員の接客サービスの質を高めるために業務用食洗機の設置を進め、作業効率の改善を図りました。商品におきましては、おにぎりや麺類等の基本商品の積極的なリニューアルを継続し、更なる品質向上に取り組んだことなどにより販売は好調に推移いたしました。また、セルフ式のドリップコーヒー「SEVEN CAFÉ(セブンカフェ)」の販売数が引き続き伸長している中、新商品であるカフェラテも提供できる新型コーヒーマシンを導入いたしました。これらの結果、既存店売上伸び率は前年を上回り、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は4,678,083百万円(前年同期比103.6%)となりました。
商品別では、ソフトドリンク、菓子類他で構成される加工食品で1,230,335百万円(前年同期比104.0%)、弁当、おにぎり等の米飯や麺類、惣菜他で構成されるファスト・フードで1,412,781百万円(前年同期比104.6%)、パン、ペストリー、牛乳他で構成される日配食品で626,863百万円(前年同期比102.1%)、タバコ、日用雑貨他で構成される非食品で1,408,103百万円(前年同期比102.9%)となりました。また、加盟店からの収入と自営店の売上を合計した営業総収入は849,862百万円(前年同期比101.9%)、営業利益は244,110百万円(前年同期比100.3%)となりました。
中国におきましては、平成29年12月末時点で北京市に247店舗、天津市に118店舗、成都市に87店舗を運営しております。
海外コンビニエンスストア事業における営業収益は1,981,533百万円(前年同期比119.5%)、営業利益は79,078百万円(同117.3%)となりました。
北米の7-Eleven, Inc.は、平成29年12月末時点で8,670店舗(前期末比37店舗減)を展開しております。店舗におきましては、ドミナント戦略に基づいた出店を推進するとともに、収益性の低い既存店舗や買収店舗の一部を閉店いたしました。商品におきましては、ファスト・フードやプライベートブランド商品「セブンセレクト」の開発及び販売に引き続き注力した結果、当連結会計年度におけるドルベースの米国内既存店商品売上伸び率は前年を上回って推移いたしました。また、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は、商品売上の伸長や、ガソリン価格上昇及び販売量の増加に伴うガソリン売上の伸長により、3,134,412百万円(前年同期比114.6%)となりました。
なお、平成30年1月23日をもって、米国Sunoco LP社からの一部事業取得を完了いたしました。
スーパーストア事業における営業収益は1,901,164百万円(前年同期比97.5%)、営業利益は21,260百万円(同105.1%)となりました。
国内の総合スーパーである株式会社イトーヨーカ堂は、平成30年2月末時点で164店舗(前期末比7店舗減)を運営しております。事業構造改革の推進におきましては、テナントミックスによる売場構成の見直しや大型ショッピングセンター「Ario(アリオ)」の改装に加え、当連結会計年度では9店舗の閉店を実施いたしました。商品におきましては、個店・地域特性に合わせた品揃えの拡充や、新たに安全・安心の生鮮ブランド「セブンプレミアムフレッシュ」の展開を開始するなど差別化商品の販売を強化いたしました。当連結会計年度における既存店売上伸び率は前年を下回りましたが、主に衣料品の在庫適正化等による荒利率の改善等により収益性が改善いたしました。
中国における総合スーパーは、平成29年12月末時点で8店舗を展開しております。
国内の食品スーパーにおきましては、平成30年2月末時点で株式会社ヨークベニマルが南東北地方を中心に220店舗(前期末比7店舗増)、株式会社ヨークマートが首都圏を中心に78店舗を運営しております。
株式会社ヨークベニマルは生鮮品の販売を強化するとともに、子会社の株式会社ライフフーズによる即食・簡便のニーズに対応した惣菜の品揃えを拡充し、安全・安心・味・品質にこだわった商品で差別化を図りました。しかしながら、当連結会計年度における既存店売上伸び率は、前年を下回りました。
百貨店事業における営業収益は657,886百万円(前年同期比90.2%)、営業利益は5,369百万円(同187.2%)となりました。
株式会社そごう・西武は、平成30年2月末時点で15店舗(前期末比4店舗減)を運営しております。事業構造改革の推進におきましては、首都圏大型店へ経営資源を集中させる戦略の一環として、「そごう千葉店ジュンヌ」を平成29年11月にコト発想の体験型専門店として第2期リニューアルオープンいたしました。
また、平成29年10月1日にそごう神戸店及び西武高槻店をエイチ・ツー・オー リテイリング株式会社へ事業譲渡し、平成30年2月28日をもって西武船橋店及び西武小田原店を閉店いたしました。当連結会計年度における既存店売上伸び率は、婦人雑貨や食品などの販売が好調に推移したことにより、前年を上回りました。
金融関連事業における営業収益は202,942百万円(前年同期比100.5%)、営業利益は49,713百万円(同99.2%)となりました。
株式会社セブン銀行における平成30年2月末時点のATM設置台数は、主にセブン‐イレブン・ジャパンの積極的な出店に伴い前期末比985台増の24,338台まで拡大いたしました。また、当連結会計年度中のATM1日1台当たり平均利用件数は、決済手段の多様化や一部提携金融機関による手数料体系変更等により94.2件(前年同期差1.4件減)となりましたが、設置台数の増加に伴い期間総利用件数は前年を上回りました。
専門店事業における営業収益は416,616百万円(前年同期比92.5%)、営業利益は前連結会計年度と比べ11,712百万円増の435百万円となりました。
平成30年2月末時点でベビー・マタニティ用品を販売する株式会社赤ちゃん本舗は110店舗(前期末比4店舗増)、生活雑貨専門店を展開する株式会社ロフトは110店舗(同1店舗増)、株式会社セブン&アイ・フードシステムズはレストラン「デニーズ」を377店舗(同9店舗減)運営しております。
また、株式会社ニッセンホールディングスにおきましては、引き続き構造改革の推進に注力いたしました。
② 営業外損益及び経常利益
営業外損益は、前連結会計年度の167百万円の損失(純額)から911百万円の損失(純額)となりました。これは持分法投資利益が減少したことなどによるものです。
この結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ26,340百万円増加の390,746百万円となりました。
③ 特別損益及び税金等調整前当期純利益
特別損益は、前連結会計年度の146,836百万円の損失(純額)から114,426百万円の損失(純額)となりました。これは事業構造改革費用が増加した一方、のれん償却額が減少したことなどによるものであります。
この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ58,751百万円増加の276,320百万円となりました。
④ 法人税等(法人税等調整額を含む)及び親会社株主に帰属する当期純利益
米国において税制改革法が平成29年12月22日に成立し、平成30年1月1日以後の連邦法人所得税率が従来の35%から21%に引き下げられることとなりました。この税率変更で法人税等調整額が18,082百万円減少したことなどにより、法人税等は、前連結会計年度に比べ27,322百万円減少の79,423百万円となりました。また、税効果会計適用後の負担率は28.7%となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ84,399百万円増加の181,150百万円となりました。1株当たり当期純利益は、204.80円となり、前連結会計年度の109.42円に比べ95.38円増加しました。
(3)財務状態の分析
① 資産、負債及び純資産の状況
|
|
前連結会計年度 (平成29年2月28日) |
当連結会計年度 (平成30年2月28日) |
増減額 |
|
総資産(百万円) |
5,508,888 |
5,494,950 |
△13,938 |
|
負 債(百万円) |
3,033,082 |
2,919,607 |
△113,475 |
|
純資産(百万円) |
2,475,806 |
2,575,342 |
99,536 |
総資産は、前連結会計年度末に比べ13,938百万円減少して5,494,950百万円となりました。
流動資産は、現金及び預金が94,692百万円増加した一方、商品及び製品が15,194百万円、受取手形及び売掛金が9,900百万円減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ65,804百万円増加し、2,340,207百万円となりました。
有形固定資産は、株式会社そごう・西武及び株式会社イトーヨーカ堂における店舗閉鎖などにより18,374百万円の減少となりました。無形固定資産は、「omni7(オムニ7)」のソフトウェアに係る減損損失の計上などにより33,968百万円減少しております。また、投資その他の資産においては、株式会社セブン銀行が取得する地方債や社債が減少したことなどにより27,407百万円減少しております。これらの結果、固定資産は前連結会計年度末に比べ79,750百万円減少し、3,154,734百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ113,475百万円減少し、2,919,607百万円となりました。
流動負債は、1年内償還予定の社債が24,999百万円、1年内返済予定の長期借入金が18,354百万円増加した一方、短期借入金が23,120百万円、コールマネーが20,000百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ3,611百万円減少し、1,944,007百万円となりました。
固定負債は、社債が一年内振替により44,996百万円、長期借入金が40,664百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ109,863百万円減少し、975,600百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ99,536百万円増加し、2,575,342百万円となりました。
利益剰余金は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による181,150百万円の増加及び配当金の支払いによる79,604百万円の減少などにより、前連結会計年度に比べ101,409百万円増加しております。
為替換算調整勘定は、主に7-Eleven, Inc.の財務諸表の換算などより、9,753百万円減少しております。
これらの結果、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比べ102.68円増加し2,744.08円となり、自己資本比率は前連結会計年度末の42.4%から44.2%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
|
|
前連結会計年度 (平成29年2月28日) |
当連結会計年度 (平成30年2月28日) |
増減額 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円) |
512,523 |
498,306 |
△14,217 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円) |
△371,602 |
△240,418 |
131,183 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円) |
△78,190 |
△168,510 |
△90,319 |
|
現金及び現金同等物の期末残高(百万円) |
1,209,497 |
1,300,383 |
90,886 |
現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンを中心として、店舗の新規出店及び改装などに伴う支出がありましたが、国内及び海外コンビニエンスストア事業を中心とした高い営業収益力によりキャッシュ・フローを創出したことなどにより、前連結会計年度末に比べ90,886百万円増加し、1,300,383百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得た資金は、前連結会計年度に比べ14,217百万円減少し、498,306百万円となりました。これは、税金等調整前当期純利益が58,751百万円増加した一方、のれん償却額が38,838百万円、預り金の増減額が45,263百万円それぞれ減少したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は、前連結会計年度に比べ131,183百万円減少し、240,418百万円となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が43,176百万円、事業取得による支出が66,753百万円それぞれ減少したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は、前連結会計年度に比べ90,319百万円増加し、168,510百万円となりました。これは、長期借入れによる収入が83,043百万円減少したことなどによるものであります。
(4)戦略的現状と見通し
次期の見通しにつきましては、国内において雇用・所得環境の改善が続く中で各種政策の効果もあり、景気は緩やかに回復していくことが期待されるものの、個人消費におきましては、依然として先行き不透明な状態が想定されます。また、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響にも留意する必要があります。
このような環境の中、当社グループにおきましては「信頼と誠実」「変化への対応と基本の徹底」を基本方針に掲げ、平成28年10月に発表いたしました平成32年2月期までの中期経営計画の達成に向けて着実に実行してまいります。
平成29年5月に、発売開始から10周年を迎えたグループ共通のプライベートブランド商品「セブンプレミアム」につきましては、既存商品の積極的なリニューアルを継続するとともに、生鮮分野への展開など更なる飛躍を目指します。
さらに、当社グループが取り組むデジタル戦略につきましては、グループ最大の資産である、日々ご来店いただく2,200万人にものぼるお客様の購買情報を最大限活用したCRM戦略を具現化し、お客様とのコミュニケーション環境の整備に注力してまいります。
国内コンビニエンスストア事業の株式会社セブン‐イレブン・ジャパンにおきましては、高齢化や単身世帯の増加、小売店舗数の減少、働く女性の増加といった社会構造の変化を成長機会と捉え、コンビニエンスストアに求められる役割を果たすため、「近くて便利」なお店への更なる進化を目指し、加盟店オーナー様とともに変革への挑戦を継続してまいります。国内の雇用環境は最低賃金の上昇や有効求人倍率の上昇、社会保険加入の適用拡大などを受け厳しさを増しています。このような環境の中、加盟店オーナー様がより積極的な店舗経営に専念できる環境を整備するとともに、将来の加盟促進に向けた施策として、平成29年9月よりセブン‐イレブン・チャージの1%特別減額を実施したことに加え、接客サービスの質向上を図った店舗従業員の作業効率改善や、お客様ニーズに合わせた新たな店舗レイアウトの展開にも取り組み、拡大均衡を目指してまいります。出店におきましては、既存店の質の向上を図るべく積極的な立地移転を実施するとともに、新規出店の基準を引き続き厳しく精査いたします。商品では、本年3月に発売以来の大幅リニューアルを行った「SEVEN CAFÉ(セブンカフェ)」をはじめ、引き続きファスト・フード商品の更なる品質向上を図るとともに、お客様の潜在ニーズを捉えた新しい商品や地域のお客様の嗜好に合わせた商品の開発にも注力してまいります。
海外コンビニエンスストア事業の7-Eleven, Inc.におきましては、商品ではプライベートブランド商品「セブンセレクト」や、チームマーチャンダイジングの手法を取り入れたファスト・フード商品の開発及び販売に注力し、お客様ニーズへの対応に努めてまいります。出店におきましては、ドミナントエリアにおける新規出店と自営店の改装及びフランチャイズ化を促進するとともに、不採算店の閉店を推進することにより収益性の向上を図ります。また、平成30年1月23日に取得が完了した米国Sunoco LP社のコンビニエンスストア事業及びガソリン小売事業の収益貢献に加え、更なる店舗網の拡充や顧客利便性向上も見込んでおります。
スーパーストア事業の株式会社イトーヨーカ堂におきましては、平成28年10月に発表した中期経営計画に基づき7店舗の閉店や自営売場面積の縮小、食品強化等の構造改革を着実に実行してまいります。また、株式会社ヨークベニマルにつきましては、子会社である株式会社ライフフーズと連携して生鮮食品とデリカテッセンでの差別化を徹底し、地域のニーズに対応した品揃えの強化を継続するとともに、既存店の活性化とドミナント出店に取り組んでまいります。
百貨店事業の株式会社そごう・西武におきましては、構造改革の一環として最大消費マーケットである首都圏を中心とした基幹店への経営資源集中を推進いたします。中でも、魅力ある商圏を擁するそごう横浜店では売場構成を見直し、「美」や「食」に焦点を当てた店舗の活性化に取り組みます。
専門店事業におきましては、株式会社赤ちゃん本舗、株式会社ロフト及び株式会社セブン&アイ・フードシステムズなどを中心に、お客様ニーズにお応えするとともに、株式会社ニッセンホールディングスは引き続き収益性の改善に努めてまいります。