文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものになります。
(1)経営の基本方針
当社は、2005年9月1日に設立された純粋持株会社です。流通業を中心として傘下に165の連結子会社を擁する当社は、「信頼と誠実」、「変化への対応と基本の徹底」を基本方針に掲げ、お客様ニーズ、マーケット、そして急速な社会の変化に迅速に対応し、業務改革、事業構造の改革を不断に進めてまいります。また、グローバルに展開するグループのネットワーク、情報力とともに、「食」の強みを軸としコンビニエンスストア事業を中心に、スーパーストア事業、金融関連事業などお客様の様々な生活シーンのニーズに応える世界に類を見ないグローバルリテールグループとして、総合的にシナジーを追求してまいります。加えて、当社は、ガバナンスの強化とグループシナジーの追求によりグループ企業価値の最大化に努めるとともに、グループを代表する上場会社としてステークホルダーに対する説明責任を果たしてまいります。
また、各事業会社は与えられた事業範囲における責任を全うし、各々の自立性を発揮しながら、利益の成長及び資産効率の向上を追求してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社は、持続的に企業価値を向上させるため、資本コストを上回るリターン(利益)を拡大するとともに、キャッシュ・フローの創出力を高めることを基本方針として財務目標を設定しております。今般、当社では、昨年の定時株主総会においてトランスフォームされた新たな取締役会・ガバナンス体制の下、中長期的な企業価値の最大化に向けたグループ戦略の再評価を行うべく、独立した外部アドバイザーを起用のうえで、現行事業構造下でのシナジーや構造変革によるディスシナジーの定量分析を含む多面的な分析結果も踏まえつつ、スーパーストア事業をはじめとする各事業の戦略的選択肢や抜本的なグループ事業構造改革に関する議論を重ねてまいりました。このグループ戦略再評価において決定された内容と足元の業績進捗を踏まえ、2021年7月1日に発表いたしました「中期経営計画2021-2025」の目標値について以下のとおりアップデートいたしました。
(2025年度 主要連結財務数値目標)
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2025年度 当初目標 |
2025年度 アップデート目標 |
当初差 |
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EBITDA |
1 |
兆円以上 |
1.1 |
兆円以上 |
+1,000 |
億円 |
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営業キャッシュ・フロー(除く金融) |
8,000 |
億円以上 |
9,000 |
億円以上 |
+1,000 |
億円 |
|
フリーキャッシュ・フロー水準(除く金融) |
4,000 |
億円以上 |
5,000 |
億円以上 |
+1,000 |
億円 |
|
ROE |
10 |
%以上 |
11.5 |
%以上 |
+1.5 |
% |
|
ROIC(除く金融) |
7 |
%以上 |
8.0 |
%以上 |
+1.0 |
% |
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Debt/EBITDA倍率 |
2.0 |
倍未満 |
1.8 |
倍未満 |
△0.2 |
倍 |
|
調整後Debt/EBITDA倍率 |
2.2 |
倍未満 |
2.0 |
倍未満 |
△0.2 |
倍 |
|
EPS成長率(CAGR) |
15 |
%以上 |
18 |
%以上 |
+3 |
% |
※営業キャッシュ・フロー(除く金融)は、金融事業を除くNOPATをベースとした管理会計数値。
フリーキャッシュ・フロー水準(除く金融)は、金融事業を除く管理会計ベース数値。
なお、M&Aは戦略投資として投資キャッシュ・フローからは除外して算出。
ROIC(除く金融)は、{純利益+支払利息×(1-実効税率)}/{自己資本+有利子負債(ともに期首期末平均)}にて算出。
調整後Debt/EBITDA倍率は、金融事業を除く管理会計ベース数値。
Net Debt / EBITDAR (Net Debt:有利子負債+オンバランスリース-現預金等調整)
EPS成長率(CAGR)は、2020年度に対してのCAGR(年平均成長率)にて試算。
(3)中長期的な経営戦略
当社は、2021年7月に公表した「中期経営計画2021-2025」において、すべてのステークホルダーから信頼される誠実な企業でありたいという創業以来の社是、「常にお客様の立場に立って、新たな体験価値を提供することで、国内外の地域社会に貢献したい」という基本姿勢と2030年の目指すグループ像として、「セブン‐イレブン事業を核としたグローバル成長戦略と、テクノロジーの積極活用を通じて流通革新を主導する世界トップクラスのグローバル流通グループ」を掲げ、様々な社会構造の変化を背景としたお客様の購買行動の変化に着実かつスピーディーに対応してまいりましたが、今般のグループ戦略の再評価を踏まえて、2030年に目指すグループ像を「セブン‐イレブン事業を核としたグローバル成長戦略と、テクノロジーの積極活用を通じて流通革新を主導する、「食」を中心とした世界トップクラスのリテールグループ」といたしました。今後もこの新たな2030年に目指すグループ像の達成に向けて、各種施策を着実に遂行してまいります。
(4)経営環境及び経営課題
当社グループを取り巻く環境は、大きく変化しており、またその変化のスピードも加速しております。現下、日本国内においては、高齢化・単身化・共働き化等の社会構造の変化の加速により、ご自宅の近くでの生鮮食品・惣菜等の購買ニーズがさらに高まっており、また、世界的なパンデミックを経て、お客様の行動様式・価値観が変化し食品に対するニーズも一層多様化しております。一方、最低賃金の上昇や社会保険加入の拡大を受け、雇用環境は引き続き厳しい状況が続くことも想定されます。
また、米国においては、新鮮で健康的な美味しい食品ニーズを満たすことのできるコンビニエンスストアリテールへの期待が高まっており、グローバル全体においても、各地域の特性に合わせた安全・安心で高い品質の日常の「食」を提供する領域には大きなチャンスがあり、これを可能とするための事業インフラの構築が重要な状況になってきております。加えて、国内外を問わず、気候変動、海洋汚染、フードロス、持続可能な調達等、社会課題が深刻化しており、企業も社会を構成する一員として、その解決に対してこれまで以上に真剣に向き合う時代を迎えております。
当社スーパーストア事業は、食品の品揃え・調達力・サプライヤーネットワーク・イノベーティブな商品開発力・プライベートブランド(セブンプレミアム)といったグループの競争力を支える「食」の強みを有しておりますが、上記のような今後のマクロトレンド・マーケットトレンドの予測の観点からも、この「食」の強みが当社グループにおける国内外コンビニエンスストア事業の成長を支える競争力の源泉としてますます重要になってくるものと考えられます。
当社取締役会は、当社グループを取り巻くこれら経営環境の変化を踏まえたグループ戦略再評価の結果として、当社グループがこれまで培ってきた「食」の強みを軸に、国内外コンビニエンスストア事業の成長戦略へフォーカスし、最適な経営資源配分を実行しながら、「食」を中心としたグローバルリテールグループに成長することこそが、当社グループの中長期的な企業価値の最大化に資するものと判断し、この経営方針に沿った具体的なアクションプランとして、国内外コンビニエンスストア事業の成長戦略の加速とスーパーストア事業の抜本的変革の断行、及びこのアクションプランの着実な遂行を支えるグループとしてのキャピタル・リアロケーションプランの策定と、これらの進捗をモニタリングし、最適なグループ事業構造・戦略的選択肢の継続的な検討を行う体制を構築するべく、以下に掲げる諸施策を速やかに実行していくことを決定いたしました。
下記諸施策の実行は、社是・基本姿勢に根差して、新たな「2030年に目指すグループ像」を実現するために、必要不可欠なものであると確信しております。
「食」の強みを軸とした国内外コンビニエンスストア事業の成長戦略・具体的なアクションプランの概要
① 北米コンビニエンスストア事業
7-Eleven, Inc.は、中期的に以下の4つの重要戦略分野にフォーカスし、継続的な事業の成長と効率性の向上を目指してまいります。
1)オリジナル商品(フレッシュフード、専用飲料、プライベートブランド商品)の開発と販売の強化により、オリジナル商品の売上シェアを2025年度までに34%まで伸長すると同時に、商品荒利率の向上とバリューチェーンの強化を継続
2)7NOWデリバリーにおいて、高品質且つ即食性のある商品を迅速 (全国平均約28分) にお届けする価値提案により、その成長をさらに加速させ、2025年度には売上10億ドルを目指す
3)Speedwayとの統合を完遂し、2023年度に8億ドルのシナジーを実現
4)細分化された米国市場において、M&Aと新規出店の両方を通じて市場におけるシェアを高め、事業成長を継続
② グローバルコンビニエンスストア事業
日本・北米以外のグローバルなコンビニエンスストア事業展開を担う7-Eleven International LLCにおいては、日本及び北米を除く地域で2025年度までに5万店の店舗網を確立し、2030年度までに日本、北米も含めた全世界で30の国と地域での店舗出店を目指していく方針です。具体的な取り組みの方向性としては、新規国の開拓のみならず、既存展開エリアにおけるライセンシーへの戦略的投融資を通じ、上述の「食」の強みを含め、米国において7-Eleven, Inc.の再建を手掛け、目覚ましい成長へと導いてきた事業革新の手法を活かしてライセンシーの潜在的な成長性を引き出すことにより、利益の拡大を図ってまいります。
また、今般ベトナム事業に対する投融資の実行を決定いたしましたが、成長余地の大きいグローバルコンビニエンスストア事業の加速度的な利益成長の実現を果たす上で、これらライセンシーへの戦略的投融資を含むM&Aについても積極的に検討してまいります。
③ 国内コンビニエンスストア事業
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、「食」の強みを支える商品力=セブンプレミアムをはじめとする魅力的なオリジナル商品を活かした店舗集客力・収益力の向上により安定成長を引き続き実現させてまいります。加えて、上述のような国内における社会構造やお客様の価値観・行動様式の変化に対応し続けるべく、スーパーストア事業で培ってきた知見・お取引先様とのネットワークも活用しながら新たな品揃えや新しいコンセプトの店舗の在り方にも挑戦してまいります。
また、このような店舗における商品・サービスの提供という従来のビジネスに加えて、7NOWデリバリーやリテールメディアといった新規ビジネスの展開を通じ、事業競争力の一層の強化と利益成長の加速を目指してまいります。
④ スーパーストア事業
スーパーストア事業については、「食」の強みを生かしたグループ全体に対する貢献を果たす一方、「食」以外の商品も取り扱う株式会社イトーヨーカ堂を中心に、単一事業としての収益性・資本効率の改善が必要であるとの強い課題認識を持ち、2022年度においてもこれまで推し進めてきた構造改革を完遂すべく様々な構造改革施策を実行してまいりました。今後は、この構造改革の成果を発揮していく事に加え、グループとしての「食」を軸とした成長戦略の方向性に沿った事業構造の変革を一層加速化させるとともに、単一事業としての自立的な再成長フェーズが見渡し得る経営体制の確立と、目標値として首都圏スーパーストア事業において2025年度EBITDA550億円、ROIC4%以上の達成を果たすべく、3年間の時限性をもって以下に掲げる諸施策を速やかに実行してまいります。
1)グループ戦略の軸である「食」にフォーカスするべく、アパレル事業(注1)から完全撤退
2)株式会社イトーヨーカ堂は従前の事業構造改革における店舗閉鎖に加え、新たに14店舗の閉鎖を意思決定し、首都圏へのフォーカスを加速(注2)
3)株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨーク等首都圏スーパーストア事業の統合再編を実施し、注力する首都圏におけるシナジー及び運営効率を最大化
4)戦略投資インフラ(PC/CK(注3)、ネットスーパーセンター)の整備により、更なる利益成長可能な収益構造を実現
5)外部プロフェッショナルを起用し変革の工程を管理するとともに、取締役会及び戦略委員会がモニタリングを実施
(注)1.自社が運営するアパレル事業
2.店舗数:2023年2月末126店舗、2026年2月末93店舗(予定)
3.プロセスセンター、セントラルキッチン
7iDを軸とした小売・金融一体でのお客様との関係深化
当社は従来より、グループ共通の価値基盤であるお客様接点の強化のため、DXの推進を通じて新たな体験価値の創造を図っております。これまでも、当社グループの共通IDである7iDを基軸としてお客様からご提供いただいたデータをCRM等に活かすことでお客様お一人おひとりとの関係強化を進めるとともに、ラストワンマイル等のサービスの機能強化などに取り組んでまいりましたが、さらに、金融関連事業、リテールメディア等の領域においても、7iDを活用して新たな価値の創造を図ってまいります。
特に金融関連事業においては、グループとしての金融戦略の一体感・一貫性を確保することで、お客様ニーズへの速やかな対応や、バンキング事業・ノンバンク事業の一体運営によるシナジーを追求するために、当社グループの金融事業については株式会社セブン銀行に集約し、その成長を加速させていくことが望ましいと判断し、この方針の元、株式会社セブン・カードサービスにおいて行ってきたクレジットカード事業及び電子マネー事業を株式会社セブン銀行傘下に集約することといたしました。両社が一体となって事業運営を行うことで、個人のお客様が求める複数の決済手段、運用・調達手段を、一体化された推進体制の下にラインナップできることとなり、これまで以上にスピーディーに金融サービスに対するお客様のご期待に応えることができるようになります。今後は、両社がこれまで培ってきたノウハウ・専門性等を統合・拡充させつつ、各種金融サービスをお客様視点で再整理し、7iDを活用して、流通小売グループらしい金融サービスの開発やユニークな体験を提供してまいります。
上記グループ成長戦略・アクションプランを確実に遂行するための当社グループとしての新たな施策
キャピタル・リアロケーション
コンビニエンスストア事業を中心としたグループ事業成長を通じた営業キャッシュ・フローの増大を図りつつ、事業ポートフォリオの見直しを通じた重点構造改革分野における抜本的な変革、ベストオーナーの検討を進め、資本回収にも努めてまいります。創出されたキャッシュ・フローについては、資本効率性に立脚した投資判断に基づき、グループの成長ドライバーであるコンビニエンスストア事業への戦略投資に集中的に配分し、加速度的な成長を推進していく方針です。
株主還元につきましてはコンビニエンスストア事業に対する戦略投資とのバランスを重視しつつ、自己資本利益率(ROE)や1株当たり当期純利益(EPS)の向上に向けた自己株式取得を機動的に実施していくことを想定しており、今般の中期経営計画の上方修正と併せて、株主還元方針を「1株当たりの配当金を安定的・継続的に向上させつつ、総還元性向(累計)50%以上*を目標とした株主還元を実施する。」といたしました。
* 2023年度から2025年度までの累計の総還元性向
戦略を支える確かな経営基盤
① 持続可能な社会の実現に向けて
当社グループでは、これまでも社会課題解決と企業価値向上の両立を経営の基本におき、積極的に取り組んでまいりました。当社グループの事業領域と特に親和性の高い社会課題を「7つの重点課題(マテリアリティ)」と特定し、SDGs(国連「持続可能な開発目標」)の17の目標と関連づけながら、課題解決に向けて取り組みを進めております。これらにより、本業を通じての社会課題及び重点課題を起点とした新たなビジネスモデルの創出に取り組んでおります。
「7つの重点課題(マテリアリティ)」
・お客様とのあらゆる接点を通じて、地域・コミュニティとともに住みやすい社会を実現する
・安全・安心で健康に配慮した商品・サービスを提供する
・地球環境に配慮し、脱炭素・循環経済・自然と共生する社会を実現する
・多様な人々が活躍できる社会を実現する
・グループ事業を担う人々の働きがい・働きやすさを向上する
・お客様との対話と協働を通じてエシカルな社会を実現する
・パートナーシップを通じて持続可能な社会を実現する
2019年5月に公表した環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』の達成に向け、CO₂排出量削減、プラスチック対策、食品ロス・食品リサイクル対策、持続可能な調達の4つのテーマで、お客様・地域社会・お取引先様等のステークホルダーとも連携しながら、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでおります。グローバル展開の強化に合わせ、世界のセブン‐イレブンライセンシーとの共同によるCO₂の排出削減、プラスチック対策なども推進しております。
また、企業活動のグローバル化が進み、企業の人権への取り組みに対して、社会からの関心が高まっております。当社グループでは企業行動指針をベースに人権を守る活動を行っており、国際人権章典(世界人権宣言と国際人権規約)、労働における基本的原則及び権利に関する国際労働機関の宣言、国連グローバル・コンパクトの10原則、及び「国連ビジネスと人権に関する指導原則」などをもとに、「セブン&アイグループ人権方針」を定めております。これからも従業員やサプライチェーン、地域社会に対する働きかけを行うなど、人権尊重の取り組みを一層強化してまいります。
② コーポレートガバナンスの更なる強化
当社グループでは、これまでも、コーポレートガバナンスについて、すべてのステークホルダーの皆様との対話に基づき、つねにその改善と拡充に努めてまいりました。2030年の目指すグループ像としてグローバルリテールグループを目指すにあたり、これにふさわしいガバナンス体制を構築すべく、取締役会の多様性をさらに向上させるとともに、独立社外取締役を増員し、過半数とする体制に変更いたしました。さらに今般、ガバナンス体制の強化・安定化を図るために当社の代表取締役を追加選任し計3名とするとともに、各コーポレート機能には最高責任者(CxO)を任命し、各事業セグメント・事業領域には統括責任者を任命いたしました。
また、当社グループの中長期的な企業価値向上のための助言を取締役会に対して行うことを目的として、独立社外取締役のみで構成される戦略委員会を設置いたしました。グループ重点戦略に関する進捗状況のモニタリング及び戦略実現のための最適なグループ事業構造等に関する包括的かつ客観的な分析・検証を継続してまいります。
今後も、グローバルマーケットにおける持続的な成長と中長期的なグループ企業価値向上を実現すべく、適切な意思決定を行うとともに実効性の高い監督を実施し、取締役会としての役割・責務を適切に果たし、コーポレートガバナンスの更なる強化を図ってまいります。
③ 経営戦略と連動した人財政策
当社の成長力の源泉は人財です。とりわけ、DX及びグローバル戦略の推進や社会価値と企業価値の両立を追求するうえで、経営戦略と人財戦略は不可分であると考えております。当社では経営戦略の推進と一体となった人財戦略に取り組み、専門的な知見や技能を有する人財を社外から求めるだけでなく、グループ内でも積極的に育成してまいります。人財育成にあたっては、「人財とともに成長する企業」という考え方に立ち、積極的に社員に成長機会を提供することで、自ら学び続け、常にスキルアップを図り続ける人財の育成を図り、社員と会社の相互成長を目指してまいります。
また、働き方改革や生産性の向上を図ることで、誰もが働きやすい職場づくりを推進してまいります。働く人々の多様性や違いを認め合う環境づくりや柔軟な働き方を支援する体制を整え、とりわけ、女性のお客様を多くお迎えする当社グループの主要事業の在り方を踏まえ、女性をはじめ多様な人財が活躍できる組織・企業文化の育成に注力してまいります。
さらに当社グループでは各社社長のもと「エンゲージメント向上委員会」を設置し、従業員エンゲージメント向上に向けた行動計画の策定とモニタリングを実施しております。従業員のエンゲージメントや貢献意欲が高まることが組織の活性化につながり、企業の競争力強化につながると考え、今後も活動を推進してまいります。
中長期的な企業価値向上による持続的成長に向け、今後とも当社グループでは、グループシナジーを強化して当社グループの強みを一層拡大し、すべてのステークホルダーの皆様の声を真摯に受け止めながら、さらなる価値提供と適正な利益還元を進めてまいります。
当社は、経営の健全性と事業の効率性を確保しつつ、当社グループの永続的な維持・発展のため、事業継続に関わる各種リスクの適切な管理に取り組んでいます。この取り組みにより認識されたリスクのうち、リスクが顕在化する可能性の程度や時期及び影響の程度を踏まえて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクを以下に記しています。ただし、これらは、当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。また、これらのリスクはそれぞれ独立したものではなく、ある事象の発生により、他の様々なリスクが増大する可能性があります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。
<リスクの定義>
当社グループのリスク管理プロセスでは、管理すべきリスクをガバナンスリスク、業務リスク、B/Sリスク及び事業リスクの4つの大分類に分けて管理しております。有価証券報告書においては、投資者の判断に資する情報開示を目的に、リスクを戦略リスクとオペレーショナルリスクに分類し、それぞれ以下のように定義いたします。
「戦略リスク」
事業戦略の計画及び遂行により期待する成果に対して実現する成果が上振れまたは下振れする程度及びその発生可能性であり、戦略に大きく影響するリスク、または健全な範囲で敢えて選択して取るリスク。
「オペレーショナルリスク」
戦略遂行を支えるオペレーションに起因する損失額及びその発生可能性であり、発生を回避・低減すべきリスク。
<グループリスク管理体制>
当社グループは、自社のリスク管理全体を統括する部署を事務局とするリスクマネジメント委員会等の会議体を設置しています。リスクマネジメント委員会は、原則半期に1回開催され、各種リスク管理統括部署より自社のリスク管理状況に関する報告を受け、リスクの網羅的な把握、その評価・分析及び対策について協議し、今後の方向性を定めています。
一方、各種リスクについては、当社リスク管理統括部署を主体とするグループ横断の会議体等を通じて、該当するリスクに係わる対応の方向性や各社リスク低減の取り組み、さらにリスクが顕在化する兆候を示す社内外の各種事例等の共有を図っています。
<リスク管理のPDCA>
当社グループでは、グループ共通のリスク調査票をもとに、網羅的なリスクの洗い出しと定量化を行い、「リスクの評価と改善策の立案」「優先順位付け」「改善活動とモニタリング」を実施しています。
また各社監査室は、自社のリスク管理全体を担当する部署及び各種リスク管理統括部署に対する定期的な内部監査を通じ、独立した立場で、リスク管理が効果的に実施されていることを検証し、必要に応じて各部署に対し、リスク管理向上のために必要な助言を行っています。
<グループの主要な成長戦略>
当社グループは食の強みを軸として、主に以下のような事業戦略を定めております。
・北米コンビニエンスストア事業
・グローバルコンビニエンスストア事業
・国内コンビニエンスストア事業
・スーパーストア事業
・金融関連事業
<主要なリスク>
■ 戦略リスク
1.グループの成長戦略に関わるリスク
当社グループは、今般のグループ戦略の再評価を踏まえて、2030年に目指すグループ像を「セブン‐イレブン事業を核としたグローバル成長戦略と、テクノロジーの積極活用を通じて流通革新を主導する、「食」を中心とした世界トップクラスのリテールグループ」 といたしました。この新たな2030年に目指すグループ像の達成に向けて、各種施策を着実に遂行するために、グループ重点戦略の進捗をモニタリングするとともに、最適なグループ事業構造・戦略的選択肢を継続的に検討する体制を構築すべく、独立社外取締役のみで構成される戦略委員会を設置いたしました。戦略委員会においては、グループ重点戦略に関する進捗状況のモニタリング、及び戦略実現のための最適なグループ事業構造・戦略的選択肢(IPO・スピンオフ等)に関する包括的且つ客観的な分析・検証を継続的に実施し、これらの検証結果を元に、当社グループの中長期的な企業価値向上のための助言を取締役会に対して行ってまいります。
北米コンビニエンスストア事業について、当社グループの海外コンビニエンスストア事業の中心である7-Eleven, Inc.は、オリジナル商品の強化、デジタル化とデリバリー事業の加速、7-Eleven, Inc.とSpeedwayの統合シナジーの創出、M&Aと新規出店による事業の拡大を推進しております。
オリジナル商品については、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンから高度な商品開発知識と、製造ノウハウの伝達、及び専用工場の調理製造能力の向上を目的とした設備の近代化を進め、オリジナル商品のバリューチェーンを強化し、高荒利率のオリジナル商品の品質と品揃えの向上に取り組んでおります。店舗での商品販売は物流網またはサプライヤーによる供給により運営しておりますが、物流・輸送網において混乱等が発生した場合には商品輸送コストの増加や収益性の低下が想定されます。その結果、商品開発や店舗販売及び迅速な商品のお届けができないことによるバリューチェーンの弱化や売上低下による継続的な事業成長の妨げを招き、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、オリジナル商品の開発と販売の強化に伴い、食品安全上の問題が発生した場合には当社ブランドの価値が毀損されることも想定されます。更には、オリジナル商品に関する商標やその他の知的財産権を適切に取得・維持・保護できない場合にも、お客様の消費意欲の減退等による売上低下につながり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
デジタル化とデリバリー事業については、リアル店舗とデジタル・Eコマースプラットフォームのスピードと利便性を組み合わせる「7Rewards(ロイヤルティプログラム)」を通じ新たな体験価値と利便性を提供しておりますが、小売業の競争は激しく、常に変化するお客様のニーズと期待に基づいた新たな利便性を提供できない場合には、競合他社との差別化ができず、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、DXを活用したデリバリーサービス「7NOW」についても推進しております。店舗から2マイル以内でアメリカの人口の50%以上をカバーし、全国平均28分以内で迅速にお届け可能な価値提案を実現しており、今後も多様なサービスを提供する成長計画を策定しております。それらの達成に向けて、お客様のニーズを満たすために追加的なデジタル対応の製品やサービスを他社との提携や投資により行ってまいりますが、関連する顧客対応技術を適時に製造、改良、開発できない場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
7-Eleven, Inc.とSpeedwayの統合シナジーの創出については、補完的な店舗基盤・店舗提供、戦略的な機会など様々なメリットをもたらすものと期待しております。米国Marathon Petroleum Corporation(以下、「MPC社」という。) から、同社が主にSpeedwayブランドにて運営するコンビニエンスストア事業及び燃料小売事業 (ただし、MPC社の小売部門のうちダイレクト・ディーラーに対する燃料小売事業等を除きます。) を運営する複数の会社の株式その他持分を2021年に取得するとともに、取得した店舗への今後15年間におけるガソリン供給契約を同社と締結いたしました。上記統合後の事業において、事業環境や競合状況の変化等により本件取引により取得した事業から得られる成長機会もしくは統合によるシナジー効果等が当初の想定通りに実現されない場合、多額ののれんや有形固定資産などの減損損失の計上により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、上記取引に必要な資金の調達のための金融機関からの多額の借入れを含め、当社は多額の債務を負っております。当初想定した利益の創出、その他資産の処分等を通じて、レバレッジの低下が速やかに実現されない場合には、信用格付けが引き下げられる可能性があり、その結果、既存の債務の借換えや新規借入れの条件にも影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループの債務には財務制限条項が付されているものがあり、かかる財務制限条項に抵触した場合には、債務の早期返済等により当社の財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
7-Eleven, Inc.は、店舗にガソリンスタンドを併設しガソリンの小売りと卸売事業を運営しております。ガソリン事業のリスクについては、サプライチェーンの垂直統合等により、ガソリン小売価格の変動に伴う利益率の低下リスクをヘッジしていますが、急激な価格の変動等、事業環境の予期しない変化により、売上低下や原価率上昇を招き、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、米国における自動車排出ガス規制や一部州での中長期的なガソリン車販売規制の方針等の影響及び電気自動車等の浸透等により、米国市場におけるガソリン需要が縮小する場合、ガソリン販売量の減少を招き、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
北米コンビニエンスストア事業では、引き続きM&Aや新規出店による継続的な事業成長を目指していく方針ですが、競争の激化、環境法規制などの変更による事業への影響、人財確保の難航化、訴訟などによって当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
グローバルコンビニエンスストア事業について、当社グループでは、7-Eleven, Inc.と株式会社セブン‐イレブン・ジャパンの連携強化を通じて、グローバル戦略の展開を推進するために2021年に7-Eleven International LLCを設立しました。日本及び北米を除く地域で2025年度までに5万店の店舗網を確立し、2030年度までに日本、北米も含めた全世界で30の国と地域での店舗出店を目指していく方針です。新規国の開拓のみならず、ライセンシーへの戦略的投融資を通じ、「食」の強みを含め、7-Eleven, Inc.と株式会社セブン‐イレブン・ジャパンがこれまで培ってきたノウハウを有機的に結合させ、ライセンシーの潜在的な成長性を引き出すことにより、利益の拡大を図ってまいります。また、新たな市場への進出を図るためには、状況が良好な市場を正しく特定、信頼できるパートナーに必要な専門知識とリソースを提供し、グローバル市場でのセブン‐イレブンブランドの価値向上のためにパートナーと相協力してグローバル成長戦略を加速してまいります。海外エリアのライセンシーに係るリスクの一部には、事業展開国での政治的・社会的不安定、為替・貿易等の経済変動、環境やデータ保護をはじめとする法規制の変更・強化などが想定されます。これらの要因により、当社の成長力が制限され、当初想定した効果や利益が実現されない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
国内コンビニエンスストア事業について、当社グループにおいて国内コンビニエンスストア事業の中核を担う株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、「セブンプレミアム」を中心とした「食」領域の強化、社会構造の変化に対応した新たな店舗形態の実現、店舗による商品・サービスを基盤として新規ビジネスを強化し事業競争力の一層の強化と利益成長を加速させてまいります。国内は、ライフスタイルの変化や価値観の多様性による影響に加え、人口動態をはじめとする社会構造が激しく変化し、消費の形態が大きく変化することが想定されます。この様な変化に対応すべく、生鮮品や冷凍食品、新しいカテゴリーの品揃えの充実が可能な新しいコンセプトの店舗フォーマットを作り、コンビニエンスストア事業と当社グループの食品事業で培ってきた知見やネットワークを融合することで、お客様の変化に対応してまいります。とりわけ、新コンセプト店舗においては、株式会社イトーヨーカ堂が育ててきたブランドである「顔が見える野菜。」「冷凍食品EASE UP」や、「セブンプレミアム」、新ブランドの「セブン・ザ・プライス」の拡充により品揃えを強化してまいります。これにより、変動する社会の中においても更なる食のニーズへの対応が可能となります。また、創業50周年を迎えることから「共創」をテーマとした商品や販売促進を強化し、当社の掲げるビジョンの浸透を図るとともに、フェアを実施してオリジナルフレッシュフードにより集客を図ることや、スイーツや加工食品等の分類育成と地域の活性化にも取組んでまいります。更に、必要な栄養成分も表示することで「シニア」「子ども」「働く女性」をはじめとする全ての世代のお客様の健康志向にも配慮することで更なる成長を目指せると考えております。新規ビジネスについては、デリバリーサービス「7NOW」とリテールメディアの活用を通じて「食」の強みを活かした店舗による商品・サービスを基盤とした新規ビジネスを強化してまいります。リテールメディアに関しては、当社グループ戦略の一環として広告ビジネスへの参入を開始しており、アプリ広告収入を中心に大きく成長させる計画となっております。これらの施策により、新たな成長軸を確立し、全体の利益成長を加速してまいりますが、お客様のニーズは絶えず変化しており、新たな価値を提供できなかった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
スーパーストア事業について、株式会社イトーヨーカ堂では、グループ戦略の軸である「食」にフォーカスするべく、自主アパレル事業からの完全撤退、首都圏へのフォーカス加速、首都圏事業の統合再編、プロセスセンターをはじめとする戦略投資インフラの整備、また、従前の事業構造改革における店舗閉鎖に加え、追加的に14店舗の閉鎖を行ってまいります。これらの施策については、外部変革エキスパートの起用による変革施策の完全実行と工程管理を行っていく想定です。
上述の主要施策について、事業の統合再編を実施し、注力する首都圏におけるシナジー及び運営効率を最大化いたします。あわせて、戦略投資インフラの整備については、プロセスセンター、セントラルキッチン、ネットスーパーセンターの活用により、更なる利益成長可能な収益構造を実現いたします。しかしながら、セントラルキッチンやプロセスセンター等のグループ共通インフラの構築やセンター化に向けたビジネストランスフォーメーションが想定通りに進まないなどの要因により、結果として当初期待した効果が得られず、戦略目的が達成できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、スーパーストア事業の成長戦略であるネットスーパー事業については、当社グループでは、ライフスタイルの変化や価値観の多様性に対応し、商品とサービスを通じた新たな価値を提供するため、店舗にお客様をお迎えすることを前提とした販売だけでなく、お客様が希望する日時と場所に商品をお届けするラストワンマイルへの対応が今後ますます重要性を増すと考えております。当社グループの持つ安全・安心・新鮮な商品提供力と店舗を持つ強みを活かして、ネットスーパーにおいては大型センター化による事業規模拡大、専用アプリを活用したお客様接点の拡充と買物体験の向上、店頭受取や店内ロッカー等の受取方法の多様化に挑戦しております。移動販売においては株式会社とくし丸と連携し、日常のお買物にお困りの方へ、お買物体験を提供することで社会的意義・役割を果たすとともに、当社グループの価値向上を図っております。
しかしながら、お客様のニーズは絶えず変化しております。また、競合他社においてもそれぞれの顧客基盤や新しい技術を活用し、ラストワンマイルへの対応を強化しております。そのような環境下において、当社グループが現在の競争力を維持できない場合、売上の低下等により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
金融関連事業について、引き続きATMプラットフォーム事業を拡大するとともに、電子マネー事業及びクレジットカード事業等に注力してまいります。その一環として、バンキング事業・ノンバンク事業の一体運営を目的に、株式会社セブン・カードサービスを株式会社セブン銀行傘下へ集約し、金融関連事業を再編することといたしました。また、グループ金融戦略としては、当社グループの共通IDである「7iD」を基軸とした小売ならではの金融商品・サービスの開発・展開を図り、小売・金融一体でお客様との関係を深化させる事業構造改革などの実行力・推進力を強化してまいります。
当社グループの金融・決済関連システムについては、各種情報管理に関する規程類の整備やセキュリティ対策を講じておりますが、特に金融関連事業においては、お客様にご提供いただく情報の重要性を踏まえ、当社グループの基準も遵守しつつ、各金融事業会社においては当該事業領域に係る各種法令、ガイドライン等に基づく規程類の整備並びに十分な対策の構築・運用に努めております。
しかしながら、このような対策を行ったとしても、外部からの攻撃は日々多様化・高度化しており、また内部の人為ミスや委託先への管理不備などにより重要な情報が外部に流出するリスク、改ざんされるリスクは完全に回避できるものではなく、被害の規模によってはお客様やお取引先様などからの損害賠償請求や信用の失墜により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
上記成長戦略を支えるDXについて、当社グループではグループDX戦略マップを策定し、グループとして横断的に取り組む領域を定め、そのために必要な施策を推進しています。当社グループのお客様、ひいてはグループ全社を守るDX施策として、グループ共通でのセキュリティ対策やグループ共通インフラの整備等に取り組みながら、一方で運用の効率化やグループシナジーの発揮を目的とした基盤構築に向けた施策も実施しております。そうしたDX戦略を支える体制の更なる強化に向け、専門性の高い人財の獲得や既存人財に対するデジタルリテラシー向上施策等に継続的に努めております。
特に、お客様がグループ共通でご利用できるID「7iD」を通じ、お客様との接点を更に広げ深めることでライフ・タイム・バリューを向上させていくグループCRMについては、重要なDX施策のひとつと考えます。「7iD」会員数は、2023年2月末現在で約2,800万人の規模になります。これは、セブン‐イレブンアプリを中心に、便利なクーポンの提供や、決済手段の多様化にお応えするなど、新たな顧客体験価値を提供し続けてきたことに起因すると考えております。今後も、お客様との接点をより充実させることで、品揃えを最適化し、さらには好きな時間・場所で商品が受け取れるなど、お買物がいっそう便利になるような世界観をグループの「7iD」を基軸に展開し、更には金融戦略とも連携しながら、お客様のライフ・タイム・バリュー向上に繋げてまいります。なお、「7iD」会員数は、2025年度には5,000万人の規模を目指しております。
しかしながら、会員基盤等に係るサービスは競合他社それぞれが継続的に対応を強化しております。そのような環境下において、当社グループが現在の競争力を維持できない場合、登録会員目標の未達、グループCRMのグループ売上寄与率の低下等により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
2.既存事業リスク
<商品調達・価格変動リスク>
当社グループの事業活動にとって、十分な品質の商品・原材料等を適時に必要なだけ調達することが不可欠であり、特定の地域・取引先・製品・技術等に大きく依存しないよう、その分散化を図っております。特に、気温上昇や降水・気象パターンの変化等の気候変動により、今後中長期的に農畜水産物の収量の減少や品質の低下、農産品の栽培適地や漁場の変化が生じる可能性もあります。これら変化への対応として分散調達と一次生産者との収穫量向上に向けた協働等に努めていますが、気温上昇や気象パターンの変化等の気候変動、或いは感染症拡大による工場生産停止等により、仕入ルートの一部が寸断した場合、それにより当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。
当社グループの取扱商品の中には、商品生産国や地域または事業展開国や地域における、政治・経済情勢の変動、テロ・紛争などによる治安状態の悪化や社会的混乱、感染症拡大による生産体制混乱、天候による需給の変化や原油等原材料価格変動の影響を受ける商品等、外的な要因により仕入価格が変動する商品があります。加えて、将来的に、商品製造段階における電力をはじめとするエネルギー価格が、気候変動に伴う規制・政策・紛争などにより高騰した場合にも仕入価格が影響を被る可能性があります。これら仕入価格の変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
<ビジネスモデルリスク>
当社グループは、日本国内において主要な事業を行うほか、世界各地で事業を展開しています。そのため、日本及び事業を展開している国または地域の景気や個人消費の動向などの経済状態が悪化した場合、お客様の購買力又は消費意欲が減退し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。この点において、当社グループは、地域の特性を重視した商品開発と品揃えを強化し、お客様のニーズに的確に対応するべく、販売戦略に基づいて様々な分野のメーカー様やベンダー様とチームMD(マーチャンダイジング)による商品開発を行うほか、各社アプリ等を通じて当社グループの共通IDである「7iD」に登録されたお客様のお買物に関する様々なデータの収集・分析を行い、販促活動等を効果的に行っておりますが、経済政策や異常気象、感染症拡大等により予想外の消費行動の変化が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループでは、お客様のニーズの変化に的確に対応していくため、より高品質で魅力的な商品開発を推進するとともに、お客様とのコミュニケーション強化、生産性の向上に取り組んでおります。
しかしながら、日本では少子高齢化による労働力人口減少などといった厳しい雇用環境が続き、店舗経営を取り巻く環境は激化しております。そのような環境下において、競合他社との価格競争に伴う商品・サービス価格低下圧力及び人件費をはじめとしたコスト上昇圧力に晒されることにより、当社の競争力が減退し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
3.環境リスク
当社グループは、これまでさまざまな社会環境の変化に対応し、価値ある商品やサービスの提供を通じて、お客様の豊かで便利なくらしへの貢献に努めてまいりました。一方、世界では気候変動、プラスチック問題などのさまざまな環境問題が顕在化しております。こうした社会の動きに対応するべく、当社グループは環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を策定し、「脱炭素社会」「循環経済社会」「自然共生社会」を目指すべき社会の姿と定めて、取り組みを推進しております。特に喫緊の課題である気候変動に関しては、2050年のCO2排出量ネットゼロを目指し、TCFDへの賛同と情報開示、RE100等へ参画しております。また、生物多様性の課題に対し、2023年1月にTNFDフォーラムへ参画をいたしました。
一方で、当社グループは、エネルギー使用の削減やCO2排出量の削減などの気候変動対策をはじめとして、食品廃棄物、プラスチック等の容器包装リサイクル、廃棄物処理などに関する様々な環境関連法令の適用を受けております。将来、これらの法令による規制は、例えば気候変動対策においては、温室効果ガス排出規制が強化されたり、炭素税などの新しい法規制・政策が導入される可能性があり、当社グループにとって、法令遵守に係る追加コストが生じたり、事業活動が制限されたりする可能性があります。加えて、規制強化によって電力・ガスなどエネルギー費用が変動することで、店舗運営に関わる費用が増加し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
4.人権に関するリスク
企業活動のグローバル化が進み、企業の人権への取り組みに対して、社会からの関心が高まっております。当社グループではセブン&アイグループ企業行動指針、お取引先サステナブル行動指針をベースに人権尊重に取り組んでまいりましたが、2021年10月、国際人権章典(世界人権宣言と国際人権規約)、労働における基本的原則及び権利に関する国際労働機関の宣言、「国連ビジネスと人権に関する指導原則」などをもとに、「セブン&アイグループ人権方針」を定めました。当社グループは、人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、人権への悪影響を防止または軽減することに努めてまいります。
しかしながら、これらの方針を逸脱した行為が発生した場合には、当社グループに対するお客様及びお取引先様の信頼低下などにより、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
5.人事・労務関連リスク
当社グループが主要な事業を行う日本では、少子高齢化による労働力人口減少への対応が社会的課題である中、多くの店舗を展開する当社グループでは、店舗従業員の人数を確保することに加え、多様な人財に意欲をもって能力を発揮していただくために一人ひとりの従業員の主体的な能力向上を支援していくこと、さらには、これらを通して企業としての生産性の向上に結び付けていくことが重要な課題であると捉えております。人財育成にあたっては、「人財とともに成長する企業」という考え方に立ち、積極的に社員に成長機会を提供して、自ら学び続け、つねにスキルアップを図り続ける人財の育成を図り、社員と会社の相互成長を目指しております。また、ダイバーシティ&インクルージョンの推進を掲げ、働く人々の多様性や違いを認め合う環境づくりや柔軟な働き方の実現に向けて積極的に取り組んでおります。
しかしながら、法令や制度の改正など何らかの事由により、その目的を達成できない場合に当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの各事業には、お客様をはじめとする様々なステークホルダーとの良好なコミュニケーション力を有する人財が不可欠ですが、今後、各事業分野及び地域における人財獲得競争の激化等により、人財を確保するため従業員の報酬・賃金水準が上昇し相応しい人財の獲得が困難となる場合や、人財の社外流出が生じた場合、長期的観点から業務運営の効率性が損なわれ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
6.市場リスク(為替・金利等)
当社グループでは、為替・金利等の変動リスクの軽減、資金調達コストの低減、将来のキャッシュフローを最適化するために為替予約及びスワップ等のデリバティブ取引を行っておりますが、金利の変動は受払利息や金融資産・負債の価値に影響を与え、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。
海外のグループ会社の現地通貨建ての資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されます。また、当社グループの販売商品の中には、為替変動の影響を受ける海外開発商品があるため、為替相場の変動により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
7.法務リスク
当社グループは、日本及び米国をはじめとする世界各地で、それぞれの国・地域における消費者保護、公正競争、食品衛生、労働環境、環境等に法規制を遵守し、必要な許認可を得て事業を遂行しております。これら法規制の改正動向については目を配り、必要な対応を適切に実施するべく、体制を整えておりますが、関係する法解釈の相違等により、行政機関・司法機関から当社グループに不利な判断が下された場合等には、課徴金、損害賠償金その他の金銭負担の発生やブランドイメージの悪化等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、より厳格な法規制が導入されたり、行政機関・司法機関の法令解釈が厳格化の方向に変更されることなどにより、法令遵守するためのコストが増加する場合、当社グループの事業活動や業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの店舗出店についても、各国で様々な法規制が存在し、例えば日本においては「大規模小売店舗立地法」「都市計画法」「建築基準法」に基づく法規制を受けております。店舗出店に際してはこれら関連法令を遵守して実施しておりますが、これらの法令の改正やこれらに関して各都道府県等が定めた規制の変更に伴い、当初策定した計画通りの新規出店や既存店舗の改装等を行うことが困難となった場合や、新たな対応コストが発生した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
8.資産リスク(固定資産等)
当社グループは、連結総資産に占める有形固定資産やのれん等の割合が高く、店舗等の収益管理を厳格に実施しております。
しかしながら、今後、店舗等の収益性が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により、減損処理が必要になった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
■ オペレーショナルリスク
9.情報管理リスク(個人情報含む)
当社グループは、小売業や金融事業をはじめとする各種事業において、お客様に新たな価値やサービスを提供するために、お客様やお取引先様などの個人情報や営業秘密情報など、業務に必要な重要情報を取り扱っております。これらの情報を正しく管理するため、情報管理に関する規程をグループ全体として整備するとともに、各社において情報管理統括責任者を任命し、情報管理委員会による重要情報の整備、及び人的、組織的、物理的、技術的な安全対策を統合的に実施しております。
当社グループではサイバー攻撃など情報セキュリティの脅威に対して、セキュリティに関するポリシー、ガイドライン等の環境の変化に応じた見直し、セキュリティについて専門性を有する人財のさらなる拡充を行いながら、セキュリティ意識をグループ内に浸透させるために階層別の専門教育、情報セキュリティマネジメントシステムのフレームワークの展開等の取り組みを進めております。特に、サイバーセキュリティへの対策強化として、サイバーセキュリティを担う専門組織において、情報システム及びその運用のセキュリティレビューを行うとともに、第三者機関による脆弱性診断や不正アクセスの監視、脆弱性への対応、標的型攻撃メール訓練など、セキュリティ事故を防ぐためのサイバーセキュリティ対策の強化に努めております。
また、グループの情報セキュリティに関する業務を統括する「グループセキュリティ統括室」においては、各社の推進事務局と連携して、国際規格であるISO27001への準拠や個人情報保護法を遵守した業務遂行の確保に取り組んでおります。
しかしながら、このような対策を行ったとしても、外部からの攻撃は日々多様化・高度化しており、また内部の人為ミスや委託先の管理不備などにより重要な情報が外部に流出するリスクや改ざんされるリスクは完全に回避できるものではなく、被害の規模によってはお客様やお取引先様などからの損害賠償請求や信用の失墜により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
10.事業継続リスク(災害、パンデミック、感染症を含む)
当社グループの本社及び主要な事業の店舗等は日本にあるほか、世界各地で事業を展開しています。また、ライフラインの一翼を担う小売業を中核事業とする当社グループでは、大地震・風水害などによる被害が発生した場合、お客様や従業員等の人命・安全を確保した上で早期の店舗復旧及び営業再開が求められます。当社では大地震・風水害・富士山噴火・新型コロナウイルス感染症対策などの対策書を策定しており、当社及び当社の連結子会社一体となって事前対策会議を実施し、想定する被害状況、対策本部の設置及び営業継続判断等を検討する仕組みを運用しております。
しかしながら、地震、台風、洪水、津波、気候変動に伴う異常気象の頻発等の自然災害、火災、停電、原子力発電所事故、戦争、テロ行為等の違法行為により、サプライチェーンの寸断や店舗営業停止などの事業活動の停止、施設の改修に係る多額の費用の発生など、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、コンビニエンスストア事業やスーパーストア事業をはじめ主要な事業の店舗等が集中している首都圏において大きな災害等が発生した場合、その影響も大きくなることが予想されます。
また、2020年からの新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、当グループにおいても感染者の拡大状況によっては引き続き事業活動への影響が発生することが想定されます。ライフラインの一翼を担う小売業を中核とする当社グループとしては、引き続き衛生対策、感染対策に留意しながら、お客様や従業員等の人命・安全を確保した上で、地域及び社会への責任を果たすため、営業継続に努めてまいります。なお、営業継続に対してはお取引先様との緊密な連携体制の構築等によりサプライチェーンの維持を図り、合わせて感染拡大による差別や不当解雇の有無についても確認し、人権保護を推進いたします。
しかしながら、感染拡大や蔓延状況に応じて、店舗営業時間の短縮、店舗営業の停止、営業店舗の限定等の措置をとる可能性や、サプライチェーンの操業中断等により商品を提供できない状況も想定され、その場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、既に新型コロナウイルス感染症により生じている価値観・行動の変化(テイクアウト・宅配の拡大、オンライン消費の台頭、リモートワーク等)に対して、お客様の日々の暮らしに寄り添いながら、新たな顧客体験価値を創出することに努めておりますが、感染拡大の影響により、お客様の購買力又は消費意欲の減退、予想外の消費行動の変化等が生じた場合、売上の低下につながり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
11.商品の品質管理・表示リスク
当社グループは、関係法令の規制に基づき、食品衛生に関わる設備の充実、QC説明会等、お取引先様を含めた一貫した商品管理の徹底、CSR監査等のチェック体制の確立など、お客様に安全な商品と正確な情報を伝えるよう努めておりますが、当社グループの取組みを超えた問題が発生した場合には、それによる当社グループの商品に対する信頼の低下、対応コストの発生等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、「セブンプレミアム」やグループ各社のオリジナル商品をさらに拡大して、新しい価値、上質の商品やサービスをお客様に提供し続けることに挑戦しておりますが、当社グループの取扱商品について重大な事故等が発生した場合、商品回収や製造物責任賠償が生じることもあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
12.システムリスク
当社グループは、事業活動を遂行するために多数のITシステムを保有しております。各種システムが適切に管理され安定的に稼働できるように、要件定義・設計段階からのレビュー、リリース前の十分なテスト、リリース後の運用状況のモニタリング等を実施しております。また、セキュリティ専門組織によるサイバー攻撃の監視・対応及びセキュリティリスク評価、事業を継続するための体制の整備、グループ全体のシステムリスク管理状況の定期的な確認に取り組んでおります。
しかしながら、これらの対策を講じていたとしても、台風、地震等の自然災害、当社グループが利用するクラウドサービスにおける障害、高度なサイバー攻撃等の不測の事態やヒューマンエラーにより、システム障害やセキュリティインシデント等が起こりえます。これらのシステムリスクが顕在化した場合、事業運営に支障をきたすことになり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の概要
① 経営成績
当連結会計年度における国内経済は、新型コロナウイルス感染症拡大への警戒が続く中、感染防止と経済活動の両立を目指し、まん延防止等重点措置等の行動制限が無かったことから個人消費を中心に持ち直しの動きが見られました。しかしながら、ウクライナ情勢等による不透明感に加え急激な円安の進行から、エネルギーコストや原材料価格の高騰による物価上昇の家計への影響、供給面での制約等に注意が必要な状況で推移いたしました。
北米経済においては、歴史的な高インフレが続く中、政策金利の引き上げ等の影響も加わり個人消費の減速が見られました。また、労働力不足や物流障害に伴う供給制約等が、実体経済に影響を及ぼしました。
このような環境の中、当社グループは新たな取締役会・ガバナンス体制の下、事業毎の効率性・成長性を踏まえながらグループ企業価値向上に資する戦略的取り組みに関する議論を進め、当該議論を踏まえたグループ戦略再評価の結果を2023年3月9日に公表し、2030年に目指すグループ像を「セブン-イレブン事業を核としたグローバル成長戦略と、テクノロジーの積極活用を通じて流通革新を主導する、「食」を中心とした世界トップクラスのリテールグループ」といたしました。また、事業ポートフォリオの考え方に基づき、当社が保有する株式会社そごう・西武の発行済株式の全部をFortress Investment Group LLCの関連事業体たる特別目的会社である杉合同会社へ譲渡する契約を締結し、実行に向けて協議を重ねています。今後もグループ戦略再評価の結果及びアップデートされた「中期経営計画2021‐2025」に基づいた中長期的な企業価値創造と持続的成長の具現化に傾注してまいります。
これらの結果、当連結会計年度における当社の連結業績は以下のとおりとなりました。
なお、2023年2月期より収益認識会計基準等を適用しております。
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(単位:百万円) |
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2022年2月期 |
2023年2月期 |
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前年同期比 |
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前年同期比 |
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総額営業収益(参考値) |
- |
- |
12,496,004 |
142.8% |
|
営業収益 |
8,749,752 |
151.7% |
11,811,303 |
135.0% |
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営業利益 |
387,653 |
105.8% |
506,521 |
130.7% |
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経常利益 |
358,571 |
100.3% |
475,887 |
132.7% |
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親会社株主に帰属する当期純利益 |
210,774 |
117.6% |
280,976 |
133.3% |
※従前の計上方法による営業収益は「総額営業収益(参考値)」として記載しております。
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(中期経営計画2021-2025 主な連結財務指標) |
(単位:百万円) |
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2022年2月期 |
2023年2月期 |
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前年同期比 |
|
前年同期比 |
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EBITDA |
751,491 |
119.9% |
995,319 |
132.4% |
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営業キャッシュ・フロー(除く金融) |
630,807 |
138.1% |
832,804 |
132.0% |
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フリーキャッシュ・フロー水準(除く金融) |
279,597 |
211.7% |
474,055 |
169.5% |
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ROE(%) |
7.5 |
8.7 |
||
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ROIC(除く金融)(%) |
4.8 |
5.2 |
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Debt/EBITDA倍率(倍) |
3.9 |
3.0 |
||
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1株当たり当期純利益(EPS)(円) |
238.68 |
117.6% |
318.14 |
133.3% |
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為替レート(損益計算書) |
U.S.$1=109.90円 |
U.S.$1=131.62円 |
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1元=17.04円 |
1元=19.50円 |
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為替レート(貸借対照表) |
U.S.$1=115.02円 |
U.S.$1=132.70円 |
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1元=18.06円 |
1元=19.01円 |
※営業キャッシュ・フロー(除く金融)は、金融事業を除くNOPATをベースとした管理会計数値。
フリーキャッシュ・フロー水準(除く金融)は、金融事業を除く管理会計ベース数値。
なお、M&Aは戦略投資として投資キャッシュ・フローからは除外して算出。
ROIC(除く金融)は、{純利益+支払利息×(1-実効税率)}/{自己資本+有利子負債(ともに期首期末平均)}にて算出。
なお、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社セブン‐イレブン・沖縄及び7-Eleven, Inc.における加盟店売上を含めた「グループ売上」は、17,842,688百万円(前年同期比125.3%)となりました。また、当連結会計年度における為替レート変動に伴い、営業収益は14,656億円、営業利益は475億円増加しております。
当連結会計年度における事業部門別の営業概況は以下のとおりです。
(セグメント別営業収益)
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(単位:百万円) |
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2022年2月期 |
2023年2月期 |
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前年同期比 |
|
前年同期比 |
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国内コンビニエンスストア事業 |
873,239 |
101.7% |
890,293 |
102.0% |
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海外コンビニエンスストア事業 |
5,194,327 |
230.5% |
8,846,163 |
170.3% |
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スーパーストア事業 |
1,810,728 |
100.0% |
1,449,165 |
80.0% |
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百貨店・専門店事業 |
712,282 |
104.0% |
463,739 |
65.1% |
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金融関連事業 |
194,399 |
97.7% |
194,295 |
99.9% |
|
その他の事業 |
20,340 |
117.4% |
26,044 |
128.0% |
|
計 |
8,805,319 |
151.2% |
11,869,702 |
134.8% |
|
調整額(消去及び全社) |
△55,567 |
- |
△58,398 |
- |
|
合 計 |
8,749,752 |
151.7% |
11,811,303 |
135.0% |
(セグメント別営業利益)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
2022年2月期 |
2023年2月期 |
||
|
|
前年同期比 |
|
前年同期比 |
|
|
国内コンビニエンスストア事業 |
223,396 |
95.6% |
232,033 |
103.9% |
|
海外コンビニエンスストア事業 |
159,866 |
162.0% |
289,703 |
181.2% |
|
スーパーストア事業 |
18,791 |
63.3% |
12,107 |
64.4% |
|
百貨店・専門店事業 |
△8,153 |
- |
3,434 |
- |
|
金融関連事業 |
37,549 |
78.1% |
37,140 |
98.9% |
|
その他の事業 |
△115 |
- |
△466 |
- |
|
計 |
431,334 |
110.0% |
573,953 |
133.1% |
|
調整額(消去及び全社) |
△43,681 |
- |
△67,432 |
- |
|
合 計 |
387,653 |
105.8% |
506,521 |
130.7% |
(a)国内コンビニエンスストア事業
国内コンビニエンスストア事業における営業収益は890,293百万円(前年同期比102.0%)、営業利益は232,033百万円(同103.9%)となりました。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、新型コロナウイルス感染症の影響により小商圏化が加速し、個店ごとのお客様ニーズの違いが顕在化する中で、セブン‐イレブン店舗へ目的の商品をお求めに来店されるお客様の増加を目指し、「高付加価値商品の品揃え拡充」「取り扱いアイテム数増加を図る売場レイアウトの変更」「イベント感を演出する販売促進」の3つの施策を融合させた取り組みを継続的に実施してまいりました。また、デリバリーサービス需要の更なる高まりを受け、スマートフォンで注文された商品を最短30分で指定の場所にお届けするサービス「7NOW」は本年度時点で約3,800店舗まで取扱店舗を拡大し取り組みを強化してまいりました。
これらの取り組みに加え、当連結会計年度は、客層の幅を拡げる新たなファスト・フード商品や株式会社イトーヨーカ堂の青果ブランド「顔が見える野菜。」の取り扱い店舗拡大及び各種フェア等の積極的な販売促進策が奏功したこと、人流回復や好天に恵まれたこと等により、既存店売上は前年を上回りました。燃料費調整単価高騰による水道光熱費の増加は続いているものの、営業利益は232,873百万円(前年同期比104.4%)となりました。また、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は5,148,742百万円(同104.0%)となりました。
(b)海外コンビニエンスストア事業
海外コンビニエンスストア事業における営業収益は8,846,163百万円(前年同期比170.3%)、営業利益は289,703百万円(同181.2%)となりました。
北米の7-Eleven, Inc.は、米国市場での労働力不足や物流障害による供給制約等の問題が一部顕在化する中で安定した店舗運営に努め、品質及び収益性の高いオリジナル商品(フレッシュフード、専用飲料、プライベートブランド商品)の開発と販売の強化、約5,700店舗で対応しているデリバリーサービス「7NOW」の取り組み強化等の施策を積み重ねてまいりました。
当連結会計年度は、物価高騰による消費抑制の動きが見られましたが、ドルベースの米国内既存店商品売上は前年を上回り、営業利益は396,568百万円(前年同期比176.4%)となりました。また、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は10,442,360百万円(同161.5%)となりました。
なお、2021年5月に取得したSpeedway事業との統合に関するプロセスは順調に進捗しており、シナジー発現は当連結会計年度における当初計画値の450百万米ドルを大幅に上回り約682百万米ドルとなりました。また、コストリーダーシップ委員会を設立し抜本的なコスト構造の見直しを行っており、適正な意思決定の仕組みとコスト管理に対する意識改革等を行うことで更なる収益性改善を推進してまいります。
(c)スーパーストア事業
スーパーストア事業における営業収益は1,449,165百万円(前年同期比80.0%)、営業利益は12,107百万円(同64.4%)となりました。
総合スーパーである株式会社イトーヨーカ堂は、不採算店舗の閉鎖や人員の適正化、IT活用による生産性改善等の再成長戦略を推進してまいりました。
当連結会計年度においては、人流回復や前年の営業時間短縮及び入店者数制限の反動を主因にテナント等の売上が伸長し、テナント含む既存店売上は前年を上回りましたが、食品の荒利率悪化や燃料費調整単価高騰による水道光熱費の増加等により、営業利益は408百万円(前年同期比25.2%)となりました。
また、食品スーパーである株式会社ヨークベニマルはコロナ禍発生以降、好調に推移してきた食品売上が減少に転じたことを主因に既存店売上は前年を下回りましたが、ヨークベニマル店舗において総菜を製造、販売していた株式会社ライフフーズと2022年3月1日付で合併したこと等により商品荒利率は改善し、営業利益は18,013百万円(同122.5%)となりました。
(d)百貨店・専門店事業
百貨店・専門店事業における営業収益は463,739百万円(前年同期比65.1%)、営業利益は3,434百万円(前年同期は8,153百万円の営業損失)となりました。
百貨店においては、前年の営業時間短縮や入店者数制限からの反動による衣料品売上の回復及びラグジュアリーブランド品の販売好調等を主因に既存店売上が前年を上回りました。また、レストランにおいては前年の営業時間短縮や酒類提供制限からの反動、外食ニーズの回復等により既存店売上は改善傾向であるものの営業損失となりました。
なお、事業ポートフォリオの考え方に基づき、当社が保有する株式会社そごう・西武の発行済株式の全部をFortress Investment Group LLCの関連事業体たる特別目的会社である杉合同会社へ譲渡する契約を締結し、実行に向けて協議を重ねています。
(e)金融関連事業
金融関連事業における営業収益は194,295百万円(前年同期比99.9%)、営業利益は37,140百万円(同98.9%)となりました。
株式会社セブン銀行における当連結会計年度末時点の国内ATM設置台数は26,889台(前連結会計年度末差695台増)となりました。各種キャッシュレス決済に伴う現金チャージ取引件数が伸長したことに加え、預貯金金融機関の取引件数が持ち直したこと等により、1日1台当たりのATM平均利用件数は101.1件(前年同期差4.4件増)となり、当連結会計年度のATM総利用件数は前年を上回りました。なお、同行における現金及び預け金は、ATM装填用現金を含めて10,243億円となりました。
(f)その他の事業
その他の事業における営業収益は26,044百万円(前年同期比128.0%)、営業損失は466百万円(前年同期は115百万円の営業損失)となりました。
(g)調整額(消去及び全社)
営業損失は67,432百万円(前年同期は43,681百万円の営業損失)となりました。
2030年に目指すグループ像を実現すべく、顧客接点の拡大に向けた「7iD」会員基盤の整備、新たな体験価値を創造するデリバリーサービス「7NOW」やネットスーパーに代表されるラストワンマイルDXプラットフォームの深化、更なる業務効率化やセキュリティ強化等を目的としたグループ共通基盤システム構築に係る費用等を計上しております。
② 財政状態の状況
(a)資産、負債及び純資産の状況
総資産は、前連結会計年度末に比べ1,811,676百万円増の10,550,956百万円となりました。
流動資産は、主に現金及び預金の増加により、前連結会計年度末に比べ455,879百万円増加いたしました。
固定資産は、主に海外コンビニエンスストア事業における「Accounting Standards Updates」(以下「ASU」という。)第2016-02号「リース(Topic842)」適用による使用権資産の増加により、1,356,536百万円増加いたしました。
負債は、主に海外コンビニエンスストア事業におけるASU第2016-02号「リース(Topic 842)」適用によるリース債務の増加により前連結会計年度末に比べ1,311,247百万円増の6,902,794百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益及び為替換算調整勘定の増加等により、前連結会計年度末に比べ500,429百万円増の3,648,161百万円となりました。
なお、利益剰余金の当期首残高は、収益認識会計基準等の適用により、11,948百万円減少し、ASU第2016-02号「リース(Topic 842)」の適用により、34,764百万円増加しております。
(b)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ259,897百万円増加したことにより、1,674,787百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、928,476百万円の収入(前年同期比126.1%)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が402,761百万円、減価償却費が376,097百万円となりましたが、法人税等の支払額が96,856百万円となったこと等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、413,229百万円の支出(前年同期比16.5%)となりました。これは、主に店舗の新規出店や改装などに伴う有形固定資産の取得による支出が305,217百万円となったこと等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、270,373百万円の支出(前年同期は937,077百万円の収入)となりました。これは、長期借入れによる収入が163,652百万円となったものの、長期借入金の返済による支出が262,650百万円、社債の償還による支出が60,000百万円、配当金の支払額が89,762百万円となったこと等によるものであります。
(2)生産、受注及び販売の実績
①生産及び受注の実績
該当事項はありません。
②仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
仕入高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
国内コンビニエンスストア事業 |
67,146 |
100.0 |
|
海外コンビニエンスストア事業 |
7,125,144 |
175.7 |
|
スーパーストア事業 |
1,009,659 |
76.6 |
|
百貨店・専門店事業 |
237,555 |
47.7 |
|
金融関連事業 |
21,519 |
99.1 |
|
その他の事業 |
826 |
95.1 |
|
計 |
8,461,851 |
141.9 |
(注)1 海外コンビニエンスストア事業の主な変動理由は、前連結会計年度は期中に7-Eleven, Inc.によるSpeedway LLC他20社の株式その他持分の取得を行ったため実績の取込期間が通年ではなく、当連結会計年度は年間実績を取り込んだことによるものであります。
2 スーパーストア事業及び百貨店・専門店事業の主な変動理由は、当連結会計年度の期首から収益認識会計基準等を適用し、会計処理方法を変更したことによるものであります。
3 上記国内及び海外コンビニエンスストア事業の仕入高には、自営店仕入のみが含まれております。
4 上記仕入実績は、連結会社間の取引高を消去した金額となっております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績(営業収益のうちの売上高)をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
売上高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
国内コンビニエンスストア事業 |
93,025 |
99.7 |
|
海外コンビニエンスストア事業 |
8,424,695 |
173.8 |
|
スーパーストア事業 |
1,348,500 |
76.3 |
|
百貨店・専門店事業 |
376,563 |
53.9 |
|
金融関連事業 |
20,982 |
98.4 |
|
その他の事業 |
1,384 |
91.4 |
|
計 |
10,265,151 |
138.2 |
(注)1 海外コンビニエンスストア事業の主な変動理由は、前連結会計年度は期中に7-Eleven, Inc.によるSpeedway LLC他20社の株式その他持分の取得を行ったため実績の取込期間が通年ではなく、当連結会計年度は年間実績を取り込んだことによるものであります。
2 スーパーストア事業及び百貨店・専門店事業の主な変動理由は、当連結会計年度の期首から収益認識会計基準等を適用し、会計処理方法を変更したことによるものであります。
3 上記国内及び海外コンビニエンスストア事業の売上高には、自営店売上のみが含まれております。
4 上記販売実績は、連結会社間の取引高を消去した金額となっております。
5 主要な子会社の売上状況は、次のとおりであります。
(1)国内コンビニエンスストア事業
株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
|
区分 |
チェーン全店売上(百万円) |
前年同期比(%) |
構成比(%) |
|
加工食品 |
1,311,714 |
104.3 |
25.4 |
|
ファスト・フード |
1,523,448 |
104.6 |
29.5 |
|
日配食品 |
645,528 |
101.0 |
12.5 |
|
食品計 |
3,480,692 |
103.8 |
67.4 |
|
非食品 |
1,683,539 |
105.2 |
32.6 |
|
合計 |
5,164,231 |
104.3 |
100.0 |
(注) 上記金額は収益認識会計基準等を適用する前の数値であり、消費税等は含まれておりません。チェーン全店売上は、フランチャイズ・ストア(加盟店)とトレーニング・ストア(自営店)の売上の合計金額であります。
(2)海外コンビニエンスストア事業
7-Eleven, Inc.
|
区分 |
チェーン全店売上(百万円) |
前年同期比(%) |
構成比(%) |
|
加工食品 |
1,602,855 |
139.5 |
15.3 |
|
ファスト・フード |
470,858 |
135.8 |
4.6 |
|
日配食品 |
125,296 |
137.6 |
1.2 |
|
食品計 |
2,199,010 |
138.6 |
21.1 |
|
非食品 |
1,393,702 |
130.2 |
13.3 |
|
商品計 |
3,592,712 |
135.2 |
34.4 |
|
ガソリン |
6,849,647 |
179.9 |
65.6 |
|
合計 |
10,442,360 |
161.5 |
100.0 |
(注) チェーン全店売上は、加盟店と自営店の売上の合計金額であります。
(3)スーパーストア事業
① 株式会社イトーヨーカ堂
|
区分 |
売上高(百万円) |
前年同期比(%) |
構成比(%) |
|
ライフスタイル |
217,398 |
98.8 |
20.9 |
|
専門店 |
13,455 |
114.1 |
1.3 |
|
食品 |
488,764 |
96.5 |
47.0 |
|
商品計 |
719,618 |
97.5 |
69.3 |
|
テナント |
317,230 |
106.7 |
30.5 |
|
その他 |
2,252 |
66.4 |
0.2 |
|
合計 |
1,039,102 |
100.0 |
100.0 |
(注) 上記金額は収益認識会計基準等を適用する前の数値であり、消費税等は含まれておりません。
② 株式会社ヨークベニマル
|
区分 |
売上高(百万円) |
前年同期比(%) |
構成比(%) |
|
生鮮食品 |
167,563 |
100.3 |
35.1 |
|
加工食品 |
116,252 |
101.3 |
24.4 |
|
デイリー食品 |
97,652 |
102.4 |
20.5 |
|
デリカテッセン |
58,235 |
- |
12.2 |
|
食品計 |
439,703 |
116.5 |
92.1 |
|
衣料 |
10,156 |
98.5 |
2.1 |
|
住居 |
18,062 |
97.6 |
3.8 |
|
商品計 |
467,922 |
115.2 |
98.0 |
|
テナント |
9,455 |
14.9 |
2.0 |
|
合計 |
477,377 |
101.7 |
100.0 |
(注) 1 上記金額は収益認識会計基準等を適用する前の数値であり、消費税等は含まれておりません。
2 2022年3月1日付で、主に株式会社ヨークベニマルの店舗において惣菜を製造・販売していた株式会社ライフフーズを吸収合併いたしました。
これにより、従来テナントに含まれていた株式会社ライフフーズの売上は、デリカテッセンの数値に反映しております。
(4)百貨店・専門店事業
株式会社そごう・西武
|
区分 |
売上高(百万円) |
前年同期比(%) |
構成比(%) |
|
衣料 |
144,005 |
107.2 |
29.0 |
|
雑貨 |
49,371 |
108.0 |
9.9 |
|
食品 |
100,791 |
104.4 |
20.3 |
|
商品計 |
294,169 |
106.4 |
59.3 |
|
テナント |
169,847 |
118.5 |
34.2 |
|
法人外商 |
32,326 |
119.6 |
6.5 |
|
合計 |
496,342 |
111.0 |
100.0 |
(注) 上記金額は収益認識会計基準等を適用する前の数値であり、消費税等は含まれておりません。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の分析
(a)営業収益及び営業利益
当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度に比べ3,061,550百万円増加の11,811,303百万円(前年同期比135.0%)、営業利益は、118,868百万円増加の506,521百万円(前年同期比130.7%)となりました。
|
|
前連結会計年度 (自 2021年3月 1日 至 2022年2月28日) |
当連結会計年度 (自 2022年3月 1日 至 2023年2月28日) |
増減額 |
|
営業収益(百万円) |
|
|
|
|
国内コンビニエンスストア事業 |
873,239 |
890,293 |
17,054 |
|
海外コンビニエンスストア事業 |
5,194,327 |
8,846,163 |
3,651,835 |
|
スーパーストア事業 |
1,810,728 |
1,449,165 |
△361,563 |
|
百貨店・専門店事業 |
712,282 |
463,739 |
△248,543 |
|
金融関連事業 |
194,399 |
194,295 |
△103 |
|
その他の事業 |
20,340 |
26,044 |
5,703 |
|
計 |
8,805,319 |
11,869,702 |
3,064,382 |
|
消去及び全社 |
△55,567 |
△58,398 |
△2,831 |
|
合 計 |
8,749,752 |
11,811,303 |
3,061,550 |
|
営業利益(百万円) |
|
|
|
|
国内コンビニエンスストア事業 |
223,396 |
232,033 |
8,637 |
|
海外コンビニエンスストア事業 |
159,866 |
289,703 |
129,836 |
|
スーパーストア事業 |
18,791 |
12,107 |
△6,683 |
|
百貨店・専門店事業 |
△8,153 |
3,434 |
11,588 |
|
金融関連事業 |
37,549 |
37,140 |
△409 |
|
その他の事業 |
△115 |
△466 |
△350 |
|
計 |
431,334 |
573,953 |
142,619 |
|
消去及び全社 |
△43,681 |
△67,432 |
△23,750 |
|
合 計 |
387,653 |
506,521 |
118,868 |
国内コンビニエンスストア事業における営業収益は890,293百万円(前年同期比102.0%)、営業利益は232,033百万円(同103.9%)となりました。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、新型コロナウイルス感染症の影響により小商圏化が加速し、個店ごとのお客様ニーズの違いが顕在化する中で、セブン‐イレブン店舗へ目的の商品をお求めに来店されるお客様の増加を目指し、「高付加価値商品の品揃え拡充」「取り扱いアイテム数増加を図る売場レイアウトの変更」「イベント感を演出する販売促進」の3つの施策を融合させた取り組みを継続的に実施してまいりました。また、デリバリーサービス需要の更なる高まりを受け、スマートフォンで注文された商品を最短30分で指定の場所にお届けするサービス「7NOW」は本年度時点で約3,800店舗まで取扱店舗を拡大し取り組みを強化してまいりました。
これらの取り組みに加え、当連結会計年度は、客層の幅を拡げる新たなファスト・フード商品や株式会社イトーヨーカ堂の青果ブランド「顔が見える野菜。」の取り扱い店舗拡大及び各種フェア等の積極的な販売促進策が奏功したこと、人流回復や好天に恵まれたこと等により、既存店売上は前年を上回りました。燃料費調整単価高騰による水道光熱費の増加は続いているものの、営業利益は232,873百万円(前年同期比104.4%)となりました。また、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は5,148,742百万円(同104.0%)となりました。
海外コンビニエンスストア事業における営業収益は8,846,163百万円(前年同期比170.3%)、営業利益は289,703百万円(同181.2%)となりました。
北米の7-Eleven, Inc.は、米国市場での労働力不足や物流障害による供給制約等の問題が一部顕在化する中で安定した店舗運営に努め、品質及び収益性の高いオリジナル商品(フレッシュフード、専用飲料、プライベートブランド商品)の開発と販売の強化、約5,700店舗で対応しているデリバリーサービス「7NOW」の取り組み強化等の施策を積み重ねてまいりました。
当連結会計年度は、物価高騰による消費抑制の動きが見られましたが、ドルベースの米国内既存店商品売上は前年を上回り、営業利益は396,568百万円(前年同期比176.4%)となりました。また、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は10,442,360百万円(同161.5%)となりました。
なお、2021年5月に取得したSpeedway事業との統合に関するプロセスは順調に進捗しており、シナジー発現は当連結会計年度における当初計画値の450百万米ドルを大幅に上回り約682百万米ドルとなりました。また、コストリーダーシップ委員会を設立し抜本的なコスト構造の見直しを行っており、適正な意思決定の仕組みとコスト管理に対する意識改革等を行うことで更なる収益性改善を推進してまいります。
スーパーストア事業における営業収益は1,449,165百万円(前年同期比80.0%)、営業利益は12,107百万円(同64.4%)となりました。
総合スーパーである株式会社イトーヨーカ堂は、不採算店舗の閉鎖や人員の適正化、IT活用による生産性改善等の再成長戦略を推進してまいりました。
当連結会計年度においては、人流回復や前年の営業時間短縮及び入店者数制限の反動を主因にテナント等の売上が伸長し、テナント含む既存店売上は前年を上回りましたが、食品の荒利率悪化や燃料費調整単価高騰による水道光熱費の増加等により、営業利益は408百万円(前年同期比25.2%)となりました。
また、食品スーパーである株式会社ヨークベニマルはコロナ禍発生以降、好調に推移してきた食品売上が減少に転じたことを主因に既存店売上は前年を下回りましたが、ヨークベニマル店舗において総菜を製造、販売していた株式会社ライフフーズと2022年3月1日付で合併したこと等により商品荒利率は改善し、営業利益は18,013百万円(同122.5%)となりました。
百貨店・専門店事業における営業収益は463,739百万円(前年同期比65.1%)、営業利益は3,434百万円(前年同期は8,153百万円の営業損失)となりました。
百貨店においては、前年の営業時間短縮や入店者数制限からの反動による衣料品売上の回復及びラグジュアリーブランド品の販売好調等を主因に既存店売上が前年を上回りました。また、レストランにおいては前年の営業時間短縮や酒類提供制限からの反動、外食ニーズの回復等により既存店売上は改善傾向であるものの営業損失となりました。
なお、事業ポートフォリオの考え方に基づき、当社が保有する株式会社そごう・西武の発行済株式の全部をFortress Investment Group LLCの関連事業体たる特別目的会社である杉合同会社へ譲渡する契約を締結し、実行に向けて協議を重ねています。
金融関連事業における営業収益は194,295百万円(前年同期比99.9%)、営業利益は37,140百万円(同98.9%)となりました。
株式会社セブン銀行における当連結会計年度末時点の国内ATM設置台数は26,889台(前連結会計年度末差695台増)となりました。各種キャッシュレス決済に伴う現金チャージ取引件数が伸長したことに加え、預貯金金融機関の取引件数が持ち直したこと等により、1日1台当たりのATM平均利用件数は101.1件(前年同期差4.4件増)となり、当連結会計年度のATM総利用件数は前年を上回りました。なお、同行における現金及び預け金は、ATM装填用現金を含めて10,243億円となりました。
(b)営業外損益及び経常利益
営業外損益は、前連結会計年度の29,081百万円の損失(純額)から30,633百万円の損失(純額)となりました。これは7-Eleven, Inc.による社債利息が増加したこと等によるものであります。
この結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ117,316百万円増加の475,887百万円となりました。
(c)特別損益及び税金等調整前当期純利益
特別損益は、前連結会計年度の46,716百万円の損失(純額)から73,126百万円の損失(純額)となりました。これは減損損失が増加したこと等によるものであります。
この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ90,906百万円増加の402,761百万円となりました。
(d)法人税等(法人税等調整額を含む)及び親会社株主に帰属する当期純利益
法人税等は、前連結会計年度に比べ21,977百万円増加の110,591百万円となりました。また、税効果会計適用後の負担率は27.5%となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ70,202百万円増加の280,976百万円となりました。1株当たり当期純利益は、318.14円となり、前連結会計年度の238.68円に比べ79.46円増加しました。
② 財政状態の分析
(a)資産、負債及び純資産の状況
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前連結会計年度 (2022年2月28日) |
当連結会計年度 (2023年2月28日) |
増減額 |
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総資産(百万円) |
8,739,279 |
10,550,956 |
1,811,676 |
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負 債(百万円) |
5,591,546 |
6,902,794 |
1,311,247 |
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純資産(百万円) |
3,147,732 |
3,648,161 |
500,429 |
総資産は、前連結会計年度末に比べ1,811,676百万円増加して10,550,956百万円となりました。
流動資産は、現金及び預金が250,219百万円増加したこと等から、前連結会計年度末に比べ455,879百万円増加し、3,060,653百万円となりました。
有形固定資産は、主に海外コンビニエンスストア事業における「Accounting Standards Updates」(以下「ASU」という。)第2016-02号「リース(Topic842)」適用による使用権資産の増加により1,109,402百万円の増加となりました。無形固定資産は、為替レート変動に伴うのれんの増加等により224,670百万円の増加となりました。また、投資その他の資産においては、株式会社セブン銀行が取得する地方債や社債が増加したこと等により22,463百万円増加しております。これらの結果、固定資産は前連結会計年度末に比べ1,356,536百万円増加し、7,489,195百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,311,247百万円増加し、6,902,794百万円となりました。
流動負債は、1年内償還予定の社債が295,823百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ784,363百万円増加し、3,265,089百万円となりました。
固定負債は、社債が188,178百万円減少した一方、海外コンビニエンスストア事業におけるASU第2016-02号「リース(Topic 842)」適用によるリース債務の増加等により、前連結会計年度末に比べ526,883百万円増加し、3,637,704百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ500,429百万円増加し、3,648,161百万円となりました。
利益剰余金は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による280,976百万円の増加、配当金の支払いによる89,787百万円の減少などにより、前連結会計年度に比べ213,336百万円増加しております。
為替換算調整勘定は、主に7-Eleven, Inc.の財務諸表の換算などにより、286,908百万円増加しております。
これらの結果、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比べ558.43円増加し3,933.93円となり、自己資本比率は前連結会計年度末の34.1%から32.9%となりました。
(b)キャッシュ・フローの状況
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前連結会計年度 (自 2021年3月 1日 至 2022年2月28日) |
当連結会計年度 (自 2022年3月 1日 至 2023年2月28日) |
増減額 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円) |
736,476 |
928,476 |
191,999 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円) |
△2,505,566 |
△413,229 |
2,092,336 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円) |
937,077 |
△270,373 |
△1,207,450 |
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現金及び現金同等物の期末残高(百万円) |
1,414,890 |
1,674,787 |
259,897 |
現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、国内及び海外コンビニエンスストア事業を中心とする店舗の新規出店及び改装などに伴う支出等があったものの、国内及び海外コンビニエンスストア事業を中心とした高い営業収益力によりキャッシュ・フローを創出したこと等により、前連結会計年度末に比べ259,897百万円増加し、1,674,787百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得た資金は、928,476百万円(前年同期比126.1%)となりました。前年同期に比べ191,999百万円増加した主な要因は、税金等調整前当期純利益が90,906百万円、減価償却費が83,535百万円増加した一方、預り金の減少額が44,247百万円増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は、413,229百万円(前年同期比16.5%)となりました。前年同期に比べ2,092,336百万円減少した主な要因は、前連結会計年度において海外コンビニエンスストア事業のSpeedway取得により発生した連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が2,295,104百万円減少したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は、270,373百万円(前年同期は937,077百万円の収入)となりました。前年同期との変動額の主な要因は、前連結会計年度において7-Eleven, Inc.による社債の発行による収入1,192,710百万円が発生したこと等によるものであります。
③ 戦略的現状と見通し
国内においては、新型コロナウイルス感染症の影響による制限から経済活動が回復に向かう一方で、地政学リスクの高まりによる原材料価格や燃料価格の高騰及び諸物価の上昇が継続すると予想され、消費者マインドの低下や家計の節約志向が個人消費に影響を及ぼす等、依然として先行き不透明な状態が想定されます。
北米においては、高インフレ・高金利が続く中、これまで堅調だった個人消費が減速し景気後退の局面を迎えることが懸念されております。
このような不透明な経営環境を踏まえつつ、グループ戦略の軸となる「食」の強みを活かしコンビニエンスストア事業を中心とした成長に向けて様々な戦略的施策を推進してまいります。
なお、グループ戦略再評価の結果を踏まえた2030年に目指すグループ像の実現に向けて、2024年2月期より従来の「国内コンビニエンスストア事業」、「海外コンビニエンスストア事業」、「スーパーストア事業」、「百貨店・専門店事業」、「金融関連事業」、「その他の事業」の6区分から、「国内コンビニエンスストア事業」、「海外コンビニエンスストア事業」、「スーパーストア事業」、「金融関連事業」、「その他の事業」の5区分に変更いたします。
(a)国内コンビニエンスストア事業
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、2023年に創業50周年を迎えます。創業以来、時代の変化に柔軟に対応し便利の創造に努めてまいりました。引き続き高齢化や単身世帯の増加、働く女性の増加に加えコロナ禍を通じて顕在化したお客様の購買行動の変化への対応に引き続き注力すべく、「ファスト・フード等のオリジナル商品やセブンプレミアムの開発強化」「取り扱いアイテム数増加を図る売場レイアウトの変更」「イベント感を演出する販売促進」の3つの施策を融合させた取り組みを更に強化することにより、店舗集客力・収益力の向上を図ってまいります。
また、デリバリーサービス「7NOW」を2024年度中に全国展開させるべく取扱店舗を積極的に拡大してまいります。その他、社会構造の変化によるお客様ニーズを的確にとらえ、将来の成長に向けた新規ビジネス等の新たな挑戦を進めてまいります。引き続き、常にお客様の立場に立った新たな体験価値を提供することで次の「便利」の扉を開き、加盟店や取引先も含めたバリューチェーン全体での持続的な成長の実現に取り組んでまいります。
(b)海外コンビニエンスストア事業
北米の7-Eleven, Inc.は、引き続き質の高いオリジナル商品を提供するために、バリューチェーンの構築を強化してまいります。取り組みの一環として、2023年度に大型の共配センター併設型のフレッシュフード製造工場が稼働し、品質向上と生産効率の改善を実現してまいります。加えて、デリバリーサービス「7NOW」強化や、デジタル技術の活用による顧客ロイヤリティの向上に傾注してまいります。
また、2021年5月に取得したSpeedwayとの統合シナジーについては2022年度の順調な進捗を踏まえ、2023年度の計画値を当初計画値の650百万米ドルから800百万米ドルに引き上げます。引き続き、店舗レベル/全社レベルでSpeedwayとの統合の完遂に向けて、単品管理の考え方に基づいた店舗運営を実施すること等によりシナジー発現の最大化を図ってまいります。
このような北米における様々な取り組みを推進し、お客様ニーズに対応するとともに、新たな体験価値を提供する仕組みを、グローバル展開にも活かしてまいります。既存展開国の成長に向けた取り組みの一環で、7-Eleven International LLCによるベトナム事業に対する投融資を2023年2月に決定いたしました。
引き続き、7-Eleven International LLCでは、既存展開国と新規展開国の両輪で成長戦略を推し進め、2025年度までに日本及び北米を除く地域で5万店の店舗網の確立、2030年度までに日本、北米を含めた全世界で30の国と地域での店舗出店を目指す方針の下、質とスピードを伴った成長の実現に取り組んでまいります。
(c)スーパーストア事業
スーパーストア事業については、株式会社イトーヨーカ堂において2022年度まで実施した構造改革の成果を発揮するとともに、スーパーストア事業の収益性改善に向けた抜本的な変革施策を実行してまいります。3年間の時限を設定した中で、自社が運営するアパレル事業から撤退し「食」へのフォーカスを強め、展開エリアを首都圏に集中し、首都圏事業の統合再編をいたします。また、高品質商品の開発、生産性の改善を目的にプロセスセンターやセントラルキッチン、ネットスーパーのセンターも稼働する等、成長に向けたインフラ整備を進めてまいります。
これらの取り組みに対し、外部プロフェッショナルの起用による工程管理と、当社の取締役会及び戦略委員会によるモニタリングにより、着実に改革を遂行することで2025年度にスーパーストア事業のEBITDA850億円以上の達成に向けて取り組みを進めてまいります。
(d)金融関連事業
金融関連事業におきましては、引き続きATMプラットフォーム事業の拡大に加え、電子マネー及びクレジットカード事業等に注力するとともに、グループ金融戦略として、当社グループの共通IDである「7iD」を基軸とした独自の金融サービスを開発し、新たな価値の創造を図ってまいります。
その一環として、バンキング事業・ノンバンク事業の一体運営によるシナジーを追求するため、株式会社セブン・カードサービスを株式会社セブン銀行傘下に異動することといたしました。
(e)その他の事業
事業ポートフォリオの考え方に基づき、2023年4月6日に当社が保有する株式会社バーニーズジャパンの発行済株式の全部をラオックスホールディングス株式会社へ譲渡する契約を締結し、2023年5月1日に当該株式譲渡を完了いたしました。
④ 資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規出店、店舗改装及びソフトウエア投資等の設備投資、M&A等によるものであります。
なお、当連結会計年度中に実施した設備投資に必要な資金は、金融機関からの借入金及び自己資金により充当いたしました。
財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入と社債の発行により資金調達を行っております。
長期借入金、社債等の長期資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適宜判断して実施していくこととしております。
財務方針については、持続的に企業価値を向上させるため、資本コストを上回るリターンを拡大するとともに、キャッシュ・フローの創出力を高めることを基本方針としております。
なお、当連結会計年度末における借入金、社債及びリース債務を含む有利子負債の残高は3,054,948百万円となっております。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、持続的に企業価値を向上させるため、資本コストを上回るリターン(利益)を拡大するとともに、キャッシュ・フローの創出力を高めることを基本方針とし、以下の財務目標を設定しております。
(2025年度 主要連結財務数値目標)
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|
2022年度 実績 |
2025年度 アップデート目標 |
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|
EBITDA |
995,319 |
百万円 |
1.1 |
兆円以上 |
|
営業キャッシュ・フロー(除く金融) |
832,804 |
百万円 |
9,000 |
億円以上 |
|
フリーキャッシュ・フロー水準(除く金融) |
474,055 |
百万円 |
5,000 |
億円以上 |
|
ROE |
8.7 |
% |
11.5 |
%以上 |
|
ROIC(除く金融) |
5.2 |
% |
8.0 |
%以上 |
|
Debt/EBITDA倍率 |
3.0 |
倍 |
1.8 |
倍未満 |
|
調整後Debt/EBITDA倍率 |
- |
2.0 |
倍未満 |
|
|
EPS成長率(CAGR) |
- |
18 |
%以上 |
|
※営業キャッシュ・フロー(除く金融)は、金融事業を除くNOPATをベースとした管理会計数値。
フリーキャッシュ・フロー水準(除く金融)は、金融事業を除く管理会計ベース数値。
なお、M&Aは戦略投資として投資キャッシュ・フローからは除外して算出。
ROIC(除く金融)は、{純利益+支払利息×(1-実効税率)}/{自己資本+有利子負債(ともに期首期末平均)}にて算出。
調整後Debt/EBITDA倍率は、金融事業を除く管理会計ベース数値。
Net Debt / EBITDAR(Net Debt:有利子負債+オンバランスリース-現預金等調整)
EPS成長率(CAGR)は、2020年度に対してのCAGR(年平均成長率)にて試算。
⑥ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(1)グループ経営管理契約
当社は、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル及びその他の子会社20社との間で、当社が各社に対して行う経営管理に関し、それぞれ「グループ経営サービス等の提供に関する基本契約書」を締結しております。
(2)加盟店契約
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンとコンビニエンスストア加盟店との加盟店契約の要旨は、次のとおりであります。
① 当事者(株式会社セブン‐イレブン・ジャパンと加盟者)の間で、取り結ぶ契約
(a)契約の名称
加盟店基本契約(書)及びその付属契約(書)
(b)契約の本旨
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンの許諾によるコンビニエンスストア経営のためのフランチャイズ契約関係を加盟者と形成すること。
② 加盟者に対する商品の販売条件に関する事項
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、開業時在庫の買取りを求める以外、爾後商品の販売はせず、加盟者は株式会社セブン‐イレブン・ジャパンの推薦する仕入先その他任意の仕入先から商品を買取ります。
③ 経営の指導に関する事項
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは継続的に担当者を派遣して、店舗・商品・販売の状況を観察させて助言・指導を行い、または経営上生じた諸問題の解決に協力する他、販売情報等の資料の提供、効果的な標準小売価格の開示、各種仕入援助、広告宣伝、経営相談、計数管理のための計数等の作成提供を行い、商品仕入等についての与信等のサービスを継続的に行います。
④ 使用させる商標、商号その他の表示に関する事項
コンビニエンスストア経営について“セブン‐イレブン”の商標その他営業シンボル、著作物の使用をすることが許諾されます。
⑤ 契約の期間等に関する事項
契約の期間は、加盟店として新規開店の初日から向こう15ヶ年間です。契約の更新は、協議し、合意にもとづいて行われます。
⑥ 加盟者から定期的に徴収する金銭に関する事項
月間売上総利益(月間売上高から、月間売上商品原価(商品の総売上原価から品減り、不良品各原価及び仕入値引金を差引いた純売上原価)を差引いたもの)を基に一定の計算をして算出した金額を、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンが実施するサービスの対価として支払います。
(3)子会社株式の譲渡
当社は、当社とFortress Investment Group LLC(以下、その関連事業体と総称して「フォートレス」という。)の関連事業体たる特別目的会社である杉合同会社(以下、「譲受会社」という。)間で、当社が保有する株式会社そごう・西武(以下、「そごう・西武」という。)の発行済株式の全部(以下、「本件株式」という。)を譲受会社へ譲渡(以下、「本件譲渡」という。)する契約(以下、「本件譲渡契約」という。)を締結することについて、2022年11月11日開催の取締役会にて決議し、同日付で本件譲渡契約を締結いたしました。本件譲渡は、その実行のために所定の条件が満たされる必要があります。
本件譲渡契約の概要
1. 本件譲渡の目的
当社は、2021年7月公表の「中期経営計画2021‐25」及び2022年4月公表の経営メッセージ「世界トップクラスのグローバル流通グループへの進化を目指して」にてお示ししたとおり、事業ポートフォリオの見直しと最適な運営に向けたアクションの加速に努める中で、そごう・西武が展開する百貨店事業について、当社グループの経営資源による事業構造改革ではお客様への提供価値及び事業価値の最大化を図ることは困難であると判断し、同社の成長性及び効率性の向上を促すベストオーナーの探索を検討してまいりました。
また、当社は、そごう・西武のベストオーナーの検討にあたり、従業員の雇用が維持されるかという観点も非常に重視しており、フォートレスはその観点にかなうと判断しましたので、このたび、本件譲渡を実施することといたしました。なお、フォートレスは、本件譲渡に際して、株式会社ヨドバシホールディングスをビジネスパートナーとして、そごう・西武の企業価値の最大化に努めるとのことです。
当社は、本件譲渡の実施により、当社グループ経営資源の更なる成長分野への再投資及び株主還元の充実化を図るとともに、セブン-イレブンを核としたグローバル成長戦略を一層推し進めてまいります。
2. 本件譲渡の概要
本件譲渡により、当社は、所定の条件を満たした上で本件株式を譲受会社に譲渡いたします。また、本件譲渡により、そごう・西武の子会社である株式会社池袋ショッピングパーク、株式会社ごっつお便、株式会社八ヶ岳高原ロッジ、株式会社地域冷暖房千葉及び株式会社十合も当社の子会社から異動いたします。
また、当社の連結子会社である株式会社セブンCSカードサービス(以下、「SCS」という。当社の完全子会社である株式会社セブン・フィナンシャルサービスが発行済株式の51.0%を保有。)の全保有株式について、フォートレス、株式会社クレディセゾン(SCS発行済株式の49.0%を保有。)、当社の3社間にて協議の上、所定の条件を満たした場合には、本件譲渡前又は本件譲渡後4か月以内にそごう・西武への移管が行われる予定です。
なお、本件譲渡に先立ち、そごう・西武が発行済株式の75.2%を所有する、株式会社ロフトの全保有株式について、当社へ移管が行われました。
契約締結日 2022年11月11日
本件実行日 完了次第
該当事項はありません。