第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 新型コロナウイルス感染症の分類が「5類感染症」へ移行したことなどにより社会・経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな持ち直しの動きがみられるものの、コロナ禍を経て消費者のライフスタイルは大きく変化しており、加えて実質賃金の低下や物価上昇に伴い、経済情勢においては今後も先行き不透明な状況が続くと考えられます。ドラッグストア業界においては、継続的な出店競争の激化に加え、経済の先行き不安から消費者の低価格志向が根強く、依然として厳しい経営環境が続いております。

 このような状況の中で、当社は「お客様の生活に豊かさと余裕を提供する」という経営理念のもと、地域のお客様の生活を守るライフラインとしての役割を担い、美しく健やかな暮らしのお手伝いをするとともに、地域の生活・雇用や経済活動の場を提供し、地域社会に貢献することを目指してまいります。

 2024年5月期の重点方針は次のとおりです。

①収益性を重視した店舗展開戦略

出店済み地域においてドミナント戦略の更なる推進を図るとともに、早期黒字化・投資回収期間等の出店におけるKPI管理を強化し、より質の高い新規出店を通じて収益性を高めてまいります。また既存店においても、新たな品種の導入やスクラップ・アンド・ビルドを継続的に行い、収益力改善を図ってまいります。さらにこれらと並行して、M&Aを含めた地域への展開拡大にも引き続き取り組んでまいります。

②調剤薬局の新規開設推進と機能向上

既存店舗への併設を中心とした調剤薬局の新規出店を引き続き推進し、併設するドラッグストア店舗との連携強化によるヘルスケアサポート機能の充実を図ってまいります。システム面を含めた環境整備を進め、自社アプリを起点としたデータ連携などDXの取り組みを通じた治療効果増進・予防推進にも取り組んでまいります。

③プライベートブランドを通じた企業価値・競争力向上

「くらしリズム」「くらしリズムMEDICAL」の開発・販売を推進し、ツルハグループを代表する優れた商品の開発とブランド育成を図るべく、大手メーカーとの共同開発、食品PBの開発の加速、健康志向や付加価値商品の開発を行ってまいります。同時に、環境配慮型商品の開発および環境配慮パッケージの採用にも取り組み、商品開発を通じた企業価値の向上を図ってまいります。

④デジタル戦略の推進とIT基盤の強化

ドラッグストア業界最大の店舗網を活かし、顧客データプラットフォームを活用した顧客満足度向上と新規顧客の獲得を図る新たなマーケティングの展開に取り組んでまいります。また自社キャッシュレス決済「HAPPAY」の新規導入を通じてデジタル販促の顧客接点増加を図ります。

⑤業績管理体制の構築を通じた経営効率向上

販売管理費の低減をはじめとした業績管理体制の強化、および予算作成精度の向上を図ってまいります。具体的には、人件費・水道光熱費等の店舗経費のコントロール、出店等の事業拡大に伴う費用増の抑制、店舗オペレーションの効率化に資するデジタルツールの整備などを通じてグループの経営効率向上を図ります。

⑥サステナブル経営の推進

地域社会の一員である社員自身の自律的な成長を図るべく「人的資本経営」を策定し、人的資本の価値向上を通じた地域社会への更なる貢献を図るなど、引き続きSDGs(持続可能な開発目標)が掲げる持続可能な社会づくりに取り組んでまいります。同時に、コーポレート・ガバナンス体制の更なる充実により長期的な企業価値向上を目指します。

 2024年5月期は、新規出店126店舗、閉店64店舗、期末店舗数2,650店舗を計画しております。一方で当社は2022年6月21日に公表いたしました中期経営計画の方針に基づき、「2025年5月期売上高1兆600億円・営業利益率5%・ROE10%」の達成、かつ高い成長性を維持するため、上記施策を確実に実行してまいるとともに、当社の方針に賛同していただける企業との資本・業務提携やM&Aも実施しながら、グループの企業価値の最大化に注力して行きたいと考えております。


 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは「お客様の生活に豊かさと余裕を提供しよう」という経営理念に基づき、事業活動を推進して参りました。これからも企業としての責任を果たしていくために、事業を通じた地域社会へのさらなる貢献を図るとともに、社会と環境の様々な課題に向き合い、ステークホルダーの皆様との対話を通じて、SDGs(持続可能な開発目標)の発展に貢献する企業を目指しております。

 

(1)ガバナンス

当社グループ全体におけるサステナビリティ推進に向けた活動として2022年3月にESG推進プロジェクトを発足し、「ガバナンス」・「環境問題」・「人材育成」・「気候関連」を含めたサステナビリティ上の重要課題に関して、活動戦略の報告、策定および実務状況の管理を行っております。事業への影響を最小限にするための状況報告およびリスク管理対策は定期的にグループ執行会議および取締役会への報告を行うなど、監視体制を整備しております。

また、2023年5月にサステナブル経営推進部を新設し、ESG推進(SDGs)、人的資本経営TCFD対応の取り組みを当社グループ全体に広げ、サステナビリティの推進を遂行します。

 

(2)戦略

①気候変動・環境問題に関する取り組み(TCFD提言への対応)

当社グループでは、世界的な課題となっている地球環境問題を含む気候変動リスクへの対応は重要課題の一つと認識しております。気候変動がもたらす環境問題については当社グループへの事業戦略や財務に直接的に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、TCFD提言にて例示されている気候変動がもたらすリスク・機会を基にシナリオ分析を実施しており、気候変動リスクへの対応については、取締役会の監督の下、代表取締役社長を委員長としたグループリスク管理委員会を2021年12月に設置し、気候変動関連を含む当社グループ全体のリスク分析と対応を行っております。

取締役会は、グループリスク管理委員会で審議された重要事項について年に2回報告を受け、気候変動リスクへの対応方針および実行計画等についても審議・監督を行って参ります。詳細な情報につきましては、当社ホームページにて開示しております。

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②人材育成および社内環境整備方針

当社グループが掲げる経営理念の「お客様の生活に豊かさと余裕を提供する」を全うするために最も重要と考えているのが約5万人の社員です。日本全国に展開する事業会社・店舗に勤務する多様な社員を“人的資本”と位置づけ、「人材育成」「職場環境」「心身の健康」3つの視点で構成した総合的な施策を通じ、その価値を高めることで、地域社会へ永続的な貢献を果たすとともに、地域社会の一員でもある社員自身の自律的な成長を図ります。

詳細な情報につきましては、2023年7月に人的資本方針を当社ホームページに開示しております。

 

 

 

(3)リスク管理

当社グループは、リスク管理体制の基礎として、危機管理規程を定め、個々のリスクについての管理責任者を決定し、同規程に従ったリスク管理体制を築いておりましたが、当社グループ経営に重要な影響を与える事態が発生した場合、又はそのおそれがある場合に、迅速にかつ必要な初期対応を行い、損害・影響等を最小限にとどめること、またそれらの発生を未然に防ぐことを目的として、2021年12月にグループリスク管理委員会を設置し、全社的なリスク管理体制を新たに構築しました。

グループリスク管理委員会では、リスクの発生懸念、発生状況を始め、当社グループを取り巻くリスクに関する情報の収集分析を行い、重点対応すべきリスクを選定し、対応を実施することでリスクのコントロールを進めております。

特定したリスク・機会はグループリスク管理委員会を中心とする推進体制のもと審議・議論し、リスク管理の状況や重大なリスクの判断に関しては、取締役会への報告・提言を行ってまいります。

 

(4)指標及び目標

①気候変動・環境問題(TCFD提言への対応)

当社グループは、気候変動が社会の喫緊の課題であると認識し、温室効果ガス削減や省エネルギー化に取り組んでいます。持続可能な社会の実現に向けて、SBT(Science Based Targets)として求められるCO2排出削減レベルを考慮し、Scope1,2について、「2030年度に2013年度比一店舗当たりのCO2排出量を46%削減」の目標を設定しています。

 

GHG(温室効果ガス)Scope1,Scope2排出量

2021年度のGHG排出量は、Scope1(事業による直接排出)は4,039t、Scope2(電力消費による間接排出)は266,392tでした。

 

●GHG(温室効果ガス)排出量の推移

年度

2017年度

2018年度

2019年度

2020年度

2021年度

集計期間

2017年4月~

2018年3月

2018 年4月~

2019年3月

2019年4月~

2020年3月

2020年4月~

2021年3月

2021年4月~

2022年3月

Scope1(直接排出)

6,427

5,766

5,353

4,416

4,039

Scope2(間接排出)

236,350

245,836

253,692

251,327

266,392

Scope1+Scope2

242,777

251,602

259,045

255,743

270,431

店舗数(店)

1,931

2,082

2,150

2,420

2,522

1店舗平均排出量(t)

125.7

120.8

120.5

105.7

107.2

※株式会社ツルハホールディングスの店舗運営会社を対象に集計

※店舗数は、GHG排出量算定期間の当社期末店舗数を表記

 

GHG排出量の削減については、各店舗の省エネ、節電を心掛けるとともに、化石燃料を用いない再生可能エネルギーの導入や国が認証するJ-クレジット制度を積極的に活用し脱炭素社会の実現を目指して参ります。

 

②人材育成および社内環境整備方針

ツルハグループは人的資本経営の3つの視点「人材育成」「職場環境」「心身の健康」を柱としております。この方針にもとづく指標に関する実績および目標は、次のとおりであります。

指標

算出式

2023年5月期

実績

2025年5月期

目標

2030年5月期

目標

女性管理職比率

女性管理職者数

÷全管理職者数

21.7%

25.0%

37.0%

男女賃金格差

女性平均月例給

÷男性平均月例給

正社員:73.0%

パートアルバイト:101.2%

全社員:57.2%

正社員:75.0%

パートアルバイト:101.2%

全社員:57.7%

正社員:78.0%

パートアルバイト:101.2%

全社員:58.6%

男性育児休業取得率

(男性育児休業・時短取得者)÷配偶者が出産した男性社員数

26.8%

50.0%

95.0%

 

3【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、財政状態および投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のようなものがあります。

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

1)持株会社としてのリスク

 グループ各社の経営変動リスクについて

  グループ各社の諸要因に基づく業績の急激な変動が、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 のれんの減損リスクについて

  のれんは、各連結子会社の将来の超過収益力の下落に起因する潜在的な減損のリスクにさらされており、減損損失が計上された場合、連結財務諸表に対して重要な影響を生じさせる可能性があります。

  各連結子会社別ののれんの残高については「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)財政状態の分析 ③固定資産」に記載しております。

2)法的規制について

①「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下、「医薬品医療機器等法」という。)」等による規制について

 当社グループは、「医薬品医療機器等法」上の医薬品等を販売するにあたり、各都道府県の許可・登録・指定・免許および届出を必要としております。また、食品、たばこ、酒類等の販売については、食品衛生法等それぞれ関係法令に基づき、所轄官公庁の許可・免許・登録等を必要としております。今後当該法令等の改正により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

②出店に関する規制等について

 「大規模小売店舗立地法」(以下、「大店立地法」という)においては、売場面積が1,000㎡を超える新規出店および既存店の変更について、都道府県知事(政令指定都市においては市長)に届出が義務付けられており、騒音、交通渋滞およびごみ処理等地域への生活環境への配慮が審査事項となります。

 従いまして、上記法的規制により計画どおりの新規出店および既存店の増床等ができない場合は、当社グループの出店政策に影響を及ぼす可能性があります。

3)資格者確保について

 医薬品医療機器等法や薬剤師法の規定により薬剤師または医薬品登録販売者の配置が義務づけられております。医薬品の販売に伴いこれら有資格者を確保することは営業政策上重要な要件となります。

 これら有資格者の確保が十分にできない場合には、当社グループの出店政策に影響を及ぼす可能性があります。

4)人材について

 代表取締役をはじめとする取締役および執行役員は、当社グループの経営において重要な役割を果たしております。これら取締役および執行役員が業務執行できない事態が発生した場合、業績に影響を及ぼす場合があります。

5)調剤業務について

 当社グループは、グループ調剤薬事部を主管部署とする薬剤師の専門的な知識の習得、スキルアップなどに積極的に取り組んでおります。また、当社グループは、調剤過誤を防止すべく調剤過誤防止システムを導入し、服薬指導時における薬品名・用量確認など細心の注意を払って調剤業務を行っております。また、万一に備え、調剤薬局全店舗において「薬剤師賠償責任保険」に加入しております。しかしながら、調剤薬の欠陥・調剤過誤などにより訴訟を受けることがあった場合、社会的信用を損なうなどの理由により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

6)出店政策について

 当社グループは、地域での知名度向上による占有率向上および管理コストの抑制等を目的とするドミナント戦略をとっております。今後の店舗展開において、出店場所が十分に確保できない場合や、ドミナント形成に時間を要する場合には、店舗の収益が悪化し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

7)個人情報保護について

 当社グループは、ポイントカードシステムの運用に伴う顧客情報、調剤業務に伴う患者情報等を保持しており、これら情報の中には顧客または患者個人のプライバシーに関わるものが含まれ、コンピュータ管理を行っております。これらの情報の取扱いについては情報管理者により、情報の利用・保管等に関する社内ルールを設け、その管理については万全を期してはおりますが、コンピュータの不具合や犯罪行為などによる情報の漏洩があった場合、社会的信用を損なうなどの理由により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

8)自然災害等について

 当社グループの本社、店舗、物流センター等所在地域において、大規模な地震等自然災害や、予期せぬ事故等により、当社グループの設備に損害や、従業員等の人的被害が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

9)気候変動リスクについて

 世界的な気候変動により、政府の環境規制強化に伴う炭素税の導入や、再生可能エネルギー需要の増加による価格上昇等の費用の増加、世界規模での地球温暖化対策が講じられることによる資源調達費用の増加等が発生する可能性があります。

 なお、当社グループはTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言に賛同し、気候変動によるリスクを全社リスクの一つとして管理しております。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1)業績

 当連結会計年度 (2022年5月16日~2023年5月15日)における経済情勢は、ウイズコロナのなか人流は回復傾向にあり、景気は緩やかな持ち直しの動きがみられました。しかしながら、実質賃金の低下、物価上昇に伴う先行きの不安感や消費の二極化が継続し、購入頻度の高い日用品・生活必需品に対する低価格志向が根強く続いております。

 ドラッグストア業界においては、コロナ禍拡大時における関連商材の押し上げ、値ごろ感のある食品やプライベートブランド商品への志向の高まりに加え、インバウンド需要においても回復の兆しがみられるものの、競合各社の出店継続などにより依然として厳しい経営環境が続いております。

 このような状況のもと、当社グループでは新中期経営計画の達成に向け、店舗戦略では出店精度の向上・改装推進、調剤戦略では併設店の拡大・薬局機能の強化、プライベートブランド戦略では商品開発・売上構成比のアップ、DX戦略では顧客データの販促活用・自社決済サービス開発・ITシステム開発に取り組んでまいりました。

 また、業績管理体制を整備し収益性改善・販売管理費の低減に取り組んでまいりました。

 店舗展開につきましては、既存エリアの更なるドミナント強化を図るとともに競争力強化のため不採算店舗の改廃を進め、期首より140店舗の新規出店と1店舗の事業譲受、74店舗の閉店を実施いたしました。この結果、当期末のグループ店舗数は直営店で2,589店舗となりました。なお、タイ国内の当社グループ店舗につきましては、2店舗の新規出店と1店舗の閉店を実施し、同国内における店舗数は2023年5月15日現在で18店舗となりました。

 

当社グループの出店・閉店の状況は次のとおり                 (単位:店舗)

 

前期末

店舗数

出店

子会社化

閉店

純増

期末店舗数

うち

調剤薬局

 北海道

422

17

-

14

3

425

121

 東 北

570

38

1

16

23

593

143

 関東甲信越

520

24

-

15

9

529

214

 中部・関西

247

14

-

5

9

256

147

 中 国

326

22

-

2

20

346

123

 四 国

220

11

-

4

7

227

67

 九州・沖縄

217

14

-

18

△4

213

35

 国内店舗計

2,522

140

1

74

67

2,589

850

上記のほか、海外店舗18店舗、FC加盟店舗7店舗を展開しております。

 

 これらの結果、当連結会計年度における業績は、売上高9,700億79百万円(前年同期比5.9%増)、営業利益455億72百万円(同12.3%増)、経常利益456億89百万円(同14.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益252億58百万円(同18.1%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末が金融機関の休業日であった影響により、前連結会計年度末に比べて479億76百万円減少し、789億16百万円となりました。

 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は、8億4百万円(前年同期比97.8%減)となりました。これはおもに、税金等調整前当期純利益が434億55百万円となったことと、減価償却費122億44百万円、前連結会計年度末が金融機関の休業日であった影響による売上債権の減少52億21百万円等のプラス要因に対し、前連結会計年度末が金融機関の休業日であった影響による仕入債務の減少474億82百万円、棚卸資産の増加83億6百万円、法人税等の支払額109億7百万円等のマイナス要因によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、297億74百万円(前年同期比4.8%増)となりました。これはおもに、有形固定資産の取得による支出247億1百万円、新規出店に伴う差入保証金の支出66億69百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、190億5百万円(前年同期は30億67百万円の収入)となりました。これはおもに、配当金の支払額97億16百万円と長期借入金の返済による支出72億円等によるものであります。

 

仕入及び販売の実績

当社グループは小売業を主たる事業としているため、生産実績および受注実績は記載しておりません。

(1)仕入実績

品目

当連結会計年度

(自 2022年5月16日

至 2023年5月15日)

金額

   (百万円)

構成比

  (%)

前期比

  (%)

 

 

 

  医薬品

130,876

19.1

109.5

化粧品

92,902

13.6

105.0

雑貨

183,040

26.7

102.1

食品

203,906

29.8

109.1

その他

72,417

10.6

98.8

小計

683,143

99.7

105.5

不動産賃貸料原価

390

0.1

126.3

手数料収入等

1,517

0.2

97.1

合計

685,050

100.0

105.5

(注)1.金額は、実際仕入価格によっております。

2.その他のおもな内容は、育児用品・健康食品・医療用具等であります。

 

(2)販売実績

① 品目別売上高

品目

当連結会計年度

(自 2022年5月16日

至 2023年5月15日)

金額

   (百万円)

構成比

  (%)

前期比

  (%)

 

 

 

  医薬品

222,813

23.0

110.8

化粧品

133,560

13.8

102.1

雑貨

255,575

26.3

102.6

食品

240,956

24.8

109.5

その他

112,737

11.6

102.0

小計

965,644

99.5

105.9

不動産賃貸料

1,367

0.1

115.5

手数料収入等

3,066

0.3

104.8

合計

970,079

100.0

105.9

(注)その他のおもな内容は、育児用品・健康食品・医療用具等であります。

② 地域別売上高

区分

地域

売上高

店舗数

金額(百万円)

前年同期比(%)

前年同期比(+)

商品売上

北海道

160,085

103.7

425店舗

3店舗

青森県

21,354

107.5

67店舗

7店舗

岩手県

24,177

107.5

78店舗

2店舗

宮城県

53,581

107.5

153店舗

7店舗

秋田県

24,642

105.4

81店舗

3店舗

山形県

29,202

104.9

98店舗

5店舗

福島県

36,461

101.8

116店舗

△1店舗

茨城県

16,429

110.6

52店舗

1店舗

栃木県

9,712

113.5

36店舗

2店舗

埼玉県

1,700

100.8

7店舗

△1店舗

千葉県

58,555

104.2

149店舗

5店舗

東京都

39,679

102.1

159店舗

―店舗

神奈川県

13,086

105.4

41店舗

△1店舗

新潟県

8,733

120.1

36店舗

1店舗

山梨県

9,355

104.8

32店舗

1店舗

長野県

5,079

121.3

17店舗

1店舗

静岡県

125,620

107.2

95店舗

3店舗

愛知県

30,869

101.2

84店舗

3店舗

滋賀県

1,703

102.0

7店舗

―店舗

京都府

1,019

95.5

5店舗

△2店舗

大阪府

7,271

141.8

26店舗

2店舗

兵庫県

6,423

110.0

19店舗

3店舗

和歌山県

4,769

112.5

20店舗

―店舗

鳥取県

17,362

106.5

40店舗

1店舗

島根県

27,875

104.8

54店舗

2店舗

岡山県

3,666

94.9

12店舗

1店舗

広島県

78,814

107.6

191店舗

13店舗

山口県

16,514

113.3

49店舗

3店舗

徳島県

7,580

108.5

24店舗

1店舗

香川県

16,702

100.5

50店舗

―店舗

愛媛県

42,841

107.0

120店舗

5店舗

高知県

10,232

104.7

33店舗

1店舗

福岡県

26,323

108.1

93店舗

△2店舗

佐賀県

1,330

164.8

6店舗

―店舗

長崎県

860

94.8

4店舗

△1店舗

熊本県

1,952

93.2

11店舗

―店舗

大分県

1,515

94.9

8店舗

―店舗

宮崎県

1,280

94.1

11店舗

―店舗

鹿児島県

7,694

97.3

40店舗

△2店舗

沖縄県

13,580

109.4

40店舗

1店舗

小計

965,644

105.9

2,589店舗

67店舗

不動産賃貸料

1,367

115.5

 

 

手数料収入等

3,066

104.8

 

 

合計

970,079

105.9

2,589店舗

67店舗

 

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況」 連結財務諸表および財務諸表の注記事項「(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

(2)財政状態の分析

①総資産

 当連結会計年度末における総資産につきましては、おもに前連結会計年度末が金融機関の休業日であった影響による現金及び預金と売掛金の減少等により、5,398億30百万円と前連結会計年度末に比べて225億33百万円減少となりました。

②流動資産

 流動資産につきましては、おもに現金及び預金の減少等により、2,852億89百万円と前連結会計年度末に比べ432億25百万円の減少となりました。

③固定資産

 固定資産につきましては、おもに新規出店に伴う有形固定資産取得と差入保証金の増加等により、2,545億41百万円と前連結会計年度末に比べ206億92百万円の増加となりました。

 なお、のれんの残高を会社別に示すと以下のとおりです。

会社名

金額(百万円)

㈱杏林堂グループ・ホールディングス

9,917

㈱ドラッグイレブン

8,852

㈱ビー・アンド・ディー

7,551

㈱くすりの福太郎

2,087

㈱ツルハグループドラッグ&ファーマシー西日本

756

その他

904

30,069

④流動負債

 流動負債につきましては、おもに前連結会計年度末が金融機関の休業日であった影響による買掛金の減少等により、1,743億16百万円と前連結会計年度末に比べ392億97百万円の減少となりました。

⑤固定負債

 固定負債につきましては、おもに借入金の返済等により、613億69百万円と前連結会計年度末に比べ33億34百万円の減少となりました。

⑥純資産

 純資産につきましては、おもに利益剰余金の増加等により、3,041億44百万円と前連結会計年度末に比べ200億98百万円の増加となりました。自己資本比率は51.2%と前連結会計年度末に比べ5.3ポイントの増加となっており、1株当たり純資産額は5,690.49円と前連結会計年度末に比べ376.01円の増加となりました。

(3)経営成績の分析

①売上高
 売上高は9,700億79百万円で前年同期比5.9%の増加となりました。

 商品部門別の状況は、次のとおりであります。
医薬品

 かぜ薬、抗原検査キット等の販売が好調であったことに加え、調剤薬局102店舗の新規開設による調剤報酬額の伸長により、売上高は前年同期比10.8%増加の2,228億13百万円となりました。

化粧品

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響が継続したものの、第4四半期から人流が回復傾向となったことにより、売上高は前年同期比2.1%増加の1,335億60百万円となりました。

雑貨

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う需要増に一服感が見られたものの、PB商品が順調に推移したことから、売上高は前年同期比2.6%増加の2,555億75百万円となりました。

食品

 コロナ禍に伴う消費行動の変化によりドラッグストアが食品の買い場として認知され、また物価上昇で消費者の価格志向が強まったことにより、売上高は前年同期比9.5%増加の2,409億56百万円となりました。

 

その他

 介護用品、ベビー用品、機能性飲料などが好調に推移したことにより、売上高は前年同期比2.0%増加の1,127億37百万円となりました。

②売上総利益
 プライベートブランドの商品開発・販売体制の強化による粗利率の向上に加え、新型コロナウイルス感染症の断続的な拡大に伴う抗原検査キット・総合感冒薬等の需要増などにより、売上総利益は前年同期比8.1%増加の2,933億61百万円となり、売上総利益率においても30.2%を確保いたしました。

③販売費及び一般管理費

 販売費及び一般管理費は2,477億89百万円で前年同期比7.3%の増加となりました。おもな要因といたしましては、原油高騰に伴い水道光熱費が増加したこと等によるものであります。

④営業利益・経常利益
 上記の結果、営業利益は455億72百万円で前年同期比12.3%の増加となり、経常利益は456億89百万円と前年同期比14.1%の増加となりました。

⑤親会社株主に帰属する当期純利益
 上記の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は252億58百万円で前年同期比18.1%の増加となりました。

(4)資金の流動性についての分析

 第一部 企業情報 の「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」における記載内容と同一であるため、記載を省略しております。

 (5)今後の方針について

当社グループは、創業以来「お客様第一主義」を基本的な経営方針とし、「お客様の生活に豊かさと余裕を提供する」という経営理念のもとに利便性と専門性を追求し、お客様の健康で快適な生活に貢献するため、身近で買物しやすい店舗づくりに取り組んでおります。当社を中核とする持株会社体制によりグループの戦略機能を当社に集約し、迅速かつ機動的な意思決定を行い、各子会社は経営理念実践のため、事業活動に専念できる体制をとっております。

 今後も中期経営計画の達成に向け、ドラッグストア業界最大の店舗網を背景としたID-POSデータを活用したマーケティング施策の推進、ドラッグストア併設型を中心とした調剤薬局の積極的な新規開局の推進、プライベートブランド商品の新規開発加速と販売促進を進め、また、従業員教育の強化を図り、信頼されるドラッグストアチェーンの構築を目指してまいりたいと考えております。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 当社グループは、研究開発活動を行っておりませんので該当事項はありません。