第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、市場環境の変化に対し組織的に対応し、かつ、グローバルでの成長を確実なものとするため、ブランドビジョンを「Magnify Life」(人々の生き方を豊かに広げる)とし、このブランドビジョンを実践していく上での行動指針(Attitude)を「Progressive」、「Inspiring」、「Honest」と定めております。
 当社グループでは、社内及び顧客との間で「Magnify Life」を共有し、「Magnify Life」に基づいた顧客体験を提供することでブランドビジョンの浸透を図り、持続的な成長を実現してまいります。 

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、メガネ等のアイウエアの企画、製造、販売を一貫して行うSPA体制により、メガネを必要とされるすべての方に高品質・高機能なメガネを市場最低・最適価格で提供してまいりました。アイウエア事業を推し進めていく中、商品力、接客力の向上に努めながら、イノベーティブなプロダクトの開発や様々なニーズに応えられるサービスの導入を進めるなど、顧客価値を高めるビジネスモデルを構築し、継続的な企業価値の向上に取り組んでまいります。

 

① 市場環境

国内眼鏡小売市場につきましては、スマートフォン、パソコン等の利用増加による近視の低年齢化や視力低下のリスクが高まる高齢人口の増加等により視力矯正を必要とされる方が増えていることから、メガネの販売本数は増加しています。一方でフレームとレンズを合わせた一式単価につきましては、年々下落の傾向が続いており、市場規模全体としてはほぼ横ばいの推移となっております。国内における競合環境につきましては、市場全体の傾向は低価格志向が進んでおり、低価格均一料金をビジネスモデルとした事業者のシェアが増加しております。
 海外眼鏡小売市場につきましては、国内と同様にスマートフォン、パソコンの利用増加等により視力矯正が必要な人口が増加しています。中国をはじめとしたアジア圏では、近視人口が増加しており、眼鏡の市場規模は拡大しております。また当社を模倣した眼鏡チェーンも数多く出店しており、競合環境は激しさを増しております。米国においては、眼科での販売や眼科と提携した眼鏡店での販売及び全国規模の大型小売店舗内での販売が主流ですが、近年ではEC販売が伸長しております。

 

② 商品戦略

商品戦略につきましては、高品質・高機能なメガネを市場最低・最適価格で提供することを基本方針としつつ、「エアフレーム」「JINS 花粉CUT」といった新しい価値をもたらす商品開発を継続的に進めてまいります。また、バイオレットライトを用いた近視進行抑制メガネ型医療機器といったようなお客様により良い価値を提供できるイノベーティブなプロダクトの開発を進めてまいります。
 レンズにつきましては、大手レンズメーカーの薄型非球面レンズを標準装備としており、度数にかかわらず追加料金0円で提供しております。オプションレンズも、パソコンやスマートフォンから放出されるブルーライトをカットする「JINS SCREENレンズ」や主にお子様向けに眼に必要とされているバイオレットライトを取り込むことができる「JINS VIOLET+」など豊富な種類をお求めやすい価格で取りそろえております。

 

 

③ 店舗戦略

店舗戦略につきましては、ECサイトでの販売を推進しながらも、度数測定やフィッティング調整など、まだ店舗でしか提供できないサービスがあること、また未進出の地域や認知度の低い地域があることから、引き続き店舗網の拡充に努めてまいります。
 国内アイウエア事業においては、引き続きお買い求めやすい立地への出店を進めつつ、アプリで商品選びから決済まで完結し、待ち時間なく店舗でメガネの受け取りが可能になるサービス「CLICK&GO」をはじめとした新たな購買体験を提供できるよう進めてまいります。
 海外アイウエア事業においては、既存店の着実な増収及び適切な新規出店を行うことで収益性の向上に取り組んでいくとともに、さらなるグローバルネットワークの拡充に努めてまいります。

 

④ DX化の推進

当社グループを取り巻く社会環境においては、新型コロナウイルスの影響による新しい生活様式の浸透やリモートワークの定着等により、消費者の価値観や購買行動が大きく変化しております。
 このような経営環境の変化が見られる中、当社グループがさらなる成長を実現していくために、デジタルトランスフォーメーションを加速させ、顧客価値向上及び業務効率化の推進を最重要課題として取り組んでいく方針です。進出している各国、各地域において、かねてより進めているECサイトでの販売やアプリの活用をさらに推し進め、操作性や機能の向上、新規サービスの導入等による利便性の高い購買体験を提供してまいります。また、店舗オペレーションに限らず、本部における商品管理、業績管理等の業務においてもより高度なデジタル化を図り、最適化、効率化を進めることでコスト削減に努めてまいります。
 

(3) 目標とする経営指標

当社グループは、将来にわたる継続的な事業の拡大を通じて、当社グループの企業価値を向上させていくことを目指しております。その中で、経営指標としては国内アイウエア事業及び海外アイウエア事業の収益性を重視しながら事業の成長性を高め、連結業績における営業利益及び売上対営業利益率並びに自己資本当期純利益率(ROE)の向上に努めてまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

① 商品ラインアップの多様化

当社グループは、ブランドビジョンである「Magnify Life」の実現に向け、お客様に価値ある商品を提供できるよう価格を見直し、商品ラインアップを拡充してまいりました。しかしながら、20代から30代のお客様には引き続き高い支持をいただいている一方で、メガネ装着率の高い40代以降のお客様に向けた品揃えのさらなる強化が重要な課題であると認識しております。
 そこで、視力矯正及び非矯正メガネの両面でクオリティやデザインを持続的に向上させ、全世代に向けた品揃えの充実に取り組んでまいります。

 

イノベーティブなプロダクト開発の強化

当社グループは、これまで「JINS MEME」や「JINS VIOLET+」といったお客様に革新的な商品を提供できるよう開発に注力してまいりました。
 また、「近視のない世界の実現」に向けた取り組みの一環として、バイオレットライトを用いた近視進行の抑制を目的としたメガネ型医療機器の開発の共同プロジェクトに着手しております。
 引き続き、お客様との双方向のコミュニケーションを重ねながら、お客様のニーズにマッチした商品を安定的かつ継続的に開発し提供できるよう取り組んでまいります。

 

 

③ 持続的な店舗展開の推進

当社グループは、国内の店舗展開として、都心部や地方の中核都市及びその近郊、広域型ショッピングセンター、百貨店や駅ビル等を中心に出店を行うとともに、一部郊外ロードサイドの出店を行う等、ロケーションの多様化を推進してまいりましたが、単一フォーマットによる店舗展開を行っていたため、ロケーションに合わせた店舗フォーマットやMD(マーチャンダイジング)の多様化が重要な課題であると認識しております。
 そこで、今後の出店戦略をさらに積極的に展開するためにも、ロケーションに沿った店舗フォーマットの構築やMD展開の確立を重点的に行い、新規出店に対する基盤強化を進めてまいります。

 

デジタルトランスフォーメーションの推進

当社グループは、かねてよりECサイトでの販売やアプリの活用を進めておりますが、当社グループを取り巻く社会環境においては新型コロナウイルスの影響による外出規制に端を発した新しい生活様式が定着し、ネットショップやデリバリービジネスなど対面を伴わない商取引が拡大しております。

今後もさらにECサイトでの販売やアプリの活用を推し進め、操作性や機能の向上、新規サービスの導入等による利便性の高い購買体験を提供してまいります。また、店舗オペレーションに限らず、本部における商品管理、業績管理等の業務においてもより高度なデジタル化を図り、最適化、効率化を進めることでコスト削減に努めてまいります。

 

⑤ SPA体制の効率化と堅確化

当社グループは、高品質かつ圧倒的な低価格での商品提供を可能にしている最大の原動力は、企画から販売までを一貫して行うSPA体制にあると認識しております。
 そこで、このバリューチェーンを構成する各セクションの人材の育成・確保に注力するとともに、システム化を推進し、一層の効率化と堅確化に取り組んでまいります。

 

⑥ グローバル展開の推進

当社グループが、今後とも持続的な成長を成し遂げるためには、グローバル展開の推進が重要でありますが、海外ビジネスを拡大していくためには人的リソースが不十分であると認識しております。
 今後、海外ビジネスに精通した人材の確保と海外人材の採用を積極的に行い、市場環境調査や経営管理面での充実を図り、効率的な海外展開が可能となるよう経営基盤を強化してまいります。

 

⑦ サステナビリティ活動の推進

当社グループは、ブランドビジョンである「Magnify Life」に基づく持続的な企業価値の向上の一環として、ESGを意識した取り組みに注力してまいります。
 具体的な取り組みは次のとおりです。

・フレームのリサイクル活動やリユース素材の活用の検討といった環境への取り組みを進めております。

・災害時の復興支援活動や見る育講座の実施等の社会貢献活動を通じて、すべてのステークホルダーの方々に豊かで広がりのある未来を提供できるよう取り組みを進めてまいります。

・BCP(事業継続計画)の観点から、第2本社設置、物流2拠点化、生産拠点の分散等に取り組んでおります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 法的規制について

 

リスクの内容

リスクに対する対応策

医師法第17条の規定に関連する規制について

日本国内においては、眼鏡販売の際に医師資格を有しない者が行う度数測定が医行為に該当するか否かについて、法律上明確な規定はありませんが、一般的には眼鏡を選択するための補助行為であって人体に害を及ぼすおそれが殆どない場合は医行為に該当しないと言われております。

当社グループの行う度数測定の補助行為は、人体に保健衛生上の危害を生じさせない範疇にとどまるものであり、過去に人体に重要な影響を与えた事実もありません。さらに、当社グループではこのような補助行為でも、充分な技術や知識の裏づけが必要であると考え、社内研修制度の充実に注力しております。

しかし、法令・諸規則改正やその解釈の変更等により、上記のような度数測定の補助行為が医行為に該当すると判断された場合、ビジネスモデルの転換に伴う売上高の減少その他の理由により、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

国内アイウエア店舗における眼鏡の販売時に、お客様の目に合った度数のレンズを選択するための度数測定の補助を行っておりますが、医行為に該当する目の診断及び検診等は行っておりません。通常の営業活動においても、医行為ととられかねない行為をして医師法に違反しないように注意を払っております。

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に関する規制について

当社グループは、国内アイウエア事業において、眼鏡レンズ及び既成老眼鏡の一部を海外メーカーより直接輸入し、コンタクトレンズを国内企業より仕入れて販売しております。眼鏡レンズ及び既成老眼鏡は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」上の一般医療機器に、コンタクトレンズは薬機法上の高度管理医療機器に該当し、これらを輸入又は販売する行為は薬機法の規制を受けております。

当社グループは、薬機法及び関連法令、各種省令の規制の下、レンズ等の適正な品質管理に努めておりますが、万一各種規制に抵触し、当該許可が取り消される等した場合、商品の供給に支障が生じ、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

眼鏡レンズの輸入販売を統轄する株式会社ジンズの東京本社において、薬機法第23条の2第1項に定める第三種医療機器製造販売業許可を取得し、眼鏡レンズの保管等を行う同社の物流センターにおいて薬機法第23条の2の3第1項に定める医療機器製造業登録をしております。また、コンタクトレンズを販売する同社の各店舗、東京本社及び物流センターにおいて、薬機法第39条第1項に定める高度管理医療機器等販売業許可を取得しております。また、それぞれの専門部署を設け、薬機法及び関連法令の規制に従い、レンズ、コンタクトレンズ等の適正な品質管理に努めており、各種規制に違反しないように注意を払っております。

 

 

 

 

リスクの内容

リスクに対する対応策

個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)について

当社グループは、事業活動において顧客のクレジットカード情報、度数情報等の個人情報の提供を受けているため、個人情報保護法に定める個人情報取扱事業者に該当します。そのため当社グループでは、社内管理体制の整備及び従業員への周知徹底とともに、個人情報の流出防止対策にも万全を期しておりますが、万一個人情報が外部へ流出するような事態となった場合には、信用失墜に伴う売上高の減少その他の理由により、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

「情報管理規程」「情報保護ガイドライン」「プライバシーポリシー」を制定しており、情報の重要度により適切な管理ができるよう定め、個人情報の管理を徹底しております。

また月に1度、「情報セキュリティ委員会」を実施し、運用・管理について監視し、常に改善を図っております。

製造物責任法(PL法)について

当社グループが販売する眼鏡及びコンタクトレンズ等の製品の欠陥により顧客の身体、財産等を毀損した場合、損害賠償金の支払、回収費用、代替品への対応費用等の多額のコスト負担のほか、社会的信頼の喪失等により当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

販売する眼鏡及びコンタクトレンズ等に安全上の欠陥が生じないよう、品質管理部門を設置し、細心の注意を払っております。

 

 

(2) 業界環境に係わるリスクについて

 

リスクの内容

リスクに対する対応策

国内視力矯正眼鏡市場の成熟化について

当社グループの国内アイウエア事業が事業領域とする日本国内眼鏡小売市場のうち視力矯正眼鏡市場は成熟化が進んでおりますが、競合環境その他構造的な変化等により市場全体が大きく縮小した場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループのアイウエア商品に対する市場のニーズは強く、また出店形態、販売形態を見直し再構築することにより、国内市場における収益向上の余地はまだあると考えておりますが、同時に、海外市場への事業拡大及び新規事業への進出も図っています。

代替商品・代替サービスの普及、及び出現について

レーザー装置による視力矯正手術等の代替商品・代替サービスの普及や、予想を上回る技術革新等により新たな視力矯正手段が出現し、眼鏡小売市場全体が大きく縮小した場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

視力矯正目的以外のブルーライトカット、花粉カット等の機能性商品の拡充を図るとともに、眼鏡小売事業だけでなく、MEME事業やThink Lab事業を含め、常に新たな事業の展開を模索しております。

自然災害について

当社グループの店舗施設及び物流拠点の周辺地域において、地震、津波等の大規模災害が発生したことにより同施設が甚大な被害を受け、長期間にわたり販売行為や店舗への商品供給等の事業活動を行うことができなくなった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めております。

感染症の流行

 

新型コロナウイルス等の感染症が急速に拡大し、パンデミックが発生した場合、当社グループの生産拠点、事業所の営業停止や店舗の休業の発生の可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、事業継続計画に基づき、特定の生産拠点、物流拠点等において感染症が発生した場合でも、その影響を極小化するべく体制を構築しております。

本社部門においては、在宅勤務が可能な環境を整備しており、また、時差出勤の推奨、職場でのマスク着用の徹底、社内会議のウェブ会議やウェブ配信への切り替えを実施しております。

店舗の休業に対しては、EC販売への誘導を図る等、当社グループ全体で影響を軽減できるようビジネスモデルの変革を図ってまいります。

 

 

 

 

リスクの内容

リスクに対する対応策

情報セキュリティについて

IT利活用を推進して間接業務の効率化・生産性の向上を図る一方で、情報化の進展に伴い情報セキュリティリスクが高まっています。重要な会社の情報資産の漏洩、情報システムの停止、データの消失・改ざん等の事態が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

情報セキュリティに関する最大のリスクは、サイバー攻撃と内部関係者による情報漏洩であると考えております。当社グループでは、ITガバナンス専門部署を設置し、リスクを引き起こす要因ごとにセキュリティ対策を講じることにより、情報セキュリティリスクを低減し、セキュリティインシデント対策を強化しております。

 

 

(3) 金融環境の変化について

 

リスクの内容

リスクに対する対応策

金利情勢の変動について

当社グループは、出店等の設備資金及び運転資金について、一部銀行借入による資金調達を実施しており、今後も将来的な資金需要に応じて銀行借入等による資金調達を行う可能性があります。

今後の有利子負債依存度の上昇や金融情勢の変化により金利水準が上昇した場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

有利子負債依存度を引き下げる努力をするとともに、金利情勢に柔軟に対応できるよう、機動的な資金調達を行っております。

資金調達環境の変化について

当社グループは、運転資金及び店舗出店等に関する設備資金の機動的かつ安定的な調達を可能とするため、取引銀行との間でコミットメントライン契約を締結しておりますが、今後の金融情勢の変化や当社グループの損益状況並びに純資産額の推移等により必要な資金調達に支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社は、2020年2月12日に、2023年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債及び2025年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債を発行しております。当社株価が転換価額を下回る水準で推移する等により、上記の各転換社債の株式への転換が進まなかった場合には、各満期において残存する転換社債につき額面での一括償還が必要となり、当社は他の資金調達手法によることを含め、リファイナンス等の対応が必要となる可能性があります。

設備資金及び運転資金を機動的かつ安定的に調達するため、取引銀行との間でコミットメントライン契約を締結しており、また、取引銀行と良好な関係を維持し、必要な資金調達に支障をきたさないようにしております。

為替変動の影響について

当社グループは、主要商品である眼鏡フレームの大部分とレンズの一部を中国等の海外から直接輸入しているため、仕入原価は為替相場変動の影響を受けます。また、当社グループは、当連結会計年度末現在において、海外連結子会社9社(うち事業会社6社)を有しており、海外連結子会社の外貨建ての財務諸表金額は、当社連結財務諸表において日本円に換算されるため、当社連結財務諸表は日本円と各通貨間の為替相場変動の影響を受けます。為替相場が急激に変動した場合、輸入仕入原価の高騰や海外連結子会社の日本円建て財務諸表数値の変動等により、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

為替の変動を注意してチェックし、円高時に支払通貨を確保しておく等、当社グループの業績及び財政状況への影響が最小限になるよう為替変動リスクを抑えております。

 

 

 

(4) 当社グループのビジネスモデルに係わるリスクについて

 

リスクの内容

リスクに対する対応策

競合業者の出現について

当社グループは、国内アイウエア事業及び海外アイウエア事業において、明瞭かつリーズナブルな価格設定と積極的な商品開発による持続的な新商品の提供により他の眼鏡小売業者に対する差別化を進めた結果、消費者や商業施設運営事業者の支持を得ることに成功してまいりました。

しかしながら、同業他社の業態転換、異業種または海外からの新規参入等により、当社グループより高い付加価値を提供する競合業者が出現し、当社グループの競争力が低下した場合は、売上高の減少等により、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。

今後も明瞭かつリーズナブルな価格設定と積極的な商品開発等による持続的な新商品の提供、販売形態の見直し等による消費者との接点の増加等により、差別化を進め、高い付加価値を提供し、競争力の維持を図ってまいります。

 

中国の社会、経済、政治情勢の著しい変化について

 

当社グループは、自社で商品のデザインや企画を行っておりますが、その製造は外部の企業に委託しており、委託先の多くは中国の協力工場及び協力会社(貿易公司)であります。

当社グループの商品仕入に占める中国からの輸入の割合は一定の水準に達しており、その影響力も少なくないことから、中国国内での工場の分散化や中国以外の国への委託先の開拓等によるリスク分散を行っております。

しかしながら、中国国内の社会的、経済的変動及び政治情勢の変化や、中国当局が課す法的規制や制限等により生産に支障が生じた場合、または中国国内の急激な人件費の上昇や為替相場の急激な変動等が発生した場合には、販売機会の喪失や輸入仕入原価の高騰等により、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

眼鏡の製造を中国の協力工場及び協力会社に委託しており、影響が少なくないことから、中国国内での地域・拠点の分散化を行っており、また、中国以外の国への委託先の開拓等も模索しております。

 

 

 

出店政策について

 

 

当社グループは、都心部や地方の中核都市及びその近郊、広域型ショッピングセンター、百貨店や駅ビル等を中心に店舗を展開しております。

従って、当社グループでは集客力の向上による店舗当たり売上高の増加や商業施設のリーシング部門とのコミュニケーションの緊密化を図り、商業施設からの誘致機会の拡充に努めておりますが、商業施設の開発件数や既存商業施設内のテナントの入替えが大幅に減少した場合には、計画とおりの出店ができなくなり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

集客力の向上による店舗当たり売上高の増加や商業施設のリーシング部門とのコミュニケーションの緊密化を図り、商業施設からの誘致機会の拡充に努めております。また、商業施設以外のロードサイドへの出店も推進しております。

 

 

 

 

 

リスクの内容

リスクに対する対応策

敷金及び保証金等について

 

当社グループは、賃借による出店を基本方針とし、土地所有者やショッピングセンター等商業施設の事業の運営者に対して、賃貸借契約に基づき敷金・保証金・建設協力金などを差入れております。土地所有者等が破綻した場合、また当社グループが契約期間満了前に撤退した場合には、上記敷金及び保証金等の全部又は一部の回収が困難となることも想定され、このような場合には当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

賃貸借契約に基づく出店時に、土地所有者やショッピングセンター等商業施設の信用状況や権利関係について十分確認を行っており、その後も敷金及び保証金等債権回収・管理に留意をしております。なお、土地所有者やショッピングセンター等商業施設の事業の運営者が上場企業でない場合は、回収すべき債権につき信用保険に加入しております。

 

人材の確保及び育成について

当社グループは、アイウエア専門ショップの積極的な新規出店の展開による事業の拡大を計画しておりますが、出店を可能とするには質の高い店舗従業員及び店舗マネジャー等の人材の確保並びに育成が必須であります。また、競合他社との差別化を推進するためには企画、開発、生産管理部門の充実が重要と考えております。

計画している店舗数の拡大及び企画、開発、生産管理部門の充実に見合った人材の確保が困難となった場合には、計画とおりの出店や競合他社との差別化ができず、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

即戦力としての中途採用を積極的に進めると同時に、新卒者の採用を継続的に行い、人材を確保しております。また東京本社、前橋本社並びに全国数箇所の拠点で店舗従業員を対象とした継続的な集合研修やWeb研修を行い、人材の育成を図っております。

 

知的財産権について

当社グループの知的財産の保護や権利行使に何らかの障害が生じ、第三者による当社商品の模倣を効果的に排除できなかった結果、市場シェアを失った場合や、あるいは第三者の知的財産権を侵害したとして損害賠償請求や差止請求などを受けた場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

常に先進的な商品を市場に提案するため、第三者の知的財産権を尊重しつつ、自社単独開発のみでなくパートナー企業や大学等研究機関との連携により、継続的に新商品・新技術の開発を進めております。その中でも特に重要な技術やアイデア、ノウハウ及びデザインについては、特許等の知的財産権を取得し、または営業秘密等として保護を図っております。

また、「JINS」等の自社ブランドで商品のデザイン、企画及び販売を行っていることから、ブランド保護のため主要なブランド名・商品名について商標権を取得しております。

海外進出について

当社グループは、海外アイウエア事業において、2010年に中国、2015年に米国及び台湾、2018年にフィリピン及び香港に進出しており、今後他の海外市場への進出も検討しております。

海外での事業運営には次にあげるようないくつかのリスクが内在しており、これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

・各種法律、規制への違反・抵触

・想定外の法律改正、規制強化

・事業活動に不利な内容の政策変更

・人件費の高騰及び採用難

・未整備なインフラ

・潜在的な国際税務リスク

・テロ、戦争、疾病、災害、その他の要因による社会的又は経済的混乱

海外進出にあたっては、事前に当該国の市場規模、競合環境及び法規制等の諸条件を十分に調査、検討しております。また、進出後においても、事業運営に関する環境の変化をチェックし、当社グループの業績及び財政状態に影響が生じないように留意しております。

 

 

 

 

 

 

 

リスクの内容

リスクに対する対応策

固定資産の減損について

 

当社グループは、店舗出店にあたって、賃借した敷地上に店舗用建物を建設し、または賃借した建物や建物の一部区画の内部に造作・設備を施しており、これらの建物、造作及び設備を固定資産として計上しております。店舗等の収益性が著しく悪化し、当該店舗等にかかる固定資産の減損処理を行うことが必要になった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

店舗等の収益性を注意してチェックし、収益性の悪化の兆候が認められる場合は、当社グループの業績及び財政状況への影響を最小限に抑えられるよう回収可能性を適切に判断し、随時減損処理をしております。

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概況

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度(2019年9月1日~2020年8月31日)における国内経済は、上半期は相次ぐ自然災害の影響及び消費税率引き上げによる消費マインド低下の懸念の中、個人消費は持ち直しつつありました。しかしながら、下半期は2020年2月下旬に新型コロナウイルスに関する政府の緊急対応策が発表されて以降、景気への悪影響が出始め、2020年4月上旬の政府による緊急事態宣言発表から5月下旬に宣言が解除されるまでの期間は社会経済活動が大幅に抑制され、景気は急速に悪化いたしました。一方、世界経済に目を向けると、2020年初頭より中国において影響が顕在化し始めた新型コロナウイルスの感染拡大が世界各国に波及し、中国のみならず欧米、新興国においても景気は急速に悪化し、今なお世界各国で厳しい状況が継続しております。
 また、国内眼鏡小売市場(視力矯正眼鏡)は、2016年3月以降、前年同期比マイナスの傾向が継続しており、足元では新型コロナウイルスの影響を大きく受けております。
 このような市場環境の中で、当社グループのアイウエア事業では、経営課題として掲げている商品ラインアップの多様化及び接客力、店舗オペレーション力の向上などの取り組みを進めてまいりました。また国内アイウエア事業においてさらなる成長を実現していくために、イノベーティブなプロダクトの開発や店舗オペレーションの効率化に注力しました。商品開発につきましては、「近視のない世界の実現」に向けた取り組みの一環として、バイオレットライトを用いた近視進行抑制メガネ型医療機器開発の共同プロジェクトを進めており、当連結会計年度の研究開発費の総額は332百万円となりました。店舗戦略につきましては、引き続きショッピングモールや郊外ロードサイドへの出店を加速しつつ、新たな顧客体験を提案する次世代型店舗をオープンするなど、お客様がよりお求めやすい店舗の開発を進め、店舗基盤の強化に努めてまいりました。
 しかしながら、2020年4月上旬に政府から発表された緊急事態宣言を受け、国内アイウエア事業では最大360店舗の営業を自粛することとなり業績に大きな影響が出ておりましたが、緊急事態宣言解除後には一部店舗で時短営業があったものの速やかに全店開業いたしました。新型コロナウイルス感染症の影響により、お客様の生活様式が大きく変革し、デジタルトランスフォーメーションが加速しており、ネットショップやデリバリービジネスなど対面を伴わない商取引やオンライン会議をはじめとしたネット環境を活用したリモートワークが拡大しております。当社グループでは、このような新しい生活様式による行動の変化に柔軟に対応していくことが大きなビジネスチャンスと捉えており、よりお客様に利便性の高い購買体験を提供できるECサイト、携帯アプリの刷新を進め、売上高に占めるEC比率の上昇を目指すとともに、デスクワークを中心とした従業員にはリモートワークを推進し、業務の効率化や生産性の向上に努めております。
 店舗展開につきましては、当連結会計年度末におけるアイウエア専門ショップの店舗数は、国内直営店415店舗、海外直営店203店舗(中国162店舗、台湾30店舗、香港6店舗、米国5店舗)の合計618店舗となりました。
 なお、当社は2020年2月にアイウエア事業のさらなる拡大及び新規事業の開発や持続的成長を可能にするための投資等を目的とした総額200億円のユーロ円建転換社債型新株予約権付社債を発行いたしました。また、本新株予約権付社債の発行に伴う当社株式需給への短期的な影響を緩和し資金調達を円滑に実行するため、約50億円の自己株式を取得いたしました。

この結果、当連結会計年度の経営成績及び財政状態は以下のとおりとなりました。

 

(イ) 経営成績

当連結会計年度の経営成績は、売上高60,258百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益5,617百万円(前年同期比24.7%減)、経常利益5,827百万円(前年同期比16.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,687百万円(前年同期比56.4%減)となりました。

なおセグメントごとの経営成績は次のとおりです。

国内アイウエア事業の業績につきましては、売上高47,324百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益5,942百万円(前年同期比17.9%減)となりました。

海外アイウエア事業の業績は、売上高10,856百万円(前年同期比2.2%減)、営業損失百万円(前年同期は営業利益360百万円)となりました。

雑貨事業の業績は、売上高2,078百万円(前年同期比21.4%減)、営業損失316百万円(前年同期は営業損失144百万円)となりました。

 

(ロ) 財政状態

当連結会計年度末における資産合計は53,392百万円となり、前連結会計年度末に比べ16,763百万円増加いたしました。

当連結会計年度末における負債合計は35,629百万円となり、前連結会計年度末に比べ21,371百万円増加いたしました。

当連結会計年度末における純資産合計は17,763百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,607百万円減少いたしました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は24,667百万円となり、前連結会計年度末に比べ16,188百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(イ) 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ872百万円収入が増加し、7,749百万円の収入となりました。

これは主に、法人税等の支払額1,784百万円による資金の減少があったものの、税金等調整前当期純利益3,681百万円、減価償却費2,762百万円の計上による資金の増加があったことによるものであります。

 

(ロ) 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ1,041百万円支出が増加し、3,878百万円の支出となりました。

これは主に、店舗の出店及び改装に伴う有形固定資産の取得による支出2,267百万円、投資有価証券取得による支出526百万円、事業譲受による支出391百万円によるものであります。

 

 

(ハ) 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ14,162百万円収入が増加し、12,438百万円の収入となりました。

これは主に、自己株式の取得による支出5,005百万円、配当金の支払額1,197百万円による資金の減少があったものの、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入20,151百万円による資金の増加があったことによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

当社は卸・小売業であり、生産活動を行っておりませんので、生産実績、受注実績は該当事項がありません。
販売実績につきましては、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」における各報告セグメントの経営成績に関連付けて示しています。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき、重要な会計方針及び見積りにより作成されております。
 当社は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の決算数値及び偶発債務の開示並びに会計期間における収益・費用の決算数値に影響を与える見積り項目について、過去の実績や状況に応じ、合理的と考えられる様々な要因に基づいた見積りと判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

これらの連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度の売上高は60,258百万円(前年同期比2.6%減)となりました。
 国内アイウエア事業につきましては、「ドラえもん」をJINSならではの視点でデザインした「JINS ドラえもんモデル」や多くの女性から絶大な人気を誇るヘアメイクアップアーティストのイガリシノブとコラボレートした「JINS×イガリシノブ」などのコラボレート商品が好評だった他、フレームのフロントとテンプルを繋ぐヒンジ(丁番)をなくすことでこれまでにないフィット感とかけ心地を実現した「Airframe Hingeless」が好調に推移いたしました。また、12,000円の価格帯で発売している「Combi Slim Airframe」が期を通じて順調な売れ行きだったこと等により、一式単価が上昇いたしました。しかしながら、2020年4月上旬に政府から発表された緊急事態宣言を受け、最大360店舗の営業を自粛することとなり、客数に大きな影響がありました。緊急事態宣言解除後は、メガネが生活必需品ということもあり、店舗においては比較的速やかに客数は回復し、またブルーライトカットレンズの追加料金無料キャンペーンなどによりオンラインショップでの売上が大きく伸長しました。
 また、店舗につきましては、ショッピングモールや郊外ロードサイドへの出店を加速しつつ、新たな顧客体験を提案する次世代型店舗をオープンするなど、お客様がよりお求めやすい店舗の開発を進め、前期から36店舗純増し国内直営店は415店舗となりました。
 以上の結果、国内アイウエア事業の売上高は前期同期比1.7%減少しました。
 海外アイウエア事業につきましては、中国においては、新型コロナウイルスの影響により2020年1月下旬に武漢市で都市封鎖が行われたことを皮切りに、春節以降も長期間に亘り全国的に移動制限がかかるなど社会経済活動が大幅に抑制され、最大で85店舗の休業を余儀なくされました。
 台湾においては、上半期は国内景気の回復を背景に既存店売上高は順調に伸長しておりました。新型コロナウイルスの影響も政府の対策が功を奏しており、一時的にやや消費に落ち込みが見受けられたものの、足元では回復傾向が持続しております。
 香港においては、政情不安によるデモ騒動の影響により閉店を余儀なくされた店舗があり、また新型コロナウイルスの影響による消費の落ち込みも相まって、客数に少なからず影響が出ております。
 米国においては、引き続き既存店売上高の高成長が継続しておりましたが、新型コロナウイルスの影響により2020年3月中旬より州政府による都市封鎖がなされ、2ヵ月間に亘り全店舗で休業することとなりました。店舗が休業する中、オンラインでの販売に注力し、EC販売は大幅に伸長しております。
 以上の結果、海外アイウエア事業の売上高は前年同期比2.2%減少しました。
 雑貨事業につきましては、近年は通販サイト及び中古市場の台頭により競争環境が激しくなり、さらに2020年2月下旬の新型コロナウイルスに関する政府の緊急対応策が発表されて以降、より一層厳しい事業環境が続いていたことを踏まえ、2020年8月31日をもって事業撤退いたしました。
 これにより雑貨事業の売上高は前年同期比21.4%減少しました。

 

(営業利益)

当連結会計年度の営業利益は5,617百万円(前年同期比24.7%減)となりました。

国内アイウエア事業につきましては、高価格帯商品が好調だったこと等による一式単価の上昇により売上高総利益率が改善しました。販売管理費については、新型コロナウイルスの影響により休業した店舗の人件費、賃借料、減価償却費等の費用を特別損失に振替えたものの、売上高の減少に伴い研究開発費等の固定費の比率が高まり、売上高対販売管理費率が上がったこと等により減益となりました。
 海外アイウエア事業につきましては、新型コロナウイルスによる影響が大きく、中国、米国を中心に販売管理費の削減を進めたものの、売上高の減少を補うことができず減益となりました。
 雑貨事業につきましても、新型コロナウイルスによる影響のため減益となりました。

 

(経常利益)

当連結会計年度の経常利益は5,827百万円(前年同期比16.9%減)となりました。

これは主に、営業外収益として還付消費税等が627百万円あったこと、及び営業外費用として不動産賃貸費用が313百万円、支払利息が178百万円あったこと等により、営業利益5,617百万円から210百万円の増加となりました。

 

(税金等調整前当期純利益)

当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は3,681百万円(前年同期比41.0%減)となりました。
 これは主に、特別利益として新型コロナウイルスの影響に伴う店舗臨時休業時における従業員人件費に対する助成金収入が527百万円あったこと、及び特別損失として新型コロナウイルスの影響に伴う店舗臨時休業による損失が1,213百万円、雑貨事業の事業撤退損失が662百万円、店舗資産等の減損損失が541百万円あったこと等により、経常利益5,827百万円から2,146百万円の減少となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は1,687百万円(前年同期比56.4%減)となりました。

これは主に、法人税、住民税及び事業税及び法人税等調整額があったことによるもので、税金等調整前当期純利益3,681百万円から1,993百万円の減少となりました。

 

財政状態及びキャッシュ・フローの分析

(資産)

流動資産は、35,104百万円となり、前連結会計年度末に比べ15,370百万円増加いたしました。

これは主に、商品及び製品が866百万円減少したものの、転換社債型新株予約権付社債の発行等に伴い現金及び預金が16,188百万円増加したことによるものであります。

固定資産は、18,288百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,419百万円増加いたしました。

これは主に、新規出店等に伴い建物及び構築物等の有形固定資産が274百万円、敷金及び保証金が161百万円、のれんが142百万円増加したことによるものであります。

以上により、総資産は53,392百万円となり、前連結会計年度末に比べ16,763百万円増加いたしました。

 

(負債)

流動負債は、12,838百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,169百万円増加いたしました。

これは主に、未払金及び未払費用が541百万円、未払法人税等が335百万円、未払消費税等が507百万円増加したことによるものであります。

固定負債は、22,791百万円となり、前連結会計年度末に比べ19,201百万円増加いたしました。

これは主に、転換社債型新株予約権付社債が20,211百万円増加したことによるものであります。

以上により、負債合計は35,629百万円となり、前連結会計年度末に比べ21,371百万円増加いたしました。

 

 

(純資産)

純資産合計は、17,763百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,607百万円減少いたしました。

これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益1,687百万円を計上したものの、配当金の支払いにより1,198百万円、自己株式の取得等により5,000百万円減少したことによるものであります。

 

キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

資本の財源及び資金の流動性の分析

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入の他、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。投資を目的とした資金需要は、出店等の設備投資によるものです。
 また、当社グループの運転資金及び出店資金については自己資本を基本としておりますが、必要に応じて設備投資や長期運転資金の調達について銀行借入及びリース契約を使用する場合があります。
 当連結会計年度においては、取引銀行5行と極度額25,800百万円、120百万中国元、15百万香港ドル及び13百万円台湾ドルの当座貸越契約、取引銀行4行と総額8,000百万円のコミットメントライン契約を締結しており、機動的かつ安定的な投資資金の調達の実現を図っております。
 加えて、2020年2月にアイウエア事業のさらなる拡大及び新規事業の開発や持続的成長を可能にするための投資等を目的とした総額20,000百万円のユーロ円建転換社債型新株予約権付社債を発行いたしました。
 なお、当連結会計年度末における上記契約を含む金融機関からの資金調達額は3,112百万円、リース債務残高は1,195百万円であります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 【研究開発活動】

当社グループで行っている主な研究開発活動は、国内アイウエア事業及び海外アイウエア事業に関するものであります。
 当連結会計年度において、「近視のない世界の実現」に向けた取り組みの一環として、バイオレットライトを用いた近視進行抑制メガネ型医療機器開発の共同プロジェクトに着手しております。

これにより、当連結会計年度の研究開発費の総額は332百万円となりました。