文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、市場環境の変化に対し組織的に対応し、かつ、グローバルでの成長を確実なものとするため、ブランドビジョンを「Magnify Life」(人々の生き方を豊かに広げる)とし、このブランドビジョンを実践していく上での行動指針(Attitude)を「Progressive」、「Inspiring」、「Honest」と定めております。
当社グループでは、社内及び顧客との間で「Magnify Life」を共有し、「Magnify Life」に基づいた顧客体験を提供することでブランドビジョンの浸透を図り、持続的な成長を実現してまいります。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、メガネ等のアイウエアの企画、製造、販売を一貫して行うSPA体制により、メガネを必要とされるすべての方に高品質・高機能なメガネを市場最低・最適価格で提供してまいりました。アイウエア事業を推し進めていく中、商品力、接客力の向上に努めながら、イノベーティブなプロダクトの開発や様々なニーズに応えられるサービスの導入を進めるなど、顧客価値を高めるビジネスモデルを構築し、継続的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
① 市場環境
国内眼鏡小売市場につきましては、子どもの外遊びの減少やスマートフォン、タブレット端末等の利用増加による近視の低年齢化、近視リスクの増加が社会問題となっており、また、視力低下のリスクが高まる高齢人口も増加する等、視力矯正が必要な人口は増加しております。市場規模全体としては新型コロナウイルス感染症の影響等により一時期需要の減少がありましたが、足元では徐々に回復の傾向が見受けられます。国内における競合環境につきましては、市場全体の傾向は低価格志向が進んでおり、低価格均一料金をビジネスモデルとした事業者のシェアが増加しております。
海外眼鏡小売市場につきましては、国内と同様にスマートフォン、パソコンの利用増加等により視力矯正が必要な人口が増加しています。中国をはじめとしたアジア圏では、近視人口が増加しており、眼鏡の市場規模は拡大しております。また当社を模倣した眼鏡チェーンも数多く出店しており、競合環境は激しさを増しております。米国においては、眼科での販売や眼科と提携した眼鏡店での販売及び全国規模の大型小売店舗内での販売が主流ですが、近年ではEC販売が伸長しております。
② 商品戦略
商品戦略につきましては、高品質・高機能なメガネを市場最低・最適価格で提供することを基本方針としつつ、軽量素材を使用した「Air frame」シリーズ、花粉や飛沫から目を守る「JINS PROTECT」といった新しい価値をもたらす商品開発を継続的に進めてまいります。また、バイオレットライトを用いた近視進行抑制メガネ型医療機器といったようなお客様により良い価値を提供できるイノベーティブなプロダクトの開発を進めてまいります。
レンズにつきましては、大手レンズメーカーの薄型非球面レンズを標準装備としており、度数にかかわらず追加料金0円で提供しております。オプションレンズも、パソコンやスマートフォンから放出されるブルーライトをカットする「JINS SCREENレンズ」や紫外線や目に見える光でもカラー濃度が変化する「可視光調光レンズ」、カラーバリエーションを豊富に取り揃えている「ファッションカラーレンズ」など様々な機能が付いたレンズをお求めやすい価格で取り揃えております。
③ 店舗戦略
店舗戦略につきましては、ECサイトでの販売を推進しながらも、度数測定やフィッティング調整など、まだ店舗でしか提供できないサービスがあること、また未進出の地域や認知度の低い地域があることから、引き続き店舗網の拡充に努めてまいります。
国内アイウエア事業においては、前橋市に出店した「JINS PARK」をはじめとした地域に根差した店舗の出店に注力し、ロードサイド型店舗や小型のショッピングセンターへの出店を強化しております。また、スタッフがサポートしながらお客様ご自身の操作で視力測定ができる自動検眼機の導入や、完成したメガネをお客様の好きなタイミングで受け取ることができる「PICK UP LOCKER」の設置など、お客様の利便性が高い購買体験を提供できるよう進めてまいります。
海外アイウエア事業においては、既存店の着実な増収及び適切な新規出店を行うことに加え、よりローコストで運営できるEC販売を強化することで収益性の向上に取り組んでいくとともに、さらなるグローバルネットワークの拡充に努めてまいります。
④ デジタル戦略
当社グループを取り巻く社会環境においては、とりわけコロナ以降からリモートワークの定着やデリバリービジネスなど対面を伴わない商取引の拡大等により、消費者の価値観や購買行動が大きく変化しております。
このような経営環境の変化が見られる中、当社グループがさらなる成長を実現していくために、デジタルの最新技術を取り入れた取り組みを推進し、顧客価値向上及び業務効率化に向けた施策強化を最重要課題として取り組んでいく方針です。進出している各国、各地域において、かねてより進めているECサイトでの販売やアプリの活用をさらに推し進め、操作性や機能の向上、新規サービスの導入等による利便性の高い購買体験を提供してまいります。また、店舗オペレーションに限らず、本部における商品管理、業績管理等の業務においてもより高度なデジタル化を図り、最適化、効率化を進めることで生産性の向上に努めてまいります。
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、将来にわたる継続的な事業の拡大を通じて、当社グループの企業価値を向上させていくことを目指しております。その中で、経営指標としては国内アイウエア事業及び海外アイウエア事業の収益性を重視しながら事業の成長性を高め、連結業績における営業利益及び売上高営業利益率並びに自己資本当期純利益率(ROE)の向上に努めてまいります。
(4) 優先的に対処すべき事業上の課題
当社グループは、これまでも「エアフレーム」や「JINS SCREEN」といったアイウエアに新しい価値をもたらす商品の開発を進めてまいりましたが、競争環境の激しい市場の中ではすぐにコモディティ化してしまい、商品の競争優位性がなくなってしまうことが課題であると認識しています。
そういった環境の中でも「近視のない世界の実現」に向けた取り組みの一環として、バイオレットライトを用いた近視進行の抑制を目的としたメガネ型医療機器の開発の共同プロジェクトを推進するなど、お客様との双方向のコミュニケーションを重ねながら、お客様のニーズにマッチした商品を安定的かつ継続的に開発し提供できるよう取り組んでまいります。
当社グループは、店舗で販売している商品のデザインや企画は自社で行っていますが、フレームの製造は主に中国の協力工場に製造を委託しております。海外での生産拠点の一極集中はグローバルな経済動向や為替変動などのリスクにさらされており、将来に亘る継続的かつ安定的な商品調達に課題があると認識しています。
そのため、福井県に拠点を置くヤマトテクニカル社を子会社化し、当社グループの主要な販売拠点である日本国内での商品生産の拡大を目指し、生産拠点の分散化を進めるとともに、店頭までのリードタイムを短縮できるよう取り組んでまいります。
当社グループは、国内の店舗展開として、都心部や地方の中核都市及びその近郊、広域型ショッピングセンター、百貨店や駅ビル等を中心に出店を行うとともに、一部郊外ロードサイドの出店を行う等、ロケーションの多様化を推進してまいりましたが、単一フォーマットによる店舗展開を行っていたため、ロケーションやMD(マーチャンダイジング)の多様化に合わせた店舗の構築が重要な課題であると認識しております。
そこで、今までどおり、未出店の地域や郊外ロードサイドへの出店を進めつつ、現状の広さでは充分なサービス、商品展開ができない狭小店舗から、お客様に最適な購買体験をしていただくことができ、かつ生産性の高い規模の店舗へのスクラップ&ビルドを進めるなど、更なる店舗基盤の強化を進めてまいります。
当社グループは、かねてよりECサイトでの販売やアプリの活用を進めておりますが、当社グループを取り巻く社会環境においては、ネットショップやデリバリービジネスなど対面を伴わない商取引が拡大しております。
そういった環境の中で、ECサイトでの販売やアプリの活用を推し進めながら、店舗での接客、立ち寄りやすさといった長所も活かし、店舗とネットの相互の利点を組み合わせた取り組みを進めております。また、資本業務提携をしているフランスのデジタルアイウエアカンパニーであるFITTINGBOX社の保有するバーチャル試着及びAR(拡張現実)ソリューションをはじめとした先進的なデジタル技術を取り入れ、お客様のニーズに合わせた利便性の高い購買体験を提供してまいります。また、お客様との接点に限らず、本部における商品管理、業績管理等の業務においてもより高度なデジタル化を図り、最適化、効率化を進めることで生産性の向上に努めてまいります。
当社グループが、今後とも持続的な成長を成し遂げるためには、グローバル展開の推進が重要でありますが、海外ビジネスを拡大していくためには人的リソースが不十分であると認識しております。
今後、海外ビジネスに精通した人材の採用を積極的に行い、市場環境調査や経営管理面での充実を図るだけではなく、既存の事業展開にとらわれず、多様な知見、スキルを持ったグローバル人材の採用を促進し、各国の状況に即した新たなビジネスモデルの構築に取り組み、効率的な海外展開を進めてまいります。
当社グループは、新たに「アイウエアを通して、未来の景色を変えていく。」というサステナビリティ・ステートメントを定め、「Magnify Life」というビジョンを事業活動を通じて実現し、持続可能な社会作りと企業価値の向上を目指しております。
新たなサステナビリティ・ステートメントのもと、今後取り組むべき重点領域を「環境への配慮」「安心の製品とサービス」「サプライチェーンの労働環境整備」「ヘルスケア・イノベーション」「社会への貢献」「健全なガバナンス」の6つと定め、社会的責任を果たすとともに、持続的な社会貢献に取り組んでまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) サステナビリティの考え方
当社グループが掲げるビジョンである「Magnify Life」には、すべての人の人生が豊かに広がることを願い、そのきっかけを提供したいという強い思いが込められています。このビジョンを叶えるためには、事業活動を通じて様々な社会課題の解決に貢献しながら、持続可能な社会作りと企業価値の向上を実現していくことが必要と考えております。そのために「アイウエアを通して、未来の景色を変えていく。」というサステナビリティビジョンを定め、サステナビリティを重要な経営課題として取り組んでおります。
(2) ガバナンス
当社グループのサステナビリティ推進体制は次の通りです。

当社グループでは、サステナビリティに関する取組みは、サステナビリティ委員会やサステナビリティ委員会傘下のタスクフォースを中心に推進しています。
サステナビリティ委員会では、代表取締役を委員長とし、執行役員で気候変動を主要テーマとした中長期的な企業戦略の策定、サステナビリティ施策の実行管理状況についての討議を年2回程度開催することとしています。また、社内取締役1名をサステナビリティ推進担当役員として任命しております。
取締役会は、サステナビリティ委員会の監督を行い、目標に対する進捗状況をモニタリングすることとしています。サステナビリティ委員会にて討議された気候変動に関するリスクや機会とその評価や対応策、各種目標と目標に対する進捗状況などは、年2回程度取締役会に報告され、経営方針や事業計画を策定するにあたり考慮しています。
一方で、各事業部メンバーが参加するサステナビリティ委員会傘下のタスクフォースにおいてサステナビリティ推進に向けた実務面の対応及び必要な活動を実施し、サステナビリティ委員会あるいは取締役会で決定した重点領域に基づくサステナビリティ施策を推進・管理し、サステナビリティ委員会へ報告することとしています。
当社グループのリスク管理体制全般については、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要」のうち、「③企業統治に関するその他の事項」c項を参照下さい。
サステナビリティ関連のリスクについては、サステナビリティ委員会が情報収集、分析、評価を行っております。サステナビリティ委員会は、シナリオ毎の世界観や法令等に基づき、顕在化しているリスク及び将来の発生が予測されるリスクの財務面に与える影響や影響範囲について評価しております。また、気候変動に関するリスク・機会は、移行リスク(政策、評判、技術、市場)、物理リスク(急性、慢性)、機会(製品及びサービス、市場、エネルギー源、資源効率、レジリエンス)に識別し、財務的影響の確立、大きさ、及び発生時期を考慮し、対応(緩和、移転、統制、受容等)の優先度と計画を決めております。この識別・評価プロセスは、サステナビリティ委員会において定期的に見直しを行っていくこととしております。
(4) 戦略
当社グループは、気候変動やそれに伴う各国の施策などの影響を少なからず受ける可能性が高いため、シナリオ分析を実施し、明確化されたリスク・機会に対し、対応策を検討いたしました。シナリオ分析では、全ての執行役員およびサステナビリティ・タスクフォースメンバーを中心に取締役会や各事業部門と連携して実施いたしました。
分析は、国内アイウエア事業(商品開発部門、流通・調達部門、店舗オペレーション部門が関与)を対象に、当事業が位置・関与する地域の特性を踏まえて、1.5/2℃シナリオ、4℃シナリオの2つの温度帯ごとに、当社事業に影響を与える可能性のあるリスク・機会を特定したうえで、一部項目については2030年における財務影響を含め検討いたしました。検討に際して前提としたそれぞれの温度帯の世界観、及び参照シナリオは以下の通りです。
複数シナリオ下における、リスクを最小化し、機会を最大化していくためにも、今回検討した対応策は、全社戦略に反映するとともに、各事業部門の事業計画に落とし込み気候変動に伴うリスクの軽減と機会の拡大を図り、経営のレジリエンス強化に努めてまいります。
特に発生までの期間が短く、かつインパクトの大きいリスク機会に関しては、優先事項とし、財務的な手当ても含め、気候変動への配慮、自然資源への循環への取組みなどの施策を講じてまいります。今後の、定量分析結果の開示範囲の拡大・精緻化を推進していくとともに、社会の動向に応じ、シナリオ分析の定期的な見直しを行ってまいります。
当社グループは、2050年カーボンニュートラルを目標に掲げ、日本国内のバリューチェーン全体における温室効果ガス(GHG)を2030年までに30%(2020年比/SCOPE1+2)、国内店舗の約半数の再生可能エネルギー率を2030年までに100%、廃棄物の削減目標において、2030年までに本社の廃棄物30%(2019年8月期比)削減、1店舗当たりの運営廃棄物30%削減(2022年8月期比)店舗改装に伴う什器等の再利用率30%を目指す目標を設定いたしました。特に、アイウエア事業では、2030年までに、販売アイウエアの50%をサステナブル素材に、デモレンズのリサイクル率100%とする目標を掲げ、毎年進捗を確認しながら着実に取組みを推進してまいります。目標達成のために気候変動に起因する機会に対して、優先的に経営資源を配分する等、積極的に取り組んでおり、機会がもたらす財務的インパクトを算出しております。なお、過去のGHG排出量や、各種指標に関するデータは以下の通りです。
(6) 人的資本と多様性
当社グループは、企画、製造、販売において、本部や店舗で働く従業員およびサプライチェーンの労働環境整備は重要なテーマであると考えております。当社グループに関わるすべての従業員の人権を尊重し、心身の健康や安心・安全を確保する責任があると考え、取組みを進めております。
多様な従業員が働きやすい環境を作ることで、アイウエアに関する様々なニーズに対応できると考えており、ダイバーシティを推進する様々な取組みを行っております。また、正社員の基本給の増額や、昨年には全国の準社員(主にフルタイムの時給制社員)・パート従業員のベース時給を改定し、東京水準への一律化を行い、従業員の待遇改善と地域経済への寄与を進めております。このように多様な価値観や発想を組織の力にするとともに、人的資本に注目した取組みを行うことで、新たな価値を創造する組織・環境作りに注力しています。
人材育成においては、即戦力としての積極的な中途採用と、新卒採用を継続的に行うとともに、店舗スタッフや本部社員向けに、能力やキャリアに応じたあらゆる研修制度の充実に努めています。
2022年に新設された眼鏡の国家資格「眼鏡作製技能士」の取得を目的とした社内教育機関「JINS Academy」の設立及び従業員の教育研修担当者に対する外部眼鏡専門学校への就学支援を行うなど、人材資源開発にも力を入れております。
(注)対象法人は1~3が株式会社ジンズホールディングスと株式会社ジンズ、4が株式会社ジンズホールディングスと株式会社ジンズと株式会社ジンズノーマとなります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(4) 当社グループのビジネスモデルに係わるリスクについて
当連結会計年度(2022年9月1日~2023年8月31日)における国内経済は、新型コロナウイルス感染症の影響については、周期的な感染者数の増減が続いていたものの足許では減少傾向となり、5月から感染症法上の位置づけが変わったことにより影響は収束しつつあります。また、ウクライナ情勢の影響等から原材料の高騰や為替の影響に伴う物価上昇が続いておりますが、個人消費は旅行や外食を中心に持ち直しつつあります。世界経済においては、新型コロナウイルス感染症の対応は引き続き各国、各地域によって異なり、とりわけ中国では12月上旬までゼロコロナ政策による都市封鎖が断続的に行われたため、経済活動に影響が生じておりました。またロシアのウクライナ侵攻による経済的影響が長期化しており、原材料等の価格高騰による世界的なインフレ、各国間での金利格差拡大などによる景気の下振れリスクの高まりが懸念されております。
国内眼鏡小売市場(視力矯正眼鏡)は、新型コロナウイルス感染症の影響により、前年同期比は一進一退の状況が継続しており、新型コロナウイルス感染症発生以前の水準にはまだ回復していない状況です。
このような市場環境の中で、当社グループのアイウエア事業では、経営課題として掲げているサプライチェーンの再構築及びイノベーティブなプロダクト開発の強化などの取り組みを進めてまいりました。サプライチェーンの再構築につきましては、海外での生産拠点の一極集中の解消や店頭までのリードタイムの短縮を目的に、株式会社ヤマトテクニカルを子会社化し、国内生産体制の強化に着手しております。商品開発につきましては、「近視のない世界の実現」に向けた取り組みの一環として、バイオレットライトを用いた近視進行抑制メガネ型医療機器の共同プロジェクトを進めており、当連結会計年度の研究開発費の総額は60百万円となりました。
店舗展開につきましては、当連結会計年度末におけるアイウエアショップの店舗数は、国内473店舗、海外240店舗(中国172店舗、台湾55店舗、香港9店舗、米国4店舗)の合計713店舗となりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績及び財政状態は以下のとおりとなりました。
当連結会計年度の経営成績は、売上高73,264百万円(前年同期比9.5%増)、営業利益4,847百万円(前年同期比46.2%増)、経常利益3,739百万円(前年同期比1.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,762百万円(前年同期比134.6%増)となりました。
なおセグメントごとの経営成績は次のとおりです。
国内アイウエア事業の業績につきましては、売上高56,144百万円(前年同期比5.3%増)、営業利益4,464百万円(前年同期比12.5%増)となりました。
海外アイウエア事業の業績は、売上高17,119百万円(前年同期比25.9%増)、営業利益382百万円(前年同期は営業損失651百万円)となりました。
当連結会計年度末における資産合計は44,863百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,858百万円減少いたしました。
当連結会計年度末における負債合計は23,083百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,230百万円減少いたしました。
当連結会計年度末における純資産合計は21,779百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,372百万円増加いたしました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は12,202百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,227百万円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ1,663百万円収入が増加し、6,054百万円の収入となりました。
これは主に、法人税等の支払額1,437百万円による資金の減少があったものの、税金等調整前当期純利益2,884百万円、減価償却費2,918百万円及び棚卸資産の減少額1,272百万円の計上による資金の増加があったことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ4百万円支出が減少し、3,849百万円の支出となりました。
これは主に、店舗の出店及び改装に伴う有形固定資産の取得による支出2,916百万円、無形固定資産の取得による支出678百万円によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ8,733百万円支出が増加し、11,502百万円の支出となりました。
これは主に、転換社債型新株予約権付社債の償還による支出10,000百万円、割賦債務の返済による支出689百万円によるものであります。
当社は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の決算数値及び偶発債務の開示並びに会計期間における収益・費用の決算数値に影響を与える見積り項目について、過去の実績や状況に応じ、合理的と考えられる様々な要因に基づいた見積りと判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
これらの連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」の「重要な会計上の見積り」に記載しております。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は73,264百万円(前年同期比9.5%増)となりました。
国内アイウエア事業につきましては、約7年ぶりに刷新した「JINS CLASSIC」シリーズ、「STANDARD」シリーズをはじめとした定番商品から販売価格を改定し、11月中旬以降は既存商品も同一の価格帯にしたことにより一式単価が順調に伸長したことに加え、外出する機会が増えたことにより、バリエーションを増やしたカラーレンズや紫外線や目に見える光でもカラー濃度が変化する可視光調光レンズをはじめとした外出に適したオプションレンズの売上が好調だったこと等により、売上高は堅調に推移しました。なお、JINSアプリの会員数が2023年8月末現在で約1,372万人となりました。また、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、感染者数の増減による影響は徐々に縮小し、足許ではほぼ影響はなくなりました。また、店舗展開につきましては、引き続き郊外ロードサイドを中心に出店を進めたことにより、前期から9店舗純増し国内直営店は473店舗となりました。
以上の結果、国内アイウエア事業の売上高は前年同期比5.3%増加しました。
海外アイウエア事業につきましては、中国においては、新型コロナウイルス感染症の影響は、12月上旬に実質的にゼロコロナ政策が撤廃となり、その直後には一時的に業績は回復しました。足許では不動産市場の低迷や雇用情勢の悪化に伴い景気が減速しているものの、前年の新型コロナウイルス感染症の影響の反動により増収となりました。
台湾においては、新型コロナウイルス感染症の影響は軽微であり、オプションとして取り揃えている日本製レンズが好評を博していること等により業績は順調に推移しておりました。
香港においても、新型コロナウイルス感染症の影響は限定的であり、業績は出店等により伸長しておりました。
米国においては、前期末に不採算店舗を閉店し、EC事業を中心とした事業規模の拡大を目指した事業構造改革を進めておりました。
以上の結果、海外アイウエア事業の売上高は前年同期比25.9%増加しました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は4,847百万円(前年同期比46.2%増)となりました。
国内アイウエア事業につきましては、売上原価については、円安による仕入れ価格の上昇は販売価格の変更をしたこと等により影響は限定的ではありましたが、期末において商品評価損を計上したことにより原価率は上昇しました。販売管理費については、人件費は出店数の増加や時給改定等により増加しましたが、広告宣伝費を抑制したこと等により売上高販管費率は改善しました。
海外アイウエア事業につきましては、いずれの国、地域においても前年の新型コロナウイルス感染症の影響の反動により増収となったことにより、コストの増加はあったものの営業利益は大幅に改善し、前年の赤字から黒字に改善しました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は3,739百万円(前年同期比1.3%減)となりました。
これは主に、持分法適用関連会社の投資損失を計上したことによるものであります。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は2,884百万円(前年同期比37.0%増)となりました。
これは主に、減損損失等を計上したことによるものであります。前年比については、前年発生していた特別損失の反動によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は1,762百万円(前年同期比134.6%増)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益が増益になったことによるものです。
流動資産は、23,757百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,416百万円減少いたしました。
これは主に、転換社債型新株予約権付社債の償還等により現金及び預金が9,227百万円減少したことによるものであります。
固定資産は、21,105百万円となり、前連結会計年度末に比べ441百万円減少いたしました。
これは主に、新規出店等に伴い建物及び構築物等の有形固定資産が1,372百万円増加したものの、投資有価証券が1,153百万円、東京本社の移転等により敷金及び保証金が809百万円減少したことによるものであります。
以上により、総資産は、44,863百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,858百万円減少いたしました。
(負債)
流動負債は、11,270百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,428百万円減少いたしました。
これは主に、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債が10,033百万円、買掛金が790百万円減少したことによるものであります。
固定負債は、11,813百万円となり、前連結会計年度末に比べ198百万円増加いたしました。
これは主に、長期未払金が284百万円、長期借入金が120百万円減少したものの、資産除去債務が804百万円増加したことによるものであります。
以上により、負債合計は23,083百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,230百万円減少いたしました。
(純資産)
純資産合計は、21,779百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,372百万円増加いたしました。
これは主に、配当金の支払いにより303百万円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益1,762百万円を計上したことによるものであります。
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。投資を目的とした資金需要は、出店等の設備投資によるものです。
また、当社グループの運転資金及び出店資金については自己資本を基本としておりますが、必要に応じて設備投資や長期運転資金の調達について銀行借入及びリース契約を使用する場合があります。
当連結会計年度においては、取引銀行5行と極度額10,800百万円、120百万元、15百万香港ドル及び13百万台湾ドルの当座貸越契約、取引銀行4行と総額8,000百万円のコミットメントライン契約を締結しており、機動的かつ安定的な投資資金の調達の実現を図っております。
加えて、2020年2月にアイウエア事業のさらなる拡大及び新規事業の開発や持続的成長を可能にするための投資等を目的とした総額20,000百万円のユーロ円建転換社債型新株予約権付社債を発行いたしました。
なお、当連結会計年度末における短期借入金は1,887百万円、長期借入金は45百万円、リース債務は569百万円であります。
該当事項はありません。
当社グループで行っている主な研究開発活動は、国内アイウエア事業及び海外アイウエア事業に関するものであります。
当連結会計年度において、「近視のない世界の実現」に向けた取り組みの一環として、バイオレットライトを用いた近視進行抑制メガネ型医療機器開発の共同プロジェクトを進めております。
これにより、当連結会計年度の研究開発費の総額は