第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社の経営の基本方針は下記のとおりであります。

①「正直な経営」

「オネスト」を当社の経営の基本姿勢とする
 常に「公平・公正・公開」を心がけ、正々堂々と経営を行う

②「着実な経営」

業態の実力を磨きつつ、着実な成長をめざす

③「常に変革する経営」

「ワイガヤでアイデアを出し合い、すぐに実行する」風通しのよい風土を重視し、全員参画で絶え間なくイノベーションを生み出す

④「従業員重視の経営」

経営理念を実現する主役である従業員を大切にする

 

(2)目標とする経営指標

当社は、安定的かつ継続的な企業価値の拡大を目標とし、毎年既存店舗数の10%程度を目安として新規出店を継続してまいります。また、経営指標につきましては、売上高経常利益率8%以上、ROE(自己資本利益率)10%以上を達成、維持できるよう取り組んでまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

①顧客層の拡大

1980年の創業以来、20-30代のサラリーマン・OL等を主要ターゲットとしたHUBブランドを出店してまいりましたが、今後の少子高齢化への対応も含めて、違いのわかる大人の世代をターゲットとした82(エイティトゥ)ブランドも出店してまいります。

②出店エリアの拡大

当面は、首都圏・関西・中部・東北・九州を中心に出店してまいりますが、その他地方の政令指定都市への出店も検討してまいります。

 

(4)会社の対処すべき課題

世界各国でワクチン開発・接種が進められてはいるものの、新型コロナウイルス感染収束への道筋は未だ見通せない状況であり、経済活動への影響が長期化することが懸念されます。

また、外食産業におきましては、緊急事態宣言及び飲食店への営業時間短縮要請、3密を回避する「新しい生活様式」等に起因する外出控えやテレワークの浸透、最終電車の繰り上げ等により消費者の生活様式は大きく変化しており、従来のビジネスモデルを劇的に変革せざるを得ない状況を迎えております。

このような状況の下、2021年3月22日に既にお知らせしております通り、当社は新たなアライアンスパートナーとして株式会社ミクシィを迎え、ライブビューイング等におけるミクシィのサービス・コンテンツと連携した新規事業開発等を行い、当社とミクシィ各々が保有する経営資源や両社の強みを相互に活用し、新たな時代に即した店舗開発等を行うことで新規顧客層の取り込みを目指してまいります。また、スポーツイベント等に親和性が高い当社ビジネスの特徴を活かし「HUBトラック」(キッチンカー)事業を本年3月より開始、スタジアムや各種イベント会場に出店し、当社ブランドの更なる認知度向上を図った取り組みを実施しております。

以上の通り、経営環境が大きく変化する中、当社はあくまでも英国風PUB事業をぶれることなく推進するため、「Change not to change(変わらないために変化する)」をスローガンとし、時代に合わせて変化しながら消費者ニーズを的確に捉え、新しいスタイルの「英国風PUB」事業を模索・展開してまいります。

 

 

なお、従前より課題として認識し、継続的に対処している取組みは以下のとおりであります。

①メニュー充実等による差別化について

当社は、食材・仕入先・物流等の見直しを継続的に行うことにより仕入コストの削減を図り、週刊誌価格(500円以下)メニューを拡充してまいります。また、伝統的な英国PUBフードを独自のレシピでアレンジしたメニューも充実させ、差別化を図ってまいります。さらに、1品1品のクオリティとサービスレベルを高めることで顧客満足度を向上させてまいります。

②新規出店について

当社は、主に大都市圏の中心部に出店してまいりましたが、今後は、出店計画及び利益計画の継続的かつ着実な達成のために、出店候補地を中心部以外の郊外にも広げドミナント展開を行ってまいります。

③人財の採用及び育成について

当社は、大卒定期採用と通年採用(アルバイト社員登用制度)により、出店計画等に沿った綿密な人員計画を策定しております。入社後についても、それぞれの段階に沿った教育・研修プログラムを体系化させた「ハブ大学」を通じて、更なる人財の育成に努めてまいります。
 さらに、飲食業に従事する者にとって、より働きやすい職場環境の実現に向けて整備してまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 新規出店について

新規物件の選定に際しては、当社独自の出店基準(賃借条件、店前通行量、商圏特性等)を満たすことを条件としております。従いまして、当社の出店基準に合致した物件がない場合には、計画どおりの出店ができないことにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
 また、出店後に、外部環境の急激な変化等により著しく収益性が低下した場合には、減損損失を計上する可能性があり、業績不振等により退店を行った場合には、固定資産の除却損、各種契約の解除による違約金等が発生する可能性があり、その場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 賃借物件への依存、差入保証金について

当社は、賃借による出店形態を基本としており、賃貸借期間は賃貸人との合意により更新可能であるものの、賃貸人側の事情により賃貸借契約を解約されることや、経年による建物の建て替え等の事情により計画外の退店を行う場合があります。このような場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

店舗の賃借に際しては物件所有者へ敷金を差し入れております。当事業年度末現在の貸借対照表における差入保証金の計上額は1,075,907千円(社宅敷金を除く)であり、総資産に対する比率は18.9%となっております。これら差入保証金が、何らかの理由により一部又は全額が返還されなかった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 法的規制について

① 食品衛生法について

当社の事業は飲食店営業であり、各店舗の営業に際しては食品衛生法の規定に従って都道府県知事の許可を受けるとともに、食品衛生責任者を置いております。また、店舗及び商品の衛生管理においては、定期的に第三者による衛生検査を実施する等、十分配慮しております。しかしながら、このような衛生管理下にも拘らず、食中毒事故の発生等によって同法の規定に抵触した場合には、営業停止や営業許可の取り消しを命じられることにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)について

当社は「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(以下、「食品リサイクル法」)による規制を受けております。「食品リサイクル法」により、外食事業者は食品廃棄物の発生の抑制、減量化、再利用に取り組むことを義務付けられております。
 今後、同法の規制が強化された場合には、規制に対応するため、新たな設備投資等に関連する費用が発生する可能性があり、その場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律について

深夜12時以降も営業する店舗につきましては、深夜営業について「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」の規制を受けており、各店舗への周知徹底等を通じて規制の遵守に取り組んでおりますが、同法の規定に抵触した場合には、一定期間の営業停止等が命ぜられることにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (4) 個人情報について

当社は、メンバーズカードの発行に伴って多数の顧客の個人情報を取得し保有しているため、「個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)」に定める「個人情報取扱事業者」に該当し、その取扱いに関して一定の義務を負っております。当社といたしましては、「個人情報保護規程」及び「個人情報保護方針」を定め十分配慮しておりますが、万一何らかの原因により顧客の個人情報の流出、不正利用が発生した場合には、当社の信用に大きな影響を与えるとともに損害賠償責任を負うことがあり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 人財の確保について

当社は、経営理念実現に向けた継続的な成長を達成するため、短時間労働者を含め優秀な人財の確保が重要課題であると考えております。当社では、継続的に採用体制を整え、定期的な会社説明会の開催、従業員の処遇改善、短時間労働者の社員登用制度等の施策を実施しておりますが、採用環境の変化等により当社が必要とする人財が十分に確保できない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 原材料価格の変動について

当社は、原材料価格の変動が業績に与える影響を抑制するために継続的に様々な施策を実施しておりますが、天候不順や為替相場、その他様々な要因により原材料価格が高騰した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 労務関連について

当社は、短時間労働者を多数雇用しており、これら短時間労働者を含めた従業員を対象として、労働基準法等の法令や社会保険等の諸制度に変更があった場合、または労働市場環境等に変化があった場合には、従業員の処遇等について大幅な変更が生じ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 売上の変動要因について

当社は、大都市圏(関東、中部、関西)に集中的に出店しており、これらの地域に大規模な地震等の災害や停電が発生した場合や、新型インフルエンザ等の伝染病により当社従業員の欠勤者が続出した場合、店舗営業の停止により売上が減少し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社の事業は世界経済の動向及び天候要因等による来店客数への影響から売上が減少し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 会計制度等の変更について

新たな会計基準や税制の導入・変更等が実施された場合、また、税務当局との税務申告における見解の相違により追加の税負担が生じるような場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 経済状況の変化について

当社の事業は日本国内における飲食店営業であるため、日本国内の景気の変動や、政府の経済政策の影響が、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。特に個人消費の減速、原材料価格・人件費・賃料・水道光熱費の上昇は、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 単一業態と競合について

当社の事業は英国風PUB事業の単一業態であるため、今後の景況感、市場動向、外食に係る顧客の消費、嗜好が変化した場合や、当社と類似したブランドや同様のサービス等を提供する会社が現れ競合店舗が増加した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 商標権について

当社は商標権を取得し管理することで当社のブランドを保護する方針であります。第三者が類似した商号等を使用し、または当社が保有する商標権等を不正に使用し、当社のブランドの価値が毀損された場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)風評被害について

当社の事業は飲食店営業であるため、食中毒等食品の安全性や衛生上に関する風評被害を受けた場合、その内容の正確性にかかわらず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、インターネット上の書き込み等による風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社の競合他社等に対する風評被害であっても、外食業界全体の社会的評価や評判が下落することにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)新型コロナウイルス感染拡大について

新型コロナウイルス感染拡大に伴う、店舗営業時間短縮や営業自粛等によって、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、感染拡大が今後も続き、さらなる景気の落ち込みから消費者の景況感が悪化した場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(経営成績等の状況の概要)

(1) 経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による消費活動の著しい停滞等を背景に極めて厳しい状況が継続し、依然として先行きが全く見通せない状況のまま推移いたしました。

このような状況のもと、当社はお客様と従業員の安全を最優先し、「1.従業員の手洗い及びアルコール消毒の徹底」「2.従業員の出勤前の検温及びそれに基づく出勤停止措置の徹底」「3.アルコール消毒液の店内設置」「4.営業時間の短縮」「5.従業員のマスク着用」などの対策に加え、「6.店舗入口でのお客様への検温・手指の消毒の依頼」「7.店内マスク着用のお客様への依頼」等を徹底したうえでの営業を実施いたしました。しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからず収束の兆しが見えない社会状況を鑑み、感染拡大防止の観点からの政府による2回の緊急事態宣言に伴い、一部店舗を除き計4ヵ月以上の全店的な休業を実施、自治体からの複数回にわたる営業時間短縮要請にも応じると同時に、あらゆる角度から全社的に経費の見直しを行い、役員報酬・賞与減額等で人件費を削減し、その他の販売及び営業費用も含め聖域なきコストカットに全社一丸となって取り組みました。

その一方で、店舗運営の枠組みを越えた今後の新たな収益基盤となり得る事業の構築を図り、当社店舗「HUB」ブランドで人気の一部フードメニューの期間限定WEB販売を実施、「HUB」オリジナルビール「ハブエール」のテイクアウト販売及びWEB販売等をスタートしております。また、コロナ禍により夜の飲酒需要が減少する中、ランチタイムを含む早い時間帯の収益を確保するため、19時までのタイムサービス「ハッピーアワー」中にさらにお得になるドリンク+フードメニューセットの販売やロイヤルホールディングス株式会社プロデュースフードメニュー「HUB CURRY」シリーズの販売を10月より開始いたしました。

店舗につきましては、福岡2店舗目となる「HUB福岡大名店」と、この度リニューアルされました久屋大通公園内、名古屋のランドマークである名古屋テレビ塔直下の敷地に、Jリーグチーム「名古屋グランパス」の名を冠したタイアップ店舗「HUB GRAMPUS PUB 名古屋テレビ塔店」を新規にオープンいたしました。一方、新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえた場合、収益化までの期間を特に要すると判断した4店舗、また、定期建物賃貸借契約期間満了による3店舗の計7店舗を閉店し、当事業年度末現在における店舗数は109店舗となっております。

以上の結果、当事業年度の売上高は3,828百万円(前年同期比68.2%減)、営業損失は1,566百万円(前年同期比2,276百万円の減益)、経常損失は1,572百万円(前年同期比2,291百万円の減益)、当期純損失は2,751百万円(前年同期比3,222百万円の減益)となりました。

 なお、当社は英国風PUB事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績は記載しておりません。

 

(2) 財政状態の状況

当事業年度末における資産合計は、前事業年度末と比較して、236百万円減少し5,703百万円となりました。負債は前事業年度末と比較して、2,592百万円増加し4,273百万円となりました。純資産は前事業年度末と比較して、2,828百万円減少し1,430百万円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べて50百万円減少し、1,529百万円となりました。それぞれの詳細は以下の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度の営業活動の結果支出した資金は、1,824百万円(前年同期比2,748百万円の増加)となりました。

主な原因は、税引前当期純損失が2,472百万円となったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度の投資活動の結果支出した資金は、119百万円(前年同期比741百万円の減少)となりました。

主な要因は有形固定資産の取得による支出が54百万円及び無形固定資産の取得による支出が59百万円あったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度の財務活動の結果得られた資金は、1,892百万円(前年同期比2,423百万円の増加)となりました。

主な要因は、短期借入金の返済による支出が550百万円及び長期借入金の返済による支出が29百万円あったものの、短期借入れによる収入が1,950百万円及び長期借入れによる収入が600百万円あったことによるものであります。

 

(4) 仕入及び販売の状況

 当社は英国風PUB事業の単一セグメントであるため、セグメント別の仕入及び販売の状況は記載しておりません。

① 生産実績

当社は生産活動を行っていないため、該当事項はありません。

 

② 食材等仕入実績

当事業年度(自 2020年3月1日 至 2021年2月28日)における食材等の仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

 

品目

仕入高

前年同期比

アルコール類

696,837千円

30.4%

食材その他

421,403千円

39.4%

合計

1,118,240千円

33.3%

 

(注) 1 上記の金額は、仕入価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

③ 受注実績

当社は一般顧客に直接販売する飲食業を営んでおりますので、受注状況は記載しておりません。

 

④ 販売実績

当事業年度(自 2020年3月1日 至 2021年2月28日)における販売実績を地域別に示すと、次のとおりであります。

なお、当社は一般顧客に直接販売する飲食業を営んでおりますので、特定の販売先はありません。

 

地域

店舗数

飲食売上

前年同期比

構成比

東 北
 

関 東

宮城県

3店

3,003,555千円

31.1%

78.4%

埼玉県

4店

千葉県

6店

東京都

69店

神奈川県

11店

中 部
 
関 西

 

九 州

愛知県

5店

825,322千円

34.4%

21.6%

京都府

3店

大阪府

12店

兵庫県

1店

福岡県

2店

合計

116店

3,828,878千円

31.8%

100.0%

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 上記の店舗数は2021年2月28日現在の109店舗及び当事業年度に退店した7店舗を含んでおります。

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者は資産、負債及び損益の計上に関連した見積りと仮定を行っております。これらの見積りと仮定につきましては過去の実績や状況を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる状況があります。当社が採用する重要な会計方針及び会計上の見積りにおける新型コロナウイルス感染拡大の影響は「第5 経理の状況」に記載しておりますが、特に次の事項が財務諸表作成における重要な見積り判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。

 

① 固定資産の減損処理

当社は、「固定資産の減損に係る会計基準」において対象とされる固定資産について、主に店舗の営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなる場合には、減損の兆候があると判断し、減損の認識が必要な固定資産については減損処理をしております。そのため、今後の店舗の収益性の悪化等により減損損失が発生する可能性があります。

② 繰延税金資産の計上基準

繰延税金資産は、入手可能な情報や資料に基づき将来の課税所得の見積り等を踏まえ、回収可能性に問題がないと判断した金額を計上しております。今後、将来の経営成績等が著しく変化し、繰延税金資産の全部または一部に回収可能性がないと判断した場合には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。

③ 資産除去債務の計上基準

店舗の賃貸借物件については、店舗閉鎖時の原状回復費用等の支出に備えるため、将来に発生すると見込まれる原状回復費用の支出見込み額を過去の実績を基礎として算定し、これを現在価値に割り引いた金額を資産除去債務として負債計上しております。過去の実績と実際の原状回復費用等が異なる場合には、退去時に追加の費用負担が必要となる可能性があります。また、原状回復費用の支出見込み額に重要な見積りの変更が生じた場合には、有形固定資産の帳簿価額が増減し、将来の減価償却費に影響を与えることになります。

 

(2) 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

① 経営成績の分析

当事業年度におきましては、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による消費活動の著しい停滞等を背景に極めて厳しい状況が継続し、依然として先行きが全く見通せない状況のまま推移いたしました。

このような状況のもと、当社はお客様と従業員の安全を最優先し、「1.従業員の手洗い及びアルコール消毒の徹底」「2.従業員の出勤前の検温及びそれに基づく出勤停止措置の徹底」「3.アルコール消毒液の店内設置」「4.営業時間の短縮」「5.従業員のマスク着用」などの対策に加え、「6.店舗入口でのお客様への検温・手指の消毒の依頼」「7.店内マスク着用のお客様への依頼」等を徹底したうえでの営業を実施いたしました。

しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからず収束の兆しが見えない社会状況を鑑み、感染拡大防止の観点からの政府による2回の緊急事態宣言に伴い、一部店舗を除き計4ヵ月以上の全店的な休業を実施、自治体からの複数回にわたる営業時間短縮要請にも応じると同時に、あらゆる角度から全社的に経費の見直しを行い、役員報酬・賞与減額等で人件費を削減し、その他の販売及び営業費用も含め聖域なきコストカットに全社一丸となって取り組みました。

以上の結果、売上高は前年同期比68.2%減の3,828,878千円、営業損失は前年同期比2,276,934千円減益の1,566,183千円、経常損失は前年同期比2,291,771千円減益の1,572,932千円、当期純損失は前年同期比3,222,237千円減益の2,751,523千円となりました。

a 営業損失

2回に渡る緊急事態宣言に伴い、大部分の店舗にて臨時休業等を行った結果、売上総利益は前年同期比6,099,469千円減となり、販売費及び一般管理費について人件費を中心に削減したものの、売上総利益の減少を補うには至りませんでした。

この結果、営業損失は前事業年度に比べ2,276,934千円減益の1,566,183千円となりました。

 

b 経常損失

営業外収益については、助成金収入を計上したものの雑収入が減少したことにより、前事業年度に比べ208千円減少いたしました。

営業外費用については、売上減少及び不確実な社会環境に対応するため新規借入及びコミットメントライン契約を締結したことにより支払利息及び支払手数料が増加したことにより、前事業年度に比べ14,628千円増加いたしました。

この結果、経常損失は前事業年度に比べ2,291,771千円減益の1,572,932千円となりました。

c 当期純損失

特別利益については、2度に渡る緊急事態宣言期間に対応する臨時休業期間等の雇用調整助成金及び助成金収入を計上したことにより、前事業年度に比べ957,639千円増加いたしました。

特別損失については、主に減損損失、退店を決定(予定を含む)した16店舗の店舗閉鎖損失及び臨時休業期間等の固定資(人件費、地代家賃等)を臨時休業による損失として計上したことにより、前事業年度に比べ1,835,211千円増加いたしました。
 また、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の税金費用は、法人税、住民税及び事業税が前事業年度に比べ226,122千円減少し、法人税等調整額は279,016千円増加したことにより、前事業年度より52,894千円増加し279,071千円となりました。

この結果、当期純損失は前事業年度に比べ3,222,237千円減益の2,751,523千円となりました。

 

なお、当社の最近5事業年度における売上高、損益額及び利益率等の推移は、以下のとおりであります。

売上高、損益額及び利益率等の推移(最近5事業年度)

 

2017年2月
(第19期)

2018年2月
(第20期)

2019年2月
(第21期)

2020年2月
(第22期)

2021年2月
(第23期)

売上高(千円)

10,217,014

10,986,880

11,550,158

12,052,970

3,828,878

営業利益又は

営業損失(△)(千円)

763,519

777,474

790,875

710,750

△1,566,183

経常利益又は

経常損失(△)(千円)

764,457

780,123

796,191

718,838

△1,572,932

純資産額(千円)

3,467,369

3,833,527

4,218,220

4,259,001

1,430,385

売上高経常利益率(%)

7.5

7.1

6.9

6.0

△41.1

自己資本利益率(%)

15.2

13.6

13.2

11.1

△96.7

 

 

 

② 財政状態の分析

当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べて236,437千円減少し、5,703,728千円となりました。
 流動資産は前事業年度末に比べて325,428千円増加し、2,333,253千円となりました。これは主に未収入金が増加したことによるものであります。
 固定資産は前事業年度末に比べて561,865千円減少し、3,370,474千円となりました。これは主に減価償却等により有形固定資産が減少したことによるものであります。
 負債は前事業年度末に比べて2,592,178千円増加し、4,273,342千円となりました。これは主に短期借入金及び長期借入金が増加したことによるものであります。
 純資産は前事業年度末に比べて2,828,615千円減少し、1,430,385千円となりました。これは主に当期純損失2,751,523千円を計上したことによるものであります。

 

また、当事業年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動により1,824,402千円減少(前事業年度は924,485千円の増加)、投資活動により119,341千円減少(前事業年度は860,986千円の減少)、財務活動により1,892,912千円増加(前事業年度は530,271千円の減少)した結果、現金及び現金同等物の期末残高は前事業年度末に比べて50,830千円減少し、1,529,854千円となりました。

 

なお、当社の最近2事業年度におけるキャッシュ・フローの推移並びに最近5事業年度の有利子負債の推移は以下のとおりであります。

 

a キャッシュ・フローの推移(最近2事業年度)

 

 

2020年2月
(第22期)

2021年2月
(第23期)

営業活動によるキャッシュ・フロー(千円)

924,485

△1,824,402

投資活動によるキャッシュ・フロー(千円)

△860,986

△119,341

財務活動によるキャッシュ・フロー(千円)

△530,271

1,892,912

現金及び現金同等物の期末残高(千円)

1,580,685

1,529,854

 

 

b 有利子負債の推移(最近5事業年度)

 

 

2017年2月
(第19期)

2018年2月
(第20期)

2019年2月
(第21期)

2020年2月
(第22期)

2021年2月
(第23期)

有利子負債残高(千円)

409,884

276,704

182,141

151,383

2,149,276

 

 

③ 資本の財源及び資金の流動性

当社の資本の財源及び資金の流動性については、主に自己資金により充当し、必要に応じて外部から資金調達を行っております。

当事業年度におきましては、新型コロナウイルスの発生当初に手元流動性の確保をいち早く図るため、2020年4月30日に金融機関4行から2,000百万円の借入れを実施し、また不確実な環境変化に備え、同日付で金融機関3行と3,500百万円のコミットメントライン契約を締結しております。

今後につきましては、手元流動性の確保を第一に掲げつつ健全な財政状態の維持も図ってまいります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

 該当事項はありません。