文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社の経営の基本方針は下記のとおりであります。
①「正直な経営」
「オネスト」を当社の経営の基本姿勢とする
常に「公平・公正・公開」を心がけ、正々堂々と経営を行う
②「着実な経営」
業態の実力を磨きつつ、着実な成長をめざす
③「常に変革する経営」
「ワイガヤでアイデアを出し合い、すぐに実行する」風通しのよい風土を重視し、全員参画で絶え間なくイノベーションを生み出す
④「従業員重視の経営」
経営理念を実現する主役である従業員を大切にする
(2)目標とする経営指標
当社は、安定的かつ継続的な企業価値の拡大を目標とし、毎年既存店舗数の10%程度を目安として新規出店を継続してまいります。また、経営指標につきましては、売上高経常利益率8%以上、ROE(自己資本利益率)10%以上を達成、維持できるよう取り組んでまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
①顧客層の拡大
1980年の創業以来、20-30代のサラリーマン・OL等を主要ターゲットとしたHUBブランドを出店してまいりましたが、今後の少子高齢化への対応も含めて、違いのわかる大人の世代をターゲットとした82(エイティトゥ)ブランドも出店してまいります。
②出店エリアの拡大
首都圏・関西・中部・東北・九州を中心に出店してまいりましたが、出店検討対象地域を47都道府県に拡大し出店を検討してまいります。
(4)会社の対処すべき課題
2023年2月期におきましては、世界各国でワクチン接種等により防疫と経済の両立が図られつつある一方で、直近のオミクロン株感染急拡大に加え、世界情勢の悪化によるエネルギーコスト・物価高騰に関するリスクが高まっており、先行きの見通しが厳しい状況が続いております。
マクロ経済におけるリスクの影響は大きく、予断を許さない状況が今後も予想されますが、外食産業におきましては、コロナ禍において大きな影響を受けたものの、中食・内食への業態拡大、資金の調達、助成金の活用等、従来のビジネスモデルに変革と工夫を重ね、回復の兆しが見え始めております。
このような状況の下、当社はウィズコロナからアフターコロナへ向けて「創業50年ビジョン」及び長期ビジョンSTEP1となる中期経営計画(2022~2024年度)を策定し、「リアルコミュニケーションの場としてのPUBの存在意義」を中心に据え「出店戦略」、「デジタルとリアルの融合」、「処遇の向上」「多様性と持続性」を要に収益力の再生、成長に繋げる事業を推し進めてまいります。
中期経営計画の初年度である2022年度においては、当社が大切にしているマインド「ネアカ のびのび へこたれず」を年度方針といたしました。時代に合わせて変化しながらレジリエンスを発揮し、英国風PUB事業を展開・発展させてまいります。
なお、従前より課題として認識し、継続的に対処している取組みは以下のとおりであります。
①メニュー充実等による差別化について
当社は、食材・仕入先・物流等の見直しを継続的に行うことにより仕入コストの削減を図り、週刊誌価格(500円以下)メニューを拡充してまいります。また、伝統的な英国PUBフードを独自のレシピでアレンジしたメニューも充実させ、差別化を図ってまいります。さらに、1品1品のクオリティとサービスレベルを高めることで顧客満足度を向上させてまいります。
②新規出店について
当社は、主に大都市圏の中心部に出店してまいりましたが、今後は、出店計画及び利益計画の継続的かつ着実な達成のために、出店候補地を中心部以外の郊外、地方都市にも広げ展開を行ってまいります。
③人財の採用及び育成について
当社は、大卒定期採用と通年採用(アルバイト社員登用制度)により、出店計画等に沿った綿密な人員計画を策定しております。入社後についても、それぞれの段階に沿った教育・研修プログラムを体系化させた「ハブ大学」を通じて、更なる人財の育成に努めてまいります。
さらに、飲食業に従事する者にとって、より働きやすい職場環境の実現に向けて整備してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 新規出店について
新規物件の選定に際しては、当社独自の出店基準(賃借条件、店前通行量、商圏特性等)を満たすことを条件としております。従いまして、当社の出店基準に合致した物件がない場合には、計画どおりの出店ができないことにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、出店後に、外部環境の急激な変化等により著しく収益性が低下した場合には、減損損失を計上する可能性があり、業績不振等により退店を行った場合には、固定資産の除却損、各種契約の解除による違約金等が発生する可能性があり、その場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 賃借物件への依存、差入保証金について
当社は、賃借による出店形態を基本としており、賃貸借期間は賃貸人との合意により更新可能であるものの、賃貸人側の事情により賃貸借契約を解約されることや、経年による建物の建て替え等の事情により計画外の退店を行う場合があります。このような場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
店舗の賃借に際しては物件所有者へ敷金を差し入れております。当事業年度末現在の貸借対照表における差入保証金の計上額は1,022,013千円(社宅敷金を除く)であり、総資産に対する比率は13.3%となっております。これら差入保証金が、何らかの理由により一部又は全額が返還されなかった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 法的規制について
① 食品衛生法について
当社の事業は飲食店営業であり、各店舗の営業に際しては食品衛生法の規定に従って都道府県知事の許可を受けるとともに、食品衛生責任者を置いております。また、店舗及び商品の衛生管理においては、定期的に第三者による衛生検査を実施する等、十分配慮しております。しかしながら、このような衛生管理下にも拘らず、食中毒事故の発生等によって同法の規定に抵触した場合には、営業停止や営業許可の取り消しを命じられることにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)について
当社は「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(以下、「食品リサイクル法」)による規制を受けております。「食品リサイクル法」により、外食事業者は食品廃棄物の発生の抑制、減量化、再利用に取り組むことを義務付けられております。
今後、同法の規制が強化された場合には、規制に対応するため、新たな設備投資等に関連する費用が発生する可能性があり、その場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律について
深夜12時以降も営業する店舗につきましては、深夜営業について「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」の規制を受けており、各店舗への周知徹底等を通じて規制の遵守に取り組んでおりますが、同法の規定に抵触した場合には、一定期間の営業停止等が命ぜられることにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 個人情報について
当社は、メンバーズカードの発行に伴って多数の顧客の個人情報を取得し保有しているため、「個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)」に定める「個人情報取扱事業者」に該当し、その取扱いに関して一定の義務を負っております。当社といたしましては、「個人情報保護規程」及び「個人情報保護方針」を定め十分配慮しておりますが、万一何らかの原因により顧客の個人情報の流出、不正利用が発生した場合には、当社の信用に大きな影響を与えるとともに損害賠償責任を負うことがあり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 人財の確保について
当社は、経営理念実現に向けた継続的な成長を達成するため、短時間労働者を含め優秀な人財の確保が重要課題であると考えております。当社では、継続的に採用体制を整え、定期的な会社説明会の開催、従業員の処遇改善、短時間労働者の社員登用制度等の施策を実施しておりますが、採用環境の変化等により当社が必要とする人財が十分に確保できない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 原材料価格の変動について
当社は、原材料価格の変動が業績に与える影響を抑制するために継続的に様々な施策を実施しておりますが、天候不順や為替相場、その他様々な要因により原材料価格が高騰した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 労務関連について
当社は、短時間労働者を多数雇用しており、これら短時間労働者を含めた従業員を対象として、労働基準法等の法令や社会保険等の諸制度に変更があった場合、または労働市場環境等に変化があった場合には、従業員の処遇等について大幅な変更が生じ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 売上の変動要因について
当社は、大都市圏(関東、中部、関西)に集中的に出店しており、これらの地域に大規模な地震等の災害や停電が発生した場合や、新型インフルエンザ等の伝染病により当社従業員の欠勤者が続出した場合、店舗営業の停止により売上が減少し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社の事業は世界経済の動向及び天候要因等による来店客数への影響から売上が減少し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 会計制度等の変更について
新たな会計基準や税制の導入・変更等が実施された場合、また、税務当局との税務申告における見解の相違により追加の税負担が生じるような場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 経済状況の変化について
当社の事業は日本国内における飲食店営業であるため、日本国内の景気の変動や、政府の経済政策の影響が、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。特に個人消費の減速、原材料価格・人件費・賃料・水道光熱費の上昇は、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 単一業態と競合について
当社の事業は英国風PUB事業の単一業態であるため、今後の景況感、市場動向、外食に係る顧客の消費、嗜好が変化した場合や、当社と類似したブランドや同様のサービス等を提供する会社が現れ競合店舗が増加した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 商標権について
当社は商標権を取得し管理することで当社のブランドを保護する方針であります。第三者が類似した商号等を使用し、または当社が保有する商標権等を不正に使用し、当社のブランドの価値が毀損された場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)風評被害について
当社の事業は飲食店営業であるため、食中毒等食品の安全性や衛生上に関する風評被害を受けた場合、その内容の正確性にかかわらず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、インターネット上の書き込み等による風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社の競合他社等に対する風評被害であっても、外食業界全体の社会的評価や評判が下落することにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)新型コロナウイルス感染拡大について
新型コロナウイルス感染拡大に伴う、店舗営業時間短縮や営業自粛等によって、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、感染拡大が今後も続き、さらなる景気の落ち込みから消費者の景況感が悪化した場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当事業年度におけるわが国経済は、前事業年度に引き続き新型コロナウイルスの全国的な感染拡大による消費活動の著しい停滞等を背景に極めて厳しい状況が継続し、依然として先行きが全く見通せない状況のまま推移いたしました。
当社におきましては、経営環境が大きく変化する中、あくまでも英国風PUB事業をぶれることなく推進するため、「CHANGE not to change(変わらないために変化する)」を年度方針とし、時代に合わせて変化しながら消費者ニーズを的確に捉え、新しいスタイルの英国風PUB事業の展開を模索してまいりました。
このような方針の下、当社はTech Growth Capital有限責任事業組合へ999百万円の第三者割当増資及び株式会社日本政策投資銀行と2,000百万円の資本性劣後ローン契約を締結実行し財政基盤を強化いたしました。更に10月の臨時株主総会において今後の資本政策の柔軟性・機動性確保と財務内容の健全性維持を目的として、資本金及び資本準備金をそれぞれ100百万円まで減少させる無償減資決議を行い、同月に効力が発生いたしました。
また、新たなアライアンスパートナーとして株式会社ミクシィを迎え、ライブビューイング等におけるミクシィグループのサービス・コンテンツと連携し、新たな時代に即した企画開発等を行うことで新規顧客層の取り込みを目指してまいりました。
店舗営業につきましては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う日本政府・地方自治体からの休業要請及び営業時間短縮要請等に応じる形で、部分的かつ断続的な営業状況が続きました。そのような状況の中で、各要請解除後の営業再開に向けた採用・教育を継続し、「人的サービス」の磨き上げを行うと同時に、店舗設備の点検・補修を実施することで、全店舗が「新店クオリティ」でお客様をお迎えできるよう準備を進めておりました。
生活様式の変化や食事需要の増加に対応するため、「ハッピーアワーセット」や「PUB飯セット」等のフードを押し出した商品開発を行い、新メンバーズカードへの切替え及び入会促進キャンペーンと、オリジナル電子マネー決済の利用促進を図りました。これらの施策により従来のピークタイム以外の時間帯における需要喚起やお客様の再来店を促す取組みを進めてまいりました。また、HUBエールとは異なる新しい味わいを自宅でも楽しんでいただくため、オリジナル缶ビールである「HUB CRAFT」を開発・発売いたしました。
通信販売に加え、「HUBトラック」(キッチンカー)、各プロ野球チームのホームスタジアムでの売店施設は自治体・施設の要請範囲内で可能な限りの営業を行い、店舗外での収益手段を模索するとともに当社ブランドのさらなる認知度向上に寄与いたしました。更に、ミクシィグループとの提携事業として、スポーツコンテンツを活用した新たな施策を開始し、当社のコミュニケーションの「場」としての価値を高める取組みを推し進めてまいりました。
店舗につきましては、前事業年度に閉鎖を決定しておりました7店舗を閉鎖した結果、当事業年度末の店舗数は102店舗となりました。
以上の結果、当事業年度においては、様々な新しい取組みに着手した反面、断続的な営業と要請による営業時間短縮の影響により、依然として収益は限定的なものとなりました。しかしながら、全社的なコストカットを継続して実施するとともに、日本政府・地方自治体による雇用調整助成金及び営業時間短縮協力金等を活用することにより、売上高は2,386百万円(前年同期比37.7%減)、営業損失は1,185百万円(前年同期比380百万円の増益)、経常損失は1,214百万円(前年同期比357百万円の増益)、当期純利益は143百万円(前年同期比2,894百万円の増益)となりました。
当事業年度末における総資産は、前事業年度末と比較して、1,957百万円増加し7,661百万円となりました。これは主に資本性劣後ローンの長期借入金2,000百万円を借り入れたものによるものであります。負債は前事業年度末と比較して、814百万円増加し5,087百万円となりました。純資産は前事業年度末と比較して、1,143百万円増加し2,573百万円となりました。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べて2,875百万円増加し、4,405百万円となりました。それぞれの詳細は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、315百万円(前年同期比2,139百万円の増加)となりました。
主な原因は、未払費用の減少額552百万円、法人税等の支払額186百万円及び未払金の減少額177百万円があったものの、助成金の受取額2,724百万円、雇用調整助成金の受取額1,076百万円及び法人税等の還付額173百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、131百万円(前年同期比12百万円の増加)となりました。
主な要因は有形固定資産の取得による支出が71百万円及び資産除去債務の履行による支出が44百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、2,691百万円(前年同期比798百万円の増加)となりました。
主な要因は、短期借入金の返済による支出が1,400百万円及び長期借入金の返済による支出が138百万円あったものの、短期借入れによる収入が800百万円、長期借入れによる収入が2,500百万円及び株式の発行による収入が999百万円あったことによるものであります。
当社は英国風PUB事業の単一セグメントであるため、セグメント別の仕入及び販売の状況は記載しておりません。
当社は生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
当事業年度(自 2021年3月1日 至 2022年2月28日)における食材等の仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額は、仕入価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社は一般顧客に直接販売する飲食業を営んでおりますので、受注状況は記載しておりません。
当事業年度(自 2021年3月1日 至 2022年2月28日)における販売実績を地域別に示すと、次のとおりであります。
なお、当社は一般顧客に直接販売する飲食業を営んでおりますので、特定の販売先はありません。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 上記の店舗数は2022年2月28日現在の102店舗及び当事業年度に退店した3店舗を含んでおります。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者は資産、負債及び損益の計上に関連した見積りと仮定を置いております。これらの見積りと仮定につきましては過去の実績や状況を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる状況があります。当社が採用する重要な会計方針及び会計上の見積りにおける新型コロナウイルス感染拡大の影響は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しておりますが、特に次の事項が財務諸表作成における重要な見積りに大きな影響を及ぼすものと考えております。
① 固定資産の減損処理
当社は、「固定資産の減損に係る会計基準」において対象とされる固定資産について、主に店舗の営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなる場合には、減損の兆候があると判断し、減損の認識が必要な固定資産については減損処理をしております。そのため、今後の店舗の収益性の悪化等により減損損失が発生する可能性があります。
② 繰延税金資産の計上基準
繰延税金資産は、入手可能な情報や資料に基づき将来の課税所得の見積り等を踏まえ、回収可能性に問題がないと判断した金額を計上しております。今後、将来の経営成績等が著しく変化し、繰延税金資産の全部または一部に回収可能性がないと判断した場合には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。
③ 資産除去債務の計上基準
店舗の賃貸借物件については、店舗閉鎖時の原状回復費用等の支出に備えるため、将来に発生すると見込まれる原状回復費用の支出見込み額を過去の実績を基礎として算定し、これを現在価値に割り引いた金額を資産除去債務として負債計上しております。過去の実績と実際の原状回復費用等が異なる場合には、退去時に追加の費用負担が必要となる可能性があります。また、原状回復費用の支出見込み額に重要な見積りの変更が生じた場合には、有形固定資産の帳簿価額が増減し、将来の減価償却費に影響を与えることになります。
(2) 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 経営成績の分析
当事業年度におきましては、前事業年度に引き続き新型コロナウイルスの全国的な感染拡大による消費活動の著しい停滞等を背景に極めて厳しい状況が継続し、依然として先行きが全く見通せない状況のまま推移いたしました。
このような状況のもと、当社は新たなアライアンスパートナーとして株式会社ミクシィを迎え、ライブビューイング等におけるミクシィグループのサービス・コンテンツと連携し、新たな時代に即した企画開発等を行うことで新規顧客層の取り込みを目指してまいりました。店舗営業につきましては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う日本政府・地方自治体からの休業要請及び営業時間短縮要請等に応じる形で、部分的かつ断続的な営業状況が続きました。そのような状況の中で、各要請解除後の営業再開に向けた採用・教育を継続し、「人的サービス」の磨き上げを行うと同時に、店舗設備の点検・補修を実施することで、全店舗が「新店クオリティ」でお客様をお迎えできるよう準備を進めておりました。今後の生活様式の変化や食事需要の増加に対応するため、「ハッピーアワーセット」や「PUB飯セット」等のフードを押し出した商品開発を行い、新メンバーズカードへの切替え及び入会促進キャンペーンと、オリジナル電子マネー決済の利用促進を図りました。これらの施策により従来のピークタイム以外の時間帯における需要喚起やお客様の再来店を促す取組みを進めてまいりました。
また、HUBエールとは異なる新しい味わいを自宅でも楽しんでいただくため、オリジナル缶ビールである「HUB CRAFT」を開発・発売いたしました。
通信販売に加え、「HUBトラック」(キッチンカー)、各プロ野球チームのホームスタジアムでの売店施設は自治体・施設の要請範囲内で可能な限りの営業を行い、店舗外での収益手段を模索するとともに当社ブランドのさらなる認知度向上に寄与いたしました。更に、ミクシィグループとの提携事業として、スポーツコンテンツを活用した新たな施策を開始し、当社のコミュニケーションの「場」としての価値を高める取組みを推し進めてまいりました。
上述の様々な新しい取組みに着手した反面、断続的な営業と要請による営業時間短縮の影響により、依然として収益は限定的なものとなりました。
しかしながら、全社的なコストカットを継続して実施するとともに、日本政府・地方自治体による雇用調整助成金及び営業時間短縮協力金等を最大限に活用いたしました。
以上の結果、売上高は前年同期比37.7%減の2,386,097千円、営業損失は前年同期比380,738千円増益の1,185,445千円、経常損失は前年同期比357,956千円増益の1,214,976千円、当期純利益は前年同期比2,894,851千円増益の143,327千円となりました。
a 営業損失
断続的な営業と要請による営業時間短縮の影響により、依然として収益は限定的なものとなりました。しかしながら人件費、地代家賃等を中心とする全社的なコストカットを継続して実施したこと及び臨時休業による固定費(人件費、地代家賃等)の振替を行っていることから営業損失は前事業年度に比べ380,738千円増益の1,185,445千円となりました。
b 経常損失
営業外収益については、雑収入が増加したものの助成金収入が減少したことにより、前事業年度に比べ2,751千円減少いたしました。
営業外費用については、売上減少及び不確実な社会環境に対応するため新規借入及びコミットメントライン契約を再締結したことにより支払利息及び支払手数料が増加したことにより、前事業年度に比べ20,030千円増加いたしました。
しかしながら上述の営業損失縮小の影響もあり、経常損失は前事業年度に比べ357,956千円増益の1,214,976千円となりました。
c 当期純利益
特別利益については、緊急事態宣言期間等に対応する臨時休業期間等の雇用調整助成金及び助成金収入を計上したことにより、前事業年度に比べ2,603,749千円増加いたしました。
特別損失については、主に減損損失及び臨時休業期間等の固定費(人件費、地代家賃等)を臨時休業による損失として計上したことにより、前事業年度に比べ472,966千円増加いたしました。
また、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の税金費用は、法人税、住民税及び事業税が前事業年度に比べ22,423千円増加し、法人税等還付税額を173,550千円計上したこと及び法人税等調整額が254,984千円減少したことにより、前事業年度より406,112千円減少し△127,041千円となりました。
この結果、当期純利益は前事業年度に比べ2,894,851千円増益の143,327千円となりました。
なお、当社の最近5事業年度における売上高、損益額及び利益率等の推移は、以下のとおりであります。
売上高、損益額及び利益率等の推移(最近5事業年度)
② 財政状態の分析
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べて1,957,367千円増加し、7,661,095千円となりました。
流動資産は前事業年度末に比べて2,728,079千円増加し、5,061,332千円となりました。これは主に現金及び預金が増加したことによるものであります。
固定資産は前事業年度末に比べて770,711千円減少し、2,599,763千円となりました。これは主に減損損失等により有形固定資産が減少したことによるものであります。
負債は前事業年度末に比べて814,068千円増加し、5,087,410千円となりました。これは主に短期借入金が減少したものの長期借入金が増加したことによるものであります。
純資産は前事業年度末に比べて1,143,299千円増加し、2,573,684千円となりました。これは第三者割当増資及び当期純利益143,327千円を計上したことによるものであります。
また、当事業年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動により315,367千円増加(前事業年度は1,824,402千円減少)、投資活動により131,577千円減少(前事業年度は119,341千円減少)、財務活動により2,691,671千円増加(前事業年度は1,892,912千円増加)した結果、現金及び現金同等物の期末残高は前事業年度末に比べて2,875,462千円増加し、4,405,317千円となりました。
なお、当社の最近2事業年度におけるキャッシュ・フローの推移並びに最近5事業年度の有利子負債の推移は以下のとおりであります。
a キャッシュ・フローの推移(最近2事業年度)
b 有利子負債の推移(最近5事業年度)
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社の資本の財源及び資金の流動性については、主に自己資金により充当し、必要に応じて外部から資金調達を行っております。
当事業年度におきましては、前事業年度に引き続き新型コロナウイルス感染症拡大による消費活動の著しい停滞等を背景に極めて厳しい状況が継続したため、当社の手元流動性及び自己資本確保のため2021年4月にTech Growth Capital有限責任事業組合へ999百万円の第三者割当増資及び2021年7月に株式会社日本政策投資銀行と2,000百万円の資本性劣後ローン契約を締結実行いたしました。
今後につきましては、手元流動性の確保を第一に掲げつつ健全な財政状態の維持も図ってまいります。
(資本業務提携)
当社は、2021年3月22日開催の取締役会において、当社と割当先であるTech Growth Capital有限責任事業組合(以下「割当先」又は「Tech Growth Capital」といいます。)は、2021年3月22日付で投資契約書(以下「本投資契約書」といいます。)を、当社と割当先の組合員である株式会社ミクシィ(以下「ミクシィ」といいます。)は、2021年3月22日付で業務提携に関する基本契約書(以下「本業務提携基本契約書」といいます。)を、それぞれ締結すること及び本投資契約書に基づきTech Growth Capitalへ第三者割当の方法により新株式の発行を行うことを決議し、同日付で契約を締結しております。また、本第三者割当増資は2021年4月14日に払込が完了しております。
概要
1 資本業務提携の内容
(1)資本提携の内容
本第三者割当増資は財務状態の安定化を図り、収益力の強化に取り組むことで今後の成長基盤の確立と企業価値向上に資するものであり、ひいては既存株主の株式価値向上にもつながるものと考えており、Tech Growth Capitalへ当社が発行する新株式(普通株式1,564,900株、本第三者割当増資後の総議決権数に対する所有議決権の割合12.45%)を割当ていたしました。
(2)業務提携の内容
・両当事者それぞれが保有する経営資源を相互に活用することによる、それぞれのサービスの拡充及び新規事業の検討、開発
・両当事者が共同して行う新業態(既存又は新規店舗を活用するものを含む。)への投資、及び新業態の企画、開発並びに運営
・両当事者それぞれの強みを活かしたユーザー体験の向上及びマーケティング事業の推進
・その他当社及びミクシィが別途合意した事項についての取組み
(資金の借入れ)
当社は、2021年6月18日開催の取締役会において、コロナ禍の収束が依然として見通せない状況を鑑み、財務基盤をより強化するため以下の資本性劣後ローンによる資金の借入れを行うことを決議し、2021年7月28日に契約を締結、2021年7月30日に実行をしております。
概要
(1)借入先 株式会社日本政策投資銀行
(2)借入金額 2,000,000千円
(3)契約締結日 2021年7月28日
(4)契約実行日 2021年7月30日
(5)借入期間 10年間
(6)返済方法 期日一括返済
(7)担保・保証の有無 なし
該当事項はありません。