第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、「スポーツをもっと身近に」をパーパス(存在意義)としており、誰もがスポーツを楽しみ、健康で充実した日常を送れる世界を目指して、常にお客様の立場に立ち、お客様の求める商品・サービスを提供し続けてまいります。また、信頼性の高い企業運営によって社会に貢献し、長期的に株主価値を創造し、従業員の生活も豊かになる経営を実践できるよう努めてまいります。

経営方針としては、「スポーツ業界のイノベーターになる」ことを掲げており、常に革新的な取り組みに挑戦し続けることで、長期的な目標として「顧客満足度及び従業員満足度№1」・「売上高営業利益率10%以上」・「国内スポーツ用品市場における市場シェア№1」・「国内スポーツ用品企業として株式時価総額№1」の実現を目指しております。

 

(2)経営戦略等

少子高齢化などにより厳しさを増すスポーツ用品国内市場において、環境変化に柔軟に対応して当社グループが成長していくためには、デジタル領域への対応を主軸に事業構造を継続的に革新し、お客様のニーズを先取りして新しい価値を創造し、顧客満足度を高めていくことが必要であると考えています。主要課題への対応方針としては、以下の3点の実現を目指しております。

① 顧客ロイヤルティの向上による着実な客数増・客単価増の実現

a.スポーツ・レジャー用品のEC市場における優位性の確立に向け、ECサイトの使い勝手と購買体験を継続的に向上させ、リアル店舗の価値も最大限に引き出せるようなOMO施策を推進することで、お客様にとって本当に快適な、使いやすく魅力のあるサービスを実現する。

b.リアル店舗においては、継続的な出店により未出店エリアを着実にカバーしていくとともに、スタッフの専門性強化、既存店の売場改装、デジタル技術の導入・活用などにより、常に快適で新しい購買体験を提供する店舗を実現していく。

c.保有する約900万人の会員データの迅速かつ有効な分析により、商品構成の最適化や、新たなサービス提供へと繋げるデータドリブンな組織体制を構築する。さらには画一的な情報発信ではない、個々のお客様に共感していただけるコミュニケーションの実現を目指す。

d.お客様の意見を反映した高品質で手頃な価格の、独自性の高いプライベートブランド商品の提供を拡大するとともに、ナショナルブランドメーカーとの協業を強化し、より魅力的な商品ラインナップを実現することで、顧客満足度向上を図る。

② 事業全般にわたる総合的ブランドマネジメントの実現

a.企業・ストア・商品のブランドコンセプトを統合的に管理することにより、グループ全体のコアコンピタンスとして「ブランド力」の強化を図る。

b.ティゴラ・イグニオを軸とする自社ブランド商品の魅力を高め、市場における認知度を向上させることにより、競合との差別化を図る。

③ 絶え間ない経営システムの革新

a.株主価値最大化を指向した業績評価・管理体制を確立する。

b.事業全体にわたって戦略的に、デジタル技術の導入や、既存システムの刷新をしていくことで、業務運営の抜本的な見直しを行い、生産性の高い高効率な業務プロセスを確立する。

c.あらゆる背景を持った人材が活躍できる組織体制・風土を整備し、変革をリードする優秀な人材の成長を支援し、登用していくことで、従業員のモチベーションを高め、より大きな付加価値を実現する。

d.自然環境における課題などに対し、当社グループの事業運営による貢献を拡大し、スポーツ業界のサステイナビリティをリードする取組みを推進していく。

e.内部統制システムを整備し、株主をはじめとする全てのステークホルダーから信頼される企業運営体制を確立する。

 

(3)経営環境

① 企業構造

 当社グループ(当社および当社の関係会社)は、当社(株式会社アルペン)および子会社6社により構成されており、スポーツ用品、レジャー用品の販売および製造を主たる事業としております。当社グループの事業全体の売上高および営業利益に対し、同事業の売上高および営業利益は、いずれも9割超を占めております。

事業構成および内容につきましては、「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」に示しており

ますので、ご覧ください。

② 主要商品・サービスの内容

 当社グループが販売する主要商品・サービスは、スポーツ用品、レジャー用品の小売であります。その内容に

つきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ 生産、受注及び販売の実績 b.販売実績」に、商品部門別売上高の状況を示しておりますので、ご覧ください。

③ 顧客基盤

 当社グループの主要事業が主に対象とする顧客は、不特定多数の一般消費者であり、特定の顧客に集中はして

おりません。また、販売方法は店舗における顧客との対面によるものが大半を占めますが、近年、急速に変化している生活様式や消費行動にいち早く対応するため、ECサイトの拡充にも注力しております。

④ 事業を行う市場の状況

 国内市場の情勢は、長期的には少子高齢化や人口減少による影響が懸念されるほか、新型コロナウイルス感染症の影響がいつまで続くか不明瞭であること、足元では物品やサービス価格の上昇が相次いでいることなどから、先行きの見通しが難しい厳しい状況となっています。

 しかしながら、ゴルフやアウトドアのように需要が拡大したカテゴリーがあることのほか、今後の社会活動正常化による回復の動きや、健康意識の高まりによって、スポーツ・レジャー市場においては一定程度の需要を見込むことができる状況となっております。

 競合環境におきましては、市場内で競合する事業者が多数存在しているほか、近年では、衣料品におけるスポーツと周辺領域との垣根がなくなりつつあったり、ホームセンターや家電量販店がアウトドア商品の取扱いを拡大するなど、異業種の事業者が当社グループと競合する商品の販売に参入する傾向が多く見受けられます。また、EC市場が急速に成長しており、メーカー直販のECサイトが拡大するなど、競合状況は厳しさを増しております。また、コロナ禍により変化した生活様式や、急速に進むデジタル化にいち早く対応していくことが重要となってきております。

⑤ 販売網

 当社グループは1972年7月の当社設立以来、一貫してスポーツ用品の専門小売業として店舗を展開してまいり

ました。店舗形態は、当初は、スキー用品の販売を主体とした「アルペン」だけでしたが、次にゴルフ用品の販

売を目的とした「ゴルフ5」を開設し、その後、野球用品等の各種一般スポーツ用品を備えた大型店舗として

「スポーツデポ」を展開いたしました。さらに2018年からは、アウトドア用品を専門に取り扱う「アルペンアウ

トドアーズ」「アルペンマウンテンズ」の展開を進めております。2022年6月末現在、「アルペン」56店舗、

「ゴルフ5」196店舗、「スポーツデポ」148店舗、「その他」3店舗を展開しております。

 地区別店舗形態別店舗数等の詳細につきましては、「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内

容」に示しておりますので、ご覧ください。

 また、現在ではEC売上が全体の10%を超えてきており、重要な販売チャネルとなっております。自社ECサイト

の運営を行うほか、楽天市場・paypayモール・Amazon・ZOZOTOWN・ロコンドといった外部モールへ出店しており

ます。

⑥ 競合他社との競争優位性

 近年、競合他社との競争が激化しておりますが、当社グループといたしましては、独自性を発揮し、競争優位性を確保するため、以下の3点に特に注力しております。

・「スポーツ・レジャー用品のEC市場における優位性の確立」

ECサイトの機能性や、サービスの基礎となる物流機能を継続的に向上させ、全国に展開する約400のリアル

店舗との連携も強化することで、お客様が使いやすく魅力のあるサービスとして確立する。

・「店舗におけるサービス・売場の魅力向上」

店舗スタッフへの教育を強化し、提供するサービスの質を高めるとともに、データ分析による商品構成の最

適化を行い、高い専門性を持った本当のスポーツ店としての存在を確立する。

またデジタル技術の積極的な導入による快適な購買体験と、本物のスポーツシーンを感じられるワクワク感

のある売場を創造していく。

・「プライベートブランド商品を中心とした高品質で手頃な商品の提供」

お客様の声を反映した独自性の高い商品の開発により、ティゴラ・イグニオ等の自社ブランドの魅力を高め

る一方で、ナショナルブランドメーカーとも積極的に連携し、当社グループならではのプライベートブラン

ド商品とナショナルブランド商品のベストミックスを実現する。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 長期的には少子高齢化や人口減少による影響が懸念され、短期的には新型コロナウイルス感染症の動向や、急速に進む物価上昇などによって、先行きの見通しが難しい状況となっています。しかしながらゴルフやアウトドアのように需要が拡大したカテゴリーがあることのほか、社会活動正常化による回復の動きや、健康意識の高まりによって、スポーツ・レジャー市場においては一定程度の需要を見込むことができます。このような状況の下、当社グループは、以下の内容について、優先的に対処すべき課題として取り組みを進めてまいります。

① デジタル化の進展

 急速に成長し続けるEC市場への対応や、2019年4月に導入した新会員プログラムの顧客データの活用も含め

て、リアル店舗・EC双方で、お客様の利便性向上を図り、満足いただけるサービスの提供が実現できるように

するとともに、戦略立案や商品の仕入れ・企画にも顧客データから得られた情報を生かしていけるように注力し

て取り組んでまいります。また、全ての社員がデータへの感度を高め、感覚論・経験論ではないデータに基づい

た判断が行えるようになるデータ経営の推進を図ってまいります。

② 「ブランド力」の強化

 企業・ストア・商品のブランドコンセプトを統合的に管理することにより、グループ全体のコアコンピタン

スとして「ブランド力」の強化を図ってまいります。また、独自性のある優れたプライベートブランド商品を

生み出し続けることで、会社としての知名度と価値を更に高めていくことを目指すとともに、中長期的に会社

の成長を支える存在となるよう強化してまいります。

③ 取引先との協業の深化

 業界№1の小売企業として、商品面だけでなく、マーケティング、店舗へのサポート、物流等のビジネスインフラの整備など、多方面での協業を深化させていけるよう注力してまいります。

④ リアル店舗の強化

 店舗スタッフの専門性・販売力の更なる向上を図ることで、接客サービスの向上に努めるとともに、魅力的な

売場作りの徹底と、お客様に居心地の良さや安心感を感じてもらえるようホスピタリティの強化を図ることで、

お客様により一層満足いただける店舗を構築してまいります。また、デジタル技術の導入や積極的な活用によ

り、お客様の買い物の利便性を向上させ、新たな体験を提供してまいります。

⑤ 物流改革

 強固で効率的な物流体制を作り、多様化するお客様のニーズに継続して応えていくため、これまでの物流体制を一新した新物流戦略を進めてまいります。

 新物流戦略では、それぞれの販売チャンネルに対して様々なカテゴリの商品を迅速かつ効率的に供給するた

め、物流システムを再構築するとともに、アパレル、シューズ、大物(キャンプ用品やゴルフキャディバッグなど)、小物(フィットネス用品やサポーターなど)などカテゴリ別に物流網を整流化し、以下の3項目を実現してまいります。

a. 店舗までの供給リードタイムの大幅短縮化の実現
b. 売場/ブランド別梱包納品による店舗品出しまでの作業簡素化
c. 出荷物量コントロールによる庫内作業人数および配送の最適化

d.成長を続けるECのサービスレベルの向上

 物流改革により、ECと全国約400店舗で魅力ある店舗づくりおよび顧客体験をさらに強化してまいります。

⑥ コスト削減

 足元で急速に進む物価上昇など、変化の激しい経営環境にいち早く対応するために、新しいデジタル技術の

導入や既存システムの刷新などにより、業務プロセスを抜本的に見直して生産性を向上させ、業績改善に向けた

経営基盤の強化に努めてまいります。

 

⑦ サステイナビリティへの対応

 気候変動や環境汚染、少子化などの多くの問題により、スポーツを楽しむ環境が徐々に失われつつありま

す。スポーツをするために必要な「自然環境を守る」こと、「スポーツを楽しむ愛好家を育む」ことは当社の責任であり使命と考え、2020年に「サステイナビリティ推進プロジェクト」を立ち上げ、サステイナビリティへの対応に取り組んでおります。現在は2027年までに達成すべき5つの目標を設定し、全社をあげて積極的に活動を進めております。

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〈気候変動への取り組みとTCFD提言への対応〉

気候変動問題は年々深刻さを増し、地球規模で人々の生活に大きな影響を及ぼしています。日本におきましても、ここ数年、夏の酷暑や極端な暖冬の発生、大型台風や記録的な大雨などによって、市民生活が影響を受け、経済活動にも大きな影響が発生しております。

当社グループは、気候変動問題が企業の持続的な発展に欠かせない安定した社会を損なうものと認識し、パリ協定の温室効果ガス削減目標の達成に貢献したいと考えております。現在、CO2排出量削減を取り組むべきテーマの1つに掲げ、持続可能な社会の実現に向けた施策を検討、実行しております。このような当社グループの気候変動対応の適切さを検証するためのベンチマークとして、TCFD提言に基づく情報開示を活用いたします。

今後も気候変動に真摯に向き合い、事業に影響する機会・リスクへの理解を深化させ、その取り組みの積極的な開示に努めてまいります。

〈ガバナンス〉

当社グループでは、気候変動への対応を重要な経営課題の一つとして位置付け、「スポーツをもっと身近に楽しむことのできる社会」の実現を目指しております。気候変動関連への対応について、代表取締役社長直轄の「サステイナビリティ推進プロジェクト」が、関連部門とともに課題の認識やコミットメントの進捗状況の取りまとめを行い、その内容について定期的に取締役会に報告を行っております。取締役会は、気候変動を含む環境・サステイナビリティに関連する重要事項や各コミットメントの進捗報告を受けることで、取組状況のモニタリングを行うとともに、その内容について、承認と必要な助言を行っております。

〈戦略〉

当社グループは、気候変動による世界的な平均気温の4℃上昇が社会に及ぼす影響は甚大であると認識し、気温上昇を1.5℃以下に抑制することをめざす動きに貢献していくことが重要であると考えております。2℃以下シナリオ(1.5℃目標)への対応を強化すべく、気候関連のリスクと機会がもたらす事業への影響の把握や、戦略の検討を進めております。

気候変動に伴うリスクには、温室効果ガス排出に関する規制強化や、気象災害の激甚化(台風・豪雨などによる水害発生等)による店舗・施設などへの被害が考えられます。一方、消費者の環境意識の向上に対応した商品・サービスの提供は、当社グループのビジネスの機会であると捉えております。

上記を踏まえ、当社の主要事業であるスポーツ用品小売事業の運営におけるリスクと機会の抽出を実施いたしました。各部門の業務において、気候変動の影響が及ぶ事象について想定し、これらのリスクや機会による影響の発現時期を、短期(3年未満)、中期(3~10年未満)、長期(10年以上)の観点で以下の表のとおり整理いたしました。

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〈リスク管理〉

当社グループでは、事業全般に関わる気候変動関連リスクと機会は、プロジェクトチームが中心となり全社より抽出した内容について、戦略企画室が経営への影響度、発生可能性などをふまえて重要性の識別を行い、当社グループとして管理すべき内容を取締役会に上程しております。

現状では主に短期・中期のリスク識別にとどまっており、また財務的影響などの定量的な分析は十分とは言えませんが、順次対応を拡大し、情報開示の充実を進めてまいります。

〈指標と目標〉

「サステイナビリティ推進プロジェクト」の2027年までに達成すべき5つの目標では、「CO2排出量削減活動

の推進」をテーマの1つとして掲げ、CO2排出量削減に向けた施策を検討・実行している他、資源循環の促

進、自然環境の保全活動などについて具体的な定量目標を定め、推進しております。

 CO2排出量削減の取り組みでは、具体的な数値目標として、当社グループの全事業所におけるエネルギー起

源CO2排出量を、2027年度までに2015年度対比で50%削減することを定めております。また、資源循環の促進で

は、アパレル、シューズ、バッグにおける環境対応商品の売上高比率を2027年までに30%以上に引き上げるこ

と、自然環境の保全活動では、2021年からの累計で2万人以上(社員含む)が環境保全に関する啓発活動に参

加する機会を提供することを目標に取り組んでおります。

 

⑧ 翌期に目標とする業績見込み

 翌連結会計年度に目標とする連結業績の見込値は次のとおりであります。

 なお、当該見込値は、新型コロナウイルス感染症についてこれまでのような大規模な行動制限が起きないと

仮定したうえで、過去の経営成績を参考に、通常予測可能な事項を盛り込んだ形で算定しております。

項目

当期実績値

翌期見込値

当期増減率(%)

売上高       (百万円)

232,332

248,000

6.7

営業利益      (百万円)

7,153

7,200

0.7

経常利益      (百万円)

8,988

8,650

△3.8

親会社株主に帰属する

当期純利益     (百万円)

5,310

5,020

△5.5

1株当たり当期純利益金額(円)

135.69

129.41

(注)翌期見込値は、(株)東京証券取引所の適時開示規則に基づき、2022年8月4日付で「2023年6月期の連結業績予想」として公表したものであります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には次のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)事業リスク

① 国内スポーツ小売業界の市場動向について

当社グループが属するスポーツ・レジャー用品業界におきましては、景気や個人消費の動向など国内の経済状態によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 新型コロナウイルス感染症の動向によっては、外出自粛などによるスポーツ・レジャー用品需要の減少や、店舗の営業休止または営業時間短縮を行うことでの来店客数の減少、景気悪化による個人消費の低迷などが発生し、業績に影響することが考えられます。また、世帯収入が伸びない中で生活必需品などの値上がりが続く場合には、スポーツ・レジャー用品への支出が抑制されることが考えられます。その他、既存のスポーツ・レジャー用品販売業者に加え、異業種からの新規参入企業や、インターネットショップ等の新たな業態との競争も生じている他、ナショナルブランドメーカーも消費者への直接販売(DtoC)を拡大するなど、競争環境は激しくなっております。

当社グループといたしましては、「スポーツデポ」「ゴルフ5」の更なる専門性強化、アウトドアに特化した専門店である「アルペンアウトドアーズ/マウンテンズ」の拡大による競争力の向上、マーケティング活動の推進による仕入数量の適正化および仕入先との継続的な交渉による仕入価格の引下げ等を行い、収益構造の強化を図っております。

ただし、今後日本国内におきましては人口減少が予想されており、当社グループの想定を上回る速度で市場規模の縮小が進行し、他社との競争激化により事業競争力が相対的に低下した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 季節的変動、および自然災害の発生について

当社グループの商品は、ゴルフ部門、スポーツライフスタイル部門、競技・一般スポーツ部門、アウトドア部門、ウインター部門から構成されておりますが、全般的に季節的変動の影響を受けることがあります。当社グループは、近年、冷夏や猛暑、暖冬や集中豪雨といった異常気象とも言える天候要因での販売不振が度々発生し、店舗における収益性の低下も招いています。当社グループといたしましては、商品構成の変更、自主企画商品の拡充、商品力の強化、および仕入・在庫コントロール精度の向上等により季節的変動の影響を低減させることに努めております。ただし、想定を超えた異常気象や、大地震、台風等の大規模自然災害の発生は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 店舗の出退店について

当社グループは、一般スポーツ市場の開拓を目的とした「スポーツデポ」、ゴルフ市場の開拓を目的とした「ゴルフ5」、アウトドア市場の開拓を目的とした「アルペンアウトドアーズ/マウンテンズ」の出店を継続して行うとともに、市場縮小および他社との競合等により採算が悪化した店舗については、改装または閉鎖をすることにより、競争力の向上に取り組んでおります。

そのため、出店に伴うオープン前の人件費、広告宣伝費および設備投資による減価償却費等の負担増により、当社グループが想定した売上高を確保できない場合には、収益性が低下する可能性があります。また、退店時におきましては、退店した土地建物を転貸することにより解約損の発生の抑制に努めておりますが、新たな借主を確保できない場合には、店舗設備の除却損に加えて、店舗解約損が一時的に発生することとなります。

当社グループは、日本国内で事業を展開しておりますが、売場面積が1,000平方メートルを超える新規出店および増床については、大規模小売店舗立地法の規制を受けており、都市計画、交通、地域環境等の観点から配慮を求められております。

当社グループにおいては、売場面積が1,000平方メートルを超える店舗の出店が中心であるため、これらの調整過程の中で、計画通りの出店もしくは増床が出来ず、出店計画の変更、延期等が発生する可能性があります。

④ 消費者の嗜好変化について

当社グループはゴルフクラブ、スキー・スノーボード用品等、趣味性の高い商品を取り扱っているため、消費者の嗜好の変化による影響を受けております。

当社グループといたしましては、商品企画精度の向上を図るとともに、販売動向に沿った自主企画商品の開発、供給に努めることにより、消費者の需要喚起を図っておりますが、消費者の嗜好の変化に対応できず、適切な商品政策が実施できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)事業継続に関するリスク

当社グループは、日本全国での商品販売を主たる事業として展開していますが、それを支える本社機能は株式会社アルペンの本社がある愛知県名古屋市に集中しています。大規模な地震や台風などの自然災害、或いは火災や停電、通信ネットワーク障害等が発生し、本社の施設等に損害が生じて本社機能が停止した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループで販売する商品は、多数のお取引先様からのナショナルブランド商品と自社が工場に生産を発注するプライベートブランド商品で構成されています。従いまして、大規模な自然災害の発生や世界的な感染症の蔓延などにより商品調達やサプライチェーンの寸断が発生する場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、新型コロナウイルス感染症についてはその動向次第で、外出自粛等の行動制限の措置が部活動やスポーツ観戦のあり方に大きな変化を与え、スポーツ用品需要が減少することが考えられます。また、店舗の休業や営業時間短縮等の措置により、来店客数が減少することが考えられ、このような場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)財務リスク

① 資金調達リスクについて

 当社グループでは、安定的な資金調達を図るため、金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しておりますが、本契約には一定の財務制限条項が付されており、当社グループがこれらに抵触した場合、期限の利益を喪失し、一括返済を求められる等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 財政状態及び経営成績の変動について

当社グループは、過年度より、資産価値が低下したリゾート施設等の固定資産の売却・除却、関係会社株式の評価減および減損会計の適用等、財務体質および収益性の改善に取り組んできたことにより、財務体質の改善が相当程度進んでいるものと認識しております。

ただし、当社グループは、業態上、総資産に占める有形固定資産の比率が相対的に高いことに加えて、今後におきましても新規出店等により、当該資産の構成比率は高まるものと考えております。そのため、店舗設備等の収益性の低下、地価等の下落等が生じた場合には、損失が発生する可能性があります。

③ 為替変動の影響について

当社グループは、価格競争力のある商品調達を行うことを目的として、一部の商品を海外から直接、もしくは海外メーカーの日本法人等から間接的に仕入れております。

当社グループは為替変動リスクを抑制するために、為替予約等のヘッジを行っておりますが、為替レートが急激に変動した場合には、仕入原価の上昇要因となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 敷金保証金の回収可能性について

当社グループは土地所有者との間で長期賃借契約を締結し、主に店舗用地を確保しておりますが、店舗閉鎖等、当社グループの事情による中途解約については、出店時に支払った敷金保証金が返還されない場合があります。さらに、出店後の土地所有者の信用状態が悪化した場合においても、敷金保証金が返還されない可能性があります。

 

(4)コンプライアンスリスク

① 個人情報の取り扱いについて

当社グループにおいては、インターネット通販顧客およびアルペングループメンバーズ会員等の個人情報を有しているため、個人情報保護規程の整備、従業員の教育、個人情報の漏洩防止対策等の安全対策をとり、個人情報の漏洩の防止に取り組んでおります。

ただし、顧客情報が流出し、当社グループの信用力が低下した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 製造物責任について

当社グループは、国内外の工場で厳格な品質管理を行い、各種製品を製造していることに加えて、万一の場合に備えて製造物責任賠償に係る各種保険に加入しております。

ただし、大規模なリコール等につながる製品の欠陥が生じた場合には、加入している保険の補償額限度内で賠償を賄える保証がないだけでなく、多額のコストの発生、当社グループの信用力の低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は以下のとおりであります。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。詳細は、「第5 経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載しております。

 

①財政状態及び経営成績の状況

a.経営成績

当連結会計年度(2021年7月1日~2022年6月30日)における事業環境は、新型コロナウイルスの感染拡大に左右される状況が続いたものの、この春以降は感染者数も落ち着く方向にあり、社会活動にも正常化の動きが見られるようになりました。しかし一方で、不安定な海外情勢や、急激な為替変動、資源価格の高騰などもあり、先行きは不透明な状況が続いております。

消費環境におきましては、断続的な行動制限や外出自粛により個人消費は低調な推移が続きましたが、人出の回復が進むにつれ、消費にも改善傾向が見られております。スポーツ用品小売業界におきましては、部活動や各種行事が制限されたことの影響で需要の停滞が続く領域がある一方、ゴルフなどは好調に推移しており、カテゴリによって動向が大きく異なっております。

今後につきましては、さらなる需要回復への期待があるものの、足元では感染拡大の第7波として再びコロナ感染者数が高水準となっていることや、物品・サービスの値上がりが消費活動へ影響することなど、予断を許さない状況となっております。

このような状況のもと、当社グループは、消費環境の変化にいち早く対応すべく、ECサイトのサービス拡充や利便性の向上、自社ポイントプログラムの会員数拡大、店舗とECの連携強化などのデジタル領域の強化を引き続き進めております。

リアル店舗におきましては、大型旗艦店を始めとした複数の新規出店でシェア拡大を図るとともに、店舗スタッフの専門性を高める教育によって販売力の向上に取り組んでまいりました。また、販促面におきましても、創業50周年を記念した企画の打ち出しを進め、売上高の確保に注力してまいりました。

その結果、当連結会計年度における売上高は前年とほぼ同水準となりました。主な商品部門別の概要といたしましては以下のとおりとなります。

ゴルフ用品の既存店売上高は前年実績を上回る結果となりました。密回避のスポーツとしてプレー人口が増加したことによる好調な市場環境が継続しております。売上の中心となるゴルフクラブの需要が引き続き堅調に推移したほか、品揃えを強化しているゴルフアパレルについても好調な推移をしております。

競技・一般スポーツ用品、スポーツライフスタイル用品の既存店売上高は前年実績を下回る結果となりました。特に競技スポーツにおきましては、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置で部活動が制限された期間に売上が落ち込み、新型コロナウイルスの感染拡大の程度によって需要が大きく変動する、不安定な状況が継続しました。スポーツライフスタイル用品につきましても、外出が自粛される中では需要が伸びない時期が続きましたが、春先以降は外出機会の増加に伴いアパレルを中心に回復基調が強まりました。

アウトドア用品の既存店売上高は前年実績を下回る結果となりました。夏場の天候不順により売上を大きく落としたことが要因ですが、その後も市場全体で取扱店舗の増加が続いたことで需給バランスが悪化し、値引き販売が増えるなど競争環境がやや厳しくなったことから、落ち込み分を取り戻すまでには至りませんでした。なお、アウトドア業態の新規出店を継続していることから全社ベースの売上高は前年を上回っております。

ウインター用品の既存店売上高は前年実績を上回る結果となりました。降雪に恵まれたことでスキー・スノーボード市場は堅調な推移を示したものの、在庫量が限られたこともあって、売上の伸びは限定的となりました。

利益面につきましては、行動制限等による需要の低下に対して購買促進のための値下げ企画を多く実施したこと

や、競争環境の変化によって、売上総利益率が低水準で推移いたしました。販売費及び一般管理費につきましては、既存店改装やECの強化などを継続したほか、新規出店のための支出があったことで前年を上回りました。これらの結果として、当連結会計年度の営業利益は前年を下回ることとなりました。

店舗の出退店の状況につきましては、「アルペン」6店舗、「スポーツデポ」5店舗、「ゴルフ5」3店舗を出店し、「アルペン」2店舗、「スポーツデポ」2店舗、「ゴルフ5」1店舗を閉鎖した結果、当連結会計年度末の店舗数は「アルペン」56店舗、「スポーツデポ」148店舗、「ゴルフ5」196店舗、「その他」3店舗の計403店舗となり、売場面積は4,101坪増加し253,888坪となりました。

以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は232,332百万円(前年同期比0.4%減)、営業利益7,153百万円(同52.6%減)、経常利益8,988百万円(同46.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益5,310百万円(同50.7%減)となりました。

b.財政状態

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ14,609百万円減少し、193,299百万円となりました。主な要因は、商品及び製品が増加した一方、現金及び預金が減少したことによるものであります。

(負債)

 負債は、前連結会計年度末に比べ17,130百万円減少し、81,971百万円となりました。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金及び長期借入金が減少したことによるものであります。

(純資産)

 純資産は、前連結会計年度末に比べ2,521百万円増加し、111,328百万円となりました。主な要因は、自己株式の減少、および利益剰余金の増加によるものであります。

 

②キャッシュ・フローの状況

項目

前連結会計年度

(自 2020年7月1日

至 2021年6月30日)

当連結会計年度

(自 2021年7月1日

至 2022年6月30日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

46,882

△4,700

投資活動によるキャッシュ・フロー

△5,745

△7,546

財務活動によるキャッシュ・フロー

△4,756

△15,916

現金及び現金同等物に係る換算差額

23

64

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

36,402

△28,099

現金及び現金同等物の期首残高

20,756

57,159

現金及び現金同等物の期末残高

57,159

29,059

 

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ28,099百万円減少し、29,059百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、使用した資金は4,700百万円(前年同期は46,882百万円の獲得)となりました。

これは主に棚卸資産の増加額8,611百万円、および法人税等の支払額6,936百万円の計上により資金が減少したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、使用した資金は7,546百万円(同31.4%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3,856百万円、および差入保証金の差入による支出2,120百万円により資金が減少したことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、使用した資金は15,916百万円(同234.6%増)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出12,100百万円、および配当金の支払額1,958百万円により資金が減少したことによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.仕入実績

当社グループは、小売事業の単一セグメントとみなしておりますが、当連結会計年度における仕入実績を商品部門別に示すと、次のとおりであります。

名称

当連結会計年度

(自 2021年7月1日

至 2022年6月30日)

前年同期比(%)

 

ゴルフ(百万円)

57,970

112.9

 

スポーツライフスタイル(百万円)

49,525

102.0

 

競技・一般スポーツ(百万円)

19,181

103.2

 

アウトドア(百万円)

17,406

146.0

 

ウインター(百万円)

3,479

337.2

 

小売事業(百万円)

147,562

112.2

 

その他(百万円)

757

159.6

 

合計(百万円)

148,320

112.3

(注)金額は仕入価格によっております。

 

 

b.販売実績

当社グループは、小売事業の単一セグメントとみなしておりますが、当連結会計年度における販売実績を商品部門別、および販売業態別に示すと、次のとおりであります。

(商品部門別売上高)

名称

当連結会計年度

(自 2021年7月1日

至 2022年6月30日)

前年同期比(%)

 

ゴルフ(百万円)

93,126

104.6

 

スポーツライフスタイル(百万円)

52,141

96.4

 

競技・一般スポーツ(百万円)

47,034

92.4

 

アウトドア(百万円)

29,439

102.6

 

ウインター(百万円)

6,671

100.6

 

小売事業(百万円)

228,413

99.6

 

その他(百万円)

3,919

100.9

 

合計(百万円)

232,332

99.6

 

 

(販売業態別売上高)

名称

当連結会計年度

(自 2021年7月1日

至 2022年6月30日)

前年同期比(%)

 

アルペン(百万円)

25,020

93.1

 

ゴルフ5(百万円)

83,625

103.2

 

スポーツデポ(百万円)

93,674

94.4

 

ECその他(百万円)

26,092

117.5

 

小売事業(百万円)

228,413

99.6

 

その他(百万円)

3,919

100.9

 

合計(百万円)

232,332

99.6

 

 

(地域別売上高)

地域

売上高(百万円)

前年同期比(%)

期末事業所数

期中事業所異動状況

開設

廃止

北海道

13,310

91.3

24

青森県

407

85.4

岩手県

1,239

92.8

宮城県

2,283

95.4

秋田県

467

89.8

山形県

1,121

95.9

福島県

1,106

91.5

茨城県

6,091

95.1

14

栃木県

3,574

97.1

群馬県

3,045

95.1

埼玉県

5,990

99.4

17

千葉県

10,723

97.4

27

東京都

11,689

119.6

34

山梨県

2,903

90.0

神奈川県

8,670

103.5

24

新潟県

3,660

93.2

10

富山県

2,022

94.8

石川県

2,741

94.8

福井県

1,640

98.0

長野県

5,889

95.0

12

岐阜県

2,038

73.4

10

静岡県

7,467

101.8

18

愛知県

48,656

111.0

47

三重県

5,036

98.0

13

滋賀県

2,488

88.5

京都府

3,686

97.2

大阪府

11,167

98.7

29

兵庫県

12,805

98.2

21

奈良県

2,462

98.8

和歌山県

1,006

96.0

鳥取県

1,877

92.1

島根県

841

95.0

岡山県

1,700

98.5

広島県

4,193

103.0

山口県

1,371

97.0

徳島県

1,855

98.3

香川県

3,872

94.3

愛媛県

1,592

89.1

高知県

1,204

94.3

福岡県

9,879

99.5

14

長崎県

2,890

94.6

佐賀県

1,855

93.2

熊本県

3,257

101.3

大分県

1,853

94.2

宮崎県

2,767

95.9

鹿児島県

2,759

96.3

沖縄県

4,329

92.3

海外

379

132.7

調整額

△1,547

合計

232,332

99.6

461

17

17

(注)調整額は、収益認識に関する会計基準の適用により、将来利用されると見込まれる金額を売上高より調整額と

して控除しておりますが、控除する金額を地域別に振分けることが困難なため、売上高の合計金額から一括し

て減額しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討結果

当社グループにおける財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①当連結会計年度の経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は、断続的な行動制限や外出自粛要請などを受けて、都市部やショッピングセンターを中心に人流と客数増減の影響を大きく受けました。そのような中、密を避けられるスポーツとしてプレー人口が増加したゴルフにつきましては、売上の中心となるゴルフクラブや、品揃えを強化しているアパレルの需要が引き続き好調な推移となった一方で、競技・一般スポーツ用品やライフスタイル商品は、外出が自粛される中では需要が伸びない時期が続くなど、新型コロナウイルスの感染拡大の程度によって需要が大きく変動する不安定な状況が続きました。また、アウトドア用品につきましては、夏場の天候不順により、売上を大きく落とした他、市場全体で取扱店舗の増加が続いたことで、需給バランスが悪化し、値引き販売が増えるなど競争環境がやや厳しくなりました。これらにより、当連結会計年度の売上高は、前年同期比0.4%減少し、232,332百万円となりました。

(売上総利益)

 当連結会計年度の売上総利益は、売上高が前年を下回ったのに加え、行動制限等による需要の低下に対して購買促進のための値下げ企画を多く実施したことや、競争環境の変化によって、売上総利益率が低水準で推移した他、商品評価損の計上も増加したことから同6.3%減少し、92,519百万円となりました。

(販売費及び一般管理費)

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、既存店改装やECの強化などを継続したほか、新規出店のための

支出があったことで前年を上回り、同2.0%増加の85,366百万円となりました。

(営業利益)

 当連結会計年度の営業利益は、売上高の減少および売上総利益率が低水準で推移したことにより売上総利益は

6,276百万円減少した他、販売費及び一般管理費も1,658百万円増加したことにより、同52.6%減少し、7,153百万

円となりました。

(経常利益)

 当連結会計年度の経常利益は、営業利益が減少したことなどにより、同46.6%減少し、8,988百万円となりま

した。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益が7,848百万円減少したことなどにより、同

50.7%減少し、5,310百万円となりました。

 

②当連結会計年度の財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ14,609百万円減少し、193,299百万円となりま

した。流動資産は、商品及び製品が8,581百万円増加した一方、現金及び預金が28,042百万円減少したことによ

り、前連結会計年度末に比べ16,471百万円減少の113,199百万円となりました。固定資産は、新規出店や既存店

改装、物流倉庫へのロボット導入等の投資を行ったことにより、前連結会計年度末に比べ1,861百万円増加の

80,100百万円となりました。

(負債)

 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ17,130百万円減少し、81,971百万円となりまし

た。流動負債は、1年内返済予定の長期借入金の減少や、その他に含まれる未払法人税等が減少したことによ

り、前連結会計年度末に比べ9,603百万円減少の71,412百万円となりました。固定負債は、長期借入金の減少、

店舗のクローズ等に伴うリース債務の減少により、前連結会計年度末に比べ7,526百万円減少の10,558百万円と

なりました。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、自己株式の減少や利益剰余金の増加により、前連結会計年度末に比べ

2,521百万円増加し、111,328百万円となりました。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、将来事象の結果に依存するため確定できない金額については、仮定の適切性、情報の適切性及び金額の妥当性に留意した上で会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。

連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象については、連結財務諸表の注記事項(重要な会計上の見積り)として記載されているため、記載を省略しています。

 

④資本の財源及び資金の流動性について

(資金需要)

当社グループの運転資金需要は、主に商品の仕入れ、販売費一般管理費等の費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規出店や既存店舗の改装、及びソフトウエア投資といったスポーツ関連小売事業に関するものに加えて、周辺領域に関する固定資産投資等によるものであります。

(財政政策)

当社グループは、キャッシュ・フロー経営による手元資金での小売事業運営を基本方針としつつ、事業活動の維持拡大に一時的に必要となる資金を、国内外で安定的に確保するために、資金の性格に応じて金融機関からの借入等で資金調達を行っております。

経常的な運転資金は、主な取引金融機関各行で設定している当座貸越枠内での調達を中心としていますが、長期資金需要がある場合には、年度単位で作成している資金計画に基づき、金利動向や返済計画等を考慮しつつ、長期借入金での調達を適宜判断して実施しております。また、主要な国内金融機関との間にコミットメントライン契約を締結しており、金融・資本市場の流動性が逼迫した状況下でも十分な流動性を確保しております。

グループ内での資金調達に関しては、当社からのグループファイナンスで対応しております。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、経営上の重要な契約または締結等はありません。

 

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。