第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループでは「わたしたちは、すべての人の、クオリティ オブ ライフに向きあいます。いつでも、どこでも、あなたに。」を企業理念とし、「あなたの、いちばん近くにある安心」をスローガンとして掲げ、患者さまのQOL向上に役立つ医療サービスを提供することを基本方針としております。
 また、当社グループの全役職員は、コンプライアンスの精神に則り、各種法令、規則等の遵守、自律的に何が倫理的に正しい行為かを考え、その価値判断に基づき行動いたします。

 

(2)目標とする経営指標

資本効率を重視する連結業績管理制度を採用し、自己資本利益率(ROE)や総資産利益率(ROA)を基準とした経営管理を行っております。

 

(3)経営環境及び対処すべき課題

当社グループは、総合ヘルスケアカンパニーへ躍進するために、更なる成長に向けて連結売上高3,000億円、営業利益250億円を中期目標として掲げております。実現のためのキーワードとして、当社グループは「規模の拡大」「利益最大化」「デジタル化」を掲げ、全社一丸となって取り組んでまいります。

当社グループでは医療格差や環境問題に対し、ESGの更なる推進を目指し、“健康で豊かな持続可能な社会”の実現に向けた取り組みを進めております。当社グループは、事業活動を通してステークホルダーの皆さまにとっての社会的価値、経済的価値の向上のための議論を進めており、具体的な価値や進捗の見える化に取り組んでまいります。

 

事業戦略については次のとおりであります。

 

① 保険薬局事業

保険薬局事業においては、新たな事業の柱として在宅・施設調剤を推進してまいります。当社保険薬局では、在宅基幹店を設定し施設と各店舗間の調整・サポートを行う等戦略的に取り組むことによって、患者さまに寄り添う医療の実現に注力いたします。

さらに、患者さま自身が適した薬局を選択できるように、特定機能を持つ薬局として、入退院時や在宅医療において他医療提供施設と連携して対応できる「地域連携薬局」及び、がん等の専門的な薬学管理に他医療提供施設と連携して対応できる「専門医療機関連携薬局」の認定制度が2021年8月より開始されることが示され、この認定の取得に向けて、薬剤師の育成等準備を進めております。今後も引き続き患者さまから求められる質の高い薬局づくりに努めてまいります。

また、引き続き規模の拡大にも取り組んでまいります。新規出店やM&Aを積極的に行うことで、医療の継続や質の平準化を進め、地域医療の安定化及び患者さまの利便性向上に今まで以上に寄与できる体制を構築するとともに、優秀な人財の相互交流による企業価値向上を図ってまいります。加えて、異業種との協業による認知度向上を図ってまいります。

コスト構造改革については業務のシステム化やゼロベースでのコストの見直し、人事制度改革等により生産性を向上させ、利益の最大化に努めてまいります。さらに、当社グループはデジタル・人工知能技術の活用に向けてDX・AI推進室を設置しております。今後は、デジタルトランスフォーメーションの展開を強化し、オンライン資格確認の早期導入や行政との連携による新たなお薬の配送方法の実現など、次世代薬局の構築を推進してまいります。

 

[新型コロナウイルス感染症対策]

当社グループは、コロナ禍において『医療の継続』を最優先に薬局の運営を続けてまいりました。全従業員にマスクの着用手洗い・うがい、消毒、検温等の基本行動を徹底し、また全国の各拠点にアクリルパーテーションやオゾン除菌・脱臭器「AIR BUSTER(エアバスター)」の設置を進める等、感染症拡大防止に最大限努めた薬局運営を行ってまいりました。さらにお薬をお渡しする際に人と人との接触を極力少なくするため、オンライン服薬指導システムの導入を進め、スマートフォンを使って処方箋を簡単に送信できる「クオールグループ処方せん送信&お薬手帳」アプリを活用する等して安全性・利便性の高いサービスを提供いたしました。

また、新型コロナウイルスワクチンの接種協力依頼に対応するため、COVID-19ワクチンプロジェクトを立ち上げており、事前研修等の準備を進めております。当社グループは、ワクチン集団接種会場等に薬剤師を積極的に参画させ、問診票の確認・薬剤調製業務・接種後の体調管理を実施するとともに、かかりつけ薬局機能の一部として、当社保険薬局においてワクチン接種前の予診票記入サポート・ワクチン接種後の体調管理を継続して実施してまいります。

 

② 医療関連事業

主要事業であるCSO事業においては、専門領域MRの育成プログラムの拡大や、継続した教育による質の向上等、医療現場から求められる優秀な人財の育成に注力するとともに、M&Aによる規模の拡大を目指します。

紹介派遣事業においては、各分野における専門性の追求を基本戦略として、クライアントへ長期的に価値を提供する取り組みを進めていくことで市場シェアの拡大を図ってまいります。今後はM&A等によって人財、コンサルティング、教育、Web(ポータルサイト、求人広告サイトなどの運営)等の分野でサービスラインナップを拡充することで、顧客が抱えている様々な経営課題に対してワンストップで解決できる体制を確立してまいります。

医薬品製造販売事業においては、引き続き自社製品の販売促進及び大手提携製薬企業との共同プロモーションを行うとともに、製造工程を可視化し作業者への指示や支援を行う生産実行システム(MES)の更新に向けて準備を進めてまいります。今後も品質管理と安定供給のためにコンプライアンスを徹底してまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)法的規制等について

a. 当社グループの行う事業について

当社グループにおける保険薬局事業及び医療関連事業では、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下、薬機法)」「健康保険法」「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」等の法令による規制を受けております。各都道府県等の許可・登録・指定・免許を受けることができない場合、関連する法令に違反した場合、または法令が改正された場合等において、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

b. 薬剤師の確保について

保険薬局業務においては、「薬剤師法」第19条に基づき薬剤師以外の調剤が禁じられております。また、薬局、店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令に基づき、1日平均取扱処方箋40枚に対して1人の薬剤師を配置する必要がある旨定められております。

このため、新規採用者数の減少・退職者数の増加などにより薬剤師の必要人数が確保できない場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)保険薬局の事業環境について

a. 医薬分業の動向について

医薬分業は、医療機関と保険薬局がそれぞれ専門分野で業務を分担し、国民医療の質の向上を図ろうとするものであり、国の政策として推進されてきました。今後、動向が変化する場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

b. 調剤報酬・薬価改定について

調剤売上は、薬剤料収入と技術料収入から成り立っており、調剤報酬及び薬価は厚生労働省により定められております。また、調剤報酬及び薬価は、国民医療費を抑制するため、段階的に改定されております。今後、調剤報酬・薬価改定が行われ、調剤報酬及び薬価の点数、金額等が変更になった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)新規出店政策について

当社グループは、当連結会計年度末現在、811店舗を運営しております。最近の当社グループの業容拡大には、店舗数の拡大が大きく寄与しております。

今後ともM&Aを含めて店舗数の拡大を図っていく方針でありますが、当社グループの出店条件に合致する新規案件を確保できないことにより計画どおりに出店できない場合には当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)資金調達について

当社グループの事業資金の一部は、金融機関からの借入により調達しております。このため、景気の後退、金融市場の悪化、金利の上昇、当社グループの信用力の低下、業績の見通しの悪化等の要因により、当社グループが望む条件で適時に資金調達を行えない可能性があります。万一当社グループが今後資金調達を望ましい条件で実行できない場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)調剤過誤について

当社グループでは、調剤過誤を防止するために、社内教育を徹底し、加えて、調剤過誤防止システムの導入や社内イントラネットにおいて実績を収集し、様々な対策を講じております。しかし、調剤過誤が発生し、訴訟を受けて多額の損害賠償の支払いや、それに伴う社会的信用を損なうことがあった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)個人情報の利用・管理について

当社グループは、業務上多くの個人情報を保有しておりますが、その管理は適切に行っております。当社では2005年4月の「個人情報保護法」の施行にあわせて、個人情報保護に関する当社の基本方針を明確化した「個人情報保護方針」及び個人情報取扱いに関する基本事項を定めた「個人情報保護基本規程」を制定して、個人情報の保護について十分注意し漏洩防止に努めております。万一個人情報が漏洩した場合、当社グループの社会的信用は低下し、損害賠償責任が生じ、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

 

(7)消費税等の影響について

保険薬局事業においては、社会保険診療に係わる調剤売上は消費税法上非課税となる一方、医薬品等の仕入は同法において課税されております。このため、当社グループ内の保険薬局事業会社は、消費税等の最終負担者となっており、仕入先に支払った消費税等は、売上原価に計上されております。

過去の消費税等の導入時及び消費税率改定時には、消費税率の上昇分が薬価の改定において考慮されておりましたが、今後、消費税率が改定され、その影響が薬価に反映されなかった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)のれんの減損について

当社グループは、M&A等により事業拡大を図ることを経営戦略として推進しております。M&A等においては、将来にわたり安定的な収益力を確保できることを十分に検討しておりますが、将来、計画どおりに収益を確保出来ない場合にはのれんに係る減損損失が発生し、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)知的財産権について

当社グループが各種サービスを展開するにあたっては、他者の持つ特許権、商標権等の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っておりますが、万一、他者の知的財産権を侵害した場合には、多額の損害賠償責任を負う可能性があります。

また、当社グループの持つ知的財産権を侵害されないよう細心の注意を払っておりますが、他者からの侵害を把握しきれない、もしくは適切な対応ができない場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)その他の規制について

当社グループが各種サービスを展開する上で、「薬機法」による広告の制限等の規制、または公正取引委員会による「医療用医薬品製造業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」等の医薬品業界特有の各種規制には特段の注意を払っております。

今後においても、各種規制については十分に留意して事業運営を行う方針ですが、業界の様々な動きに対して、法令や業界団体による規制等の改廃、新設が行われる可能性があります。これら新たな動きに当社グループが何らかの対応を余儀なくされた場合や、当社グループがこれらに対応できない場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)災害等について

事業展開している地域において、予期せぬ火災、テロ、戦争、疫病、地震、異常気象等により、店舗の損壊、店舗への商品供給の停止及びその他店舗の営業継続に支障をきたす事態が発生した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)新型コロナウイルス感染症の影響について

保険薬局事業においては新型コロナウイルス感染症により、患者さまの医療機関への受診控え及び医療機関の外来診療の抑制、処方日数の長期化等により処方箋枚数が減少しております。今後さらに感染拡大や長期化が起きた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、新型コロナウイルス感染症対策として、アクリル板の設置や従業員へのマスク配布を行う他、当社グループの全従業員を対象とした「新型コロナウイルス(COVID―19)関連行動指針」を定め、感染拡大防止に尽力しております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積りが必要になる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。詳細については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績等の状況

調剤薬局業界においては、新型コロナウイルスの感染拡大による患者さまの医療機関への受診控え及び医療機関の外来診療の抑制により受付回数減少の影響を受ける等厳しい状況が続いております。また、2020年9月に施行された「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律」(改正薬機法)によりオンライン服薬指導が全国で実施可能となる他、服薬期間中のフォローアップが義務化される等、新しい生活様式への対応が求められております。

当社グループではこのような激変した社会においても患者さまにいちばん近い会社であり続けるため、新型コロナウイルスから患者さま・従業員を守る経営を最優先してまいりました。全社戦略についてはウィズコロナの時代の中で中期目標を実現するために、事業ポートフォリオの再構築を行い、「規模の拡大」「利益の最大化」「デジタル化」に全事業一体となって取り組みました。

保険薬局事業においては、オンライン服薬指導への対応として、調剤薬局窓口支援システム「Pharms(ファームス)」をはじめとした複数のオンライン服薬指導支援システムをグループ薬局全店舗に導入を進めております。

また、現在積極的に販売促進活動を行っているオゾン除菌・脱臭器「AIR BUSTER(エアバスター)」は好調に推移し、販売計画を前倒しで達成する見込みとなりました。さらに、小型で軽量な「AIR CUBE(エアキューブ)」「スペースくりんLOOP(ループ)等の新たなオゾン関連商品の取り扱いを開始する等、感染症拡大防止に資する商品の普及を通じて、地域の皆さまの安心・安全な暮らしを支えてまいります。

医療関連事業においては、CSO事業と医薬品製造販売事業が順調に推移いたしました。成長分野である医療関連事業を拡大していくことで、営業利益に占める割合を高め、総合ヘルスケアカンパニーへと前進するための安定した基盤を構築してまいります。

当社グループでは、認知度向上による患者さま・お客さまの増加や、質の高いサービスを提供することによって定着化へ繋げるために、ブランディング戦略の一環として、商業施設への大型看板の設置や阪神甲子園球場への企業ロゴの掲出、薬剤師の活躍を描いたフジテレビドラマ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」の番組連動CMの放映を行いました。

このような環境のもと、当連結会計年度における当社グループ連結業績は、売上高161,832百万円(前年同期比 2.2%減少)、営業利益7,364百万円(前年同期比4.8%減少)、経常利益7,403百万円(前年同期比7.7%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,365百万円(前年同期比17.3%減少)となりました。また、EBITDAについては、12,035百万円(前年同期比2.6%減少)となりました。

 

セグメント別の財政状態及び経営成績は、次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、「BPO事業」としていた報告セグメント名称を「医療関連事業」に変更しております。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。
 

a. 保険薬局事業

保険薬局事業の事業戦略については、M&Aや新規出店による規模の拡大、コスト構造改革による利益の最大化、次世代薬局等のデジタル化に取り組みました。

当連結会計年度において、出店状況は、新規出店16店舗、事業譲受5店舗、子会社化による取得13店舗の計34店舗増加した一方、閉店16店舗、事業譲渡12店舗の計28店舗減少した結果、当事業全体で店舗数は811店舗となりました。今後も付加価値の高い薬局を展開していくためにM&A基準の厳格化等、戦略的出店による規模の拡大を図ってまいります。

新型コロナウイルス感染症による業績への影響を最小限にするための取り組みとして、コスト適正化プロジェクトによる、外部環境の変化に柔軟に対応できる強靭な企業体質への変革を進めてまいりました。その結果、残業の減少や、経費の適正化など着実な成果を上げております。

薬局運営においては、クオール薬局恵比寿店に自動薬剤ピッキング装置「ドラッグステーション」や、オープン型宅配便ロッカー「PUDO(プドー)ステーション」、遠隔操作ロボット「newme(ニューミー)」といった最新鋭の技術を導入した他、ナチュラルローソンクオール薬局豊洲三丁目店においては、QRコードを使うことで非対面・非接触でお薬の受け取りを可能にするロッカーを導入する等、次世代薬局のモデルを構築いたしました。

また、薬局事業の新たな柱として在宅・施設調剤の推進を図っております。個々の患者さまに寄り添った医療を提供することにより、患者さまに安心して頼っていただける薬局を確立してまいります。

業績につきましては、処方の長期化による処方箋単価の上昇や、マスク・除菌消臭水等の感染予防商品の売上が増加した一方で、新型コロナウイルス感染症による受付回数の減少とそれに伴う技術料収入の減少等により減収減益となりましたが、国の求めるかかりつけ薬局・健康サポート薬局としての機能向上を進めるとともに、後発医薬品調剤体制加算や地域支援体制加算の取得店舗数を着実に伸ばしてまいりました。なお、健康サポート薬局の認定数は当連結会計年度末時点で154店舗となりました。

その結果、売上高は148,722百万円(前年同期比2.9%減少)、営業利益は6,478百万円(前年同期比10.7%減少)となりました。

なお、グループ内取引の経営管理料を除いた後の営業利益は、8,074百万円(前年同期比2.3%減少)となります。

また、当連結会計年度末の資産合計は、87,717百万円となり、前連結会計年度末から3,788百万円減少しております。

当社グループの属する保険薬局業界においては、調剤報酬・薬価改定が行われ、調剤報酬及び薬価の点数、金額等が変更になった場合や関連する法令が改正された場合等において、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
 詳細については、「第2  事業の状況  2  事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

b. 医療関連事業

CSO事業においては、社内認定制度を設けている他、領域別の研修やEラーニングを行う等、医療現場から求められるCMRの育成に注力いたしました。今後も引き続き専門性の高いCMRや製薬企業への営業力等を強みに、ウィズコロナの時代に適した施策を提案してまいります。

紹介派遣事業においては、医療関連事業の中核であるアポプラスステーション株式会社の紹介派遣事業をアポプラスキャリア株式会社として分社化しており、2020年10月1日より事業を開始いたしました。職種増加と業界内シェア拡大を進めるとともに、新たに事業承継支援やコスト削減支援といった、提供するサービスの拡充による売上増加に取り組んでまいりました。

医薬品製造販売事業においては、当社保険薬局での自社製品の販売促進及び大手提携製薬企業との共同プロモーション、治験薬の取り扱いにより収益改善を実現しました。また、工場への設備投資、専門人財の採用や組織再編等、製薬企業としての機能強化も継続しており、受託製造をはじめとした事業の拡大に取り組みました。加えて、医薬品の品質管理と安定供給体制のため、製造工程や環境の確認を行いました。今後も人為的ミスの発生防止や不正を発生させない仕組みづくりによって、品質管理の意識向上に努めてまいります。

その結果、売上高は13,109百万円(前年同期比7.2%増加)、営業利益は1,350百万円(前年同期比0.4%増加)となりました。

なお、グループ内取引の経営管理料を除いた後の営業利益は、1,476百万円(前年同期比2.0%増加)となります。

また、当連結会計年度末の資産合計は、10,899百万円となり、前連結会計年度末から1,243百万円減少しております。

当社グループが行う医療関連事業の運営においては、法令による規制を受けており、各都道府県等の許可・登録・指定・免許を受けることができない場合や関連する法令に違反した場合、または法令が改正された場合等において、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
 詳細については、「第2  事業の状況  2  事業等のリスク」に記載のとおりであります。

※EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額

※CSO:Contract Sales Organizationの略

※CMR:Contract Medical Representativeの略

 

(2) 販売、処方箋応需の実績

a. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

構成比(%)

前年同期比(%)

保険薬局事業

薬剤に係る収入

104,970

64.9%

△2.0%

調剤技術に係る収入

31,861

19.7%

△6.3%

一般薬等売上

11,890

7.3%

△1.6%

小計

148,722

91.9%

△2.9%

医療関連事業(注)2

13,109

8.1%

7.2%

合計

161,832

100.0%

△2.2%

 

   (注)  1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.当連結会計年度より、「BPO事業」としていた報告セグメント名称を「医療関連事業」に変更

しております。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありま

せん。

 

b. 処方箋応需実績

当連結会計年度における保険薬局事業の処方箋応需実績は、次のとおりであります。

 

処方箋応需枚数(千枚)

前年同期比(%)

13,369

△9.8

 

 

(3)キャッシュ・フロー

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが12,912百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが3,065百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが6,114百万円の支出となりました。この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ3,732百万円増加し19,498百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

税金等調整前当期純利益6,895百万円及び売上債権の減少額4,680百万円等により、12,912百万円の収入(前年同期4,468百万円の収入)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

有形固定資産の取得による支出1,635百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出655百万円、事業譲受による支出573百万円等により、3,065百万円の支出(前年同期8,670百万円の支出)となりました。 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

長期借入れによる収入9,143百万円及び長期借入金の返済による支出9,835百万円、自己株式の取得による支出1,877百万円、短期借入金の純減額1,612百万円、社債の償還による支出1,108百万円、配当金の支払額1,058百万円等により、6,114百万円の支出(前年同期225百万円の支出)となりました。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、新規出店及びM&A等によるものであります。

当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。また、多額な資金需要が発生した場合にはエクイティファイナンス等による調達手段を検討し対応することを基本としております。

 

(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

 

①のれんの減損の兆候に関する判断について

保険薬局事業においてのれんを含む、より大きな単位について減損の兆候に該当する事象がある場合には、より大きな単位で減損を認識するかどうかの判定を行いますが、当社グループにおいては営業活動から生ずる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナスとなっているかどうかだけでなく、経営環境の著しい悪化に該当するかどうかの検討も重要となります。

経営環境の著しい悪化に該当するかどうかの検討は、主として、のれんを含む、より大きな単位ごとに重要な指標である売上及びその仮定の構成要素である処方箋枚数について当連結会計年度における傾向分析及び当連結会計年度の実績と将来の見積りの整合性を検討することにより実施されます。

 

②新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う会計上の見積り

保険薬局事業においては新型コロナウイルス感染症により、患者さまの医療機関への受診控え、医療機関の外来診療の抑制及び受付回数の減少が2022年3月期においても当連結会計年度と同様の傾向で持続すると認識しております。
 当社グループにおいては、連結財務諸表作成時において入手可能な情報に基づき、固定資産の減損会計及び繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りを行っております。
 なお、新型コロナウイルス感染症の収束時期は依然として不透明な状況であり、その経済環境への影響が変化した場合には、2022年3月期の連結財務諸表に影響を与える可能性があります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。