(1)事業等のリスク
当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生はありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間会計期間におけるわが国経済は、緩慢的な回復基調にあるものの、物価高騰の長期化や金融政策等の影響により、消費意欲が低迷し、更に米国の関税政策などによる海外経済の減速や中東地区等の地政学的緊張を背景に引き続き先行きが不透明な状況です。外食産業においては、全体的に回復基調にあるものの、原材料価格の高騰や人材確保に係る費用の増加など、依然として厳しい環境が続いております。
こうした状況のもと、2025年は『漸進』を当社のテーマとして、お客様へ安心・安全な商品の提供を最優先課題としながら、既存店舗のDX化の推進、アジアを中心とした海外展開、新規事業の発展に注力しました。
しかしながら、売上高は昨年を上回ったものの、株主数増加に伴い株主優待関連が想定より増加したこと、資本金が増加したことに伴う費用が発生したこと、収益性の低下した店舗資産に対して減損損失として28百万円特別損失に計上したことなどから、利益項目は赤字となりました。
これらの結果、当中間会計期間における売上高は7,033百万円(前年同期比0.7%増)、営業損失は121百万円(前年同期は1百万円の営業利益)、経常損失は118百万円(前年同期は24百万円の経常利益)、中間純損失は189百万円(前年同期は19百万円の中間純損失)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりです。
① いきなり!ステーキ事業
いきなり!ステーキ事業につきましては、引き続き調理技術、店舗サービス力の強化を行いながら、メニュー改定を通じて収益の安定化に努めてまいりました。また、期間限定商品の販売によるお客様数の増加や、各種コラボ企画を開催し、新たなお客様の獲得に尽力いたしました。
国内においては、5月8日より株式会社ブルームダイニングサービスが運営する飲食ブランド「がブリチキン」とのコラボ企画を開催し、期間限定のコラボメニューを販売しました。また、6月1日よりプロゲーミングチーム「Crazy Raccoon(クレイジーラクーン)」とのIPコラボ企画を開催し、限定ノベルティの配布や一部店舗にて店内装飾、コラボメニューの販売を実施いたしました。商品キャンペーンにつきましては、オージービーフフェアを開催し、6月6日より第1弾「トライチップステーキ」、6月24日より第2弾「フランクステーキ」を販売いたしました。
海外においては、4月12日にインドネシア4号店となる「Ikinari Steak Hampton Square(ハンプトンスクエア)店」がオープンいたしました。また、フィリピン現地法人である「Easy Food Restaurant Corp.」社とエリアーフランチャイズ契約を締結し、フィリピン国内において積極的な出店体制を構築いたしました。なお、インドネシア、台湾、フィリピンの既存店の運営については好調に推移しております。
この結果、当中間会計期間における売上高は6,719百万円(前年同期比0.6%減)、セグメント利益は663百万円(前年同期比11.2%増)となりました。
② レストラン事業
レストラン事業につきましては、4月1日より「炭焼きステーキくに」にて、「国産サーロインステーキフェア」を開催、「こだわりとんかつ かつき亭」では、期間限定で「春の御膳フェア」を行い、品質訴求を図りました。すき焼き業態の「すきはな」では、商品力の強化として、4月25日より神戸牛の取り扱い開始、コースメニューの追加をはじめとするメニュー改定を行いました。海鮮居酒屋業態の「かいり」においては、5月12日より各店舗の特徴を活かした夏の限定メニューを販売し、季節感のある商品展開を行いました。
この結果、当中間会計期間における売上高は286百万円(前年同期比48.3%増)、セグメント損失は18百万円(前年同期は16百万円のセグメント利益)となりました。
③ 商品販売事業
商品販売事業につきましては、「冷凍ワイルドステーキ」、「冷凍ガーリックライス」、「冷凍ハンバーグ」の他、家庭でもお店の味が楽しめるよう、オリジナルスパイスやソースを各大手モールにて出店販売いたしました。また、4月23日よりイトーヨーカドーにて、いきなり!ステーキ監修のソースを使用した「牛味付カットステーキ(精肉)」を期間限定で販売いたしました。
この結果、当中間会計期間における売上高は26百万円(前年同期比3.7%減)、セグメント損失は0百万円(前年同期は4百万円のセグメント損失)となりました。
④ その他事業
その他事業につきましては、店舗FC開発や店舗サポート及び購買に関する間接収益部門の事業となっております。6月1日より株式会社ディーシーティーエンタテインメントが運営するイタリアンレストラン「sumile TOKYO(スミレ トウキョー)」の運営支援業務を開始いたしました。
この結果、当中間会計期間における売上高は0百万円(前年同期比247.1%増)、セグメント損失は59百万円(前年同期は55百万円のセグメント損失)となりました。
(2)財政状態の状況
当中間会計期間末の総資産は、前事業年度末に比べて89百万円増加し5,732百万円となりました。
これは主に、売掛金が77百万円減少したこと及び事業譲受に伴う計上及び償却によりのれんが189百万円増加したことによるものです。
負債は、前事業年度末に比べて80百万円減少し2,409百万円となりました。
これは主に買掛金が82百万円減少したこと、未払金が36百万円増加したこと、株主優待引当金が40百万円増加したこと及び未払消費税等(流動負債・その他)が94百万円減少したことによるものです。
純資産は、前事業年度末に比べて170百万円増加し3,322百万円となりました。これは主に、利益剰余金が189百万円減少したこと及び第14回新株予約権の行使に伴い資本金、資本剰余金がそれぞれ176百万円増加したことによるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べて13百万円増加し2,193百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、2百万円(前年同期は43百万円の獲得)となりました。これは主に、税引前中間純損失を147百万円計上したこと、減価償却費を89百万円計上したこと、減損損失を28百万円計上したこと、売上債権が77百万円減少したこと、仕入債務が82百万円減少したこと、未払金が82百万円増加したこと、未払消費税等が94百万円減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、339百万円(前年同期は75百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得により121百万円の支出があったこと、事業譲受により200百万円支出があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、350百万円(前年同期は31百万円の支出)となりました。これは主に、株式の発行により352百万円の収入があったことによるものです。
(4)経営方針・経営戦略等
当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)主要な設備
当中間会計期間において、当社の主要な設備について著しい変動はありません。
当社は、FC加盟者との間で海外における下記の契約を締結しております。
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相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
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・Easy Food Restaurants Corp. (フィリピン法人) |
フィリピン |
エリアフランチャイズ契約 (いきなり!ステーキ) |
フィリピン全土におけるフランチャイズ権を付与し、経営指導を行う |
2025年4月30日より10年間 |
(注)上記契約の対価として、当社は契約締結時の権利金の他、加盟金、ロイヤリティとして売上高の一定率を受取っております。