(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府や日銀の経済政策等により、企業収益の向上や雇用情勢の改善など緩やかな回復基調が続いているものの、新興国経済の不透明感の強まりや急激な円高に伴う企業収益に対する不安感から、個人消費の動向は依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く事業環境につきましても、出版流通業界では主に雑誌の販売低迷による市場規模の縮小が続いているほか、同業他社や他業態との競争などの厳しい状況が続いております。
このような経営環境のもと、当社グループは、「本とのであいのおてつだい」をコンセプトに、新刊書籍・雑誌を中心として、文具・雑貨・玩具・古本等の多品種の商材を取り扱うことによって、ネット配信では得られないリアル店舗ならではの楽しさを追求した「ブックバラエティストア」を展開しております。
当連結会計年度においては、8月に猪高車庫東店を移転増床し、新たによもぎ店(愛知県名古屋市)として開店いたしました。また、複数の店舗で定番文具売場を拡大したほか、企画売場の増設を推進するなど、既存店の売場強化を実施いたしました。一方で、岩村店、精華店、春日井西店、徳重店を閉店したことから、当連結会計年度末の店舗数は83店舗となりました。販売促進面では、フェイスブックなどのSNS(ソーシャルネットワーキングシステム)による個別店舗からの情報発信を大幅に拡充したことや、3ヶ月間のご購入金額に応じてポイントがお得にたまるサービスとして三洋堂ポイントクラブを11月から開始いたしました。
また、10月末に新規事業である教育事業の第1号校として、三洋堂書店志段味店2階(愛知県名古屋市)において個別指導学習塾「スクールIE」、幼児教室「チャイルド・アイズ」、児童英会話スクール「WinBe」、シニア向けパソコン教室「富士通オープンカレッジ」からなる「三洋堂志段味校」を開校いたしました。さらに3月中旬には、第2号校として、三洋堂書店当知店2階(愛知県名古屋市)において、「チャイルド・アイズ」、「WinBe」、「富士通オープンカレッジ」からなる「三洋堂当知校」を開校しております。
教育事業への参入は、知的好奇心の芽生えや成長、新しい発見をする喜びを地域のお客様にお届けすることを目的としており、書店とは密接な関連があると考えられることから、今後、書店事業への相乗効果を見込んでおります。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高231億80百万円(前連結会計年度比4.2%減)、営業利益4億78百万円(同19.2%減)、経常利益4億80百万円(同18.2%減)となり、店舗及び遊休資産について減損損失を1億89百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は1億64百万円(同74.1%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
i.個人顧客事業
個人顧客事業の売上高は、主力の書店部門のみならず各部門で厳しい推移が続き、全体では229億81百万円(前連結会計年度比4.3%減)となり、セグメントの営業利益は5億85百万円(同16.3%減)となりました。
個人顧客事業のうち、主要な部門の状況は以下のとおりとなります。
(書店部門)
書店部門におきましては、芥川賞を受賞した又吉直樹の『火花』(文藝春秋)が240万部を超えるヒット作となり業界全体を牽引した書籍は健闘したものの、雑誌やコミックにおいては厳しい状況が続きました。そのため、他部門とコラボする提案型の売場作りに重点を置いたほか、ポイントキャンペーンの実施など、販売促進を強化する取り組みを行ってまいりました。
以上の結果、書店部門の売上高は148億86百万円(同4.1%減)となりました。
(文具・雑貨・食品部門)
文具・雑貨・食品部門におきましては、昨年から実施している売場変更を継続して行いました。また、9月と3月には株式会社トーハン(本社:東京都新宿区)が提供する、文具と雑貨のセレクトショップ「styleF」売場を市橋店(岐阜県岐阜市)と中つ川店(岐阜県中津川市)に導入し、従来とは異なる客層の掘り起こしを開始しました。
以上の結果、文具・雑貨・食品部門の売上高は18億13百万円(同5.7%増)となりました。
(セルAV部門)
セルAV部門におきましては、ポイント付与による予約獲得活動の強化などの取り組みを行いましたが、前期7月に発売されたDVDの大ヒット作の反動により、前連結会計年度を上回ることができませんでした。
以上の結果、セルAV部門の売上高は16億35百万円(同9.1%減)となりました。
(TVゲーム部門)
TVゲーム部門におきましては、新品ゲームでの予約獲得のために告知強化を行うなどの取り組みを行いましたが、全体としては前連結会計年度を上回ることができませんでした。また、株式会社ゲオホールディングスとの業務提携の一環で、新開橋店のゲーム売場を株式会社ゲオの代理店に変更し、10月にオープンいたしました。
以上の結果、TVゲーム部門の売上高は8億10百万円(同20.6%減)となりました。
(古本部門)
古本部門におきましては、買取UPキャンペーンを実施して買取冊数の向上を図るとともに、前期に拡大した特価売場の活性化を継続することによって、販売冊数も増加させることができました。
以上の結果、古本部門の売上高は5億56百万円(同9.5%増)となりました。
(レンタル部門)
レンタル部門におきましては、競合他社との低価格競争により厳しい状況が続いております。そのため、新規会員獲得キャンペーンに加え、レンタルコミック売場の拡張を図るなどの取り組みを行いました。
以上の結果、レンタル部門の売上高は32億61百万円(同5.2%減)となりました。
ⅱ.法人顧客事業
フランチャイジーの経営指導や商品卸売販売などによる法人顧客事業の売上高は、4百万円(同13.1%減)となり、セグメントの営業利益は1百万円(同27.5%減)となりました。
ⅲ.サービス販売事業
不動産賃貸収入、自動販売機収入、受取手数料、保険代理業収入などによるサービス販売事業の売上高は、1億95百万円(同3.7%増)となり、セグメントの営業利益は1億54百万円(同3.9%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首時点に比べ5億63百万円減少し、当連結会計年度末には22億36百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は4億88百万円(前連結会計年度比57.6%減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が3億44百万円であり、減価償却費が4億59百万円及び減損損失が1億89百万円であったこと、一方で、未払消費税等の増減額が減少したことによりその他の減少額が1億5百万円であったこと、たな卸資産の増加額が48百万円及び仕入債務の減少額が53百万円であり、法人税等の支払額が2億39百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2億77百万円(同312.6%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が3億49百万円であり、一方で有形固定資産の売却による収入が38百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は7億75百万円(同1904.9%増)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出が7億34百万円、配当金の支払額が49百万円であったことによるものであります。
(1)仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) (千円) |
前年同期比(%) |
|
|
個人顧客事業 |
書店部門 |
11,281,275 |
95.2% |
|
文具・雑貨・食品部門 |
1,260,497 |
107.9% |
|
|
セルAV部門 |
1,256,902 |
90.3% |
|
|
TVゲーム部門 |
614,093 |
75.2% |
|
|
古本部門 |
210,881 |
123.5% |
|
|
レンタル部門 |
1,675,739 |
94.7% |
|
|
その他 |
10,229 |
2,840.1% |
|
|
|
小計 |
16,309,620 |
95.0% |
|
法人顧客事業 |
1,424 |
85.0% |
|
|
サービス販売事業 |
15,526 |
123.1% |
|
|
合計 |
16,326,571 |
95.0% |
|
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当社グループは受注販売を行っていないため、該当事項はありません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) (千円) |
前年同期比(%) |
|
|
個人顧客事業 |
書店部門 |
14,886,587 |
95.9 |
|
文具・雑貨・食品部門 |
1,813,056 |
105.7 |
|
|
セルAV部門 |
1,635,506 |
90.9 |
|
|
TVゲーム部門 |
810,628 |
79.4 |
|
|
古本部門 |
556,591 |
109.5 |
|
|
レンタル部門 |
3,261,443 |
94.8 |
|
|
その他 |
17,279 |
1,470.8 |
|
|
|
小計 |
22,981,093 |
95.7 |
|
法人顧客事業 |
4,032 |
86.9 |
|
|
サービス販売事業 |
195,759 |
103.7 |
|
|
合計 |
23,180,885 |
95.8 |
|
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)地域別販売実績
当連結会計年度における地域別販売実績は、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) (千円) |
前年同期比(%) |
店舗数 増減 |
|
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個人顧客事業及び サービス販売事業 |
関東甲信 (5店舗) |
1,042,885 |
97.8 |
- |
|
東海北陸 (66店舗) |
18,839,892 |
96.8 |
△3 |
|
|
近畿 (12店舗) |
3,294,073 |
89.5 |
△1 |
|
|
|
小計(83店舗) |
23,176,852 |
95.8 |
△4 |
|
法人顧客事業 |
4,032 |
86.9 |
- |
|
|
合計 |
23,180,885 |
95.8 |
△4 |
|
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.店舗数は当連結会計年度末の店舗数を記載しております。また、店舗数増減につきましては、前連結会計年度末の店舗数との比較であります。
今後の国内経済は、政府による経済及び金融政策により緩やかな回復基調が続いているものの、新興国経済の不透明感の強まりや急激な円高に伴う企業収益に対する不安感から、個人消費の動向は依然として先行き不透明な状況が続いております。
また、当社グループを取り巻く事業環境は、消費者の低価格志向に加え、インターネット通信販売の拡大や、電子書籍や音楽及び映像配信サービスへの注目の高まりなど、これまでにない大きな変化に直面しております。
このようななか、当社グループは、新刊書籍・雑誌に加えて、文具・雑貨・菓子・玩具・トレーディングカード・古本など商材の取り扱いを拡大することによって、リアル店舗ならではの楽しさとお客様の利便性を追求した店舗を「ブックバラエティストア」として展開しておりますが、次期も引き続き既存店の改装を進めてまいります。そして、これまで以上に「満足される商品・売場・サービスを提供する」ことを私たちの役割と考え、サービスレベルのさらなる向上や、より提案力の高い売場作りとともにSNSによる情報発信にも注力してまいります。
さらに、当社グループは、既存店舗にて教育事業を開始することや、店舗スペースを活かした事業者への賃貸など、新たなサービスを既存店舗に組み合わせることで、店舗の競争力を高める取り組みを進めてまいります。
今後も、お客様のニーズに適した新業態の開発を進めるとともに、出店については収益性を重視する出店戦略を維持してまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業内容について
① 出店について
当社グループは、本を核としたバラエティストア(ブックバラエティストア)作りに取り組み、人口3万人程度の小商圏でも出店可能なローコストオペレーションを活用して多店舗展開を行っております。しかしながら、後述(1)④のように競合状況が激しくなるなかで、その競争力を維持できるかは不確定であります。また、ローコストでの出店を実現するため、多くの店舗で賃貸物件を利用しており、地主又は貸主との交渉次第では出店計画が変更になる場合もあります。これらの事情により計画どおりの出店ができない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 差入保証金等について
当社グループは、ローコストでの出店を可能にするため、多くの店舗で賃貸物件を利用しており、貸主に対して敷金を差し入れております。また、地主及び貸主に建物の建築を依頼し賃借を行う場合には、建設協力金として建築費の一部を貸し付け、契約期間内に賃料と相殺で当社グループに返済される契約を締結する場合があります。当連結会計年度末現在での残高は、差入保証金が10億83百万円(建設協力金1億74百万円を含む)であります。
これらの契約は、貸主の経済的破綻等による敷金又は建設協力金の回収リスクを伴うものであります。また、借主である当社グループ側の都合による契約の中途解約の場合等、契約内容に従って返還請求権の放棄や違約金の支払いが必要になる場合があります。
③ 特定仕入先への依存度について
当社グループの主要な取引先は株式会社トーハンであり、当連結会計年度における当社グループの総仕入実績に対する割合は67.5%となっております。株式会社トーハンとは取引基本約定を締結し、これまで取引関係は安定的に推移しておりますが、このような取引関係が継続困難となった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
④ 競合について
当社グループを取り巻く競合環境は、複合型という店舗の特性から、同業他社のみならず100円ショップやコンビニエンス・ストアなどの他業種や、インターネット通信販売等による無店舗小売業との競合も発生するなど、多様性を増し、一段と激化しております。また、映像や音楽などのインターネットによるコンテンツ配信サービスの普及により、競争構造の変化も進んでおります。
こうしたなかで当社グループは、リアル店舗ならではの楽しさを追求することによって競争力を高めることを目指しておりますが、競合環境への対応が十分でない場合には、業績の低迷を招く可能性があります。
⑤ 大規模なシステム障害の発生に伴うリスクについて
当社グループは、当連結会計年度末現在、東海3県を中心に1府10県に83店舗を直営で展開しており、個々の店舗において、高位平準化されたサービスの提供に努めております。それを実現するため、マーケットニーズにあった売場作りのための商品管理や、効率的な店舗運営のための業務管理を行う必要があり、システム環境の整備を推進しております。
当社グループでは主要なシステムを安全性の高い外部データセンターに設置しておりますが、これらのシステムが、外的もしくは内的な何らかの要因、あるいは自然災害等により、当社グループの予測を超える障害の発生に見舞われ、著しく業務に支障をきたした場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑥ 災害等に関するリスクについて
店舗施設等の周辺地域において、大規模な地震や台風等の災害あるいは予期せぬ火災等の事故が発生し、同施設等に物理的に損害が生じ、当社グループの販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。特に店舗での火災については、消防法に定める防火管理者を各店舗に設置し、火災防止に努めておりますが、今後の法令の改正等があった場合、対応準備コストが必要となり、当社グループの財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、感染症災害の発生のほか、事故、暴動、テロ活動その他当社グループの供給業者もしくは仕入・流通ネットワークに影響を与える何らかの事象が発生し、当社グループの販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 減損会計について
固定資産の価格の下落や店舗の継続的な収益の悪化により、新たに減損損失計上の要件に該当する物件が発生した場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)法的規制について
① 大規模小売店舗立地法について
当社グループの出店政策につきましては、「大規模小売店舗立地法(以下「立地法」という。)」の規制を受ける場合があり、出店計画に影響を与える場合があります。
立地法は、小売業を巡り経済的、社会的環境変化を踏まえ、大規模小売店舗の立地に伴う交通渋滞、騒音、廃棄物等の周辺生活環境への影響を緩和し、地域社会との融和を図る制度として、建物設置者が大規模小売店舗を設置しようとする場合に配慮すべき事項を定めたものであります。当社グループが規制対象となる1,000㎡超の新規店舗出店及び既存店舗の増床を行った場合には、出店コスト上昇等の影響を受ける可能性があります。
② 再販価格維持制度について
当社グループの主力商品であります書籍及びCDは「再販売価格維持制度(以下「再販制度」という。)」の適用対象になっております。
再販制度とは、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)」の第23条第4項に基づき著作物等を発行する事業者が販売の相手方である事業者と再販売価格(定価)を決めてこれを維持する契約をしても、同法は適用されないとする制度であります。公正取引委員会は、平成13年3月23日に同制度の廃止を促す意見に対して、国民的合意形成がなされていないことを理由に、当面同制度を存置することが適当であるとの見解を示しました。これにより、当社グループの取扱商品への影響は当面ないものと考えられますが、今後において制度の改正又は廃止等が行われた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③ 個人情報の保護について
当社グループは、個人情報及び社会保障・税番号制度(マイナンバー)に関する特定個人情報(以下、個人情報)の取り扱いに関する基本方針・社内規定・マニュアル等を制定し、個人情報の取り扱いに関して十分な管理体制の構築と対策を講じて細心の注意を払うように留意をしております。しかしながら、個人情報の漏洩等の事故が発生した場合には、当社グループへの賠償請求等がなされること及び信頼感の低下に伴う売上高の減少等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 青少年保護育成条例について
当社グループは、成人向け商品のレンタル及び販売について、「愛知県青少年保護育成条例」及び各自治体の同種の条例を遵守し、必要な配慮を行っております。
レンタルにおいては入会時には身分証明書の提示を求めており、また18歳未満の方に成人向けビデオ等を貸出できないよう、会員証によってレジで年齢が判別できるシステムを導入しております。さらに成人向けコーナーは店内でも他の売場から区切られたスペースにし、かつ18歳未満の方の入場を禁止する旨をコーナー入口に掲示しております。しかしながら、こうした運営管理の徹底が図られなかった場合には、当社グループに対する信用の失墜等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 古物営業法について
当社グループが行っているリサイクル品の買取及び販売事業は、「古物営業法」による規制を受けております。
古物営業法は、盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業に係る業務について必要な規制を行い、もって窃盗その他の犯罪の防止を図り、及びその被害の迅速な回復に資することを目的としております。
当社グループは、同法を遵守するとともに以下のルールを独自に設け、必要な配慮を行っております。
1)同一顧客から同一アイテムの買取を2点以上行わない。
2)15歳未満の顧客からの買取は、保護者同伴の場合以外には行わない。
3)15歳以上から18歳未満の顧客からの買取は、保護者への買取承諾の確認連絡がつかない限り行わない。
しかしながら、こうした運営管理の徹底が図られなかった場合には、古物営業許可の取り消し、又は古物営業の停止を命じられることなどにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 著作権法について
当社グループにおけるビデオソフト(DVDソフトを含む。以下も同じ。)のレンタル業務は著作権法の頒布権に関する規定の適用を受けており、CD及びコミックのレンタル業務は同法の貸与権に関する規定の適用を受けております。当社グループでは、同法の規定を遵守して、ビデオソフトとCD及びコミックのレンタルに関する著作権料を支払い、レンタル事業を行っておりますが、今後著作権料の高騰が起こった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)株式会社トーハンとの取引約定及び再販売価格維持契約
当社は、主取引先である株式会社トーハンと継続した取引を行うことを目的とし、取引基本約定を締結しております。このほか、独占禁止法第23条第4項の規定に基づき、再販売価格維持契約を締結しており、その要旨は次のとおりであります。
① 出版物の定価販売を維持するため、株式会社トーハン(乙)が出版業者(甲)と締結した契約に基づき、乙と株式会社三洋堂ホールディングス(丙)の間に本契約を締結する。
② 丙は甲又は乙より仕入れ又は委託を受けた出版物を販売するに当たっては、甲の指定する定価を厳守し、割引又は割引に類する行為をしない。
(2)株式会社ゲオホールディングスとの資本・業務提携
当社は、株式会社ゲオホールディングス(以下、「ゲオホールディングス」という。)との業務提携及びゲオホールディングスを割当先とする第三者割当による自己株式の処分について、資本業務提携に関する基本合意書を締結しております。
① 業務提携の内容
レンタル用映像ソフトの調達の一元化等
② 資本提携の内容
当社とゲオホールディングスは、両者の信頼関係を構築し業務提携を円滑に推進するために、自己株式処分により、ゲオホールディングスに当社の普通株式60,000株(発行済株式総数に対する割合1.00%)を割当しております。
該当事項はありません。
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(2)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府や日銀の経済政策等により、企業収益の向上や雇用情勢の改善など緩やかな回復基調が続いているものの、新興国経済の不透明感の強まりや急激な円高に伴う企業収益に対する不安感から、個人消費の動向は依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような経営環境のもと、当社グループは、「本とのであいのおてつだい」をコンセプトに、新刊書籍・雑誌を中心として、文具・雑貨・玩具・古本等の多品種の商材を取り扱うことによって、ネット配信では得られないリアル店舗ならではの楽しさを追求した「ブックバラエティストア」を展開しておりますが、主力の書店部門のみならず各部門で厳しい推移が続き、売上高は231億80百万円(前連結会計年度比4.2%減)となりました。
セグメント別売上高につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要」に記載のとおりであります。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、収益性の高い文具・雑貨・食品部門が堅調に推移しましたが、主力の書店部門のみならず各部門の売上高の減少により、68億90百万円(同4.0%減)となりました。
(営業利益、経常利益)
販売費及び一般管理費が、経費削減の効果により1億77百万円減少し、当連結会計年度における営業利益は4億78百万円(同19.2%減)、経常利益は4億80百万円(同18.2%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
一部店舗等で固定資産の減損損失を1億89百万円計上したものの、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1億64百万円(同74.1%増)となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4)財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は82億65百万円(前連結会計年度比5.9%減)となりました。これは主に、現金及び預金が6億14百万円減少し、商品が36百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は74億53百万円(同4.9%減)となりました。これは主に、減価償却費及び減損損失を計上したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は94億81百万円(同3.2%減)となりました。これは主に支払手形及び買掛金が53百万円、未払法人税等が79百万円、流動負債のその他が1億51百万円減少したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は28億98百万円(同19.7%減)となりました。これは主に、長期借入金が7億9百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は33億38百万円(同3.7%増)となりました。これは主に、利益剰余金が1億14百万円増加したことによるものであります。
また、自己資本比率は、前連結会計年度の19.3%から21.2%になりました。
(5)経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおりであります。
(6)資金の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物の増減は、主に、長期借入れの返済による影響等を受けております。
なお、キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。
(7)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、昭和53年12月に株式会社として設立以来、「本とのであいのおてつだい」をコンセプトに、書籍・雑誌、文具の専門店として多店舗展開を図ってまいりました。取扱商品につきましては、昭和62年のレンタルビデオ・CDを皮切りに、平成9年にセルCD、平成14年にリサイクルゲームソフト、平成20年に古本など逐次導入強化を図り、業容も拡大してまいりました。
当社グループの基本理念は「手軽に行けるところに満足できる書店を作り続けることで本(DVD・CD・ゲームソフト)とのであいの場を提供し、人々の普段の暮らしを豊かにする」ことであります。そのために、「効率的な仕組によって利益を出す運営」と「顧客に支持される商品構成や規模」の標準店という出店スタイルを作り、積極的に多店舗展開を進めてまいりました。
しかしながら、当社グループを取り巻く事業環境は、消費者の低価格志向に加え、小売店舗のみならず国内外のインターネット通信販売などの無店舗小売業や、電子書籍、音楽及び映像などのコンテンツ配信サービスとの競争も発生しており、これまでにない大きな変化に直面しております。
今後も、新刊書籍・雑誌を中心として、文具・雑貨・菓子・玩具・トレーディングカード・古本等の取り扱いを拡大した「ブックバラエティストア」の展開を継続し、ネット配信では得られないリアル店舗ならではの楽しさと利便性を追求するとともに、これまで以上に「満足される商品・売場・サービスを提供する」ことを私たちの役割と考え、サービスレベルのさらなる向上や、より提案力の高い売場作りに注力してまいります。
さらに、当社グループは、既存店舗への教育事業の導入や、店舗スペースを活かした事業者への賃貸など、新たなサービスを既存店舗に組み合わせることで、店舗の競争力を高める取り組みを進めて、当社グループの基本理念を実現してまいります。