第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「本とのであいのおてつだい」をコンセプトに、「学び、好奇心、知識、エンターテインメント、体験の場を提供することで、人間形成に寄与することを基本理念として企業活動を行っております。

この方針に基づき付加価値の高いさまざまなサービスを提供し、コンプライアンスに沿った適正な企業活動によって利益を確保することで、長期的な成長を目指しております。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループでは、資本の収益性指標として総資産対当期純利益率(ROA)を重視しております。それは、企業の成長速度は、ROAの水準と強い相関関係があるものと考えているからであります。ROAは売上高対当期純利益率×資本回転率と分解できますので、具体的にはこの売上高対当期純利益率と資本回転率が主要な経営指標となります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、新本と古本を併売するハイブリッド型書店を核として、DVD・CDレンタルや文具・雑貨などの販売部門を展開するとともに、学びたい、健康でありたいといったニーズにあわせてフィットネス、教室等を併設した店舗を「ブックバラエティストア」として展開しております。今後も顧客ニーズの変化にあわせて部門構成を見直し、実店舗の「ブックバラエティストア」をより多くのお客様に支持される業態に進化させてまいります。

一方、中期的には雑誌やDVD・CDなどに依存しない新たな収益構造の確立が必要であると認識しており、積極的に新規事業の導入、拡大を進めてまいります。

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

当社グループを取り巻く市場環境は、映像・音楽配信を始めとするコンテンツ消費の選択肢が多様化したために、雑誌やDVD・CDなどを販売・レンタルする市場の縮小が続いておりますが、インターネット上の海賊版コンテンツへの対策等の効果もあり、コミックなどの市場は拡大に転じております。

また、お客様による実店舗の選択に、インターネット上の接点の重要度が高まりを見せております。人件費コスト、物流コストの上昇など、店舗の経費構造に関しても、悪化が懸念される状況であります。

これらの課題意識のもとに、以下の項目に取り組んでまいります。

①事業ポートフォリオの見直し、新事業・商材・サービス開拓

雑誌・DVD・CDの縮小、フィットネス・古本・文具雑貨の拡大、新規事業・商材開拓、異業種テナントの誘致等

②店舗コスト構造の見直し

セルフレジ導入、営業時間見直し、返品率の改善、業務の見直し等

③顧客との接点の見直し

創業60周年を前面に出した来店動機の拡充、実店舗の外部向け告知拡充、インターネット広告や自社サイトの充実等

④人材の獲得と教育

適切なコスト負担による人材獲得、教育投資等

 

2【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)事業内容について

① 店舗開発について

当社グループは、東海地方を中心に人口3万人程度の小商圏でも出店可能なローコストオペレーションを活用して多店舗展開を行っております。ローコストでの出店を実現するため、基本的には土地・建物の賃貸を想定していることから、地主又は貸主との交渉次第では出店計画が変更になる場合があり、さらには後述のように立地法上の手続きも影響いたします。これらの事情により計画どおりの出店ができない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 差入保証金等について

当社グループは、ローコストでの出店を可能にするため、多くの店舗で賃貸物件を利用しており、貸主に対して敷金を差し入れております。また、地主及び貸主に建物の建築を依頼し賃借を行う場合には、建設協力金として建築費の一部を貸し付け、契約期間内に賃料と相殺で当社グループに返済される契約を締結する場合があります。当連結会計年度末現在での残高は、差入保証金が11億51百万円(建設協力金2億44百万円を含む)であります。

これらの契約は、貸主の経済的破綻等による敷金又は建設協力金の回収リスクを伴うものであります。また、借主である当社グループ側の都合による契約の中途解約の場合等、契約内容に従って返還請求権の放棄や違約金の支払いが必要になる場合があります。

③ 特定仕入先への依存度について

当社グループの主要な取引先は株式会社トーハンであり、当連結会計年度における当社グループの総仕入実績に対する割合は66.4%となっております。株式会社トーハンとは取引基本約定と資本業務提携契約を締結し、これまで取引関係は安定的に推移しておりますが、このような取引関係が継続困難となった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

④ 電子書籍や映像・音楽配信の影響について

雑誌やDVD・CDなどの販売・レンタルする市場は、電子書籍や映像・音楽配信の影響を受けて縮小傾向にあります。当社は、同市場の縮小を想定し、顧客のニーズに合わせて販売部門の拡大や新規事業の導入を進めておりますが、雑誌やDVD・CDなどを楽しむライフスタイルの変化が想定より急速であった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑤ 新規事業への投資について

当社グループは、顧客ニーズの変化に伴い新たな収益構造の確立が必要であると認識し新規事業導入を進めておりますが、導入による投資額を増加せざるを得ません。

新規事業導入の投資回収には数年の期間を要するのが一般的であり、想定した利益水準への到達が計画より遅れた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 物流網について

当社グループは、自社ロジスティクスセンターを経由する運送について、外部委託しております。昨今の深刻なトラック運転手不足等の要因により安定的な配送が確保できなくなった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ キャッシュレス決済の普及について

当社グループは、キャッシュレス決済の普及率の上昇を想定し、決済にかかる販売手数料の増加を見込んでおりますが、当社の想定よりも普及率が上昇した場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑧ 大規模なシステム障害の発生に伴うリスクについて

当社グループは、効果的かつ効率的な商品管理や店舗運営のために、システム環境の整備を推進しております。当社グループでは主要なシステムを安全性の高い外部データセンターに設置しておりますが、これらのシステムが、外的もしくは内的な何らかの要因、あるいは自然災害等により、予測を超える障害の発生に見舞われ著しく業務に支障をきたした場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑨ 災害等に関するリスクについて

店舗施設等の周辺地域において、大規模な地震、台風、感染症等の災害や、事故、テロ活動その他当社グループや供給業者もしくは仕入・流通ネットワークに影響を与える何らかの事象が発生し、当社グループの販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合や人的被害があった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

⑩ 会計上の見積りについて

当社グループは、財務諸表の作成にあたり会計上の見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、金額の見直しや実際の結果と異なる場合があり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

固定資産の減損

固定資産の価格の下落や店舗の継続的な収益の悪化により、新たに減損損失計上の要件に該当する物件が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

繰延税金資産

当社グループは、課税所得の将来見積額や一時差異等のスケジューリングの結果に基づき繰延税金資産を計上しております。今後、経営環境の悪化等により課税所得の見積りを減額された場合等には、繰延税金資産を取り崩す必要が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

資産除去債務

新たな法令や契約、市場変動等の外的環境の変化により、資産除去債務を積み増す必要が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2)法的規制について

① 大規模小売店舗立地法について

当社グループの店舗のうち、小売の売場面積が1,000㎡以上の店舗は、「大規模小売店舗立地法(以下「立地法」という。)」の規制を受けております。

立地法は、小売業を巡り経済的、社会的環境変化を踏まえ、大規模小売店舗の立地に伴う交通渋滞、騒音、廃棄物等の周辺生活環境への影響を緩和し、地域社会との融和を図る制度として、建物設置者が大規模小売店舗を設置しようとする場合に配慮すべき事項を定めたものであります。

当社グループが規制対象となる1,000㎡超の新規店舗出店及び既存店舗の増床を行う場合には、出店計画や出店コスト上昇等の影響を受ける可能性があります。

② 再販価格維持制度について

当社グループの主力商品であります新刊書籍・雑誌及び新品CDは「再販売価格維持制度(以下「再販制度」という。)」の適用対象になっております。

再販制度とは、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)」の第23条第4項に基づき著作物等を発行する事業者が販売の相手方である事業者と再販売価格(定価)を決めてこれを維持する契約をしても、同法は適用されないとする制度であります。公正取引委員会は、2001年3月23日に同制度の廃止を促す意見に対して、国民的合意形成がなされていないことを理由に、当面同制度を存置することが適当であるとの見解を示しました。これにより、当社グループの取扱商品への影響は当面ないものと考えられますが、今後において制度の改正又は廃止等が行われた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

③ 個人情報の保護について

当社グループは、お客様に関する個人情報及び従業員に関する社会保障・税番号制度(マイナンバー)に関する特定個人情報(以下、個人情報)を数多く保有、管理しております。かかる個人情報を適正に管理すべく、個人情報の取り扱いに関する基本方針・社内規定・マニュアル等を制定し、個人情報の取り扱いに関して十分な管理体制の構築と対策を講じて細心の注意を払うように留意をしております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、個人情報の漏えい等の事故が発生した場合には、当社グループへの賠償請求等がなされること及び信頼感の低下に伴う売上高の減少等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 青少年保護育成条例について

当社グループは、成人向け商品のレンタル及び販売について、「愛知県青少年保護育成条例」及び各自治体の同種の条例を遵守し、必要な配慮を行っております。

レンタルにおいては入会時には身分証明書の提示を求めており、また18歳未満の方に成人向けビデオ等を貸出できないよう、会員証によってレジで年齢が判別できるシステムを導入しております。さらに成人向けコーナーは店内でも他の売場から区切られたスペースにし、かつ18歳未満の方の入場を禁止する旨をコーナー入口に掲示しております。しかしながら、こうした運営管理の徹底が図られなかった場合には、当社グループに対する信用の失墜等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 古物営業法について

当社グループが行っているリサイクル品の買取及び販売事業は、「古物営業法」による規制を受けております。

古物営業法は、盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業に係る業務について必要な規制を行い、もって窃盗その他の犯罪の防止を図り、及びその被害の迅速な回復に資することを目的としております。

当社グループは、同法を遵守するとともに以下のルールを独自に設け、必要な配慮を行っております。

1)同一顧客から同一アイテムの買取を2点以上行わない。

2)15歳未満の顧客からの買取は、保護者同伴の場合以外には行わない。

3)15歳以上から18歳未満の顧客からの買取は、保護者への買取承諾の確認連絡がつかない限り行わない。

しかしながら、こうした運営管理の徹底が図られなかった場合には、古物営業許可の取り消し、又は古物営業の停止を命じられることなどにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 著作権法について

当社グループにおけるビデオソフト(DVDソフトを含む。以下も同じ。)のレンタル事業は著作権法の頒布権に関する規定の適用を受けております。また、CD及びコミックのレンタル事業は同法の貸与権に関する規定の適用を受けております。当社グループでは、同法の規定を遵守し、権利者に対して許諾を得てCD及びコミックのレンタルに関する著作権料を支払い、レンタル事業を行っておりますが、今後著作権料の高騰が起こった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済・金融政策による企業収益や雇用環境の改善により緩やかな回復基調にあるものの、若年層の消費性向は依然低調に推移しており、個人消費については先行き不透明な状況が続いております。一方、政府による働き方改革により、健康で豊かな生活のための時間の確保が推奨されるとともに、長時間労働の是正等が進みつつあります。

当社グループを取り巻く事業環境は、動画や音楽配信、スマートフォン等による時間消費の多様化の影響を受け、雑誌やレンタルの市場の縮小が続いておりますが、インターネット上の海賊版コンテンツへの対策等の効果もあり、コミックなどの市場は拡大に転じております。また、楽しさや学び、健康等を大切にするライフスタイルの定着により、新たな市場が広がりをみせています。

このような経営環境のもと、当社グループは新本と古本を併売するハイブリッド型書店を核として、DVD・CDレンタルや文具・雑貨などの販売部門を顧客のニーズの変化にあわせて展開するとともに、学びたい、健康でありたいといったニーズにあわせてフィットネス、教室等を併設した店舗を「ブックバラエティストア」として展開しております。

当連結会計年度においては、香久山店(愛知県日進市)、小牧店(愛知県小牧市)の2店舗の移転増床及び下恵土店(岐阜県可児市)、ルビットタウン高山店(岐阜県高山市)の増床をおこないました。一方で、3店舗2校を閉店したことから、当連結会計年度末時点で80店舗4校となりました。また、岐阜県に4店舗、三重県に2店舗、愛知県に1店舗、計7店舗に「スポーツクラブアクトスWill_G(ウィルジー)」を導入し、フィットネス導入店舗は8店舗となりました。

オペレーション面では、前年度に引き続きレンタル専用セルフレジを14店舗(累計15店舗)に導入するとともに、新たに物販・レンタルを同時に取扱い可能な統合セルフレジを5店舗に導入いたしました。これにより、セルフレジは合計で20店舗で導入となりました。また、営業時間の見直しを11店舗でおこなうなど、収益力強化のために抜本的な生産性向上策を進めております。

8月には、株式会社トーハン(以下、「トーハン」という。)と資本業務提携契約を締結いたしました。同時に第三者割当による新株式発行によりトーハンに当社の普通株式140万株を割り当て、13億91百万円の資金調達を行いました。

以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高204億円(前連結会計年度比4.4%減)、営業利益32百万円(同86.9%減)、経常利益63百万円(同77.2%減)となり、数店舗で減損損失を2億87百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は3億8百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益5百万円)となりました。

セグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

ⅰ.個人顧客事業

個人顧客事業の売上高は、文具・雑貨・食品部門と古本部門が健闘いたしましたが、その他の各部門で厳しい推移が続き、全体では201億37百万円(前連結会計年度比4.4%減)となり、セグメントの営業利益は98百万円(同68.2%減)となりました。

 

ⅱ.サービス販売事業

不動産賃貸収入、自動販売機収入、受取手数料、保険代理業収入などによるサービス販売事業の売上高は、2億59百万円(同0.6%増)となり、セグメントの営業利益は1億86百万円(同4.3%減)となりました。

 

②財政状態の状況

当連結会計年度末における総資産は173億53百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億11百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金などの増加により流動資産が増加したことと、開店や改装を行ったことなどから固定資産が増加したことによるものであります。

負債につきましては128億93百万円となり、流動負債が減少した一方で長期借入金が増加したことから、前連結会計年度末に比べ4億28百万円増加いたしました。

純資産につきましては44億60百万円となり、第三者割当増資を実施したことなどにより、前連結会計年度末に比べ10億82百万円増加いたしました。

 

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首時点に比べ13億18百万円増加し、当連結会計年度末には37億83百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

営業活動の結果獲得した資金は2億63百万円(前連結会計年度比46.3%減)となり、2億26百万円減少いたしました。

投資活動の結果使用した資金は8億35百万円(同97.4%増)となり、4億12百万円増加いたしました。

財務活動の結果獲得した資金は18億90百万円(同293.8%増)となり、14億10百万円増加いたしました。

 

④生産、受注及び販売の実績

ⅰ.仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

(千円)

前年同期比(%)

 

個人顧客事業

書店部門

9,644,329

96.7

文具・雑貨・食品部門

1,406,254

106.0

セルAV部門

1,016,557

91.6

TVゲーム部門

575,000

76.8

古本部門

264,404

100.6

レンタル部門

1,159,030

87.8

新規事業部門

159,319

129.0

 

小計

14,224,894

95.7

サービス販売事業

52,128

125.2

その他

1,386

110.0

合計

14,278,409

95.8

(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

ⅱ.受注実績

当社グループは受注販売を行っていないため、該当事項はありません。

ⅲ.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

(千円)

前年同期比(%)

 

個人顧客事業

書店部門

12,905,719

96.2

文具・雑貨・食品部門

1,947,801

104.1

セルAV部門

1,315,119

87.3

TVゲーム部門

699,879

78.6

古本部門

627,839

107.9

レンタル部門

2,332,268

88.8

新規事業部門

309,156

173.5

 

小計

20,137,785

95.6

サービス販売事業

259,952

100.6

その他

2,320

111.3

合計

20,400,059

95.6

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

ⅳ.地域別販売実績

当連結会計年度における地域別販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

(千円)

前年同期比(%)

店舗数・

スクール

数増減

個人顧客事業及び

サービス販売事業

関東甲信 (5店舗1校)

1,048,688

97.8

△1

東海北陸 (64店舗3校)

16,631,784

95.6

△4

近畿   (11店舗)

2,717,266

94.9

 

小計(80店舗4校)

20,397,738

95.6

△5

その他

2,320

111.3

合計

20,400,059

95.6

△5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.店舗数・スクール数は当連結会計年度末の店舗数・スクール数を記載しております。また、店舗数・スクール数増減につきましては、前連結会計年度末の店舗数・スクール数との比較であります。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

ⅰ.個人顧客事業

個人顧客事業の売上高は、全体では201億37百万円(前連結会計年度比4.4%減)となり、主要な部門の売上高は、書店部門129億5百万円、文具・雑貨・食品部門19億47百万円、セルAV部門13億15百万円、TVゲーム部門6億99百万円、古本部門6億27百万円、レンタル部門23億32百万円、新規事業部門3億9百万円となりました。

増収部門は、新規事業部門、文具・雑貨・食品部門、古本部門の3部門であります。新規事業部門は、積極的な投資によりスポーツクラブアクトスWill_Gを7店舗開店するとともに、効率の悪い教室を再開発のタイミングで2校閉校したため、73.5%増となりました。文具・雑貨・食品部門は、開店・増床店を中心に大型売場導入などの効果もあり4.1%増となりました。また、古本部門では下恵土店を始め5店舗への古本売場の導入や、コミックを中心に既存店売上が好調に推移したこともあり、7.9%増となりました。

減収部門は、書店部門が3.8%減、セルAV部門が12.7%減、レンタル部門が11.2%減、TVゲーム部門が21.4%減の4部門であります。これらの部門につきましては、マーケット縮小の影響が大きく、今後も減収傾向は続くと考えております。

当社グループは新本と古本を併売するハイブリッド型書店を核として、DVD・CDレンタルや文具・雑貨などの販売部門を顧客のニーズの変化にあわせて展開するとともに、学びたい、健康でありたいといったニーズにあわせてフィットネス、教室等を併設した店舗を「ブックバラエティストア」として展開しております。この「ハイブリッド型」、「ブックバラエティストア」という当社独自のイメージを強く打ち出すために、増収部門である、新規事業部門、文具・雑貨・食品部門、古本部門を拡大していきたいと考えております。

ⅱ.サービス販売事業

不動産賃貸収入、自動販売機収入、受取手数料、保険代理業収入などによるサービス販売事業の売上高は、2億59百万円(同0.6%増)となりました。

(営業利益、経常利益)

営業利益は、売上減少に伴い売上総利益が1億73百万円減少したことに加え、販売費及び一般管理費が、出店や増床、フィットネス部門導入、セルフレジなどの積極的な設備投資に付随して40百万円増加したことにより、当連結会計年度における営業利益は32百万円(同86.9%減)となりました。また、セグメント別では、個人顧客事業のセグメントの営業利益は98百万円(同68.2%減)となり、サービス販売事業のセグメントの営業利益は、1億86百万円(同4.3%減)となりました

また、受取保険金の増加により営業外収益が増加した一方、第三者割当増資による株式交付費など営業外費用が増加したことから、経常利益は63百万円(同77.2%減)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

一部店舗で固定資産の減損損失を2億87百万円計上したことと、連結子会社である株式会社三洋堂書店における繰延税金資産1億1百万円を取り崩したことにより、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は3億8百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益5百万円)となりました。

 

財政状態の分析

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は99億62百万円(前連結会計年度比17.0%増)となり、14億46百万円増加しました。これは主に、第三者割当増資及び長期借入の実行により現金及び預金が12億44百万円増加したことによるものであります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は73億91百万円(同0.9%増)となり、64百万円増加しました。これは主に、減損損失を2億87百万円計上した一方で、出店や増床、フィットネス導入、セルフレジなどの積極的な設備投資のため、工具、器具及び備品が2億35百万円、建物及び構築物が74百万円増加したことによるものであります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は89億16百万円(同1.3%減)となり、1億19百万円減少しました。これは主に、ポイント引当金が35百万円減少したことや、流動負債の未払法人税等が29百万円減少したことなどによるものであります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は39億77百万円(同16.0%増)となり、5億48百万円増加しました。これは主に、当期及び翌期の設備投資資金の確保を目的として11億円の長期借入れを実行した一方で、長期借入金の返済による支出が5億88百万円あったこと等により、長期借入金が5億26百万円増加したことによるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は44億60百万円(同32.1%増)となり、10億82百万円増加しました。これは主に、株式会社トーハンを割当先とする第三者割当増資により資本金が6億96百万円、資本剰余金が6億95百万円増加した一方で、利益剰余金が3億8百万円減少したことによるものであります。

また、自己資本比率は、前連結会計年度の21.3%から25.7%になりました。

(セグメント別の資産の分析)

ⅰ.個人顧客事業

セグメント資産は、開店や改装のために有形固定資産の取得がありましたが、一方で減損損失を2億87百万円計上したことにより、前連結会計年度末に比べ48百万円増加の137億91百万円となりました。

ⅱ.サービス販売事業

セグメント資産は、賃貸する物件が増えたことなどから、前連結会計年度末に比べ5百万円増加の3億85百万円となりました。

 

④キャッシュ・フローの分析

ⅰ.キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首時点に比べ13億18百万円増加し、当連結会計年度末には37億83百万円となりました。

当連結会計年度における現金及び現金同等物の増減は、主に、株式の発行による収入のほか、長期借入金の新規借入と返済による影響等を受けております。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は2億63百万円(前連結会計年度比46.3%減)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失が2億16百万円であったこと、売上債権の増加が34百万円であり、ポイント引当金の減少が35百万円であったこと、また、法人税等の支払額が70百万円あった一方で、減価償却費3億99百万円及び減損損失2億87百万円を計上したことによるものであります。

営業活動によるキャッシュ・フローの主な減少要因は、税金等調整前当期純損失が2億16百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純利益39百万円)であったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は8億35百万円(同97.4%増)となりました。これは主に、積極的な投資に伴う有形固定資産の取得による支出が8億52百万円であったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は18億90百万円(同293.8%増)となりました。これは主に、株式会社トーハンとの資本業務提携契約の締結に伴い第三者割当増資を実施したことから、株式の発行による収入が13億79百万円であったこと、当期及び翌期の設備投資資金の確保を目的とした借入を実施したことから、長期借入れによる収入が11億円あった一方で、長期借入金の返済による支出が5億88百万円あったことによるものであります。

 

ⅱ.資本の財源及び資金の流動性についての分析

資金需要

当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。

運転資金需要のうち主なものは子会社による商品の仕入のほか、グループに共通するものとして給料及び手当や地代家賃などの販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としましては、主に設備投資として店舗の開店・改装やフィットネス事業など新規事業に関する建物や器具備品等の固定資産購入によるものであります。

また、当社グループは、店舗を中心とした個人顧客事業から日々の収入金があり、流動性資金は十分な水準を確保しているものと考えております。

 

財政政策

当社グループは、運転資金につきましては、営業キャッシュ・フローで獲得した資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金での調達を基本としております。設備資金につきましては、設備資金計画に基づき調達計画を作成し、内部資金で不足する場合は長期借入金による調達を基本としております。また、長期資金の調達については銀行借入による調達を主として、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模を適宜判断して実施していくこととしており、当連結会計年度末の有利子負債の残高は35億19百万円となりました。また金融機関との間で総額20億円の当座貸越契約を締結しております。

 

⑤経営成績に重要な影響を与える要因

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、とりわけ以下のものを重要と考えております。

 

ⅰ.市場動向

当社を取り巻く事業環境は、電子書籍や映像・音楽配信、ゲームアプリなどが一般化して消費者の行動が変化し、雑誌・コミックやDVD・CDなどの販売・レンタルの市場の縮小が続いております。この変化の流れが想定よりも急速に進む場合は当社グループの業績に影響を与えますので、顧客のニーズに合わせた販売部門の拡大やフィットネス事業などの新規事業の導入を進めております。

ⅱ.新規事業投資

当社グループは、新規事業として2017年11月よりフィットネス事業に参入し、新たな収益構造の確立を目指しております。しかしながら、新規事業が軌道に乗るまでには数年を要すると考えておりますが、フィットネス事業が想定した収益を獲得できない場合は、投資回収の遅れによるキャッシュ・フローの悪化や減損損失の計上の可能性が発生するなど、当社グループの業績に影響を与えます。

ⅲ.固定資産の減損

市場動向の影響を大きく受ける店舗の継続的な収益の悪化などにより、減損損失の計上が必要となる物件が発生した場合、当社グループの業績に影響を与えますので、店舗の生産性向上や販売部門の強化を行うことにより収益力の向上を行ってまいります。

ⅳ.繰延税金資産

当社グループは、課税所得の将来見積額や一時差異等のスケジューリングの結果に基づき繰延税金資産を計上しております。経営環境の悪化等により課税所得の見積りを減額した場合等には、繰延税金資産を取り崩す必要が生じて税金費用が大幅に増加し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)経営戦略の現状と見通し

経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりでありますが、当社グループでは、資本の収益性指標として総資産対当期純利益率(ROA)を重視しております。

当連結会計年度におけるROAは△1.9%(前連結会計年度は0.0%)となりました。

ROAは売上高対当期純利益率×資本回転率と分解できますので、具体的にはこの売上高対当期純利益率と資本回転率が主要な経営指標となります。

当連結会計年度における売上高対当期純利益率は、親会社株主に帰属する当期純損失であったことから△1.5%(前連結会計年度は0.0%)となり、資本回転率は総資産が増加したことから1.23回転(前連結会計年度は1.36回転)となりました。ROAが悪化した主な要因は、経常利益が前期を下回ったことに加え、前期を上回る減損損失を2億87百万円計上したことによるものです。営業利益と経常利益は当初の予想を上回りましたが、新規事業への投資額が大きいことから、先行投資を優先している結果と考えております。

投資の収益性が予測を下回ることがないように現状を詳細に分析し、効率的で収益性の高いビジネスモデルへの投資を進め、これらの数値を改善してまいりたいと考えます。

 

(4)経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループが関わる、雑誌やDVD・CDなどを販売・レンタルする市場は、電子書籍や映像・音楽配信の影響を受けております。また、同市場内におきましても、ネット通販などの店頭以外の販売チャネルの普及により実店舗の販売比率は長期に渡り減少しており、今後も同傾向は継続すると考えております。

このような経営環境のもと、当社グループは、新本と古本を併売するハイブリッド型書店を核として、DVD・CDレンタルや文具・雑貨などの販売部門を展開するとともに、学びたい、健康でありたいといったニーズにあわせてフィットネス、教室等を併設した店舗を「ブックバラエティストア」として展開しております。

今後も顧客ニーズの変化にあわせて部門構成を見直し、実店舗の「ブックバラエティストア」をより多くのお客様に支持される業態に進化させていく方針でありますが、中期的には雑誌やDVD・CDなどに依存しない新たな収益構造の確立が必要であると認識しており、積極的に新規事業の導入、拡大が急務と考えております。

また、既存事業の収益力が弱まる中、最低賃金の上昇、配送費の値上げ要請などのコストアップ要因が存在しております。セルフレジによる省力化や返品削減による運送コストの増加抑制など、既存事業のコスト構造改善についても、積極的に取り組んでまいります。

その他、日常生活に浸透するインターネットの影響により、実店舗であってもインターネットを活用したマーケティングが不可欠になりつつあるため、Webマーケティングについても対応を進めてまいります。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)株式会社トーハンとの取引約定及び再販売価格維持契約

当社は、主取引先である株式会社トーハンと継続した取引を行うことを目的とし、取引基本約定を締結しております。このほか、独占禁止法第23条第4項の規定に基づき、再販売価格維持契約を締結しており、その要旨は次のとおりであります。

①  出版物の定価販売を維持するため、株式会社トーハン(乙)が出版業者(甲)と締結した契約に基づき、乙と株式会社三洋堂ホールディングス(丙)の間に本契約を締結する。

②  丙は甲又は乙より仕入れ又は委託を受けた出版物を販売するに当たっては、甲の指定する定価を厳守し、割引又は割引に類する行為をしない。

 

(2)株式会社トーハンとの資本・業務提携

当社は、2018年8月14日開催の取締役会において、株式会社トーハン(以下、「トーハン」という。)との間で資本業務提携の締結及び同社を割当先とする第三者割当による新株式の発行を決議し、同日トーハンとの間で資本業務提携契約を締結いたしました。

また、トーハンは、第三者割当に先立ち当社株主から当社の普通株式(以下「当社株式」という。)を取得いたしました。

①資本業務提携の目的及び理由

当社グループを取り巻く事業環境は、動画や音楽配信、スマートフォン等による時間消費の多様化の影響を受け、雑誌やCD・DVDなどのマーケットの縮小が続いております。また、店舗運営コストにつきましても、最低賃金の上昇や正社員のベースアップなどによる人件費の継続的なコスト増を予測しております。

そのため、当社グループは、雑誌やCD・DVDなどに依存しない新たな収益構造の確立が必要であるとの認識のもと、教育事業をはじめとする新規事業に取り組んでまいりました。なかでもフィットネス事業(スポーツクラブアクトスWill_G(ウィルジー))は、当社グループにとって相性がよく、中長期にわたり店舗の収益性を支える事業であると判断いたしました。また、抜本的な店舗運営コストの見直しにつきましても、昨年度にレンタル専用セルフレジを自社開発いたしましたが、今後は物販も同時対応可能なセルフレジを開発し、各店舗への導入を進めたいと考えております。

そこで、このフィットネス事業導入及び物販セルフレジ開発・導入のための設備投資資金の調達方法について、当社の大株主であり人的関係も深いトーハンとの意見交換を進めてまいりましたが、その中で第三者割当による新株式の発行をトーハンが引き受ける旨の合意をいたしました。また、第三者割当にとどまらず、トーハン及び同社グループ書店との緊密な関係を築くことが、今後の成長戦略を描く上で有効であり、中長期的に当社の企業価値の向上に資するものと考えております。

②資本業務提携の内容

イ.業務提携の内容

当社グループとトーハンは、当社グループの出版物の主たる仕入先をトーハンとするとともに、当社グループの行う新業態開発の支援、新たな書店モデル及び新業態の共同開発を実施し、業務提携の効果を追求してまいります。

 

ロ.資本提携の内容

当社は、第三者割当(新株発行)によりトーハンに当社の普通株式1,400,000株を割当いたしました。第三者割当及びそれに先立ち当社株主から実施されたトーハンへの当社株式譲渡により、トーハンによる当社の所有議決権割合は2019年3月31日現在で36.49%(間接所有を含めると36.6%)となりました。

 

(3)株式会社ゲオホールディングスとの資本・業務提携

当社は、株式会社ゲオホールディングス(以下、「ゲオホールディングス」という。)との業務提携及びゲオホールディングスを割当先とする第三者割当による自己株式の処分について、資本業務提携に関する基本合意書を締結しております。

①  業務提携の内容

レンタル用映像ソフトの調達の一元化等

②  資本提携の内容

当社とゲオホールディングスは、両者の信頼関係を構築し業務提携を円滑に推進するために、自己株式処分により、ゲオホールディングスに当社の普通株式60,000株を割当しております。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。