文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「本とのであいのおてつだい」をコンセプトに、「学び、好奇心、知識、エンターテインメント、体験の場を提供することで、人間形成に寄与する」ことを基本理念として企業活動を行っております。
この方針に基づき付加価値の高いさまざまなサービスをお客様に提供し、コンプライアンスに沿った適正な企業活動によって利益を確保することで、長期的な成長を目指しております。
(2)目標とする経営指標
当社グループでは、資本の収益性指標として総資産対当期純利益率(ROA)を重視しております。それは、企業の成長速度は、ROAの水準と強い相関関係があるものと考えているからであります。ROAは売上高対当期純利益率×資本回転率と分解できますので、具体的にはこの売上高対当期純利益率と資本回転率が主要な経営指標となります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、新本と古本を併売するハイブリッド型書店を核として、DVD・CDレンタルや文具・雑貨などの販売部門を展開するとともに、学びたい、健康でありたいといったニーズにあわせてフィットネス、教室等を併設した店舗を「ブックバラエティストア」として展開しております。今後も顧客の変化にあわせて部門構成や販売方法を見直し、「ブックバラエティストア」をより多くのお客様に支持される業態に進化させてまいります。
一方、中期的には雑誌やDVD・CDなどに依存しない新たな収益構造の確立が必要であると認識しており、積極的に新規事業や既存事業の隣接事業の導入、拡大を進めてまいります。
(4)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループを取り巻く市場環境は、映像・音楽配信を始めとするコンテンツ消費の選択肢が多様化したために、書籍・雑誌やDVD・CDなどを販売・レンタルする市場の縮小が続いておりましたが、コロナ禍における「巣ごもり需要」によりコミックなどの市場は拡大に転じました。
書店部門の市場環境に関しては、出版科学研究所の「2020年 出版物発行・販売概況」によると、紙と電子を合算した出版市場は、前年比4.8%増の1兆6,168億円であり、電子出版が同28.0%増と大きく成長しておりますが、当社グループが取り扱っている紙のみの出版市場は1.0%減少しております。また、同じくレンタル部門とセルAV部門の市場環境に関しては、一般社団法人日本映像ソフト協会によると、映像ソフト市場(DVDとBDのセル及びレンタルと有料動画配信市場の合計)の2020年の推計値は6,874億円と前年比21.9%増となり、有料動画配信市場が最大規模となる中、セル市場は1,860億円の同5.9%減、レンタル市場は1,041億円の同17.3%減となるなど、当社グループが取り扱うセル市場とレンタル市場の減少傾向が続いております。
新型コロナウイルス感染症の対応に関しては、その対策としてマスク着用やソーシャルディスタンスの確保、レジ前の飛沫感染防止シートの設置等、3密の回避や店内の消毒を始め店舗の営業時間の変更などを実施してまいりました。「巣ごもり需要」により業績を押し上げる効果があったものの、実店舗の安全性を維持するとともに、インターネット経由の販売を促進する必要性を感じております。同時に、セルフレジの導入に関しては、引き続き店舗への導入とともに稼働率の向上を推進していく所存です。
また、お客様による実店舗の選択にも、インターネット上の接点の重要度が高まりを見せておりますので、インターネットを活用したWebマーケティングについても、対応を進めてまいります。さらに、人件費コスト、物流コストの上昇など、店舗の経費構造に関しても、悪化が懸念される状況であり、当社グループを取り巻く環境には厳しいものがございます。
このように厳しい状況ではございますが、当社グループは経営の基本方針を忘れることなく対応を進め、これらの課題意識のもとに、以下の項目に取り組んでまいります。
①事業ポートフォリオの見直し、新事業・商材・サービス開拓
雑誌・DVD・CDの縮小、トレーディングカード・古本・文具雑貨の拡大、新規事業・商材開拓、異業種テナントの誘致等
②店舗コスト構造の見直し
セルフレジの利用率向上、営業時間見直し、電話FAX利用の見直し、業務の見直し等
③顧客との接点の見直し
インターネット広告や自社サイトを活用した販売の促進、SNSを活用した来店動機の拡充、実店舗の外部向け告知拡充等
④人材の獲得と教育
適切なコスト負担による人材獲得、教育投資等
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業内容について
① 店舗開発について
当社グループは、東海地方を中心に人口3万人程度の小商圏でも出店可能なローコストオペレーションを活用して多店舗展開を行っております。ローコストでの出店を実現するため、基本的には土地・建物の賃貸を想定していることから、地主又は貸主との交渉次第では出店計画が変更になる場合があり、さらには後述のように立地法上の手続きも影響いたします。これらの事情により計画どおりの出店ができないまたは店舗の営業が継続できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 差入保証金等について
当社グループは、ローコストでの出店を可能にするため、多くの店舗で賃貸物件を利用しており、貸主に対して敷金を差し入れております。また、地主及び貸主に建物の建築を依頼し賃借を行う場合には、建設協力金として建築費の一部を貸し付け、契約期間内に賃料と相殺で当社グループに返済される契約を締結する場合があります。当連結会計年度末現在での残高は、差入保証金が10億7百万円(建設協力金1億73百万円を含む)であります。
これらの契約は、貸主の経済的破綻等による敷金又は建設協力金の回収リスクを伴うものであります。また、借主である当社グループ側の都合による契約の中途解約の場合等、契約内容に従って返還請求権の放棄や違約金の支払いが必要になる場合があります。
③ 特定仕入先への依存度について
当社グループの主要な取引先は株式会社トーハンであり、当連結会計年度における当社グループの総仕入実績に対する割合は70.4%となっております。株式会社トーハンとは取引基本約定と資本業務提携契約を締結し、これまで取引関係は安定的に推移しておりますが、このような取引関係が継続困難となった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
④ 電子書籍や映像・音楽配信の影響について
雑誌やDVD・CDなどの販売・レンタルする市場は、電子書籍や映像・音楽配信の影響を受けて縮小傾向にあります。当社は、同市場の縮小を想定し、顧客のニーズに合わせて販売部門の拡大や新規事業の導入を進めておりますが、雑誌やDVD・CDなどを楽しむライフスタイルの変化が想定より急速であった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑤ 新規事業への投資について
当社グループは、顧客ニーズの変化に伴い新たな収益構造の確立が必要であると認識し新規事業導入を進めておりますが、導入のための投資額は一定規模を維持する必要があります。
既に10店舗にフィットネス事業を導入しておりますが、新規事業導入の投資回収には数年の期間を要するのが一般的であり、想定した利益水準への到達が計画より遅れた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 物流網について
当社グループは、自社ロジスティクスセンターを経由する運送について、外部委託しております。昨今の深刻なトラック運転手不足等の要因により安定的な配送が確保できなくなった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ キャッシュレス決済の普及について
当社グループは、キャッシュレス決済の普及を受け、各種QRコード決済の導入を進めておりますが、当社の想定よりも利用率が上昇した場合は、決済にかかる販売手数料の負担が想定を超え、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、キャッシュレス決済の増加により、売上の現金化までのタイムラグが発生することから、当社の想定よりも利用率が上昇した場合には、当社の財務状況に影響を与える可能性があります。
⑧ 大規模なシステム障害の発生に伴うリスクについて
当社グループは、効果的かつ効率的な商品管理や店舗運営のために、システム環境の整備を推進しております。当社グループでは主要なシステムを安全性の高い外部データセンターに設置しておりますが、これらのシステムが、外的もしくは内的な何らかの要因、あるいは自然災害等により、予測を超える障害の発生に見舞われ著しく業務に支障をきたした場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑨ 災害等に関するリスクについて
店舗施設等の周辺地域において、大規模な地震、台風等の災害や、事故、テロ活動その他当社グループや供給業者もしくは仕入・流通ネットワークに影響を与える何らかの事象が発生し、当社グループの販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合や人的被害があった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 感染症のリスクについて
当社グループは、新型コロナウイルス感染症への対応について、マスク着用やソーシャルディスタンスの確保、レジ前の飛沫感染防止シートの設置等、お客様及び従業員の健康と安全確保に十分に配慮し、3密の回避を始め営業時間の短縮などの対応を行って参りましたが、緊急事態宣言等の発令により店舗の営業を制限された場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 会計上の見積りについて
当社グループは、財務諸表の作成にあたり会計上の見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、金額の見直しや実際の結果と異なる場合があり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
固定資産の減損
固定資産の価格の下落や店舗の継続的な収益の悪化により、新たに減損損失計上の要件に該当する物件が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(2)法的規制について
① 大規模小売店舗立地法について
当社グループの店舗のうち、小売の売場面積が1,000㎡以上の店舗は、「大規模小売店舗立地法(以下「立地法」という。)」の規制を受けております。
立地法は、小売業を巡り経済的、社会的環境変化を踏まえ、大規模小売店舗の立地に伴う交通渋滞、騒音、廃棄物等の周辺生活環境への影響を緩和し、地域社会との融和を図る制度として、建物設置者が大規模小売店舗を設置しようとする場合に配慮すべき事項を定めたものであります。
当社グループが規制対象となる1,000㎡超の新規店舗出店及び既存店舗の増床を行う場合には、出店計画や出店コスト上昇等の影響を受ける可能性があります。
② 再販価格維持制度について
当社グループの主力商品であります新刊書籍・雑誌及び新品CDは「再販売価格維持制度(以下「再販制度」という。)」の適用対象になっております。
再販制度とは、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)」の第23条第4項に基づき著作物等を発行する事業者が販売の相手方である事業者と再販売価格(定価)を決めてこれを維持する契約をしても、同法は適用されないとする制度であります。公正取引委員会は、2001年3月23日に同制度の廃止を促す意見に対して、国民的合意形成がなされていないことを理由に、当面同制度を存置することが適当であるとの見解を示しました。これにより、当社グループの取扱商品への影響は当面ないものと考えられますが、今後において制度の改正又は廃止等が行われた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③ 個人情報の保護について
当社グループは、お客様に関する個人情報及び従業員に関する社会保障・税番号制度(マイナンバー)に関する特定個人情報(以下、個人情報)を数多く保有、管理しております。かかる個人情報を適正に管理すべく、個人情報の取り扱いに関する基本方針・社内規定・マニュアル等を制定し、個人情報の取り扱いに関して十分な管理体制の構築と対策を講じて細心の注意を払うように留意をしております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、個人情報の漏えい等の事故が発生した場合には、当社グループへの賠償請求等がなされること及び信頼感の低下に伴う売上高の減少等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 青少年保護育成条例について
当社グループは、成人向け商品のレンタル及び販売について、「愛知県青少年保護育成条例」及び各自治体の同種の条例を遵守し、必要な配慮を行っております。
レンタルにおいては入会時には身分証明書の提示を求めており、また18歳未満の方に成人向けビデオ等を貸出できないよう、会員証によってレジで年齢が判別できるシステムを導入しております。さらに成人向けコーナーは店内でも他の売場から区切られたスペースにし、かつ18歳未満の方の入場を禁止する旨をコーナー入口に掲示しております。しかしながら、こうした運営管理の徹底が図られなかった場合には、当社グループに対する信用の失墜等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 古物営業法について
当社グループが行っているリサイクル品の買取及び販売事業は、「古物営業法」による規制を受けております。当社グループで取り扱うリサイクル品は、本・雑誌、ゲーム、トレーディングカードがございます。
古物営業法は、盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業に係る業務について必要な規制を行い、もって窃盗その他の犯罪の防止を図り、及びその被害の迅速な回復に資することを目的としております。
当社グループは、同法を遵守するとともに以下のルールを独自に設け、必要な配慮を行っております。
1)同一顧客から同一アイテムの買取を2点以上行わない。(トレーディングカードを除く)
2)15歳未満の顧客からの買取は、保護者同伴の場合以外には行わない。
3)15歳以上から18歳未満の顧客からの買取は、保護者への買取承諾の確認連絡がつかない限り行わない。
なお、トレーディングカードのリサイクル品については、その商品特性に鑑み、上記 1)の同一顧客からの同一アイテムの買取に制限を設けておりません。
しかしながら、こうした運営管理の徹底が図られなかった場合には、古物営業許可の取り消し、又は古物営業の停止を命じられることなどにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 著作権法について
当社グループにおけるビデオソフト(DVDソフトを含む。以下も同じ。)のレンタル事業は著作権法の頒布権に関する規定の適用を受けております。また、CD及びコミックのレンタル事業は同法の貸与権に関する規定の適用を受けております。当社グループでは、同法の規定を遵守し、権利者に対して許諾を得てCD及びコミックのレンタルに関する著作権料を支払い、レンタル事業を行っておりますが、今後著作権料の高騰が起こった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響により、厳しい状況で推移しました。一時期は感染拡大の防止措置を講じつつ、段階的に経済活動を再開していく動きとなっておりましたが、変異株の蔓延により感染者数が再度増加傾向に転じるなど依然として感染拡大の影響に留意する必要があり、先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く事業環境は、動画や音楽配信、スマートフォン等による時間消費の多様化の影響を受けております。このような経営環境のもと、当社グループは新本と古本を併売するハイブリッド型書店を核として、文具・雑貨などの販売部門を顧客のニーズの変化にあわせて展開するとともに、学びたい、健康になりたいといったニーズにあわせてフィットネス、教室等を併設した店舗を「ブックバラエティストア」として展開を進めております。
新型コロナウイルス感染症の影響では、外出の自粛やテレワーク等により自宅で過ごす時間が増え、巣ごもり需要や大ヒットしたコミックの影響から書店部門や古本部門、TVゲーム部門などの需要が増加いたしました。
当連結会計年度においては、大垣バロー店(岐阜県大垣市)の移転を行いました。一方で、榛原店、西可児店、川辺店を閉店したことから、当連結会計年度末時点で74店舗3校となりました。また、「スポーツクラブアクトスWill_G(ウィルジー)」を6月に高浜Tぽーと店(愛知県高浜市)に導入しましたが、3月に高富店(岐阜県山県市)で撤退したことから、フィットネス導入店舗は10店舗となりました。9月には新開橋店(名古屋市瑞穂区)において、中古トレカの取り扱いを開始するとともに、デュエルスペースを備えた大型トレカショップをオープンいたしました。さらに、12月には三洋堂書店サイトをリニューアルオープンし、ECの強化、会員カードのデジタル化、会員限定クーポン発行等の販促機能を追加いたしました。これは、コロナ禍において、お客様がネットで情報収集してお得で便利な買い物を望む状況に対応するものです。今後はネットと店頭を連携する商品施策を柱に、よりお客様の望まれる提案を行ってまいります。
オペレーション面では、引き続き物販・レンタルを同時に取扱い可能な統合セルフレジを15店舗に導入し、セルフレジ導入店舗は61店舗となりました。また、新型コロナウイルス感染症による市場の変化に対応し営業時間の変更を実施し、閉店時間の短縮を22店舗で実施いたしました。また、当社グループは、新型コロナウイルス感染症対策として、お客様及び従業員の健康と安全を確保するため、マスク着用やソーシャルディスタンスの確保、レジ前の飛沫感染防止シートの設置等、安全に十分に配慮しながら商品・サービスを提供してまいりました。
主要な部門の売上高は、書店部門138億50百万円、文具・雑貨・食品部門20億63百万円、セルAV部門10億63百万円、TVゲーム部門8億32百万円、古本部門7億27百万円、レンタル部門17億96百万円、新規事業部門2億61百万円、サービス販売部門2億86百万円となりました。
増収部門としては、書店部門が10.2%増、文具・雑貨・食品部門が4.1%増、TVゲーム部門が10.9%増、古本部門が10.2%増となるなど、巣ごもり需要や好調なコミックの影響等もあり、増収となる部門が多くなりました。
減収部門としては、セルAV部門が13.9%減、レンタル部門が12.2%減、サービス販売部門が3.8%減、新規事業部門は新型コロナウイルス感染症の影響によりフィットネス店舗の営業自粛とそれに伴う会員数の減少の影響から、37.9%の減少となりました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高208億85百万円(前連結会計年度比4.6%増)、営業利益6億36百万円(同319.2%増)、経常利益6億69百万円(同222.9%増)となり、減損損失を3億69百万円計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は1億87百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失13億4百万円)となりました。
なお、当連結会計年度より、当社グループの報告セグメントを単一セグメントに変更したため、セグメント別の記載を省略しております。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は147億62百万円となり、前連結会計年度末に比べ31百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金の増加などにより流動資産が3億30百万円増加し、固定資産の減損や売却を行ったことなどから固定資産が3億61百万円減少したことによるものであります。
負債につきましては113億86百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億71百万円減少いたしました。これは主に、電子記録債務を含めた仕入債務が増加したことなどにより流動負債が2億8百万円増加し、長期借入金の返済などにより固定負債が4億79百万円減少したことによるものであります。
純資産につきましては33億75百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益1億87百万円を計上したことなどから前連結会計年度末に比べ2億39百万円増加いたしました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首時点に比べ2億52百万円増加し、当連結会計年度末には39億5百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動の結果獲得した資金は10億97百万円(前連結会計年度は2億6百万円の獲得)となり、8億91百万円増加しました。
投資活動の結果使用した資金は3億30百万円(前連結会計年度は2億36百万円の獲得)となりました。
財務活動の結果使用した資金は5億14百万円(前連結会計年度は5億72百万円の使用)となり、58百万円減少しました。
④生産、受注及び販売の実績
ⅰ.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。
|
部門 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) (千円) |
前年同期比(%) |
|
書店 |
10,481,009 |
114.2 |
|
文具・雑貨・食品 |
1,385,361 |
104.9 |
|
セルAV |
746,442 |
86.0 |
|
TVゲーム |
670,051 |
115.2 |
|
古本 |
290,584 |
113.1 |
|
レンタル |
801,038 |
81.6 |
|
新規事業 |
104,229 |
62.5 |
|
サービス販売 |
62,667 |
90.4 |
|
その他 |
3,279 |
135.4 |
|
合計 |
14,544,665 |
108.3 |
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅱ.受注実績
当社グループは受注販売を行っていないため、該当事項はありません。
ⅲ.販売実績
当連結会計年度における販売実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。
|
部門 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) (千円) |
前年同期比(%) |
|
書店 |
13,850,296 |
110.2 |
|
文具・雑貨・食品 |
2,063,295 |
104.1 |
|
セルAV |
1,063,028 |
86.1 |
|
TVゲーム |
832,005 |
110.9 |
|
古本 |
727,661 |
110.2 |
|
レンタル |
1,796,963 |
87.8 |
|
新規事業 |
261,453 |
62.1 |
|
サービス販売 |
286,735 |
96.2 |
|
その他 |
3,891 |
126.2 |
|
合計 |
20,885,329 |
104.6 |
(注)1.部門間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅳ.地域別販売実績
当連結会計年度における地域別販売実績は、次のとおりであります。
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) (千円) |
前年同期比(%) |
店舗数 増減 |
|
関東甲信 (4店舗) |
916,020 |
97.2 |
- |
|
東海北陸 (60店舗) |
17,269,263 |
105.3 |
△2 |
|
近畿 (10店舗) |
2,696,153 |
102.8 |
△1 |
|
小計(74店舗) |
20,881,438 |
104.6 |
△3 |
|
その他 |
3,891 |
126.2 |
- |
|
合計 |
20,885,329 |
104.6 |
△3 |
(注)1.部門間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.店舗数は当連結会計年度末の店舗数を記載しております。また、店舗数増減につきましては、前連結会計年度末の店舗数との比較であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
主要な部門の売上高は、書店部門138億50百万円、文具・雑貨・食品部門20億63百万円、セルAV部門10億63百万円、TVゲーム部門8億32百万円、古本部門7億27百万円、レンタル部門17億96百万円、新規事業部門2億61百万円、サービス販売部門2億86百万円となり、全体では208億85百万円となりました。
増収部門としては、書店部門、文具・雑貨・食品部門、TVゲーム部門、古本部門の4部門であります。巣ごもり需要や好調なコミックの影響のほか、学参と児童書も好調であったことから書店部門は増収となりました。文具・雑貨・食品部門は、既存店を中心に大型売場導入などの効果もあり増収となりました。TVゲーム部門は巣ごもり需要や複数のビッグタイトルが売上に貢献したほか、ゲーム機の販売も好調であったことから増収となりました。古本部門は、巣ごもり需要の影響の他、学参や雑誌の取り扱いを開始するなど積極的に売場変更を実施したことから増収となりました。
減収部門としては、セルAV部門、レンタル部門、サービス販売部門、新規事業部門の4部門であります。セルAV部門とレンタル部門は、長期的なマーケット縮小の影響に加え、新型コロナウイルスの影響により新作の発売が減少したことから売上が大きく減少いたしました。サービス販売部門は、前年度に賃貸物件を売却したことから賃貸収入が減収となりました。新規事業部門はスポーツクラブアクトスWill_Gを1店舗開店しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響によりフィットネス店舗の営業自粛とそれに伴う会員数の減少の影響から37.9%の減少となりました。
当社グループは新本と古本を併売するハイブリッド型書店を核として、DVD・CDレンタルや文具・雑貨などの販売部門を顧客のニーズの変化にあわせて展開するとともに、学びたい、健康でありたいといったニーズにあわせてフィットネス、教室等を併設した店舗を「ブックバラエティストア」として展開しております。この「ハイブリッド型」、「ブックバラエティストア」という当社独自のイメージを強く打ち出すために、新規に導入した中古トレカを含むトレーディングカードや、増収部門である文具雑貨、古本を拡大していきたいと考えております。
(営業利益、経常利益)
売上高の増加に伴い売上総利益が2億43百万円増加しました。販売費及び一般管理費については、セルフレジなどの積極的な設備投資をおこなったものの、給料及び手当や広告宣伝費のほか水道光熱費などが減少したことから、前期に比べて2億40百万円減少しました。その結果、当連結会計年度における営業利益は6億36百万円(同319.2%増)となりました。
また、営業外費用より営業外収益が多かったことから、経常利益は6億69百万円(同222.9%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
固定資産の減損損失を3億69百万円計上したことにより、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1億87百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失13億4百万円)となりました。
②財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は97億97百万円(前連結会計年度比3.5%増)となり、3億30百万円増加しました。これは主に、売上の増加に伴い現金及び預金が増加したことと数店舗の改装により商品が35百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は49億65百万円(同6.8%減)となり、3億61百万円減少しました。これは主に、減損損失を3億69百万円計上したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は83億60百万円(同2.6%増)となり、2億8百万円増加しました。これは主に、売上の増加に伴い商品の仕入れが増えたことから、電子記録債務を含めた仕入債務が2億29百万円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は30億26百万円(同13.7%減)となり、4億79百万円減少しました。これは主に、長期借入金の返済による支出が5億14百万円あったこと等により、長期借入金が4億85百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は33億75百万円(同7.6%増)となり、2億39百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を1億87百万円計上したことなどによるものであります。
また、自己資本比率は、前連結会計年度の21.2%から22.9%になりました。
③キャッシュ・フローの分析
ⅰ.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首時点に比べ2億52百万円増加し、当連結会計年度末には39億5百万円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の増減は、主に、税金等調整前当期純利益のほか、仕入債務の増加や長期借入金の返済による影響等を受けております。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は10億97百万円(前連結会計年度は2億6百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が3億27百万円であったこと、仕入債務の増加が2億29百万円であったこと、減価償却費3億66百万円及び減損損失3億69百万円を計上したこと、一方で、たな卸資産の増加が39百万円あったことによるものであります。
営業活動によるキャッシュ・フローの主な増加要因は、税金等調整前当期純利益が3億27百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純損失3億28百万円)であったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3億30百万円(前連結会計年度は2億36百万円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が2億52百万円、無形固定資産の取得による支出が57百万円、差入保証金の差入による支出が78百万円あったものの、有形固定資産の売却による収入10百万円、差入保証金の回収による収入96百万円があったことによるものであります。変動の理由としては、前期に有形固定資産の売却による収入が高額であったこと、当期は無形固定資産の取得による支出や差入保証金の差入による支出が増えたことから、資金の使用が大きく増えております
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は5億14百万円(前連結会計年度は5億72百万円の使用)となりました。これは、長期借入金の返済による支出が5億14百万円あったことによるものであります。
ⅱ.資本の財源及び資金の流動性についての分析
資金需要
当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。
運転資金需要のうち主なものは子会社による商品の仕入のほか、グループに共通するものとして給料及び手当や地代家賃などの販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としましては、主に設備投資として店舗の開店・改装やフィットネス事業など新規事業に関する建物や器具備品等の固定資産購入によるものであります。
また、当社グループは、店舗を中心とした小売サービス事業から日々の収入金があり、流動性資金は十分な水準を確保しているものと考えております。
財政政策
当社グループは、運転資金につきましては、営業キャッシュ・フローで獲得した資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金での調達を基本としております。設備資金につきましては、設備資金計画に基づき調達計画を作成し、内部資金で不足する場合は長期借入金による調達を基本としております。また、長期資金の調達については銀行借入による調達を主として、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模を適宜判断して実施していくこととしており、当連結会計年度末の有利子負債の残高は24億31百万円となりました。また金融機関との間で総額21億円の当座貸越契約を締結しております。
④経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、とりわけ以下のものを重要と考えております。
ⅰ.市場動向
当社を取り巻く事業環境は、電子書籍や映像・音楽配信、ゲームアプリなどが一般化して消費者の行動が変化し、書籍・雑誌やDVD・CDなどの販売・レンタルの市場の縮小が続いております。この変化の流れが想定よりも急速に進む場合は当社グループの業績に影響を与えますので、顧客のニーズに合わせた販売部門の拡大やフィットネス事業などの新規事業の導入を進めております。
ⅱ.新規事業投資
当社グループは、新規事業として2017年11月よりフィットネス事業に参入し、新たな収益構造の確立を目指しております。しかしながら、新規事業が軌道に乗るまでには数年を要すると考えていることや、新型コロナウイルスの影響によりフィットネス事業が想定した収益を獲得できない場合は、投資回収の遅れによるキャッシュ・フローの悪化や減損損失の計上の可能性が発生するなど、当社グループの業績に影響を与えます。
ⅲ.固定資産の減損
市場動向の影響を大きく受ける店舗の継続的な収益の悪化などにより、減損損失の計上が必要となる物件が発生した場合、当社グループの業績に影響を与えますので、店舗の生産性向上や販売部門の強化を行うことにより収益力の向上を行ってまいります。
⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)及び(追加情報)(新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについて)に記載のとおりであります。
(3)経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりでありますが、当社グループでは、資本の収益性指標として総資産対当期純利益率(ROA)を重視しております。
当連結会計年度におけるROAは1.3%(前連結会計年度は△8.1%)となりました。
ROAは売上高対当期純利益率×資本回転率と分解できますので、具体的にはこの売上高対当期純利益率と資本回転率が主要な経営指標となります。
当連結会計年度における売上高対当期純利益率は、0.9%(前連結会計年度は△6.5%)となり、資本回転率は総資産が減少したことから1.41回転(前連結会計年度は1.24回転)となりました。ROAが改善した主な要因は、売上高の増加と販売費及び一般管理費の減少から経常利益が前期を大きく上回るとともに、前期を下回る減損損失を3億69百万円計上したことによるものです。
営業利益と経常利益は当初の予想を上回りましたが、当社グループの将来予測は新型コロナウイルスの影響により不確実性が増していることから保守的に捉えております。
今後も投資の収益性が予測を下回ることがないように現状を詳細に分析し、効率的で収益性の高いビジネスモデルへの投資を進め、これらの数値を改善してまいりたいと考えます。
(4)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループが関わる、書籍・雑誌やDVD・CDなどを販売・レンタルする市場は、電子書籍や映像・音楽配信の影響を受けております。また、同市場内におきましても、ネット通販などの店頭以外の販売チャネルの普及により実店舗の販売比率は長期に渡り減少しており、今後も同傾向は継続すると考えております。
このような経営環境のもと、当社グループは、新本と古本を併売するハイブリッド型書店を核として、DVD・CDレンタルや文具・雑貨などの販売部門を展開するとともに、学びたい、健康でありたいといったニーズにあわせてフィットネス、教室等を併設した店舗を「ブックバラエティストア」として展開しております。
今後も顧客ニーズの変化にあわせて部門構成を見直し、実店舗の「ブックバラエティストア」をより多くのお客様に支持される業態に進化させていく方針でありますが、中期的には雑誌やDVD・CDなどに依存しない新たな収益構造の確立が必要であると認識しており、積極的に新規事業や既存の事業に隣接する事業の導入、拡大が急務と考えております。
また、既存事業の収益力が弱まる中、最低賃金の上昇、配送費の値上げ要請などのコストアップ要因が存在しております。セルフレジによる省力化や返品削減による運送コストの増加抑制など、既存事業のコスト構造改善についても、積極的に取り組んでまいります。
その他、日常生活に浸透するインターネットの影響により、実店舗であってもインターネットを活用したマーケティングが不可欠になりつつあるため、2020年12月にリニューアルした三洋堂書店のWebサイト「三洋堂サイト」を活用したWebマーケティングについても対応を進めてまいります。
(1)株式会社トーハンとの取引約定及び再販売価格維持契約
当社は、主取引先である株式会社トーハンと継続した取引を行うことを目的とし、取引基本約定を締結しております。このほか、独占禁止法第23条第4項の規定に基づき、再販売価格維持契約を締結しており、その要旨は次のとおりであります。
① 出版物の定価販売を維持するため、株式会社トーハン(乙)が出版業者(甲)と締結した契約に基づき、乙と株式会社三洋堂ホールディングス(丙)の間に本契約を締結する。
② 丙は甲又は乙より仕入れ又は委託を受けた出版物を販売するに当たっては、甲の指定する定価を厳守し、割引又は割引に類する行為をしない。
(2)株式会社トーハンとの資本・業務提携
当社は、株式会社トーハン(以下、「トーハン」という。)との間で、資本業務提携及び同社を割当先とする第三者割当による新株式の発行について資本業務提携契約を締結しております。
①業務提携の内容
当社グループとトーハンは、当社グループの出版物の主たる仕入先をトーハンとするとともに、当社グループの行う新業態開発の支援、新たな書店モデル及び新業態の共同開発を実施し、業務提携の効果を追求してまいります。
②資本提携の内容
当社は、2018年8月の第三者割当(新株発行)によりトーハンに当社の普通株式1,400,000株を割当しております。
(3)株式会社ゲオホールディングスとの資本・業務提携
当社は、株式会社ゲオホールディングス(以下、「ゲオホールディングス」という。)との業務提携及びゲオホールディングスを割当先とする第三者割当による自己株式の処分について、資本業務提携に関する基本合意書を締結しております。
① 業務提携の内容
レンタル用映像ソフトの調達の一元化等
② 資本提携の内容
当社は、2014年9月の自己株式処分により、ゲオホールディングスに当社の普通株式60,000株を割当しております。
該当事項はありません。