(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済対策や金融政策の効果もあり、緩やかな回復基調が見られましたが、中国をはじめとする新興国経済の減速による景気下振れリスクなど、先行きについては不透明な状況が続いております。
小売業界におきましては、円安による物価上昇や消費者の節約志向などにより個人消費の動向は不透明さを増し、また業態を超えた販売競争もあり、依然として厳しい経営環境にあります。
このような状況のもと、当社グループでは、新規出店については30店舗、退店については15店舗を実施いたしました。また平成27年7月1日に㈱サンワドー(同日付けにてDCMサンワ㈱に商号変更)を株式交換により完全子会社化いたしました。これらにより当連結会計年度末日現在の店舗数は609店舗(DCMカーマ156店舗、DCMダイキ157店舗、DCMホーマック262店舗、DCMサンワ34店舗)となりました。
販売面においては、3月は前年度の消費税増税前の駆け込み需要の影響で、日用消耗品を中心に販売は大きく落ち込みました。また、暖冬による天候不順による影響などから季節商品の販売が低迷しましたが、DCMブランド商品については、チラシ掲載やテレビCMなど販促強化に取り組んだ効果もあり、販売が好調に推移しました。
これらの結果、当連結会計年度における営業収益は4,377億3千2百万円(前期比101.6%)、営業利益は184億4千6百万円(前期比111.0%)、経常利益は174億8千9百万円(前期比107.6%)、当期純利益は105億4千9百万円(前期比117.0%)となりました。
自己株式については、株主還元および資本効率向上のため、平成27年12月から平成28年2月に5,898千株の自己株式取得を実施いたしました。
また、㈱カーマ、ダイキ㈱、ホーマック㈱は、平成27年3月1日付けで商号をDCMカーマ㈱、DCMダイキ㈱、DCMホーマック㈱に変更いたしました。当社の社名である「DCM」と事業会社が持つ地域ブランドを融合させ、事業会社名および店舗名に「DCM」を冠し、今後は「企業ブランド」「商品ブランド」「店舗ブランド」を統一したナショナルブランドとして全国展開を進めてまいります。
なお、セグメントごとの業績については、「第5[経理の状況]1 連結財務諸表等[セグメント情報]」をご覧ください。
(2) 主要商品部門別の状況
① 園芸・エクステリア部門
園芸用品については、販促強化に取り組んでいるDCMブランド商品の植物や用土、除草剤などが好調に推移しましたが、暖冬の影響により除雪用品などの季節商品の販売は伸び悩みました。住設商材については消費税増税前の駆け込み需要の反動減から回復基調にあり、また資材石材などの外売場商材も好調に推移いたしました。その結果、売上高は702億3千万円となりました。
② ホームインプルーブメント部門
工具、作業用品については専門店を中心に堅調に推移しました。また、DCMブランド商品の作業用品や安全靴などの販売も好調に推移いたしました。その結果、売上高は813億6千7百万円となりました。
③ ホームレジャー・ペット部門
カー用品については、若者の車離れやセルフメンテナンス需要の減少により販売は低調に推移いたしました。ペット用品については堅調に推移し、DCMブランド商品のペットシーツなどは販促効果もあり好調に推移いたしました。その結果、売上高は657億1千2百万円となりました。
④ ハウスキーピング部門
DCMブランド商品のフライパンやキッチン用品、スリッパなどの販売は、販促強化に取り組んだ効果もあり好調に推移いたしましたが、日用消耗品については、前年度の消費税増税前の駆け込み需要の影響もあり、販売は低調に推移しました。その結果、売上高は1,140億7千2百万円となりました。
⑤ ホームファニシング部門
い草商材やラグ、ホットカーペットカバーなどの季節商品の販売は低調に推移いたしましたが、タオルやプラスチック収納、DCMブランド商品の床材や枕などの販売が好調に推移いたしました。その結果、売上高は332億6千2百万円となりました。
⑥ ホームエレクトロニクス部門
前年度の消費税増税前の駆け込み需要の反動の影響が大きく、白物家電や家事家電の販売は伸び悩み、暖冬による影響もあり暖房用品も低迷いたしましたが、電材商品や健康器具関連商品などは好調に推移いたしました。その結果、売上高は402億3千1百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、税金等調整前当期純利益163億2千7百万円、減価償却費113億4千4百万円、仕入債務の減少額193億7千1百万円、法人税等の支払額83億3千7百万円などにより、39億9百万円の支出となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、新規出店などの有形固定資産の取得による支出137億4千9百万円、敷金及び保証金の差入による支出21億5千6百万円及び回収による収入22億9千7百万円などにより、169億1千万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、短期借入金の増加額80億2千万円、新株予約権付社債の発行による収入200億円、長期借入れによる収入200億円及び返済による支出219億7千9百万円、自己株式の取得による支出50億2百万円、配当金支払いによる支出27億6千9百万円などにより、182億9百万円の収入となりました。
これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ26億1千万円減少し、115億1千3百万円となりました。
当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)は、ホームセンター事業を主たる業務としているため、生産及び受注の状況は記載しておりません。また、投資情報の有用性の観点から、連結子会社を基礎とした地域別のセグメントに代えて、事業部門別に仕入及び販売の状況を記載しております。
(1)仕入実績
当連結会計年度の仕入実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
|
事業部門 |
当連結会計年度 (自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日) (百万円) |
前期比(%) |
|
ホームセンター事業 |
|
|
|
園芸・エクステリア |
49,541 |
104.3 |
|
ホームインプルーブメント |
51,865 |
103.6 |
|
ホームレジャー・ペット |
44,604 |
101.5 |
|
ハウスキーピング |
82,615 |
97.3 |
|
ホームファニシング |
20,408 |
101.0 |
|
ホームエレクトロニクス |
26,491 |
85.9 |
|
その他 |
21,862 |
122.2 |
|
合計 |
297,389 |
100.7 |
(注)1.記載金額には消費税等は含まれておりません。
2.ホームセンター事業の部門別の主な取扱商品は、次のとおりであります。
|
部門 |
取扱商品 |
|
園芸・エクステリア |
園芸用品、大型機械、農業・業務資材、植物、エクステリア、屋外資材、 住宅設備他 |
|
ホームインプルーブメント |
作業用品、金物、工具、塗料、補修、木材、建築資材他 |
|
ホームレジャー・ペット |
カー用品、スポーツ、玩具、自転車、レジャー、ペット用品他 |
|
ハウスキーピング |
日用消耗品、文具、ダイニング・キッチン、バス・トイレタリー、 ヘルスケア・ビューティケア、食品他 |
|
ホームファニシング |
インテリア、寝具、家具収納他 |
|
ホームエレクトロニクス |
家庭電器、冷暖房、電材・照明、AV情報機器他 |
|
その他 |
テナント植物、テナントペット、灯油、工事費、サービス料他 |
(2)販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
|
事業部門 |
当連結会計年度 (自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日) (百万円) |
前期比(%) |
|
ホームセンター事業 |
|
|
|
園芸・エクステリア |
70,230 |
105.1 |
|
ホームインプルーブメント |
81,367 |
104.5 |
|
ホームレジャー・ペット |
65,712 |
102.4 |
|
ハウスキーピング |
114,072 |
98.0 |
|
ホームファニシング |
33,262 |
103.0 |
|
ホームエレクトロニクス |
40,231 |
88.3 |
|
その他 |
26,706 |
123.7 |
|
合計 |
431,584 |
101.6 |
(注)記載金額には消費税等は含まれておりません。
(1) 商品力の強化
自社開発商品の強化に継続して取り組みます。高額商品については、必要な機能に絞り込むことで、価格を引き下
げてまいります。また、用途・機能を充足させる生活提案商品も開発いたします。新たな価格や価値を積極的に提案
することで、需要を創造してまいります。地域与件も大切にし、お客さまの暮らし全般をより豊かで快適なものにす
る事に重点的に取り組みます。
(2) 売上総利益率の改善
継続的な成長を実現するために、仕入構造改革による更なる値入改善、在庫コントロールによる処分ロス、廃棄ロスの削減を図り、売上総利益率の更なる改善を目指してまいります。
(3) 既存店の強化
従来の棚割パターンを見直し、新品種、強化カテゴリーを導入し坪効率の改善を目指してまいります。また、プレゼンテーションの強化や催事企画の強化を図り、魅力ある売場づくりに取り組みます。
(4) コスト低減活動への取組み
コスト低減活動は継続して取り組んでまいります。経済環境の急激な変化、また競争の激化に対し経営体質をより強化、筋肉質な経営を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)出店に関するリスク
当社グループは、積極的な店舗展開を行い、ドミナント化を推進してまいりますが、経済的情勢の変動等により出店用地の確保に時間を要する場合や、競合各社の出店等のさまざまな偶発的要因により、当社グループの出店計画に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの店舗の出店および増床に関しましては、「大規模小売店舗立地法」等の法的規制を受けております。「大規模小売店舗立地法」では、売場面積1,000㎡超の出店および増床について、地元自治体への届出が義務づけられており、駐車台数、交通渋滞、騒音、ごみ処理問題、環境問題等の規制が行われております。そのため、出店までに要する期間が長期化し、当社グループの出店計画に影響を及ぼす可能性があります。
(2)天候について
当社グループは、あらかじめ天候を予測し年間の販売促進計画を立てておりますが、冷夏、暖冬等の天候不順による季節商品の需要低下等により販売促進計画を下回った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)売上高の変動について
当社グループは、複数の商品を取り扱っており、同業他社はもちろんのこと他業態とも競合し、ますます競争が激しくなっております。そのような環境の中、お客さまに喜んでいただける店となるべく企業努力を続けてまいりますが、競合各社の出店あるいは関係法令の改正施行等による、お客さまの購買行動の変化等から、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)災害等について
当社グループが運営する店舗は、全て総合保険に加入しており、台風、火災、水害等による動産および不動産の損失補償がされておりますが、地震保険については補償内容および保険料の関係から加入しておりません。このため、大規模な地震による建物の倒壊等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)PB商品について
当社グループは、暮らしの必需品を中心とするDCMブランド商品の開発を積極的に行っております。PB商品の一部は海外から供給されており、配送についての混乱などで商品の入手が不安定になった場合、また、消費者のニーズにマッチした商品の開発ができなかった場合など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)固定資産の減損に関するリスク
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しておりますが、今後、新たに減損損失を認識すべき資産について減損を計上することになった場合、当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)為替相場の変動について
当社グループは外貨建て仕入を行っており、為替相場の変動によるリスクを負っておりますが、当該リスクを減少させるために為替予約を行っております。したがって、短期的な為替変動が当社の業績に与える影響は軽微なものであると考えられますが、想定以上の為替変動が生じた場合等には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)金利変動について
当社グループは、資金調達手段の多様化により財務環境の変動に柔軟に対応できる体制を整えておりますが、急速かつ大幅な金利上昇があった場合、支払利息の増加等により当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9)個人情報について
当社グループは、自社カードの会員を主とする個人情報を保有しており、個人情報の取り扱いについては社内規程の整備や従業員教育等により、万全の体制をとっておりますが、不測の犯罪行為・事故等により個人情報が流出した場合、社会的信用の失墜等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)企業買収及び事業等の譲受けについて
当社グループは、企業買収及び事業等の譲受け(以下「M&A」といいます。)を行う場合、対象会社に当社グループの経営方針を理解していただくことが重要であると考えております。その上で、財務内容や不動産、雇用契約関係等について、詳細にデューデリジェンスを行うことでリスク低減を図っております。しかしながら、M&Aを行った後で偶発債務や未認識の債務などが顕在化する可能性があります。また、当初想定していたシナジー効果が得られない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(1) 経営指導に関する契約
当社は、当社の子会社であるDCMカーマ㈱、DCMダイキ㈱およびDCMホーマック㈱との間で、当該子会社に対して当社が行う経営指導に関し、それぞれ「経営指導に関する契約」を締結しております。
(2) 商品業務委託契約
当社は、当社の子会社であるDCMカーマ㈱、DCMダイキ㈱およびDCMホーマック㈱との間で、当該子会社からの委託に基づき当社が行う商品業務の一部に関し、それぞれ「商品業務委託契約」を締結しております。
(3) その他の契約
株式交換契約の締結
当社は、平成27年4月10日開催の取締役会において、当社を完全親会社とし、株式会社サンワドーを完全子会社とする株式交換を行うことを決議し、同日付で締結した株式交換契約に基づき、本株式交換を平成27年7月1日に実施いたしました。
業務提携及び経営統合に向けた協議開始に係る覚書の締結
当社は、平成28年4月5日開催の取締役会において、株式会社ケーヨーと業務提携を行うこと及び将来的な経営統合に向けて協議を行うことについて合意し、覚書を締結いたしました。
なお、詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」記載のとおりであります。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、この連結財務諸表の作成に当たっては、合理的判断に基づき一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。また、これらの見積りについては不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
「第2[事業の状況]1[業績等の概要]」に記載のとおりであります。
(3)当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度末における資産残高は、新規出店やDCMサンワ㈱が連結対象会社に加わったことなどにより有形固定資産や商品在庫が増加したことなどから、資産合計は前連結会計年度末に比較して176億6千1百万円増加し、3,676億5千3百万円となりました。
負債残高は、DCMサンワ㈱が連結対象会社に加わったことによる負債の増加や、前期末日が金融機関休業日のため買掛金の決済期日が翌期になった影響で、買掛金が減少し借入金が増加したこと、また今後の設備投資等のため新株予約権付社債を発行し資金を調達したことなどから、負債合計は前連結会計年度末に比較して106億4千4百万円増加し2,035億6千4百万円となりました。
純資産残高は、配当の支払や自己株式の新規取得による減少はありましたが、DCMサンワ㈱の株式交換に伴う資本剰余金の増加や当期純利益の増加により、純資産合計は前連結会計年度末に比較して70億1千6百万円増加し、1,640億8千8百万円となりました。
(4)キャッシュ・フローの分析
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが39億9百万円の支出、投資活動によるキャッシュ・フローが169億1千万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが182億9百万円の収入となりました。
当連結会計年度の各項目の詳細については、「第2[事業の状況]1[業績等の概要](3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。