第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済対策や金融政策を背景に緩やかな回復基調が見られましたが、米国の政策運営や欧州の政治情勢の不安定さ、地政学リスクの高まり等、先行きについては不透明な状況が続いております。

 小売業界におきましては、消費者の節約志向等により個人消費の動向は不透明な状況が続き、また業態を超えた販売競争もあり、依然として厳しい経営環境にあります。

 このような状況のもと、当社グループでは、新規出店については22店舗、退店については9店舗を実施いたしました。これにより当連結会計年度末日現在の店舗数は669店舗(DCMカーマ168店舗、DCMダイキ158店舗、DCMホーマック289店舗、DCMサンワ33店舗、DCMくろがねや21店舗)となりました。

 販売面においては、天候不順の影響等により販売が伸び悩みましたが、DCMブランド商品については、雑誌掲載やテレビCM等販促強化に取り組んだ効果もあり、販売が好調に推移しました。

 これらの結果、当連結会計年度における営業収益は4,435億7千8百万円(前期比100.0%)、営業利益は195億7百万円(前期比99.4%)、経常利益は186億1千万円(前期比97.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は113億1千万円(前期比97.5%)となりました。

 なお、セグメントごとの業績については、「第5[経理の状況]1 連結財務諸表等[セグメント情報]」をご覧ください。

 

(2) 主要商品部門別の状況

① 園芸・エクステリア部門

植物や園芸関連商品の販売は伸び悩みましたが、DCMブランド商品については、企画提案に注力した除草剤や防草シート等の販売が好調に推移しました。その結果、売上高は705億8千8百万円(前期比100.7%)となりました。

② ホームインプルーブメント部門

 防災関連商品の販売は伸び悩みましたが、工具用品については、プロ専門店での販売が好調に推移しました。その結果、売上高は881億5千5百万円(前期比102.2%)となりました。

③ ホームレジャー・ペット部門

 カー用品については、降雪の影響により冬物商材の販売は堅調に推移しましたが、レジャー用品やペットフードの販売が伸び悩みました。その結果、売上高は661億円(前期比99.0%)となりました。

④ ハウスキーピング部門

 介護用品関連の販売は堅調に推移しましたが、殺虫剤や紙類、清掃用品の販売が低調に推移しました。その結果、売上高は1,100億4千9百万円(前期比98.1%)となりました。

⑤ ホームファニシング部門

 キッチンマット等のDCMブランド商品の販売は好調に推移しましたが、プラスチック収納や組立家具の販売が伸び悩みました。その結果、売上高は288億4千6百万円(前期比97.8%)となりました。

⑥ ホームエレクトロニクス部門

 取り組みを強化しているシニアグラス関連や電材関連、電気暖房の販売は堅調に推移しましたが、ガステーブルの販売が伸び悩みました。その結果、売上高は389億6千1百万円(前期比98.8%)となりました。

(3) キャッシュ・フローの状況

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、税金等調整前当期純利益169億2千8百万円、減価償却費119億5千9百万円、たな卸資産の増加額18億2千3百万円、法人税等の支払額82億4千3百万円等により、199億8千1百万円の収入となりました。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、新規出店や物流センターの新設等の有形固定資産の取得による支出141億3千万円、敷金及び保証金の差入による支出30億6千1百万円及び回収による収入21億9千1百万円等により、165億4千6百万円の支出となりました。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、短期借入金の減少額247億7千万円、長期借入れによる収入371億2千2百万円及び返済による支出169億9千1百万円、社債の発行による収入100億円、自己株式の取得による支出40億9千6百万円、配当金支払いによる支出36億9千5百万円等により、30億8千7百万円の支出となりました。

 

 これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ3億4千7百万円増加し、118億6千万円となりました。

 

2【仕入及び販売の状況】

 当社グループ(当社、連結子会社10社及び関連会社1社、以下同じ)は、ホームセンター事業を主たる業務としているため、生産及び受注の状況は記載しておりません。また、投資情報の有用性の観点から、連結子会社を基礎とした地域別のセグメントに代えて、事業部門別に仕入及び販売の状況を記載しております。

(1)仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。

事業部門

当連結会計年度

(自 平成29年3月1日

 至 平成30年2月28日)

(百万円)

前期比(%)

 ホームセンター事業

 

 

  園芸・エクステリア

47,756

102.2

  ホームインプルーブメント

55,689

101.8

  ホームレジャー・ペット

43,012

97.4

  ハウスキーピング

78,121

97.5

  ホームファニシング

16,506

96.3

  ホームエレクトロニクス

25,583

98.4

  その他

28,029

101.5

 合計

294,699

99.4

(注)1.記載金額には消費税等は含まれておりません。

2.ホームセンター事業の部門別の主な取扱商品は、次のとおりであります。

部門

取扱商品

 園芸・エクステリア

 園芸用品、大型機械、農業・業務資材、植物、エクステリア、屋外資材、

 住宅設備他

 ホームインプルーブメント

 作業用品、金物、工具、塗料、補修、木材、建築資材他

 ホームレジャー・ペット

 カー用品、スポーツ、玩具、自転車、レジャー、ペット用品他

 ハウスキーピング

 日用消耗品、文具、ダイニング・キッチン、バス・トイレタリー、

 ヘルスケア・ビューティケア、食品他

 ホームファニシング

 インテリア、寝具、家具収納他

 ホームエレクトロニクス

 家庭電器、冷暖房、電材・照明、AV情報機器他

 その他

 テナント植物、テナントペット、灯油、工事費、サービス料他

3.当連結会計年度からホームセンター事業の商品区分を一部変更したため、前年比較にあたっては、前連結会計年度分を変更後の区分に組替えております。

 

(2)販売実績

 当連結会計年度の販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。

事業部門

当連結会計年度

(自 平成29年3月1日

 至 平成30年2月28日)

(百万円)

前期比(%)

 ホームセンター事業

 

 

  園芸・エクステリア

70,588

100.7

  ホームインプルーブメント

88,155

102.2

  ホームレジャー・ペット

66,100

99.0

  ハウスキーピング

110,049

98.1

  ホームファニシング

28,846

97.8

  ホームエレクトロニクス

38,961

98.8

  その他

33,957

103.9

 合計

436,659

99.9

(注)1.記載金額には消費税等は含まれておりません。

2.当連結会計年度には、㈱ケーヨーへの商品供給売上3,634百万円が含まれております。

3.当連結会計年度からホームセンター事業の商品区分を一部変更したため、前年比較にあたっては、前連結会計年度分を変更後の区分に組替えております。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、平成18年9月1日、DCMカーマ㈱、DCMダイキ㈱、DCMホーマック㈱の三社の共同株式移転により設立された持株会社であります。当社グループは、その後においても株式取得および営業譲受によるM&Aを行うなど、積極的に営業基盤の拡充を図り、平成30年2月末日現在において37都道府県に669店舗を展開する国内最大のホームセンターグループであります。

 社名にあるDCM(デマンド・チェーン・マネジメント)には、単なる流通業としての技術論ではなく、お客さまの需要や社会・経済の変化に、常に柔軟に対応することで永続的かつ自立的な“無限”の成長が可能となる、との思いが込められております。当社グループはDCMを実現することで社会的に必要とされ、人々に信頼され、永続するために、単なるホームセンターにとどまることなく、新しい価値を提供してまいります。

 

<社是>

 奉仕・創造・団結

 

<経営理念>

 自然や社会と共生する快適ライフを創造します。
 DCMネットワークを構築し、高い生産性を実現します。
 志を同じくする者が団結し、たくましい人間集団を築きます。

 

<経営方針>

 Demand Chain Management

 お客さま視点からの流通改革

 

<コーポレートスローガン>

 Do Create Mystyle

 くらしの夢をカタチに

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、売上高営業利益率5.0%、自己資本利益率(ROE)7.0%を中期経営計画の目標とし、収益性と資本効率を高めることに努めてまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、経営方針とコーポレートスローガンの2つの“DCM”の実現に向け、環境の変化に柔軟に対応し、社会に望ましい仕組み、企業文化を創造することで、社会に不可欠な存在となることを目指してまいります。そのために、①商品開発の強化、「コト」を重視した商品提案力を向上し、「便利さ」「楽しさ」「価値ある商品」を提案し、お客さまから支持される「魅力ある店づくり」に取り組んでまいります。②経営統合、業務提携等により経営基盤を拡大し、グループシナジーの追求とお取引先様との新しい協業体制を構築してまいります。

 

(4)経営環境

 当社グループを取り巻く環境は、人口減少による市場規模の縮小、少子高齢化による労働力不足、業態を超えた販売競争等もあり、より厳しい状況になるものと予想されます。

 

(5)会社の対処すべき課題

 中長期経営戦略実現に向けて、以下の8つの重点施策に取り組んでまいります。

 ①商品改革

 市場の動向、お客さまのニーズを把握するためのプロセスを強化し、お客さまの需要に基づく商品開発や需要創造に取り組んでまいります。

②既存店改革

 店舗規模別に新しい商品カテゴリーや専門性を強化した売場を導入し、より目的来店性を高めた店舗づくりに取り組んでまいります。

③新規事業・新業態開発

 300坪の小型ホームセンターとプロショップの積極展開のほか、収益の柱となる新しい事業・業態の開発に努めてまいります。

④カスタマーリレーションインフラ構築

 SNS・IT・メディア等を活用した販促方法により、チラシ以外でのお客さまとの関係強化手法の構築に取り組んでまいります。

⑤物流・情報システム改革

 効率的な物流ネットワークの再構築によるコスト低減、新たなグループイン企業が柔軟に対応可能なシステム構造改革に取り組んでまいります。

⑥ストアオペレーション改革

チェーンストアとして、効率的な店舗運営を追求してまいります。

⑦人事制度改革

社会環境の変化や多様化する従業員の価値観、働き方に対応した人事制度を構築してまいります。

⑧間接コスト改革

社会や環境の変化に柔軟に対応できるよう、継続的なコスト削減、本社機能の効率化に取り組み、経営体質の更なる強化に努めてまいります。

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)出店に関するリスク
 当社グループは、積極的な店舗展開を行い、ドミナント化を推進してまいりますが、経済的情勢の変動等により出店用地の確保に時間を要する場合や、競合各社の出店等のさまざまな偶発的要因により、当社グループの出店計画に影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社グループの店舗の出店および増床に関しましては、「大規模小売店舗立地法」等の法的規制を受けております。「大規模小売店舗立地法」では、売場面積1,000㎡超の出店および増床について、地元自治体への届出が義務づけられており、駐車台数、交通渋滞、騒音、ごみ処理問題、環境問題等の規制が行われております。そのため、出店までに要する期間が長期化し、当社グループの出店計画に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)天候について
 当社グループは、あらかじめ天候を予測し年間の販売促進計画を立てておりますが、冷夏、暖冬等の天候不順による季節商品の需要低下等により販売促進計画を下回った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)売上高の変動について
 当社グループは、複数の商品を取り扱っており、同業他社はもちろんのこと他業態とも競合し、ますます競争が激しくなっております。そのような環境の中、お客さまに喜んでいただける店となるべく企業努力を続けてまいりますが、競合各社の出店あるいは関係法令の改正施行等による、お客さまの購買行動の変化等から、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)災害等について
 当社グループが運営する店舗は、全て総合保険に加入しており、台風、火災、水害等による動産および不動産の損失補償がされておりますが、地震保険については補償内容および保険料の関係から加入しておりません。このため、大規模な地震による建物の倒壊等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)PB商品について
 当社グループは、暮らしの必需品を中心とするDCMブランド商品の開発を積極的に行っております。PB商品の一部は海外から供給されており、配送についての混乱などで商品の入手が不安定になった場合、また、消費者のニーズにマッチした商品の開発ができなかった場合等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)固定資産の減損に関するリスク
 当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しておりますが、今後、新たに減損損失を認識すべき資産について減損を計上することになった場合、当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)為替相場の変動について
 当社グループは外貨建て仕入を行っており、為替相場の変動によるリスクを負っておりますが、当該リスクを減少させるために為替予約を行っております。したがって、短期的な為替変動が当社の業績に与える影響は軽微なものであると考えられますが、想定以上の為替変動が生じた場合等には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)金利変動について
 当社グループは、資金調達手段の多様化により財務環境の変動に柔軟に対応できる体制を整えておりますが、急速かつ大幅な金利上昇があった場合、支払利息の増加等により当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)個人情報について
 当社グループは、自社カードの会員を主とする個人情報を保有しており、個人情報の取り扱いについては社内規程の整備や従業員教育等により、万全の体制をとっておりますが、不測の犯罪行為・事故等により個人情報が流出した場合、社会的信用の失墜等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)企業買収及び事業等の譲受けについて

 当社グループは、企業買収及び事業等の譲受け並びに資本業務提携等(以下「M&A」といいます。)を行う場合、対象会社に当社グループの経営方針を理解していただくことが重要であると考えております。その上で、財務内容や不動産、雇用契約関係等について、詳細にデューデリジェンスを行うことでリスク低減を図っております。しかしながら、M&Aを行った後で偶発債務や未認識の債務などが顕在化する可能性があります。また、当初想定していたシナジー効果が得られない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1) 経営指導に関する契約

 当社は、当社の子会社であるDCMカーマ㈱、DCMダイキ㈱、DCMホーマック㈱、DCMサンワ㈱およびDCMくろがねや㈱との間で、当該子会社に対して当社が行う経営指導に関し、それぞれ「経営指導に関する契約」を締結しております。

 

(2) 資本業務提携契約

 当社は、㈱ケーヨーと「資本業務提携契約」を締結しております。

 

(3) 商品業務委託契約

 当社は、当社の子会社であるDCMカーマ㈱、DCMダイキ㈱、DCMホーマック㈱およびDCMサンワ㈱との間で、当該子会社からの委託に基づき当社が行う商品業務の一部に関し、それぞれ「商品業務委託契約」を締結しております。

 

(4) その他の契約

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、この連結財務諸表の作成に当たっては、合理的判断に基づき一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。また、これらの見積りについては不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

「第2[事業の状況]1[業績等の概要]」に記載のとおりであります。

(3)当連結会計年度の財政状態の分析

 当連結会計年度末における資産残高は、新規出店による商品在庫の増加、物流センターの新設や新規出店による有形固定資産の増加等により、資産合計は前連結会計年度末に比較して98億7千5百万円増加し、4,031億3千6百万円となりました。

 負債残高は、社債の発行による資金調達や新規出店によるリース債務の増加等により、負債合計は前連結会計年度末に比較して56億4千6百万円増加し、2,197億3千3百万円となりました。

 純資産残高は、配当の支払や自己株式の新規取得による減少はありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加等により、純資産合計は前連結会計年度末に比較して42億2千8百万円増加し、1,834億3百万円となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの分析

当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが199億8千1百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが165億4千6百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが30億8千7百万円の支出となりました。

当連結会計年度の各項目の詳細については、「第2[事業の状況]1[業績等の概要](3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。