文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、次のような経営理念の下、その実現に向けた経営を目指しています。
当社グループは、髪に関する悩みを抱える全てのお客様に対して、総合毛髪企業としてそのお客様に最も適した最高の品質と最良のサービスを提供することによって、その悩みの解決に努めるとともに、「お客様に満足頂ける毛髪文化を創造する」ことを経営理念としております。
[経営戦略]
当社グループは、この経営理念の実現に向けて、製品開発力の強化、生産体制の整備、カウンセリング・接客・技術等の営業面でのサービス体制の充実を図るとともに、コンプライアンス体制のさらなる強化、企業情報の積極的開示を行っていくことで、株主や投資家を始めとしたステークホルダーから信頼され、支持される経営を目指します。
私たちアートネイチャーグループは、「ふやしたいのは、笑顔です。」をモットーに、「アートネイチャーの行動規範」に基づき、「持続可能な社会の実現」と「持続的な企業価値の向上」を目指してまいります。なお、その取組みにあたっては、地球環境への配慮や人権の尊重などサステナビリティを巡る課題に対して、環境、社会、ガバナンスの全ての面で検討を重ね、ステークホルダーの皆さまと共に、積極的に推進してまいります。
[サステナビリティを巡る課題への取組み]
サステナビリティを巡る課題への取組みは次の通りです。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、売上の拡大と効率的な経営を推進して、総合毛髪事業の拡大と収益力や資本効率の向上を目指しております。
そのため、売上高、売上高経常利益率、ROE(自己資本利益率)の3つを目標とする経営指標としております。
売上高につきましては、営業基盤を継続的に拡大させることで着実に引き上げてまいります。売上高経常利益率につきましても、収益構造を見直し、効率的かつ効果的な収益体制を実現することで着実に引上げてまいります。さらには、ROEにつきましても、自社の資本コストを的確に把握した上で、株主の皆さまからお預かりした資本を効率的に活用して企業価値を向上させ高めてまいります。
なお、目標とする経営指標の設定事由や2023年3月期の見通しは次の通りです。
(3) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
今後の経済見通しにつきましては、いまだ新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、収束の時期や感染拡大による影響が見通せないため、先行きは非常に不透明感の強い状況にあります。
当社の属する毛髪業界及びその隣接業界を含めた新規参入企業や同業他社との競合激化などにより、当社を取り巻く事業環境は引き続き厳しいものと考えております。こうした環境下、当社グループでは、全体戦略を「毛髪業の領域の事業を拡充し、毛髪業以外の新領域の事業に進出する」とし、前述のような「目標とする経営指標」をベースに2021年3月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「アートネイチャーChallengeプラン」を策定しました。この3年間で、既存領域を拡充すると共に新事業の領域を更に拡大して、「次代を切り拓くアートネイチャー」の礎を築いてまいります。具体的には、「業績伸長」、「新領域の開拓」、「採用の強化」、「人財の育成」、「市場との対話」、「業務の刷新」の6つの「重点チャレンジ施策」を着実に実践してまいります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題とその対応策
当社グループの属する国内毛髪関連市場は、高齢化社会の進展、定年延長、女性労働の活性化、アンチエイジング志向の高まりなどにより需要の拡大が見込める一方で、毛髪業界のみならず、隣接業界との競合関係も厳しさを増していくものと推察されます。こうした環境下において、安定的な成長と企業価値の向上を目指すべく以下の課題に重点的に取り組んでまいります。
[業績伸長]
業績伸長においては、国内外の市場でお客様の数を増やすことが最も重要なことです。当社はお客様のニーズに応えた最高の品質の製品と最良のサービスを開発し、定期的に市場投入すると同時に、お客様に対してより効果的な反響が得られるような広告宣伝を工夫し、需要の掘り起こしを図ってまいります。
オーダーメードかつら事業(メンズ及びレディース部門)では、お客様満足の向上に注力し「アートネイチャーの真のファン」の数を増やすと共に、お客様の定着化に向けた施策を実践することで、安定的な成長を目指します。
女性向け既製品ウィッグ事業では、女性向け営業体制の一本化によるレディース部門との連携の強化、お客様一人ひとりに合った提案の徹底や、本社機能の強化と人財育成を実践することで、業績の拡大を目指します。
通信販売事業では、新商品の投入により商品ラインアップを増やし、商品を拡充すると共に、当社商品を取り扱うECサイトを増やす等、販路を拡大することで、業績拡大を目指します。
また、海外市場においては、中国、シンガポール、タイ、マレーシアにおける当社ブランドの浸透と、地域に根差した販売施策によって潜在需要の掘り起こしを行い、業績の拡大に取り組みます。
[新領域の開拓]
次代のアートネイチャーの礎を築くために、既存事業以外の新領域の事業に挑むことが重要です。これまで取り組んできた、比較的安い価格帯のウィッグ事業、医薬品販売事業、医療関連サポート事業を着実に軌道に乗せると共に、国内外のM&Aや新規事業の立ち上げ等により、新領域の事業に取り組み、当社グループの更なる成長を図ってまいります。
[採用の強化]
業績伸長や新領域の開拓を支えるために、採用を強化して高水準の人財を安定的に確保し続けることが重要です。当社では、採用の募集ルート形態を多様化すると共に、採用間口の拡大も検討しており、安定的な採用体制の構築を進めてまいります。また、社員一人ひとりが活き活きと働いて、最大限のパフォーマンスを発揮できるように様々な施策を講じています。例えば、次世代育成支援対策推進法に基づく子育てサポート企業として「くるみん」の認定を取得するなど、ダイバーシティマネジメントを推進しているのもその一つです。「働き方改革」の中では、長時間労働の撲滅や仕事と家庭の両立を支援する仕組み等のワークライフ・バランスを重視するとともに、健康経営を積極的に推進しております。今後も様々な施策を実践していくことで、従業員との一体感を醸成し、より働き甲斐のある職場を作っていくことで、従業員の更なる定着化も進めてまいります。
[人財の育成]
採用の強化と同様に、業績の伸長や新規事業の成功のためには、多岐に亘るお客様ニーズへの対応力と本社における企画力や経営管理力を引き上げることが重要です。当社では、正社員の約8割に当たる1832名(2022年3月31日現在)が理容師または美容師の資格保有者です。これら営業部門の従業員については、「技術力」「接客力」「商品提案力」といった基礎能力を引き上げ、お客様ニーズを満たし、お客様から信頼され共感される人財の育成を目指してまいります。また、営業部門以外の従業員についても、様々な企画立案やグループ会社の経営管理を担える人財を育成するとともに、各分野のエキスパートになるために、教育研修制度の確立と自己研鑽を支援する仕組みを構築してまいります。
[市場との対話]
当社グループの中長期的な企業価値をより向上させるためには、市場と対話し続けることが重要です。当社グループでは、既にSDGsに係る様々な取組みを実践していますが、新たに「プラスチックの削減」と「新しいサービス体制の構築」に挑むとともに、IR活動等を通じて、市場との対話を強化してまいります。
[業務の刷新]
当社グループをより収益が生み出せる体制へ転換するためには、業務を刷新し続けることが重要です。当社グループの収益構造を見直し、あらゆる無駄を徹底的にそぎ落とすことで、固定費を圧縮し、損益分岐点を引き下げ、効率的かつ効果的な収益体制を実現してまいります。また、ペーパーレス化やシステム化等による業務の刷新を進め、生産性を更に向上させてまいります。
具体的には、本部各部及び店舗において、全ての業務(日次・週次・月次・年次で発生している、定例的な業務)をゼロベースで抜本的に棚卸しし、業務の刷新(時間の削減)を行う事で、生産性を更に向上させ、その空いた時間を利用して、新たな施策に取り組んでまいります。
当社グループにおける事業等のリスクについて記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針であります。本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本書提出日現在(2022年6月24日)において判断したものであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、昨年度から続く新型コロナウイルス感染症の影響を受ける中、ワクチン接種が進むこと等により経済活動が徐々に回復傾向にありましたが、ロシアのウクライナ侵攻による国際情勢不安に加え、エネルギー価格の高騰、急激な円安による物価上昇懸念が増すなど、これまでにも増して先行き不透明な状況で推移しております。
このような状況のもと、当社では、中期経営計画「アートネイチャーChallengeプラン」2年目を迎え、初年度同様、既存領域を拡充するとともに、新事業の領域を更に拡大して「次代を切り拓くアートネイチャー」の礎を築いていくため、「業績伸長」「新領域の開拓」「採用の強化」「人財の育成」「市場との対話」「業務の刷新」の6つの「重点チャレンジ施策」を実践してまいりました。また、昨年度から継続して、新型コロナウイルス感染症の予防対策を徹底し、事業活動を実施してまいりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、40,437百万円(前連結会計年度比12.7%増)となりました。また、利益面では売上高の増加により、営業利益は3,020百万円(同56.3%増)、経常利益は3,038百万円(同51.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,204百万円(同43.3%増)となりました。
男性向け売上高については、新商品の好調な販売に加え、前年同期の新型コロナウイルス感染症拡大に伴うフィリピンでの生産工場の一時的な休止の影響等による大幅な売上高減少が解消された結果、22,660百万円(前連結会計年度比6.3%増)となりました。
<女性向け売上高>
女性向け売上高については、新商品の好調な販売や展示試着会の開催等に加え、男性向け売上高同様、生産工場の一時的な休止の影響等が解消された結果、11,786百万円(同26.1%増)となりました。
<女性向け既製品売上高>
女性向け既製品ウィッグの売上高については、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、入居する商業施設の休業等の影響はあったものの、前年同期に比べ限定的だったため、4,441百万円(同19.5%増)となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比1,590百万円増加し、46,510百万円となりました。これは、現金及び預金や商品及び製品が増加したこと等により流動資産が1,435百万円増加したことに加え、投資その他の資産が増加したこと等により固定資産が155百万円増加したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末比2,249百万円増加し、21,914百万円となりました。これは収益認識に関する会計基準適用に伴い契約負債、返金負債が増加したこと等により流動負債が2,089百万円増加したことに加え、退職給付にかかる負債の増加等により固定負債が159百万円増加したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末比658百万円減少し、24,596百万円となりました。これは、主に利益剰余金が減少したことや自己株式が増加したこと等によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及びそれらの要因は以下のとおりであり、現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、前連結会計年度末比468百万円増加し、19,452百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益2,322百万円に加え、減価償却費911百万円、減損損失545百万円、退職給付に係る負債の増加185百万円があった一方、法人税等の支払1,433百万円、棚卸資産の増加754百万円、売上債権の増加147百万円等により2,505百万円の資金収入(前連結会計年度は4,232百万円の資金収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出787百万円、敷金及び保証金の差入による支出170百万円、長期貸付けによる支出150百万円、無形固定資産の取得による支出96百万円等により1,183百万円の資金支出(前連結会計年度は885百万円の資金支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払898百万円等により924百万円の資金支出(前連結会計年度は1,112百万円の資金支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、また受注生産形態をとらない製品も多いため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)の生産実績を示すと、次のとおりであります。
(注) 当社グループは、取り扱う品種が多品種であり、販売価格による表示が困難なため、生産数量にて記載しております。
B.受注実績
当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)の受注状況を示すと、次のとおりであります。
C.販売実績
当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、連結会計年度末における資産・負債並びに連結会計年度における収益・費用の報告金額及び開示に与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、見積りには不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えています。
A.貸倒引当金等の引当金
貸倒引当金等の重要な引当金の計上基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)3.会計方針に関する事項(3) 重要な引当金の計上基準」をご参照ください。
B.退職給付に係る負債
従業員に対する退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務の見込額に基づき計上しております。
C.固定資産の減損
固定資産の減損については、管理会計上の区分や投資の意思決定を行う際の単位や事業の相互補完性等を考慮して合理的にグルーピングを行い、当該資産グループ単位で減損の兆候を把握しております。減損の兆候がある資産グループについては、その資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には減損を認識し、帳簿価額を回収可能価額まで減額して減損損失を計上しております。
D.繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産は将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除のうち、将来課税所得に対して利用できる可能性が高く税金負担額を軽減することができると認められる範囲内で計上しております。また、繰延税金資産は毎期見直しており、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除の全部又は一部が将来の税金負担額を軽減する効果を有さなくなったと判断した場合、計上していた繰延税金資産のうち回収可能性がない金額を取り崩しております。
E.資産除去債務
資産除去債務の計上基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(資産除去債務関係)」をご参照ください。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
A.経営成績等の分析
2021年3月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画の2022年3月期の達成・進捗状況は以下のとおりです。
当連結会計年度のセグメントごとの経営成績は、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
なお、当連結会計年度の売上高については、40,437百万円(計画比0.2%増)となりました。利益について営業利益は3,020百万円(同49.2%増)、経常利益は3,038百万円(同45.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,204百万円(同15.2%増)となりました。
ROEは、計画比0.5ポイント増の4.9%となりました。
(注) 2022年3月期(計画)には、2021年5月14日に発表いたしました業績予想を記載しております。なお、業績予想の修正を2022年1月27日及び2022年4月28日に発表しております。
B.キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は下記のとおりであります。
(注) 各指標の算出は、以下の算式によります。
自己資本比率=自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率=時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率=有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ=キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値に期末発行済株式数(自己株式除く)を乗じて算出しております。
※ キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
b.契約債務
2022年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
上記の表において、連結貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
c.財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。
なお、当連結会計年度末において、取引銀行3行と5,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高-百万円、借入未実行残高5,000百万円)。
(3) 経営者の問題認識と今後の方針
当社グループの経営者は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。当社グループを取り巻く外部環境は、企業収益、雇用環境の改善が続き、緩やかな回復基調の動きが見られたものの、消費税増税の影響、米中の貿易摩擦による世界経済の減退懸念などに加え、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大等により、先行きは極めて不透明な状況で推移しております。
このような経営環境の中、将来に亘って持続的な成長を果たすために、新規のお客様の獲得に加え、既存のお客様の定着に向けた諸施策を、全社一丸となって取り組んでいく所存です。
[財務戦略の基本的な考え方]
次代を切り拓くアートネイチャーの礎を築くために、既存領域及び新領域の事業にバランスよく配分するとともに、安定的な経営を目指して、成長投資(含む設備投資)、手元資金、株主還元に振り向けることを財務戦略の基本的な考え方としています。
[成長投資]
[資金保有方針]
当社では、前受金残高を手元資金で担保するとともに、月商の約2.5ヶ月分とあわせて「岩盤資金」を維持することを基本方針としております。残りの現預金については、「戦略資金」と位置づけ、M&A等の積極的な事業投資に活用いたします。
さらに、今後増加予定のフリーキャッシュフローのうち、配当原資を差し引いた金額を、追加の「戦略資金」として位置づけます。
[株主還元]
当社では、安定配当の維持に努めることを基本方針としております。
該当事項はありません。
当社グループにおける研究開発活動は、総合毛髪事業において、最高の品質と最良のサービスを提供することにより、お客様に満足頂ける毛髪文化を創造していくために、「かつら・増毛商品」、「育毛・備品」の研究開発に注力しております。なお、研究開発活動をセグメントに配分することは困難なため、「かつら・増毛商品」、「育毛・備品」に分けて以下記載しております。
「かつら・増毛商品」分野では、当社商品開発部を中核としてANMP社の研究開発セクションと連携して、高度化・多様化するお客様ニーズに対応することにより、お客様の満足を得られる商品を提供することが出来るよう、メンズ・レディース製品、かつらのベース及び毛髪素材の開発やかつらのベースに対する植毛方法の改良に取り組んでおります。
また、各製造子会社では、当社商品開発部の依頼による試作の他、製造子会社独自に製品の開発及び既存製品の改良を行っております。
当連結会計年度における「かつら・増毛商品」の研究開発の成果としましては、男性向け新増毛商品として、2022年3月に、毛髪中心にくびれのような加工を施したことで当社最小の自然な結び目と、新取り付け技術のワンダー結着法でスピーディーに増やせる「マープ プライム」と、当社最高品質のメンズウィッグシリーズである「レクア」から、生え際からつむじに至るリアルな肌感と形状記憶素材の採用により自然な見た目とフィット性をアップさせた「レクア プライド」を発売しました。女性向けにはピンで留めないウィッグ「フィーリン」に続き、さっとのせてキュッキュッの「プッシュdeフィット」の付け心地とフィット感をアップさせた「プッシュdeフィット2」や、より自然さを追求させたフロント用の「プッシュdeフィット2mini(ミニ)」を採用し、さらに、分け目先端をより自然に馴染ませる「ハートフロント」でマスクを付けるくらい簡単で日常使いできるウィッグへの進化させた「フィーリン2」を2022年3月に発売しました。
(2) 「育毛・備品」
「育毛・備品」分野では、かつらの装着部材(粘着剤・テープ・ストッパー等)やメンテナンス商品(トリートメント、スタイリング剤等)の開発に加え、お客様の毛髪や頭皮の状態にあったシャンプー、トリートメント、コンディショナーや、育毛剤、健康食品等、通販向け商品を含めたヘアケア及びスキンケア関連商品の開発を幅広く行っております。
当連結会計年度においては、2021年5月に女性向けの、やさしい清涼感の「LABOMOクールキューブスズカ」、7月には男性向けの清涼感をアップさせた「LABOMOクールキューブアイスエッジ」、10月には増毛施術をされている方向けの男女兼用ヘアケア商品「LABOMOサラル」を発売しました。さらに、12月にはサロン専売美容機器「LHヘッドスパリフトⅡ」を発売しました。
以上により、当連結会計年度における研究開発費は