記載内容における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、社訓「人の生命は限りがある。会社の生命を永遠のものにして、次の時代のための礎となろう。」に基づき、「お客様に支持され、社会に貢献し、世の中に必要とされ、そして従業員の拠り所となる会社であり続けること。」を経営の基本方針とし、長期安定的な企業価値の向上を目指しております。
この実現に向けて、「お客様が本当に欲しいと思われる商品を、気持ちよく買っていただくこと」をポリシーとした商品作りを行っております。商売の原点はお客様であり、品質を守りながら気軽に買える価格設定で商品開発を行い、お客様に「驚き」「楽しさ」「満足感」をお届けできるよう社員一丸となって取り組んでおります。この取り組みによって、お客様から支持をいただき、長期安定的な企業価値の向上を図ってまいります。
(2)中期経営計画
当社グループは『2020中期経営計画(2018年度~2020年度)』を2018年5月に策定しております。「他にはない 他ではできない それがヒラキです。」をスローガンに、「強いところをより強く」することを戦略の重点に置き、当社の強みである「靴を中心とした自社商品の企画開発力」「価格の安さ」および「通信販売を中心とした多彩な販売手法」を更に強化してまいります。そして、昨今の急激な環境の変化に対応するため、ユーザーインの発想による新たなビジネスモデルを構築してまいります。
また、長期安定的な企業価値の向上のためには、資本コストおよび借入コストを上回る利益を安定的に創出することが必要との観点から、資本の効率的活用を図り、ROE10%以上を目指してまいります。
(3)経営環境および対処すべき課題等
今後の当社グループを取り巻く経済環境は、新型コロナウイルスの感染拡大により世界的に経済活動が制約を受け、輸出・生産やインバウンド需要、個人消費の落ち込みが予想される等経済の先行きは極めて不透明な状況にあります。また、当社グループが属する靴・衣料品・日用雑貨等小売業界を取り巻く環境も、市場規模が伸び悩む中、ますます競合が激化し、経営環境は厳しい状況となることが予想されます。
このような状況の中、『2020中期経営計画』最終年度となる第44期は、「良質な商品を早く安くお客様にお届けする~価格から価値へ~」を年度経営方針として、持続的な成長(売上高増加)と企業価値の向上(収益力の強化)に取り組んでまいります。
通信販売事業におきましては、「顧客満足度の高い商品開発と顧客数の増加」を事業方針とし、販売促進商品の計画的開発、高付加価値商品の開発と併せて、アプリの開発等新しいWEBを主体とした販売促進策を実施し、新規顧客の獲得・リピーター顧客の増加・休眠顧客の掘り起しを行い顧客数の増加につなげてまいります。
店舗販売事業におきましては、「常連客づくりと業務の効率化」を事業方針とし、主力の靴カテゴリーについては、スニーカーブランドの拡充と特価による集客増加および自社開発商品の売り場前面展開をさらに強化してまいります。また、自社開発商品を主に扱う靴専門店を阪神間に絞ったドミナント戦略によるチェーンストア展開で、順次出店する計画としております。
卸販売事業におきましては、「既存取引先の深耕と新規開拓推進」を事業方針とし、品質管理と納期管理を徹底し、既存取引先および新規取引先へのODM取組を強化してまいります。
<中長期的な取り組み>
① 自社商品の企画開発力の強化
a. 低価格商品の強化
当社グループの特長は「安さ」であり、品質を守りながら安さを実現していくことが課題であります。「利は元にあり」の考えのもと「良質」で「安さ」を実現できる生産委託メーカーの開拓、指導、育成を強化してまいります。その実現のため、幹部社員が自ら足を運び直接指導をする「足で稼ぐ商売」を実施し続けることで、生産委託メーカーとの協力体制を強化し、「安さ」を実現してまいります。
2019年4月1日に組織変更を行い、商品開発のスピード化ならびに商品開発体制の強化を進めております。今後も「価格」と「品質」の両面で魅力ある商品を開発し、販売力を高めてまいります。
b. 商品バリエーションの充実
当社事業のコア領域である靴・履物市場の拡大が期待できない中、これまで以上にお客様に楽しんでお買い求めいただくには、豊富な品揃えの強化が課題であります。当連結会計年度においては、衣料・日用雑貨・インテリア等の充実を図りました。新たなカテゴリーの導入も含め、気軽に日々お使いいただける実用的な商品の一層の充実を図ってまいります。
c. ワンランク上の商品拡大
生産・開発から販売まで一貫した体制を持った強みを活かすことで、これまでの「低価格戦略」に加えて、ワンランク上の商品開発を行い、靴のマーケットシェア拡大を目指してまいります。
開発コンセプトは「高いクオリティを安く提供」とし、高機能インソールの採用など足への負担を軽減する機能に優れたウォーキングスニーカー「アルコーゼ®」シリーズ、そして2020年2月には当社従来品と比べて衝撃吸収力とグリップ力を高めたキッズ・ジュニア向け高機能スポーツスニーカー「スーパーダッシュ」を発売しております。
② 販売力の強化
a. インターネットによる販売の強化
通信販売事業におきましてはインターネットによる販売比率が年々高まっており、消費者の生活スタイルの変化に合わせ、情報ツールや販促・受注媒体の多様化に対応したサービスの充実やシステム強化が課題であります。
この実現に向け、2020年1月にスマートフォンからでも見やすく買いやすいサイトへのリニューアルを実施するなど、インターネットショッピングの充実を図っております。また、ツイッターやインスタグラム等ソーシャル・ネットワーキング・サービスを活用した消費者との接点拡大にも取り組んでおります。
b. 日本一の靴売場と特価商品による店舗の差別化
「靴のヒラキ」を積極的にお客様へアピールするとともに、岩岡店については販売足数日本一の靴売場を、その他の店舗は圧倒的な地域一番店を目指し、通信販売、卸販売も含めた日本一の靴総合販売会社に向けて取り組んでまいります。また、バラエティ・ディスカウント・ストアの草分けとして発展してきた店舗展開において、当社が得意としてきた特価商品の仕入を徹底し、大胆な商品戦略を行い、競合他店との差別化を一層強化してまいります。
特価大商談会の開催や品揃え強化のため新規取引先の開拓を積極的に推し進めています。引き続き、店舗販売のみならず、通信販売および卸販売を通じて、事業間の相乗効果をより高めた販売戦略を展開してまいります。
c. 卸販売における取り組み強化
「安さ」を維持していくために、販売力の強化を行い、販売力を背景とした仕入力を強化していくことが課題であります。そのためには、主力の通信販売事業の拡大に加え、卸販売事業におきましても、商品開発力を活かしたOEM・ODM生産および店舗運営ノウハウを活かしたスーパーセンターやホームセンターなど他業態の靴売場プロデュースを中心に、自社開発商品の販売強化を図っております。
③ 靴に関連する事業の強化
当社グループは、靴の部品製造から始まり、時代の流れに合わせながら店舗販売事業、通信販売事業および卸販売事業と事業形態を広げ、靴関連事業をあらゆる角度から広げてまいりました。店舗販売事業において、これまでの総合スーパー型の店舗展開に加え、新たに自社開発商品を主体とする靴専門店を2016年10月に出店(サンパティオ庄内店)し、小商圏都市型の新業態店舗の開発を進めてまいりました。そして、2020年2月に2号店(イズミヤ淡路店)を出店、次なるステージとして多店舗展開におけるビジネスモデルの構築を図ってまいります。
今後も靴関連事業から派生する新たなビジネスを生み出し続け、収益の多様化と収益力の向上を図り、当社グループの存在意義を高めてまいります。
④ 「安さ」を支えるローコストオペレーションの強化
「安さ」を維持していくためには、ローコストオペレーションを強化していくことが課題であり、あらゆる業務において常に「ムリ・ムダ・ムラ」を無くす取り組みを行い、合理化を進めております。
特に近年の配送料の値上げ等によるコスト上昇圧力に対応するため、通信販売事業の物流業務や受注業務において、当社の強みである人海戦術とITを高次元でバランス化させるとともに、アウトソーシングの活用によって、さらなるローコストオペレーションを徹底してまいります。
⑤ 事業拡大に向けた人材確保・教育
今後の事業拡大および事業基盤の強化にあたっては、人材の確保・教育が重要であり、採用強化や教育体制の充実を図ってまいります。また、当社独自の教育研修施設として「生野道場」(兵庫県朝来市生野事業所内)を設置し、中長期経営戦略に関する具体的な戦術の検討の他、従業員間のコミュニケーション向上に役立てております。
⑥ 当社グループは、長期安定的な企業価値の向上のため、社会貢献活動に取り組んでおります。
(靴まつり・靴供養の開催)
毎年9月2日を「靴の日」と定め、生野事業所(兵庫県朝来市)において靴まつり・靴供養を開催(第44期は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から開催中止)しております。靴まつりにおいては、イベント・模擬店・即売会等を行い、地元の方々に楽しいお祭りの場をご提供させていただいております。靴供養を実施するに至った経緯は、靴をご愛用されているお客様から、「使い慣れた古い靴は、捨てる際に、愛着や思い出がいっぱいつまっているので、なかなか捨てられない」という声を聞き及んだことに端を発します。体に身につけるものの中でも思いが強いと思われる靴を販売するだけでなく、「役目を終えた靴たちの最後を看取る」との思いが、実施のきっかけであります。この靴まつり・靴供養の開催に合わせて、ご不要となりました靴の回収数に準じ、公共公益施設・団体等に寄付を行っております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあると考えております。
リスクの重要性の判断にあたっては、社長執行役員を委員長とする内部統制委員会において当社グループの将来の経営成績等に与える影響度および発生可能性を踏まえたリスク評価等を行い、中でも当社グループのコントロール外にある外的要因によって生じるリスクのうち優先的に対応を講ずるべきもの、もしくは内的要因によって生じるリスクのうち中長期的に大きな影響を及ぼすものを主要なリスクとして選定し、その結果を取締役会に報告しております。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものでありますが、以下の記載は当社グループの事業等および当社株式への投資に係るリスクを全て網羅するものではありません。
(1) 外的要因に関わるリスク
① 生産国の経済情勢等による影響
当社グループは、通信販売事業、卸販売事業において主に自社開発商品を販売しております。また、店舗販売事業においても一部自社開発商品を販売しており、他社との差別化が図れる自社開発商品は当社グループの事業の基盤であり、収益の源泉となっております。
自社開発商品は、当社グループが強みとする「安さ」を実現するために海外の工場に生産を委託しており、生産国は中国が中心であります。2020年3月期の連結会計年度において、全仕入高に占める中国からの仕入比率は39.2%でありますが、輸入取引に占める中国からの輸入比率は91.0%であり、中国への依存度が高い割合を占めております。
生産国リスクをヘッジするため、生産国の移転に取り組んでおります。衣料においてはその3割程度をバングラデシュなど中国以外の第三国で生産できるようになりましたが、靴に関しては技術・資材調達等の面において中国に優位性があり中国以外での生産委託は進んでいないのが現状です。
このため、生産国、特に中国の政治情勢および経済環境、人民元相場等に著しい変化が生じた場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
今般の新型コロナウイルスの影響により、海外の生産委託工場の稼働が1か月程度停止し、一部の商品の輸入に遅延が発生しました。中国への依存度が高い状況ですが、これまで積極的に交易会へ出向いて新規取引工場を開拓し、中国国内においても仕入先の集中を避けリスクの分散化を進めてきたことで、その影響は軽減されていると考えております。今後については、現地子会社による情報収集、オンライン商談やサンプル確認の強化等による生産管理を行い、開発スケジュールに遅れが生じないように対応してまいります。
生産国の移転につきましても、最優先の課題の一つとして取り組みを強化してまいります。
② 為替相場変動の影響
当社グループは、海外での生産委託を行っており、その輸入取引は米ドル建て決済であります。そのため、米ドルの為替変動が仕入コストへ及ぼす影響を軽減するため、輸入取引については向こう1年内の為替予約取引等を行い、仕入コストの安定化を図っております。また、商品開発において社内基準レートを設定することで、為替の変動要因に左右されることなく、品質の確保を行っております。しかしながら、米ドルの円に対する為替相場が急激に変動した場合、昨今のデフレおよび競争激化の環境下では販売価格への転嫁は難しく自助努力によるコスト削減も限界があるため、原価率が上昇し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 天候要因による影響
当社グループは、靴・履物を始め衣料等において季節商品を数多く取り扱っているため、季節指数が高く季節変動による影響を受けやすくなっております。季節商品の中でも、実用品・消耗品・必需品等ベーシックな万人向けの商品を中心に扱うことで当該リスクの低減に努めていますが、近年日本において異常気象や大規模な自然災害が頻発し、当社グループにおいても店舗営業ならびに通信販売および卸販売の受注獲得に少なからず影響が生じております。このような異常気象等により例年と大きく異なる変化があった場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
④ 金利変動の影響
当社グループは、過年度において店舗開発や物流センター(生野事業所)などの設備投資を行ってきたことにより2020年3月期の連結会計年度末において有利子負債残高は78億17百万円あり、連結総資産に占める比率は47.0%となっております。
日本銀行による大規模金融緩和政策により近年の資金調達コストは低位で推移してはいるものの、将来の金利上昇リスクを軽減するため、中期経営計画に有利子負債の削減を掲げ財務内容の改善に取り組むとともに、基本方針として長期固定金利による調達を行っております。
ただし、靴専門店の出店や設備の更改など今後の事業拡大による新規運転資金や設備投資資金、借換資金を調達する可能性があり、市場金利が大幅に上昇した場合、支払利息等の増加により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 内的要因に関わるリスク
① 商品の長期滞留および評価減等に伴う影響
当社グループは、主に自社開発商品を取り扱っております。自社開発商品における在庫リスクは当社グループが負っています。その中でも主力である靴はサイズ、カラーとも多様なため、他のカテゴリーと比べてもSKU(最小管理単位)数が多いのが特徴であり、季節商品や端サイズの売れ残りなどを適切に処理し売り切ることが課題です。
そのため、生産量の決定に際しては、ビッグデータ分析システムによる実績分析を行うなど販売予測の精度向上を図っております。さらに、単品管理により商品在庫の見える化を行い、売上最大化および在庫最小化に取り組んでおります。また、通信販売事業、店舗販売事業および卸販売事業を擁する当社グループの多彩な販売網を活用し、商品在庫の適量水準の維持に努めておりますが、売上高は天候のほか、流行の変化等に影響を受けるため、売上高が予想を下回り当社グループの販売力で吸収できない場合は適正水準を維持できない可能性があります。その場合、社内規程に基づき商品在庫の評価減を実施しておりますが、予想を上回る急激な販売減少が生じた場合、商品在庫の長期滞留や評価減が発生し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
② 顧客情報の取扱いによる影響
当社グループは、通信販売事業、店舗販売事業および卸販売事業におきまして、顧客情報を保有しております。顧客情報の保護に関しましては、個人情報保護委員会を設置して社内体制の整備を行い、プライバシーマークの取得や更新〔認定番号:20000485(06)〕、社内教育による従業員の意識啓蒙活動など細心の注意を払っております。しかしながら、万一何らかの理由により外部漏洩や個人情報保護法等に抵触する事象が発生した場合、社会的信用問題や損害賠償責任等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、個人情報漏洩事故が発生した場合に備え、損害賠償や事故対応全般に係る費用等を軽減する目的でサイバー保険に加入しております。
③ 商品の品質に関するリスク
当社グループは、「よい商品をどこよりも安く」をモットーに事業展開を行っております。当社グループが販売する自社開発商品は「安さ」が特長です。商売はお客様の信用が第一であり、いくら安くても品質には徹底的にこだわってまいります。品質を守りながら多くの方に気軽に使っていただける価格設定で作るのは大変難しく、そこに挑戦するために努力・工夫をすることが当社グループの使命であると考えております。当社グループは、「価格」と「品質」の両面でお客様に喜んでいただけるモノづくりを目指してまいります。
そのため、社長執行役員直轄の品質管理部を設置し、当社グループ規定の品質基準に基づき、生産委託工場への技術指導や社内検品体制の強化、また外部の検査機関による検査などを行い、商品の品質管理体制の充実に取り組んでおります。また、お客様意見の活用や社内モニター制度などを通じて商品の改善に役立てております。しかしながら、自社開発商品に予測しえない安全上の問題が発生した場合には、当該商品の販売停止や回収が発生し、在庫処理や回収に係る費用等が発生する可能性があります。また、当社グループ全体に対する社会的信用が低下し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態およびキャッシュフローの状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で全体としては緩やかな回復基調が続いていました。しかしながら、米中貿易問題による中国経済の減速、英国のEU離脱などの諸問題、さらには新型コロナウイルス感染症拡大が内外経済に与える影響等により景況感が急速に悪化する等、先行きは極めて不透明な状況となっています。
このような環境の下、当社グループは、中期経営計画2年目の年度方針として「ユーザーインの発想によるビジネスモデルの構築」を掲げ、自社開発商品の拡販を主体に売上高の増嵩と収益力の強化に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度における連結売上高は、159億32百万円(前期比5.5%減)、営業利益は4億36百万円(前期比46.4%減)、経常利益は4億81百万円(前期比40.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億23百万円(前期比41.4%減)となりました。
当社グループの報告セグメントの当連結会計年度における業績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、従来「ディスカウント事業」としていた報告セグメントの名称を「店舗販売事業」に変更しております。当該変更は名称のみの変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。
(通信販売事業)
通信販売事業におきましては、三大都市圏を主体に6回のテレビCM放映、100円均一ショップ・食品スーパーを主体とした延べ20,000店舗への無料カタログの設置、子育てママに優しい設計を目指したECサイトのフルリニューアル、「新元号記念」「増税前・まとめ買い」「スクール応援」等のWEBキャンペーンおよび新聞広告等の販売促進策を断続的に展開し、新規顧客の獲得と既存顧客のリピート率向上に取り組んでまいりました。また、商品面では「PITTサンダル」「JOG軽AirⅡ」「超軽量ライトスニーカー」等、それぞれ受注実績が10万足を超えた販売促進商品の投入および靴・衣料の新商品投入数を増やす等商品力の強化に取り組みました。しかしながら、受注をけん引すべき販売促進商品について、年度を通じると前期比受注減となったことに加え、消費税増税後の駆け込み需要の反動、暖冬による冬物商材の販売不調等により、とりわけ第3四半期の受注に苦戦いたしました。
この結果、売上高は82億86百万円(前期比5.7%減)となりました。利益面では、減収による売上総利益の減少により、セグメント利益(営業利益)は7億28百万円(前期比31.0%減)となりました。
(店舗販売事業)
店舗販売事業におきましては、お客様に「日常のわくわく感」を提供すべく、特価商品の仕入強化、青果大市の開催、地場野菜農家との連携など地域密着運営による集客力の拡充に取り組みました。靴販売につきましては、自社開発商品のシェアアップをベースに、市場トレンドにあるブランドスニーカーの品ぞろえ拡充による集客拡大を一大施策として取り組みました。また、靴専門店出店の商圏調査を兼ねた出張販売を55ケ所、延べ530日開催し、自社開発商品の販売拡充に取り組むとともに、2月に大阪市東淀川区に靴専門店2号店「ヒラキ イズミヤ淡路店」を出店いたしました。しかしながら、消費税増税後の駆け込み需要の反動および新型コロナウイルス感染症による学校休校や移動自粛の影響でスクール需要等が落ち込み、前期の売上高を確保するに至りませんでした。
この結果、売上高は73億14百万円(前期比4.1%減)となりました。利益面では、チラシの効率配布により広告宣伝費を主として販管費の削減を図りましたが、減収による売上総利益の減少が影響し、セグメント利益(営業利益)は61百万円(前期比21.3%減)となりました。
(卸販売事業)
卸販売事業におきましては、2017年度以降の新規先への販売は前期を大きく上回ったほか、10月にWEBサイトを立ち上げた専門店・ワークショップ向けの「大卸し」も前期並みの売上を確保しました。しかしながら、年度を通して大口取引先への販売が伸び悩んだ結果、売上高は3億31百万円(前期比25.3%減)、セグメント利益(営業利益)は6百万円(前期比86.1%減)となりました。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ、5百万円減少し、105億80百万円となりました。これは、有価証券が1億円、商品が53百万円減少し、現金及び預金が1億35百万円増加したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ、1億79百万円減少し、60億64百万円となりました。これは、建物及び構築物が91百万円、無形固定資産が36百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ、1億84百万円減少し、166億44百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ、1億50百万円減少し、42億74百万円となりました。これは、1年内返済予定の長期借入金が1億6百万円、未払法人税等が59百万円減少したこと等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ、2億50百万円減少し、57億76百万円となりました。これは、長期借入金が2億8百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ、4億1百万円減少し、100億51百万円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ、2億16百万円増加し、65億93百万円となりました。これは、利益剰余金が2億26百万円増加したこと等によるものであります。自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.7ポイント上昇し39.6%となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、「営業活動によるキャッシュ・フロー」および「投資活動によるキャッシュ・フロー」で得られた資金を、「財務活動によるキャッシュ・フロー」で使用した結果、前連結会計年度末に比べ、4億34百万円増加し、26億38百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、6億58百万円(前連結会計年度は4億27百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益4億81百万円の計上、減価償却費2億92百万円の計上、法人税等の支払額1億98百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、2億38百万円(前連結会計年度は13百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入11億円、定期預金の預入による支出7億1百万円、有形固定資産の取得による支出1億48百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、4億59百万円(前連結会計年度は7億95百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出25億65百万円、長期借入れによる収入22億50百万円によるものであります。
当社グループは、自社で企画・開発し、主に海外に生産委託しておりますので、生産および受注の状況に替えて仕入実績を記載しております。
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析、検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析、検討内容は次のとおりであります。なお、記載内容における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容
当連結会計年度においては、業績予想値(2019年5月10日公表)とした連結売上高173億円、営業利益8億20百万円、経常利益8億20百万円、親会社株主に帰属する当期純利益5億60百万円の達成に向けて、3つの改革(機構改革・商品改革・販売改革)に取り組みました。
まず、機構改革においては、女性社外取締役1名を増員し取締役会の機能強化を図りました。また、2019年4月1日付で組織変更を行い、商品開発のスピード化を推し進めました。次に、商品改革においては、閑散期対策として販売促進商品の投入時期を分散させ、初めて6月にスニーカーを投入しましたが、受注をけん引するまでには至りませんでした。2020年2月にはワンランク上の商品として、キッズ・ジュニア向け高機能スポーツスニーカー「スーパーダッシュ」を発売しました。その一方で、新型コロナウイルス感染症拡大による学校休校によりスクール需要が落ち込みました。そして、販売改革については、時代の流れに沿った対応を進めました。通信販売事業においてはECでの受注の8割を占めるスマートフォンでも見やすく買いやすいECサイトへのリニューアルを2020年1月に実施、店舗販売事業においては2019年9月から電子マネー決済を導入、そして卸販売事業においても小規模小売店向けEC取引「大卸し.com」を2019年10月に開設いたしました。
当連結会計年度における連結売上高は159億32百万円(前期比5.5%減)となりました。とりわけ、通期のなかで売上の山となる第1四半期連結会計期間(前年同期比7.1%減)および第3四半期連結会計期間(前年同期比12.4%減)が大きく落ち込みました。これは、購買動機となる販売促進商品の訴求力がお客様に響かなかったこと、加えて店舗においては人気ブランドスニーカーの集荷不足等が影響し、主力である靴部門が低迷したことが大きな要因と捉えています。外的要因としては、2019年10月の消費税増税後の駆け込み需要の反動が予想以上に大きく、また春先の低温や夏の長雨、暖冬など天候不順により季節商品の売れ行きが鈍く推移したことが挙げられます。
利益面につきましては、営業利益4億36百万円、経常利益4億81百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3億23百万円となりました。前期並みの利益確保を計画しておりましたが、売上高の減少が大きく影響いたしました。適正在庫水準を維持するため販売不振商品の値下げや季節商品のシーズン終了時における見切り処分等を適時進めており、売上総利益率は45.3%(前期比0.3ポイント減)となりました。販管費においても、店舗販売事業における折込チラシおよび通信販売事業におけるデジタル広告の効率的運用による広告宣伝費の圧縮や省エネ空調設備の導入による電気代の削減等に取り組んだ結果、金額では前期と比べて1億2百万円減少させることができましたが、減収により販管費率が上昇(前期比1.7ポイント増)したため、営業利益率は2.7%(前期比2.1ポイント減)となりました。省エネ設備投資他に係る補助金収入24百万円、支払利息の減少(前期比13百万円)等により経常利益が営業利益を上回り、経常利益率は3.0%(前期比1.8ポイント減)、当期純利益率は2.0%(前期比1.3ポイント減)となりました。
なお、報告セグメントごとの経営成績等の詳細につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。
また、当社グループは、資本の効率的活用の観点から自己資本利益率(ROE)10%以上を目標に掲げております。当連結会計年度におけるROEは5.0%(前期比4.1ポイント減)となりました。当期純利益率は前期比1.3ポイント低下しましたが、有利子負債の削減(前期比3億35百万円)を進め、自己資本比率は39.6%(前期比1.7ポイント増)となりました。
売上総利益率の確保および経費コントロールについては概ね計画どおりに進んでおり、課題はトップラインである売上高の増嵩と認識しております。そのためには、お客さまが手にとって、価格に「驚き」、そして使って「楽しさ」を感じ、最後には「満足感」を持っていただける、価格以上に価値のある商品の開発を最優先に取り組んでまいります。また、当社の強みをさらに強化しながら、スマートフォンを軸にしたWEB施策および靴専門店の出店に注力し、当社グループ3事業の連携を強化し、お客様との継続的なコミュニケーションの基盤構築を図ってまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報
資金の流動性については利益の確保および債権ならびに商品在庫を適正水準に維持することにより、必要運転資金の増加を抑えることで、キャッシュ・フローの安定的な確保に努めております。
また、資金調達は長期安定資金の導入を積極的に行いながら、短期的には当座借越枠を確保することにより、手許流動性資金は一定の水準を確保しております。
当社グループの資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるもの、およびシステム関連や建物設備への投資等によるものであります。これらの資金需要に対しては、営業活動から獲得する自己資金および金融機関からの長期借入金等による調達を基本としております。
③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、当連結会計年度末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額の回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。