記載内容における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、社訓「人の生命は限りがある。会社の生命を永遠のものにして、次の時代のための礎となろう。」に基づき、「お客様に支持され、社会に貢献し、世の中に必要とされ、そして従業員の拠り所となる会社であり続けること。」を経営の基本方針とし、長期安定的な企業価値の向上を目指しております。
この実現に向けて、「お客様が本当に欲しいと思われる商品を、気持ちよく買っていただくこと」をポリシーとした商品作りを行っております。商売の原点はお客様であり、品質を守りながら気軽に買える価格設定で商品開発を行い、お客様に「驚き」「楽しさ」「満足感」をお届けできるよう社員一丸となって取り組んでおります。この取り組みによって、お客様から支持をいただき、長期安定的な企業価値の向上を図ってまいります。
(2)中期経営計画
当社グループは、『2023中期経営計画(2021~2023年度)』を策定しております。新型コロナウイルス感染拡大をはじめとする外部環境の急激な変化に対応するべく、収益の源泉であるオリジナル商品の改革を主にビジネスモデルを再構築する3か年と位置付け、基本戦略を「オリジナル商品を軸とした事業をさらに磨き上げるとともに、新しい事業領域にもチャレンジする」とし、低価格に加え機能性を持った商品の開発を通して持続的な成長(売上増加)と企業価値の向上(収益力の強化)に取り組んでまいります。
当社の事業セグメントは、販売業態別に「通信販売事業」「店舗販売事業」および「卸販売事業」で構成されており、いずれもオリジナル商品をベースに展開しております。この3事業の連携を推し進めることで情報・物量・集客の最適化を図り、オリジナル商品のマーケットシェア拡大を目指してまいります。なかでも、通信販売事業は、カタログ通販の効率化を図りつつ、Eコマース(以下「EC」という。)を中心に売上拡大に取り組んでまいります。また、店舗販売事業のうち生活必需品を扱う総合スーパー型店舗(以下「総合店」という。)は、地域に根差した安定的な売上確保が可能であり、生産性の向上とローコスト化により収益力を高めてまいります。靴専門店は、実際に通販取扱商品を試し履きできる場として出店を強化し、新たな収益モデルとして確立させてまいります。
また、長期安定的な企業価値の向上のため、有利子負債の削減等により財務基盤を強化するとともに、資産の有効活用を図り資本効率を高め、自己資本比率45%以上、ROE9%以上を目指してまいります。
(3)経営環境および対処すべき課題等
今後の当社グループを取り巻く経済環境は、新型コロナウイルス感染症対応ワクチンへの期待感が広まっておりますが感染症拡大の脅威は依然として続いており、景気回復の足取りは弱く、景気の先行きは不透明な状況が続くと予想されます。当業界におきましても、販売競争の激化および消費者ニーズ・購買行動の変化等により経営環境は大きく変化するものと予想されます。
2021年度は「顧客ニーズへのあくなき探求~新たな「売り物×売り方×売る場所」を創る」を経営方針として取り組んでまいります。
通信販売事業におきましては、「機能性のあるオンリーワン商品の開発」および「開発~販売までのリードタイムの短縮」を事業方針とし、オリジナル商品の計画的開発、納期管理の厳格化および単品で勝負できる商品の開発(ブランド化推進)に取り組んでまいります。また、SNS展開の拡充・アプリの機能強化等のWEBを主とした販売促進策を講じ、ニューノーマル時代の顧客需要をタイムリーかつ的確に取り込むことによって、新規顧客の獲得・リピーター顧客の増加・休眠顧客の掘り起こしを行い、会員顧客数の増加と受注増加につなげてまいります。
店舗販売事業におきましては、「総合店の再構築に向けた集客力のアップ」および「靴専門店のチェーン展開に向けたビジネスモデルの確立」を事業方針とし、総合店は、ブランドスニーカーと特価商材の品揃えを充実することによる靴販売の強化をはじめとして、催事の強化およびテナントの導入等により賑わい溢れる店づくりに取り組んでまいります。また、靴専門店は、阪神間を中心にドミナント展開しチェーン拡大する計画としております。
卸販売事業におきましては、「大口取引先の開拓」を事業方針とし、ODM発注が可能な販売額を取り組める販売先の開拓を推し進めると共に、小売店向け販売「大卸し」を卸販売事業の柱の一つとするべく、ECの受注比率アップに向けた取り組みを強化してまいります。
以上の取り組みを進めていくとともに、新型コロナウイルス感染症の収束まで、引き続きお客様と従業員の安全・安心を最優先に感染防止対策を徹底し、生活インフラの一翼としての使命を果たしてまいります。
<中長期的な取り組みおよび新型コロナウイルスへの対応>
① オリジナル商品の企画開発力の強化
a. 低価格商品の強化
当社グループの特長は「安さ」であり、品質を守りながら安さを実現していくことが課題であります。「利は元にあり」の考えのもと「良質」で「安さ」を実現できる生産委託メーカーの開拓、指導、育成を強化してまいります。その実現のため、幹部社員が自ら足を運び直接指導をする「足で稼ぐ商売」を実践し続けることで、生産委託メーカーとの協力体制を強化し、「安さ」を実現してまいります。
当連結会計年度におきましては、コロナ禍により直接現地工場へ訪問できない環境下で、オンライン商談やサンプル確認の強化等を行いながら商品開発を進めてまいりましたが、1か月程度の生産遅れが発生しました。これを機として、デジタル技術も活用しながらリードタイムの短縮に取り組んでまいります。
b. 商品バリエーションの充実
当社事業のコア領域である靴・履物市場の拡大が期待できない中、これまで以上にお客様に楽しんでお買い求めいただくには、品揃えの強化が課題であります。当連結会計年度においては、巣ごもり消費で需要が高まったルームウェア・日用雑貨・インテリア等の充実を図ってまいりました。今後も、ニューノーマル時代における消費者の変化に対応した商品の開発を進め、気軽に毎日お使いいただける実用的な商品の品揃えの充実を一層図ってまいります。
c. ワンランク上の商品拡大
生産・開発から販売まで一貫した体制を持った強みを活かすことで、これまでの「低価格戦略」に加えて、機能性のあるワンランク上の商品開発を行い、靴のマーケットシェア拡大を目指してまいります。
開発コンセプトは「高いクオリティを安く提供」とし、これまでに高機能インソールの採用など足への負担を軽減する機能に優れたウォーキングスニーカー「アルコーゼ®」、当社従来品と比べて衝撃吸収力とグリップ力を高めたジュニア向け高機能スポーツスニーカー「スーパーダッシュ」などを発売しております。また、2021年2月にはデザイン性を高めたジュニア世代向け新ブランド「ミルクフラッペ」を立ち上げ、新たな顧客層へのアプローチを開始しております。
② 販売力の強化
a. ECの強化
通信販売事業におきましてはインターネットによる販売比率が年々高まっており、消費者の生活スタイルの変化に合わせ、情報ツールや販促・受注媒体の変化に対応したサービスの充実やシステム強化が課題であります。特に、コロナ禍における巣ごもり消費の影響等によりECでの販売が伸長しており、今後は店舗販売を主力としてきた企業のECシフトによる競争激化も想定されることから、当社グループにおきましてもECの強化を加速させてまいります。2020年12月にヒラキ公式アプリを導入するなどインターネットショッピング環境の充実を図るとともに、ツイッターやインスタグラム等のSNSを活用した消費者との接点拡大も進めております。
b. 日本一の靴売場と特価商品による店舗の差別化
「靴のヒラキ」を積極的にお客様へアピールするとともに、岩岡店については販売足数日本一の靴売場を、その他の総合店は圧倒的な地域一番店を目指し、通信販売、卸販売も含めた日本一の靴総合販売会社に向けて取り組んでおります。
また、主力の靴に加え、バラエティ・ディスカウント・ストアの草分けとして発展してきた総合店において、課題である集客アップに向け、当社グループが得意とする特価商品の仕入を徹底し、大胆な商品戦略でワクワクする売場づくりを行うことで競合他店との差別化を一層強化してまいります。そのため、特価大商談会の開催や新規取引先の開拓による品揃えの拡充を積極的に進めてまいります。
なお、コロナ禍の環境下において広域からの集客が望めない中、地域に密着した売場づくりにも取り組んでおります。地場野菜をはじめ青果市の充実など食品部門を強化する他、地元の商品の取り扱いを増やしてまいります。
c. 卸販売における取り組み拡大
「安さ」を維持していくために、販売力の強化を行い、販売力を背景とした仕入力を強化していくことが課題であります。そのためには、主力の通信販売事業の拡大に加え、卸販売事業におきましても、商品開発力を活かしたOEM・ODM生産および店舗運営ノウハウを活かしたスーパーセンターやホームセンターなど他業態の靴売場プロデュースを中心に、オリジナル商品の販売強化を図っております。
また、今般のコロナ禍による取引先店舗の休業および年間を通して靴需要低下の影響を受けており、成長が見込めるEC販売店向けチャンネルなど新たな取引先の開拓を進めてまいります。
③ 靴に関連する事業の強化
当社グループは、靴の部品製造から始まり、時代の流れに合わせながら店舗販売事業、通信販売事業および卸販売事業と事業形態を広げ、靴関連事業をあらゆる角度から広げてまいりました。
店舗販売事業において、これまでの総合店展開に加え、新たにオリジナル商品を主体とする靴専門店を2016年10月に初出店(サンパティオ庄内店)し、小商圏都市型の新業態店舗の開発を進めております。当連結会計年度にはコロナ禍の厳しい環境下ではありましたが4ケ店を出店、当連結会計年度末現在において京阪神エリアにて6ケ店を展開しております。次なるステージとして、多店舗展開におけるビジネスモデルの確立を図ってまいります。
今後も靴関連事業から派生する新たなビジネスを生み出し続け、収益の多様化と収益力の向上を図り、当社グループの存在意義を高めてまいります。
④ 「安さ」を支えるローコストオペレーションの強化
「安さ」を維持していくためには、ローコストオペレーションを強化していくことが課題であり、あらゆる業務において常に「ムリ・ムダ・ムラ」を無くす取り組みを行い、合理化を進めております。
特にコロナ禍により経営環境のボラティリティ(不確実性)が高まっていることを踏まえ、着実に利益を確保する体制を構築するため、さらなる運用コストの削減を徹底してまいります。
⑤ 事業拡大に向けた人材確保・教育
今後の事業拡大および事業基盤の強化にあたっては、人材の確保・教育が重要であり、採用強化や教育体制の充実を図ってまいります。当社独自の教育研修施設として「生野道場」(兵庫県朝来市生野事業所内)を設置し、社員の学びやコミュニケーションの場としております。
明るい働きやすい職場に向けて、デジタル技術を使った仕組みにより生産性の向上を図り、ニューノーマル時代を見据えた働き方改革を進めてまいります。
⑥ サステナビリティへの取り組み
当社グループは、事業活動を通じて社会に奉仕するために存在しており、サステナビリティ(持続可能性)を巡る課題に対し、社会の一員として誠実に取り組んでいく義務があると考えております。特に、ディスカウンターとして、より良い商品をどこよりも安く生活者に提供することにより、精神的にも経済的にも豊かな社会の構築に向けて取り組んでまいります。
また、地球温暖化対策への取り組みとして、環境配慮に優れた機能性商品の開発や店内照明のLED化、オリジナル商品の包装資材の簡素化など省エネ・省資源に努めております。その他、地産地消への取り組み、さらにはメーカー訳あり商品の買い取りや無駄のない仕入計画などによる商品廃棄低減活動等を通じて循環型社会の実現を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあると考えております。
リスクの重要性の判断にあたっては、社長執行役員を委員長とする内部統制委員会において当社グループの将来の経営成績等に与える影響度および発生可能性を踏まえたリスク評価等を行い、中でも当社グループのコントロール外にある外的要因によって生じるリスクのうち優先的に対応を講ずるべきもの、もしくは内的要因によって生じるリスクのうち中長期的に大きな影響を及ぼすものを主要なリスクとして選定し、対応策の検討を行っております。管理対象としたリスクはリスクマップを作成し、年2回の更新により統制活動を見える化するとともに、それらの内容を取締役会に報告しております。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものでありますが、以下の記載は当社グループの事業等および当社株式への投資に係るリスクを全て網羅するものではありません。
(1) 外的要因に関わるリスク
① 生産国の経済情勢等による影響
当社グループは、通信販売事業、卸販売事業において主にオリジナル商品を販売しております。また、店舗販売事業においても一部オリジナル商品を販売しており、他社との差別化が図れるオリジナル商品は当社グループの事業の基盤であり、収益の源泉となっております。
オリジナル商品は、当社グループが強みとする「安さ」を実現するために海外の工場に生産を委託しており、生産国は中国が中心であります。2021年3月期の連結会計年度において、全仕入高に占める中国からの仕入比率は42.1%でありますが、輸入取引に占める中国からの輸入比率は90.7%であり、中国への依存度が高い割合を占めております。
生産国リスクをヘッジするため、生産国の移転に取り組んでおります。衣料においてはその3割程度をバングラデシュなど中国以外の第三国で生産できるようになりましたが、靴に関しては技術・資材調達等において中国に優位性があり中国以外での生産委託は進んでいないのが現状です。このため、生産国、特に中国の政治情勢および経済環境、人民元相場等に著しい変化が生じた場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
現状は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により海外出張が困難な環境下にありますが、引き続き生産国の移転を最優先課題の一つとして捉え、収束後速やかに行動を開始できるよう情報収集を進めてまいります。
② 為替相場変動の影響
当社グループのオリジナル商品は、海外での生産委託を行っており、その輸入取引は米ドル建て決済であります。そのため、米ドルの為替変動が仕入コストへ及ぼす影響を軽減するため、輸入取引については向こう1年内の為替予約取引等を行い、仕入コストの安定化を図っております。また、商品開発において社内基準レートを設定することで、為替の変動要因に左右されることなく、品質の確保を図っております。しかしながら、米ドルの円に対する為替相場が急激に変動した場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 天候要因による影響
当社グループは、靴・履物をはじめ衣料等において季節商品を数多く取り扱っているため、季節指数が高く季節変動による影響を受けやすくなっております。季節商品の中でも、実用品・消耗品・必需品等ベーシックな万人向けの商品を中心に扱うことで当該リスクの低減に努めていますが、近年日本において異常気象や大規模な自然災害が頻発し、当社グループにおいても店舗営業ならびに通信販売および卸販売の受注獲得に少なからず影響が生じております。このような異常気象等により例年と大きく異なる変化があった場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
④ 金利変動の影響
当社グループは、過年度において店舗開発や物流センター(生野事業所)などの設備投資を行ってきたことにより2021年3月期の連結会計年度末において有利子負債残高は74億78百万円あり、連結総資産に占める比率は43.7%となっております。
日本銀行による大規模金融緩和政策により近年の資金調達コストは低位で推移してはいるものの、将来の金利上昇リスクを軽減するため、中期経営計画に有利子負債の削減を掲げ財務内容の改善に取り組むとともに、基本方針として長期固定金利による調達を行っております。しかしながら、靴専門店の出店や設備の更改など今後の事業拡大による新規運転資金や設備投資資金、借換資金を調達する可能性があり、市場金利が大幅に上昇した場合、支払利息等の増加により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 内的要因に関わるリスク
① 商品の長期滞留および評価減等に伴う影響
当社グループは、主にオリジナル商品を取り扱っております。オリジナル商品における在庫リスクは当社グループが負っております。その中でも主力である靴はサイズ、カラーとも多様なため、他のカテゴリーと比べてもSKU(最小管理単位)数が多いのが特徴であり、季節商品や端サイズの売れ残りなどを適切に処理し売り切ることが課題であります。
そのため、生産量の決定に際しては、ビッグデータ分析システムによる実績分析を行うなど販売予測の精度向上に努めております。さらに、単品管理による商品在庫の見える化を行い、適時適切な売価変更等による販売促進を図り、売上最大化および在庫最小化に取り組んでおります。また、通信販売事業、店舗販売事業および卸販売事業を擁する当社グループの多彩な販売網を活用し、商品在庫の適量水準の維持に努めておりますが、売上高は天候のほか、流行の変化等に影響を受けるため、売上高が予想を下回り当社グループの販売力で吸収できない場合は適正水準を維持できない可能性があります。その場合、社内規程に基づき商品在庫の評価減を実施しておりますが、予想を上回る急激な販売減少が生じた場合、商品在庫の長期滞留や評価減が発生し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
② 顧客情報の取扱いによる影響
当社グループは、通信販売事業、店舗販売事業および卸販売事業におきまして、顧客情報を保有しております。顧客情報の保護に関しましては、個人情報保護委員会を設置して社内体制の整備を行い、プライバシーマークの取得や更新〔認定番号:20000485(07)〕、社内教育による従業員の意識啓蒙活動など細心の注意を払っております。また、セキュリティ対策ソフトやファイアウォール等を導入し、システムへの不正アクセスおよびウイルスに対する防御策ならびに情報漏洩防止対策を講じております。しかしながら、万一何らかの理由により外部漏洩や個人情報保護法等に抵触する事象が発生した場合、社会的信用問題や損害賠償責任等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、個人情報漏洩事故が発生した場合に備え、損害賠償や事故対応全般に係る費用等を軽減する目的でサイバー保険に加入しております。
③ 商品の品質に関するリスク
当社グループは、「よい商品をどこよりも安く」をモットーに事業展開を行っております。当社グループが販売するオリジナル商品は「安さ」が特長です。商売はお客様の信用が第一であり、いくら安くても品質には徹底的にこだわってまいります。品質を守りながら多くの方に気軽に使っていただける価格設定で作るのは大変難しく、そこに挑戦するために努力・工夫をすることが当社グループの使命であると考えております。当社グループは、「価格」と「品質」の両面でお客様に喜んでいただけるモノづくりを目指してまいります。
そのため、社長執行役員直轄の品質管理部を設置し、当社グループ規定の品質基準に基づき、生産委託工場への技術指導や社内検品体制の強化、また外部の検査機関による検査などを行い、商品の品質管理体制の充実に取り組んでおります。また、お客様意見の活用や社内モニター制度などを通じて商品の改善を推し進めております。しかしながら、オリジナル商品に予測しえない安全上の問題が発生した場合には、当該商品の販売停止や回収が発生し、在庫処理や回収に係る費用等が発生する可能性があります。また、当社グループ全体に対する社会的信用が低下し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態およびキャッシュフローの状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行の影響を受け、経済活動および消費活動は低迷し、景気の先行きにつきましては依然として極めて不透明な状況が続いております。
このような環境の下、当社グループにおきましては、当期は中期経営計画(2018~2020年度)の最終年度にあたり、「良質な商品を早く安くお客様にお届けする~価格から価値へ~」を年度方針として、「他にはない 他ではできない それがヒラキです。」をスローガンに、お客様に生活必需品を安定的に提供することで、生活インフラの一翼としての使命を果たしてまいりました。
この結果、当連結会計年度における連結売上高は、159億62百万円(前期比0.2%増)、営業利益は9億22百万円(前期比111.5%増)、経常利益は9億11百万円(前期比89.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億60百万円(前期比73.2%増)となりました。
当社グループの報告セグメントの当連結会計年度における業績は、次のとおりであります。
(通信販売事業)
通信販売事業におきましては、販売促進商品・レディースカジュアルシューズ「ふわりっと(税抜499円)」シリーズが累計で40万足を超える販売を達成するとともに、衣料・雑貨関連の販売促進商品も計画通りの販売数量を確保しました。また、新型コロナウイルス禍の外出自粛が続く中、巣ごもり需要に対応すべく顧客ニーズに即した衣料・インテリア・雑貨カテゴリーの商品を投入しました。販売促進面では、各種SNSマーケティングの展開、ヒラキ公式アプリの導入およびこれに併せたキャンペーン等が功を奏し、新規顧客の獲得および既存顧客の受注増加につなげることができました。とりわけ、第3四半期連結会計期間、第4四半期連結会計期間については、すべての商品カテゴリーで前年同期を上回る受注を獲得し、受注件数・受注金額は前年同期比2桁増の伸びを達成しました。
この結果、売上高は88億13百万円(前期比6.4%増)となりました。利益面は、増収および売上総利益率のアップにより、セグメント利益は11億49百万円(前期比57.9%増)となりました。
(店舗販売事業)
店舗販売事業におきましては、ブランド特価商品で集客し自社オリジナル商品の拡販を図ることを軸とした靴の販売強化、ならびに地域に密着した青果市等催事の開催により集客拡大に取り組んでまいりました。また、「気軽にいつでも安く」をコンセプトに自社オリジナル商品をメインとした靴専門店を2020年4月「イズミヤ昆陽店」をはじめとして4ケ店新規出店し、合計6ケ店に拡大しました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大が続く中、消費者の外出自粛やテレワーク浸透の影響を受け、紳士ビジネス・婦人パンプスを主に靴の販売に苦戦しました。
この結果、売上高は68億72百万円(前期比6.0%減)となりました。利益面は、靴専門店の売上増加が自社オリジナル商品の売上構成比アップに寄与し、売上総利益率は上昇しました。また、チラシの効率的配布による広告宣伝費を主とした販管費の削減に取り組んだ結果、セグメント利益は1億24百万円(前期比101.5%増)となりました。
(卸販売事業)
卸販売事業におきましては、小売店向け販売「大卸し」はEC販売店向けを主に前期を上回りましたが、新型コロナウイルス感染症拡大による靴需要低下の影響を受け、大口取引先向けの販売に苦戦しました。
この結果、売上高は2億77百万円(前期比16.4%減)、セグメント損失は1百万円(前期は利益6百万円)となりました。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ、6億42百万円増加し、112億23百万円となりました。これは、現金及び預金が7億12百万円増加し、商品が99百万円減少したこと等によるものであります。また、商品残高のうち店舗販売事業に係るものは、9億28百万円であります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ、1億73百万円減少し、58億90百万円となりました。これは、建物及び構築物が1億8百万円、土地が58百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ、4億69百万円増加し、171億14百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ、1億14百万円増加し、43億88百万円となりました。これは、未払法人税等が2億32百万円増加し、1年内返済予定の長期借入金が1億63百万円減少したこと等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ、1億50百万円減少し、56億26百万円となりました。これは、長期借入金が1億78百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ、35百万円減少し、100億15百万円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ、5億5百万円増加し、70億99百万円となりました。これは、利益剰余金が4億63百万円増加したこと等によるものであります。自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.9ポイント上昇し41.5%となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、「営業活動によるキャッシュ・フロー」で得られた資金を、「投資活動によるキャッシュ・フロー」および「財務活動によるキャッシュ・フロー」で使用した結果、前連結会計年度末に比べ、1億11百万円増加し、27億50百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、12億97百万円(前連結会計年度は6億58百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益8億53百万円の計上、減価償却費2億88百万円の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、7億14百万円(前連結会計年度は2億38百万円の獲得)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出23億1百万円、有形固定資産の取得による支出1億4百万円、定期預金の払戻による収入17億円、によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、4億72百万円(前連結会計年度は4億59百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出24億41百万円、長期借入れによる収入21億円によるものであります。
当社グループは、自社で企画・開発し、主に海外に生産委託しておりますので、生産および受注の状況に替えて仕入実績を記載しております。
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析、検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析、検討内容は次のとおりであります。なお、記載内容における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループは、中期経営計画(2018~2020年度)において、安全性の視点から自己資本比率40%以上、資本の効率性の視点から自己資本利益率(ROE)10%以上を目標に掲げてまいりました。財務基盤が脆弱であった当社グループが次なる成長に向けた投資を行う上で、バランスシートの改善は必要不可欠なものであります。着実に利益を積み上げることに集中し、有利子負債の削減に取り組んだ結果、自己資本比率は2011年3月期の連結会計年度の24.0%から当連結会計年度は41.5%と10年前と比べて17.5ポイント上昇しました。引き続き有利子負債の削減に注力し、ネット有利子負債ゼロを目指してまいります。一方、当連結会計年度のROEは8.2%になりました。さらなるROEの向上に向けて、連結営業利益率6%以上の安定的確保と資産の有効活用が課題と認識しておりますので、次期中期経営計画(2021~2023年度)において取り組んでまいります。
当連結会計年度における連結売上高は、159億62百万円(前期比0.2%増)となりました。当社グループが属する小売業は、日々の集客の集積でトップラインが形成されるため、継続して商品力と販売力の強化に取り組んでおります。当連結会計年度におきましても、オリジナル商品では女性社員プロジェクトから生まれたレディース・カジュアルシューズ「ふわりっと」がSNSで話題となってヒットし、マーケティング活動ではSNSの活用およびヒラキ公式アプリの導入が新たな顧客の獲得に寄与しました。なかでも、ヒラキ公式アプリは導入後約3か月間で16万件を超えるダウンロード数を得ることができました。
なお、当連結会計年度におけるセグメント別の売上高で、新型コロナウイルス感染症の影響がプラスに働いた事業は通信販売事業88億13百万円(前期比6.4%増)、マイナスに働いた事業は店舗販売事業68億72百万円(前期比6.0%減)および卸販売事業2億77百万円(前期比16.4%減)でありますが、全社においては安定した売上高を確保することができました。好調な通信販売事業にあっても商品カテゴリー別に見れば、前連結会計年度と比べて主力である靴のマイナス分を衣料・インテリア・雑貨でカバーしており、リスク分散が図られた結果となりました。
当社グループは、オリジナル商品を保有し、靴がベースであるものの、その他の生活必需品も幅広く取り扱い、さらには通信販売・店舗販売・卸販売と3つの販売形態を擁することで、環境の変化に対する柔軟性を保持していると考えております。これを強みとして、雇用・所得環境は厳しさを増すことが予想される中、これからもディスカウンターとして当社グループに求められる役割を果たしてまいります。
利益面につきましては、営業利益9億22百万円(前期比111.5%増)、経常利益9億11百万円(前期比89.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5億60百万円(前期比73.2%増)と大幅な増益となりました。これはコロナ禍での購買行動がリアルからネットへシフトした外的要因に加え、その環境の変化に対応した商品の投入や打ち出し、経費コントロールを行った結果と認識しております。通信販売事業の売上構成比が55.2%(前期比3.2ポイント増)に上昇したため、売上総利益率は46.9%(前期比1.6ポイント増)となりました。販管費率も41.1%(前期比1.5ポイント減)に低下した結果、営業利益率は5.8%(前期比3.0ポイント増)となりました。特に、コロナ禍の環境の長期化を見据え、店舗販売事業においてはピンチをチャンスに変えるべく、チラシ配布や販売促進策の効率化に取り組み、減収ながら増益(前期比101.5%増)を果たすことができました。そして、経常利益率は為替差損13百万円等により5.7%(前期比2.7ポイント増)、当期純利益率は店舗販売事業において減損損失58百万円を計上したため3.5%(前期比1.5ポイント増)となりました。
なお、報告セグメントごとの経営成績等の詳細につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報
資金の流動性については利益の確保および債権ならびに商品在庫を適正水準に維持することにより、必要運転資金の増加を抑えることで、キャッシュ・フローの安定的な確保に努めております。
また、資金調達は長期安定資金の導入を積極的に行いながら、短期的には当座借越枠を確保することにより、手許流動性資金は一定の水準を確保しております。
当社グループの資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるもの、およびシステム関連や建物設備への投資等によるものであります。これらの資金需要に対しては、営業活動から獲得する自己資金および金融機関からの長期借入金等による調達を基本としております。
③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、当連結会計年度末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保でき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額の回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。