第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

記載内容における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、社訓「人の生命は限りがある。会社の生命を永遠のものにして、次の時代のための礎となろう。」に基づき、「お客様に支持され、社会に貢献し、世の中に必要とされ、そして従業員の拠り所となる会社であり続けること。」を経営の基本方針とし、長期安定的な企業価値の向上を目指しております。

この実現に向けて、「お客様が本当に欲しいと思われる商品を、気持ちよく買っていただくこと」をポリシーとした商品作りを行っております。商売の原点はお客様であり、品質を守りながら気軽に買える価格設定で商品開発を行い、お客様に「驚き」「楽しさ」「満足感」をお届けできるよう社員一丸となって取り組んでおります。この取り組みによって、お客様から支持をいただき、長期安定的な企業価値の向上を図ってまいります。

(2)中期経営計画

当社グループは、『2023中期経営計画(2021~2023年度)』を策定しております。新型コロナウイルス感染症拡大をはじめとする外部環境の急激な変化に対応するべく、収益の源泉である自社企画開発商品(以下「オリジナル商品」という。)の改革を主にビジネスモデルを再構築する3か年と位置付け、基本戦略を「オリジナル商品を軸とした事業をさらに磨き上げるとともに、新しい事業領域にもチャレンジする」とし、低価格に加え機能性を持った商品の開発を通して持続的な成長(売上増加)と企業価値の向上(収益力強化)に取り組んでまいります。

当社の事業セグメントは、販売業態別に「通信販売事業」「店舗販売事業」および「卸販売事業」で構成されており、いずれもオリジナル商品をベースに展開しております。この3事業の連携を推し進めることで情報・物量・集客の最適化を図り、オリジナル商品のマーケットシェア拡大を目指してまいります。なかでも、通信販売事業は、カタログ通販の効率化を図りつつ、Eコマース(以下「EC」という。)を中心に売上拡大に取り組んでまいります。また、店舗販売事業のうち生活必需品を扱う総合スーパー型店舗(以下「総合店」という。)は、地域に根差した安定的な売上確保が可能であり、生産性の向上とローコスト化により収益力を高めてまいります。靴専門店は、実際に通販取扱商品を試し履きできる場として出店を強化し、新たな収益モデルとして確立させてまいります。

また、長期安定的な企業価値の向上のため、有利子負債の削減等により財務基盤を強化するとともに、資産の有効活用を図り資本効率を高め、自己資本比率45%以上、ROE9%以上を目指してまいります。

(3)経営環境および対処すべき課題等

当社グループを取り巻く経営環境につきましては、新型コロナウイルス変異株の収束時期が見通せない中、引き続き一定の経済活動の制限が続くものと見込まれます。加えて、ウクライナ紛争および為替相場の動向によっては、原材料・原油価格の高騰による仕入価格・光熱費の大幅な上昇が懸念され、景気の先行きは依然として厳しい状況が予想されます。

このような状況の下、次期は第三次中期経営計画の2年目に当たります。中期経営計画の基本戦略「オリジナル商品を軸とした事業をさらに磨き上げるとともに、新しい事業領域にもチャレンジする」の下、今年度の年度方針を「唯一無二の存在へ~新しいモノ・やり方で客数を飛躍的に上げる~」とし、オリジナル商品を軸とした各事業をさらに磨き上げ、低価格に加え顧客ニーズに寄り添った商品の開発を通して、新規顧客の獲得、既存顧客のリピート率アップを図り、持続的な成長(売上増加)と企業価値の向上(収益力強化)に取り組んでまいります。

通信販売事業におきましては、材料費の高騰および円安基調の下、仕入価格の上昇が予想されますが、訴求力ある販売促進商品、単品で勝負できる商品の開発および商品ブランディングを推し進めることにより、価格と機能の最適化(高いコストパフォーマンス)を図り、新しいファンの獲得とリピーターの増加につなげ、会員顧客数の拡大を通じて受注増加に取り組んでまいります。

店舗販売事業におきましては、総合店は、オリジナル商品とブランドスニーカー等の品揃えを充実し靴販売を強化するとともに、催事の強化やテナント導入等により賑わい溢れる店づくりに取り組んでまいります。また、靴専門店は、京阪神地区を中心にドミナント展開しチェーン拡大する計画としております。

 

卸販売事業におきましては、主要大口取引先への新商品提案による取引拡大およびこれに続くODM発注可能な販売に取り組める新規取引先との取引深耕に努めるとともに、「大卸し」ECサイトの利用拡大に取り組んでまいります。

<中長期的な取り組み>

① オリジナル商品の企画開発力の強化

a. 低価格商品の強化

当社グループの特長は「安さ」であり、品質を守りながら安さを実現していくことが課題であります。

「利は元にあり」の考えのもと「良質」で「安さ」を実現できる生産委託メーカーの開拓、指導、育成を強化してまいります。その実現のため、幹部社員が自ら足を運び直接指導をする「足で稼ぐ商売」を実践し続けることで、生産委託メーカーとの協力体制を強化し、「安さ」を実現してまいります。コロナ禍の当連結会計年度におきましても、オンラインおよび中国・上海にある子会社を活用し、新規取引先の開拓および既存取引先への指導を行っております。

また、昨今の原油および原材料等の価格高騰ならびに急激な円安トレンドにより、仕入原価の上昇が懸念されるところですが、企業努力によってでき得る限りのコスト削減を図ってまいります。

b. 商品バリエーションの充実

当社事業のコア領域である靴・履物市場の拡大が期待できない中、これまで以上にお客様に楽しんでお買い求めいただくには、品揃えの強化が課題であります。当連結会計年度においては、コロナ禍でのコト消費を捉えたアウトドア関連商品等の充実を図ってまいりました。今後も、ニューノーマル時代における消費者の変化に対応した商品の開発を進め、気軽に毎日お使いいただける実用的な商品の品揃えの充実を一層図ってまいります。

c. 高付加価値商品の開発およびブランド化の推進

生産・開発から販売まで一貫した体制を持つ強みを活かすことで、これまでの「低価格戦略」に加えて、機能性等付加価値のある商品の開発を行い、靴のマーケットシェア拡大を目指してまいります。

開発コンセプトは「高いクオリティを安く提供」とし、これまでに高機能インソールの採用など足への負担を軽減する機能に優れたウォーキングスニーカー「アルコーゼ®」、当社従来品と比べて衝撃吸収力とグリップ力を高めたジュニア向け高機能スポーツスニーカー「スーパーダッシュ®」、デザイン性を高めたジュニアガールズブランド「MiLK FRAPPE®」などを発売しております。これら高付加価値商品は、各カテゴリーを代表するブランドに育てていく方針であります。

② 販売力の強化

a. ECの強化

通信販売事業におきましてはインターネットによる販売比率が年々高まっており、消費者の生活スタイルの変化に合わせ、情報ツールや販促・受注媒体の変化に対応したサービスの充実やシステム強化が課題であります。特に、コロナ禍の影響等によりECでの販売が伸長しており、今後は店舗販売を主力としてきた企業のECシフトによる競争激化も想定されることから、当社グループにおきましてもECの強化を加速させてまいります。ヒラキ公式アプリを積極的に活用するなどインターネットショッピング環境の充実を図るとともに、ツイッターやインスタグラム等のSNSを活用した消費者との接点拡大も進めております。

b. 日本一の靴売場と特価商品による店舗の差別化

「靴のヒラキ」を積極的にお客様へアピールするとともに、岩岡店については販売足数日本一の靴売場を、その他の総合店は圧倒的な地域一番店を目指し、通信販売、卸販売も含めた日本一の靴総合販売会社に向けて取り組んでおります。

また、主力の靴に加え、バラエティ・ディスカウントストアの草分けとして発展してきた総合店において、課題である集客アップに向け、当社グループが得意とする特価商品の仕入を徹底し、大胆な商品戦略でワクワクする売場づくりを行うことで競合他店との差別化を一層強化してまいります。そのため、特価大商談会の開催や新規取引先の開拓による品揃えの拡充を積極的に進めてまいります。

なお、コロナ禍の環境下において地域に密着した売場づくりを進めておりますが、今後は人流の増加も見込まれることから靴の仕入れを強化していく方針です。

c. 卸販売における取り組み拡大

「安さ」を維持していくために、販売力の強化を行い、販売力を背景とした仕入力を強化していくことが課題であります。そのためには、主力の通信販売事業の拡大に加え、卸販売事業におきましても、商品開発力を活かしたOEM・ODM生産および店舗運営ノウハウを活かしたスーパーセンターやホームセンターなど他業態の靴売場プロデュースを中心に、オリジナル商品の販売強化を図っております。

また、コロナ禍により年間を通して靴需要低下の影響を受けており、成長が見込めるEC販売店向けチャネルなど新たな取引先の開拓を進めてまいります。

③ 靴に関連する事業の強化

当社グループは、靴の部品製造から始まり、時代の流れに合わせながら店舗販売事業、通信販売事業および卸販売事業と事業形態を広げ、靴関連事業をあらゆる角度から広げてまいりました。

店舗販売事業において、これまでの総合店展開に加え、新たにオリジナル商品を主体とする靴専門店を2016年10月に初出店(サンパティオ庄内店)し、小商圏都市型の新業態店舗の開発を進めております。当連結会計年度はコロナ禍の厳しい環境下ではありましたが5か店を出店(閉店1か店)、当連結会計年度末現在において京阪神地区にて10か店を展開しております。次なるステージとして、多店舗展開におけるビジネスモデルの確立を図ってまいります。

今後も靴関連事業から派生する新たなビジネスを生み出し続け、収益の多様化と収益力の向上を図り、当社グループの存在意義を高めてまいります。

④ 「安さ」を支えるローコストオペレーションの強化

「安さ」を維持していくためには、ローコストオペレーションを強化していくことが課題であり、あらゆる業務において常に「ムリ・ムダ・ムラ」を無くす取り組みを行い、合理化を進めております。

特に、コロナ禍に加え、昨今の諸物価の高騰および為替の動向に起因して、より経営環境のボラティリティ(不確実性)が高まっていることを踏まえ、着実に利益を確保する体制を構築するため、さらなる運用コストの削減を徹底してまいります。

⑤ 人的資本および知的財産への投資

人的資本への投資については、毎年新卒・中途採用を行っており、多様性の確保に努めております。今後の事業拡大および事業基盤の強化にあたっては、人材の確保・教育が重要であり、採用強化や教育体制の充実を図ってまいります。当社独自の教育研修施設として「生野道場」(兵庫県朝来市生野事業所内)を設置し、社員の学びやコミュニケーションの場としております。

明るい働きやすい職場に向けて、デジタル技術を使った仕組みにより生産性の向上を図り、ニューノーマル時代を見据えた働き方改革を進めてまいります。

知的財産への投資については、当社はコモディティ商品を主に取り扱っていることから、そのウェイトは比較的低位でありますが、機能性等付加価値のあるオリジナル商品の開発、ブランド化を目指して取り組んでおります。また、顧客属性や購買実績に基づくビッグデータ分析システムを導入し、発注計画や在庫管理などサステナビリティを巡る課題への取組みにも活用しております。

⑥ サステナビリティへの取り組み

当社グループは、事業活動を通じて社会に奉仕するために存在しており、サステナビリティ(持続可能性)を巡る課題に対し、社会の一員として誠実に取り組んでいく義務があると考えております。特に、ディスカウンターとして、より良い商品をどこよりも安く生活者に提供することにより、精神的にも経済的にも豊かな社会の構築に向けて取り組んでまいります。

2021年11月5日開催の取締役会においてサステナビリティ基本方針を策定いたしました。また、国連で2015年に採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた当社グループのマテリアリティ(重要課題)を特定し、「商品の開発・仕入」、「適正な在庫管理」等を通じて貧困、省資源・省エネルギー、商品廃棄、地産地消等の課題に取り組んでまいります。そして、全ての基盤となる「人材育成」にも注力するとともに、当社グループが定めている企業行動原理に基づき忠実に事業活動を行ってまいります。

このサステナビリティに関する取組みを全社的に検討・推進するため、社長執行役員が委員長を務める内部統制委員会がその役割を担うこととし、ガバナンス面を含むESG要素の一体的運用を図っております。内部統制委員会の議事内容は、都度取締役会へ報告しております。

具体的には、地球温暖化対策への取り組みとして、環境配慮に優れた機能性商品の開発や店内照明のLED化、オリジナル商品の包装資材の簡素化など省エネ・省資源に努めております。その他、地域貢献にもなる地産地消への取り組み、さらには季節商品や旧商品等メーカー・アウトレット商品の販売や無駄のない仕入計画などによる商品廃棄低減活動等を通じて循環型社会の実現を目指してまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあると考えております。

リスクの重要性の判断にあたっては、社長執行役員を委員長とする内部統制委員会において当社グループの将来の経営成績等に与える影響度および発生可能性を踏まえたリスク評価等を行い、中でも当社グループのコントロール外にある外的要因によって生じるリスクのうち優先的に対応を講ずるべきもの、もしくは内的要因によって生じるリスクのうち中長期的に大きな影響を及ぼすものを主要なリスクとして選定し、対応策の検討を行っております。管理対象としたリスクはリスクマップを作成し、年2回の更新により統制活動を見える化するとともに、それらの内容を取締役会に報告しております。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものでありますが、以下の記載は当社グループの事業等および当社株式への投資に係るリスクを全て網羅するものではありません。

(1)  外的要因に関わるリスク

① 生産国の経済情勢等による影響

当社グループは、通信販売事業、卸販売事業において主にオリジナル商品を販売しております。また、店舗販売事業においても一部オリジナル商品を販売しており、他社との差別化が図れるオリジナル商品は当社グループの事業の基盤であり、収益の源泉となっております。
 オリジナル商品は、当社グループが強みとする「安さ」を実現するために海外の工場に生産を委託しており、生産国は中国が中心であります。2022年3月期の連結会計年度において、全仕入高に占める中国からの仕入比率は44.9%でありますが、輸入取引に占める中国からの輸入比率は91.9%であり、中国への依存度が高い割合を占めております。
 生産国リスクをヘッジするため、生産国の移転に取り組んでおります。衣料においてはその3割程度をバングラデシュなど中国以外の第三国で生産できるようになりましたが、靴に関しては技術・資材調達等において中国に優位性があり中国以外での生産委託は進んでいないのが現状です。このため、生産国、特に中国の政治情勢および経済環境、人民元相場等に著しい変化が生じた場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
 現状は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により海外出張が困難な環境下にありますが、引き続き生産国の移転を最優先課題の一つとして捉え、収束後速やかに行動を開始できるよう情報収集を進めてまいります。

② 為替相場変動の影響

当社グループのオリジナル商品は、海外での生産委託を行っており、その輸入取引は米ドル建て決済であります。そのため、米ドルの為替変動が仕入コストへ及ぼす影響を軽減するため、輸入取引については向こう1年内の為替予約取引等を行い、仕入コストの安定化を図っております。また、商品開発において社内基準レートを設定することで、為替の変動要因に左右されることなく、品質の確保を図っております。しかしながら、米ドルの円に対する為替相場が急激に変動した場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

③ 天候要因による影響

当社グループは、靴・履物をはじめ衣料等において季節商品を数多く取り扱っているため、季節指数が高く季節変動による影響を受けやすくなっております。季節商品の中でも、実用品・消耗品・必需品等ベーシックな万人向けの商品を中心に扱うことで当該リスクの低減に努めていますが、近年日本において異常気象や大規模な自然災害が頻発し、当社グループにおいても店舗営業ならびに通信販売および卸販売の受注獲得に少なからず影響が生じております。このような異常気象等により例年と大きく異なる変化があった場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

④ 金利変動の影響

当社グループは、過年度において店舗開発や物流センター(生野事業所)などの設備投資を行ってきたことにより2022年3月期の連結会計年度末において有利子負債残高は72億11百万円あり、連結総資産に占める比率は43.1%となっております。

 

日本銀行による大規模金融緩和政策により近年の資金調達コストは低位で推移してはいるものの、将来の金利上昇リスクを軽減するため、中期経営計画に有利子負債の削減を掲げ財務内容の改善に取り組むとともに、基本方針として長期固定金利による調達を行っております。しかしながら、靴専門店の出店や設備の更改など今後の事業拡大による新規運転資金や設備投資資金、借換資金を調達する可能性があり、市場金利が大幅に上昇した場合、支払利息等の増加により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(2)  内的要因に関わるリスク

① 商品の長期滞留および評価減等に伴う影響

当社グループは、主にオリジナル商品を取り扱っております。オリジナル商品における在庫リスクは当社グループが負っております。その中でも主力である靴はサイズ、カラーとも多様なため、他のカテゴリーと比べてもSKU(最小管理単位)数が多いのが特徴であり、季節商品や端サイズの売れ残りなどを適切に処理し売り切ることが課題であります。
 そのため、生産量の決定に際しては、ビッグデータ分析システムによる実績分析を行うなど販売予測の精度向上に努めております。さらに、単品管理による商品在庫の見える化を行い、適時適切な売価変更等による販売促進を図り、売上最大化および在庫最小化に取り組んでおります。また、通信販売事業、店舗販売事業および卸販売事業を擁する当社グループの多彩な販売網を活用し、商品在庫の適量水準の維持に努めておりますが、売上高は天候のほか、流行の変化等に影響を受けるため、売上高が予想を下回り当社グループの販売力で吸収できない場合は適正水準を維持できない可能性があります。その場合、社内規程に基づき商品在庫の評価減を実施しておりますが、予想を上回る急激な販売減少が生じた場合、商品在庫の長期滞留や評価減が発生し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

② 顧客情報の取扱いによる影響

当社グループは、通信販売事業、店舗販売事業および卸販売事業におきまして、顧客情報を保有しております。顧客情報の保護に関しましては、個人情報保護委員会を設置して社内体制の整備を行い、プライバシーマークの取得や更新〔認定番号:20000485(07)〕、社内教育による従業員の意識啓蒙活動など細心の注意を払っております。また、セキュリティ対策ソフトやファイアウォール等を導入し、システムへの不正アクセスおよびウイルスに対する防御策ならびに情報漏洩防止対策を講じております。しかしながら、万一何らかの理由により外部漏洩や個人情報保護法等に抵触する事象が発生した場合、社会的信用問題や損害賠償責任等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
  なお、個人情報漏洩事故が発生した場合に備え、損害賠償や事故対応全般に係る費用等を軽減する目的でサイバー保険に加入しております。

③ 商品の品質に関するリスク

当社グループは、「よい商品をどこよりも安く」をモットーに事業展開を行っております。当社グループが販売するオリジナル商品は「安さ」が特長です。商売はお客様の信用が第一であり、価格と品質の両面に徹底的にこだわってまいります。品質を守りながら多くの方に気軽に使っていただける価格設定で作るのは大変難しく、そこに挑戦するために努力・工夫をすることが当社グループの使命であると考えております。当社グループは、「価格」と「品質」の両面でお客様に喜んでいただけるモノづくりを目指してまいります。

そのため、社長執行役員直轄の品質管理部を設置し、当社グループ規定の品質基準に基づき、生産委託工場への技術指導や社内検品体制の強化、また外部の検査機関による検査などを行い、商品の品質管理体制の充実に取り組んでおります。また、お客様意見の活用や社内モニター制度などを通じて商品の改善を推し進めております。しかしながら、オリジナル商品に予測しえない安全上の問題が発生した場合には、当該商品の販売停止や回収が発生し、在庫処理や回収に係る費用等が発生する可能性があります。また、当社グループ全体に対する社会的信用が低下し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態およびキャッシュフローの状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、ワクチン接種率の上昇に伴い、経済活動が正常化に向かう動きも見受けられました。しかしながら、年明け以降はオミクロン株の感染症拡大によるまん延防止等重点措置の適用や、原材料価格ならびに海上運賃の高騰に起因する物流コストの上昇等により、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。

このような状況の下、当社グループにおきましては、当期は第三次中期経営計画初年度に当たり、「顧客ニーズへのあくなき探求~新たな「売り物×売り方×売る場所」を創る~」を年度経営方針として、「他にはない 他ではできない それがヒラキです。」をスローガンに、ユーザーインの視点でお客様に支持され、社会に貢献し、世の中に必要とされる会社であり続けるべく、商品力と販売力の強化を推し進めてまいりました。

この結果、当連結会計年度における連結売上高は、151億99百万円(前期比4.8%減)、営業利益は6億89百万円(前期比25.2%減)、経常利益は6億95百万円(前期比23.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億66百万円(前期比16.8%減)となりました。

当社グループの報告セグメントの当連結会計年度における業績は、以下のとおりであります。

 

(通信販売事業)

通信販売事業におきましては、2021年2月から7月にわたり実施した創業60周年記念キャンペーンの他、インフルエンサーを活用した販売促進商品のPR投稿等のSNS施策の拡充ならびに年6か月のテレビCM放映、アプリ35万件ダウンロード突破記念やスクール応援キャンペーン等の販売促進策を推し進めてまいりました。結果、WEB訪問者数は前期比二桁増を示し、オリジナル商品の認知度向上・購買動機向上につなげることができました。商品面では、新入学シーズンを中心にスクール関連の靴・衣料は堅調に推移しました。また、ジュニアガールズブランドとして立ち上げた「MiLK FRAPPE®」は、キッズ・ジュニア分類の受注の牽引役を果たしました。一方、材料費の高騰および中国国内での新型コロナウイルス感染症の拡大がタイムリーな商品調達の妨げとなり、とりわけ第4四半期連結会計期間にその影響を受け、お客様の購買喚起に苦戦いたしました。

この結果、売上高は87億24百万円(前期比1.0%減)となりました。利益面は、円安基調下、仕入原価の上昇を値下げ販売の抑制により粗利益率は前年並みを確保しましたが、減収の影響が大きく、セグメント利益は10億80百万円(前期比6.0%減)となりました。

(店舗販売事業)

店舗販売事業におきましては、ブランドスニーカーの品揃えで集客しオリジナル商品の拡販を図ることを軸とした靴の販売強化、衣料・日用雑貨・食品等の特価商材の仕入れを強化し、集客・売上拡大に取り組んでまいりました。また、靴専門店は、パート社員主体のローコスト運営で10か店を京阪神地区にドミナント展開し、オリジナル商品の販売拡大および通信販売事業との相乗効果を図ってまいりました。新型コロナウイルス感染症拡大に伴うまん延防止等重点措置の適用などが続く中、集客に苦戦いたしましたが、靴専門店が寄与し靴売上高は前年を上回りました。一方、食品・日用雑貨部門については、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う来店客数の減少、競合店の出店および前年の巣篭り需要の一巡により前年を下回りました。

この結果、売上高は62億13百万円(前期比9.6%減)となりました。利益面は、靴専門店による売上増を主因に粗利益率の高いオリジナル商品の売上構成比がアップしたことにより売上総利益率は改善しましたが、減収およびパート社員増加による人件費増により、セグメント損失は25百万円(前期は利益1億24百万円)となりました。

 

 

(卸販売事業)

卸販売事業におきましては、主要取引先への売上増加および新規取引先の開拓に努めてまいりました。新規取引先への販売は徐々に拡大しつつある一方、主要取引先への販売および「大卸し」は、消費者の需要が依然として高まらなかった結果、売上高は、2億61百万円(前期比5.7%減)、セグメント損失は7百万円(前期は損失1百万円)となりました。

 

② 財政状態の状況

(資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べ、2億15百万円減少し、110億8百万円となりました。これは、現金及び預金が2億68百万円増加し、商品が2億72百万円、受取手形及び売掛金が1億38百万円減少したこと等によるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べ、1億63百万円減少し、57億27百万円となりました。これは、建物及び構築物が1億76百万円減少したこと等によるものであります。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ、3億78百万円減少し、167億35百万円となりました。

(負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べ、4億63百万円減少し、39億25百万円となりました。これは、未払法人税等が1億95百万円、買掛金が95百万円減少したこと等によるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べ、2億36百万円減少し、53億90百万円となりました。これは、長期借入金が2億31百万円減少したこと等によるものであります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ、6億99百万円減少し、93億15百万円となりました。

(純資産)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べ、3億20百万円増加し、74億19百万円となりました。これは、利益剰余金が3億69百万円増加したこと等によるものであります。自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ2.8ポイント上昇し44.3%となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、「営業活動によるキャッシュ・フロー」で得られた資金を、「投資活動によるキャッシュ・フロー」および「財務活動によるキャッシュ・フロー」で使用した結果、前連結会計年度末に比べ、3億6百万円増加し、30億56百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、7億41百万円(前連結会計年度は12億97百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益6億95百万円の計上、減価償却費2億77百万円の計上、棚卸資産の減少額2億51百万円、法人税等の支払額4億3百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、36百万円(前連結会計年度は7億14百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出67百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、4億1百万円(前連結会計年度は4億72百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出22億69百万円、長期借入れによる収入20億円によるものであります。

 

 

④ 生産、受注および販売の実績

当社グループは、自社で企画・開発し、主に海外に生産委託しておりますので、生産および受注の状況に替えて仕入実績を記載しております。

(仕入実績)

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入実績(千円)

前年同期比(%)

 通信販売事業

3,182,775

92.6

 店舗販売事業

4,224,458

87.9

 卸販売事業

124,378

87.5

合計

7,531,611

89.8

 

 

(販売実績)

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売実績(千円)

前年同期比(%)

 通信販売事業

8,724,471

99.0

 店舗販売事業

6,213,386

90.4

 卸販売事業

261,459

94.3

合計

15,199,317

95.2

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析、検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析、検討内容は次のとおりであります。なお、記載内容における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 

 

① 財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容

当社グループは、『2023中期経営計画(2021~2023年度)』において、安全性の視点から自己資本比率45%以上、資本の効率性の視点から自己資本利益率(ROE)9%以上を目標に掲げております。現在の厳しい経営環境下において、当社グループが次なる成長に向けた投資を行う上でバランスシートの改善は必要不可欠なものであり、着実に利益を積み上げることに集中し、有利子負債の削減に取り組む計画としております。当連結会計年度末における自己資本比率は44.3%となり、2017年3月期以来6期連続で改善を図ることができました。引き続き、有利子負債の削減に注力し、ネット有利子負債ゼロを目指してまいります。一方、当連結会計年度のROEは6.4%で前期に比べ1.8ポイント減少しました。目標達成に向けて、連結営業利益率6%以上の安定的確保と資産の有効活用に取り組んでまいります。

当連結会計年度における連結売上高は151億99百万円(前期比4.8%減)、全ての事業セグメントにおいて減収となりました。その主な要因は、外的要因として前期では追い風となった通信販売事業や店舗販売事業食品部門における巣篭り需要が一巡したこと、オリジナル商品において中国他海外でのロックダウン等の影響により入荷が遅延し機会損失を招いたこと、店舗において緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置の適用期間を中心に集客が図れなかったことが挙げられます。内的要因としては、販売を牽引する話題性のある商品やコロナ禍においても新たな需要を喚起する商品の開発が足りなかったと認識しております。なお、集客面では、SNS等を活用しオリジナル商品の認知度向上に努めた結果、当社ECサイトへの訪問者数は前期比二桁増となりました。しかしながら、それが受注に繋がらなかった点を踏まえると、商品の品揃えや販売促進商品の訴求力が不足していたことは否めません。今後は、お客様のニーズを踏まえた商品開発および生産管理の見える化に取り組み、全ての事業の柱であるオリジナル商品の強化を図ってまいります。

利益面につきましては、営業利益6億89百万円(前期比25.2%減)、経常利益6億95百万円(前期比23.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4億66百万円(前期比16.8%減)となりました。減益の主な要因は減収によるものであり、営業利益率4.5%(前期比1.3ポイント減)を分解すると、売上総利益率が48.6%(前期比1.7ポイント増)、販管費率が44.1%(前期比3.0ポイント増)となります。なお、当連結会計年度の期首より収益認識会計基準等を適用しており、その影響を除いて前期と比較した場合、収益構造は改善しており、オリジナル商品の売上構成比がアップしたことなどにより売上総利益率は0.3ポイント上昇、効率的な通販カタログの運用等により販管費は46百万円減少しております。今後は、原材料等の価格高騰、円安トレンド等により粗利益率の低下が見込まれますが、「ムリ・ムダ・ムラ」をなくし業務の効率化を図るとともに、ECの積極的展開、靴専門店の出店等を通してオリジナル商品の販売を拡大することにより、利益を確保していく所存です。
 なお、報告セグメントごとの経営成績等の詳細につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報

資金の流動性については利益の確保および債権ならびに商品在庫を適正水準に維持することにより、必要運転資金の増加を抑えることで、キャッシュ・フローの安定的な確保に努めております。

また、資金調達は長期安定資金の導入を積極的に行いながら、短期的には当座借越枠を確保することにより、手許流動性資金は一定の水準を確保しております。

当社グループの資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるもの、およびシステム関連や建物設備への投資等によるものであります。これらの資金需要に対しては、営業活動から獲得する自己資金および金融機関からの長期借入金等による調達を基本としております。

 

③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、当連結会計年度末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。

(繰延税金資産)

当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保でき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

(固定資産の減損処理)

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額の回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。