第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 現状の認識について

当社の属するカジュアルウェア市場におきましては、消費者のモノ・サービスに対する選別は厳しさを増し、企業は更なる経営努力が要求されております。このような状況において、今後の成長を図るためには、常に新しい価値を提供し、消費者の選択を得ることが必要不可欠な状況にあると認識しております。

(2) 当面の対処すべき課題

当面は、消費者の日常的な支出に対する節約志向が継続すると同時に、消費行動の多様化が進み、業態を超えた企業間の競争の激化や消費税増税による影響も予想されることから、厳しい経営環境で推移するものと考えられます。

かかる状況に対応するため、当社は「既存事業のさらなる強化」「新事業の開発」「シナジー効果のある資本業務提携」を課題として取り組んでまいります。

 

(3) 対処方針

「既存事業のさらなる強化」につきましては、METHODにおいて、業態にマッチした立地の開拓・出店戦略の革新、継続的なMD・VMD・商品力の強化、新ブランドの導入を、流儀圧搾において、ターゲット顧客の明確化、自社PBブランドの強化、EC事業のさらなる成長を、それぞれの方針としております。

「新事業の開発」につきましては、既存業態の発展、今後の市場環境を見据えた上での新業態の開発・出店の検討を方針としております。

「シナジー効果のある資本業務提携」につきましては、中堅規模の企業との多様なパートナーシップの積極的な推進を方針としております。

 

(4) 具体的な取組状況等

METHODにおいては、出店戦略として地域密着型のモール等への出店を検討しております。また、VMDの強化については、本部主導で模範となるモデル店舗を設置し、全店舗に同様の売場づくりを行うよう指導を徹底することを推進しております。

流儀圧搾においては、EC事業の拡大を図るため、自社サイト・ネットモールなど、販売チャネルごとに行っていた在庫管理を、システム導入によって一元化して効率化しており、EC事業への商品投入量も拡大して、事業の強化を推進しております。

また、新業態として、株式会社ピートのブランドショップである「G-LAND」を当社の店舗として出店・運営するFC事業の取り組みを行っております。

 

 

2【事業等のリスク】

当社の経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものが存在します。
 なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日(2020年5月28日)現在において、当社が判断したものであります。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識し、発生の回避、および発生した場合の対応に努める所存であります。
 

(1) 消費者の嗜好の変化などに伴うリスク

当社が取扱う衣料品や雑貨などのファッション商品は、景気の変動による個人消費の低迷や他社との競合に伴う市場の変化といった要因に加えて、ファッショントレンドの移り変わりにより消費者の嗜好の変化による影響を受けやすく、当初計画した売上を見込めない場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 気象状況などによるリスク

当社が取扱う衣料品や雑貨などのファッション商品は、気象状況により売上が変動しやすいため、商品の投入サイクルを短縮するなどの対応を行っております。しかし、冷夏暖冬など天候不順、台風などの予測できない気象状況により、本来大きな売上を見込んでいる時期の業績が伸び悩む場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 新規業態に伴うリスク

当社は、企業価値を高めていくために、顧客や市場の変化に柔軟に対応した業態開発やブランド開発に積極的に取組んでおります。事業投資については、十分な調査・研究をしておりますが、市場環境が急速に変化する場合もあり当初計画した売上を見込めない場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 仕入先に関するリスク

当社は、仕入先の経営状況については、信用度を把握するための内部体制強化を図っております。しかしながら仕入先の信用不安や経営環境の悪化、経営破綻などにより商品供給能力が著しく減少し、当社への商品納入が滞り売上減少等の損失が発生する場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 店舗賃借に伴うリスク

当社の店舗は、全て賃貸物件であり、店舗賃借のために貸主に対して保証金を差し入れております。貸主によりその内容は異なりますが、基本的に保証金は契約期間が満了しなければ返還されないこととなっております。また貸主により売上代金を一定期間、貸主に預ける契約となっている場合があります。従いまして、契約期間中における貸主の倒産やその他の事由により、差し入れた保証金の一部もしくは全部が回収できなくなる場合や、売上代金の一部を回収できなくなる場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 顧客情報の流出に関するリスク

当社は、お客様から得た個人情報に関しては絶対に漏洩が生じないよう、社員教育の徹底等、万全の対策を講じております。しかし、何らかの事情により、お客様の個人情報が漏洩した場合は、信頼の毀損により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 出退店に関するリスク

出店につきましては、当社は今後も積極的に新規出店を行い業容の拡大に努めてまいりますが、新規出店候補先のショッピングセンターの出店計画の変更などで当社の出店ペースが鈍化したり、新規出店店舗の業績が計画値と乖離した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

退店につきましては、スクラップアンドビルドまたは、収益力の低下等の理由により実施してまいりますが、固定資産除却損等の一時費用が発生する可能性があります。収益力の低下の理由による場合は、退店前に減損損失が発生する場合があります。

また、賃貸店舗につきましては定期建物賃貸借契約を締結している場合がありますが、借地借家法第38条により契約期間満了後、当社に再契約の意思があっても、相手方の意思により再契約締結ができない可能性があります。この場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 臨時従業員のコストに関するリスク

当社は多数の臨時従業員を雇用しております。臨時従業員は当社の従業員に占める比率が高いため、法令の改正改雇用条件の変化等の要因により臨時従業員に係る費用が増加した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 新型コロナウイルス感染症について

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、外出自粛等により客数が減少した場合や、営業活動を中断せざるを得ない場合等、当社の業績は影響を受ける可能性があります。

 

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概況

①財政状態及び経営成績の状況

a.財政状態

(資産)

1)現金及び預金

当期の現金及び預金の残高は、前期と比べて1億17百万円減少の7億34百万円となりました。これは、当期における事業活動の結果、営業活動によるキャッシュ・フローが44百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが7百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが1億54百万円の支出となった結果であります。

2)商品

当期の商品の残高は、前期と比べて1億1百万円減少の4億94百万円となりました。これは主としてニットが前期と比べて33百万円減少の1億35百万円、雑貨が前期と比べて55百万円減少の87百万円、ボトムスが前期と比べて24百万円減少の58百万円等によるものであります。

(負債)

3)長期借入金(一年内返済予定の長期借入金含む)

当期の長期借入金の残高は前期と比べて41百万円減少の50百万円となりました。これは返済によるものであります。

4)社債(一年内償還予定の社債)

当期の社債の残高は前期と比べて90百万円減少の20百万円となりました。これは社債の償還によるものであります。

(純資産)

5)利益剰余金合計

当期の利益剰余金合計の残高は前期と比べて1億62百万円減少の△3億99百万円となりました。これは当期純損失によるものであります。

 

b.経営成績

当事業年度における我が国経済は、雇用や所得環境の改善による堅調な推移を続けておりましたが、新型コロナウィルス感染症の拡大による世界的な経済活動の減速により、景気動向は不透明な状況となっております。

このような経営環境のもと、当社は販売面と商品面において下記の通りに施策を行い、業容の拡大を目指してまいりました。

 

①販売面

「お客様第一」の方針を掲げ、継続してお客様にご来店いただけるように、お客様の満足度を高めるような接客・店づくりを進めてまいりました。

各店舗における取り組みとして、積極的に声を掛けることによる店内誘導とコミュニケーションを重視した丁寧な接客を徹底することにより、購入率向上と再来店促進を図りました。

 

②商品面

在庫管理の強化に注力いたしました。商品を精査して絞り込むことにより、仕入を効率化するとともに、計画的な商品消化促進により、在庫の削減を図りました。その結果、当事業年度末の商品在庫は前年より101百万円減少の494百万円となりました。

また、商品在庫削減の効果もあり、営業活動によるキャッシュ・フローは44百万円の黒字を確保することができました。

 

商品展開面におけるブランドごとの戦略は下記の通りです。

 

(METHOD)

・前期に一部店舗で成功した「カップル展開」をMETHOD全店舗に展開しました。女性客やファミリー層の増加を進めてまいりました。

また、よりお求めやすい商品を販売することで、新規のお客様の獲得を促進しました。

・人気ブランドのキャラクターコラボ商品や売れ筋のスポーツ系ブランドやピート社商品の展開を強化して、お客様を呼び込みました。

 

(流儀圧搾)

・流儀圧搾の和柄専門店という定義を拡げ、METHOD商品やピート社商品を展開することで、既存顧客層の活性化と、新規顧客層の獲得を図りました。

・女性向け新ラインを立ち上げ、新たな顧客層の獲得を図りました。

 

店舗展開につきましては、当事業年度における出店は5店舗、退店は3店舗で、当事業年度末の店舗数は「METHOD」24店舗、「流儀圧搾」16店舗、「AGIT POINT」1店舗、「G-LAND」1店舗の合計42店舗となりました。

 

上記の施策を行うことにより業容の拡大を目指しましたが、消費税増税・暖冬・新型コロナウィルス感染症などが小売業界に与えた影響は想定以上に大きく、第3四半期以降の売上高は当初計画を下回って推移し、当事業年度における全社の売上高前年比は95.1%、既存店売上高前年比は101.3%となりました。

 

以上の結果、当事業年度における売上高は36億26百万円(前年同期比4.9%減)、営業損失は73百万円(前年同期比94百万円減)、経常損失は74百万円(前年同期比86百万円減)、当期純損失は162百万円(前年同期比137百万円減)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、営業活動により44百万円増加、投資活動により7百万円減少、財務活動により1億54百万円減少し、7億34百万円となり、前事業年度末に比較して1億17百万円の減少となりました。

また、当事業年度における各キャッシュ・フローの状況につきましては、以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

  営業活動の結果、増加した資金は44百万円となりました。

これは主に、税引前当期純損失1億34百万円に対し、償却費等の内部留保による資金の増加40百万円、減損損失による資金の増加59百万円、たな卸資産の減少による資金の増加1億1百万円、法人税等の支払28百万円等による資金の減少によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、減少した資金は7百万円となりました。

これは主に、有形固定資産の取得80百万円、敷金及び保証金の差入19百万円、資産除去債務の履行26百万円による資金の減少、貸付金の回収33百万円、敷金及び保証金の回収90百万円等による資金の増加によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、減少した資金は1億54百万円となりました。

これは主に、長期借入金の返済41百万円、社債の償還による支出90百万円、リース債務の返済23百万円等の資金の減少によるものであります。

 

 

   ③仕入及び販売の実績

    a.仕入実績

    商品別仕入高は次のとおりであります。

<商品別仕入高>

商  品  別

当事業年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

前年同期比

(%)

金額(千円)

構成比

(%)

シ  ャ  ツ

55,531

3.0

98.6

ニ  ッ  ト

(セーター・トレーナー等)

669,576

36.4

96.5

ボ ト ム ス

193,633

10.5

82.9

ブ ル ゾ ン

495,373

26.9

87.0

小 物 ・ 雑 貨

283,411

15.4

63.7

そ  の  他

143,861

7.9

110.3

合  計

1,841,388

100.0

86.5

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

    b.販売実績

    商品別及び地区別の売上高は次のとおりであります。

<商品別売上高>

商  品  別

当事業年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

前年同期比

(%)

金額(千円)

構成比

(%)

シ  ャ  ツ

125,053

3.4

114.6

ニ  ッ  ト

(セーター・トレーナー等)

1,343,897

37.1

107.7

ボ ト ム ス

390,577

10.8

95.2

ブ ル ゾ ン

904,172

24.9

86.2

小 物 ・ 雑 貨

608,154

16.8

77.4

そ  の  他

254,476

7.0

121.0

合  計

3,626,331

100.0

95.1

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

<地区別売上高>

地  区  別

当事業年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

前年同期比

(%)

金額(千円)

構成比

(%)

北  海  道

149,463

4.1

99.7

関     東

1,829,536

50.5

96.6

中     部

471,818

13.0

96.1

近     畿

858,276

23.7

94.1

中 国 ・ 四 国

46,413

1.3

114.6

九     州

270,822

7.5

83.3

合  計

3,626,331

100.0

95.1

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

当社の財務諸表の作成にあたっては、当事業年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積りが必要となります。当社の経営陣は過去の実績を勘案し、状況に応じて合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、見積りを行っております。しかしながら、これらの見積りは不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

当社が採用する重要な会計方針につきましては、「第一部 企業情報、第5 経理の状況、財務諸表等 重要な会計方針」に記載しております。

 

②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等の分析

1)売上高

当期の売上高につきましては、前期と比べて1億85百万円減(前期比4.9%減)の36億26百万円となりました。これは主として、退店(前期5店舗、当期3店舗)に伴う店舗数減少によるものであります。売上規模は縮小したものの、既存店の改善は進んでおり、既存店の売上高が前年比で1.3%増となっております。

2)売上総利益

当期の売上総利益につきましては、前期と比べて1億4百万円減(前期比5.8%減)の16億83百万円となりました。これは主として、売上高が前期比4.9%減になったことによるものであります。売上総利益率につきましては、前期と比べて0.5ポイント悪化の46.4%となりました。

3)販売費及び一般管理費及び営業利益

当期の販売費及び一般管理費につきましては、前期と比べて9百万円減(前期比0.5%減)の17億57百万円となりました。

その結果、営業利益は、前期と比べて94百万円減の△73百万円となりました。

4)営業外損益及び経常利益

当期の営業外費用につきましては、前期と比べて4百万円減(前期比41.8%減)の5百万円となりました。これは主として、長期借入金及び社債の返済に伴う支払利息の減少によるものであります。

その結果、経常利益は、前期と比べて86百万円減の△74百万円となりました。

5)特別損益及び税引前利益

当期の特別損失につきましては、前期と比べて42百万円増(前期比251.9%増)の59百万円となりました。これは主として、減損損失の増加によるものであります。

その結果、税引前当期純利益は、前期と比べて1億37百万円減の△1億34百万円となりました。

 

b.資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社は、事業運営上必要な資金を確保するとともに、経済環境の急激な変化に耐えうる流動性を維持することを基本方針としております。

長期運転資金及び設備投資資金については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入を基本としております。また、状況に応じて直接金融による調達により、資金の確保を行います。

短期資金需要については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの短期借入を基本としております。

 

c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

当社の属する衣料品小売業界は、消費行動の多様化が進行する中、衣料品の購入に対する節約志向が続いており、非常に厳しい経営環境で推移しております。

 当社は中長期的にも現在の趨勢が継続することを前提に方針を策定しております。

 厳しい環境にある現状を鑑み、当面の方針として、業績の回復および継続的な成長に向けた経営基盤の確立に取り組んでまいりました。

短期的には、2019年2月期における営業利益の黒字化、2020年2月期以降における継続した営業利益の拡大を目標としておりました。

具体的には、2018年2月期に不採算店舗の閉鎖と従業員削減を主とする企業体質強化を実行し、翌2019年2月期には20百万円の営業利益を計上、6期ぶりの黒字化を達成いたしました。

また、当期2020年2月期におきましては、50百万円の営業黒字を目標として、既存事業の強化を中心として諸施策を実行してまいりました。

しかしながら、消費税増税、極度の暖冬による冬物販売の低迷などマイナス要因の影響は想定以上に大きく、第3四半期以降の業績が急降下しました。また、コロナウィルス感染症の国内への波及もあり、結果として2020年2月期は74百万円の営業損失となりました。

 

     営業利益目標対比の推移

 

2019年2月期

2020年2月期

目標値

10百万円

50百万円

実績値

20百万円

△73百万円

 

今後につきましては、衣料品小売業界が天候や流行など外部環境の変化による影響を受けやすく、業績変動が不可避な業態であることを鑑み、利幅の薄い小売事業専業からの展開、及び事業規模の拡大を図るため、新規事業として、OEM事業による他社への商品供給を開始いたします。

上記のとおり成長へ向けた施策は進めてまいりますが、目標値につきましては、コロナウィルス感染症の拡大の影響により、2021年2月期の業績を合理的に算出することは困難と判断し、現状において未定としております。

 

 

 

 

 

 

4【経営上の重要な契約等】

    当事業年度において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

 

 

5【研究開発活動】

  該当事項はありません。