第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度の我が国の経済は、多少の変動はあるものの、ほぼ安定的に推移してきました円安や株価を反映し、企業業績は改善傾向にあります。また、企業業績の回復に伴い雇用情勢も改善しつつあり、個人の所得環境の改善を受け個人消費も回復が期待される状況のなか、非常に穏やかながら景気回復の過程にあるものと思われます。

当社の属する飲食業界におきましては、全般的な収益は改善傾向にありますが、酒類販売に依存度の高い業態につきましては、社会全般的なアルコール消費の減退傾向に加え、同業態間のみならず他業態からの参入もあり、非常に厳しい競争のなか推移しております。
 また、雇用情勢の改善に伴う人材不足も継続しており、経費管理面及び店舗展開に制約を受ける状況にあり、厳しい経営環境のなか推移しております。

そのような状況のなか当社は、規模の拡大による増収に過剰に依存することなく、既存店舗の業況改善を優先する方針を採ってまいりました。また、前述のとおりアルコール消費が伸び悩む状況を鑑み、食事性の高い業態による店舗展開を進めるため、複数の業態開発を行っております。
 これまでは、しゃぶしゃぶと鮨の食べ放題で好評をいただいております「巴」業態を展開してまいりましたが、当該業態は比較的冬期に需要が拡大する傾向にあります。そこで、当事業年度においては、四季を通じて需要が見込まれる「そば・鮨・天ぷら」を中心としたメニュー構成の「はれかの」業態を開発いたしました。「はれかの」業態は、自家製の十割そばを中心に、鮨・天ぷらを組み合わせた御膳に丼など、日本人なら誰にでも好まれる和食処をコンセプトとして開発した業態であります。
 しかしながら、当社におきましても、酒類販売に依存度の高い既存店舗は減収傾向にあり、新規出店店舗におきましても売上高は縮小傾向にあるなか、売上高は前事業年度を下回り推移いたしました。

なお、当事業年度の店舗展開につきましては、次のとおりであります。

 

 ○新規出店
 「忍家」業態8店舗
  茨城県4店舗、栃木県1店舗、千葉県2店舗、山形県1店舗
 「九州紀行・味斗」業態1店舗
  栃木県1店舗
 ○業態変更
 「忍家」業態1店舗(茨城県)→「北海道九州紀行・忍家」業態
 「忍家」業態1店舗(栃木県)→「はれかの」業態
 「益益」業態1店舗(栃木県)→「九州紀行・味斗」業態
 ○店舗改装
 「忍家」業態3店舗
  群馬県1店舗、福島県2店舗
 ○閉鎖店舗
 「忍家」業態5店舗
  茨城県2店舗、東京都・埼玉県・千葉県 各1店舗
 「益益」業態1店舗
  栃木県1店舗
 「常陸之國の喰いどころ」業態1店舗
  茨城県1店舗

 

なお、当事業年度において、2店舗(東京都1店舗・栃木県1店舗)の閉鎖を決定しております。
 以上により、当事業年度末の店舗数は142店舗となり、前事業年度末に比べ2店舗増加いたしました。

業績につきましては、前述のとおり既存店舗は減収傾向を強める状況にあります。また、利益面につきましても、営業時間の見直しによる適正な人件費管理等の経費削減に努めてまいりましたが、売上総利益の減少を補うには至らず、営業利益・経常利益ともに前事業年度を下回り推移いたしました。

また、平成25年3月期から平成26年3月期にかけて大量出店した店舗に業績不振店が多数あり、これら店舗の営業損失が全社の営業利益を大きく圧縮しており、428,114千円と多額の「減損損失」の主な計上要因でもあります。

 

 

当事業年度の経営成績は次のとおりであります。

 

 

前事業年度

当事業年度

増減対比

金額

構成比

金額

構成比

金額

増減率

売上高

8,550,588千円

 

8,224,429千円

 

△326,158千円

△3.8%

販売費及び一般管理費

5,666,879千円

66.3%

5,669,654千円

68.9%

2,774千円

0.0%

営業利益

566,119千円

6.6%

334,503千円

4.1%

△231,616千円

△40.9%

経常利益

568,795千円

6.7%

334,618千円

4.1%

△234,176千円

△41.2%

当期純利益 又は
当期純損失(△)

248,262千円

2.9%

△113,874千円

△1.4%

△362,137千円

 

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

 

 

売上高

営業利益又は営業損失(△)

金額

前年同期増減対比

金額

前年同期増減対比

北関東エリア

3,183,228千円

88,750千円

293,419千円

△105,560千円

(2.9%)

(△26.5%)

首都圏エリア

3,662,881千円

△287,875千円

346,148千円

△74,651千円

(△7.3%)

(△17.7%)

東北エリア

1,360,038千円

△127,017千円

190,255千円

△48,424千円

(△8.5%)

(△20.3%)

その他

18,281千円

△15千円

△495,320千円

△2,980千円

(△0.1%)

(△0.6%)

 

 

①北関東エリア

 

当セグメントは、長期保有の店舗が大半を占めておりますので、それら既存店舗の業況改善を優先した店舗運営を行っておりますが、経費管理面の優位性を考慮し新たな出店も並行して行いました。当事業年度の店舗展開は次のとおりであります。

 

 ○新規出店
 「忍家」業態5店舗
  茨城県北茨城市・日立市・土浦市・つくば市、栃木県大田原市 各1店舗
 「九州宇紀行・味斗」業態1店舗
  栃木県鹿沼市
 ○業態変更
 「忍家」業態1店舗(茨城県守谷市)→「北海道九州紀行・忍家」業態
 「忍家」業態1店舗(栃木県栃木市)→「はれかの」業態
 「益益」業態1店舗(栃木県真岡市)→「九州紀行・味斗」業態
 ○店舗改装
 「忍家」業態1店舗(群馬県太田市)
 ○閉鎖店舗
 「忍家」業態2店舗(茨城県水戸市・つくば市 各1店舗)
 「益益」業態1店舗(栃木県宇都宮市)
 「常陸之國の喰いどころ」業態1店舗(茨城県水戸市)

 

また、当事業年度において、栃木県宇都宮市の「忍家」業態1店舗の閉鎖を決定いたしました。

なお、当事業年度末の店舗数は59店舗と前事業年度末に比べ2店舗増加いたしました。
 業績につきましては、既存店舗は減収傾向を強めておりますが、前事業年度及び当事業年度の新規出店店舗が増収に大きく寄与した結果、増収を確保いたしました。しかしながら、ランチ営業の開始等により人件費支出の大幅な増加及び新規出店に伴う初期費用を吸収するに至らず、営業利益は前事業年度を下回り推移いたしました。
 また、当セグメントにおいては、閉鎖の確定した3店舗にかかる9,896千円、及び回収可能額を算定した結果8店舗にかかる回収不能額60,871千円の合計70,767千円を減損損失として計上いたしました。

 

 

②首都圏エリア

 

当セグメントは、当社の出店地域の中で最も大きな市場規模を持ち、大きな出店余地のあるセグメントでありますが、当事業年度においては新規出店は抑制し業績不振にある店舗の業況改善を優先する方針であります。
 当事業年度の店舗展開は次のとおりであります。

 

○新規出店
「忍家」業態2店舗
 千葉県成田市・香取市 各1店舗 
○閉鎖店舗
「忍家」業態3店舗(東京都墨田区、埼玉県所沢市、千葉県成田市 各1店舗)

 

また、当事業年度において、東京都台東区の「忍家」業態1店舗の閉鎖を決定いたしました。

なお、当事業年度末の店舗数は、61店舗と前事業年度末に比べ1店舗減少いたしました。
 業績につきましては、当セグメントにおきましても、既存店舗は減収傾向を強めております。また、首都圏地域における知名度向上及び全社的な業容の拡大を目指し、平成25年3月期から平成26年3月期にかけて大量に出店しました店舗の中に業績不振にある店舗が多数存する状況にあり、エリア全体の営業利益を圧縮しており、次の多額の減損損失を計上する主な要因となっております。
 当セグメントにおいては、回収可能額を算定した結果15店舗にかかる回収不能額357,346千円を減損損失として計上いたしました。

 

③東北エリア

 

当セグメントは、地域間の格差はありますが依然として高い飲食需要を維持しており、新規出店店舗に対しても安定した需要が見込めるセグメントであります。当事業年度においては、既存店舗の業況改善を図る全社的な方針により、当セグメントにおいても新規出店は抑制しておりますが、営業エリアの拡大を図るため山形県天童市に出店いたしました。
 当事業年度の店舗展開は次のとおりであります。

 

 ○新規出店
 「忍家」業態1店舗
  山形県天童市
 ○店舗改装
 「忍家」業態2店舗(福島県いわき市・会津若松市 各1店舗)

 

なお、当事業年度末の店舗数は22店舗と前事業年度末に比べ1店舗増加いたしました。
 業績につきましては、当セグメントにおきましても、既存店舗は減収傾向にあり、新規出店を抑制しておりますので、売上高は前事業年度を下回り推移しております。また、利益面につきましては、販売費及び一般管理費は経年的に減少しておりますが、売上総利益の減少を補うには至らず営業利益は前事業年度を下回り推移いたしました。

 

④その他

 

当セグメントは、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、本部における物販収入及び各報告セグメントに配分されていない全社費用を管理しております。当セグメントにつきましては、季節商品(おせち)を中心とした加工食品の販売を行っております。
 店舗数の増加等、規模の拡大に伴い本部経費も増加しており、既存店舗が減収傾向を強めつつ推移するなか、売上高に対する本部経費率は6.1%(前事業年度5.8%)と若干増加いたしました。今後は、既存店舗の業況改善を推進し、ほぼ純粋な固定費である本部経費率の低下を図ってまいります。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、374,020千円となり、前事業年度に比べ 316,599千円(45.8%)減少いたしました。
 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

①営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動による資金の増加は384,825千円と前事業年度に比べ800,313千円(67.5%)減少いたしました。
 これは、次の現金増加要因及び現金減少要因によるものであります。
○主な現金増加要因
・非現金支出費用として計上した「減損損失」が428,114千円と335,403千円の増加
・「未払金の増減額」が8,546千円と55,714千円の増加
○主な現金減少要因
・「税引前当期純損失」が108,109千円と580,721千円の減少
・非現金支出費用として計上した「減価償却費」が510,839千円と76,733千円の減少
・税率改正次年度にかかる中間納付の増加により「未払消費税等の増減額」が△160,737千円と327,226千円の減少
・「法人税等の支払額」が280,583千円と196,986千円の増加

 

②投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動により使用した資金は620,012千円と前事業年度に比べ131,793千円(27.0%)増加しました。
 主要な資金の増減は次のとおりであります。なお、( )内は前事業年度との比較増減であります。
○主な現金増加要因
「定期預金の払戻による収入」120,000千円
「投資有価証券の売却及び償還による収入」39,668千円(6,113千円増加)
「建設協力金の回収による収入」17,775千円(3,255千円増加)
○主な現金減少要因
「定期預金の預入による支出」248,040千円
「有形固定資産の取得による支出」428,035千円(44,017千円増加)
「投資有価証券の取得による支出」38,342千円(22,342千円増加)
「建設協力金の支払による支出」62,000千円(44,000千円増加)

 

③財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動による資金の減少は81,412千円と前事業年度に比べ280,478千円減少しました。
 主要な資金の増減は次のとおりであります。なお、( )内は前事業年度との比較増減であります。
○主な現金増加要因
「短期借入れによる収入」560,000千円(55,000千円減少)
「長期借入れによる収入」640,000千円(440,000千円増加)
「社債の発行による収入」-千円(97,090千円減少)
○主な現金減少要因
「短期借入金の返済による支出」510,000千円(105,000千円減少)
「長期借入金の返済による支出」663,013千円(121,490千円増加)
「ファイナンス・リース債務の返済による支出」68,810千円(9,055千円減少)

 

2 【仕入及び販売の状況】

(1) 仕入実績

当事業年度における仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

茨城県

610,397

103.6

栃木県

219,806

109.8

群馬県

51,673

88.8

北関東エリア

881,877

104.0

東京都

249,822

89.2

埼玉県

345,139

90.3

千葉都

276,261

93.8

神奈川県

85,957

91.4

首都圏エリア

957,180

91.1

福島県

241,817

90.5

宮城県

121,846

87.4

山形県

4,982

東北エリア

368,646

90.6

その他

14,262

98.7

合計

2,221,967

95.8

 

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 その他の仕入実績につきましては、本部における食料品の販売にかかる仕入となっております。

 

(2) 販売実績

当事業年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

茨城県

2,178,708

102.2

栃木県

813,190

108.6

群馬県

191,329

89.5

北関東エリア

3,183,228

102.9

東京都

944,613

90.3

埼玉県

1,349,062

92.6

千葉県

1,045,776

94.5

神奈川県

323,429

94.9

首都圏エリア

3,662,881

92.7

福島県

878,009

91.2

宮城県

468,083

89.3

山形県

13,944

東北エリア

1,360,038

91.5

その他

18,281

99.9

合計

8,224,429

96.2

 

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

    2 その他の販売実績につきましては、本部における食料品の販売によるものであります。

 

3 【対処すべき課題】

現在のわが国の経済は、これまで世界経済を牽引してきました中国の経済成長が減速するなか、米国の利上げによる新興国からの資金逃避が進み、比較的安全資産としての円買いによる円高が懸念される状況にあります。これにより、円安により競争力を回復してまいりました輸出関連企業の業績悪化が懸念されております。
 また、来年度には消費税増税も予定されており、個人消費は鈍化傾向を示すものと思われ、景気は先行きに不透明感を増すなか推移するものと思われます。
 そのような状況のもと、当社は以下のような課題に取り組み、企業価値の増大を図ってまいります。
 株主の皆様におかれましては、今後ともより一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

 ①営業エリアの拡大

当社は、地域における複数店舗展開、すなわちドミナント戦略をとっております。当初は地方のロードサイド等郊外型での多店舗展開のノウハウを構築し、低コストによる効率的な店舗運営を主軸としつつ、より大きな市場規模を持つ首都圏エリア(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)における都市型の店舗展開に移行してまいりました。
 今後につきましては、首都圏地域ドミナント化を推進しつつ、あらためて地方への出店を強化し、出店地域の広域化による事業規模の拡大に努める考えであります。

 

 ②独自性の確立

独自性の確立という観点からオリジナル業態の基幹店舗である「忍家」業態の知名度を向上し、あらゆる立地において多様なお客様からのご支持がいただけるナショナルブランド化を目指してまいります。

 

 ③商品力の強化

多様化する顧客ニーズに対応すべく、安全・安心なオリジナリティ溢れるメニュー体系の構築を進めてまいります。また、日本各地の特色ある食材の導入を積極的に進め、競合他店との差別化を図り魅力的な商品構成を構築してまいります。
 なお、これまでは多様な嗜好に対応を可能とする豊富なメニュー構成を基本としてまいりましたが、今後は特殊な食材に特化したメニュー構成による訴求力の向上にも努めてまいります。

 

 ④人事制度・教育体制の充実

有能な若手社員にチャンスを与え組織の活性化を目指します。
 人材教育については、パート・アルバイトを含めた全社員に対する「理念の共有」に始まり、共に学び育つ「共育・共学の精神」と、事業部長による店舗での直接教育による、個人差を無くした店舗運営力の強化を実現します。このような教育により社員のマネジメントスキルの向上を図り、業容拡大を担う人材を育成します。

 

 ⑤コスト削減効果による収益力の強化

円安の進行や災害復興事業の推進、及び東京オリンピックの開催を控え、物価は上昇傾向を示すものと思われます。そのような状況のなか、当社はドミナント化による物流コストの低減、規模の拡大によるスケールメリットを活かした原価の低減や出店コストの低減を図り、もって収益力を強化しお客様への利益還元を進めてまいります。

 

 ⑥新業態の開発

現在は、「忍家」業態「益益」業態「味斗」業態による店舗展開を進めておりますが、次の柱となる業態の開発を進め、より多様な嗜好に対応可能な店舗展開を推進してまいります。
 また、飲食業界全体としては、今後も厳しい価格競争が継続するものと思われますが、当社におきましては提供する商品・サービス・雰囲気などの質的な向上を競争力の源泉と考えた業態開発に立ち返る方針であります。そのような考え方に基づいて開発しました当社の主力である「忍家」業態は、まさに上記を競争力とする業態であります。
 なお、これまでの当社の店舗は「忍家」業態を代表として「和風ダイニングレストラン」との位置づけで夜間営業を主体とする業態構成でありましたが、より食事性の高い昼間営業を主体とする業態開発も並行して進めてまいります。

 

 ⑦管理体制の確立

 当社はシンプルかつ明瞭な組織体制によるスピーディーな経営を目指しております。今後の業容の拡大に並行し、リスクに見合った管理体制を確立してまいります。

 

 ⑧自然災害への対処

 東日本大震災に匹敵する巨大地震の発生が予想されております。このような巨大な自然災害の発生に伴う人的・物的な被害状況を正確に把握できる連絡体制を確立し、早期の原状復帰を可能としてまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社の経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。文中における将来に関する事項は当事業年度末(平成28年3月31日)現在において当社が判断したものであります。

 ① 外食産業の動向及び競合の激化について
 当社の属する外食市場は成熟した市場となっており、激しい競合状態にあります。加えて、個人消費支出における選別強化が進むなか外食利用は相対的に縮小傾向にあり、価格競争の激化も相まって厳しい経営環境を強いられております。
 このような環境の中、当社は隠れ家的和風ダイニングをコンセプトとした「忍家」業態を開発し、「上質の癒しとくつろぎ」を追求した個室空間を前面に押し出した店舗づくりや食材の選定などにより、競合他社との差別化を図っております。また、当社は、積極的な出店政策をとることにより業容の拡大を図る一方、既存店については、店舗オペレーションや人員配置の見直しによる人的効率の改善等の経費削減策を実施し、既存店の収益性を維持する方針であります。
 しかしながら、今後、外食市場の縮小、競合の激化、または消費者ニーズ・嗜好の変化等により、当社が顧客ニーズに合致した商品・サービス等を適時適切に提供できず、当社の運営する各業態の集客力が低下した場合、とりわけ、当社の主力業態である「忍家」の店舗の集客力が低下した場合には、売上高が減少すること等により当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ② 店舗展開について
(1) 店舗展開の基本方針について
 当社はオリジナル業態「忍家」を中心とした新規出店を行なう一方、既存店につきましては不採算店の撤退等による効率化を図ってまいりました。今後の店舗展開は、従来の地方都市への出店に加え首都圏地域への出店にも注力し、店舗数の拡大を図っていく方針であります。
 その場合において、当社の出店基準・条件に合致する物件が適時適切に確保できないこと等により計画通りに出店できない場合、あるいは競合等により出店後の販売状況が芳しくない場合等には、当社の事業展開および業績等に影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社は現在、北関東エリア及び首都圏エリアを中心に出店を行っており、平成28年3月期の売上高の同エリアにおけるシェアは83.2%と高い水準にあります。したがって、天候、流行、又は自然災害等、何らかの理由により当該エリアの経済状況が悪化した場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
 さらに、当社は収益性改善のため、業績の改善が見込めない店舗を閉鎖しておりますが、店舗閉鎖時においては、減損損失、並びに賃貸借契約及びリース契約の解約に伴う損失等が発生するため、大量に店舗を閉鎖した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 敷金・保証金・建設協力金について
 当社は、賃借物件により出店を行なうことを基本方針としております。平成28年3月末現在における142店舗に加え、本社建物等を賃借しております。これらの賃借物件においては、賃貸人に対し、敷金・保証金・建設協力金を差し入れる場合があり、平成28年3月末時点の敷金及び保証金の金額は737,724千円となっております。なお、当社は、建設協力金を長期貸付金勘定で処理しており、平成28年3月末時点の長期貸付金169,168千円は全て建設協力金であります。
 したがって、当社店舗の賃借先の経営状況等によっては、これら敷金・保証金・建設協力金の回収や店舗営業の継続に支障等が生じる可能性があります。
 また、当社店舗の不採算等により、当社が賃貸借契約終了前に契約の解除を行った場合には、当該契約に基づき敷金保証金の一部又は全部が返還されないことがあるほか、将来において当該賃借先が保有するその他の物件について賃借することが困難となる可能性があります。
(3) 主要業態への依存及び新業態の開発について
 現在、当社の収益の大半は「忍家」及び「益益」、並びに「味斗」の各業態によるものでありますが、今後は当面、「忍家」業態の出店に注力しつつ、その他の業態のブラッシュアップ及び業態変更に努めていく方針であります。
  したがって、引続き「忍家」及び「益益」、並びに「味斗」の三業態に依存した事業構造となるものと想定しており、消費者の嗜好の変化等によりこれらの業態の収益性が低下した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
  なお、必ずしも「忍家」の展開が当社の想定どおりに推移しない場合、又は、「忍家」業態の需要の低下などがあった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は新業態開発に対して、毎期1業態の開発を行うことを基本方針としておりますが、当該新業態の展開が当社の想定どおりに推移しない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 人材の育成及び確保について
 当社の事業の柱である店舗運営においては、高品質の商品とサービスを顧客に提供するための優秀な人材を必要としており、特に店舗責任者については、時間を掛けて教育・育成することが必要であると考えております。そのため当社では、独自のカリキュラムに沿って研修を行なうことにより、商品知識や接客技術の習得をはじめとする人材の育成に継続的に取り組んでいるほか、従業員の技能・経験を考慮し、一定の基準に達していると考えられるパート・アルバイト従業員を積極的に正社員として登用する等の中途採用を実施しております。
 しかしながら、これら店舗責任者等の人材育成が順調に進まなかった場合、もしくは必要な人材を適時適切に確保できなかった場合等には、当社の事業展開及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ③原材料価格の高騰について
 商品市況の高騰に見舞われた場合には、販売価格への転嫁を要する可能性があり、来店客数の減少により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、販売戦略上の要請、若しくは価格競争力低下の防止等により、原料価格の値上分を販売価格へ転嫁することが困難な状況となる場合が有り得ますので、その場合において利益率の悪化を来たす可能性があります。

 

 ④ 食品の安全性について
 BSE(狂牛病)や鳥インフルエンザ等のような疾病や食品衛生管理上の問題等、食品の安全性に関する問題が生じた場合は、食品に対する消費者の不安が高まる一因となるため、一時的な来店客数の減少により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑤ 商品表示について
 外食産業においては、一部企業の産地偽装や賞味期限の改ざん等が発生するなど、食の安全性だけではなく、商品表示の適正性、信頼性等においても消費者の信用を失墜する事件が発生しております。当社は、適正な商品表示のため社内体制の整備・強化に努めておりますが、食材等の納入業者も含めて、万一、表示内容に重大な誤りが発生した場合には、社会的信用低下により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑥ 株式会社ホリイ物流に対する当社仕入れの依存等について
 当社は、店舗で使用するドリンク、調味料及び食材等の多くを、株式会社ホリイ物流から仕入れております。平成28年3月期の総仕入高に占める同社からの仕入割合は91.6%と高い水準にあり、特に、酒類をはじめとしたドリンクの大半は同社からの仕入によるものであります。
 当社は、株式会社ホリイ物流との間において仕入取引に関する基本契約を締結しており、平成2年5月の取引開始(当時は「株式会社ケイアンドケイ」)から現在に至るまで良好な取引関係にあります。株式会社ホリイ物流の総売上高のほぼ100%が当社向けとなっており、当社と同社は相互に密接な関係にありますが、今後、同社との売買条件が変更になった場合、同社との契約更新が円滑に進まなかった場合、又は同社の酒販免許が取り消される等、何らかの理由で同社からの仕入につき支障が生じた場合には、当社の店舗運営や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑦ 法的規制について
(1) 食品衛生法について
 当社は飲食店として食品衛生法により規制を受けております。食品衛生法は、飲食に起因する衛生上の危害の発 生防止、並びに公衆衛生の向上及び増進に寄与することを目的としており、飲食店を営業するにあたっては、食品衛生責任者を置き、厚生労働省令の定めるところにより、都道府県知事の許可を受けなければなりません。また、食中毒を起こした場合等、食品衛生法の規定に抵触した場合、同法第54条・第55条・第56条の規定により、食品等の廃棄処分、営業許可の取消し、営業の禁止、一定期間の営業停止等処分を命じられることがあります。
 当社は食中毒等の事故防止に努めていきますが、万一、何らかの当社固有の衛生管理上の問題が発生した場合、又は、他の外食事業者による衛生管理の不手際に基づく連鎖的風評被害が発生した場合等には、当社の事業展開・業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 食品循環資源の再利用等の促進に関する法律について
 当社は食品循環資源の再利用等の促進に関する法律(以下「食品リサイクル法」)による規制を受けております。 
 この食品リサイクル法により、食品関連事業者は、食品廃棄物の発生抑制、減量化、又は食品循環資源の再利用に取り組まなければならないと義務付けられております。このため、食品リサイクル法の規制が強化された場合等には、当社設備の増強等の新たな経済的負担・費用が発生・増加する可能性があり、当社の業績等に影響を与える可能性があります。
(3) 短時間労働者に対する社会保険の適用拡大について
 現在の短時間労働者に対する社会保険については、一日または一週間の労働時間及び一ヶ月の労働日数が、通常の業務に従事する者の概ね4分の3以上である場合には加入が義務付けられております。当社において該当するパート・アルバイトなどの短時間労働者は全て加入しております。
 しかしながら、今後、短時間労働者に対する社会保険の適用基準が拡大された場合には、保険料の増加、短時間労働の就労希望者の減少等により、当社の事業展開・業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 飲酒運転の社会的問題化と取り締まりの強化について
 飲酒運転に対する問題が社会的にクローズアップされております。飲食店へのイメージ悪化により客足が遠のくことが考えられ、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。 また、このような状況下、当社は飲酒運転予防のために以下の対策を講じております。

・ 運転される方へのアルコール提供をお断りしていることのポスターの掲示やメニュー表示
・ 飲酒されたお客様に対し運転代行業者やタクシーの利用を促すためのポスターの掲示やメニュー表示
・ 口頭での告知の実施
 スタッフによる口頭でのお客様への周知等を徹底しており、来店客の飲酒運転を防止するための施策を行っております。これらの当社施策の実施等により、来店客数の減少等による減収を招くことが考えられます。さらに当社の努力にもかかわらず、当社の店舗が飲酒運転者に酒類を提供した飲食店として飲酒運転の教唆・幇助により摘発を受ける可能性があります。その場合、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 役職員による法令違反について
 当社は、コンプライアンスガイドラインを定め、各部門の部室長で構成するコンプライアンス委員会の設置等、社内の法令遵守体制の整備に注力しております。
 しかしながら、万一、役職員等により法令違反等の行為が発生した場合には、社会的信用低下により円滑な業務運営に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑧ 商標権について
 当社は、自社開発業態のブランドを当社の事業にとって重要なものと位置付けており、識別性がない等の理由により、その性質上商標の登録が困難なものを除き、全て商標の登録を行う方針としております。「隠れ庵忍家」「宵隠忍庵」「海鮮忍ぶ家かいらく」「壱豆」「豆十」「月豆」「楽ダイニング 月の詩」「忍家」「しゃぶしゃぶ三昧 巴」「常陸乃國 もんどころ」「串・海鮮・ホルモン かどでや」「益益」「東京ナポリ」「ジャパニーズダイニング味斗」「華蔵」につきましては、登録済みであります。
 しかしながら、何らかの理由により当社が使用している商標が第三者の登録済の商標権を侵害していることが判明した場合には、店舗名の変更等に伴い費用が発生する可能性があるほか、当該第三者から、当社の商標の使用差止、使用料および損害賠償等の支払請求をなされる可能性もあり、かかる場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑨ 自然災害等による営業被害について
 当社は、東日本大震災の被災地である茨城県に本社を置いており、東日本大震災による直接的・間接的な営業被害を被っております。今後発生の可能性がある余震による被害はもとより、首都圏直下型の巨大地震の発生も予測されており、これらの自然災害により当社店舗の営業が困難または不可能となる可能性があり、かかる場合には当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

 

(1) 基本取引契約書(仕入取引に関する基本契約)

 

会社名

契約内容

契約期間

株式会社ホリイ物流

 当社の主力商品であるドリンク等に関する仕入取引に関して、品質や納期等を定めた基本契約。

 契約締結の日から1年間。以後1年ごとの自動更新。

 

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末(平成28年3月31日)現在において、当社が判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、当事業年度末における資産・負債及び当事業年度の収益・費用の報告数値並びに開示に影響を与える見積もりを行っております。当該見積りに際しては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っております。しかし、見積もり特有の不確実性により、実際の結果は異なる場合があります。

 

(2) 経営成績の分析

① 売上高

当事業年度における売上高は、8,224,429千円(前事業年度比3.8%減、326,158千円減)となりました。
 主な要因は、社会全般的に酒類消費が減退傾向を示す状況に加え、他業態からの酒類販売強化等もあり、新設店舗においても売上高は縮小傾向にあり、既存店舗の減収を補うに至らなかったためであります。

 

② 売上総利益

当事業年度における売上総利益は、6,004,157千円(前事業年度比3.7%減、228,841千円減)となりました。
 主な要因は、売上高の減少によるものであります。

 

③ 販売費及び一般管理費

当事業年度における販売費及び一般管理費は、5,669,654千円(前事業年度比0.0%増、2,774千円増)となりました。

主な要因は、店舗増加に伴う「給料手当」の増加37,741千円及び「法定福利費」の増加13,091千円等による販管人件費の増加55,393千円に対し、経年要因及び減損損失の計上に伴う「減価償却費」の減少76,733千円、「水道光熱費」の減少23,469千円、店舗増加に伴う「地代家賃」の増加19,007千円、不動産賃借期間の更新による「支払手数料」の増加6,516千円、店舗増加に伴う償却資産税の増加による「租税公課」の増加4,780千円、前事業年度における原状回復義務の消滅により相対的に増加した「資産除去債務関連費用」の増加10,841千円等による一般管理費の減少49,999千円によるものであります。

 

④ 営業利益

当事業年度における営業利益は、334,503千円(前事業年度比40.9%減、231,616千円減)となりました。
 主な要因は、売上高の減少に伴う売上総利益の減少によるものであります。

 

⑤ 経常利益

当事業年度における経常利益は、334,618千円(前事業年度比41.2%減、234,176千円減)となりました。

なお、営業外収益の主な内訳は、「受取利息」3,016千円、「受取配当金」3,203千円、「投資有価証券売却益」2,940千円等であります。営業外費用の主な内訳は、「支払利息」13,306千円であります。

 

⑥ 特別損失

特別損失の主な内訳は、次のとおりであります。

○店舗改装及び経年劣化による既存資産の廃棄に対して計上した「固定資産除却損」3,965千円
○閉鎖店舗及び回収可能額の算定により認識した「減損損失」428,114千円
○店舗閉鎖の決定に伴い見込まれる損失に対して計上した「店舗閉鎖損失引当金繰入額」4,684千円

 

⑦ 当期純損益

税引前当期純損失は、△108,109千円(前事業年度比580,721千円減)となり、税効果会計適用後の法人税負担額は5,764千円(前事業年度比97.4%減、218,583千円減)となりました。
 なお、当期純損失は、△113,874千円(前事業年度比362,137千円減)と大幅に減少しました。

 

(3) 財政状態の分析

① 流動資産

流動資産は、2,165,731千円と前事業年度末に比べ170,252千円(7.3%)減少いたしました。
 これは主に、決算月次の売上高の減少による「現金及び預金」の減少194,490千円、「繰延税金資産」の減少10,475千円に対し、法人税等の減少に伴う未収還付法人税の増加等による「その他」の増加37,670千円によるものであります。

 

② 固定資産

固定資産は、3,396,520千円と前事業年度末に比べ324,018千円(8.7%)減少いたしました。
 これは主に、減価償却の進捗及び減損損失の計上による「有形固定資産」の減少438,702千円、期末評価額の低下による「投資有価証券」の減少25,168千円に対し、新規出店に伴う建設協力金支出の増加による「長期貸付金」の増加41,494千円、「繰延税金資産」の増加101,154千円によるものであります。

 

③ 流動負債

流動負債は、1,330,734千円と前事業年度末に比べ338,330千円(20.3%)減少いたしました。
 これは主に、法人税等の減少による「未払法人税等」の減少153,615千円、税率改正次年度にかかる中間納付の増加による「未払消費税等」の減少164,275千円、「1年内返済予定の長期借入金」の減少54,978千円、決算月次の仕入高の減少に伴う「買掛金」の減少15,235千円に対し、「短期借入金」の増加50,000千円によるものであります。

 

④ 固定負債

固定負債は、1,021,054千円と前事業年度末に比べ18,253千円(1.8%)増加いたしました。
 これは主に、「長期借入金」の増加31,965千円、新規出店に伴う「資産除去債務」の増加17,221千円に対し、「リース債務」の減少28,475千円によるものであります。

 

⑤ 純資産の部

純資産の部は、3,210,463千円と前事業年度末に比べ174,193千円(5.1%)減少いたしました。
 これは主に、「当期純損失」△113,874千円、「剰余金の配当」39,687千円、「その他有価証券評価差額金」の減少20,606千円によるものであります。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

  キャッシュ・フローの分析につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(5) 経営戦略の現状と見通し

今後の我が国の経済情勢は、これまで世界経済を牽引してきました中国の経済成長が減速するなか、米国の利上げによる新興国からの資金逃避が進み、比較的安全資産としての円買いによる円高が懸念される状況にあります。 
 これにより、円安により競争力を回復してまいりました輸出関連企業の業績悪化が懸念されております。
 また、来年度には消費税増税も予定されており、個人消費は鈍化傾向を示すものと思われ、景気は先行きに不透明感を増すなか推移するものと思われます。
 当社は、以上の現況を踏まえ次のとおり考えております。

 

① 出店戦略について

価格競争に安易に参入せず、「高品質な商品・サービス・雰囲気の提供」を競争力の源泉とする業態をもって出店を進める方針であります。当社の主力業態である「忍家」業態は上記を意識して開発された業態であり、高価格帯に見合う「高品質な商品・サービス・雰囲気の提供」を実現しております。
 また、高価格帯店舗での出店が適さないと思われる地域に対しては、比較的手頃な単価設定としました「味斗」業態及び「益益」業態での出店を進め、出店地域の広域化による出店リスクの低減を図ってまいります。なお、当社保有業態でもっとも食事性の高い「巴」業態につきましても、業態に合致した出店場所を選定のうえ適宜出店していく考えであります。
 出店地域としましては、市場規模が大きく、当社ブランドの知名度向上に大きな効果が期待できる首都圏エリア(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)、経費管理面における優位性の高い北関東エリア(茨城県・栃木県・群馬県)、東日本大震災後からの復興事業に伴う安定的な飲食需要が見込まれる東北エリア(福島県・宮城県)に加え、山形県・岩手県等の近隣各県を新たな商圏として出店してまいります。これらの地域にバランスよく出店することにより、出店地域の偏りを防止し地域リスクの低減化を図ってまいります。
 また、多数の既存店舗を保有する北関東エリア(茨城県・栃木県・群馬県)においては、改装若しくは業態変更により既存店舗の業況改善を図りつつ、適宜な出店場所の選定を進めてまいります。

② 業態開発について

これまでは、比較的酒類販売に依存度の高い夜間営業を主体とする「和風ダイニングレストラン業態」を主に展開してまいりました。しかしながら、社会全般的に酒類消費は減少傾向を示す状況にあり、加えて他業態による酒類販売強化もあり、当社の主力業態は厳しい競争を強いられていくものと考えております。
 今後は、現状保有の各業態の競争力強化と並行し、昼間営業を主体とする食事性の高い業態の開発にも注力し、幅広い飲食需要に対応可能な業態構成の確立を目指してまいります。

③ 商品開発について

 お客様に最大の満足を提供することが飲食業の使命であり、それを実現するための最も重要な要素のひとつが提供する商品の品質であると考えております。
 多様化が進む個人消費の動向を注視しつつ、新たな需要を喚起する商品の開発に注力し、価格競争に陥ることなく品質による競争力の維持を可能とする商品を提供してまいります。
 そのために、日本全国各地の特色ある「こだわり食材」及び「季節の旬の食材」を導入し、食材の特性を生かしたシンプルな商品と創作性に富んだ商品を提供し、常に顧客満足の向上を模索してまいります。
 また、当社はセントラルキッチンは保有せず店舗調理による商品提供により、業態統一メニューに加え地域特性や個々の店舗特性に応じた商品の提供にも注力し、様々な利用動機に対応してまいります。

 

④ 人材育成と活用について

飲食業の基本となるQSC(商品の品質・サービス・クリンリネス)向上の基礎となる「人材力の強化」のため、店舗の管理体制を常に見直してまいります。
 具体的には、店舗責任者の資質向上は業績向上への最短の手段であるとの認識から、社内研修制度の拡充による店長育成に注力してまいります。また、エリア構成を常に見直し最適なエリア管理体制の構築を進めてまいります。
 また、本部事業部長によるOJTの強化により、末端のスタッフに至るまでサービスレベルの向上を強化推進してまいります。

 

(6) 経営者の問題意識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3.対処すべき課題」に記載のとおりであります。