(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善にみられるように好循環が広がりつつある中で、新興
国経済等の海外経済の弱さや資源価格の低下等の動きが一服したこと等により、生産面を中心に緩やかな回復基調
が続いております。一方で、個人消費は、物価上昇率低下に伴う実質所得の下げ止まりや消費者マインドの改善も
あり、持ち直しの動きが続いていましたが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響等、依然として先行
きが不透明な状況となっております。
当外食業界におきましては、緩やかな景気回復に伴い、高価格帯商品にシフトする消費者志向の変化が見られた
ものの、全般的には消費者の節約志向が依然として高く、また、中食業界の拡大、新規参入が容易であること等に
よる競争の激化等により、厳しい経営環境が続いております。
このような状況の中、当社は新業態の開発に注力し、神奈川県平塚市に株式会社湘南ベルマーレとの業務提携に
よる「MEAT COMPANY with Bellmare」、愛知県長久手市にバークシャー種の黒豚を使用したとんかつ専門店「黒豚
とんかつ コシヒカリ かまど炊き 鬼おろし とん久」、そして、東京大手町駅直結の商業施設OOTEMORI(オーテモ
リ)内に米国産最高グレードであるプライムビーフのステーキを提供する「GOOD MEAT STOCK」の新規出店を行いま
した。また、当社ブランドの更なる認知度向上を企図し、既存店の展開として神奈川県平塚市に「3 Little
Eggs」、東京町田に「igu&peace PATRON」、東京都世田谷区と広島県広島市には主要業態の「いしがまやハンバー
グ」をそれぞれ1店舗ずつ出店いたしました。
また、プラットフォームシェアリング事業については、店舗での仮想通貨(ビットコイン)決済の導入、労務管
理及び経費精算の分野で最先端のIT関連技術を持つ企業との共同開発等、外食企業向けの更なるプラットフォーム
強化を図っており、今後につきましても、あらゆる可能性を模索しながら、事業の拡大に努めたいと考えていま
す。
その結果、当事業年度における売上高は、8,845百万円(前期比10.1%増)、営業利益318百万円(前期比24.8%
減)、経常利益317百万円(前期比25.0%減)、当期純利益170百万円(前期比33.4%減)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当事業年度における当社の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フロ
ーが585百万円の資金増、投資活動によるキャッシュ・フローが902百万円の資金減、財務活動によるキャッシュ・
フローが688百万円の資金増となりました。その結果、当事業年度末の資金残高は、前事業年度末と比較して371百
万円増の1,089百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は585百万円(前事業年度は536百万円の収入)となりました。これは主に、法人
税等の支払により140百万円、長期前受収益の減少により51百万円の資金減少があったものの、税引前当期純利益
270百万円の計上に加え、減価償却費367百万円の計上があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は902百万円(前事業年度は435百万円の支出)となりました。これは主に、新規
店舗出店に伴う有形固定資産の取得による支出810百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は688百万円(前事業年度は6百万円の支出)となりました。これは主に、新規店
舗出店等に係る長期借入金の借入れによる収入900百万円があったこと等によるものであります。
(1)生産実績
当社は、最終消費者へ直接販売する飲食業を行っておりますので、生産実績は記載しておりません。
(2)受注状況
当社は、最終消費者へ直接販売する飲食業を行っておりますので、受注実績は記載しておりません。
(3)仕入実績
当事業年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当事業年度 (自 平成28年7月1日 至 平成29年6月30日) |
前年同期比(%) |
|
飲食事業(千円) |
2,368,052 |
112.6 |
|
報告セグメント計(千円) |
2,368,052 |
112.6 |
|
その他(千円)(注)3 |
- |
- |
|
合計 |
2,368,052 |
112.6 |
(注)1.金額は仕入価格によって表示しており、セグメント間の内部振替はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.その他は「プラットフォームシェアリング事業」「通販事業」であります。
(4)販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 平成28年7月1日 至 平成29年6月30日) |
前年同期比(%) |
|
飲食事業(千円) |
8,706,621 |
109.9 |
|
報告セグメント計(千円) |
8,706,621 |
109.9 |
|
その他(千円)(注)3 |
138,734 |
127.8 |
|
合計 |
8,845,355 |
110.1 |
(注)1.金額は販売価格によって表示しており、セグメント間の内部振替はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.その他は「プラットフォームシェアリング事業」「通販事業」であります。
当社の属する外食業界は、市場への参入障壁が比較的低いことから新規参入が多く、加えて顧客嗜好の多様化により、店舗間の競合・競争が激化しております。そして、業界自体が成熟する中では、マーケットと向き合い、常に新しい価値を提供し続けることが重要であると考えております。このような状況の中、当社は「外食産業の新しいスタンダードの創造」という目標を達成するため、以下の点に取り組んでいく方針であります。
(1)競合優位性について
当社は、KICHIRI業態・いしがまやハンバーグ業態・オムライス業態等、あらゆる立地に対応した様々な業態を保有しており、トレンドを的確に捉える高い業態開発力を持っています。また、従業員一人ひとりが、当社の企業理念である「大好きが一杯」を表現し、当社独自の“おもてなし”を提供することで競合他社との差別化を図ってまいります。
(2)人材確保及び教育について
当社は、ホスピタリティに溢れた優秀な人材の継続的確保が重要な経営課題であると認識しております。そのため、中途採用による即戦力となる人材の確保はもちろん、新卒者の採用を積極的に行っています。これまでのピラミッド型の組織体系ではなく、多く階層を持たないフラットな組織体系によって情報の伝達を早めることで、風通しの良い、従業員一人ひとりの働く意欲を高められる組織を構築しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①外食産業の動向及び競合について
当社の属している外食業界は、景気低迷が続いたことによる消費不況、中食市場の成長等の影響により、成熟市場となっており、外食事業者の既存店売上高は減少傾向にあります。
このような環境の中、当社は市場の競争激化による低価格化に対して、サービス力向上・商品力の強化による付加価値を追求する方針をとり、他社との差別化を図っております。
今後、競合他社の出店等により競争が激化した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
②店舗展開について
当社は、直営による店舗展開を行っており、当事業年度末日現在、90店舗を出店しております。
今後も新規出店を行っていく方針ですが、新規出店は、出店先の立地条件、賃貸借条件、店舗の採算性などを勘案して出店を決定しており、当社の希望する条件に合う物件が見つからない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
③法的規制について
(a)食品衛生法について
当社が経営する店舗は、食品衛生法の規定に基づき、都道府県知事・市区長より飲食店営業許可を取得しております。そのため、食品衛生法の規定に違反した場合には、食品等の廃棄等、営業許可の取り消し、営業の禁止または一定期間の営業停止等の処分を受けることがあります。
現時点において上記処分の対象となるような事由は発生しておりません。しかしながら、今後、食品衛生法の規定に抵触し、営業停止等の処分を受けた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(b)食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)について
当社は「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(以下、「食品リサイクル法」)による規制を受けております。「食品リサイクル法」により、食品関連事業者は食品廃棄物の発生の抑制、減量化、再利用に取り組むことを義務付けられております。
今後、同法の規制が強化された場合、新たな設備投資等の費用が発生し当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(c)短時間労働者への社会保険の適用拡大について
当社は多くの短時間労働者が就業しております。社会保険の適用基準が拡大した場合には、社会保険の負担額の増加により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
④出退店時に発生する費用及び損失について
当社は、新規出店時に什器備品等の消耗品や販売促進に伴う費用が一時的に発生するため、新規出店が重なった時や、期末に近い時点での新規出店は、利益を押し下げる要因となります。また、今後、業績悪化による店舗閉鎖が生じた場合、固定資産除却損、賃貸借契約やリース契約の解約に伴う違約金等が発生する可能性があります。
従いまして、新規出店が重なった場合、あるいは新規出店時における内装工事の遅れや入居する商業施設等の完成時期のずれ込み等が発生し、新規出店が期末に近い時点に偏った場合、また業績悪化による店舗閉鎖が生じた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤新規出店に伴う差入保証金について
当社は、賃借により出店等を行うことを基本方針としており、すべての店舗において保証金を差入れております。当事業年度末における差入保証金残高は805百万円となっており、当社の総資産の18.2%を占めております。今後の賃貸人の経営状況によっては、当該店舗における営業の継続に支障が生じたり、退店時に差入保証金等の一部または全部が返還されない可能性があります。また、当社の都合によって不採算店舗の契約を中途解約する場合等には、締結している賃貸借契約の内容によって、差入保証金等の一部又は全部が返還されない場合があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥食材仕入について
当社は、特定の食材に依存している事実はなく、引き続き食材の安定的な確保に積極的に取り組む方針でありますが、自然災害、天候不順などによる農作物の不作や政府によるセーフガード(緊急輸入制限措置)の発動など需給関係の変動に伴う市況変動による食材の調達難や仕入れ価格が上昇した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦人材の確保について
当社は、ホスピタリティに溢れた優秀な人材の継続的確保が重要な経営課題であると認識しております。そのため、新卒者の採用を行うと共に、中途採用による即戦力となる人材の確保に努めております。加えて、教育研修の充実を図り、お客様へのサービスの質の向上と将来の幹部人材の育成を進めていく方針であります。
しかしながら、人材の確保及び育成が計画通りに進まない場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧有利子負債依存度について
当社は、出店のための設備投資資金を主に金融機関からの借入により調達しております。当社の総資産に占める有利子負債の割合は当事業年度末で36.8%(有利子負債額1,628百万円/総資産額4,426百万円)となっております。
今後の出店等に伴う資金調達について、引き続き経済情勢や金利動向、財務バランスを総合的に勘案し、有利子負債の適正水準の維持に努めながら事業展開を行う予定ですが、今後調達金利の変動により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨自然災害について
当社の店舗は関西地区及び首都圏に集中しております。そのため、当該地域に大規模地震や台風などの自然災害が発生し、これらの店舗に甚大な被害を及ぼした場合は、当社の営業活動に支障を与え、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑩減損損失について
当社は、各店舗を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位と捉え、定期的に減損兆候の判定を行っております。今後、外部環境の急激な変化等により著しく収益性が低下した場合や退店の意思決定をした場合、減損損失を計上する可能性があります。
⑪食品の安全管理について
食品につきましては、食の安全・安心に対する消費者意識が高まっており、以前にも増して安全・安心な食品の提供が重要になっております。
当社におきましては、従業員への細菌検査、店舗衛生管理のチェック、従業員への教育・指導を行い、衛生管理を徹底しておりますが、万一食中毒等の食品の安全性に関する問題が生じた場合には、企業イメージの失墜等により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成にあたりまして、当事業年度末における資産・負債及び当事業年度の収益・費用の報告数値並びに開示に影響を与える見積りを行っております。当該見積りに際しましては、過去の実績や状況に応じて、合理的と考えられる要因等に基づき行っております。しかしながら、見積り特有の不確実性により、実際の結果は異なる場合があります。
(2)経営成績の分析
売上高は、前事業年度と比較し813百万円増加し、8,845百万円となりました。主な要因は、当事業年度中に新規出店した7店舗の影響によるものであります。
売上総利益は、前事業年度と比較し552百万円増加し、6,482百万円となりました。主な要因は、売上高増加の影響によるものであります。
営業利益は、売上総利益が増加したものの、新規出店に伴う人件費や固定費の増加により、前事業年度より104百万円減少し、318百万円となりました。
経常利益は、営業利益の減少などにより、前事業年度より106百万円減少し、317百万円となりました。
その結果、当期純利益は、経常利益の減少106百万円があったものの、法人税等合計額32百万円減少したことにより、前事業年度より85百万円減少し、170百万円となりました。
(3)財政状態の分析
当事業年度末における資産合計は4,426百万円となり、前事業年度末と比較して422百万円増加しておりま
す。流動資産合計は1,619百万円となり、前事業年度末と比較して382百万円増加しております。増加の主な要
因は、売上高の伸長による現金及び預金の増加371百万円があったこと等によるものであります。
固定資産合計は2,806百万円となり、前事業年度末と比較して39百万円増加しております。増加の主な要因
は、建設仮勘定の減少154百万円があったものの、新規出店等に伴う有形固定資産の増加183百万円があったこ
と等によるものであります。
当事業年度末における負債合計は2,596百万円となり、前事業年度末と比較して176百万円増加しておりま
す。流動負債合計は1,128百万円となり、前事業年度末と比較して353百万円減少しております。減少の主な要
因は、1年以内返済予定の長期借入金37百万円の増加があったものの、新店工事代金の支払により未払金が434
百万円減少したこと等によるものであります。
固定負債合計は1,468百万円となり、前事業年度末と比較して529百万円増加しております。増加の主な要因
は、長期前受収益51百万円の減少があったものの、新規借入れによる長期借入金の増加627百万円があったこと
等によるものであります。
当事業年度末における純資産合計は1,829百万円となり、前事業年度末と比較して245百万円増加しておりま
す。増加の主な要因は、新株予約権の行使による自己株式の処分による自己株式の減少126百万円及び当期純
利益の計上に伴う利益剰余金の増加96百万円があったこと等によるものであります。
(4)経営戦略の現状と見通し
当社は、設立より企業理念の浸透とドミナント構築による規模拡大、更にはサービスの向上、商品の品質向上を行うことで外食産業における新たなスタンダードの創造を目指しております。
今後におきましても、店舗数や売上の拡大を単純に追いかけるのではなく、これまでの指示命令型の組織体系から店舗資源のオペレーター化を目指し、革新的なチェーン及びグループオペレーションの構築に尽力することで産業構造の変革を担うべき成長を目指してまいります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因は、当業界の参入障壁が比較的低いことから新規参入企業が増加する等、同業他社との競争がますます激化した場合に、当社が考える出店条件に合致する立地に出店できず、想定どおりの出店ができない可能性があり、また当社の展開する業態が多様化する顧客のニーズに応えられない場合が考えられます。加えて、食品表示偽装や食中毒事件等により、消費者の食の安全・安心に対する意識が一層高まり、外食そのものを倦厭する環境となった場合等も重要な影響を与える要因となります。
当社においては、安心・安全を第一に考えた仕入ルートの確保や、店舗の衛生管理、従業員への衛生教育を引続き徹底してまいります。また、顧客のニーズを捉えた業態開発・商品開発を積極的に行うとともに、想定どおりの出店を進めるべく、物件情報の入手ルート及び商業施設のディベロッパー様とのパイプ強化等、物件開発体制の強化を図ってまいります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針
当社の属する外食市場規模においては、当業界の参入障壁が比較的低いことから新規参入が多く、加えて顧客の嗜好の多様化により、今後ますます競争が激化するものと考えております。
このような状況の中、市場の競争激化による低価格化に対し、一貫した経営方針のもと価格競争に参入せず、サービス力・商品力強化による付加価値を追求することで、比較的競合の少ない価格帯で差別化を図ってまいります。価格以上の魅力を感じていただけるサービス“おもてなし”と、安心・安全はもちろんのこと、普段では味わえない“非日常”を体験いただけるこだわりの料理を提供し、多様化するニーズに応えてまいります。
また、このような付加価値の高いサービスを提供するためには、人材の採用・教育は必要不可欠であるため、採用活動の強化、そしてサービスの根幹となる理念教育等の教育プログラムの充実により、優秀な人材の確保を目指してまいります。
(7)資金の財源及び資金の流動性の分析
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果、増加した資金は585百万円(前事業年度は536百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払により140百万円、長期前受収益の減少により51百万円の資金減少があったものの、税引前当期純利益270百万円の計上に加え、減価償却費367百万円の計上があったこと等によるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果、減少した資金は902百万円(前事業年度は435百万円の支出)となりました。これは主に、新規店舗出店に伴う有形固定資産の取得による支出810百万円があったこと等によるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果、増加した資金は688百万円(前事業年度は6百万円の支出)となりました。これは主に、新規店舗出店等に係る長期借入金の借入れによる収入900百万円があったこと等によるものであります。