第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当社はグループ経営理念『価値ある豊かさの創造』の具現化を目指し、一人ひとりのお客様の生活がより豊かになり、より快適に過ごしていただけるよう、地域に根差した店舗作りを推進しております。

 

 当社は2017年2月に売上高年率成長3~4%、営業利益年率成長6~8%、調整後EBITDA年率成長6~10%、調整後当期利益年率成長10%程度を目標とする中期事業計画(2017年から2019年までの3カ年計画)を発表いたしました。主な成長戦略として

 

1)既存プラットフォームの活用・拡大(既存店成長、新規出店、コスト最適化)

2)新規成長ドライバーの開拓(M&A機会の積極的な追求、海外事業の積極展開)

 

の2つを掲げ、経済情勢が極めて不安定な環境下においてファミリーレストラン業態の深化・拡大に取り組み、企業価値の向上に努めております。

 

 2017年の取り組みとしては、既存店の持続的成長を実現するための施策、新規出店の実施と新ブランド開発及びコスト最適化に取り組みました。

 

 まず、既存店成長のための施策として、以下の施策を実施いたしました。

 

 ・当社の垂直統合プラットフォーム(注1)を活用し、安心安全でリーズナブルな商品を提供するとともに、お客様のニーズに応える商品開発を積極的に推進いたしました。

 まず、「コト消費」と呼ばれる消費動向に対応するため、お客様により魅力的な店舗体験をしていただくための様々な商品・企画を実施いたしました。ガストでは、お客様自身が卓上ミニコンロでお肉を焼いて召し上がっていただくライブ感たっぷりの商品を開発し定番化したり、年末のパーティ需要に対応した高品質でお手頃価格のローストチキンを販売するなどし、和食ブランドの夢庵や藍屋では、お客様の様々な宴会・パーティーシーンをより快適に気兼ねなく過ごしていただけるよう、個室をしつらえた店舗デザインへの転換を進めるとともに、宴会メニューの価格設定とバリエーションの組み合わせを増やし、シーンによって使い分けしやすい宴会メニューに刷新しました。

 また、グランドメニューのブラッシュアップも進めており、各ブランドのメイン価格帯のメニューバリエーションを増やし、お客様に食べたいと思っていただける商品を充実させることにより、また来たい、次はこれを食べたいと思っていただけるようなメニュー作りを各ブランドで進めております。なお、2017年10月に主要ブランドにて価格改定をさせていただきましたが、想定通りの収益効果を得ることができたと考えております。

 

 ・時代に合わなくなった店舗デザインの改善や、1組当たり客数の変化に合わせた席数配置の変更、分煙の強化、宴会需要への対応など、より居心地のよい店舗環境を提供するためグループ全体で店舗のリモデル(注2)に取り組むとともに、各地域のお客様の嗜好や競争環境の変化に対応するためにブランド転換を実施し、ブランド配置の最適化を進めました。2017年のリモデル店舗数は295店、ブランド転換店舗数は25店であります。

 

 ・店舗のサービスレベル向上のため、お客様の声を聞き、お客様満足度を高める活動としてカスタマーボイスプログラム(注3)を実行し継続的に店舗サービスの改善に取り組んでおります。また、タブレット端末を使った店舗マネジメントシステムを導入し、オペレーションを視覚的に理解することにより習熟化を早めるなど、店舗オペレーションの改善と生産性の向上に継続的に取り組んでおります。

 

 ・スマートフォン向けアプリの導入や、ビッグデータを駆使したメニュー開発、販促プランの作成、新規出店計画の作成など、デジタルツールの活用やデータに基づいた経営計画の作成により確度の高い施策を実現しております。また、2018年にはすかいらーくグループ全体をカバーするアプリを導入予定であります。多彩なブランドを持つ当社の強みを活かし、お客様のその時々のニーズに対応するブランドからお得な情報を手にすることができるようになり、お客様の当社グループ内での回遊性が飛躍的に向上すると考えております。

 

 ・デリバリー事業(宅配)では対前年同期比8.8%の売上高成長を実現し、高齢化社会や女性の社会進出など、新しい利用動機に柔軟に対応しました。2018年も宅配事業は成長ドメインであると考え、配達時間の短縮や生産性向上のための投資を進めてまいります。

 

 次に、新規出店と新ブランド開発の状況は以下のとおりであります。

 

 ・新規出店は中期事業計画の主要施策でありますが、2017年は計画通り97店舗の新規出店を行いました(中期事業計画は約100店舗)。

 国内では、都市部駅前、ロードサイド、ショッピングセンター等の各立地に最適なブランドを選定し、ガスト12店、しゃぶ葉31店、とんから亭12店、chawan8店、むさしの森珈琲4店舗等を出店いたしました。

 台湾においても日本で急成長しているしゃぶ葉5店を含む6店を出店いたしました。

 

 ・新ブランド開発では、「コト消費」への対応、郊外のロードサイド及びショッピングセンター対応、小スペースの駅前立地対応の3つの方針で開発を進めております。

 コト消費への対応を意識したブランドとして、モダンで落ち着いた空間でゆったりとした時間が楽しめる「むさしの森珈琲」を計12店舗出店いたしました(新規出店4店舗、ブランド転換8店舗)。2018年も店舗数を拡大していく予定であります。またハワイアンブランドの実験店である「La Ohana 横浜本牧店」を出店いたしました。出店時は報道でも大きく取り上げていただきましたが、実験店での経験を元に、よりお客様のニーズにマッチし収益性を高めた2号店の出店を予定しております。

 次に、郊外型のブランドとしてとんかつとから揚げの専門店「とんから亭」を計14店舗出店いたしました(新規出店12店舗、ブランド転換2店舗)。また、から揚げ専門店である「から好し」を開発し出店しております。2018年は両ブランドの特性や収益性を見極め、最適なブランドで出店を拡大してまいります。また、ショッピングセンター対応の「chawan」は8店舗出店いたしました。こちらも2018年も継続的に出店してまいります。

 都心部の駅前への出店としましては、現在、居酒屋等の居抜き物件を中心にガストやしゃぶ葉の出店を進めておりますが、小スペース対応ブランドとして当社専門店ブランドの小型版「ゆめあん食堂」「ばーみやん軒」の開発を進めております。当社ブランドの知名度と垂直統合プラットフォームを活かし、ちょい飲み需要にも対応した高品質で使い勝手のよいブランドとして開発を進めてまいります。

 

 次に、コスト削減についての状況は以下のとおりであります。

 

 ・原価対策として、購買・加工・物流における最適化を継続的に実施しております。特に、サプライチェーンの更なる効率化を図るため、独立したルートで配送していたしゃぶ葉店舗への配送を既存ブランドの配送ルートへ取り込むことにより、グループ全体で配送費の削減を実現しています。なお、2017年は、お客様の来店促進のため戦略的に高付加価値メニューを提供したこともあり、原価率は前年同期より0.1%悪化の30.1%となりました。

 2018年は、原価低減の取り組みを継続して進めるとともに、店舗での作業負荷の軽減、店舗の作業負荷を増やさない形でのメニューバリエーションの拡大、品質の安定化などを目的として工場での加工アイテムを増やしたり、物流のさらなる内製化などにも取り組んでいく予定です。

 

 ・一般経費は、最低賃金の上昇や正社員のベースアップなどにより人件費が増加しましたが、間接材コスト低減の部門横断プロジェクトによるコスト削減などにより一部を相殺しました。その結果、販売費及び一般管理費の売上高比率は前年同期比1.0%悪化の61.7%となりました。

 人件費に関しましては、継続的なコスト増と採用難の高止まりが予測されるため、複合的な対応が必要と考えておりますが、店舗の作業負荷を軽減し、従業員が働きやすく続けやすい職場環境を構築することが店舗の生産性向上と採用難易度の低減につながり、結果人件費の高騰が抑制されると考えております。また、2017年には働き方改革の一環として581店舗の深夜営業時間の短縮を実施し、残業時間が短縮されました。なお、深夜営業時間短縮により1%程度の売上高が減少いたしましたが、もともと収益性の低い時間帯を短縮していることもあり、利益への影響は限定的でありました。

 

 以上の結果、当連結会計年度の売上収益は3,594億45百万円(前期比49億32百万円増)、営業利益は281億3百万円(前期比31億46百万円減)、税引前利益は255億15百万円(前期比34億37百万円減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は169億26百万円(前期比12億87百万円減)となりました。

 EBITDA(注4)は418億35百万円(前期比41億62百万円減)、調整後EBITDA(注5)は432億83百万円(前期比46億7百万円減)、調整後当期利益(注6)は169億42百万円(前期比12億74百万円減)となりました。当連結会計年度末時点での店舗数は3,145店舗(転換準備の為の未開店店舗1店舗。期首時点は3,068店舗)となりました。

 

(注1)垂直統合プラットフォームとは、商品開発から食材の調達、製造、物流、料理の提供まで一気通貫して行う当社のサプライチェーンの仕組みを指しております。

(注2)リモデルとは、店舗外内装の改装であり、当社は毎年約300店舗のリモデルを行っております。

(注3)カスタマーボイスプログラムとは、お客様の声を聞くアンケートのことです。本社から店舗まで、このプログラムの結果を真摯に受け止めて改善活動を進めております。

(注4)EBITDA=税引前利益+支払利息+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+その他の金融関連費用(期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益を除く)-受取利息-その他の金融関連収益+減価償却費及び償却費+長期前払費用償却費+長期前払費用(保証金)償却費

・その他の金融関連費用は、連結純損益計算書上はその他の費用として記載しています。

・その他の金融関連収益は、連結純損益計算書上のその他の収益のうち、債務時効消滅益を除いた金額となります。なお、第3期から第5期まで及び第7期のその他の金融関連収益の額は、連結純損益計算書上のその他の収益の額と一致しております。

(注5)調整後EBITDA=EBITDA+固定資産除却損+非金融資産の減損損失-非金融資産の減損損失の戻入れ+BCPLマネジメント契約に基づくアドバイザリー報酬額(定期報酬含む)+上場及び売出関連費用(上場記念賞与含む)+適格上場に伴う会計上の見積変更額

(注6)調整後当期利益=当期利益+BCPLマネジメント契約に基づくアドバイザリー報酬額(定期報酬含む)+上場及び売出関連費用(上場記念賞与含む)+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+適格上場に伴う会計上の見積変更額+調整項目の税効果調整

(注7)BCPLマネジメント契約とは、当社とベインキャピタル・パートナーズ・LLCの間のマネジメント契約を意味します。なお、同契約につきましては、2014年7月17日に締結した変更契約に基づき、当社が上場した時点で終了しております。

(注8)上場及び売出関連費用とは、当社株式の上場及び売出し時に発生したアドバイザリー報酬額、上場記念品購入費用等の一時的な費用であり、下記(注9)に記載の適格上場に伴う会計上の見積変更額を含んでおりません。

(注9)当社株式が適格上場(適用される証券法に基づく届出書により、又は当社株式が日本の証券取引所に上場することにより、当社の議決権の過半数に係る株式について金銭を対価とする公募又は売出しがなされることをいう。以下同じ。)の要件を満たすことにより、①当社が当社の役員及び従業員に付与した持分決済型の株式報酬(第1回新株予約権、第2回新株予約権及び第3回新株予約権)(以下「SO」という)及び②当社が当社の役員及び従業員との間で締結したCash-Settled Stock Appreciation Right Agreement(以下「SAR契約」という)に基づき、当該役員等による現金決済型株式評価益権(以下「SAR」という)の全部又は一部の行使が可能となり、また、③当社が当社の役員及び従業員との間で締結したDeferred Compensation Agreement(以下「DC契約」という)に基づき、当社はDC契約の相手方に対し、当該契約で定められた額の金銭(以下「DC」という)を交付する義務が生じることとなりました。SO、SAR及びDCの会計処理に用いる見積りに関しては、適格上場の成立が重要な影響を及ぼしており、当社株式が適格上場の要件を満たしたことに伴い、当該会計処理に用いる見積りに変更が生じました。「適格上場に伴う会計上の見積変更額」とは、SO、SAR及びDCに関する権利確定期間及び失効数の見積りの変更に伴う、当該会計処理に用いる見積りに対する影響額をいいます。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

① レストラン事業

レストラン事業につきましては、外部顧客に対する売上収益は3,504億57百万円(前期比49億82百万円増)となりました。

② その他

その他につきましては、外部顧客に対する売上収益は89億88百万円(前期比50百万円減)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ11億28百万円減少し、150億94百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動の結果得られた資金は、315億10百万円(前期比45億19百万円減)となりました。これは主に、税引前利益が34億37百万円減少したこと及び法人所得税等の支払額が18億76百万円増加したことによるものであります。

 

投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動の結果使用した資金は196億6百万円(前期比29億44百万円増)となりました。これは主に、新店・転換・リモデルの店舗投資を含む有形固定資産の取得による支出が12億60百万円増加したこと、IT投資等による無形資産の取得による支出が4億73百万円増加したこと及び敷金及び保証金の差入による支出が6億48百万円増加したことによるものであります。なお、当社においては、投資活動による資産の増加から、現金及び現金同等物の支払が行われるまでの期間は、通常1~2か月となります。

 

財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動により使用した資金は130億78百万円(前期比82億66百万円減)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が70億円発生したこと及びリース債務の返済による支出が11億65百万円減少したことによるものであります。

 

(3)国際会計基準により作成した連結財務諸表における主要な項目と、日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項

(のれんの償却に関する事項)

 日本基準において、のれんの償却についてはその効果の及ぶ期間を見積り、その期間で償却することとしておりましたが、国際会計基準では国際会計基準移行日以降の償却を停止しております。

 この影響により国際会計基準では日本基準に比べて、販売費及び一般管理費(のれん償却費相当額)が前連結会計年度7,387百万円、当連結会計年度7,387百万円減少しております。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)仕入実績

 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、「生産実績」に代えて「仕入実績」を記載いたします。

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2017年1月1日

至 2017年12月31日)

前年同期比

(%)

レストラン事業(百万円)

84,696

100.3

その他(百万円)

3,999

99.3

合計(百万円)

88,695

100.3

 (注1)金額は仕入価格によっております。

 (注2)上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注実績

 当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2017年1月1日

至 2017年12月31日)

前年同期比

(%)

レストラン事業(百万円)

350,457

101.4

その他(百万円)

8,988

99.4

合計(百万円)

359,445

101.4

 (注1)上記金額は外部顧客に対する売上収益を示しております。

 (注2)上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

(参考)最近2年間の主要ブランド別販売実績

 当社グループの売上及び店舗数を主要なブランドごとに示すと次のとおりであります。

ブランド別売上

セグメントの名称

ブランド名

2016年12月期

2017年12月期

店数

金額

比率

店数

金額

比率

レストラン事業

 

 

百万円

 

百万円

ガスト

1,342

152,081

42.9

1,355

151,404

42.1

ジョナサン

286

40,946

11.5

286

40,412

11.2

バーミヤン

331

36,919

10.4

332

37,141

10.3

夢庵

195

21,405

6.0

194

21,154

5.9

ステーキガスト

137

17,303

4.9

137

16,892

4.7

その他

662

76,821

21.7

726

83,454

23.2

その他

その他

115

9,038

2.6

114

8,988

2.6

合計

3,068

354,513

100.0

3,144

359,445

100.0

 (注1)ブランドごとの店数は期末日の直営店舗数を表示しています。フランチャイズ店舗は「レストラン事業その他」に含まれます。

 (注2)ブランドごとの売上金額は直営店舗の合計金額となっております。フランチャイズ店舗への売上金額は「レストラン事業その他」に含まれます。

 

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループは、『価値ある豊かさの創造』という経営理念、「ひとりでも多くのお客様に、安くておいしい料理を、気持ちのよいサービスで、清潔な店舗で味わっていただく」という指針のもと、和洋中をはじめとした各種テーブルレストランを中核事業に、現在、約3,000店舗を展開し、年間約4億人のお客様にご来店いただいております。今後も、それぞれの地域で皆さまに喜ばれ、なお一層必要とされるお店作りを目指してまいります。

 当社グループは、このような経営の基本方針に基づいて事業を展開し、株主利益の増大化を図ってまいります。

 

 当社グループは、EBITDA、調整後EBITDA及び調整後当期利益を重要な経営指標として位置づけております。

 

 なお、EBITDA、調整後EBITDA及び調整後当期利益を以下の算式により算出しております。

EBITDA=税引前利益+支払利息+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+その他の金融関連費用(期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益を除く)-受取利息-その他の金融関連収益+減価償却費及び償却費+長期前払費用償却費+長期前払費用(保証金)償却費

・その他の金融関連費用は、連結純損益計算書上はその他の費用として記載しています。

・その他の金融関連収益は、連結純損益計算書上のその他の収益のうち、債務時効消滅益を除いた金額となります。なお、第3期から第5期まで及び第7期のその他の金融関連収益の額は、連結純損益計算書上のその他の収益の額と一致しております。

調整後EBITDA=EBITDA+固定資産除却損+非金融資産の減損損失-非金融資産の減損損失の戻入れ+BCPLマネジメント契約(*)に基づくアドバイザリー報酬額(定期報酬含む)+上場及び売出関連費用(上場記念賞与含む)+適格上場に伴う会計上の見積変更額

調整後当期利益=当期利益+BCPLマネジメント契約(*)に基づくアドバイザリー報酬額(定期報酬含む)+上場及び売出関連費用(上場記念賞与含む)+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+適格上場に伴う会計上の見積変更額+調整項目の税効果調整

(*)当社とベインキャピタル・パートナーズ・LLCの間のマネジメント契約を意味します。なお、同契約につきましては、2014年7月17日に締結した変更契約に基づき、当社が上場した時点で終了しております。

 

 当社グループは、『価値ある豊かさの創造』を経営理念に掲げ、当社グループが運営する店舗において、ひとりでも多くのお客様に、おいしい料理を手頃な値段と気持ちのよいサービスで、清潔な店舗で味わっていただくことを使命としています。従業員一丸となって、それぞれの地域で皆さまに喜ばれ、なお一層必要とされる店舗作りを目指すため、顧客のニーズに柔軟に対応し、より強固な企業体制を整備し、市場競争力を向上させる必要があると認識し、以下の施策に重点的に取り組んでいく所存です。

 

①当社グループの強みと経営スタイルの特徴

 日本最大のテーブルサービスレストランチェーンである当社グループは、下記のような強固な事業基盤を有していると考えております。

・外食市場を牽引する多彩なブランドポートフォリオを有していること

・外食市場におけるリーディングプレーヤーであり、優良な店舗立地を有していること

・商品開発から食材の調達、製造、物流、料理の提供まで一気通貫して当社のネットワークで行う「垂直統合プラットフォーム」を有しており、市場の変化に迅速に対応するスピードとスケールメリットを有していること

・卓越した分析能力を有しており、経営判断に活用していること

・先進的なデジタルマーケティングを有していること

・優れた実績を持つ強力且つ経験豊富な経営陣と定着率の高い優秀な店舗スタッフを有していること

 この強固な事業基盤により、当社グループの経営は競合他社にはない以下の特徴を持っております。

(ⅰ)多様なブランドを展開し、手頃な価格でのメニューの提供

 当社グループは、和食・洋食・中華・イタリアンなど複数のカテゴリーにおいて、主要なセグメントである低価格帯にて知名度の高い多様なブランドを展開しております。このお手頃な価格設定により、国内消費者の多数を占める幅広い層のお客様にご支持いただいております。

(ⅱ)外部環境の変化に対する迅速な戦略転換や成功確度の高い施策の実施

 当社グループは、外部環境や消費者ニーズの変化を敏感に察知・把握し、その変化に合致する戦略の実行を速やかに行うことで、高収益をあげてまいりました。

 2010年~2013年にはデフレ環境下において店舗配置やブランドポートフォリオの見直しを行いました。2014年~2015年にはインフレ環境下において高単価商品を積極的に開発・導入することにより、客単価上昇が牽引する既存店売上高増加を実現いたしました。2016年~2017年は消費者の嗜好の細分化に対応し、スペシャリティブランドの展開により注力いたしました。

 また、新業態をはじめとする当社グループの新たな施策の多くは、既存の事業基盤に基づく施策であるため、成功可能性が非常に高くなっております。

 

②当社グループがとらえる外部環境変化

 当社グループでは、様々な外部環境変化のうち、業績に影響を与えるであろうトレンドを以下の7つと考えております。

(ⅰ)総需要の伸びの鈍化

 人口は減少するものの、外食への1人あたり支出の増加により、2020年頃までは市場規模は横ばいに推移する。また、ファミリーレストラン市場の周辺には、朝食・カフェ・アルコール需要など、大規模な市場が存在している。

(ⅱ)需要の都市部への移動

 利便性を求める層が都市部に移動し、併せて、様々なインフラ維持コストを削減するために政府や自治体も都市中心部への移動を促進する。これにより、人の動きが都市中心に移るとともに、それら中心部を繋ぐ幹線道路沿いの重要性も高まる。

(ⅲ)単身者・女性の社会進出、高齢者層の増加

 相対的に外食への支出割合が高い、単身者や共働き世帯の割合が上昇する。また、資産を持つ高齢者世代は外食に慣れ親しんだ世代であり、食へのこだわりや食を通じたコミュニケーションへの欲求、調理の手間削減などのために今後も積極的に外食を利用する。

(ⅳ)食の嗜好の成熟化

 多くの消費者の食への嗜好が成熟化し目的利用の割合が高まる。これにより、特定のカテゴリーで相対的に安価で質が高いメニューを提供できる専門店ニーズが高くなる。

(ⅴ)消費の二極化

 外食を贅沢の対象とする高価格帯の消費者が一定数存在する一方で、実質賃金が減少傾向であることにより節約志向も底堅く、低価格でバリューを訴求するファミリーレストランが伸長する。

(ⅵ)インフレの進展

 新興国における需要の拡大や為替影響により、卸売物価は継続的に上昇する。また、生産年齢人口の減少や景気回復に伴う求人の増加、社会保険の適用拡大によって、人材の維持獲得コストは上昇する。

(ⅶ)ファーストフード、コンビニエンスストアとの競争領域の重複

 ファーストフードやコンビニエンスストアは手軽感だけでなく、カジュアルではあるがしっかりとした食事需要の積極的な取り込みを図り、低価格・少人数での利用シーンにおいてファミリーレストランと競合しつつある。

 これらの環境変化を事業成長の好機ととらえ、上述した外部環境変化に対する迅速且つ的確な施策の実施を通じ、今後も成長を実現してまいりたいと考えております。

 

③当社グループの成長戦略

 当社グループでは、前述した強固な事業基盤に基づき、以下の成長戦略を実施することにより、さらなる成長の実現を図ってまいります。

(ⅰ)既存の事業基盤を活用した成長(既存店の収益力強化、新規出店、コストの最適化)

(ⅱ)事業基盤の適用範囲の拡大による成長(海外展開、M&A)

 

④既存店の収益力強化

 当社グループは、これまで、外食市場が成熟して拡大規模はその成長期に比べ限定的なものであることに鑑みて、収益の確保を過去のような大量新規出店に依存するのではなく、既存店の収益力強化が重要な成長の鍵となると考え、取り組んでまいりました。今後もこの方向性に大きな変更はありません。ただし、2015年までは、外部環境変化への対応を目的とした高単価メニューの開発・導入を中心とした客単価上昇戦略を主軸としておりましたが、さらなる成長の実現のために今後もっとも重要な位置づけとなるのは、客数の増加をいかにして実現するかという点であると考えています。

 また、多目的型レストランではない目的利用の明確な専門店型ブランドにおいては、客単価を更に上昇させることが可能であると考えています。

 これらを踏まえ以下の各戦略・戦術を実施してまいります。

(ⅰ)コアメニュー強化による客数増

・拡大する新たな顧客ニーズの取り込み

・調達やプロモーション視点を導入した商品開発など

(ⅱ)バリュープロモーションによる客数増

・顧客ターゲット別の割引クーポンの発行

・ブランド間の相互送客等、マルチブランドの強みを活かしたプロモーションの実施

(ⅲ)価値を伴った客単価の上昇

・プレミアム食材を使用したフェアの拡大

・ドリンクバー、サイドメニューの併売強化など

(ⅳ)需要の変化に合わせたリモデル実施の加速

・顧客層変化に対応した店舗内外装刷新の実施

・分煙対応の促進

・お客様を自社グループ店舗へ誘導するためのリードサイン設置強化など

(ⅴ)市場動向に応じたブランド転換の実施

・消費者ニーズや競争環境の変化に合わせ、タイムリーに最適なブランドへ転換する

・食の嗜好の成熟化に合わせ、高い効果が見込まれる専門店ブランドへの転換を早期に実施など

(ⅵ)店舗オペレーションの高度化

・お客様が集中するピーク時間帯における作業効率を改善し、座席回転率の上昇による客数増加を図る

(ⅶ)(朝食・カフェ・アルコール需要など)周辺市場の取り込み

・朝食需要、カフェ需要、アルコール需要の積極的な取り込み

(ⅷ)デリバリーサービス・テイクアウトサービスの拡大

・メニュー、店舗オペレーション改善による配達時間の短縮

・モバイルアプリを活用したプロモーションの促進

・インターネットやスマートフォンからの注文の利便性の向上

・デリバリー実施店舗の拡大など

 

⑤新規出店

 新規出店は、2017年からの中期事業計画で主要施策と位置付けております。国内では、都市部駅前、ロードサイド、ショッピングセンター等の各立地に最適なブランドを選定し出店を進めております。新ブランド開発では、「コト消費」への対応、郊外のロードサイド及びショッピングセンター対応、小スペースの駅前立地対応の3つの方針で開発を進めております。

 国内各地域の競争環境を分析したうえで各ブランドの特徴を最大限活かすことのできる新規計画を策定するとともに、新規出店に係る社内プロセスを効率化し、迅速かつ確度の高い新規出店を実行してまいります。

 

⑥コストの最適化

 今後、最低賃金の上昇や社会保険適用拡大など人件費の上昇が想定されますが、当社グループではインフレの影響を受けやすいと考えられる費用項目は、当社グループのコスト環境に大きな影響を与えると考えております。

 当社グループは、以下の施策を通じてコストの最適化を図ってまいります。

(ⅰ)原材料調達

 当社グループは、全国に約3,000店舗を有する国内最大のテーブルサービスレストランチェーンですが、原材料については原則として本社で一括調達することにより、スケールメリットを活かして調達コスト競争力をより高めてまいります。

 また、複数のブランド間でメニューレシピ及び調達先を継続的に見直して、モジュール化・共通化も含めて改善することにより、食材調達に係るコストの削減に努めてまいります。

 そのほか、メニューの開発にあたっては購買や生産の視点を付加しコスト最適化を図ります。常に食材価格のトレンドを把握し、高品質且つ安価な食材を使用したメニュー開発を行います。

(ⅱ)サプライチェーンの最適化

 当社グループは、全国10ヶ所にあるマーチャンダイジングセンター及び工場で集中的に加工及び調理を行い、各ブランドの店舗へ、自社配送システムを利用して配送しておりますが、かかるマーチャンダイジングセンターの最適化や配送ネットワークの効率性の改善等により、垂直統合型のサプライチェーンを更に強化し、サプライチェーン全体に係るコストの削減を目指してまいります。ブランド横断での地域別配送の実施や常温配送の頻度見直しなども実施いたします。

 マーチャンダイジングセンターにおいては、需要変動に合わせた労働時間コントロールを強化し、また、生産工程での原材料廃棄ロスの低減を図るなど、原価低減に向けた取り組みを実施いたします。

 

(ⅲ)人件費等

 当社グループでは、店舗オペレーションの効率化や従業員の教育、標準化による生産性向上、深夜営業の縮小等により、人件費の削減に取り組んでまいります。

 また、水道光熱費、本社費及びマーケティング費用についても、継続的に見直しを行って改善に努めてまいります。これらについては、購買部門が全社横断的にコスト削減を支援する仕組みを作り、また、全部門に対して明確な数値目標を設定し最適化を図ります。

 

⑦事業基盤の適用範囲拡大による成長

(ⅰ)台湾事業の拡大

 台湾の外食市場は成長を継続しており、たいへん魅力的な市場と捉えております。当社グループでは、日本国内で着実な成長を遂げてきましたが、成長を通じて得られた様々なノウハウを活用して、台湾における既存店収益のさらなる向上を図ります。また、日本で成功した「しゃぶ葉」を出店し、業績は好調に推移しております。今後も台湾において新規出店やブランド転換による拡大を実施してまいります。

(ⅱ)M&A機会の積極的な追求

 当社グループの強みを補強する資産やノウハウを有している企業、又は当社グループの事業基盤と親和性があり当社の強みを活かして新たな価値を創造できる企業に対するM&A機会を追求してまいります。

 

⑧食の安全・安心に向けた取組み

 当社グループでは、食材の調達から加工・流通・店舗での調理保管に至るまで、全ての工程で厳格な管理基準を設け、品質管理及び衛生管理を行っております。また、全国8ヶ所にある、マーチャンダイジングセンター内の検査室では、定期的な食品検査を実施し、商品の品質を担保しております。

 このように、当社グループは、食中毒事故の発生防止は継続して推進していますが、今後も更に徹底してまいります。2011年以降取り組んだ対策をもとに改定・整備された「安全・衛生に関するマニュアル」を全従業員が常に実行できる体制の継続により、食を扱う企業としての社会的責任を再認識し、お客様に信頼いただけるよう安全・安心に向けた取組みを更に強化してまいります。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの事業内容、経営成績及び財政状態等に関する事項のうち、投資者の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは、主として以下のものがあります。

 なお、下記の文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。下記事項は当社グループが事業を継続する上で、予想される主なリスクを具体的に例示したものであり、これらに限定されるものではありません。

(1)経済状況の変化

 当社グループは日本国内におけるレストラン事業を中心としているため、日本国内の景気の変動や、政府の経済政策の影響により、当社グループの事業、業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。特に、日本における消費税の増税等に起因する個人消費の減速、原材料価格・人件費・賃料・水道光熱費の上昇は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)国内市場環境の変化及び他社との競合

 1997年には約29兆702億円であった日本の外食産業の市場規模は、2011年には約22兆8,282億円にまで縮小しましたが、その後増加基調となり2016年には約25兆4,169億円となりました(出典:日本フードサービス協会「外食市場規模推計」)。今後も少子高齢化の影響等により、大幅な成長を見込むことは難しい状況と認識しております。当社グループは、外食市場において、レストラン・居酒屋チェーンを展開する企業やファーストフードチェーンを展開する企業に加え、個人又は家族経営などの飲食店とも競合しており、更に中食・内食市場において惣菜や弁当等を販売するコンビニエンスストアやスーパーマーケットを展開する企業とも競合する可能性があります。これらの当社グループの競合他社は、食品の価格、味や品質、メニューの豊富さ、店舗の立地、施設の魅力、雰囲気や居心地のよさ、スタッフの熟練度、レストランのブランドに対する社会的な評価、ポイントカード等の特典、税務上の取り扱い等において、当社グループより高い競争力を有する可能性があり、当社グループがこれらの競合他社に対して優位に立てない場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、日本では、現在のところ、レストランチェーンを展開する企業のレストラン店舗数が国内のレストラン店舗数全体に占める割合は、ファーストフードやコーヒーショップのチェーンを展開する企業の店舗数が全体の店舗数に占める割合と比較して相対的に低く、当社グループを含むレストランチェーンが更に成長する余地があると認識しておりますが、国内においてレストランチェーンが今後も成長を続けるとの保証はありません。

 

(3)消費者の嗜好の変化

 当社グループが展開するレストラン事業における売上は、飲食に関する消費者の嗜好や社会的な流行の影響を強く受けます。

 当社グループが消費者の嗜好等を正確に把握又は予測できない場合、ブランド転換や出店予定地域の調査等の施策が功を奏さない場合等においては、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 特に、当社グループのレストラン事業における主力ブランドであるガストは、当社グループにおいて最大の店舗数を有しており、当社グループの売上及び利益でも大きな比率を占めているため、ガストのメニュー・価格帯・サービス等のコンセプトが顧客からの支持を得られない場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)食品事故の発生

 当社グループの中心事業であるレストラン事業においては、食品の安全性確保が極めて重要です。たとえば、店舗、マーチャンダイジングセンター、取引先等において、食品等の安全・衛生・品質管理に問題があり、食品事故が発生した場合には、自主的な又は行政処分に基づく営業停止、業務停止、営業に係る許可の取消し、ブランドイメージや社会的信用の低下、売上の減少、対応費用の発生、当社グループに対する民事訴訟の提起等が発生する可能性があります。

 また、仮に、競合他社において食品事故等が発生した場合であっても、レストラン業界全体に対する評判・信用の低下や消費者の外食意欲の低下、事故の原因となった食材の在庫廃棄、入手困難に伴う価格の高騰等により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

(5)食材・間接材の調達困難・価格高騰

 当社グループにおいては、国内外のインフレーションの進行、疫病(鳥インフルエンザ等)の発生、天候不順・異常気象・自然災害の発生、エネルギーの不足、物流上の障害、政府による輸入制限処置の発動、国際的な漁獲制限、取引先の倒産又は事故・災害による供給停止、食品衛生上の問題又は放射能汚染等による出荷制限・風評被害、為替の変動、増税等により、原材料等の調達不安や価格高騰が発生した場合には、原価率の上昇等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)労務関連

 当社グループでは、多くのパートタイム・アルバイトの有期契約社員が、店舗及びマーチャンダイジングセンター等の業務に従事しております。2013年の労働契約法改正により、一定の有期契約社員に無期雇用社員への変更を請求できる権利が付与され、有期契約社員と無期契約社員の労働条件の不合理な差別的取り扱いが禁止されるほか、2016年10月からは短時間労働者に対する厚生年金及び健康保険の適用が拡大されるなど、有期契約社員を取り巻く法規制や労働環境には重大な変化が起こりつつあります。こうした労働関連法規制への対応や労働環境の変化により、当社グループが優秀なクルーを雇用できなくなる可能性や当社グループの人件費が高騰する可能性があります。また、当社グループにおいて労働関連法規制の違反が発生した場合は、規制当局から当社グループの業務改善が命じられること又は従業員からの請求を受けること等により、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)人材確保等

 当社グループでは、多くのパートタイム及びアルバイトの従業員が、店舗及びマーチャンダイジングセンター等での業務に従事しております。昨今、一部の外食業者においてパートタイム等の従業員を確保することができず、一部の店舗を閉鎖又は休業した事例が報道されました。当社グループではそのような事例は発生しておりませんが、賃金の上昇、求人費の増加、国内の労働力需要の増加に伴う従業員の確保困難等により採用環境が悪化した場合、当社グループが必要とする数の従業員を適切なコストで確保することができなくなり、必要な数の従業員を確保するための人件費の増加、出店計画等の見直し、一部店舗の一時営業停止等により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)不動産の賃借

 当社グループの本社及び多くのレストラン店舗は、土地及び建物を第三者から賃借しており、敷金や保証金を賃貸人に対して差入れている物件が大半を占めております。当社グループは、賃貸人に係る与信調査及び与信管理は行っておりますが、予期せぬ賃貸人の破産等が発生した場合は、当該敷金や保証金が回収不能となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループが新規の店舗を出店したり、賃借する建物の老朽化等に伴い店舗を移転せざるを得なくなったり、既存店舗の賃貸借の更新を行う場合において、景気の変動等により賃料相場が上昇したり、賃貸借期間の更新等に係る交渉が不調となったりした場合には、出店先又は移転先の店舗等を確保するまでに一定の時間及び費用を要する可能性や、当社グループが当初策定したとおりのレストラン店舗の出店又は移転が困難となる可能性があるとともに、店舗等に係る賃貸借契約の内容によっては不動産の賃借に係る費用が増加する可能性があり、これらの場合においては、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)天候不順等

 外食市場における需要は、天候不順、異常気象、災害・紛争等の発生、感染症の発生等により、消費者の外食機会及び外食意欲の減少等に伴って変動する場合があります。当社グループの業績は、天候不順等による需要の変動の影響を受ける可能性があります。

 

 

(10)中期事業計画

 当社グループは、「2017~2019年中期事業計画」を策定しております。当該中期事業計画では、店舗内外装の刷新、顧客の利用動機の把握とコミュニケーションツールの駆使による利用機会の増加、デリバリー事業やテイクアウトなど新規分野への積極的な取り組みによる既存店の売上げの成長、ロードサイド・駅前立地やショッピングセンター内出店など人口動態の変化に対応した新規出店の実施とブランド転換による店舗ポートフォリオの最適化により、安定かつ継続した売上成長の実現を目指すとともに、購買・加工・物流における最適化の継続的な実施と店舗オペレーションシステムの推進、コスト削減策の実行により、事業運営を最適化し利益率の向上を目指すこととしております。

 しかしながら、これらの施策の実施については、当社グループが顧客のニーズを正確に把握できないリスク、マーチャンダイジングセンター等及び物流の最適化などのコスト削減策を効率的に実行できないリスク、複数のブランドを効率的に維持又は管理できないリスク、適切な立地を発見又は確保できないリスク、優秀な従業員を確保できないリスクなどが内在しています。

 また、当社グループのこれらの経営計画は多くの想定に基づいて作成されておりますが、かかる想定通りとならない場合等には、当該計画における目標を達成できない可能性があります。また、当社グループが正確に認識又は分析していない要因又は効果により、当該計画の施策がかえって当社グループの競争力を阻害し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性も否定できません。

 

(11)経営陣への依存

 当社グループの経営は、代表取締役会長兼社長の能力と貢献に相当程度依存しております。当該役員のキャリアプラン、健康状態、家庭事情その他の何らかの理由により当該役員が辞任しその代替を確保できない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)IT(情報システム)への依存

 当社グループは、食材の仕入れ、配送システム、食品加工等のレストランの運営及び業務を、情報システムに依存しております。プログラムの不具合等やコンピュータ・ウイルス、外部からのサイバー攻撃等により、当社グループの情報システムに様々な障害が生じた場合には、レストランの効率的な運営や消費者に対する食品の適時の提供が阻害され、重要なデータを喪失し、又は対応費用が発生すること等により、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)財務報告に係る内部統制

 当社グループでは、財務報告の信頼性に係る内部統制の構築及び運用を重要な経営課題の一つとして位置付け、グループを挙げて管理体制等の点検・改善等に継続的に取り組んでおりますが、当社グループの財務報告に重大な欠陥が発見される可能性は否定できず、また、将来にわたって常に有効な内部統制を構築及び運用できる保証はありません。更に、内部統制に本質的に内在する固有の限界があるため、今後、当社グループの財務報告に係る内部統制が有効に機能しなかった場合や、財務報告に係る内部統制に重要な不備が発生した場合には、当社グループの財務報告の信頼性に影響が及ぶ可能性があります。

 

(14)多額の借入金及び財務制限条項への抵触

 当社グループは、金融機関を貸付人とする融資契約(シンジケートローン)を締結しており、多額の借入れを行っております。

 当社グループは、既存の借入れがあることから新たな借入れが制約されたり、景気の下降に脆弱であったり、自己資本比率が当社グループよりも高い競合他社と比較して競争力が劣ったりする可能性があります。

 また、当社グループの借入金のうち、融資契約(シンジケートローン)に基づく借入金については、財務制限条項が付されております。これに抵触した場合、貸付人の請求があれば本契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり、当社グループの財政状態及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があるとともに、かかる資金の確保ができない場合は、当社グループの他の借入れについても期限の利益を喪失することが予測され、当社グループの存続に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)減損会計の適用

 当社グループは、全国の多様な立地に多様なブランドを出店しております。今後、店舗収益性が低下した場合等には、店舗資産の減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループは、2017年12月31日現在、1,461億40百万円ののれんを連結財政状態計算書に計上しております。主要なブランドの内訳はガスト(761億11百万円)、ジョナサン(180億65百万円)、バーミヤン(156億27百万円)であり、事業収益性が低下した場合等は、のれんの減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なおこれらののれんについては非償却資産であります。

(16)税金費用

 会社の税務申告における損金処理については、一般に税務当局の調査の対象となります。最近、当社が税務上損金として処理した支払(当社がベインキャピタル・パートナーズ・LLCに対し支払った報酬等の一部の支払を含みます。)の一部が、税務当局からは損金として認定されなかったことがありました。当社は、当社とベインキャピタル・パートナーズ・LLCの間のマネジメント契約(2014年7月17日に締結したその変更契約を含み、以下「BCPLマネジメント契約」といいます。なお、BCPLマネジメント契約は、当社の上場時に終了しております。)に基づき、当社の上場時に20億円、2015年5月29日に残りの20億円をベインキャピタル・パートナーズ・LLCに対して支払っており、上記の支払金額の全額40億円を2014年12月期に会計上費用として計上するとともに、税務上損金として処理しております。当該処理やその他の当社の税務申告について、税務当局が当社と異なる見解を採用する場合、当社の申告する損金の全部又は一部が、税務当局から損金として認定されず課税所得が増加する結果、所得税費用が増加し、加算税・延滞税の支払を命じられる可能性があり、その場合当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(17)外国為替相場の変動

 当社グループは、食材の仕入先が世界各地にわたっており、現時点で外貨建で取引されている食材は全体の一部に留まっておりますが、かかる食材等のコスト及び価格は、直接的又は間接的に、為替の影響を受けます。当社グループは、現時点では為替リスクを軽減するためのヘッジは一切行っていないため、為替相場の変動により当社グループの事業、業績及び財政状態が悪化する可能性があります。

 

(18)自然災害等

 当社グループは、全国に店舗やマーチャンダイジングセンター等を配置しているため、大規模な地震・風水害・津波・大雪・感染症の大流行等が発生した場合、当社グループの本社や店舗・マーチャンダイジングセンター等の建物・機械設備等が被災し、又は店舗の営業、マーチャンダイジングセンター等の稼動、原材料の物流又は従業員の出勤に支障が生じ、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、そうした自然災害等により、ライフライン(水道、電気、ガス)の供給制限や供給停止、道路損壊による物流網の遮断、ガソリン等の調達難による配送・宅配業務の停止、取引先工場・倉庫等の被害、エネルギーや物資の不足、従業員の大規模な欠員等や公共交通機関の障害が発生した場合も、当社グループのレストランやマーチャンダイジングセンター等の稼動に支障をきたし又は顧客が当社グループの店舗に来店できないことにより、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 特に、当社グループのレストラン及びマーチャンダイジングセンター等は、首都圏に集中しているため、首都圏において大規模な地震による被害等が発生した場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(19)知的財産権

 当社グループは、「ガスト」、「バーミヤン」、「ジョナサン」等、当社グループが展開するレストランに係るロゴや、「ガスト チーズINハンバーグ」等のメニューに関する商標は、当社グループのレストランのブランドイメージやマーケティング上、非常に重要性が高いものと考え、当該商標を保護するため、適切な国や地域での取得に努めていますが、一部の国・地域によっては十分な知的財産権の取得がされていない可能性があります。

 また、当社グループは、自らの知的財産権を保全するため、当社グループの商標を不正に使用する第三者等に対し訴訟等を提起しなければならない事態が生じる可能性がありますが、当社グループの商標を不正に使用する第三者等を適時に発見できない可能性や、当社が提起した訴訟等において当社の主張が十分に認められない可能性があり、これらの場合には、当社グループの事業、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を与える可能性があります。

 

(20)インターネット等による風評被害

 過去に外食産業及びコンビニエンスストアなどにおいて、パートタイム・アルバイト従業員が、勤務に関連し不適切な画像をインターネットにおいて公表した結果、店舗の閉鎖・休業を実施した会社が存在しました。当社グループではかかる事例は発見されなかったものの、将来同様の事案が発生する場合や、当社グループが保有する商標等の不正利用、商品への異物混入や苦情など、インターネット上での様々な書き込みにより風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの競合他社等に対する風評被害であっても、外食市場全体の社会的評価や評判が下落することにより、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用にも影響を及ぼす可能性があります。

 

(21)個人情報の漏洩

 当社グループでは、モバイルサイトの運営、顧客アンケートの実施、宅配事業、ポイントカードの利用、代金の決済等において、多くの顧客の個人情報を保持しております。これらの個人情報が外部へ流出した場合、当社グループのブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性や、対応費用の発生等により当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(22)法規制

 当社グループの事業は、食品衛生法や労働基準法をはじめとする様々な法規制による制約を受けております。食品表示法などレストラン事業に関連する法規制が新たに制定され、又は司法・行政解釈や適用の変更等が行われた場合、これらの対応に要する費用の発生等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループにおいてこれらの法規制の違反が発生した場合は、規制当局から当社グループのレストランの営業停止等が命じられること等により、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 更に、外食産業では、過去には産地偽装が社会的問題となったことから、食品の不当表示に係る法改正が行われ、規制が強化されました。当社グループに将来同様の事案が発生し、又は当社グループが新たな法規制に違反する場合には、当社グループの事業、業績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

(23)訴訟その他の法的手続

 当社グループは、その事業の性質上、製造物責任や各種契約違反、労働問題等に関し、消費者、取引先、従業員等により提起される訴訟その他の法的手続の当事者となるリスクを有しています。当社グループが訴訟その他の法的手続の当事者となり、当社グループに対する敗訴判決が言い渡され又は当社グループにとって不利な内容の和解がなされた場合、当社グループの事業、業績、財政状態、評判及び社会的信用に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(24)持株会社体制

 当社は、グループ経営を高度化させ当社グループの競争力を高めるため、2016年1月1日付で持株会社体制に移行しました。これにより、当社は、グループ会社の経営管理等、当社グループ全体の統括管理機能に係る事業を中心に行うこととなり、また、当社の収益の大部分は当社のグループ会社からの経営管理料等及び受取配当となります。そのため、当社によるグループ会社の経営管理等の効果が十分に発揮されなかった場合には、当社グループの円滑かつ効率的な経営に支障が生じる可能性があり、また、グループ会社の収益動向や、会社法等の規制等によりグループ会社が当社に対して支払うことができる配当金額が制限されること等によって、当社に対して経営管理料等や配当を支払えない状況が生じた場合等には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

株式会社みずほ銀行等との借入契約

 当社は2013年6月17日付で、株式会社みずほ銀行をエージェントとするシニアファシリティ契約を締結しておりますが、2014年6月3日付及び2015年4月3日付で同契約の変更契約を締結しております。

これらの変更を含む、当該シニアファシリティ契約の主な契約内容は、以下のとおりであります。

1.契約の相手先

株式会社みずほ銀行、株式会社三菱東京UFJ銀行、株式会社新生銀行、株式会社日本政策投資銀行、株式会社三井住友銀行、三井住友信託銀行株式会社、他8社

 

2.借入枠

ファシリティA借入枠  600億円

ファシリティB借入枠 1,050億円

 

3.借入金額

ファシリティA及びB 当初借入金額 1,650億円 (2017年12月31日現在契約上の残高 1,237億円)

 

4.返済期限

ファシリティA:2013年9月30日より6ヶ月ごとに弁済(最終返済日2019年6月24日)

ファシリティB:最終返済日(2019年6月24日)に弁済

 

5.金利

TIBOR(東京銀行間取引金利)プラススプレッド

 なお、スプレッドの計算方法の概要については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 16.借入金(その他の金融負債を含む)」に記載しております。

 

6.主な借入人の義務

① 本契約において許容されるものを除き、書面による事前承諾なく第三者に担保提供を行わないこと

② 財務制限条項を遵守すること

 財務制限条項の主な内容は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 16.借入金(その他の金融負債を含む)」に記載しております。

 

株式会社みずほ銀行及び株式会社三菱東京UFJ銀行との金利スワップ契約

 当社は2015年3月27日付で、株式会社みずほ銀行及び株式会社三菱東京UFJ銀行と金利スワップ契約を締結しております。

 主な契約内容は、以下のとおりであります。

1.契約の相手先

株式会社みずほ銀行、株式会社三菱東京UFJ銀行

 

2.取引期間

自 2015年3月31日 至 2019年6月24日

 

3.想定元本

各社合計 1,492億円(ファシリティAに対応する443億円は2015年9月より6ヶ月ごとに減少し、残りファシリティBに対応する1,049億円は2019年6月まで一定)

 

4.取引形態

変動金利受取及び固定金利支払

 

株式会社みずほ銀行、株式会社三菱東京UFJ銀行及び株式会社三井住友銀行との限度貸付契約

 当社は2017年2月9日付で、株式会社みずほ銀行、株式会社三菱東京UFJ銀行及び株式会社三井住友銀行と限度貸付契約を締結しております。

 主な契約内容は、以下のとおりであります。

1.契約の相手先

株式会社みずほ銀行、株式会社三菱東京UFJ銀行及び株式会社三井住友銀行

 

2.貸付限度額

合計 300億円

 

3.資金引出(借入)累計額

120億円

 

4.コミットメント期間

自 2017年2月9日 至 2020年2月7日

 

5.返済方法

利息については2017年9月末日以降、元本については2020年9月末日以降、6ヶ月ごとの各応当日に分割返済(但し最終返済日は2025年2月9日)

 

6.金利

借入時の基準金利プラススプレッドの固定金利

 

7.主な借入人の義務

① 本契約において許容されるものを除き、書面による事前承諾なく第三者に担保提供を行わないこと

② 財務制限条項を遵守すること

 財務制限条項の主な内容は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 16.借入金(その他の金融負債を含む)」に記載しております。

 

株式会社みずほ銀行等との借入契約

 当社は2018年2月2日付で、既存借入金の返済のため株式会社みずほ銀行をエージェントとする銀行団と以下の金銭消費貸借契約を締結しております。

1.契約の相手先

株式会社みずほ銀行、株式会社三菱東京UFJ銀行、株式会社三井住友銀行、株式会社日本政策投資銀行、農林中央金庫及び三井住友信託銀行株式会社

 

2.借入金額

総額1,070億円 (トランシェA 80億円、トランシェB 990億円)

 

3.借入予定日

2019年6月24日

 

4.返済方法

利息については2019年7月31日より毎月末に後払い、元本については以下のとおり分割返済

トランシェA:2019年12月31日より6ヶ月ごとに弁済 (最終弁済日2024年12月31日)

トランシェB:2019年12月31日より6ヶ月ごとに弁済 (最終弁済日2027年12月31日)

 

5.金利

TIBOR(東京銀行間取引金利)プラススプレッド

 なお、スプレッドの計算方法の概要については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 39.後発事象」に記載しております。

 

6.主な借入人の義務

① 本契約において許容されるものを除き、書面による事前承諾なく第三者に担保提供を行わないこと

② 財務制限条項を遵守すること

 財務制限条項の主な内容は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 39.後発事象」に記載しております。

 

株式会社みずほ銀行、株式会社三菱東京UFJ銀行及び株式会社三井住友銀行との金利スワップ契約

 当社は2018年2月2日付で、株式会社みずほ銀行、株式会社三菱東京UFJ銀行及び株式会社三井住友銀行と金利スワップ契約を締結しております。

 主な契約内容は、以下のとおりであります。

1.契約の相手先

株式会社みずほ銀行、株式会社三菱東京UFJ銀行及び株式会社三井住友銀行

 

2.取引期間

自 2019年6月24日 至 2024年12月30日(想定元本80億円)

自 2019年6月24日 至 2027年12月30日(想定元本990億円)

 

3.想定元本

各社合計 1,070億円(想定元本は金利リスク減殺対象のローンの元本返済に対応し2019年12月より6ヶ月ごとに減少します。)

 

4.取引形態

変動金利受取及び固定金利支払

 

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。

 

(2)経営成績の分析

 当社はグループ経営理念『価値ある豊かさの創造』の具現化を目指し、一人ひとりのお客様の生活がより豊かになり、より快適に過ごしていただけるよう、地域に根差した店舗作りを推進しております。主な成長戦略として

 

1)既存プラットフォームの活用・拡大(既存店成長、新規出店、コスト最適化)、

2)新規成長ドライバーの開拓(M&A機会の積極的な追求、海外事業の積極展開)、

 

の2つを掲げ、経済情勢が極めて不安定な環境下においてファミリーレストラン業態の深化・拡大に取り組み、企業価値の向上に努めております。

 

 当連結会計年度における当社の主要施策の進捗は下記のとおりとなっております。

 

 まず、既存店成長のための施策として、以下の施策を実施いたしました。

 

・当社の垂直統合プラットフォームを活用し、安心安全でリーズナブルな商品を提供するとともに、お客様のニーズに応える商品開発を積極的に推進いたしました。

・時代に合わなくなった店舗デザインの改善や、1組当たり客数の変化に合わせた席数配置の変更、分煙の強化、宴会需要への対応など、より居心地のよい店舗環境を提供するためグループ全体で店舗のリモデルに取り組むとともに、各地域のお客様の嗜好や競争環境の変化に対応するためにブランド転換を実施し、ブランド配置の最適化を進めました。2017年のリモデル店舗数は295店、ブランド転換店舗数は25店であります。

・店舗のサービスレベル向上のため、お客様の声を聞き、お客様満足度を高める活動としてカスタマーボイスプログラムを実行し継続的に店舗サービスの改善に取り組んでおります。また、タブレット端末を使った店舗マネジメントシステムを導入し、オペレーションを視覚的に理解することにより習熟化を早めるなど、店舗オペレーションの改善と生産性の向上に継続的に取り組んでおります。

・スマートフォン向けアプリの導入や、ビッグデータを駆使したメニュー開発、販促プランの作成、新規出店計画の作成など、デジタルツールの活用やデータに基づいた経営計画の作成により確度の高い施策を実現しております。また、2018年にはすかいらーくグループ全体をカバーするアプリを導入予定であります。多彩なブランドを持つ当社の強みを活かし、お客様のその時々のニーズに対応するブランドからお得な情報を手にすることができるようになり、お客様の当社グループ内での回遊性が飛躍的に向上すると考えております。

・デリバリー事業(宅配)では対前年同期比8.8%の売上高成長を実現し、高齢化社会や女性の社会進出など、新しい利用動機に柔軟に対応しました。2018年も宅配事業は成長ドメインであると考え、配達時間の短縮や生産性向上のための投資を進めてまいります。

 

 次に、新規出店と新ブランド開発の状況は以下のとおりであります。

 

・新規出店は中期事業計画の主要施策でありますが、2017年は計画通り97店舗の新規出店を行いました(中期事業計画は約100店舗)。

・新ブランド開発では、「コト消費」への対応、郊外のロードサイド及びショッピングセンター対応、小スペースの駅前立地対応の3つの方針で開発を進めております。

 

 次に、コスト削減についての状況は以下のとおりであります。

・原価対策として、購買・加工・物流における最適化を継続的に実施しております。特に、サプライチェーンの更なる効率化を図るため、独立したルートで配送していたしゃぶ葉店舗への配送を既存ブランドの配送ルートへ取り込むことにより、グループ全体で配送費の削減を実現しています。なお、2017年は、お客様の来店促進のため戦略的に高付加価値メニューを提供したこともあり、原価率は前年同期より0.1%悪化の30.1%となりました。

・一般経費は、最低賃金の上昇や正社員のベースアップなどにより人件費が増加しましたが、間接材コスト低減の部門横断プロジェクトによるコスト削減などにより一部を相殺しました。その結果、販売費及び一般管理費の売上高比率は前年同期比1.0%悪化の61.7%となりました。

 

 以上の結果、当連結会計年度の売上収益は3,594億45百万円(前期比49億32百万円増)、営業利益は281億3百万円(前期比31億46百万円減)、税引前利益は255億15百万円(前期比34億37百万円減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は169億26百万円(前期比12億87百万円減)となりました。

 EBITDAは418億35百万円(前期比41億62百万円減)、調整後EBITDAは432億83百万円(前期比46億7百万円減)、調整後当期利益は169億42百万円(前期比12億74百万円減)となりました。当連結会計年度末時点での店舗数は3,145店舗(転換準備の為の未開店店舗1店舗。期首時点は3,068店舗)となりました。

 

 

(3)財政状態の分析

 当連結会計年度末における資産、負債及び資本の状況は以下のとおりであります。

 流動資産は329億60百万円で、主にたな卸資産及びその他の流動資産の減少により、前連結会計年度末に比べ60億37百万円減少いたしました。非流動資産は2,861億5百万円で、主に有形固定資産及びその他の無形資産の増加により、前連結会計年度末に比べ67億85百万円の増加となりました。

 総資産は3,190億65百万円で前連結会計年度末に比べ7億48百万円増加いたしました。

 また、流動負債は549億79百万円で、主にその他の流動負債及び未払法人所得税等の減少により、前連結会計年度末に比べ67億37百万円減少いたしました。非流動負債は1,386億77百万円で、主に長期借入金及びその他の金融負債の減少により前連結会計年度末に比べ37億26百万円減少いたしました。

 負債は合計1,936億56百万円で、前連結会計年度末に比べ104億63百万円減少いたしました。

 資本は合計1,254億9百万円で、前連結会計年度末に比べ112億11百万円増加いたしました。これは主に配当金支払いによる減少(76億19百万円)及び当期利益による増加(169億26百万円)によるものであります。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの売上は、経済情勢、消費者の嗜好の変化、他社との競合、天候不順、出店計画等による影響を受け、また当社の費用は、原材料価格、光熱費、不動産賃料、人件費等による影響を受けます。したがって、これらの変動要因が発生し、当社グループによる対応策が功を奏さなかった等の場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループの経営成績に影響を与える他の要因については、「4 事業等のリスク」をご参照下さい。

 

(5)経営戦略の現状と見通し

 厳しい経営環境の中、低価格ブランドのガストは安定的な収益を確保しており、まさに当社グループの核となるブランドとなっております。当社グループは、ガストブランドを中心とした各ブランドについて、既存店の収益力強化のためにオペレーションの改善及びお客様に支持される商品開発に取り組むとともに、マーケットの動向に合わせた新規出店及びブランドの転換を進めてまいります

 当社グループの経営戦略の現状と見通しの詳細については、「3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ11億28百万円減少し、150億94百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動の結果得られた資金は、315億10百万円(前期比45億19百万円減)となりました。これは主に、税引前利益が34億37百万円減少したこと及び法人所得税等の支払額が18億76百万円増加したことによるものであります。

 

投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動の結果使用した資金は196億6百万円(前期比29億44百万円増)となりました。これは主に、新店・転換・リモデルの店舗投資を含む有形固定資産の取得による支出が12億60百万円増加したこと、IT投資等による無形資産の取得による支出が4億73百万円増加したこと及び敷金及び保証金の差入による支出が6億48百万円増加したことによるものであります。なお、当社においては、投資活動による資産の増加から、現金及び現金同等物の支払が行われるまでの期間は、通常1~2か月となります。

 

財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動により使用した資金は130億78百万円(前期比82億66百万円減)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が70億円発生したこと及びリース債務の返済による支出が11億65百万円減少したことによるものであります。

 

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループは、『価値ある豊かさの創造』という経営理念、「ひとりでも多くのお客様に、安くておいしい料理を、気持ちのよいサービスで、清潔な店舗で味わっていただく」という指針のもと、和洋中をはじめとした各種テーブルレストランを中核事業に、現在、約3,000店舗を展開し、年間約4億人のお客様にご来店いただいております。今後も、それぞれの地域で皆様に喜ばれ、なお一層必要とされるお店作りを目指してまいります。

 当社グループは、このような経営の基本方針に基づいて事業を展開し、株主利益の増大化を図ってまいります。

当社グループの問題認識と今後の方針の詳細については、「3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。

(参考情報)

 当社グループは、経営成績の推移を把握するために、以下の算式により算出されたEBITDA等を重要な経営指標として位置づけており、当連結会計年度及び過去4年間のEBITDA、調整後EBITDA及び調整後当期利益の推移は以下のとおりであります。

(単位:百万円)

回次

国際会計基準

第3期

第4期

第5期

第6期

第7期

決算年月

2013年

12月

2014年

12月

2015年

12月

2016年

12月

2017年

12月

税引前利益

11,800

16,767

24,717

28,952

25,515

(調整額)

 

 

 

 

 

+ 支払利息

7,277

5,181

3,458

2,749

2,500

+ 期限前弁済に伴う借入金償還損及び

付随するヘッジ関連損益

3,906

+ その他の金融関連費用

235

55

40

23

107

- 受取利息

△78

△41

△33

△21

△17

- その他の金融関連収益

△577

△320

△376

△2

△2

+ 減価償却費及び償却費

12,701

12,964

13,400

13,984

13,464

+ 長期前払費用償却費

126

167

200

300

260

+ 長期前払費用(保証金)償却費

17

14

12

12

8

EBITDA(注1)(注5)(注6)

35,407

34,787

41,418

45,997

41,835

(調整額)

 

 

 

 

 

+ 固定資産除却損

773

787

1,268

976

722

+ 非金融資産の減損損失

1,414

677

649

949

720

- 非金融資産の減損損失の戻入れ

△32

△15

+ BCPLマネジメント契約に基づくアドバイザリー報酬額(注2)

700

4,542

+ 上場及び売出関連費用(注7)

258

1,417

260

21

+ 適格上場に伴う会計上の見積変更額

(注8)

1,231

調整後EBITDA(注3)(注5)(注6)

38,552

42,210

44,826

47,890

43,283

 

(単位:百万円)

回次

国際会計基準

第3期

第4期

第5期

第6期

第7期

決算年月

2013年

12月

2014年

12月

2015年

12月

2016年

12月

2017年

12月

当期利益

7,097

9,479

15,120

18,216

16,926

(調整額)

 

 

 

 

 

+ BCPLマネジメント契約に基づくアドバイザリー報酬額(注2)

700

4,542

+ 上場及び売出関連費用(注7)

258

1,417

260

21

+ 期限前弁済に伴う借入金償還損及び

付随するヘッジ関連損益

3,906

+ 適格上場に伴う会計上の見積変更額

(注8)

1,231

調整額小計(税引前)

4,864

5,959

1,491

21

調整額に対する税額(注9)

1,849

2,264

566

5

調整額小計(税引後)

3,015

3,695

925

16

調整後当期利益(注4)(注5)(注6)

10,112

13,174

16,045

18,216

16,942

 

(注1)EBITDA=税引前利益+支払利息+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+その他の金融関連費用(期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益を除く)-受取利息-その他の金融関連収益+減価償却費及び償却費+長期前払費用償却費+長期前払費用(保証金)償却費

・その他の金融関連費用は、連結純損益計算書上はその他の費用として記載しています。

・その他の金融関連収益は、連結純損益計算書上のその他の収益のうち、債務時効消滅益を除いた金額となります。なお、第3期から第5期まで及び第7期のその他の金融関連収益の額は、連結純損益計算書上のその他の収益の額と一致しております。

 なお、支払利息、その他の費用、受取利息、その他の収益(債務時効消滅益を含む)については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 29.受取利息・支払利息及びその他の収益・費用」をご参照下さい。

(注2)BCPLマネジメント契約とは、当社とベインキャピタル・パートナーズ・LLCの間のマネジメント契約を意味します。なお、同契約につきましては、2014年7月17日に締結した変更契約に基づき、当社が上場した時点で終了しております。

(注3)調整後EBITDA=EBITDA+固定資産除却損+非金融資産の減損損失-非金融資産の減損損失の戻入れ+BCPLマネジメント契約に基づくアドバイザリー報酬額(定期報酬含む)+上場及び売出関連費用(上場記念賞与含む)+適格上場に伴う会計上の見積変更額

(注4)調整後当期利益=当期利益+BCPLマネジメント契約に基づくアドバイザリー報酬額(定期報酬含む)+上場及び売出関連費用(上場記念賞与含む)+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+適格上場に伴う会計上の見積変更額+調整項目の税効果調整

(注5)EBITDA、調整後EBITDA及び調整後当期利益は国際会計基準により規定された指標ではなく、当社グループが、投資家にとって当社グループの業績を評価するために有用であると考える財務指標であります。当該財務指標は、非現金収支項目及びBCPLマネジメント契約に基づくアドバイザリー報酬額(定期報酬含む)や上場及び売出関連費用、期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益並びに適格上場に伴う会計上の見積変更額等の非経常的な費用項目(通常の営業活動の結果を示していると考えられない項目、あるいは競合他社に対する当社グループの業績を適切に示さない項目)の影響を除外しております。

(注6)当社グループにおけるEBITDA、調整後EBITDA、調整後当期利益は、競合他社の同指標あるいは類似の指標とは算定方法が異なるために、他社における指標とは比較可能でない場合があり、その結果、有用性が減少する可能性があります。

(注7)上場及び売出関連費用とは、当社株式の上場及び売出し時に発生したアドバイザリー報酬額、上場記念品購入費用等の一時的な費用であり、下記(注8)に記載の適格上場に伴う会計上の見積変更額を含んでおりません。

(注8)当社株式が適格上場(適用される証券法に基づく届出書により、又は当社株式が日本の証券取引所に上場することにより、当社の議決権の過半数に係る株式について金銭を対価とする公募又は売出しがなされることをいう。以下同じ。)の要件を満たすことにより、①当社が当社の役員及び従業員に付与した持分決済型の株式報酬(第1回新株予約権、第2回新株予約権及び第3回新株予約権)(以下「SO」という)及び②当社が当社の役員及び従業員との間で締結したCash-Settled Stock Appreciation Right Agreement(以下「SAR契約」という)に基づき、当該役員等による現金決済型株式評価益権(以下「SAR」という)の全部又は一部の行使が可能となり、また、③当社が当社の役員及び従業員との間で締結したDeferred Compensation Agreement(以下「DC契約」という)に基づき、当社はDC契約の相手方に対し、当該契約で定められた額の金銭(以下「DC」という)を交付する義務が生じることとなりました。SO、SAR及びDCの会計処理に用いる見積りに関しては、適格上場の成立が重要な影響を及ぼしており、当社株式が適格上場の要件を満たしたことに伴い、当該会計処理に用いる見積りに変更が生じました。「適格上場に伴う会計上の見積変更額」とは、SO、SAR及びDCに関する権利確定期間及び失効数の見積りの変更に伴う、当該会計処理に用いる見積りに対する影響額をいいます。

(注9)適用税率はそれぞれ、第3期38.0%、第4期38.0%、第5期38.0%、第7期25.6%であります。なお、前連結会計年度においては、調整額は発生しておりません。