第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間及び本四半期報告書提出日(2020年5月21日)現在において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について以下の追加すべき事項が生じております。

 

(追加事項)

 新型コロナウイルス感染症の拡大により、店舗の営業時間の短縮や閉店、来店客数の減少などの影響が出ており、当該影響が長期に及ぶ場合には当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

(a)財政状態

 当第1四半期連結会計期間末における資産、負債及び資本の状況は以下のとおりであります。

 流動資産は344億25百万円で、主に現金及び現金同等物及び営業債権及びその他の債権の減少により、前連結会計年度末に比べ22億33百万円減少いたしました。非流動資産は4,220億23百万円で、主に有形固定資産の増加により、前連結会計年度末に比べ47億2百万円増加いたしました。

 総資産は4,564億48百万円で前連結会計年度末に比べ24億69百万円増加いたしました。

 また、流動負債は985億14百万円で、主に短期借入金の増加及び法人税の支払等による未払法人所得税等の減少により、前連結会計年度末に比べ9億26百万円増加いたしました。非流動負債は2,268億73百万円で、主に長期借入金の増加及びその他の金融負債の増加により、前連結会計年度末に比べ32億99百万円増加いたしました。

 負債は合計3,253億87百万円で、前連結会計年度末に比べ42億25百万円増加いたしました。

 資本は合計1,310億61百万円で、前連結会計年度末に比べ17億56百万円減少いたしました。これは主に配当金支払による減少(19億75百万円)及び当四半期利益による増加(2億48百万円)によるものであります。

 

(b)経営成績

 当社グループの経営理念は『価値ある豊かさの創造』です。「ひとりでも多くのお客様に 安くておいしい料理を 気持ちのよいサービスで 清潔な店舗で味わっていただく」という私達のミッションを実現し、お客様の生活がより豊かになるよう、地域に根差した店舗づくりを推進しております。

 

 昨今の厳しい外部環境の中、継続的にお客様にご支持いただくために、2020年も「店舗と従業員への投資」を最重要経営方針と位置付け実行してまいります。

 

 すかいらーくグループのブランドポートフォリオを通じてお客様の多様なライフスタイルや地域毎のお客様ニーズへ対応し、お客様に最高の店舗体験を味わっていただくために、グループ全体で18店舗の新規出店、14店舗の業態転換、10店舗のリモデル(注1)を行いました。主なハイライトとして、新型ファミリーレストランのポジションにある「しゃぶ葉」やテイクアウト需要にも対応する「から好し」の急速な多店舗展開(2020年3月末店舗数 「しゃぶ葉」271店舗、「から好し」83店舗)、滞在型の「むさしの森珈琲」の出店、「バーミヤン」の地方出店の再開等を積極的に推進いたしました。また店舗のテーブル端末やキャッシュレス決済等の新機能を追加し、お客様の利便性向上に努めました。デリバリー事業(宅配)もお客様のオーダーシステムの改善や配送効率化による配達時間の短縮化に取り組み、前年同期比+3.1%の売上成長を実現しました。

 しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で2月より徐々に売上高が減少し、既存店前年比は2月は△0.4%、3月は△23.9%となっており、当四半期連結会計期間の減益要因の主因となっております。

 

 次に、従業員の働く環境を整えワークライフバランスを向上させるために、店舗営業時間の見直しに加え、店舗オペレーション動画マニュアルの導入を推進しています。加えて、すかいらーくグループでは、2019年9月1日より、グループ全店舗での敷地内禁煙を実施しています。お客様、そして働く従業員の健康増進と職場環境の改善を目的として、法令に先立ち実施することにいたしました。

 

 コスト削減についてですが、まず原価対策として、購買・加工・物流における最適化を継続的に実施しております。特にサプライチェーンの更なる効率化を図るため、独立したルートで配送していたしゃぶ葉店舗への配送を既存業態の配送ルートへ取り込むことにより、グループ全体で配送費の削減を実現しています。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による売上高減少で加工・物流の効率が悪化し、当第1四半期連結累計期間の原価率は前年同期より0.6%悪化し31.0%となりました。

 

 一般経費は、店舗数の増加、最低賃金の上昇や正社員のベースアップなどを要因とし人件費が増加したことなどにより、販売費及び一般管理費の売上高比率は前年同期比4.2%悪化の67.3%となりました。

 人件費に関しましては、継続的な単価上昇と採用難の高止まりが予測されるため、複合的な対応が必要と考えております。店舗の作業負荷を軽減し従業員が働きやすく、働き続けやすい職場環境を構築し、デジタル化によるビジネス基盤の強化を図ることで生産性の向上を推進し、人件費の高騰に対応していきたいと考えております。

 

 以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上収益は867億39百万円(前年同期比71億43百万円減)、営業利益は40百万円(前年同期比54億55百万円減)、税引前四半期損失は8億12百万円(前年同期税引前四半期利益41億76百万円)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は2億48百万円(前年同期比24億60百万円減)となりました。

 EBITDA(注2)は124億6百万円(前年同期比55億34百万円減)、調整後EBITDA(注3)は138億6百万円(前年同期比48億35百万円減)、調整後四半期利益(注4)は2億48百万円(前年同期比27億37百万円減)となりました。当第1四半期末時点での店舗数は3,263店舗(転換準備の為の未開店店舗2店舗。期首時点は3,258店舗)となりました。

 

(注1)リモデルとは店舗内外の改装であり、当社は毎年約200~300店舗のリモデルを行ってまいりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるキャッシュ・フロー減少への対応として、本年度は当四半期連結会計期間以降のリモデルの実施計画を全て中止いたしました。

(注2)EBITDA=税引前利益(税引前四半期利益)+支払利息+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+その他の金融関連費用(期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益を除く)-受取利息-その他の金融関連収益+減価償却費及び償却費+長期前払費用償却費+長期前払費用(保証金)償却費

・その他の金融関連費用は、要約四半期連結純損益計算書上はその他の費用として記載しています。

・その他の金融関連収益は、要約四半期連結純損益計算書上はその他の収益として記載しています。

(注3)調整後EBITDA=EBITDA+固定資産除却損+非金融資産の減損損失-非金融資産の減損損失の戻入れ+上場及び売出関連費用

(注4)調整後当期利益(調整後四半期利益)=当期利益(四半期利益)+上場及び売出関連費用+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+IFRS第9号「金融商品」(2014)適用に伴う金融負債の条件変更に係る関連損益(会計方針変更による遡及適用に伴う影響額の再調整含む)+調整項目の税効果調整

(注5)上場及び売出関連費用とは、当社株式の上場及び売出し時に発生したアドバイザリー報酬額等の一時的な費用であります。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ17億26百万円減少し、172億22百万円となりました。当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、67億60百万円(前年同期比122億77百万円減)となりました。これは主に、税引前四半期損失の計上及び営業債務及びその他の債務の増減額が36億62百万円減少したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、56億27百万円(前年同期比3億65百万円減)となりました。これは主に、新店・転換・リモデルの店舗投資を含む有形固定資産の取得による支出が58百万円増加したこと及びIT投資等による無形資産の取得による支出が3億94百万円減少したことによるものであります。なお、当社においては、投資活動による資産の増加から、現金及び現金同等物の支払が行われるまでの期間は、通常1~2か月となります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により使用した資金は、28億46百万円(前年同期比109億81百万円減)となりました。これは主に、短期借入れによる収入が50億円増加したこと、短期借入金の返済による支出が30億円増加したこと、長期借入れによる収入が20億円増加したこと、長期借入金の返済による支出が55億円減少したこと及び配当金の支払による支出が22億58百万円減少したことによるものであります。

(3)経営方針・経営戦略等

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、2月より徐々に売上高が減少しており、既存店前年比は2月は△0.4%、3月は△23.9%、4月は△58.2%となっております。

 2月から3月下旬頃までは、感染者が発生している都道府県のファミリー層やシニア層、インバウンドのお客様を中心に客数の減少が見られました。

 その後、感染者が全国レベルで増加したことに加え、3月下旬の東京都の外出自粛要請、4月上旬の緊急事態宣言の発出などにより、大幅な客数減となりました。

 

 これに対し、当社は以下の対応及び対策を実施しております。

 

・行政からの要請に応じ、迅速に店舗の閉店や営業時間短縮を実施しています。

・お客様、従業員を含む関係者の安全を最優先にあらゆる感染防止対策を講じ、時間を限定した上で外食企業と

して必要な食の場を提供しています。

<感染防止対策の一例>

- お客様に入店時のアルコール除菌依頼や空間の除菌・抗菌を行う機器の設置、定期的な除菌清掃

- ソーシャルディスタンスを確保するための客席レイアウトの見直しや客席の定期的な換気

- 全従業員へのマスク支給や手洗い、体調管理などの徹底等

 

・テイクアウトや宅配のニーズに最大限対応するため、人的リソースの最適化やメニューの拡充をしています。

・すべての経費や設備投資を見直し、不要不急の支出を可能な限り抑制しています。

 

 また、新型コロナウイルスの影響が継続した場合に備え、2020年3月31日に株式会社みずほ銀行をアレンジャーとし株式会社みずほ銀行、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社三井住友銀行が参加するシンジケートローン方式による400億円のコミットメントライン契約を締結しております。新型コロナウイルスの影響はさらに長期化する可能性もありますので、引き続き状況を注視し、今後の資金調達に万全を期して対応してまいります。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(6)経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおり、当第1四半期連結累計期間において、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を追加しております。

 

(参考情報)

 当社グループは、経営成績の推移を把握するために、以下の算式により算出されたEBITDA等を重要な経営指標として位置づけており、前第1四半期連結累計期間及び当第1四半期連結累計期間のEBITDA、調整後EBITDA及び調整後四半期利益の推移は以下のとおりであります。

 

(単位:百万円)

回次

第9期

第1四半期

連結累計期間

第10期

第1四半期

連結累計期間

会計期間

自2019年1月1日

至2019年3月31日

自2020年1月1日

至2020年3月31日

税引前四半期利益(△損失)

4,176

△812

(調整額)

 

 

+ 支払利息

1,301

667

+ その他の金融関連費用

21

188

- 受取利息

△3

△3

- その他の金融関連収益

+ 減価償却費及び償却費

12,367

12,299

+ 長期前払費用償却費

78

66

+ 長期前払費用(保証金)償却費

0

0

EBITDA(注1)(注4)(注5)

17,940

12,406

(調整額)

 

 

+ 固定資産除却損

254

70

+ 非金融資産の減損損失

446

1,330

調整後EBITDA(注2)(注4)(注5)

18,640

13,806

 

(単位:百万円)

回次

第9期

第1四半期

連結累計期間

第10期

第1四半期

連結累計期間

会計期間

自2019年1月1日

至2019年3月31日

自2020年1月1日

至2020年3月31日

四半期利益

2,708

248

 

 

 

(調整額)

 

 

+ IFRS第9号「金融商品」(2014)適用に伴う金融負債の条件変更に係る関連損益(注8)

466

調整額小計(税引前)

466

調整額に対する税額(注7)

△188

調整額小計(税引後)

278

調整後四半期利益(注3)(注4)(注5)

2,986

248

(注1)EBITDA=税引前利益(税引前四半期利益)+支払利息+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+その他の金融関連費用(期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益を除く)-受取利息-その他の金融関連収益+減価償却費及び償却費+長期前払費用償却費+長期前払費用(保証金)償却費

・その他の金融関連費用は、要約四半期連結純損益計算書上はその他の費用として記載しています。

・その他の金融関連収益は、要約四半期連結純損益計算書上はその他の収益として記載しています。

(注2)調整後EBITDA=EBITDA+固定資産除却損+非金融資産の減損損失-非金融資産の減損損失の戻入れ+上場及び売出関連費用

(注3)調整後当期利益(調整後四半期利益)=当期利益(四半期利益)+上場及び売出関連費用+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+IFRS第9号「金融商品」(2014)適用に伴う金融負債の条件変更に係る関連損益(会計方針変更による遡及適用に伴う影響額の再調整含む)+調整項目の税効果調整

(注4)EBITDA、調整後EBITDA及び調整後当期利益(調整後四半期利益)は国際会計基準により規定された指標ではなく、当社グループが、投資家にとって当社グループの業績を評価するために有用であると考える財務指標であります。当該財務指標は、非現金収支項目や上場及び売出関連費用、期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益並びにIFRS第9号「金融商品」(2014)適用に伴う金融負債の条件変更に係る関連損益(会計方針変更による遡及適用に伴う影響額の再調整含む)等の非経常的な費用項目(通常の営業活動の結果を示していると考えられない項目、あるいは競合他社に対する当社グループの業績を適切に示さない項目)の影響を除外しております。

(注5)当社グループにおけるEBITDA、調整後EBITDA及び調整後当期利益(調整後四半期利益)は、競合他社の同指標あるいは類似の指標とは算定方法が異なるために、他社における指標とは比較可能でない場合があり、その結果、有用性が減少する可能性があります。

(注6)上場及び売出関連費用とは、当社株式の上場及び売出し時に発生したアドバイザリー報酬額等の一時的な費用であります。

(注7)調整額に対する税額を算出する際の適用税率は前第1四半期連結累計期間において40.4%であります。

(注8)第8期第1四半期連結会計期間よりIFRS第9号「金融商品」(2014)を適用しております。これに伴い、金融負債の認識の中止を伴わない条件変更に係る会計方針の変更を遡及的に適用しておりますが、過年度において公表した経営指標の比較可能性を担保するために、前第1四半期連結累計期間においてIFRS第9号「金融商品」(2014)の適用後の会計方針に従って計算した支払利息686百万円と、適用前の会計方針に従って計算した支払利息221百万円との差額466百万円を調整しております。なお、金融負債の認識の中止を伴わない条件変更に係る会計方針の変更の遡及的適用による影響は、2019年6月24日に全額返済した借入金のみに関連するものであるため、全額返済後の第9期第3四半期連結会計期間以降は発生しておりません。

 

3【経営上の重要な契約等】

株式会社みずほ銀行、株式会社三菱UFJ銀行及び株式会社三井住友銀行とのコミットメントライン契約

当社は、運転資金の確保及び財務基盤の安定性向上のために機動的かつ安定的な資金調達手段を確保することを目的として、2020年3月31日に以下の内容のコミットメントライン契約を締結しております。

 

1.契約の相手先

株式会社みずほ銀行、株式会社三菱UFJ銀行及び株式会社三井住友銀行

 

2.コミットメント額(極度額)

400億円

 

3.コミットメント期限

2021年3月31日

 

4.貸付期間

各貸付につき1ヶ月

 

5.元本及び利息弁済方法

貸付毎に弁済期日に一括弁済

 

6.金利

TIBOR(東京銀行間取引金利)プラススプレッド

 

7.主な借入人の義務

①本契約において許容されるものを除き、書面による事前承諾なく第三者に担保提供を行わないこと

②財務制限条項を遵守すること

財務制限条項の主な内容は以下のとおりであります。

・各四半期末のネット・レバレッジ・レシオ(※1)が4.00を超えないこと

・2020年中間期及び2020年期末で連続して連結税前利益をマイナスとしないこと

・2020年中間期及び2020年期末の連結純資産を前年同期比75%以上に維持すること

(※1)ネット・レバレッジ・レシオ=連結純負債/直前12ヶ月の連結EBITDA(※2)

(※2)当該契約における連結EBITDAは、国際会計基準における連結営業利益に連結営業利益の計算において控除される減価償却費、償却費、非現金支出項目の調整の他、本ローン契約における借入先である金融機関等との契約上の取決めによって調整される項目を含んでおります。