第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「1st for you.あなたにとっての、いちばんへ。」をグループ経営理念としております。また、この理念に基づき、以下を経営の基本方針としております。

・当社は、当社グループに関わるすべての人が、いつまでも美しく、健康で心豊かな生活を送れるよう奉仕してまいります。

・当社は、これからの高齢化社会を支えるため、セルフメディケーションを推進し、お客様とその大切な人の健康を守る「かかりつけ薬局」として貢献していきたいと考えております。

・当社は、美と健康の分野で、常に新しい価値の創造とまごころを込めたサービスを提供することにより、“美と健康の分野になくてはならない企業グループ”を目指してまいります。

・当社は、美と健康を通じて、すべてのステークホルダーから信頼され支持される企業グループを目指し、そのための努力を惜しまず、常に挑戦し、成長し続けてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、“美と健康の分野においてなくてはならない企業グループ”となり、更に、将来的に“美と健康の分野でアジアNo.1”となることを目指しております。

その過程における経営目標として「2024年3月期 グループ売上高 1兆2,000億円、営業利益率 6.5%以上、ROE 10%以上」を設定しております。

(注)上記目標とする経営指標は従来ベースで記載しておりますが、株式会社ココカラファインとの株式交換契約を2021年6月29日に開催された両社の定時株主総会において、承認されております。

 

(3)経営環境

① 市場環境

 わが国経済は新型コロナウイルスの影響により、企業収益や業況感は厳しさが残り、感染症が再拡大する中で、雇用・所得環境に持ち直しの動きがみられたものの、新型コロナウイルスの終息時期やその影響範囲が依然として不透明な状況であり、消費環境は厳しい状況で推移しております。

 

② 競合他社の状況

 ドラッグストア業界においては、業種・業態を超えた競合企業の新規出店、商勢圏拡大に向けた新たなエリアへの侵攻、M&Aによる規模拡大、同質化する異業種との競争、それらが要因となる狭小商圏化など厳しい状況が継続しております。

 

③ 顧客動向

 少子高齢化や都市部への人口流入など社会構造が変化を続ける環境の中で、当社はお客さまのライフスタイルの変化や嗜好・ニーズを的確に捉えてまいりました。例えば厚生労働省がすすめる「健康サポート薬局」の認可と地域医療連携を進めることで、高齢者を含めたすべての人の健康をサポートしております。他方で池袋Part2店などの新しいフォーマットの店舗展開により、若い世代や女性を中心としたお客様に多くご利用いただいております。

 また新型コロナ影響により不透明感の拭えないインバウンド需要ですが、当社のブランド力や知名度を活用し、訪日できない多くの外国のお客様にも越境ECや現地に展開する当社店舗をご利用いただいております。

 

④ 法改正

 今後、定期的に実施される調剤報酬及び薬価の改正により一定程度の影響を受ける可能性もありますが、引き続き健康サポート薬局化の推進や技術料の向上を進めることで、調剤事業の拡大とその影響の最小化に努めております。

 

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは、“美と健康の分野においてなくてはならない企業グループ”となり、更に、将来的に“美と健康の分野でアジアNo.1”となることを目指しております。重点戦略を国内とグローバルに分け設定し、国内戦略として「お客様のライフステージに応じた価値提供」を戦略テーマに3つの重点戦略、①利便性の追求-お客様との繋がりの深化、②独自性の追求-体験やサービス提供の新化、③専門性の追求-トータルケアの進化と、グローバル戦略として「アジア市場での更なるプレゼンス向上」を戦略テーマに④グローバル事業の更なる拡大を重点戦略として設定し、取組んでまいります。

 

国内における重点戦略及び対処すべき課題は、次のとおりであります。

 

① 利便性の追求 – お客様との繋がりの深化

 当社グループは、社会全体のデジタル化が進み、お客様のライフスタイルが変化しつつある中で、一人ひとりのお客様と深く繋がっていくことでニーズを的確に捉え、最も身近な存在となることが必要と考えております。そのため、デジタルと店舗網を活用したお客様に届ける仕組みづくり、様々な買い物スタイルの提供など、利便性を追求していくことで、お客様により深く寄り添う企業を目指してまいります。

 

② 独自性の追求 – 体験やサービス提供の新化

 当社グループは、激しい競争環境の中で、お客様との様々な接点から蓄積されたデータと高いマーケティング分析力を活かし、お客様の価値観に基づいた商品・サービスや店舗モデルの開発、メーカー様向け広告配信事業の展開など、当社ならではの独自性を追求していくことで、お客様に選ばれる企業を目指してまいります。

 

③ 専門性の追求 – トータルケアの進化

 当社グループは、少子高齢化が進み、健康長寿社会の実現を目指す我が国においては、様々なお客様のライフステージに応じた質の高いサービスを提供することで、地域社会により大きな安心と喜びを提供していくことが求められていると考えております。そのため、セルフメディケーションの推進やオンラインを活用した服薬指導・接客などに加え、当社の強みである心と身体の両面でのビューティーケアなど、専門性を追求していくことで、地域包括ケアシステムを支え、すべての人がいつまでも美しく、健康で心豊かな生活を送れるよう取組んでまいります。

 

グローバルにおける重点戦略及び対処すべき課題は、次のとおりであります。

 

④ グローバル事業の更なる拡大

 当社グループは、アジアを中心とした新たな進出国の開拓や海外店舗展開、越境EC事業の拡大を図るため、海外SNSの活用やグローバル会員獲得によるアプローチ強化、グローバルで活躍する人材の開発、海外で支持される商品の開発などに積極的に取組むことで、美と健康への意識が高まっているアジア地域での事業規模拡大とプレゼンス向上を目指してまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクには以下のようなものがあります。

 ただし、文中の将来に関する記載は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、また、以下の記載は必ずしもすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。

 なお、各リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響については合理的に予見することが困難であるため記載していませんが、当社グループはこれらのリスクに対する管理体制を「第4提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおり整備し、リスクマネジメント活動を行っています。

 

(1)新型コロナウイルス感染症の影響について

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大による影響により企業活動や消費活動に影響を受け、先行き不透明な状況が生じております。当社グループにおいても、今後、当社が事業を展開している地域や当社店舗において感染者が発生し営業継続に支障をきたした場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積への反映については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

(2)事業環境に関するリスク

① 競合状況の発生、競争の激化について

当社グループは、同業のドラッグストアに加えて、スーパー、コンビニエンスストア、ディスカウントストア等の小売業や、ネット通販等の店舗を持たないeコマース企業とも競合しています。これらの企業との競争が激化することにより当社グループの事業計画や業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、これらの企業との競争のために、各種販売促進対策、PB(プライベートブランド)商品を含む商品・サービスの品揃えの強化や品質の向上、多様な店舗フォーマットやデジタル・マーケティングの推進を実施しています。

 

② インバウンド需要について

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受ける前は、当社グループの店舗は多くの外国人観光客にご利用いただいていましたが、今後もこれらの国における政治・経済情勢や自然災害・伝染病等の発生によって、日本への渡航規制や訪日外国人の減少が起きた場合には、インバウンド需要が減少して当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 法的規制について

i) 出店に関する規制等について

当社グループは、1,000㎡超の店舗の新規出店及び既存店の増床等について、「大規模小売店舗立地法」による規制を受け、都道府県知事(政令指定都市においては市長)への届出が義務付けられています。また、「大規模小売店舗立地法」の規制に準じて、地方自治体との調整が必要になる場合があります。このため、新規出店及び既存店舗の増床等において、出店地域によっては出店政策に影響を及ぼす可能性があります。

 

ii) 「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(以下「医薬品医療機器等法」)による規制について

医薬品医療機器等法上、医薬品、医療機器等を販売するためには、薬局開設許可、店舗販売業許可、高度管理医療機器等販売業許可など、各都道府県知事の許可等が必要とされています。また、医薬品の販売方法(要指導医薬品及び第1類医薬品については薬剤師のみが、第2類医薬品及び第3類医薬品については薬剤師又は医薬品登録販売者が、販売しなければならない)・陳列方法(医薬品の分類ごとに陳列しなければならないこととされ、かつ、要指導医薬品、第1類医薬品及び指定第2類医薬品については陳列場所が指定)や、医薬品販売時の情報提供及び販売記録の作成・保存等についても医薬品医療機器等法上、規制されています。

医薬品等の販売や陳列等については医薬品医療機器等法により広く規制されていることから、医薬品医療 機器等法が改正された場合には、店舗の営業等に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 薬剤師等の確保について

医薬品医療機器等法上、薬剤師が薬局を、薬剤師又は医薬品登録販売者が店舗販売業の店舗を、実地に管理しなければならないとされ、また、医薬品の販売は薬剤師又は医薬品登録販売者が行わなければならないこととされています。更に、「薬剤師法」では、調剤業務は薬剤師が行わなければならないとされています。このため、店舗展開においては薬剤師及び医薬品登録販売者を確保することが重要となり、十分に確保できない場合には当社グループの事業計画や業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、雇用条件や職場環境の改善等を行うとともに、積極的な採用活動を通じて安定した人材確保に努めています。

 

⑤ 人材の確保と育成について

代表取締役を始めとする取締役及び従業員は、当社グループ経営に重要な役割を果たしています。取締役等の経営幹部が業務執行をできない事態が生じた場合、当社グループの事業計画や業績に影響を及ぼす可能性があります。従業員については、事業拡大に応じた人材の確保、教育、育成を行っていますが、他社からの引き抜き等により人材確保が十分にできなかった場合には、当社グループの事業計画や業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、優れた人材を確保することによる採用コスト・人件費の増加や、従業員の育成において継続的に研修コストの増加が生じた場合には、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 薬価基準及び調剤報酬の改定について

調剤売上高は、薬剤収入と調剤技術に係る収入で構成されておりますが、薬価基準及び調剤報酬は法令により定められています。現在、国民医療費の抑制策として調剤報酬及び薬価基準の改定が実施されていますが、改定の内容によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 事業運営に関するリスク

① 医薬品の販売について

当社グループの店舗のうち、調剤専門薬局及び調剤併設店舗においては、調剤監査システム等の導入により、万全の管理体制の下、調剤過誤の発生の防止に細心の注意を払っています。また、要指導医薬品及び一般用医薬品についても、販売時における適正な情報収集と情報提供を行い、正しい服用方法、濫用防止に努めています。

しかしながら、調剤薬の不具合や調剤過誤等により、将来、訴訟を提起されるようなことがあった場合には、経済的損失を被るだけではなく、当社グループの社会的信用を損なう等の理由により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② PB商品について

当社は、PB商品の開発・販売を行っています。開発にあたっては消費者ニーズの分析や販売動向の予測を行い、新商品の開発や商品力の強化を進めています。また、関係法令を遵守し、取引先を含めた品質管理の徹底、外装やパッケージ等の表示・表現等の適正化を図っています。しかしながら、当社PB商品に起因する事故等が発生した場合や、PB商品が消費者ニーズに合致しなくなった場合には、当社に対する信頼の低下、売上高の低迷等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 店舗展開について

出店候補地については、同業のドラッグストアだけではなく、他の小売店や飲食店等との競合が発生して、思うように確保できない場合があります。また、出店交渉の進捗状況、賃貸人側の事情、「大規模小売店舗立地法」の許可の進捗等により着工が遅れる場合もあります。このような場合には、出店計画が予定どおりに進まなかったり、変更となることにより、当社グループの事業計画や業績に影響を及ぼす可能性があります。

店舗賃貸借契約においては、敷金や保証金、建設協力金等の預託・貸付を行うことがあり、与信には十分な注意を払っていますが、賃貸人が倒産等の状況に至った場合、敷金・保証金、建設協力金等を回収することができなくなることにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

④ 情報漏洩、システム障害等について

当社グループは、「個人情報の保護に関する法律」に定められている個人情報取扱事業者として個人情報に係る義務の遵守が求められます。当社グループにおいては、膨大な会員情報や調剤に関する情報等の個人情報を保有しているため、内部管理体制の強化を図り、個人情報の管理については細心の注意を払っています。同様に、当社グループは様々な機密情報を保有しており、情報セキュリティ委員会を設け、情報ネットワークやシステムには安全対策を施していますが、外部からの不正アクセスやコンピューターウィルスによる攻撃、従業員その他の関係者の悪意又は過失による流出といった事態により、これらの情報が漏洩した場合は、損害賠償請求や社会的信用の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、何らかの理由により情報システムや物流システムに障害が発生した場合には、店舗での営業、その他重要な業務やサービスの停止等を引き起こし、当社グループの事業計画や業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 保有資産の価値の変動について

当社グループは、有価証券等の金融資産を保有しており、その時価の変動によっては評価損が発生する可能性があります。また、店舗をはじめとする事業用の資産や企業買収の際に生じるのれん等の様々な有形・無形の資産を保有しており、店舗の収益性の変化等によって、これらの資産の減損処理を行うことが必要となった場合には、当社グループの経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 海外事業について

当社グループは、マーケットの拡大が期待できる地域として特にアジア地域に重点を置いて海外事業を展開していますが、これらの地域において、政治・経済情勢、対日感情、労働環境、法的規制等の変化や、労働問題、大規模なデモ活動、テロ行為、自然災害、感染症の流行等が発生した場合、当社グループの事業計画や業績に影響を与える可能性があります。

 

(4)その他のリスク

① 自然災害、重大な感染症、気候変動等について

当社グループの事業展開地域において、地震・台風・洪水等の自然災害や重大な感染症が発生した場合や、お取引先や仕入・流通ネットワークに影響を及ぼす何らかの事故等が発生した場合には、当社グループの店舗その他の施設への物理的な被害、販売活動や仕入・流通活動の制限、人的被害、お客様数の減少等が起きることが考えられます。これらの場合に備えて、事業継続への対策を講じていますが、営業時間の短縮や営業の中止等によって当社グループの事業計画や業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは、気候等の状況を考慮して販売計画を立てていますが、これらの状況が想定外に変化した場合には、一部の商品の需要が低下する等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 株式会社ココカラファインとの資本業務提携及び経営統合について

当社は、株式会社ココカラファイン(以下「ココカラファイン」)との経営統合に関する基本合意書及び経営統合に向けた資本業務提携に関する契約を2020年1月31日付で締結し、業務提携におけるPB商品の相互供給及びMD(マーチャンダイジング)の展開、NB(ナショナルブランド)商品・調剤の仕入れ一本化及びMDの統合、販売促進・共同購買及び決済契約の共通化、店舗運営の効率改善の各分野での協業、並びに資本提携におけるココカラファインによる当社を割当先とする新株式の発行を行い、両者間の協議を通じた相互協力を開始しました。

また、経営統合の検討の結果、2021年2月26日付で経営統合契約を締結し、当社及びココカラファインの株主総会の承認並びに経営統合を行うにあたり必要な許認可の取得等を前提に、2021年10月1日をもって経営統合することといたしました。

経営統合に向けて万全の準備を進めておりますが、資本業務提携の実施及び経営統合の手続きの進捗によっては、当社グループの事業計画や業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、企業収益や業況感は厳しさが残り、設備投資も減少しており、感染症が再拡大するなかで、雇用・所得環境に持ち直しの動きがみられたものの、厳しい状況で推移しました。

ドラッグストア業界におきましても、業種・業態を越えた競合企業の新規出店、商勢圏拡大に向けた新たなエリアへの侵攻、M&Aによる規模拡大、同質化する異業種との競争、それらが要因となる狭小商圏化など、当社を取り巻く経営環境は厳しい状況が継続しております。

このような環境の中、当社グループは、「ライフライン」「社会インフラ」であるドラッグストアの使命として、お客様と従業員の安心・安全を最優先しながら、営業時間の短縮、臨時休業等を行う事で多くの店舗において営業を継続するとともに、3つの重点戦略「デジタル化の更なる高度化」「グローバル化の更なる進展」「専門領域での事業規模拡大」を新たに設定し取組んでおります。また、当社は美と健康の分野で圧倒的なプレゼンスを獲得し、国内ドラッグストアの競争に勝ち残ることを目的に、株式会社ココカラファインと経営統合に向け、2020年4月から資本業務提携を開始しております。

具体的には、デジタル化の更なる高度化として、急速に進化するITを活用することで、お客様の生活スタイルの変化や嗜好・ニーズを的確にとらえ、一人ひとりのお客様との距離を縮め、深く繋がれるようデジタルマーケティング基盤を中心に強化しております。当社グループの強みとなる顧客接点数(ポイントカード会員/LINEの友だち/公式アプリのダウンロード数)は、2021年3月末現在、延べ7,800万超まで拡大いたしました。

グローバル化の更なる進展では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大に伴い、日本国政府から発出された出入国制限の解除後を念頭に、海外SNSを活用した情報配信やキャッシュレス決済対応などをはじめ、アジアを中心とした海外店舗展開やグローバル会員獲得に向けた仕組みづくり、海外で支持される商品の開発、提供などに積極的に取組むことで蓄積されたノウハウを最大限に活用し、美と健康への意識が高まっているアジア地域における事業基盤を早期に確立することを目指しております。海外での新規出店に関しましては、ベトナム社会主義共和国ホーチミン市に1号店となる「マツモトキヨシ ビンコムセンタードンコイ店」がオープンし、2021年3月末の海外店舗数は、タイ王国で30店舗、台湾で17店舗、ベトナム社会主義共和国で1店舗の合計48店舗となりました。

専門領域での事業規模拡大では、競争がますます激しくなる環境において、三大都市圏におけるエリアドミナント化の推進や次世代ヘルスケア・調剤事業の拡大を基軸として、次なる成長ドライバーの早期確立を進めております。厚生労働省の認可を受けた37店舗の健康サポート薬局は地域医療連携を推進するとともに、調剤サポートプログラムの加盟店舗も122店舗まで拡大いたしました。プライベートブランド(PB)商品につきましては、“matsukiyo LAB アスリートライン”に国際的アンチドーピング認証であるインフォームドチョイスを取得した「BCAA7100パウダー」とプロテインバーとしては日本初となる、機能性表示を取得した「プレミアムプロテインバーチョコレート」を、“matsukiyo LAB”の新商品として機能性表示を取得した「プロテインスムージー」を、人気のエナジードリンクからは「EXSTRONG ENERGY GUMMY(エクストロング エナジー グミ)」と「EXSTRONG HAPPY&SALT ENERGY DRINK(エクストロング ハッピーアンドソルト エナジードリンク)」を発売すると共にオーガニックコスメブランド「ARGELAN(アルジェラン)」のスキンケア及びヘアケアシリーズをさらに環境に配慮した商品にリニューアルするなどマツキヨらしい驚きや楽しさのあるPB商品の拡充に努めてまいりました。また、当社は株式会社ナリス化粧品との共同開発エイジングケアブランド「Retinotime(レチノタイム)」を「THE RETINOTIME(ザ・レチノタイム)」として全面リニューアルし、しわを改善するUV乳液、ふき取り化粧水、クリームなどが加わり、スキンケアブランドとしては日本で初めて、同一ブランドにシワ改善アイテムを5つ展開し、国内最多数のラインナップとなりました。

新規出店に関しましては、和歌山県内グループ1号店となる「薬マツモトキヨシキーノ和歌山店」をオープンしたことで、国内47都道府県全てに「マツモトキヨシ」グループ店舗の出店がかないました。また、中国エリア1号店となる「薬マツモトキヨシmatsukiyoLAB岡山駅B-1店」のオープンもありmatsukiyoLABは26店舗まで拡大しております。当期末において、出店71店舗、閉店24店舗、改装40店舗となり、2021年3月末におけるグループ店舗数は1,764店舗となりました(※海外店舗はグループ店舗数の総数に含んでおりません)。

 

環境に対する取組みとしましては、2020年7月1日からの義務化に先行し、4月1日よりポリエチレン製レジ袋の無料配布を終了し、植物由来のバイオマス成分30%を含んだ素材の有料レジ袋を用意するとともに、再生ポリエステル100%を使用した当社オリジナルショッピングエコバックを発売することでCO2削減と環境保全に取組んでおります。また、当社はロート製薬株式会社と共同で、使い終わったスキンケア製品の空き容器の回収・リサイクルを通じて、地球の緑に変えていく「地球も肌も潤うリサイクルプログラム」を2020年9月1日より全国の薬マツモトキヨシ「matsukiyo LAB(マツキヨ ラボ)」で開始しております。

従業員に対する取組みとしましては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する緊急事態宣言が全国に発出される環境の中で、当社グループの多くの店舗が営業を継続できたことは、店舗スタッフの理解と協力によるものであることから、店舗スタッフに対して緊急事態宣言発令期間に応じて「特別手当」を支給いたしました。さらに、当社は、当社グループで働く従業員ができる限り安心して生活が送れ、勤務が継続できる環境を支援するため、無利息の「従業員緊急貸付制度」を新たに導入するなど、従業員の働く環境の整備にも取組んでおります。

マツモトキヨシのブランドについて、世界最大のブランディング専門会社であるインターブランド社によるグロ-バルに展開される日本発のブランド価値評価ランキング「Best Japan Brands 2021」において81位となり、2021年も日本のドラッグストアとしてナンバーワンブランドの評価をいただきました。

当社の健康経営について、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する「健康経営®」の取組みが優良であると認められ、昨年に引き続き、経済産業省と日本健康会議が共同で選出する「健康経営優良法人2021(大規模法人部門)」に認定されました。

 

以上の結果、売上高5,569億7百万円(前期比5.7%減)、営業利益315億33百万円(同16.1%減)、経常利益340億91百万円(同14.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益215億68百万円(同17.6%減)となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりであります。

<小売事業>

第1四半期は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、マスクや除菌関連及び日用品や食品などの特需が郊外型店舗を中心に発生いたしました。一方で、外出自粛や在宅勤務の推進等により繁華街や都心店舗では客数が減少するとともに、営業時間の短縮、テナント店舗での臨時休業、感染拡大防止への対策とした至近距離出店店舗での週末臨時休業などにより売上は影響を受けましたが、緊急事態宣言が全国で解除された後は、繁華街や都心店舗の客数は増加傾向となりました。また、インバウンド売上も出入国制限等の影響により、僅かなものとなりました。

第2四半期は、第1四半期と同様にマスクや除菌関連及び日用品や食品などの特需が郊外型店舗を中心に発生いたしました。繁華街や都心店舗の客数は回復基調となり医薬品と化粧品は苦戦しているものの、回復傾向が見られました。一方で、第2四半期は前年の消費増税前の特需の反動を受けました。また、インバウンド売上は出入国制限等の影響により、引き続き僅かなものとなりました。

第3四半期は、マスクや除菌関連及び日用品などの特需が郊外型店舗を中心に発生するとともに、前年の消費増税後の買い控えに対する反動増がありました。一方で、新型コロナウイルス感染症が再拡大したこともあり、繁華街や都心店舗を中心に客数は11月以降減少基調となり、売上は影響を受けました。また、インバウンド売上は出入国制限等の影響により、引き続き僅かなものとなりました。

第4四半期は、新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が再発出されたことから、繁華街や都心店舗を中心に客数が減少するとともに前年同期にあったマスク、除菌関連商品、ティッシュペーパー等の紙製品や食品の特需が落ち着き、反動減の影響を受けました。一方で、花粉症関連薬、スキンケアなどの商品を中心に医薬品と化粧品は回復基調となりました。また、インバウンド売上は出入国制限等の影響により、引き続き僅かなものとなりました。

調剤事業は、コロナウイルス禍に伴う医療機関への受診を控える動きや処方箋応需枚数の減少がありましたが、調剤店舗の新規開局などもあり前期を上回る売上高となりました。

 

<卸売事業>

卸売事業は、フランチャイズにおける新規出店や調剤サポートプログラムの加盟店舗増加等により事業地域が拡大するとともに、2020年10月から株式会社ココカラファインに対するプライベートブランド(PB)商品の供給が始まったことから、売上高は前期を上回りました。

 

 

このような営業活動に基づき、小売事業の売上高は5,276億74百万円(前期比7.1%減)、卸売事業256億62百万円(同31.7%増)、管理サポート事業35億71百万円(同8.7%増)となりました。

 

  売上及び仕入の状況は次の通りであります。

① 事業部門別売上状況

当連結会計年度の売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2020年4月1日
   至 2021年3月31日

金額(百万円)

前期比(%)

小売事業

527,674

92.9

卸売事業

25,662

131.7

管理サポート事業

3,571

108.7

合計

556,907

94.3

 

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.売上に係る消費税等の会計処理は税抜方式によっております。

 

② 地区別売上状況

当連結会計年度の売上実績を地区ごとに示すと、次のとおりであります。

地区別

当連結会計年度
(自 2020年4月1日
   至 2021年3月31日

金額(百万円)

前期比(%)

備考

小売事業

 

 

 

 

北海道・東北エリア

(93店舗)

22,700

91.3

関東エリア

(945店舗)

338,064

96.4

19店増

甲信越エリア

(123店舗)

36,699

104.8

2店増

東海・北陸エリア

(153店舗)

34,522

92.1

5店増

関西エリア

(151店舗)

46,240

68.3

6店増

中国・四国エリア

(65店舗)

13,752

95.6

2店増

九州・沖縄エリア

(168店舗)

34,717

94.7

5店増

小計

(1,698店舗)

526,697

92.9

39店増 

卸売事業

 

25,080

132.4

 

合計

(1,698店舗)

551,777

94.2

39店増

 

(注)1.地区別売上状況は管理サポート事業を除いております。また、上記の金額には営業収入(テナントからの受取家賃及びフランチャイジーからのロイヤルティ収入等)は含まれておりません。

2.卸売事業は、フランチャイジーへの商品供給を含めて表示しております。なお、当連結会計年度末におけるフランチャイズ店の店舗数は66店舗であります。

3.店舗数は2021年3月31日現在であります。

4.売上に係る消費税等の会計処理は税抜方式によっております。

 

③ 商品別売上状況

当連結会計年度の売上実績を商品ごとに示すと、次のとおりであります。

商品別

当連結会計年度
(自 2020年4月1日
  至 2021年3月31日

金額(百万円)

前期比(%)

小売事業

 

 

医薬品

159,482

88.6

化粧品

191,528

84.7

雑貨

121,959

114.0

食品

53,727

100.6

小計

526,697

92.9

卸売事業

25,080

132.4

合計

551,777

94.2

 

(注)1.商品別売上状況は管理サポート事業を除いております。また、上記の金額には営業収入(テナントからの受取家賃及びフランチャイジーからのロイヤルティ収入等)は含まれておりません。

2.売上に係る消費税等の会計処理は税抜方式によっております。

 

④ 主要顧客別売上状況

該当事項はありません。

 

⑤商品別仕入状況

当連結会計年度の仕入実績を商品ごとに示すと、次のとおりであります。

商品別

当連結会計年度
(自 2020年4月1日
  至 2021年3月31日

金額(百万円)

前期比(%)

小売事業

 

 

医薬品

90,891

86.5

化粧品

130,443

82.5

雑貨

87,144

111.9

食品

45,270

98.9

小計

353,750

91.5

卸売事業

20,016

106.1

合計

373,767

92.1

 

(注)1.商品別仕入状況は管理サポート事業を除いております。

2.仕入に係る消費税等の会計処理は税抜方式によっております。

 

(2)財政状態

(資産)

当連結会計年度末における総資産につきましては、前連結会計年度末に比べて171億14百万円増加して3,689億24百万円となりました。これは主に現金及び預金が101億49百万円、商品が45億56百万円、受取手形及び売掛金が39億37百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。

 

(負債)

負債につきましては、41百万円減少して1,224億62百万円となりました。これは主に買掛金が19億50百万円、未払法人税等が17億25百万円減少したものの、流動負債その他が23億84百万円、繰延税金負債が12億17百万円増加したこと等によるものであります。

 

(純資産)

純資産につきましては、171億56百万円増加して2,464億61百万円となりました。これは主に、利益剰余金143億74百万円増加したこと等によるものであります。

 

(3)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は385億17百万円となり、前連結会計年度末と比較して101億53百万円増加となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は、258億75百万円(前期は247億64百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益326億17百万円の計上等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、63億11百万円(前期は488億40百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出36億30百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、94億9百万円(前期は90億89百万円の獲得)となりました。これは主に、配当金の支払による支出71億93百万円等によるものであります。

 

(資本の財源及び資金の流動性)

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主に営業活動により得られた資金を新規出店に係る設備投資に充当しております。

 

 

(4)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 ・当連結会計年度の財政状態及び経営成績に関する分析・検討内容

     「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績」に記載のとおりであります。

 ・経営成績に重要な影響を与える要因

「2 事業等のリスク 」に記載のとおりであります。

 ・セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容

     「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

・キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。  

・資本の財源及び資金の流動性

「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

 

③ 重要な会計方針及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

当社と株式会社ココカラファイン(以下「ココカラファイン」といいます。)は、2020年1月31日付の「株式会社マツモトキヨシホールディングスと株式会社ココカラファインの経営統合に関する基本合意書及び経営統合に向けた資本業務提携契約締結のお知らせ」にてお知らせいたしましたとおり、両社間の経営統合(以下「本経営統合」といいます。)に向けた協議・検討を進めていくことについて合意し(以下「本基本合意」といいます。)、協議を重ねてまいりましたが、このたび、両社は本経営統合を実施することについて合意に達し、2021年2月26日付で、経営統合契約等を締結いたしました。

また、2021年6月29日に開催された両社の定時株主総会において、株式交換契約等について承認されており、その内容は以下のとおりであります。

 

1.本経営統合の背景・目的

当社は、「1st for you. あなたにとっての、いちばんへ。」をグループ経営理念に掲げ、常にお客様の視点をもって、新たな付加価値の創造と心を込めたサービスを提供することで継続的な成長と企業価値の向上を図り、日本全国にドラッグストア・調剤薬局1,755店舗(うち調剤取扱店335店舗/2020年12月31日現在)を展開しております。ドラッグストア業界のリーディングカンパニーとして、“美と健康の分野においてなくてはならない企業グループ”となり、さらに、将来的に“美と健康の分野でアジアNo.1”となることを目指しております。

一方、ココカラファインは、「人々のココロとカラダの健康を追求し、地域社会に貢献する」という経営理念の実現を目指し、日本全国に展開するドラッグストア・調剤薬局1,444店舗(うち調剤取扱店407店舗/2020年12月31日現在)と介護周辺事業との連携を図り、医療・介護に携わる多職種連携により地域における在宅医療・介護を一体的に提供する「地域におけるヘルスケアネットワークの構築」を社会的使命と位置づけ推進しており、真のヘルスケアカンパニーとして更なる飛躍を目指しております。

当社とココカラファインは、本基本合意後、本経営統合の一環として、本経営統合までの時間を有効活用し、早期のシナジー実現による両社の企業価値向上及び両社の戦略や企業文化の融和を図ることで本経営統合直後から効率的かつ競争力のある会社となることを目的として、本経営統合の実施に先立って締結した資本業務提携契約に基づき、両社間の協議を通じた相互協力を進めてまいりました。現在まで、「matsukiyo」ブランドや高機能化粧品シリーズ「ザ・レチノタイム」等の話題性の高いPB(プライベートブランド)商品を中心とした相互供給、医薬品を含むNB(ナショナルブランド)商品のマーチャンダイジングの統一、共同商品開発による早期のシナジー実現を進めております。

われわれの社会を取り巻く環境は、大きな変革期を迎えております。スマートフォンの普及に伴うEC市場の拡大や、米中のグローバルリーディングカンパニーを中心としたネットとリアルの融合により、デジタル化が進展することで、人々のライフスタイルが多様化しております。また日本においては、少子高齢化が急速に進むとともに、三大都市圏へ人口が集中しており、日本は社会構造の変化に直面しております。更に、2020年1月下旬以降、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響により、オンラインシフトが加速し、消費動向が変化しました。一方で、日本国政府から発出された出入国制限の解除後に想定されるグローバル化の揺り戻しに備えておくことも重要と認識しております。このような環境変化によって、小売業界はお客様と従業員の安心・安全を最優先しながら、多様なお客様ひとりひとりに寄り添った対応をより深い次元で実現することが求められるようになりました。

かかるマクロ環境下において、ドラッグストア業界は業種・業態を越えた競合企業の新規出店、商勢圏拡大に向けた新たなエリアへの侵攻、M&Aによる規模拡大、同質化する異業種との競争、それらが要因となる狭小商圏化など、厳しい経営環境が継続しております。一方、日本の社会保障費が増大する中、ドラッグストア業界は、地域包括ケアシステム構築の重要な役割を担うことが期待されていることに加え、診療報酬改定への対応も求められております。

 

以上のような大変革期を飛躍へ向けた成長機会と捉え、当社とココカラファインは、本経営統合により国内で売上高1兆円・3,000店舗を有する社会・生活のインフラ企業となります。また、両社の顧客基盤を活用したOneto Oneマーケティングを確立することで、消費者の購買動向に革新を起こしてまいります。そして、ヘルス&ビューティ分野で圧倒的なプレゼンスを獲得することで国内ドラッグストア業界を力強くけん引することを目指しております。また、ドラッグストアとしての社会的使命である地域包括ケアシステムの構築を推進するとともに、美と健康の意識が高まっているアジア地域における事業基盤を確立し、将来的には「美と健康の分野でアジアNo.1」を目指してまいります。

 

2.本経営統合の要旨

本経営統合の方式

本経営統合契約において、両社は、本経営統合の形式について、大要以下のとおり合意しております。

① ココカラファイン及び当社は、2021年10月1日付で、当社を株式交換完全親会社とし、ココカラファインを株式交換完全子会社として、株式交換(以下「本株式交換」といいます。)を行います。

② 当社は、2021年10月1日付で、本株式交換の効力が発生していることを条件として、当社を分割会社として、新設分割の方法により株式会社マツモトキヨシその他の子会社等の株式の保有及び経営管理等を主たる目的とする株式会社マツモトキヨシグループ(以下「MKG社」といいます。)を設立します(以下「本新設分割」といいます。)。

③ 当社は、2021年10月1日付で、本株式交換の効力が発生していることを条件として、当社を分割会社、2021年2月18日に設立した当社の全額出資子会社であるMKCF分割準備株式会社(以下「シナジー創出会社」といいます。)を承継会社とし、当社の営業企画・運営支援機能等を承継させることを目的とする吸収分割(以下「本吸収分割(マツモトキヨシホールディングス)」といいます。)を実施します。

④ ココカラファインは、2021年10月1日付で、本株式交換の効力が発生していることを条件として、ココカラファインを分割会社、当社を承継会社とし、ココカラファインの本部機能を承継させることを目的とする吸収分割(以下「本吸収分割(ココカラファイン・マツモトキヨシホールディングス)」といいます。)を実施します。

⑤ ココカラファインは、2021年10月1日付で、本株式交換の効力が発生していることを条件として、ココカラファインを分割会社、シナジー創出会社を承継会社とし、ココカラファインの営業企画・運営支援機能等を承継させることを目的とする吸収分割(以下「本吸収分割(ココカラファイン・シナジー創出会社)」といいます。)を実施します。

⑥ ココカラファインの完全子会社である株式会社ココカラファインヘルスケア(以下「ココカラファインヘルスケア」といいます。)は、2021年10月1日付で、本株式交換の効力が発生していることを条件として、ココカラファインヘルスケアを分割会社、当社を承継会社とし、ココカラファインヘルスケアの本部機能を承継させることを目的とする吸収分割(以下「本吸収分割(ココカラファインヘルスケア・マツモトキヨシホールディングス)」といいます。)を実施します。

⑦ ココカラファインヘルスケアは、2021年10月1日付で、本株式交換の効力が発生していることを条件として、ココカラファインヘルスケアを分割会社、シナジー創出会社を承継会社とし、ココカラファインヘルスケアの営業企画・運営支援機能等を承継させることを目的とする吸収分割(以下「本吸収分割(ココカラファインヘルスケア・シナジー創出会社)」といいます。)を実施します。

上記の①から⑦の手続を実施することにより、MKG社及びココカラファインが当社の子会社となります。

なお、本株式交換の効力発生を条件として、当社は株式会社マツキヨココカラ&カンパニーに商号を変更する予定です(以下、本株式交換の効力発生後のマツモトキヨシホールディングスを「本統合会社」といいます。)。

他方、ココカラファインは、本株式交換の効力発生後に、株式会社ココカラファイングループに商号を変更する予定です。

 

 

3.本株式交換について

(1) 本株式交換に係る割当ての内容

 

当社

ココカラファイン

本株式交換に係る株式交換比率

1

1.70

 

本株式交換により交付する株式数

当社の普通株式:40,795,416株(予定)

 

(※1)株式の割当比率

ココカラファインの普通株式1株に対して、当社の普通株式1.70株を割当交付します。但し、当社が保有するココカラファインの普通株式(6,006,908株(2020年12月31日時点))については割当交付しません。

(※2)本株式交換により交付する株式数

 当社の普通株式 40,795,416株(予定)

上記の普通株式数は、2020年12月31日時点におけるココカラファインの普通株式の発行済株式総数(31,412,085株)及び自己株式数(1,407,873株)に基づいて算出しております。

当社は、本株式交換に際して、当社がココカラファインの発行済株式の全部を取得する時点の直前時(以下「基準時」といいます。)のココカラファインの株主の皆様に対して、上記表に記載の本株式交換に係る株式交換比率(以下「本株式交換比率」といいます。)に基づいて算出した数の当社の普通株式を割当て交付する予定です。また、交付する株式については当社が保有する自己株式の充当や新株式の発行等により対応する予定です。

なお、ココカラファインは、本株式交換の効力発生日の前日までに開催する取締役会の決議により、基準時において保有している自己株式(本株式交換に際して行使される会社法第785条第1項に定める反対株主の株式買取請求に応じて取得する自己株式を含みます。)の全部を、基準時をもって消却する予定であり、ココカラファインが基準時までに保有することとなる自己株式数等により、当社の交付する普通株式数は今後修正される可能性があります。

(※3)単元未満株式の取扱い

本株式交換に伴い、当社の単元未満株式を保有する株主が新たに生じることが見込まれますが、金融商品取引所市場において当該単元未満株式を売却することはできません。当社の単元未満株式を保有することとなる株主の皆様におかれましては、本株式交換の効力発生日以降、以下の制度をご利用いただくことができます。

① 単元未満株式の買取制度(単元未満株式の売却)

会社法第192条第1項の規定に基づき、当社に対し、保有されている単元未満株式の買取りを請求することができます。

② 単元未満株式の買増制度(1単元への買増し)

会社法第194条第1項及び定款の規定に基づき、当社が買増しの請求に係る数の自己株式を有していない場合を除き、保有する単元未満株式の数と併せて1単元株式数(100株)となる数の株式を当社から買い増すことができます。

(※4)1株に満たない端数の処理

本株式交換に伴い、当社の普通株式1株に満たない端数の割当てを受けることとなるココカラファインの現株主の皆様に対しては、会社法第234条その他関連法令の定めに基づき、当社が1株に満たない端数部分に応じた金額をお支払いいたします。

 

(2)本株式交換に係る割当ての内容の根拠等

当社及びココカラファインは、上記「(1)本株式交換に係る割当ての内容」に記載の本株式交換比率の算定にあたり、本株式交換比率の公正性・妥当性を確保するため、当社は、大和証券株式会社(以下「大和証券」といいます。)を、ココカラファインは、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社(以下「三菱UFJモルガン・スタンレー証券」といいます。)を、両社から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として、それぞれ選定いたしました。

これらの第三者算定機関による算定・分析結果及び法務アドバイザーの助言を参考に、両社それぞれが相手方に対して実施したデュー・ディリジェンスの結果等を踏まえて、両社の財務の状況、将来の見通し、株価動向等の要因を総合的に勘案し、両社間で複数回に亘り慎重に交渉・協議を重ねた結果、最終的に上記「(1)本株式交換に係る割当ての内容」に記載の本株式交換比率1.70が妥当であり、両社の株主の皆様の利益に資するものとの判断に至り、両社の取締役会において本経営統合契約及び本株式交換契約の締結について決議の上、本経営統合契約及び本株式交換契約を締結いたしました。

 

 

4.株式交換完全親会社となる会社の概要

商号     株式会社マツモトキヨシホールディングス

本店の所在地 千葉県松戸市新松戸東9番地1

代表者の氏名 代表取締役社長 松本 清雄

資本金の額  22,051百万円

事業の内容  ドラッグストアなどの子会社の管理・統括及び商品の仕入・販売

 

本経営統合の詳細につきましては、2021年2月26日公表の「株式会社マツモトキヨシホールディングスと株式会社ココカラファインとの経営統合に関する経営統合契約の締結のお知らせ」をご参照ください。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。