文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、リユース事業を核に生活ニーズに密着した分野で積極的に事業展開を進め、継続的かつ安定的な成長を目指します。また、経営理念の具現化のために、従業員がその能力を最大限発揮することで一人では決して成しえない大きな成果を生み出す組織を目指します。そして、そうした取り組みを通して、循環型社会の実現に貢献してまいります。
(2)中期経営計画
①4つの成長政略
(a)リユース事業の成長
実店舗にITと周辺事業を掛け合わせて、一品モノの仕入力とリアルでの強みを活かし、当社独自の事業基盤を発展させる。
グループで年間20店以上の継続出店に向け、多店舗展開モデルを構築する。
(b)新規事業への投資
オークション事業、レンタル事業、引越事業、不動産事業、終活・生前整理サービスなどの新規事業をリユースに続く柱に成長させる。
リユースとこれらの新規事業が相互に連携し、生活に密着した不用品売買のプラットフォームを構築する。
(c)海外市場での成長
タイ事業の単年度黒字化を実現させ、新たに台湾に進出し、リユース店舗の出店を開始する。
複数国でドミナント出店と黒字経営を達成する。
(d)M&Aによる成長
他リユース事業者との資本提携やM&Aを推進するとともに、M&Aを活用して引越や不動産などの新規事業の拡大を進める。
②中期損益計画
新規出店、新規事業、海外事業、M&Aの4つの分野に投資を継続しながら、収益拡大と収益率向上を進めていく。プライム市場の選択を念頭に成長とガバナンス整備を進める。
<3か年損益計画>
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|
2022年2月期 |
2023年2月期 |
2024年2月期 |
3年間の年平均成長率(CAGR) |
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売上高 |
226億円 |
250億円 |
278億円 |
10.9% |
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経常利益 |
8.2億円 |
10.4億円 |
13億円 |
25.9% |
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経常利益率 |
3.6% |
4.2% |
4.7% |
― |
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年間出店数 |
15~20店 |
20~25店 |
25~30店 |
― |
※中期損益計画は適宜見直しを行う可能性があります。
(3)経営環境及び対処すべき課題等
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、人々の生活様式は変わり、在宅時間の増加などにより消費スタイルにも変化をもたらしました。そのような変化に対応すべく、当社では、リモートワークや在宅時間増加によって需要が増えた中古の家電、家具の扱いを一層強化するとともに、ファッションやブランド品を中心にEC出品を大幅に増やしEC販売体制を強化することなどに注力しました。新型コロナウイルスの影響は当面継続することが見込まれるため、その影響による変化に迅速に対応しながら、今後も経営を進めてまいります。
一方、中古品小売業界では、大手リユースショップチェーンの多店舗展開やインターネット経由の中古品の売買サービスの浸透などにより、その市場は引き続き拡大するとともに、業界内の競争も進んでおります。
このような環境下で、更なる事業成長を推進するためには、広域での店舗展開体制の確立、商品の確保及び人材の確保と育成、インターネット経由の売買の強化などが課題となります。具体的な課題と対処策は以下のとおりであります。
①広域での店舗展開
物流の効率化、地域における知名度の向上などを実現するために首都圏、関西圏を中心にドミナント戦略(注)による直営店の出店を行っております。今後も、それら地域でのドミナント出店を継続するとともに、その他の地域にも出店してまいります。広域に多店舗展開するために、店舗開発体制を強化し、出店用物件の迅速かつ十分な確保を図るとともに、遠方店舗への商品支援体制強化を進めてまいります。
(注) 特定の地域に集中して出店を行うこと。
②商品仕入の強化
店頭買取、出張買取及び宅配買取の3本柱を軸に一般買取の強化を進めてまいります。店頭買取においては、ポイントサービスを活用した顧客還元の強化や実店舗だからこその利便性の提供に努めてまいります。あわせて、大型家電・家具などを中心に買い取る出張買取の強化、買取と引越サービスを一括で提供する「トレファク引越」の拡大、そしてインターネット経由で全国から買取を行う宅配買取の強化により、一般買取案件の増加を図ってまいります。また、異業種の企業等との提携を推進し、各提携先が有する顧客に当社の買取サービスを紹介し、ご利用いただくという取り組みも進めてまいります。一方、一般買取以外の仕入れでは、自社運営のオークションでの売買を通じた仕入れや新品・中古品取扱業者等からの法人仕入を引き続き強化してまいります。
これらの商品仕入強化に向けて、物流センター機能も整備し、新店用在庫及び既存店への補充在庫の十分な確保と共有体制の整備を進めてまいります。
③人材の確保と育成
当社グループの展開する事業は、多種多様な商材を取り扱い、日々変化する顧客ニーズに対応するため、マニュアルだけに頼らない柔軟な店舗運営が求められます。そのため、自ら状況に合わせて思考・行動できる自律型人材の確保・育成が必要となります。
年間20店前後の出店に向けて、優秀な人材を十分に確保していくため、新卒及び中途採用を強化するとともに、パート・アルバイトからの社員登用にも積極的に取り組み、人材の確保に努めてまいります。
また、それらの人材が早期に活躍できるよう、教育研修部門が中心となって研修内容の充実を図り、確保した人材の早期戦力化と定着化を図ってまいります。
④インターネット経由の売買の強化
スマートフォンの普及等により、インターネット経由のリユース品の売買は拡大しております。当社では、総合的な品揃えの「トレファクONLINE」と衣料服飾雑貨を扱う「トレファクファッション」などの自社ECサイトを運営し、その強化に取り組んでおりますが、引き続き各サイトの利便性と品揃えを拡充し、社内体制も強化してまいります。
⑤新規事業への取り組み
中期的な成長に向けて、新規事業への投資及びその育成に取り組んでまいります。具体的には、ドレスレンタル事業「Cariru」やリユースのBtoBオークション事業である「トレファクライブネットオークション」、買取と引越を一括で提供する「トレファク引越」、不動産の売却まで一括で請け負う「トレファク不動産」、終活・生前整理の際の買取処分サービス「Regacy」などのリユース周辺事業への投資を進め、これらの事業基盤の整備を図り、新たな収益事業となるように取り組んでまいります。
⑥海外事業への取り組み
海外では、タイ国においてリユース事業を展開しており、今後、台湾にも進出する計画であります。進出国の現地のニーズを捉え、現地における買取を増やし、安定的に店舗運営できる体制を構築し、多店舗展開に向け事業基盤を整備してまいります。
以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資者の投資判断上重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に対する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業等について
① 中古品の仕入について
中古品は、新品と異なり仕入数量の調整が難しく、商品を安定的に確保することが当社グループの経営上の重要な位置を占めております。このため、当社グループでは店頭における一般顧客からの買取、顧客宅を直接訪問して行う出張買取、宅配便による買取のほか、新品・中古品取扱業者等からの仕入により仕入経路の多様化を図ることで、商品を安定的に確保する体制を構築しており、2021年2月期は、新型コロナウイルスの影響があったものの当期連結商品仕入高は前期比6.4%減に留まり、既存店及び新店運営のために必要十分な在庫水準を維持できております。
しかしながら、今後の景気動向や競合先の出現、スマートフォンをベースにした個人間売買アプリの台頭等による買取・仕入価格の上昇や仕入数量の不足等により、安定的な商品の確保に支障をきたした場合には、当社の既存店の業績悪化や新規出店の立ち上がりの遅れにつながり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② コピー商品の買取リスクについて
当社グループでは、ブランド品の取扱いを行っており、ブランド品や腕時計、貴金属を含む服飾雑貨の販売構成比は、2021年2月期は連結で18.1%であります。ブランド品はコピー商品が流通している場合があり、当社グループにも買取品としてコピー商品が持込まれる可能性があります。
当社グループにおいては、偽造品や不正商品の流通防止と排除を目的とした民間団体に加盟し、コピー商品に関する情報を入手するとともに、社内で専門部門を置き、真贋判定のためのマニュアルを作成し、真贋情報を共有する体制を整えるなど、コピー商品の流入防止に努めております。
しかしながら、コピー商品に関するトラブルが発生するリスクは潜んでおり、大きなトラブルが発生した場合、当社グループの店舗に対する信頼が低下することによって、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ フランチャイズ(FC)店の展開について
2021年2月期末日現在、当社グループでは以下のとおりFC店を展開しており、店舗数ベースで当社グループ全体の17%を占めております。
総合リユース業態「トレジャーファクトリー」のFC店:4店
連結子会社の服飾専門リユース業態「カインドオル」のFC店:17店
連結子会社のゴルフ専門業態「ゴルフキッズ」のFC店:14店
連結子会社のブランド・貴金属専門業態「キンバリー」のFC店:1店
当社グループでは、フランチャイズ加盟店に対し独自のノウハウ・システムを提供し、対価としてロイヤリティーなどの収入を得ております。FC店で不祥事等が起きた場合にはグループ全体のブランドイメージが損なわれ、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、フランチャイズ加盟契約では、契約期間終了前でも、フランチャイズ加盟店からの申し出に基づく契約解除も認められておりますので、現在加盟中のフランチャイズが契約を解除する可能性があります。
(2)出店について
① 店舗の出店・閉店について
最近5年間の当社の直営店舗数の推移は以下のとおりであります。
|
|
2017年2月期 |
2018年2月期 |
2019年2月期 |
2020年2月期 |
2021年2月期 |
|
新規出店(店) |
8 |
14 |
12 |
9 |
6 |
|
閉店(店) |
― |
― |
3 |
― |
― |
|
期末店舗数(店) |
95 |
109 |
118 |
127 |
133 |
出店物件の選定にあたっては、物件の状況、契約条件、周辺地域の人口やその動態、交通の便、競合店の状況等を勘案して判断しております。また、当社では、資産効率を維持し、機動的な出店・退店を可能とするため、原則、自社物件として取得するのではなく、賃貸方式により出店しております。出店物件の確保にあたっては、他小売業などと出店競合することがあり、また、景気の動向等によって空き物件が減少することがあります。
2022年2月期の事業計画では、グループでの新規出店の目標数として15店~20店を掲げており、その実現のために、店舗開発部門の体制を強化し、物件確保に取り組んでおります。しかしながら、上記の理由から当社グループの望む時期に望むような物件を確保できない場合には、新規出店の遅れにつながり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、新規出店店舗が当初の計画通りに推移せず業績が低迷する場合に加え、収益性の悪化等により当社の判断において店舗を閉鎖する場合や、賃貸人等の事情による契約の終了により業績が好調な店舗であっても閉鎖を余儀なくされる場合があります。これらの結果、減損損失や店舗閉鎖損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、2021年2月期においては、収益性の低下がみられた店舗について「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき減損処理を行い、減損損失139,643千円を計上しました。これらの店舗について業績改善に努めてまいります。
② 敷金及び保証金について
当社グループは、出店に際して賃借物件により店舗開発を行うことを基本方針としております。当社グループは、物件を借り受けるにあたっては、賃貸人に対し、敷金及び保証金を差入れており、2021年2月期末における残高は1,541,401千円(総資産額に対して14.8%)となっております。
これらの敷金保証金は、契約解消時に返還されることとなっておりますが、賃貸人の事情によりその一部又は全部が回収できなくなる可能性があります。また、当社グループの都合で賃貸借契約を中途解約した場合には、契約内容によっては敷金保証金の一部が返還されなくなる場合があります。
③ 有利子負債への依存について
当社グループは、出店に係る資金の一部を金融機関からの借入により調達しております。2021年2月期末における有利子負債の額は3,787,872千円であり、総資産額の36.4%を占めております。現在、長期借入金については固定金利により調達しているため、一定期間においては金利変動の影響を受けないこととなりますが、今後、新たに借入を行う際に、経済情勢等によって借入金利が上昇した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法的規制等について
① 古物営業法に関する規制について
当社グループが取扱う商品は「古物営業法」に定められた「古物」に該当するため、出店に際しては管轄する各都道府県公安委員会から営業許可を受けております。当社グループでは同法に従って適切に業務を遂行するため、古物台帳の管理の徹底、古物営業法に係る社内マニュアルの整備、社員教育等を実施しております。本資料の発表日現在において、当社グループにおいて許可の取消し事由は発生しておりませんが、万一同法に定める規則に反した場合には、営業許可の取消し、又は営業停止等の処分を受ける可能性があり、その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、当社グループが買取った商品が盗品又は遺失物であった場合には、盗難又は遺失の時から1年以内であれば無償で被害者等に返還しなければなりません。その場合には、損失が発生することになります。
② 個人情報の管理について
当社グループは、古物営業法等の規則により、商品を買取る際、顧客の個人情報を入手することがあります。また、ウェブサイトを通じて顧客や採用応募者の個人情報を取得することがあります。
このため、当社グループでは、個人情報の管理ルールを定める社内規程等の整備や従業員教育の実施等により社内管理体制の強化を図り、社内に専門のシステムインフラ部門を配置し、ネットワークシステムへのアクセス管理により不正アクセスを防止するなど、個人情報管理の強化に取組んでおり、今後も個人情報の保護に努めてまいります。
こうした対策にもかかわらず、個人情報が流出した場合には、社会的信用の失墜、事後対応による多額の経費発生等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ その他の法的規制等について
当社グループが規制を受けているその他の法律には、「特定商取引に関する法律」、「消防法」、「建築基準法」、「特定家庭用機器再商品化法」及び「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」等があります。
これらの各種法令の改正等に伴い、新たな対応コストが発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)事業体制について
① 人材の確保及び育成について
当社グループは、店舗数の拡大に応じて人材の確保及び育成に努めており、2021年2月期は新卒・中途合わせて73名を採用しました。また、2022年2月期は新卒・中途合わせて121名を採用する計画であります。当社では、採用数増加に対応するため、採用教育部門の人員増加を図っておりますが、他業界の採用動向などの影響により十分な人材の確保ができない場合や出店計画に見合った人材育成が計画どおりに進まない場合には、店舗展開に支障をきたし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)その他
① 自然災害について
当社グループは、2021年2月期末全206店舗のうち138店舗を首都圏に出店しております。このため、首都圏において地震、風水害(暴風・豪雨・洪水・津波)、猛暑・熱波、豪雪、火山の噴火及びその他の異常な自然現象により、当社が物的及び人的な損害を受けた場合、当社グループの営業を著しく縮小せざるを得なくなった場合などは、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループ店舗が出店している地域において自然災害に起因して生じる電力の不足、燃料の不足、通信の途絶、運輸機能の停止及び水道の停止等ライフラインの途絶が発生した場合、行政からの避難命令・勧告等により営業継続が困難となった場合にも当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
② 新型コロナウイルス感染症の影響について
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の発令などがなされる状況となった場合、個人消費は外出自粛や移動制限により停滞し、経済活動全体の落ち込みが生じる可能性があります。当社のリユース事業も、小売業としてその影響を受けることが想定されます。2021年2月期においては、2020年4月から5月下旬の緊急事態宣言下で店舗の臨時休業や営業時間短縮を行ったことにより、業績に影響が発生しました。今後も、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、当社グループの営業を著しく縮小せざるを得なくなった場合などは、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
③ M&A等について
当社グループは、新たな地域や新規事業への進出、既存事業の強化等のため、M&Aや資本提携等(以下「M&A等」という。)を積極的に検討していく方針であります。2021年2月期は、静岡県を地盤とする総合リユース企業を子会社化しました。M&A等の実行においては、対象となる事業・地域・市場動向、相手先企業の経営状況、財務内容等について調査・分析を行うこととしておりますが、外部環境の著しい変化、人材の流出、当事者間の利害不一致その他の要因から想定どおりに推移する保証はなく、M&A等の検討時における制約等から十分な調査・分析を実施できない場合には、実行後に偶発債務の発生や未認識債務が判明する可能性があります。また、相手先企業の業績悪化等が生じた場合には、投資回収の困難、追加費用の発生、のれん等の減損その他の要因から、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 海外進出について
当社グループは、2016年からタイ王国にてリユース事業を行っており、2021年4月には、今後の出店に向け、新たに台湾に現地法人を設立しました。海外進出にあたっては、事前に当該地域の市場規模、競合環境及び法規制等の諸条件を十分に調査、検討しておりますが、海外での事業運営には、法改正や政策変更による事業リスク、潜在的な税務リスク、各種法律や規制への違反抵触などのリスクがあります。また、人件費の高騰や採用難、未整備なインフラ、テロ・戦争・疾病・災害・その他の要因による社会的又は経済的混乱の発生により事業が影響を受けるリスクがあります。これらのリスクが顕在化することにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、個人消費の動きに大きな変動が見られました。5月下旬の緊急事態宣言解除後は、経済活動の再開とともに消費動向が回復基調となりましたが、感染再拡大による経済的リスクは依然として懸念される状況が続いております。
中古品小売業界では、生活者の外出自粛によって自宅での時間が増えたことなどから、断捨離による買取ニーズや家財の充実といった購買ニーズが広まり、中古品の取扱い事業者が注目され、リユースの利用が増加しました。
そのような社会情勢の中、当社グループは、リユースショップ運営企業として、不用品の買取換金、お買い得な生活関連用品の提供という社会インフラとしての役割を果たしていくため、4月から5月下旬の緊急事態宣言下においては店舗の臨時休業や営業時間短縮を行い、5月下旬の緊急事態宣言の解除後も店舗における感染防止対策等を行いながら、店舗営業を継続してまいりました。
会計期間ごとの推移としては、上半期は緊急事態宣言の影響を受け、263,378千円の営業損失となりましたが、下半期は、生活者の外出増などにより、衣料・服飾雑貨が回復したこと、在宅需要により家具・ホビー用品の需要が続いたことなどから、営業利益が370,258千円と黒字に転じました。
販売費及び一般管理費につきましては、新型コロナウイルスの影響の中でも雇用継続のため人件費を維持したこと、前期及び当期に出店した店舗の費用増加などにより、販管費率は60.1%と前期に対し、3.2pt上昇しました。また、新型コロナウイルス感染症の影響による休業に対する助成金収入36,065千円を営業外収益に計上いたしました。
その結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高18,735,893千円(前期比2.0%減)、営業利益106,879千円(前期比88.6%減)、経常利益174,938千円(前期比82.4%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は134,966千円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益515,928千円)となりました。
利益率の指標では、差引売上総利益率は60.7%(前期比1.1pt低下)、販売費及び一般管理費比率は60.1%(前期比3.2pt上昇)、営業利益率は0.6%(前期比4.3pt低下)、経常利益率は0.9%(前期比4.3pt低下)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次の通りであります。
(リユース事業)
仕入では、コロナ禍の影響があったものの、単体は前期比3.5%減の小幅減に留まりました。単体の買取チャネル別では持込買取が同3.4%減の小幅減となった一方、宅配買取が同22.0%増と、自宅で完結する買取ニーズが高まったことから大きく伸長しました。この結果、当期連結商品仕入高は前期比6.4%減となりました。
販売では、単体の売上は前期比1.0%減、単体既存店が同4.4%減となりました。連結のカテゴリー別では、在宅需要により電化製品、家具、ホビー用品がそれぞれ同6.3%増、11.3%増、26.7%増と好調に推移し、全社の販売を支えました。一方、衣料とブランド品は下半期に回復の兆しが見えたものの、生活者の外出自粛により、それぞれ同8.6%減、同5.2%減となりました。EC販売は自宅でのショッピング需要増加を背景に、自社ECサイトでの出品強化とサイトのユーザビリティ向上に継続して取り組んだことにより、単体のEC販売額は前期比68.0%増となりました。
出店は、当連結会計年度においては、7月より出店を再開し、直営店の総合リユース業態「トレジャーファクトリー」を2店、服飾専門リユース業態「トレファクスタイル」を2店、スポーツ・アウトドア業態「トレファクスポーツ」を1店、古着アウトレット業態「ユーズレット」を1店、計6店をオープンいたしました。また、2020年10月に株式会社ピックアップジャパンを子会社化したことにより、今まで当社グループが展開していなかった静岡県において高い知名度を誇るリユース店舗13店がグループに加わりました。この結果、当連結会計年度末における店舗数は、単体で直営店133店、FC店4店の合計137店、グループ全体で合計206店となりました。
以上の結果から、売上高は18,274,712千円(前期比1.5%減)、セグメント利益は1,393,046千円(前期比30.3%減)となりました。
(その他)
レンタル事業の「Cariru」では、メイン商材のドレスが結婚式の中止や延期の影響を受け、レンタル事業の売上は前期比62.1%減となりました。
システム事業では、グループ会社のデジタルクエストにおいて、当社で新たに開始したオークション事業に係るシステムなどの開発に取り組みました。
以上の結果から、売上高は508,070千円(前期比13.9%減)、セグメント損失は52,877千円(前期はセグメント利益70,699千円)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は、現金及び預金が367,132千円、商品が206,539千円、土地が305,394千円、敷金及び保証金が66,232千円増加したこと等により、前連結会計年度末と比較して1,038,452千円増加し、10,417,555千円となりました。これは主に株式会社ピックアップジャパンの株式を取得し連結の範囲に含めたことによるものです。
当連結会計年度末における負債合計は、短期借入金が485,551千円、1年内返済予定の長期借入金が115,366千円、長期借入金が571,978千円増加した一方で、未払法人税等が127,643千円が減少したこと等により、前連結会計年度末と比較して1,371,621千円増加し、6,106,215千円となりました。
当連結会計年度末における純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純損失を134,966千円計上したこと等により、前連結会計年度末と比較して333,168千円減少し、4,311,340千円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ、318,702千円増加し、1,937,333千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは482,422千円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益17,270千円、減価償却費300,161千円、減損損失139,643千円、たな卸資産の減少額105,880千円があった一方で、法人税等の支払額280,472千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは586,267千円の支出となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出210,518千円、店舗新設等に伴う有形固定資産の取得による支出222,246千円、無形固定資産の取得による支出78,220千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは422,445千円の収入となりました。これは主に長期借入れによる収入820,000千円、短期借入金による収入350,584千円があった一方で、長期借入金の返済による支出561,397千円、配当金の支払額113,255千円があったことによるものであります。
④仕入及び販売の実績
a.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。
リユース事業 商品別仕入実績
|
品目 |
当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) |
||
|
仕入高(千円) |
構成比(%) |
前年同期比(%) |
|
|
生活雑貨 |
418,100 |
6.0% |
97.8% |
|
衣料 |
3,080,747 |
44.4% |
88.6% |
|
服飾雑貨 |
1,494,992 |
21.6% |
89.0% |
|
電化製品 |
738,863 |
10.7% |
97.5% |
|
家具 |
240,716 |
3.5% |
105.9% |
|
ホビー用品 |
507,414 |
7.3% |
129.8% |
|
その他 |
449,581 |
6.5% |
101.2% |
|
合計 |
6,930,415 |
100.0% |
93.6% |
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 その他には、仕入副費が含まれております。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
リユース事業 商品別販売実績
|
品目 |
当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) |
||
|
売上高(千円) |
構成比(%) |
前年同期比(%) |
|
|
生活雑貨 |
1,293,625 |
7.1% |
102.6% |
|
衣料 |
8,344,179 |
45.7% |
91.4% |
|
服飾雑貨 |
3,315,799 |
18.1% |
94.8% |
|
電化製品 |
2,540,428 |
13.9% |
106.3% |
|
家具 |
1,113,578 |
6.1% |
111.3% |
|
ホビー用品 |
1,273,930 |
7.0% |
126.7% |
|
その他 |
393,170 |
2.1% |
145.0% |
|
合計 |
18,274,712 |
100.0% |
98.5% |
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 その他には、その他商品と引越関連の売上が含まれております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。
この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表を作成するにあたって、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、特に重要なものは次のとおりです。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)(新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積り)」に記載しております。
a.固定資産及びのれんの減損
当社グループは、固定資産及びのれんのうち減損の兆候がある資産または資産グループにつき、将来の収益性が著しく低下した場合には、固定資産及びのれんの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。
固定資産及びのれんにおける回収可能価額の評価の前提条件は、決算時点で入手可能な情報に基づき合理的に判断していますが、これらの前提条件は長期的な見積りに基づくため、将来の経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。
なお、固定資産の減損につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表 注記事項 (連結損益計算書関係)」に記載しております。
b.たな卸資産の評価
当社グループはたな卸資産の貸借対照表価額は主として個別法による原価法(収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)により算定しております。期末における正味売却可能価額が取得原価よりも下落している場合、その下落分を減額しております。決算時点で入手可能な情報等に基づき合理的に判断しておりますが、正味売却可能価額の見積りは不確実性を伴うため、正味売却可能価額が想定よりも下回った場合には損失が発生する可能性があります。当該見積りおよび仮定について、市場動向の変化等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の売上総利益に影響する可能性があります。
②財政状態の分析
財政状態の分析は、「第2 事業の状況 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」をご参照ください。
③経営成績の分析
経営成績の分析は、「第2 事業の状況 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。
④キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析は、「第2 事業の状況 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
⑤資本の財源及び資金の流動性
当社グループでは、安定した財務基盤を維持した上で、事業活動によるキャッシュフローの拡大を目指し、継続的な事業投資を行っていくこと、そして、業績に応じ継続的に株主還元を行っていくことを財務戦略の基本方針としています。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、仕入資金、人件費及び店舗家賃等の営業費用であり、設備投資資金需要のうち主なものは、新規出店及び既存店の改装等にかかる投資であります。また、新たな成長投資として、M&Aへの投資資金の需要があります。
運転資金と設備投資資金については営業キャッシュフローで充当するとともに、必要に応じて金融機関等からの借入れによる資金調達を実施し充当しております。また資金調達においては、安定的な経営を続けるために必要な流動性を確保するため短期借入金を活用するとともに、新店投資等の固定資産への投資にあたっては長期借入金を中心とした資金を重点的に調達しております。M&A資金の調達については、投資回収期間を念頭に、金融機関等からの長期借入を主としております。
⑥経営戦略の現状と見通し
当社は、株主価値を中長期的に高めるために、持続的な成長が必要と考え、成長投資とリスク許容できる株主資本の水準を保持し、その株主資本を効率的に活用することを資本政策の基本方針としています。この方針をふまえ、重視する経営指標としては、事業及び企業の収益力を示す売上高経常利益率と株主の観点から見た収益性と資本効率を表すROE(株主資本利益率)であります。
2021年2月期は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けたため、経常利益率は0.9%(前期5.2%)、ROEは▲3.0%(前期11.6%)となりましたが、下半期は、経常利益は前期に対し69.5%まで回復し、売上、利益とも回復傾向にあります。
当社が展開する人々の生活に密着したリユース事業は、コロナ禍の中で、ますます世の中に必要とされるサービスとなり、インフラとしての役割が増していると認識しております。人々の断捨離習慣の定着や不用品の買取換金ニーズの増加から、身近なリユースショップの買取サービスへの底堅い需要があり、また、販売面でも、家電、家具等の生活用品をお買い得に購入したいというニーズや巣ごもり消費からのニーズが増大し、リユース品への新たな需要も生まれております。
コロナ禍の中で、EC販売やインターネットを経由する宅配買取の役割もますます重要性が増しております。当社では、EC出品業務の効率化を進め、多様なアイテムを、リアル店舗と自社ECサイトで併売する体制を整備し、2021年2月期の自社サイトでのEC販売額は前期比181%にまで増加しました。ECサイトでの出品数が増えるほど、実際に手にとって商品を選びたいニーズが生まれてリアル店舗に足を運んでくださるお客様が増え、またリアル店舗を訪れたお客様がECサイトの存在を知ってサイトも利用するという高い相乗効果が生まれています。今後も、リアル店舗を強化しながらECサイトのユーザビリティも向上させ、さらなる顧客接点拡大に努めてまいります。
2021年2月期は、引越や不動産、オークションなどの周辺事業も強化し、多岐にわたる事業をリユースと有機的に連携させることで、差別化や強みの強化につなげてきました。
なかでも、2020年4月から開始した、大型家具・家電など生活用品全般を扱うBtoBのオンラインオークションは、同業他社からも多くの参加があり、十分な手応えを得られていますので、サービスの完成度を高めて流通額の拡大を目指していきます。
⑦経営者の問題意識と今後の方針について
2022年2月期は、年間で15~20店と過去最大の出店を計画しています。これまで候補として上がってこなかったような好立地の物件が出始めているので、引き続きニーズの高い郊外店と並行しながら、都心の新型店舗も開拓していく計画です。外部環境の変化に合わせて事業モデルも変革させ、ニーズに合わせた店舗づくりに取り組んでまいります。
加えて、海外展開も注力します。すでに出店したタイ・バンコクに続き、2022年2月期には台湾への出店を予定しています。世界的なリユースのニーズに対応できるよう地域に根ざした店舗展開を実現させて、サステナブルな社会の実現に貢献していきたいと考えています。
コロナ禍で人々のライフスタイルは大きく変化し、その変化は確実にリユースのニーズを増大させました。新たな顧客ニーズや販売ニーズが生まれていることから、生活に密着したリユース事業は、人生のさまざまな場面で必要とされております。
今後も、社会の変化や事業環境の変化、企業成長による変化に対応し、次なる成長の芽を育てていきたいと考えています。世の中になくてはならない企業として価値を提供し続け、永続的な発展を目指します。
該当事項はありません。
該当事項はありません。