第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績

当中間連結会計期間における我が国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の高まりなどを背景に穏やかな回復の動きが見られました。一方、為替の急激な変動やエネルギー・食料品の価格高騰による物価上昇は生活防衛意識を高め、加えて、地政学的リスクや世界経済の不確実性から、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

食品小売業界におきましても、物価上昇が続く中、実質賃金の低迷から消費者の節約志向は継続傾向にあり、業種・業態の垣根を越えた競争の激化、人件費を含む各種コストの増加により厳しい状況が続いております。

このような状況のもと、当社グループは、社会環境の変化や働き方の多様化、環境問題の深刻化やテクノロジーの進展などの課題に対して、令和8年度を最終年度とした中期経営計画に取り組んでおります。また、お客様に提供する商品やサービスの質の向上と、業務の効率化とデジタル化を促進することにより、企業価値の向上に努めてまいりました。

以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は445億13百万円(前年同期比6.7%増)、営業利益は10億24百万円(前年同期比0.7%増)、経常利益は10億64百万円(前年同期比0.6%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は7億3百万円(前年同期比9.2%減)となりました。

セグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

(スーパーマーケット事業)

スーパーマーケット事業につきましては、値上がり基調が持続する中、お客様の節約志向が高まったことで買上点数は減少したものの、当社の強みである非生鮮部門の試食販売や、販売促進企画として「青果フェス」や「肉祭り」、「アジアンフェア」といったイベントを開催するなど来店頻度向上のための取り組みや、低価格訴求策などが奏功し、来店客数は堅調に推移しました。

以上の結果、当中間連結会計期間のセグメント売上高は132億30百万円(前年同期比1.5%増)、給与水準の引上げに伴う人件費の増加によりセグメント利益は3億88百万円(前年同期比7.9%減)となりました。

 

(業務スーパー事業)

業務スーパー事業につきましては、商品知識を深めるため、フランチャイザーによる商品プレゼンテーションを受講するといった販売スタッフの教育の場を設け、ストアコンディションの維持・向上に努めました。また、各種イベントなどの事業者向け商品需要が増加するとともに、「総力祭」と称したセールを9月に実施したことや、多くのメディアやSNSで継続的に取り上げられたことにより来店客数は好調に推移しました。

また、7月に「業務スーパー塩釜店」(宮城県塩釜市)において、店内で調理した惣菜や弁当の販売を行う「馳走菜」を新設したことにより利便性が向上し、来客数は増加いたしました。

以上の結果、当中間連結会計期間のセグメント売上高は237億36百万円(前年同期比9.7%増)、セグメント利益は9億2百万円(前年同期比16.0%増)となりました。

 

(弁当給食事業)

事業所向け宅配弁当につきましては、WEB上で注文されたお客様に、配達完了メールの送信サービスを開始したことや、メニューの改変を行うことでお客様に満足していただけるお弁当作りへの取り組みを続けておりますが、中食との競合や喫食者ニーズの多様化により販売食数は伸び悩みました。

惣菜等の受託製造につきましては、商品開発力が認められたことにより受注商品数は増加し、売上高は堅調に推移しましたが、米を含む原材料価格の上昇により粗利率は低下傾向となりました。

以上の結果、当中間連結会計期間のセグメント売上高は48億82百万円(前年同期比7.1%増)、セグメント利益は1億72百万円(前年同期比18.0%減)となりました。

 

(食材宅配事業)

福祉施設などへの食材販売を行う「ヨシケイキッチン」につきましては、利便性が評価され受託施設数は順調に増加しました。また、主力商品である一般家庭向け食材セット「すまいるごはん」につきましても、子会社取得による食数の増加、及びフランチャイザーがテレビCMを全国放映し、知名度が向上したことなどにより販売セット数は増加しましたが、原材料価格の上昇と子会社合併による経費等の増加によりセグメント利益は減少しました。

以上の結果、当中間連結会計期間のセグメント売上高は24億11百万円(前年同期比5.5%増)、セグメント損失は38百万円(前年同期はセグメント損失26百万円)となりました。

 

(旅館、その他事業)

旅館につきましては、大手旅行会社からの送客による昼食利用は大きく増加しましたが、宿泊利用については個人客が多く、宿泊者数は増加したものの、定員稼働率は低調に推移しました。

また、その他事業の「焼肉黒真」につきましては、平日の営業時間を拡大し、8月から昼限定の焼肉ランチの提供を開始しましたが、売上高は低調に推移しました。

以上の結果、当中間連結会計期間のセグメント売上高は2億52百万円(前年同期比16.1%増)、セグメント損失は43百万円(前年同期はセグメント損失31百万円)となりました。

 

②財政状態

当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億49百万円減少し、232億99百万円となりました。これは主に、棚卸商品が1億90百万円増加しましたが、配当金の支出と法人税等や賞与の支払により現金及び預金が5億57百万円減少したことによるものであります。

負債合計は、前連結会計年度末に比べ10億24百万円減少し、122億67百万円となりました。これは主に、長期借入金が3億63百万円、未払法人税等が1億10百万円、買掛金が1億円、流動負債の「その他」に含まれる未払金が1億91百万円及び未払消費税等が1億76百万円減少したことによるものであります。

純資産合計は、前連結会計年度末に比べ6億74百万円増加し、110億31百万円となりました。これは主に、利益剰余金が5億90百万円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ3.5ポイント上昇し、47.3%となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ5億57百万円減少し、42億10百万円となりました。主な要因につきましては、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果取得した資金は3億84百万円(前年同期は14億84百万円の取得)となりました。

主な増加要因は、税金等調整前中間純利益10億38百万円及び減価償却費4億90百万円であり、主な減少要因は、法人税等の支払額4億38百万円、棚卸資産の増加額2億19百万円、未払消費税等の減少額1億76百万円及びその他流動負債の減少額1億90百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は3億20百万円(前年同期は5億72百万円の支出)となりました。

主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出2億27百万円及び敷金及び保証金の差入による支出77百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は6億21百万円(前年同期は6億92百万円の支出)となりました。

主な減少要因は、長期借入金の返済による支出3億68百万円、リース債務の返済による支出1億46百万円及び配当金の支払額1億12百万円であります。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。