第2【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(経営方針)

当行は、地域社会への安定的資金供給を使命として設立された銀行であり、「地域金融機関として地域社会の発展に尽くし共に栄える」ことを経営理念として、地域経済の中核を担う中小企業等の皆さまを中心に営業活動を展開しております。

(経営環境についての経営者の認識)

当連結会計年度におけるわが国経済は、持ち直しの動きが続いておりましたが、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が残る中で、一部に弱さがみられます。企業収益は、供給制約の緩和や緊急事態宣言の解除に伴い製造業を中心に持ち直しの動きがみられた一方で、非製造業の一部に弱さがみられます。また、期末にかけてはロシアのウクライナ侵攻による原油価格の高騰により、価格転嫁が容易ではない企業において収益が圧迫されております。

金融情勢に目を移しますと、日本銀行は2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続するとしております。また、新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム及び国債等の買入れなどにより、引き続き企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持に努めていくとしております。

株式市場については、29,000円台でスタートした日経平均株価は、オミクロン株の感染拡大による先行きの景気不透明感やロシアのウクライナ侵攻に嫌気して下落し、2022年3月末の終値は27,821円となりました。

当行グループの主要な営業基盤である岩手県経済においては、サービス消費を中心に厳しい状況にありながらも基調としては持ち直しの動きが続いておりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響により個人消費は弱含み、半導体不足などの供給制約から生産活動は弱い動きとなったほか、公共工事もマイナス傾向が続くなど、岩手県内の経済は全体として持ち直しの動きにやや足踏み感がみられます。

 

(優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)

当行を取り巻く経営環境は、マイナス金利政策の長期化、人口減少や少子高齢化、さらには異業種との競争激化など、より一層厳しさを増しているなか、新型コロナウイルス感染症や資源価格の上昇、ウクライナ情勢等も加わり、先行きが不透明な状況となっております。また、新型コロナウイルス感染症により生活様式や経済活動が大きく変容し、お客さまの課題や価値観も変化してきております。

地域金融機関においては、持続可能なビジネスモデルの構築が急務になっているとともに、ESGを踏まえた持続可能な地域社会への貢献に資する取組みの重要性が高まっております。

このような環境のもと、これからの地域社会の発展に尽くしていくことを目的として、「とうぎんVision」を制定いたしました。この「とうぎんVision」は、「コアバリュー(経営理念)」、「パーパス(存在意義)」、「長期経営計画」の3要素から構成されております。「コアバリュー」である「地域金融機関として地域社会の発展に尽くし共に栄える」と、「パーパス」である「地域力の向上」は普遍であり、「長期経営計画」は、「コアバリュー」、「パーパス」の追求に向けた長期的な目標です。「長期経営計画」は期間を15年としており、「2037年3月末までに公的資金返済、返済後の単体自己資本比率8.5%以上」とすることを掲げております。

また、「長期経営計画」達成のための中期的な目標として、2022年4月より『中小事業者支援の深化と未来への挑戦』をテーマに掲げた3年間の「第1次中期経営計画」をスタートしました。「第1次中期経営計画」では、『「成長予備軍先」のランクアップ支援』、『「収益力」の強化』、『「とうぎん型人材」の育成』、『「地域活性型ビジネスモデル」の確立』の4つの「とうぎんチャレンジ」を実行することで、当行の強みである「中小事業者への支援」をより一層深めるとともに、地域活性化に繋がる新たなビジネスモデルを構築することとしております。

 

(経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)

・「第1次中期経営計画」における経営数値目標(単体)

[2025年3月期]

本業利益(注) ・・・7億円以上

当期純利益   ・・・10億円以上

自己資本比率  ・・・8.5%以上

(注)本業利益とは、有価証券関連収益を加味しない、預貸金業務及び役務取引等業務から得られる利益とし、次の算式により算出します。

本業利益 = 貸出金平残 × 預貸金利回り較差 + 役務取引等利益 - 経費

なお、目標とする経営数値目標は、その達成を当行として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。

 

(経営戦略等)

今年度から中期経営計画を、「長期経営計画」を達成するための3カ年の戦略と位置付けており、その第1フェーズであることから「第1次中期経営計画」としております。第1次から第5次までの中期経営計画を達成することで、「長期経営計画」の達成を目指します。

「第1次中期経営計画」では、当行の強みである中小事業者への支援をより一層深めるとともに、地域活性化に繋がる新たなビジネスモデルの構築に取組んでまいります。

 

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2 【事業等のリスク】

(リスク管理体制)

当行では業務運営上発生が予想されるリスクについて、統合的リスク管理の考え方のもと、取締役会がリスク管理の基本方針及びリスク管理体制を定めております。

リスク管理の基本方針では、リスクを定量化し自己資本と対比して管理する「統合リスク管理」と、統合リスク管理以外の手法による「その他リスク管理」とに区分しております。前者は、資産・負債の総合管理、自己資本管理、流動性リスク管理に係る事項も含め、経営陣と関係部で構成するALM委員会において管理する体制としております。後者は、リスクの種類ごとに主管部署を明確にし、当該主管部署ごとに管理体制の堅確化に努め、リスクの顕在化を抑制する管理体制としております。

(統合リスク管理)

統合リスク管理については、リスクの種類ごとにリスクの顕在化により発生が予想される損失額を統一的な尺度を用いて、統計的な方法で計測を行い、自己資本を原資として主要なリスク(信用リスク、市場リスク、オペレーショナルリスク)にリスク資本を配賦して、設定したリスク管理枠に収まるよう管理する手法としております。

経営陣と関係部で構成するALM委員会では、毎期リスク管理枠の設定を行い、経営体力に見合ったリスクテイクとなっているかを毎月確認しており、定期的にストレステストを実施することにより、自己資本充実度の検証を実施しております。

 

当行のリスク管理組織体制を図で示すと以下のようになります。

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有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、信用リスク及び市場リスクであります。

上記の統合リスク管理において定量的にリスク量を測定している信用リスク、市場リスク及びオペレーショナル・リスクの中でも、信用リスク及び市場リスクはリスク量が大きいため、主要なリスクと認識しております。

なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社)が判断したものであります。

当行はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適正な対応に努めてまいります。

 

(主要なリスク)

(1)信用リスク

融資先の倒産や経営悪化のほか、不動産市場における流動性の欠如又は不動産価額の下落、有価証券価額の下落等により、債務不履行の状態にある債務者に対し担保権を設定した不動産もしくは有価証券を処分できないなどのさまざまな要因によって新たな不良債権処理費用が発生し業績に悪影響を与える可能性があります。

また、当行は、融資先の状況や差し入れられた担保の価値及び経済状況に関する見積り等に基づいて、貸倒引当金を計上しております。2022年3月31日現在の金融再生法開示債権の保全状況は、担保保証等及び貸倒引当金による保全率が銀行単体で79.76%と高い比率となっております。また、非保全額を十分に上回る自己資本を有しております。しかし、実際の貸倒れが貸倒引当金計上時点における見積り等と乖離した場合や担保価値が下落した場合、貸倒引当金が増加し、業績に悪影響を与える可能性があります。

(信用リスクが顕在化する「可能性の程度」、「時期」及び「顕在化した場合に連結会社の経営成績等の状況に与える影響の内容」)

当行では、財務内容やご返済の状況等の信用度に応じてお取引先を区分する信用格付を実施しており、格付区分毎のリスクの状況に基づいて信用リスクを定量的に把握しております。

具体的には、バリュー・アット・リスク(VaR)により信用リスク量を計測しており、信頼区間99.0%、保有期間1年として算出された最大損失から、平均的に発生が予想される期待損失(EL)を差し引いた値(=非期待損失、UL)を信用リスク量として認識しております。2022年3月31日現在の信用リスク量は、17億58百万円(2021年3月31日現在は21億38百万円)であります。

(リスクへの対応策)

当行の信用リスク管理については、融資規程(クレジット・ポリシー)の信用リスク管理基本方針に基づき、信用リスク管理体制の整備、与信審査の客観性の確保、問題債権の管理、与信ポートフォリオ管理による与信集中の排除、信用リスクの定量的把握、適正な収益確保等の方針を定めております。さらに、信用リスク管理規定において、目的、定義、範囲、体制及び役割、管理方法等を定め、適正な信用リスク管理が実現するような体制を整備し実施しております。

与信ポートフォリオについても、四半期ごとにALM委員会において経営に報告し、信用リスク量、予測最大損失額の把握、分析を行うとともに、改善策等を指示するなどの管理を行っております。具体的な管理手法としては、融資先支援・管理要領に基づき重点管理先を選定し、営業店のモニタリング等を基に年1回、営業店と本部で取組方針協議を実施し、支援及び管理を行っております。また、本部管理・指導が必要な先については、本部担当部署が直接顧客訪問を実施し、経営改善計画策定等の支援・指導を行っております。

問題債権の管理としては、月例の貸出金延滞報告により管理を強化し、条件変更による長期延滞の未然防止や問題解決に向けた取組みを図っております。実質破綻先以下の管理は、毎年2月末、8月末を基準日として営業店より債権管理報告を受け、問題解決に向けた方針協議を行い、再建支援や円滑な処理等への協力を含めた取組みを強化しております。

また、2020年3月以降の新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた中小事業者には、制度融資等の資金供給により、資金繰り支援を行ってまいりましたが、その後のアフターフォローを通して債務者の実態把握に努め、コロナ禍による業績悪化等の状況変化が発生した都度、企業審査(自己査定)を行っており、適切に信用リスク管理を実施しております。

今後につきましても、信用リスク管理の適正化を図るとともに、取組み方針協議に基づく経営改善や事業再支援を本部と営業店の協業により行ってまいります。

 

(2)市場リスク

① 金利リスク

当行は、主に預金により調達した資金を貸出金や有価証券等で運用しておりますが、運用調達期間のミスマッチが存在している中で金利が変動することにより利鞘が縮小し、業績に悪影響を与える可能性があります。

② 価格変動リスク

当行は、市場性のある債券や株式等の有価証券を保有しておりますが、金利の上昇による債券価格の下落や、株価が長期間にわたって下落した場合には、保有する有価証券に減損又は評価損が発生し、業績に悪影響を与える可能性があります。

(市場リスクが顕在化する「可能性の程度」、「時期」及び「顕在化した場合に連結会社の経営成績等の状況に与える影響の内容」)

当行では、株式等の価格変動リスクについては、債券を含む投資有価証券全体について、株価や市場金利等の各リスク要因間の相関を考慮したうえで、市場リスク量として一体で計測しております。

市場リスク量はバリュー・アット・リスク(VaR)により計測しており、信頼区間は99.0%、保有期間は他のリスク(信用リスク、金利リスク等)との統一性を考慮し、債券、株式等とも240日(1年間)としております。2022年3月31日現在の市場リスク量は、68億4百万円(2021年3月31日現在は71億36百万円)であります。

(リスクへの対応策)

市場リスク管理については、市場リスクの特定・評価・モニタリング・コントロール等の重要性を認識し、適正な市場リスク管理体制の整備・確立に向けて、リスク管理の方針及び管理体制を整備しております。

具体的には、毎期、資産・負債の総合管理や自己資本管理等に関わるALM運営方針から保有可能な市場リスク量を決定し、また、市場部門が当該方針に基づき検討する戦略目標について、経営陣と関係部で構成するALM委員会において協議を行い決定しております。ALM委員会では、市場部門の戦略目標について、毎期、市場運用業務等の方針を設定し、市場リスクを管理可能なリスクに限定する中で安定的な収益を確保することを確認しており、有価証券に関わる売買方針についても毎月確認を行っております。また、過去未確認のリスクを保有する商品を購入する場合には、ミドル部署の承認を必要とする体制とし、フロント部署への牽制を行っております。

(その他重要なリスク)

(1)流動性リスク

金融システムが不安定になるなど市場環境が大きく変化したり、当行の信用状況が悪化した場合には、必要な資金の確保が困難になり、通常よりも著しく高い金利での資金調達により、当行の業績に悪影響を与える可能性があります。

(リスクへの対応策)

流動性リスク管理について、流動性リスクの特定・評価・モニタリング・コントロール等の重要性を十分に認識し、リスク管理規程、ALM運営方針、流動性リスク管理規定、市場運用業務等の運用管理基準、業務継続計画等の規定を定めております。月次のALM委員会において、資金の運用・調達状況の予測に基づく中長期的な資金動向の報告を行うほか、流動性リスク管理規定に日次・月次等の定例報告を定め、重要な事項については随時報告する体制としております。また、業務継続計画の実効性の向上を図る目的で、年1回、流動性危機時を想定した訓練を行っております。

 

(2)オペレーショナル・リスク

オペレーショナル・リスクとは、内部プロセス・システム・人が不適切であることもしくは機能しないこと、又は外部要因に起因するリスクの総称であります。

当行では、統合リスク管理における各リスクの定量的な把握においては、自己資本比率算出におけるオペレーショナル・リスク相当額をオペレーショナル・リスク量として認識しております。

① 事務リスク

役職員が正確な事務を怠ったり、事務事故あるいは不正等を起こしたり、顧客情報等の重要情報を外部に漏洩した場合には、損害賠償等の経済的損失や社会的信用の低下により、当行の業績に悪影響を与える可能性があります。

② システムリスク

コンピュータシステムの停止又は誤作動等システム上の不備や、不正アクセス等コンピュータが不正に使用されることにより、当行の業務遂行や業績に悪影響を与える可能性があります。

③ その他オペレーショナル・リスク

イ.規制・制度変更に関するリスク

当行は、現時点における法律・規則等に従い業務を遂行しておりますが、将来において法律・規則等の新設・変更・廃止によって生じる事態が、業務遂行や業績に悪影響を与える可能性があります。

ロ.コンプライアンスリスク

役職員の法令等違反に起因した損失の発生や、当行に対する訴訟の提起等により信用力の低下等が生じた場合には、当行の業績に悪影響を与える可能性があります。

ハ.風評リスク

取引先、投資家、報道機関、インターネット等を通じて、当行に対する悪評、信用不安につながる噂等が広まった場合、これらが正確な事実に基づいたものか否かにかかわらず、当行の業績に悪影響を与える可能性があります。

(リスクへの対応策)

オペレーショナルリスク管理については、事務リスク・システムリスク、その他オペ・リスク(法務リスク・人的リスク・有形資産リスク・風評リスク)の区分ごとに主管部を定め、管理を行う体制としております。

事務リスクについては、事務規程の整備、研修及び営業店事務指導等により、厳正な事務取扱の定着に努めております。システムリスクに関して、当行は基幹システムの運営・管理を外部へ委託しておりますが、委託先との定例会を実施するとともに、委託先と共同で管理体制の整備を図るなど、システムリスクの顕在化防止に努めております。その他オペ・リスクについては、区分ごとに主管部を定め、当該主管部ごとに管理体制の堅確化に努めております。

 

 

 

(3)自己資本に関するリスク

当行は、連結自己資本比率及び単体自己資本比率を「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められた国内基準4%以上に維持しなければなりませんが、連結・単体の自己資本比率が基準である4%を下回った場合には、金融庁から、業務の全部又は一部の停止等を含む様々な行政処分を受ける可能性があります。連結・単体の自己資本比率は、本項に記載した様々な不利益な展開に伴い自己資本が毀損した場合、自己資本比率の基準及び算定方法が変更された場合、繰延税金資産が会計上の判断又は何らかの制約により減額された場合において悪化する可能性があります。

(リスクへの対応策)

自己資本の充実度に関する評価方法として、資本金をはじめとする自己資本は、銀行がさらされているリスクが損失として顕在化した場合の最終的な受け皿となることから、当行では、信用リスク、市場リスク及びオペレーショナル・リスクを定量的に把握したうえで、経営陣と関係部で構成するALM委員会において、市場リスク、信用リスク及びオペレーショナル・リスクの各リスクカテゴリー単位で自己資本を原資としたリスク管理枠を設定し、経営体力に見合ったリスクテイクとなっているか、管理しております。

 

(4)地方経済の動向に影響を受けるリスク

地方銀行である当行は、岩手県を主要な営業地域としておりますが、岩手県経済が悪化した場合には、取引先の信用状況の悪化や貸出金の減少等により、業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(5)銀行業免許に関するリスク

当行は、銀行法第4条第1項に基づく銀行業免許(免許番号 大蔵大臣 蔵銀第1075号)の交付を受け、銀行業務を行っております。銀行業の免許には、有効期間その他の期限が法令等で定められておりませんが、銀行法第27条及び第28条に免許の取消等の事由が定められております。

当行の主要な事業活動の継続には前述のとおり銀行業免許が必要ですが、現時点において、当行はこれらの免許の取消等の事由に該当する事実はありません。しかしながら、将来、何らかの理由により免許取消等があった場合には、当行の主要な事業活動に支障をきたすとともに業績に重大な影響を与える可能性があります。

 

(6)優先株式による希薄化リスク

当行は、当連結会計年度末現在において、第一種優先株式を4,000,000株発行しており、第一種優先株主は2037年9月28日までの間、当行に対し、当行普通株式と引換えに第一種優先株式の取得を請求することができます(以下、「第一種優先株式取得請求権」といいます。)。

当行は、2037年9月28日までに第一種優先株式取得請求権が行使されなかった第一種優先株式を、2037年9月29日をもって当行普通株式と引換えに取得致します(以下、「一斉取得」といいます。)。

以上のとおり、第一種優先株式に係る第一種優先株式取得請求権の行使及び一斉取得により、当行は最大で12,360,939株(当連結会計年度末現在の発行済普通株式数9,509,963株に対して129.97%)の普通株式を第一種優先株主に対し交付する可能性があり、その場合、当行普通株式の既存持分の希薄化が生じる可能性があります。

なお、当行は、2022年9月29日以降、取締役会が別に定める日が到来した時は、法令上可能な範囲で第一種優先株式の全部又は一部を取得することができます。

 

(7)新型コロナウイルス感染症拡大によるリスク

新型コロナウイルス感染症による影響を受け、将来の経済環境には、引き続き不確実性が存在しております。また、当行グループの主要なお客さまである中小事業者におきましても事業活動への影響が深刻となる可能性があります。このような中、上記(主要なリスク)に記載している信用リスク及び市場リスクがさらに増加する可能性があります。

当行では2020年2月10日より、「新型コロナウイルス感染症に関するご相談窓口」を全営業店に設置し、お客さまからのご相談をお受けしております。お客さまの業況の実態把握に努め、新規融資の積極的な実施や既往債務の条件変更の迅速かつ柔軟な対応をしております。

また、行内で感染者が発生した場合、業務継続に影響を与える可能性があります。当行では、「新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン」を策定し感染対策に努めるとともに、取締役頭取を本部長とする「BCP対策本部」を設置し、行内での感染症拡大防止及び感染者が発生した場合の業務継続についての態勢を整備しております。また、「役職員の感染が疑われる場合の行動計画」を策定し、行員が発熱した場合及び感染症に罹患した場合の本部報告態勢を整備するとともに、テレビ会議の活用やテレワークの導入など、行内における感染拡大防止策を講じております。

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当行グループ(当行及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

(財政状態)

預金等(譲渡性預金を含む)は、個人預金は増加しましたが、法人預金の減少などにより、全体で前連結会計年度末比2億38百万円減少し8,952億72百万円となりました。

公共債、投資信託及び保険商品を対象とした預り資産残高合計は、前連結会計年度末比10億49百万円増加し776億88百万円となりました。

貸出金は、中小企業向け貸出の増加などにより、前連結会計年度末比21億84百万円増加し6,315億76百万円となりました。

有価証券は、前連結会計年度末比10億6百万円減少し1,970億92百万円となりました。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度末(A)

当連結会計年度末(B)

増減(B)-(A)

預金等

895,510

895,272

△238

 

個人

576,037

587,984

11,947

 

法人

310,548

298,064

△12,484

 

公金

8,923

9,224

301

預り資産

76,639

77,688

1,049

貸出金

629,392

631,576

2,184

有価証券

198,098

197,092

△1,006

 

(経営成績)

連結粗利益は、役務取引等利益の増加などにより、前連結会計年度比1億81百万円増益の111億47百万円となりました。

経常利益は、株式等関係損益の増加などにより同3億75百万円増益の21億18百万円となりました。

以上のことから親会社株主に帰属する当期純利益は、同1億88百万円増益の13億37百万円となりました。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度(A)

当連結会計年度(B)

増減(B)-(A)

連結粗利益

10,966

11,147

181

 

資金利益

9,181

9,241

60

 

役務取引等利益

1,556

1,748

192

 

その他業務利益

228

158

△70

営業経費

8,909

8,895

△14

貸倒償却引当費用

417

502

85

 

貸出金償却

8

126

118

 

個別貸倒引当金繰入額

△16

297

313

 

一般貸倒引当金繰入額

108

68

△40

 

延滞債権等売却損

341

△0

△341

 

偶発損失引当金繰入額

△24

11

35

株式等関係損益

5

214

209

貸倒引当金戻入益

                 -

                 -

                 -

償却債権取立益

17

17

0

その他

81

137

56

経常利益

1,743

2,118

375

特別損益

△20

△245

△225

税金等調整前当期純利益

1,722

1,872

150

法人税、住民税及び事業税

533

627

94

法人税等調整額

39

△92

△131

法人税等合計

572

534

△38

当期純利益

1,149

1,337

188

親会社株主に帰属する当期純利益

1,149

1,337

188

(注)連結粗利益={資金運用収益-(資金調達費用-金銭の信託運用見合費用)}

+(役務取引等収益-役務取引等費用)+(その他業務収益-その他業務費用)

 

(キャッシュ・フローの状況)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フロ-は、資金運用による収入及び借用金の増加を主な要因として110億63百万円の収入となりました。前連結会計年度比では、1,166億11百万円の減少となりました。

投資活動によるキャッシュ・フロ-は、有価証券の売却及び償還による収入を、有価証券の取得による支出が上回ったことを主な要因として、9億16百万円の支出となりました。前連結会計年度比では、21億74百万円の増加となりました。

財務活動によるキャッシュ・フロ-は、株式の配当を主な要因として4億74百万円の支出となりました。前連結会計年度と同額となりました。

以上により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末比96億71百万円増加し1,649億56百万円となりました。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度(A)

当連結会計年度(B)

増減(B)-(A)

営業活動によるキャッシュ・フロー

127,674

11,063

△116,611

投資活動によるキャッシュ・フロー

△3,090

△916

2,174

財務活動によるキャッシュ・フロー

△474

△474

0

現金及び現金同等物期末残高

155,284

164,956

9,671

 

(セグメント情報)

当連結会計年度におけるセグメントごとの業績は次のとおりとなっております。

「銀行業務」の経常収益は、役務取引等収益の増加などにより前連結会計年度比38百万円増収の121億23百万円、セグメント利益は、株式等売却損の減少などにより同3億23百万円増益の20億61百万円となりました。また、セグメント資産は、前連結会計年度末比54億27百万円増加し1兆249億62百万円、セグメント負債は、同57億63百万円増加し9,859億42百万円となりました。

「リース業務」の経常収益は、リース資産売却により前連結会計年度比73百万円増収の11億41百万円、セグメント損益は、与信関連費用の増加などにより同70百万円減少し38百万円のセグメント損失となりました。また、セグメント資産は、前連結会計年度末比3億59百万円減少し32億5百万円、セグメント負債は、同3億2百万円減少し26億32百万円となりました。

 

① 国内・国際業務部門別収支

当連結会計年度の資金運用収支、役務取引等収支及びその他業務収支の合計額(業務粗利益)は、国内業務部門111億11百万円、国際業務部門36百万円であり、合計では111億47百万円となりました。

資金運用収益の主なものは、国内業務部門では貸出金利息78億29百万円、有価証券利息配当金12億62百万円などです。国際業務部門では、有価証券利息配当金29百万円などです。また、資金調達費用は、国内業務部門がほぼ全額を占めており、預金利息36百万円などです。

役務取引等収支は、内国為替手数料や投資信託等の預り資産販売に係る手数料を中心として、国内業務部門による収支がほぼ全額を占めており、合計で17億48百万円となりました。

その他業務収支は、国内業務部門がほぼ全額を占めており、国債等債券損益(5勘定尻)△1億85百万円や連結子会社の業務に係る収支3億41百万円であり、合計で1億58百万円となりました。

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

資金運用収支

前連結会計年度

9,133

47

9,181

当連結会計年度

9,209

32

9,241

うち資金運用収益

前連結会計年度

9,224

50

2

9,272

当連結会計年度

9,246

32

0

9,278

うち資金調達費用

前連結会計年度

90

2

2

90

当連結会計年度

37

0

0

37

役務取引等収支

前連結会計年度

1,555

1

1,556

当連結会計年度

1,747

1

1,748

うち役務取引等収益

前連結会計年度

2,358

2

2,360

当連結会計年度

2,480

2

2,483

うち役務取引等費用

前連結会計年度

802

1

803

当連結会計年度

733

1

734

その他業務収支

前連結会計年度

225

3

228

当連結会計年度

155

2

158

うちその他業務収益

前連結会計年度

1,501

3

1,504

当連結会計年度

1,550

2

1,553

うちその他業務費用

前連結会計年度

1,276

1,276

当連結会計年度

1,395

1,395

(注)1.国内業務部門は当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。

2.資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を控除して表示しております。

3.資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。

② 国内・国際業務部門別資金運用/調達の状況

当連結会計年度の国内業務部門の資金運用勘定平均残高は、貸出金、有価証券を中心に1兆110億18百万円、資金運用利息は92億46百万円、資金運用利回りは0.91%となりました。一方、資金調達勘定平均残高は、預金を中心に1兆44億99百万円、資金調達利息は37百万円、資金調達利回りは0.00%となりました。

国際業務部門の資金運用勘定平均残高は、有価証券を中心に85億23百万円、資金運用利息は32百万円、資金運用利回りは0.38%となりました。また、資金調達勘定平均残高は、預金などで85億23百万円、資金調達利息は0百万円、資金調達利回りは0.00%となりました。

イ.国内業務部門

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

(11,506)

(2)

0.97

950,943

9,224

当連結会計年度

(8,386)

(0)

0.91

1,011,018

9,246

うち貸出金

前連結会計年度

617,671

8,019

1.29

当連結会計年度

629,580

7,829

1.24

うち商品有価証券

前連結会計年度

0

当連結会計年度

うち有価証券

前連結会計年度

219,167

1,166

0.53

当連結会計年度

215,155

1,262

0.58

うちコールローン及び買入手形

前連結会計年度

21,999

△2

△0.00

当連結会計年度

14,947

3

0.02

うち預け金

前連結会計年度

80,598

38

0.04

当連結会計年度

142,948

149

0.10

資金調達勘定

前連結会計年度

943,840

90

0.00

当連結会計年度

1,004,499

37

0.00

うち預金

前連結会計年度

896,027

89

0.00

当連結会計年度

924,977

36

0.00

うち譲渡性預金

前連結会計年度

3,798

0

0.00

当連結会計年度

3,383

0

0.00

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

当連結会計年度

2

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

330

0

0.00

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

43,697

0

0.00

当連結会計年度

78,635

0

0.00

(注)1.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しております。

2.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度615百万円、当連結会計年度642百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度13百万円、当連結会計年度2,500百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を、控除して表示しております。

3.( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。

ロ.国際業務部門

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

11,636

50

0.43

当連結会計年度

8,523

32

0.38

うち貸出金

前連結会計年度

423

2

0.51

当連結会計年度

648

3

0.53

うち商品有価証券

前連結会計年度

当連結会計年度

うち有価証券

前連結会計年度

10,643

48

0.45

当連結会計年度

7,066

29

0.41

うちコールローン及び買入手形

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

23

当連結会計年度

42

資金調達勘定

前連結会計年度

(11,506)

(2)

0.02

11,636

2

当連結会計年度

(8,386)

(0)

0.00

8,523

0

うち預金

前連結会計年度

128

0

0.01

当連結会計年度

135

0

0.00

うち譲渡性預金

前連結会計年度

当連結会計年度

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

当連結会計年度

(注)1.( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。

2.国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は月次カレント方式(前月末T.T.仲値を当該月のノンエクスチェンジ取引に適用する方式)により算出しております。

ハ.合計

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

951,074

9,272

0.97

当連結会計年度

1,011,156

9,278

0.91

うち貸出金

前連結会計年度

618,095

8,021

1.29

当連結会計年度

630,228

7,833

1.24

うち商品有価証券

前連結会計年度

0

当連結会計年度

うち有価証券

前連結会計年度

229,810

1,215

0.52

当連結会計年度

222,221

1,292

0.58

うちコールローン及び買入手形

前連結会計年度

21,999

△2

△0.00

当連結会計年度

14,947

3

0.02

うち預け金

前連結会計年度

80,622

38

0.04

当連結会計年度

142,991

149

0.10

資金調達勘定

前連結会計年度

943,970

90

0.00

当連結会計年度

1,004,636

37

0.00

うち預金

前連結会計年度

896,155

89

0.00

当連結会計年度

925,112

36

0.00

うち譲渡性預金

前連結会計年度

3,798

0

0.00

当連結会計年度

3,383

0

0.00

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

当連結会計年度

2

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

330

0

0.00

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

43,697

0

0.00

当連結会計年度

78,635

0

0.00

(注)1.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度615百万円、当連結会計年度642百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度13百万円、当連結会計年度2,500百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を、控除して表示しております。

2.国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息は、相殺して記載しております。

③ 国内・国際業務部門別役務取引の状況

当連結会計年度の役務取引等収益は、国内業務部門24億80百万円、国際業務部門2百万円、合計で24億83百万円となりました。

一方、役務取引等費用は、国内業務部門7億33百万円、国際業務部門1百万円、合計で7億34百万円となり、国内業務部門の役務取引等収支がほぼ全額を占めております。

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

役務取引等収益

前連結会計年度

2,358

2

2,360

当連結会計年度

2,480

2

2,483

うち預金・貸出業務

前連結会計年度

272

272

当連結会計年度

278

278

うち為替業務

前連結会計年度

720

2

722

当連結会計年度

643

2

645

うち証券関連業務

前連結会計年度

211

211

当連結会計年度

253

253

うち代理業務

前連結会計年度

506

506

当連結会計年度

529

529

うち保護預り・貸金庫業務

前連結会計年度

20

20

当連結会計年度

18

18

うち保証業務

前連結会計年度

116

116

当連結会計年度

110

110

役務取引等費用

前連結会計年度

802

1

803

当連結会計年度

733

1

734

うち為替業務

前連結会計年度

119

1

120

当連結会計年度

85

1

87

(注) 国内業務部門は当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。

④ 国内・国際業務部門別預金残高の状況

預金の種類別残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

預金合計

前連結会計年度

894,749

160

894,910

当連結会計年度

895,181

90

895,272

うち流動性預金

前連結会計年度

541,632

541,632

当連結会計年度

558,129

558,129

うち定期性預金

前連結会計年度

350,066

350,066

当連結会計年度

334,594

334,594

うちその他

前連結会計年度

3,049

160

3,210

当連結会計年度

2,458

90

2,548

譲渡性預金

前連結会計年度

600

600

当連結会計年度

総合計

前連結会計年度

895,349

160

895,510

当連結会計年度

895,181

90

895,272

(注)1.流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金

2.定期性預金=定期預金+定期積金

3.国内業務部門は当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行及び連結子会社の外貨建取引であります。

⑤ 国内・海外別貸出金残高の状況

イ.業種別貸出状況(末残・構成比)

業種別

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内(除く特別国際金融取引勘定分)

629,392

100.00

631,576

100.00

製造業

40,091

6.37

41,134

6.51

農業、林業

7,731

1.23

8,577

1.36

漁業

1,428

0.23

1,451

0.23

鉱業、採石業、砂利採取業

1,283

0.20

1,228

0.19

建設業

48,096

7.64

48,369

7.66

電気・ガス・熱供給・水道業

23,578

3.75

26,236

4.15

情報通信業

4,232

0.67

3,102

0.49

運輸業、郵便業

17,867

2.84

17,408

2.76

卸売業・小売業

40,436

6.42

40,341

6.39

金融業・保険業

23,028

3.66

22,788

3.61

不動産業、物品賃貸業

100,656

15.99

102,613

16.25

各種サービス業

82,492

13.11

83,837

13.27

地方公共団体

137,777

21.89

136,830

21.66

その他

100,692

16.00

97,657

15.47

海外及び特別国際金融取引勘定分

政府等

金融機関

その他

合計

629,392

 

631,576

 

(注)「国内」とは、当行及び連結子会社であります。

ロ.外国政府等向け債権残高(国別)

該当事項はありません。

⑥ 国内・国際業務部門別有価証券の状況

有価証券残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

国債

前連結会計年度

12,198

12,198

当連結会計年度

18,005

18,005

地方債

前連結会計年度

73,058

73,058

当連結会計年度

72,354

72,354

短期社債

前連結会計年度

12,499

12,499

当連結会計年度

社債

前連結会計年度

69,711

69,711

当連結会計年度

68,693

68,693

株式

前連結会計年度

3,950

3,950

当連結会計年度

4,424

4,424

その他の証券

前連結会計年度

19,611

7,068

26,680

当連結会計年度

27,063

6,550

33,614

合計

前連結会計年度

191,029

7,068

198,098

当連結会計年度

190,542

6,550

197,092

(注)1.国内業務部門は当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。

2.「その他の証券」には、外国証券を含んでおります。

(自己資本比率の状況)

(参 考)

自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。

なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。

連結自己資本比率(国内基準)

 

 

(単位:百万円、%)

 

2021年3月31日

2022年3月31日

1.連結自己資本比率(2/3)

9.30

9.40

2.連結における自己資本の額

37,108

38,028

3.リスク・アセットの額

398,668

404,232

4.連結総所要自己資本額

15,946

16,169

 

単体自己資本比率(国内基準)

 

 

(単位:百万円、%)

 

2021年3月31日

2022年3月31日

1.自己資本比率(2/3)

9.05

9.16

2.単体における自己資本の額

35,864

36,766

3.リスク・アセットの額

395,912

401,370

4.単体総所要自己資本額

15,836

16,054

 

(資産の査定)

(参 考)

資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。

1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権

破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。

2.危険債権

危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。

3.要管理債権

要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。

4.正常債権

正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。

資産の査定の額

債権の区分

2021年3月31日

2022年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

2,713

2,698

危険債権

16,780

15,244

要管理債権

1,008

540

正常債権

616,903

619,870

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

 

(経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

当行は、地域社会への安定的資金供給を使命として設立された銀行であり、「地域金融機関として地域社会の発展に尽くし共に栄える」を経営理念として、地域経済の中核を担う中小事業者の皆さまを中心に営業活動を展開しております。

2019年4月より『“地域力の向上”~「復興」と「地域経済活性化」への貢献~』をテーマに掲げてスタートした中期経営計画が2022年3月末で終了いたしました。「成長予備軍とのリレーション向上」、「農林水産業を中心とした地域経済の活性化」、「事業再生へ向けた持続的なサポート」、「営業店アクションプランの実践」の4つの基本戦略のもと、中期経営計画の総仕上げに取組んでまいりました。

収益状況については、経常収益は、役務取引等収益の増加などにより、前連結会計年度比2億59百万円増収の138億7百万円となりました。経常費用は、株式等売却損の減少などにより同1億16百万円減少し116億88百万円となりました。経常利益は、同3億75百万円増益の21億18百万円となりました。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、同1億88百万円増益の13億37百万円となりました。

当連結会計年度におけるセグメントごとの状況に関する分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要(セグメント情報)」に記載しております。

銀行単体の貸出金残高は、中小企業向け貸出金が増加したことから、前期比21億36百万円増加し、6,340億16百万円となりました。中小企業向け貸出金は成長予備軍を中心に同68億10百万円増加し、3,597億89百万円となりました。中小事業者への積極的な支援は、当行の地域における存在意義であるため、引き続き金融支援のみならず本業支援に取り組んでまいります。

また、融資先の信用リスク管理態勢として、信用リスク管理規定において、目的、定義、範囲、態勢、役割及び管理方法等を定め、適正な信用リスク管理が実現するような態勢を整備し実施しております。

信用リスクについては、「2 事業等のリスク(主要なリスク)」に記載しております。

 

(資本の財源及び資金の流動性)

資本の財源については、当行グループの中心業務は銀行業務であるため、お客さまから預け入れいただいた預金等で資金調達し、主に貸出金及び有価証券で運用しております。

各項目の分析内容等については、「(1)経営成績等の状況の概要(財政状態)」に記載しております。

財務活動によるキャッシュ・フロ-における主な支出要因である、株式の配当につきましては「安定配当の継続」を基本方針としており、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を実施しております。

資本の財源を、2022年4月よりスタートした「第1次中期経営計画」におけるテーマである中小事業者への支援と地域活性化に活用するとともに、安定的かつ効率的な運用を心掛けてまいります。

資金の流動性の状況などについては、月次のALM委員会において、資金の運用・調達状況の予測に基づく中長期的な資金動向の報告を行うほか、市場運用業務等の運用管理基準に日次・月次等の定例報告を定め、重要な事項については随時報告する態勢としております。

資金の流動性のキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要(キャッシュ・フローの状況)」に記載しております。

 

(経営方針等に照らした、経営者による経営成績等の分析・検討内容)

2019年4月よりスタートした中期経営計画において設定した計画数値と実績は次のとおりであります。

本業利益(有価証券関連収益を加味しない、預貸金業務及び役務取引等業務から得られる利益)は、7億20百万円となりました。計画始期比では、中小企業向け貸出等の増加による貸出金利息の増加及び経費の圧縮により4億14百万円増加しております。

連結自己資本比率は、利益剰余金の着実な積上げによる自己資本の額の増加などにより計画始期比0.88ポイント上昇し9.40%となりました。

2022年4月よりスタートした「第1次中期経営計画」における経営数値目標(単体)については、2025年3月期本業利益7億円以上、2025年3月期当期純利益10億円以上、2025年3月末自己資本比率8.5%以上としております。

 

中期経営計画において設定した計画数値と途中経過及び実績

 

計画

2022年3月期

2019年3月期

計画始期(A)

2020年3月期

(1年目)

2021年3月期

(2年目)

2022年3月期

(最終年度)(B)

計画始期比

(B)-(A)

本業利益(注)

5億円以上

3.06

億円

4.72

億円

7.62

億円

7.20億円

4.14

億円

連結自己資本比率

8%以上

8.52%

8.68%

9.30%

9.40%

0.88ポイント

(注)本業利益 = 貸出金平残 × 預貸金利回り較差 + 役務取引等利益 - 経費

(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

(貸倒引当金)

当行において与信業務は最大の収入源であり、連結財務諸表の貸出金などに見られる信用リスク資産の占める重要性が金額的に大きいため、会計上の見積りにおいて重要なものと判断しております。

① 貸倒引当金の見積り及び仮定の不確実性の内容

貸倒償却及び貸倒引当金の計上の基礎となる自己査定で使用する情報には、将来キャッシュ・フローの見込、財政状態、収益性等の定量的要素、経営者の資質等の定性的要素があります。定量的要素、定性的要素のいずれについても見積りが介在する余地があるため、不確実性が存在する可能性があります。

また、貸倒引当金は、将来の事象に対する見積りにより決定され、経営者の判断に依存している事項であるため、会計上の見積りの不確実性が存在する可能性があります。

さらに、経済環境の変化によって担保不動産価値が短期間に著しく変動することがあり、貸倒引当金として計上すべき額はその影響を受ける可能性があります。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響については、経済環境への影響、感染症拡大の規模及び収束時期によって、会計上の見積りに不確実性が存在する可能性があります。

当行では、貸出先の業種等により新型コロナウイルス感染症拡大の影響が異なるため、事業者ごとに積極的な資金供給及び貸付条件の変更等の対応を行っております。さらに、資金繰り等の状況把握を行い、債務者の状況変化に応じて随時査定を行っていることから、新型コロナウイルス感染症拡大の影響は当連結会計年度の貸倒引当金に十分に反映されていると判断しております。

なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響については、2022年度中に収束すると仮定しております。

② 貸倒引当金の見積り及び仮定の不確実性の変動により経営成績などに生じる影響

上記の「貸倒引当金の見積り及び仮定の不確実性の内容」などによる、予測不能な前提条件の変化などにより債権の評価に関する見積りが変動する可能性があり、この場合には、将来当行グループにおける連結財務諸表における貸倒引当金に重要な影響を及ぼす可能性があります。

また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響については、経済環境への影響、感染症拡大の規模及び収束時期などの不確実性によって債権の評価に関する見積りが変動する可能性があり、将来当行グループにおける連結財務諸表における貸倒引当金に重要な影響を及ぼす可能性があります。

すべての債権は、資産の自己査定基準に基づき、営業関連部署が資産査定を実施し、当該部署から独立した資産監査部署が査定結果を監査しております。

(繰延税金資産)

繰延税金資産は、当行の業種の特性上、貸倒引当金等による将来減算一時差異が多額に発生することで財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があるため、会計上の見積りにおいて重要なものと判断しております。

① 繰延税金資産の見積り及び仮定の不確実性の内容

繰延税金資産は、将来の課税所得を見積り、その課税所得の範囲内でスケジューリング可能な将来減算一時差異について回収可能性があると認められる場合に計上しております。

将来の課税所得の見積りにおける中期経営計画をベースにした5年間の収益シミュレーションは、過去の実績や将来の経営環境等を考慮して策定されているため、会計上の見積りの不確実性が存在する可能性があります。

なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響については、2022年度中に収束すると仮定しております。

また、有税償却した貸倒引当金の将来減算一時差異のスケジューリングについては、税務上の損金算入時期が明確となった場合に、回収可能性を判断し繰延税金資産を計上しております。

② 繰延税金資産の見積り及び仮定の不確実性の変動により経営成績などに生じる影響

上記の「繰延税金資産の見積り及び仮定の不確実性の内容」などによる、予測不能な前提条件の変化などにより、将来において一時差異を解消させるほどの十分な課税所得が見積もれない場合、または、将来の課税所得は十分見込める場合であっても、期末時点において、将来減算一時差異のスケジューリングが不能と判断された場合、繰延税金資産を取り崩すことになるため、将来当行グループにおける連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当行では、フィデアホールディングス株式会社(以下「フィデアホールディングス」といい、当行と総称して「両社」といいます。)と2021年7月2日付にて経営統合に関する基本合意書を締結しました。その後、2022年10月1日を目処とした経営統合に向け統合準備委員会を設置し、諸条件につきまして協議を重ねてまいりましたが、両社間において経営戦略の方向性及びガバナンス体制の考え方について見解の相違があり、2022年2月中旬に予定していた最終契約の締結が困難であるとの認識に至ったことから、2022年2月10日付にてフィデアホールディングスとの間で基本合意書の解除について合意しております。

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。