以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営方針
当行グループは、主に福島県を地盤とする地域金融機関として「地域を見つめ、地域とともに」「お客さまの満足のために」「新しい感覚と柔軟な発想をもって」を企業理念とし、コーポレートメッセージ「すべてを地域のために」及び2021年度に制定した長期ビジョン「地域社会に貢献する会社へ~金融サービスの枠を超えて~」に基づき様々な施策に取り組んでおります。
(2) 中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標
①中長期的な経営戦略
2021年度からスタートした中期経営計画『とうほう「輝(かがやき)」プラン』の内容は以下のとおりです。

(基本方針)
(a)地域・お客さまが輝く(地域・お客さまへの恩返し)
地域経済の縮小、さらにはコロナ禍において多くの課題を抱える地域・お客さまの支援のため、当行が持てる経営資源を最大限活用し、お客さまの経営課題解決・豊かな暮らしづくりのために尽力(恩返し)することで、輝く未来を実現してまいります。
(b)従業員が輝く(成長と活力)
従業員が主体的かつ自律的にキャリアデザインでき、成長を実感できることにより、従業員が輝き、いきいきと働ける環境を創り上げてまいります。
OJTを中心として人材育成を重視する企業風土を醸成し、従業員の成長と活力向上を目指してまいります。
(c)当行が輝く(持続可能な経営体質)
本部・営業店体制の変革、収益力の強化により持続可能で強固な経営体質を構築いたします。
SDGs・ESGやデジタル化などへの社会的な課題にも積極的に取り組んでまいります。
②目標とする経営指標
第17次中期経営計画『とうほう「輝(かがやき)」プラン』のもと、以下の指標を目標として掲げ、各種施策に取り組んでおります。
(3) 経営環境
①国内経済
2022年度の国内経済は、新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が減少し、経済活動の正常化が進む中で、緩やかに持ち直しの動きがみられましたが、ウクライナ情勢をめぐる地政学的リスクの高まりを背景とした世界的なエネルギー価格の高騰や物価の上昇、及び欧米各国の金融引締め等による世界的な景気後退懸念などを受け、厳しさが増しております。海外との金利差拡大による為替の急激な変動や物価高の影響等により不安定な経済状況が続いておりました。
②福島県内経済
当行の主要な営業基盤である福島県内の経済については、個人消費は新型コロナウイルス感染症の影響が和らいでおり、外食や旅行等のサービス消費で持ち直しの動きがみられました。また、設備投資は製造業・非製造業ともに前年を上回るなど、緩やかに回復の動きがみられました。
③金融環境
企業の資金繰りの一部に厳しさが残っているものの、全体として緩和的な金融環境が継続する一方で、米国をはじめ世界各国ではインフレ抑制のため政策金利を引き上げる動きが続きました。
(4) 対処すべき課題
東日本大震災から12年が経過し、当行の主たる営業基盤である福島県は新たな局面を迎えており、福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想や福島国際研究教育機構(F-REI)の設立など、復興への取り組みが加速しております。
このような環境のもと、当行は「長期ビジョン『地域社会に貢献する会社へ~金融サービスの枠を超えて~』の実現」、「TSUBASA基幹系システム共同化への対応」及び「サステナビリティ経営の実践」を対処すべき課題として捉え、以下のとおり、取り組んでまいります。
①長期ビジョン「地域社会に貢献する会社へ~金融サービスの枠を超えて~」の実現
地域の復興、創生への貢献という当行に課せられた使命の大きさを改めて自覚し、グループ一丸となって、長期ビジョン「地域社会に貢献する会社へ~金融サービスの枠を超えて~」の実現に邁進いたします。
<長期ビジョンの実現に向けた取り組み>

具体的には、「従来型のコアビジネス領域」である事業性融資、預かり資産、個人ローン、有価証券運用に加え、リース資産及びキャッシュレス法人決済を第1成長ドライバとしてストック収益を積み上げるとともに、第2成長ドライバとして、「グループ各社の事業を含む幅広いコンサルティング分野」への取り組みを強化することで、フロー収益の拡大を図ってまいります。そして、これらストック収益とフロー収益を基盤としながら、第3成長ドライバとして「事業化に向けて深化・探索するコンサルティング分野」の検討を進めてまいります。
これらの3つの成長ドライバにより収益力を更に向上させ、成長投資、人的資本投資、株主還元、自己資本の蓄積を図ることで、東邦銀行グループの企業価値向上に取り組んでまいります。
そして、成長投資として、デジタル戦略投資を重点的に進めるとともに、人的資本を一層強化し、中核人材の確保・育成による多様性のある組織風土の醸成に取り組み、成長ドライバの土台を盤石なものとしてまいります。
現在、来年4月をスタートとする次期中期経営計画の策定を進めております。当行にとりまして、更なる収益の拡大とコスト構造の見直しが課題であり、コア業務純益の増加及びOHRの改善を図るとともに、収益性向上によるROE水準の更なる引き上げに取り組んでまいります。目指すべきROEの水準等については、現在、中長期的な事業戦略の策定及び達成に向けたロードマップ等について行内で議論を進めており、次期中期経営計画の中でお示しいたします。
②TSUBASA基幹系システム共同化への対応
2024年1月のTSUBASA基幹系システム共同化に向けて、万全の行内体制を構築し、移行に向けた準備を着実に進めております。TSUBASA基幹系システム共同化への移行後は、TSUBASAアライアンスの知見を最大限に活用し、お客さまへの感動体験を提供するデジタル化への取り組みを加速させてまいります。
③サステナビリティ経営の実践
サステナビリティ経営への取り組みとしましては、持続可能な地域社会の実現に向け、経済価値・社会価値の好循環の創出に取り組んでまいります。経済価値を当行へのインパクトとして捉え、収益の積み上げを図り、企業価値向上に努めてまいります。また、社会価値を地域社会へのインパクトとして捉え、地域・お客さまの持続的成長や地域一体でのカーボンニュートラルへの取り組みを推進してまいります。
<サステナビリティ経営の実践による経済価値・社会価値創出のイメージ>

また、経営の健全性や透明性を確保するため、コーポレート・ガバナンスの高度化に取り組むとともに、コンプライアンス態勢の更なる充実・強化に継続的に取り組んでまいります。
当行は総合的な金融サービスの提供により、地域のお客さまへのご支援を最優先課題として地域社会の持続的な発展に貢献してまいります。また、様々な事業活動を通して経済価値と社会価値の好循環を創出し、東邦銀行グループの企業価値向上に取り組んでまいります。
当行グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。
(1) ガバナンス
当行グループでは、企業理念である社会的使命「地域を見つめ、地域とともに」、経営姿勢「お客さまの満足のために」、行動規範「新しい感覚と柔軟な発想をもって」のもと、企業活動を行っております。
こうした中で、持続可能な地域社会の実現に向けて、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)に関するサステナビリティの推進に取り組むことで、社会・経済価値の好循環創出に加え、地域のお客さまや株主の皆さまなど幅広いステークホルダーからの期待に応えられるよう、中長期的な企業価値の向上に努めております。
具体的には、気候変動をはじめとする環境問題への対応やその前提となる人的資本・多様性に関する取り組みが重要であると考えております。
当行グループは、2019年に「ESGへの取り組み方針」を制定し、2020年に「とうほうSDGs宣言」を公表するとともに、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に賛同いたしました。また、2023年には「GX(グリーントランスフォーメーション)リーグ」へ参画しております。
頭取を委員長とするサステナビリティ推進委員会においては、全行的なサステナビリティの取り組みに関する「サステナビリティ推進計画」について審議し、その取り組み状況については、原則、半期ごとに同委員会で進捗管理を行っております。なお、サステナビリティ推進委員会の審議結果については、取締役会へ報告しております。
2023年3月、環境問題への対応やお客さまの脱炭素支援といったこれまでの取り組みをさらに加速する観点から、当行グループ全体のサステナビリティの取り組みに関する統括部署として総合企画部内に「サステナビリティ戦略推進課」を新設いたしました。「サステナビリティ戦略推進課」の設置により、主に次の事項について、本部横断的な取り組みをさらに促進するとともに、取り組み内容の見直し・高度化を進めてまいります。
① サステナビリティ推進の企画
② サステナビリティ関連リスク・機会の分析
③ 当行グループのCO2排出量の削減
④ お客さまの脱炭素支援
⑤ 環境分野サステナブルファイナンスの推進
<ESGへの取り組み方針>
<とうほうSDGs宣言>
<サステナビリティガバナンス体制図>

当行グループにおける気候変動関連に関する方針は、次のとおりであります。
A.気候変動関連等
当行グループでは社会・環境課題の解決に資する取り組みを一層推進し、地域社会の持続的成長に貢献していくことを目的として「とうほうSDGs宣言」を制定し、気候変動等を含む「環境保全」を重要な経営課題として位置づけ、機会及びリスクの両面から取り組みを進めております。
(※)事業内容が異なる連結グループ全体での取り組みが困難なため、下記指標は、当行単体の計数を記載しております。
<機会>
再生可能エネルギー事業に関連したプロジェクトファイナンスのアレンジや融資等を通じて、低炭素社会への移行をファイナンスの側面からサポートしております。
<リスク>
気候変動に関するリスクについては、物理的リスクと移行リスクを認識しております。物理的リスクは気候変動によってもたらされる当行のお取引先の事業活動への影響及び業況の変化等による信用リスクの増大等や、営業店舗の損壊等によるオペレーショナルリスクを想定しております。移行リスクは気候関連の規制強化等への対応といった低炭素社会への移行の影響を受ける投融資先に対する信用リスクの増大等を想定しております。
<炭素関連資産>
当行の与信残高に占める炭素関連資産(注)の割合は15.6%となっております。
(注)2023年3月期より、炭素関連資産は「エネルギーセクター」のみから「運輸」「素材・構築物」「農業・食料・林産物」を加えた4セクターに拡大しております。当行では、日銀業種分類をベースに対象業種を選定し集計しております。
<シナリオ分析>
気候変動リスクが与信ポートフォリオに及ぼす影響を把握することを目的にシナリオ分析を実施しております。なお、本分析結果は一定の前提を置いた試算であることから、引き続きシナリオ分析の向上等に取り組んでまいります。
B.人的資本・多様性等
当行グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は次のとおりであります。
(a)人材育成方針
当行グループでは、人材は最も重要な経営資本であると認識しております。
「地域社会の持続的成長なくして自らの将来を描くことはできない」ということを全役職員で確認し、長期ビジョンとして「地域社会に貢献する会社へ~金融サービスの枠を超えて~」を掲げ、地域社会に更に貢献できる存在へ進化すべく全力で取り組んでおります。第17次中期経営計画とうほう「輝」プランは「地域・お客さま」、「従業員」、「当行」が輝くことを基本方針とし、現中計期間を「変革」のステージと位置付けております。
お客さまの期待にお応えするためには幅広い分野でのコンサルティングサービスの高度化が必要と考えており、当行グループでは、従業員の「自律的なキャリア形成」と「コンサルティング営業力強化」に向けて、「OJT」・「OFFJT」・「自己啓発」の三本柱で人材育成に取り組んでおります。

<輝き宣言(従業員が輝く)>
1.自律的なキャリア形成支援と活力ある職場環境を実現します
2.多様なワークスタイルを選べる柔軟な働き方を実現します
3.人材育成により、提案力・実践力を更に強化します
<人事・人材育成戦略>
銀行がアサイン(任命)する人事から従業員が自らデザイン(設計)する人事への変革を目指し、人事制度改革、人材育成をすすめております。
従業員が輝くことでモチベーションが向上し、働きがいを実感でき、専門スキルが向上することで生産性が向上する好循環の創出を目指しております。そのためには、主体的・自律的にキャリアデザインできることが重要であり、自分の未来を自ら創ることができる環境、多様な働き方を従業員自らが選択できる環境、働きがいを持ちながら長く安心して活躍できる環境を整備してまいります。
<人材育成の重点的取り組み>
OJTサポートとマインド醸成に向けて部店内OJT・1on1ミーティングの取り組みに加え、新入行員から部店長にいたるまでの各階層別研修や、法人・個人コンサルティングスキル、融資、コンプライアンス等のテーマ別研修、本部各部署に短期間滞在し専門スキルを習得する「行内留学」、自己啓発促進のための「ホームラーニング(eラーニング)」等により高度な金融知識を有する人材(プロフェッショナル人材)の育成に向けた取り組みを行っております。
(b)社内環境整備方針
金融業界には大きな変革が求められており、当行グループにおいても多様な人材を確保することにより変化に対応し、中長期的な企業価値の向上を図ることが重要であると認識しております。当行グループは「すべてを地域のために」をコーポレートメッセージに掲げております。従業員一人ひとりが地域貢献に向け多様な能力を最大限発揮するため、ダイバーシティ推進の取り組みを強化し、職場環境の整備を進めております。
<社内環境整備の主な取り組み>
当行グループにおいて、気候変動に関する物理的リスクや移行リスクを認識し、信用リスク管理やオペレーショナルリスク管理等の統合的リスク管理態勢の枠組みで対応しております。また、気候変動対策及び持続可能な成長の観点から、社会・環境に影響を及ぼすセクターについて、以下のクレジットポリシーを定めております。クレジットポリシーについては、今後、さらに検討を重ねていく予定であります。
(注1)RSPO(Roundtable on Sustainable Palm Oil):持続可能なパーム油のための円卓会議。パーム油に関連する7セクター(生産、搾油・貿易、製品製造、小売、投融資会社、環境NGO、社会・開発系NGO)の関係者で運営する国際的な非営利組織。
(注2)FSC(Forest Stewardship Council):森林管理協議会。責任ある森林管理を世界に普及させることを目的に設立された国際的な非営利組織。
A.気候変動関連等
当行グループでは、上記「(2)戦略」において記載した気候変動に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は次のとおりであります。
(※)事業内容が異なる連結グループ全体での取り組みが困難なため、下記指標は、当行単体の計数を記載しております。
<二酸化炭素(以下CO2)排出量>
CO2排出量の削減目標については、2030年度CO2排出量を「2013年度比50%削減」としております。2022年度のCO2排出量は、2013年度比34.8%の削減となっております。今後も、引き続きCO2排出量削減に取り組んでまいります。
また、再生可能エネルギー電力の利用によるCO2排出量の削減目標の見直しや、Scope3の計測・開示についても検討を進めてまいります。
〔CO2排出量推移〕 (単位:t)
<環境分野サステナブルファイナンス>
持続可能な社会の実現に向け、脱炭素社会への移行や新たな産業・社会構造への転換を促すため、日銀気候変動対応オペ対象の投融資や環境分野に関連する当行独自の投融資などサステナブルファイナンスについて、2021年度から2030年度までの10年間で1兆円実行・組成する目標を設定いたしました。実績の推移は次のとおりであります。今後、指標・目標については、内容の拡充を進めてまいります。
〔環境分野サステナブルファイナンス推移〕 (単位:億円)
(注)上記の「環境」分野以外に、「ソーシャルボンド」への投資も行っております。
(2021年度・2022年度累計57億円)
B.人的資本・多様性等
当行グループでは、上記「(2)戦略」において記載した人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は次のとおりです。今後、指標・目標については、内容の拡充を進めてまいります。
(※)事業内容が異なる連結グループ全体での取り組みが困難なため、下記指標は、当行単体の計数を記載しております。
(注1)女性役席者比率は全役席者に占める女性役席者の割合であり、女性管理職となり得る層の充実及び女性従業員全体のキャリア形成を目的に目標を設定しております。
(注2)女性総合職のキャリアアップと就業継続を目的に目標を設定しております。
(注3)当行が外部委託して独自に実施しているストレスチェックの集計に基づき算出した3年間の平均値であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社。以下、本項目においては「当行」と総称。)が判断したものであります。
当行の財政状態、経営成績等に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクのうち、特に重要なリスクは、(1)信用リスク及び(2)市場リスクであります。
当行は、当該リスクについて、統計的手法であるVaR(バリューアットリスク)を用いて、ある確率(信頼区間99%)のもと一定期間(例えば1年間)に被る可能性のある最大損失額(リスク量)を算出し把握しております。
また、これらのリスクが顕在化した場合、当行の業績・業務運営に重大な影響を及ぼす可能性があるため、業務の継続性を確保する観点から、リスク量が自己資本の範囲内に収まるよう資本配賦制度(リスク量に対する資本の割り当て)を用いた業務運営を行い、経営戦略と一体となったリスク管理を実践しております。
なお、当行のリスク管理体制等については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。
(1) 信用リスク
当行では、貸出金等の資産内容について厳格な基準のもとに自己査定を行い、その結果を反映させた不良債権額を開示し、貸出先の債務者区分や担保の価値等に基づき適切な引当金を繰り入れしております。
しかし、わが国の経済情勢、特に当行が主たる営業地域としている福島県の経済情勢が貸出先の業況等に悪影響を及ぼし、債務者区分の下方遷移や、担保価値の下落、または予期せぬ事由の発生により、当行の不良債権及び与信関係費用は増加するおそれがあり、その結果、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、原子力発電所事故が貸出先の業績に悪影響を及ぼす可能性は低減しているものの、廃炉作業に伴う処理水の海洋放出による風評被害等により、貸出先の業績に悪影響を及ぼし、当行の不良債権及び与信関係費用は増加するおそれがあり、その結果、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 市場リスク
①株価下落リスク
当行は、市場性のある株式を保有しておりますが、株価が下落した場合には、保有株式に減損または評価損が発生し、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
②金利リスク
当行は、国債など市場性のある債券を保有しておりますが、今後、長期金利が上昇し、債券価格が下落した場合には、保有債券に評価損が発生し、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
③為替リスク
当行が保有する有価証券の一部は、為替レートの変動の影響を受けます。例えば、為替相場が円高に変動した場合、為替ヘッジを行っていない有価証券の価値に悪影響を及ぼし、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 新型コロナウイルス感染症に関するリスク
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、一部業種を中心に経済活動の抑制も見られる状況です。当行では、新型コロナウイルスの感染拡大防止に取り組むとともに、社会機能維持に不可欠な金融インフラとしてお客さまへの事業資金の供給や資金決済などの金融機能の維持・継続に努めてまいりました。
現時点では、新型コロナウイルス感染症は収束し、政府の経済対策の効果等により今後も経済回復基調は継続するものの、一部業種の企業等の中には経済活動の抑制が継続すると想定しております。経済回復の遅延等により、国内外の景気動向、株価・為替・不動産価格、当行貸出先の経営状況が大幅に変動する場合には、当行の業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 流動性リスク
当行では、資金調達や運用状況の分析を日々行い、流動性管理に万全を期しておりますが、市場環境が大きく変化した場合や、万一、当行の信用状況が悪化した場合に、必要な資金が確保できなくなるリスクや、資金の確保に通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされ損失を被るリスクがあります。
また、市場の混乱等による市場取引の中止や、通常より著しく不利な価格での取引を余儀なくされることで損失を被るリスクがあります。
(5) システムリスク(サイバーリスクを含む)
当行が業務上使用しているコンピューターシステムにおいては、障害発生防止に万全を期しておりますが、システムの停止や誤作動、コンピュータの不正使用等が発生した場合には、当行の業績並びに業務遂行に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 事務リスク
当行では、事務リスク回避のため事務管理体制の強化に取り組んでおりますが、故意または過失等により大きな賠償に繋がるような事務事故が発生した場合、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 情報資産に係わるリスク
当行では、顧客情報や経営情報などの管理には万全を期しておりますが、それらの漏洩、紛失、改ざん、不正使用などが発生した場合、当行の社会的信用の失墜などによって、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8) 法務リスク(コンプライアンス)
当行では、コンプライアンス態勢の整備・強化に努めておりますが、当行の役職員による法令等違反が発生したり、当行に対する訴訟等が提訴された場合、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9) 自己資本比率に係わるリスク
当行は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)の国内基準が適用され、同告示に基づき算出される連結自己資本比率及び単体自己資本比率を4%以上に維持する必要があります。当行の自己資本比率が要求される水準を下回った場合には、金融庁長官から、業務の全部または一部の停止等を含む様々な命令を受けることとなります。
当行の自己資本比率は以下のような要因により影響を受ける可能性があります。
・株式を含む有価証券ポートフォリオ価値の下落
・不良債権増加に伴う与信関係費用の増加
・自己資本比率の基準及び算定方法の変更
・本項記載のその他の不利益な展開
(10) 固定資産の減損等に係わるリスク
当行は、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しておりますが、経済情勢や不動産価格の変動等によって保有している固定資産の価格が大幅に下落した場合などに新たな減損を実施する可能性があります。これら固定資産の減損等に係わるリスクが顕在化した場合、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11) 繰延税金資産に係わるリスク
現時点におけるわが国の会計基準に基づき、一定の条件の下で、将来における税金負担額の軽減効果として繰延税金資産を貸借対照表に計上することが認められております。当行の将来の課税所得の予測に基づいて繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断される場合は、当行の繰延税金資産は減額され、その結果、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(12) 退職給付債務に係わるリスク
年金資産の運用利回りが低下した場合や、割引率等数理計算上で設定される前提に変更があった場合等には、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(13) 格付低下のリスク
格付機関により当行の格付が引き下げられた場合、当行は市場取引において、不利な条件での取引を余儀なくされたり、または一定の取引を行うことができなくなるおそれがあります。
(14) 風評リスク
市場やお客さまの間において、事実と異なる情報や風評等が発生した場合、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(15) 規制変動リスク
当行は、現時点の規制(法律、規則、政策、実務慣行、解釈等を含む)に従って業務を遂行しております。将来、これらの規制の変更並びにそれらによって発生する事態が、当行の業績並びに業務遂行に悪影響を及ぼす可能性があります。
(16) 災害等のリスク
当行の役職員並びに保有する本店、事務センター、営業店等の施設及びお取引先が、地震等の自然災害の発生、停電等の社会インフラ障害、犯罪及び新型コロナウィルス等感染症拡大等の外的要因を受けることにより、当行の業績並びに業務遂行に悪影響を及ぼす可能性があります。
(17) 金融犯罪に関するリスク
キャッシュ・カードの偽造・盗難や振り込め詐欺等の金融犯罪による被害を未然に防止するため、セキュリティ強化に向けた取り組みを行っております。また、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策を経営の重要課題と位置付け、リスクベース・アプローチに基づく適切な管理体制の構築に取り組んでおります。
しかしながら、高度化する金融犯罪の発生により、その対策費用や被害に遭われたお客さまに対する補償等により、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(18) 競争
金融制度の規制緩和進展に伴い、業態を超えた競争が激化しており、当行がこうした競争的な事業環境において競争優位を得られない場合には、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(19) 気候変動に関するリスク
気候変動によってもたらされる水害など自然災害の発生による当行のお取引先の事業活動への影響及び業況の変化や、当行担保不動産の価値毀損等が、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、低炭素社会への移行に伴う気候関連の規制強化等への対応が、お取引先の事業活動や業況に及ぼす影響により、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
(業績等の概要)
2022年度の国内経済は、新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が減少し、経済活動の正常化が進む中で、緩やかに持ち直しの動きがみられましたが、ウクライナ情勢をめぐる地政学的リスクの高まりを背景とした世界的なエネルギー価格の高騰や物価の上昇、及び欧米各国の金融引締め等による世界的な景気後退懸念などを受け、厳しさが増しております。海外との金利差拡大による為替の急激な変動や物価高の影響等により不安定な経済状況が続いておりました。
当行の主要な営業基盤である福島県内の経済については、個人消費は新型コロナウイルス感染症の影響が和らいでおり、外食や旅行等のサービス消費で持ち直しの動きがみられました。また、設備投資は製造業・非製造業ともに前年を上回るなど、緩やかに回復の動きがみられました。
企業の資金繰りの一部に厳しさが残っているものの、全体として緩和的な金融環境が継続する一方で、米国をはじめ世界各国ではインフレ抑制のため政策金利を引き上げる動きが続きました。このような金融経済環境のなか、当行は長期ビジョン「地域社会に貢献する会社へ~金融サービスの枠を超えて~」の実現に向け、2021年4月から2024年3月までの3年間を計画期間とする第17次中期経営計画「とうほう「輝(かがやき)」プラン」における3つの基本方針に基づき、各種施策に積極的に取り組みました。
① 財政状態
総資産残高は、6兆6,131億円で前連結会計年度末比5,222億円の減少となりました。
資産項目の主要な勘定残高は、現金預け金が1兆9,862億円(前連結会計年度末比8,110億円の減少)、有価証券が5,634億円(前連結会計年度末比411億円の増加)、貸出金が3兆9,080億円(前連結会計年度末比2,404億円の増加)であります。
負債の部合計は、6兆4,221億円で前連結会計年度末比5,205億円の減少となりました。
負債項目の主要な勘定残高は、預金が5兆7,693億円(前連結会計年度末比287億円の増加)、譲渡性預金が4,203億円(前連結会計年度末比473億円の減少)、借用金が1,765億円(前連結会計年度末比5,089億円の減少)であります。
純資産の部合計は、1,910億円で前連結会計年度末比17億円の減少となりました。
これは、株主資本が利益の積み上げにより29億円増加する一方で、その他有価証券評価差額金の減少を主な要因としてその他の包括利益累計額が46億円減少したことによるものでございます。
なお、当連結会計年度末の国内基準による連結自己資本比率は、貸出金等のリスクアセット増加により、前年度末比0.29%低下し9.36%となりました。
② 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、次のとおりとなりました。
経常収益は、貸出金利息、役務取引等収益の減少を主因として、前年度比15億24百万円減少し587億3百万円となりました。
経常費用は、投資信託解約損の増加などにより、前年度比19億93百万円増加し520億3百万円となりました。
この結果、経常利益は、前年度比35億18百万円減少の66億99百万円となりました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の減少に伴い前年度比22億59百万円減少し44億93百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
○ 銀行業
経常収益は、貸出金利息、役務取引等収益及びその他業務収益の減少を主因として、前年度比13億4百万円減少し502億93百万円となりました。また、セグメント利益は、投資信託解約損の増加などにより前年度比28億45百万円減少し61億4百万円となりました。
○ 証券業
経常収益は、海外金利上昇などマーケット環境の影響による売上高の減少により、前年度比7億79百万円減少し7億28百万円となりました。また、セグメント利益は、経常収益の減少に伴い前年度比7億12百万円減少し△2億42百万円となりました。
○ リース業
経常収益は、売上金の増加により、前年度比3億93百万円増加し75億23百万円となりました。また、セグメント利益は、経常収益の増加により前年度比1億48百万円増加し6億61百万円となりました。
○ 信用保証業
経常収益は、売上金の増加により、前年度比6百万円増加し18億16百万円となりました。また、セグメント利益は、与信関係費用の減少などにより前年度比65百万円増加し16億45百万円となりました。
○ その他
経常収益は、グループ会社の業務収益増加などにより、前年度比1億98百万円増加し28億59百万円となりました。また、セグメント利益は、与信関係費用の減少及び経費の減少などにより前年度比1億50百万円増加し9億65百万円となりました。
③ キャッシュ・フロー
当連結会計年度の連結キャッシュ・フローにつきましては、次のとおりとなりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、新型コロナウイルス関連の借用金の減少等により7,598億円の支出超過となりました。前連結会計年度との比較では、借用金の減少を主因として支出が1兆2,619億円増加しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却・償還による収入を有価証券の取得による支出が上回ったこと等から496億円の支出超過となりました。前連結会計年度との比較では、有価証券の売却・償還による収入の減少等により支出が52億円増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による支出等により19億円の支出超過となり、前連結会計期間との比較では、支出が6億円増加しました。
この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前年度末比8,114億円減少し1兆9,849億円となりました。
④ 生産、受注及び販売の状況
銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(参考)
(1) 国内・国際業務部門別収支
資金運用収支は、国内業務部門で309億5百万円、国際業務部門で12億93百万円、合計では前連結会計年度比10億13百万円減少し321億99百万円となりました。また、役務取引等収支は、国内業務部門で89億68百万円、国際業務部門で15百万円、合計では前連結会計年度比9億39百万円減少し89億84百万円、その他業務収支は、国内業務部門で9億73百万円、国際業務部門で△7億95百万円、合計では前連結会計年度比24億97百万円減少し1億77百万円となりました。
以上の各収支を合計した連結業務粗利益は、国内業務部門で408億48百万円、国際業務部門で5億13百万円、合計では前連結会計年度比44億51百万円減少し413億61百万円となりました。
(注) 1 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引であり、国際業務部門は当行の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を控除して表示しております。
3 資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。
(2) 国内・国際業務部門別資金運用/調達の状況
資金運用勘定平均残高は、国内業務部門が5兆7,257億36百万円、国際業務部門が389億23百万円となり、相殺消去を行った合計で5兆7,480億69百万円となりました。また、利回りは、国内業務部門が0.54%、国際業務部門が4.44%となり、相殺消去を行った合計で0.57%となりました。
一方、資金調達勘定平均残高は、国内業務部門が6兆5,401億4百万円、国際業務部門が372億82百万円となり、相殺消去を行った合計で6兆5,607億96百万円となりました。また、利回りは、国内業務部門が0.00%、国際業務部門が1.16%となり、相殺消去を行った合計で0.00%となりました。
① 国内業務部門
(注) 1 国内業務部門とは、当行及び連結子会社の円建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、各連結会計年度の期首と期末の残高に基づく平均残高を利用しております。
3 資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前連結会計年度756,410百万円、当連結会計年度888,398百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度9,300百万円、当連結会計年度8,300百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
4 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
② 国際業務部門
(注) 1 国際業務部門とは当行の外貨建取引であります。なお、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、各連結会計年度の期首と期末の残高に基づく平均残高を利用しております。
3 資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前連結会計年度20百万円、当連結会計年度17百万円)を控除して表示しております。
4 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
5 国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は、日次カレント方式(当日のTT仲値を当日の全ての取引に適用する方式)により算出しております。
③ 合計
(注) 1 資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前連結会計年度756,431百万円、当連結会計年度888,415百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度9,300百万円、当連結会計年度8,300百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
2 国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息は、相殺して記載しております。
(3) 国内・国際業務部門別役務取引の状況
役務取引等収益は、国内業務部門が140億95百万円、国際業務部門が47百万円となり、合計で141億42百万円となりました。
役務取引等費用は、国内業務部門が51億26百万円、国際業務部門が31百万円となり、合計で51億58百万円となりました。
(注) 国際業務部門には、当行の外国為替業務等に関する収益、費用を計上しております。
(4) 国内・国際業務部門別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1 国内業務部門とは、当行及び連結子会社の円建取引であり、国際業務部門は当行の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
3 定期性預金=定期預金+定期積金
(5) 業種別貸出状況及び外国政府等向け債権残高
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
② 外国政府等向け債権残高(国別)
該当事項はありません。
(6) 国内業務部門・国際業務部門別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
(注) 1 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引であり、国際業務部門は当行の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
(7) 「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況
「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む会社は提出会社1社です。
①信託財産の運用/受入状況(信託財産残高表/連結)
(注) 共同信託他社管理財産 前連結会計年度末 -百万円 当連結会計年度末 -百万円
②元本補填契約のある信託の運用/受入状況(末残)
(自己資本比率等の状況)
(参考)
自己資本比率は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額(単体)
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当行グループ(当行及び連結子会社)の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループが判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態)
当連結会計年度の譲渡性預金を含む総預金の期中平均残高は、個人、法人預金を中心に前連結会計年度末比727億円増加(増加率1.20%)し、6兆982億円となりました。
これは、多様なニーズにお応えする商品の提供に努め、お客さまの信頼を得た結果であります。
運用の要である貸出金の期中平均残高は、前連結会計年度末比752億円増加(増加率2.01%)し、3兆8,076億円となりました。
これは、お客さまのニーズに幅広く積極的にお応えしたことが主な要因であります。
また、有価証券の期中平均残高は、前連結会計年度末比826億円増加(増加率17.43%)し、5,564億円となりました。
これは、金融市場の変動に耐えうる安定的な収益確保のため、有価証券のポートフォリオ再構築に取り組んだ結果であります。
(単位:百万円)
(※)平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、各連結会計年度の期首と期末の残高に基づく平均残高を利用しております。
なお、当連結会計年度末における連結ベースのリスク管理債権残高は、前連結会計年度末比4億円増加し501億円、総貸出金残高に占める比率は、前連結会計年度末比0.06ポイント低下の1.25%となっております。
(単位:百万円)
(経営成績)
(a) 連結業務粗利益[資金利益+役務取引等利益+その他業務利益]
連結業務粗利益は、資金利益及び役務取引等利益の減少により、前連結会計年度比44億51百万円減少の413億61百万円となりました。
資金利益は、貸出金利息の減少などにより、前連結会計年度比10億13百万円減少の321億99百万円となりました。
役務取引等利益は、役務取引等収益の減少などにより、前連結会計年度比9億39百万円減少の89億84百万円となりました。
その他業務利益は、その他業務費用の増加を主な要因として前連結会計年度比24億97百万円減少の1億77百万円となりました。
(単位:百万円)
(※)連結業務粗利益=資金利益(資金運用収益-資金調達費用+金銭の信託運用見合費用)+役務取引等利益(役務取引等収益-役務取引等費用)+その他業務利益(その他業務収益-その他業務費用)
(b) 連結実質業務純益[連結業務粗利益-営業経費(臨時費用処分を除く)]
営業経費(臨時費用処理分を除く)は、前連結会計年度比11億10百万円減少の323億65百万円となりました。
これは、コスト構造改革の推進により経費の圧縮に取り組んできた結果であります。
その結果、連結実質業務純益は、資金利益及び役務取引等利益の増加に加え、営業経費(臨時費用処理分を除く)の減少などにより、前連結会計年度比33億40百万円減少の89億96百万円となりました。
(単位:百万円)
(c) 経常利益〔連結実質業務純益-その他経常費用中一般貸倒引当金繰入額+その他経常損益(不良債権処理額・株式等関係損益等)〕
当連結会計年度のその他経常損益は、海外金利上昇などマーケットの急激な変動への対応に伴う、外貨調達コストの増加に加え、将来の安定的な収益確保に向けた投資信託の解約及び外国債券売却により、前連結会計年度比13億40百万円減少の△27億68百万円となりました。
その結果、経常利益は、前連結会計年度比35億18百万円減少の66億99百万円となりました。
(単位:百万円)
(※)1 不良債権処理額=貸出金償却+貸倒引当金繰入額(その他経常費用中一般貸倒引当金繰入額を除く)+その他債権売却損等
2 株式等関係損益=株式等売却益-株式等売却損-株式等償却
<参考>
(単位:百万円)
(※)与信関係費用=その他経常費用中一般貸倒引当金繰入額+不良債権処理額-償却債権取立益
(d) 親会社株主に帰属する当期純利益〔経常利益+特別損益-法人税等合計-非支配株主に帰属する当期純利益〕
特別損益は、固定資産処分損益が前連結会計年度と比較して増加したことにより、前連結会計年度比8億58百万円増加の3億63百万円となりました。
法人税等合計は、前連結会計年度比3億99百万円減少の25億70百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比22億59百万円減少し44億93百万円となりました。
(単位:百万円)
(※)1 税金等調整前当期純利益=経常利益+特別損益(特別利益-特別損失)
2 親会社株主に帰属する当期純利益=税金等調整前当期純利益-法人税等合計-非支配株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、次のとおりとなりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、新型コロナウイルス関連の借用金の減少等により7,598億円の支出超過となりました。前連結会計年度との比較では、借用金の減少を主因として支出が1兆2,619億円増加しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却・償還による収入を有価証券の取得による支出が上回ったこと等から496億円の支出超過となりました。前連結会計年度との比較では、有価証券の売却・償還による収入の減少等により支出が52億円増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による支出等により19億円の支出超過となり、前連結会計年度との比較では、支出が6億円増加しました。
この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前年度末比8,114億円減少し、1兆9,849億円となりました。
(単位:百万円)
当面の設備投資、成長分野への投資並びに株主還元等は自己資金で対応する予定であります。
また、当社グループは正確な資金繰りの把握及び資金繰りの安定に努めるとともに、適切なリスク管理体制の構築を図っております。貸出金や有価証券の運用については、お客さまからの預金を中心として調達するとともに、必要に応じてコールマネー等により資金調達を行っております。
なお、資金の流動性の状況等については日次管理を行っており、定期的にALM委員会に報告しております。
当社グループが連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
貸倒引当金
(1)当連結会計年度に係る連結財務諸表に計上した額
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する理解に資する情報
①算出方法
貸倒引当金の算出方法は、「4.会計方針に関する事項」「(5)貸倒引当金の計上基準」に記載しております。
②主要な仮定
主要な仮定は、「債務者区分の判定における各債務者の将来の業績見通し」であります。「債務者区分の判定における各債務者の将来の業績見通し」は、債務者の実態的な財務内容、資金繰り、業種・業界等の特性を踏まえた事業の継続性、経営改善計画等の合理性・実現可能性、金融機関等の支援状況等を踏まえ、各債務者の収益獲得能力を個別に評価し、設定しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、一部業種を中心に経済活動の抑制も見られる状況です。政府・日銀による実質GDP見通し等を踏まえ、政府の経済対策の効果等により今後も経済回復基調は継続するものの、一部業種の企業等の中には経済活動の抑制が継続すると仮定し、将来の業績見通しにおいて勘案しております。なお、従来からの変更はございません。
③翌連結会計年度に係る連結計算書類に及ぼす影響
各債務者の業績変化や新型コロナウイルス感染症の感染拡大等により、当初の見積りに用いた仮定が変化した場合は、翌事業年度に係る連結財務諸表における貸倒引当金に重要な影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。