第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)経営の基本方針

   [経営理念体系図]


 

 

[TX PLAN 2030の位置付け]

 

 


 

 

 

当行は、主に福島県を地盤とする地域金融機関として、パーパス「すべてを地域のために」をはじめとした新たな経営理念体系を2024年3月に制定しました。また、それを実現するための計画として、2024年4月から2030年3月までの6年間を計画期間とする長期経営計画「TOHO TRANSFORMATION(X) PLAN 2030」(以下「TX PLAN 2030」)を策定しました。名称には前中期経営計画で取り組んできた「変革=TRANS(X)FORMATION」(2021年度~2023年度)をさらに進め、当行が「進化=EXPANSION」(2024年度~2026年度)を果たし、地域・お客さまと新たな価値を「共創=CROSS(X)」(2027年度~2030年度)していくという決意を3つの「X」に込めています。

 

 

(2)中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標

 [長期経営計画の全体像]


 

①中長期的な経営戦略

TX PLAN 2030では「お客さま1社1社の事業価値向上」と「お客さま一人ひとりのゆたかな暮らしづくり」の2つのゴールを目指し、2つの基本方針である「地域・お客さまとの価値共創」と「当行グループの成長戦略」を実現してまいります。

 

(a)基本方針Ⅰ.お客さまとの価値共創

地域経済の持続的成長を達成する10TARGETSに対する取り組みを展開し、地域の皆さまの企業価値・資産価値を高め、経済を循環させることで地域・お客さまとの価値共創を実現してまいります。サステナブルファイナンスの拡大を通じて持続可能な地域社会を支え、総合コンサルティングにより産業創出・育成を行い、付加価値の高いサービスを提供することで、お客さまのゆたかな暮らしづくりへ貢献してまいります。

 

 


 

(b)基本方針Ⅱ.当行グループの成長戦略

当行グループの企業価値向上を図るための成長投資・人的資本投資に積極的に取り組みます。また、営業体制変革によるコンサルティング力の強化、BPRによる重点分野への人員再配置、アライアンスへの取り組み強化によって、当行が掲げる3つの成長ドライバを加速させ、グループ全体での収益を拡大してまいります。

 

②目標とする経営指標

2025年度連結主要計数は、主に銀行単体の資金利益の伸長や役務取引等利益の増加などにより、当初業績予想を大きく上回る実績を確保し、2025年5月に修正したTX PLAN 2030における2026年度目標(当期純利益・ROE)を1年前倒しで達成しました。また、新たに策定した2026年度連結主要計数計画では、当期純利益130億円、ROE6%に到達し、コアOHRも63.4%まで改善する見通しです。

今後、2027年度より開始する『共創のステージ』に向けた計画を見直す予定であり、計画の順調な進捗および国内金利市場の動向を踏まえ、TX PLAN 2030の最終年度となる2029年度計数計画については、引き上げを視野に見直しを行う方針です。

 

 [これまでの実績と2026年度計画]

(連結)

2024年度

2025年度

2026年度

計画

実績

計画

実績

計画

コア業務純益

96億円

120億円

122億円

167億円

241億円

当期純利益

47億円

74億円

80億円

123億円

130億円

ROE

2.4%

3.6%

3.8%

5.9%

6.0%

コアOHR

79.2%

74.9%

76.9%

70.5%

63.4%

 

 

[TX PLAN 2030の2029年度計数計画]

(連結)

当初計画策定時

(2024年5月)

計数計画見直し時

(2025年5月)

コア業務純益

185億円

275億円

当期純利益

110億円

170億円

ROE

5.0%

7.0%

コアOHR

67.0%

60.0%

 

※2025年5月の計数計画見直し時における政策金利の前提は2025年4月~2026年3月が0.5%、2026年4月以降が0.75%。

 

今後もTX PLAN 2030に掲げる各種施策を着実に遂行し、貸出金の増加やコンサルティング分野における非金利収入の拡大によるトップラインの増強を図ります。また、業務効率化のための行内DX促進や営業体制変革による生産性向上を着実に進めることで、ROE・OHRの改善に取り組み、経営体質をさらに強化してまいります。

企業価値を向上させる3本柱として、成長・環境投資、人的資本投資、株主還元を掲げております。お客さまのさらなる利便性向上を目指して積極的な成長・環境投資を継続するとともに、さらなる人的資本投資を行い地域の持続的成長に貢献できる人材の創出・育成に努めます。また、株主還元をより一層充実させることで、当行グループの企業価値向上を実現してまいります。

 

(3)経営環境

①国内経済

2025年度の国内経済は、高水準の賃上げ継続に伴う雇用・所得環境の改善に加え、政府による総合経済対策の下支えもあり、個人消費や設備投資が増加基調をたどるなど緩やかな成長が継続しました。一方で、米国の関税政策の動向や、中東情勢に関連した原油価格の高騰等が景気を下押しするリスクとなっているほか、物価上昇の高止まりによる影響に注意する必要があり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。また、国内の金融情勢においては、日本銀行が2025年1月に政策金利を0.50%へ引上げし、12月に0.75%へ追加利上げを実施するなど、金融政策の正常化が一段と進展し、金融機関を取巻く環境に大きな変化がありました。

②福島県内経済

当行の主要な営業基盤である福島県の経済は、足元の原材料価格の高騰や物価高の影響などにより足踏みの状況にありますが、賃上げの進展等による所得面を中心に雇用・所得環境が緩やかに改善するとともに、企業の設備投資が緩やかに持ち直すなど、一部では緩やかな回復の兆しが見られました。

③金融環境

日本銀行の利上げに加え持続的なインフレ期待の高まりから中立金利の引き上げが意識され、イールドカーブ全体が上昇しており、また政府の拡張的な財政政策への警戒も加わり、長期金利の指標となる10年国債利回りは、2026年3月に一時2.3%台に乗せる展開となりました。

また、外国為替相場は、依然として低位にある日本の実質金利や貿易赤字等の構造的な円安圧力が継続しており、年度末には一時1ドル160円の水準に達しました。一方で、日経平均株価は半導体関連を中心とした企業収益の成長期待を背景に、期初の3万5千円台から堅調に推移し、期末には5万円台まで上昇しました。

 

 

(4)対処すべき課題

TX PLAN 2030を通じ地域社会の持続可能性を高めるため、重点的に取組む分野として、10TARGETSを設定しました。10TARGETSに取組み、地域・お客さまと新たな価値を共創することで、2つのGOALである「お客さま1社1社の事業価値向上」と、「お客さま一人ひとりのゆたかな暮らしづくり」を実現していきます。

本年度は「Design Our Future」というテーマを掲げ、各種施策に取り組んでおります。そのなかでも、人口減少、少子高齢化が地域社会に及ぼす影響は大きく、TARGET①「人材不足への対応」を解決すべき重要な社会課題の一つと捉えております。2025年10月に事業を開始した「株式会社東邦ITヒューマンソリューションズ」によるIT関連事業および人材関連事業を通じ、地域企業のDX推進と人材関連の課題解決に一層注力してまいります。

地域経済の活性化に欠かせない中小企業の本業支援においては、人件費上昇、原材料高騰など経営環境が厳しさを増すなか、金融仲介機能をさらに強化するとともに、経営計画の策定支援や販路拡大を支援する有料ビジネスマッチング、生産性向上に向けた伴走型経営支援の取り組みを強化しております。加えて、さらなる成長を目指すお客さまに対しては、資金面のみならず事業拡大に向けた経営戦略や事業承継・M&Aを含む総合的なコンサルティングを提供し、地域経済の成長の原動力となる企業づくりを積極的に支援してまいります。2026年5月に施行された企業価値担保権制度については、活用に向けた体制整備を進めるとともに、不動産担保や経営者保証に過度に依存しない、お客さまの事業の将来性やキャッシュフローに着目した融資手法の高度化に取り組みます。

地方創生に向けては、東日本大震災から15年が経過し、復興の新たな局面を迎えるなか、相双地域を起点とした福島県の創造的復興を引き続き大きな課題と捉えています。法人コンサルティング部内の「相双新産業推進室」を中心に、相双地域から県内外の企業・自治体とのマッチングや、新たな産業創出に向けた創業・スタートアップ、進出企業への支援を積極的に行っております。引き続き「創業の地 ふくしま」の確立に向け精力的に取り組んでまいります。

また、法人向けコンサルティング支援にとどまらず、地域経済の活性化及び地域の課題解決に向けた新たな取組みも実施しております。一例として、福島県の観光振興や福島駅前のにぎわい創出を図るため、2025年12月に福島駅前ESTAビル屋上の当行看板デザインを、「相馬野馬追」をはじめとする福島県内各地の観光素材に更改しました。併せて、当行福島駅前支店にこけし自動販売機を設置し、こけし文化の普及促進とインバウンドの取込みを含めた観光PRに取り組んでおります。こうした取り組みにより、「すべてを地域のために」というパーパスのもと、地域活性化を牽引する企業グループとしての役割を果たすべく、地域貢献に努めてまいります。

 


 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当行グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。

(1) ガバナンス

当行グループは、経営理念体系(経営理念、サステナビリティ宣言、長期ビジョン、行動指針・価値観)のもと、法令等遵守の徹底、健全な業務運営の確保及び揺るぎない信頼性の確立を図っております。

こうした中、持続可能な地域社会の実現に向けて、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)に関するサステナビリティの推進に取り組むことで、社会・経済価値の好循環創出に加え、地域のお客さまや株主の皆さまなど幅広いステークホルダーからの期待に応えられるよう、中長期的な企業価値の向上に努めております。具体的には、気候変動をはじめとする環境問題、地域間格差や人口減少などの社会課題、その前提となる人的資本・多様性に関する取り組みが重要であると考えております。

・2019年度、「ESGへの取り組み方針」制定、「とうほうSDGs宣言」を公表、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に賛同

・2023年度、経済産業省「GX(グリーントランスフォーメーション)リーグ」、福島県「ふくしまゼロカーボン宣言事業」に参加、お取引先の脱炭素取り組みの支援に関する知見習得・蓄積を目的として、環境省の「令和5年度金融機関向けポートフォリオ・カーボン分析支援事業」に参画

・2024年度、上記支援事業で得た知見をもとにお取引先の脱炭素取り組みの支援を本格的に開始。福島県実施の「ふくしま企業脱炭素化支援体制構築事業」に地域金融機関として連携・協力。「サステナビリティ宣言」へ改訂し、経営理念の実現のためのミッションとして5つのマテリアリティ(重要課題)に取り組むことを宣言

 (2025年度の取り組み)

「福島県地域脱炭素推進コンソーシアム」のメンバーとして、関係機関と連携を図りながら、福島県内の企業の脱炭素化に向けた取り組みを推進しております。自然資本やネイチャーポジティブに関連する取り組みの拡大に向けて「TNFDフォーラム」へ加入するとともに、社会や環境に関する地域課題の解決に向けた取り組みのさらなる推進を目的として、「インパクトコンソーシアム」へ入会し、TNFD提言に基づき取り組む考えです。

 12月、「ESGへの取り組み方針」における人権尊重に関する具体的考え方として、「人権方針」を策定しました。人権への取り組みに対する重要性を認識し、お客さまや役職員をはじめとするあらゆるステークホルダーの人権が尊重される社会の実現に貢献してまいります。

 2026年4月、「GX(グリーントランスフォーメーション)リーグ」等の活動が継承された「GXフューチャー・リーグ」へ参加し、サプライチェーンでの排出削減とGX需要創出に向けた取り組みへ貢献してまいります。

 

当行では、取締役会設置委員会(経営陣の積極的な関与のもとで特に重要な経営課題の審議を行う委員会)のひとつとして、「サステナビリティ推進委員会」(委員長:頭取)を設置し、本委員会において、全行的なサステナビリティの取り組みに関する「サステナビリティ推進計画」について審議し、その取り組み状況については、半期ごとに同委員会で進捗管理を行っております。サステナビリティ推進委員会の審議結果については、取締役会へ報告し、取締役会がサステナビリティに関する取り組み状況を監督しております。

当事業年度においてサステナビリティ推進委員会を6回開催しており、主な議題は以下のとおりです。

 


 

また、2023年3月、環境問題への対応やお客さまの脱炭素化支援といったこれまでの取り組みをさらに加速する観点から、当行グループ全体のサステナビリティの取り組みに関する統括部署として総合企画部内に「サステナビリティ戦略推進課」を設置いたしました。「サステナビリティ戦略推進課」が主体となり、本部横断的な取り組みをさらに促進するとともに、取り組み内容の見直し・高度化を進めています。

なお、ESGへの取り組み方針・サステナビリティ宣言の全文は当行のホームページに掲載しており、そのアドレスは次のとおりです。

https://www.tohobank.co.jp/

 

(2) 戦略

当行グループにおける気候変動関連、人的資本・多様性に関する方針は、次のとおりであります。

①気候変動関連

当行グループでは社会・環境課題の解決に資する取り組みを一層推進し、地域社会の持続的成長に貢献していくことを目的として「サステナビリティ宣言」を制定し、気候変動を含む「脱炭素」を重要な経営課題として位置づけ、機会及びリスクの両面から取り組みを進めております。

 

<機会>

当行の脱炭素取り組みとあわせて、長期経営計画「TX PLAN 2030」のTARGETの1つにお客さまの「脱炭素促進支援」を掲げております。お客さまのご意向や業務内容・お取り組み状況を踏まえ、「知る」「測る」「減らす・発信する」のステップに応じた当行の幅広いソリューションメニューで、金融・非金融両面における伴走支援に取り組んでおります。

伴走支援にあたっては、「知る」「測る」「減らす・発信する」の各ステップにおいて、お客さまのニーズに応じたソリューションメニュー及び各ステップを総合的に一気通貫でご支援するサービスを取り扱っております。


<リスク>

気候変動に関するリスクについては、物理的リスクと移行リスクを認識しております。物理的リスクは気候変動によってもたらされる当行のお取引先の事業活動への影響及び業況の変化等による信用リスクの増大等や、営業店舗の損壊等によるオペレーショナルリスクを想定しております。移行リスクは気候関連の規制強化等への対応といった低炭素社会への移行の影響を受ける投融資先に対する信用リスクの増大等を想定しております。

 

<炭素関連資産>

「炭素関連資産エクスポージャーの集中度合」を計測した結果、当行の与信残高に占める炭素関連資産(注)の割合は16.4%となっております。

(注)日銀業種分類をベースに、「エネルギー」「運輸」「素材・建築物」「農業・食料・林産品」の4セクターを対象業種として選定のうえ計測しております。

 

<シナリオ分析>

気候変動リスクが与信ポートフォリオに及ぼす影響を把握することを目的に一定の前提のもとシナリオ分析を実施しております。今後においては、お取引先への脱炭素促進支援や投融資先のCO2排出量(Scope3カテゴリ15)の算定結果を踏まえ、引き続きシナリオ分析のさらなる向上等に取り組んでまいります。

 

物理的リスク

IPCCのRCP8.5シナリオ(4℃シナリオ)のもとで、気候変動に起因する自然災害の大宗を占め、日本での発生確率の高い水害(河川洪水)による被災を想定し、ハザードマップを活用して、担保不動産の価値毀損額及び浸水によるお客さまの業務停滞日数から、2050年までの信用コストへの影響額を試算いたしました。分析の結果、2050年までの信用コスト増加額は20億円程度です。

移行リスク

CO2排出量の大きい電力セクターの企業を対象に、IEAの持続可能な開発シナリオ(2℃未満シナリオ)のもとで、再生可能エネルギーへの追加設備投資費用の増加に起因する2040年までの与信コスト増加額を試算いたしました。分析の結果、与信コストへの影響は限定的と考えております。

 

 

②人的資本・多様性

 (a)人材育成方針

当行グループでは、人材の「材」は「財」であるという考え方のもと、人材は最も重要な経営資本であると認識しております。

TX PLAN 2030では「地域・お客さまとの価値共創」と「当行グループの成長戦略」を2つの基本方針とし、地域・お客さまとともにサステナブルな地域社会を目指していく考えであり、専門スキルと高い意欲、自律性を兼ね備えた人材の育成を行います。多様性を認め合う組織をつくるとともに生産性の向上を図り、地域社会に貢献する会社へと進化してまいります。

 

<人的資本経営4つの戦略>

人事戦略は当行グループの成長戦略を支える土台であり、「人材育成」「DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)」「人材流動化への対応」「Well-being」の4つを人的資本経営の戦略に位置付け、企業風土の変革と地域社会・お客さまへの更なる付加価値を提供できる会社を目指しております。

戦略1 :人材育成

 「自律的なキャリア形成」と「コンサルティング営業力強化」を基本方針とし、従業員が主体的・自律的にキャリアデザインできる環境整備を進めております。従業員が働きがいを実感でき、専門スキルが向上することで生産性の向上につながる好循環を目指しております。

戦略2 :DE&I

 多様な働き方を自ら選択できる環境のなかで、多くの人材が活躍し、企業の持続的成長を支える組織づくりを目指して、DE&Iの取り組みを強化しております。

 なかでも、女性の活躍を取り組みの重点領域として、女性管理職層に対するマネジメント力・経営参画に向けた育成計画の新設や「ダイバーシティ・ブロックミーティング」を通じたロールモデル育成や昇進意欲の醸成など、階層毎にキャリア形成を支援しております。

戦略3 :人材流動化への対応

 地域社会への貢献といった経営理念を共有できる人材の確保に努め、多面的かつ積極的に新卒採用・キャリア(中途)採用に取り組んでおります。採用においては年齢・性別・国籍等に関わらず、本人のスキルや適性を見極めております。また、退職者との長期的な関係構築を重視し、ビジネス機会の創出やネットワーク強化を目的とするアルムナイの組織化やリファラル採用、カムバック採用も積極的に取り組んでおります。

戦略4 :Well-being

 当行のパーパスに共感し、多様性を認め合い、心身共に健康で、経済的にも安定した状態で働くことができる職場づくりに取り組んでおります。従業員の働きがいや成長意欲を可視化し分析することで、従業員と企業が相互に信頼し合える関係を構築することを目的にエンゲージメントサーベイを導入するとともに、上司と部下のコミュニケーションの量・質の向上を目的とした1on1ミーティング等にも全行あげて取り組んでおります。

 


 

<人材資本への投資>

当行グループでは、人的資本への投資を継続的に行っており、TX PLAN 2030における企業価値向上のための3本柱の一つに位置付けております。人的資本への投資を3本柱の1つに据えた根本には、人材こそ企業価値向上のベースであり、「地域・お客さまとの価値共創」を加速するドライビングフォースに他ならないこと、また人件費・研修費を引き上げることで地域社会に貢献する人材のスキルアップと働きがい、やりがい、生きがいといった従業員のモチベーションを図ることがあります。

なお、当行では、年功的要素を有した職能資格制度を踏まえつつ、役割や職務を基準として処遇を決定する役割等級制度の考え方を取り入れた処遇体系としており、従業員の給与その他の給付の額及び内容については、資格や職務、ライフスタイル(キャリア)及びそれらを通じた貢献度(評価)に基づいて決定しております。

また、賃上げ及び賞与の支給については、当行の業績、社会情勢及び経済環境等を踏まえ決定しております。

人事戦略の考えに基づく「地域・お客さまとの価値共創」に資する人材の確保、専門スキルの向上及び高い意欲、自律性を兼ね備えた人材の育成を図る観点から、従業員の貢献度(評価)を処遇へ適切に反映するとともに、短期的な収益偏重とならないよう配慮しております。

2025年度は、採用競争力の強化等を目的に初任給の引き上げを実施するとともに、年間賃上げ率は6.1%となり、3年連続で6%超の賃上げを実施しております。

(賃上げ・初任給引き上げ推移)

 

2022年度

2023年度

2024年度

2025年度

賃上げ

6.1%

7.7%

6.1%

初任給

208千円

220千円

(+12千円)

233千円

(+13千円)

260千円

(+27千円)

 

※賃上げは定期昇給部分を含んでおります。

※初任給は、大卒・転居を伴うエリアフリーコースの場合

 

<営業力強化に向けた人員体制>

TX PLAN 2030の達成に向けて「目指す人材ポートフォリオ」を策定しております。抜本的な業務改革により組織全体の生産性向上を図るとともに、経営資源を効果的に配賦していく体制を構築し、フロント・ミドルの事業領域を強化してまいります。野村アライアンス(野村證券株式会社との金融商品仲介業務における包括的業務提携)やエリア営業体制(従来以上に効率的かつ専門的な営業活動を展開するため、現在の店舗を、母店・中核店および衛星店からなる店舗ネットワークに再構築する営業体制)など営業体制の変革に伴う配置転換等によりコンサルティング力向上を図るとともに、人材確保戦略を着実に実行することで融資渉外担当者を増強し、収益力の強化を図ってまいります。

 

2025年度は女性や若手のコンサルティング力向上のための研修に加え、全店へ導入する店頭タブレット「TSUBASA Smile」研修など営業体制の変革に伴う研修を集中開催いたしました。


 

(b)社内環境整備方針

当行グループは人材の多様性を確保することにより社会変化に対応し、中長期的な企業価値の向上を図ることが重要であると考えています。また、企業風土を変革し、地域社会の持続的な成長・発展に寄与することで当行グループの企業価値は向上すると考えており、そのために必要な社内環境整備に取り組んでおります。

 

<社内環境整備の主な取り組み>

大項目

中項目

取組内容

企業風土変革

経営戦略

タスクフォース

若手行員からメンバーを選定し、施策の実効性向上、本部・営業店の一体感醸成を目的にボトムアップによる意見を経営に提言。

新たなAction

コンテスト

 

「収益力の強化」「業務の効率化」等に関する幅広い意見の施策への反映、ボトムアップ型の組織風土のさらなる醸成を目的に、従業員が誰でも気軽に提言できる制度として運営。

人材育成

行外研修

・外部トレーニー派遣

 

専門人材や経営人材の育成、女性・若手のキャリア支援等を目的に積極的に行外研修へ派遣。メガバンクや事業会社等へのトレーニー派遣により専門スキルの習得機会を創出。

海外視察研修

海外派遣によりお客さまの経営課題解決や新たなビジネス創造に貢献できる人材を育成。

とうほう

ホームラーニング

(eラーニング)

業務知識の習得や自己啓発をサポートするため、eラーニングにより自主的・自律的に学ぶことができる環境を整備。病気や産育休など長期の休業中でも視聴可能。

 

 

大項目

中項目

取組内容

DE&I

女性の活躍支援

女性活躍推進法に基づき、女性役席者比率と女性平均勤続年数をKPIに設定し女性登用を積極推進。従業員の意見を収集・反映させ、人事制度の見直し等を実施。

ダイバーシティ

・ブロックミーティング

2024年新設、福島県内6エリアからロールモデルとなるリーダーを任命し、女性のネットワーク構築とキャリア形成を支援。業務や育児等の悩みを相談できる場を創出、女性支店長や法人部門行員との座談会等により昇進意欲向上に寄与。

ウェルネス休暇

フェムケアの充実の観点等から休暇制度を制定し、女性特有の健康やライフスタイルに関する諸問題に対応。

育休取得の推進

男女とも対象となる全職員に育児休業の取得を推進。また、孫の育児に利用できる「イクまご休暇」利用も促進。

ベテラン

・シニアの活躍

60歳以降の人材の豊富な経験と知識を活かし活躍できる機会を拡大。機会拡大とともに処遇改善も実施。

チャレンジドの活躍

障がい者の雇用促進、就労を積極支援。2012年3月に設立した特例子会社「株式会社とうほうスマイル」では、ハンディキャップのある社員が高いスキルで活躍。

人材流動化

への対応

人員の採用・維持

新卒・キャリア・パートタイマーとも安定的な採用により人員体制を維持。採用は性別や人種等の別にかかわらず、スキルや適正により判断。

再雇用制度の拡充

業務経験者の再就業の機会を拡大するため、再雇用制度として「カムバック制度」を導入し、再雇用を促進。

Well-

Being

エンゲージメント

の向上

相互に信頼できモチベーションの高い職場づくりを目的に若手行員を中心としたエンゲージメントサーベイを導入。

完全フレックス

タイム制

職員自身が勤務時間を効率的に配分しながら働くことができる制度を運用。

テレワーク

生産性向上や仕事と家庭の両立支援、ペーパーレス化等の実現のためテレワークを積極利用。

サテライトオフィス

 

働き方の多様化や危機発生時への対応として郡山サテライトオフィスを設置。

キャリアサポート

休職制度

キャリアを継続しながら、チャレンジ意欲やライフイベントに対応できる環境を整備するための休職制度を導入。

事業所内保育施設の設置

従業員の復職支援・継続就業支援を目的とした事業所内保育施設「とうほう・みんなのキッズらんど」を福島県内3ヵ所に設置。

ファイナンシャル・ウェルネスの向上

従業員の中長期的な資産形成に向けて、従業員持株会への加入、企業型確定拠出年金制度の利用等を促進。

健康経営

人事担当役員をトップとする「健康経営プロジェクト」を組織し、人事部、健康保険組合に加えて従業員組合もプロジェクトの一員となり、「健康づくりセミナー」など労使一体となって健康経営を推進。

 

 

 

(3) リスク管理

当行グループは、TX PLAN 2030の達成に向けて、経営に重要な影響を及ぼす可能性があるリスク事象について、内外環境を踏まえて網羅的に抽出した上で、発生可能性(蓋然性)の高さと影響度(残余リスク)の大きさを評価し、トップリスクを選定しております。主要なリスクも踏まえ、リスクカテゴリー毎に財務計画や事業戦略と整合的なリスクアペタイト(注1)方針およびリスクアペタイト指標・水準を定めるとともに、定期的にモニタリングすることで、適切なリスクテイクとリスクコントロールができる態勢を整備しており、「気候変動リスク」や「DE&Iへの不十分な対応」等のサステナビリティに関するリスクもトップリスクに含めております。当行のトップリスクの詳細については、有価証券報告書「第2事業の状況3.事業等のリスク」をご覧ください。

また、「サステナビリティ宣言」に基づき、環境や社会等におけるポジティブ・インパクト(注2)の拡大とネガティブ・インパクト(注3)の軽減・回避に努め、ふるさと福島をはじめとした地域社会の持続可能な発展に貢献する投融資を促進していくため、「とうほうサステナブル投融資方針」を定めています。なお、本方針については、外部環境の変化や運用結果等を踏まえ、今後も、見直し・高度化を図ってまいります。

(注1)営業戦略や市場運用戦略等に基づき進んで受け入れるリスクの種類とリスク量。

(注2)主に経済・社会・環境に好影響を及ぼす企業活動。

(注3)主に経済・社会・環境に害悪を及ぼす懸念のある企業活動。

 

なお、とうほうサステナブル投融資方針の全文は当行のホームページに掲載しており、そのアドレスは次のとおりです。

https://www.tohobank.co.jp/

 

(4) 指標及び目標

 ①気候変動関連

当行グループでは、上記「(2)戦略」において記載した気候変動に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は次のとおりであります。

 (a)当行のCO2排出量

CO2排出量の削減に向けて、当行グループのエネルギー使用に伴って発生するCO2排出量(Scope1、2)について、以下の削減目標を設定し、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを進めています。2025年度のCO2排出量は、2013年度比△49.3%、前年度対比6,126t-CO2の削減となりました。

Scope1、2については、今回新たに連結で2025年度分より算定を開始しました。

新店舗のZEB設計による建築、既存店舗における空調・照明設備の省エネ化、営業車両の環境配慮型車両への更改等を推進しております。

また、再生可能エネルギー由来の電力導入による再エネ比率の向上や、環境価値の地産地消によるカーボンオフセットにも取り組んでいく考えです。今後も、引き続き、CO2排出量削減に向けて取り組んでまいります。

CO2排出量の削減目標(Scope1、2)

・2040年度までのカーボンニュートラルの実現

・2030年度までのCO2排出量削減割合△60%(2013年度対比)の達成

 

 

(CO2排出量推移:Scope1、2)速報値                  [単位:t-CO2]

 

2013年度

2021年度

2022年度

2023年度

2024年度

2025年度

Scope1

1,736

1,382

1,352

1,247

1,250

1,514

Scope2

10,361

6,658

6,527

5,979

4,478

4,612

合 計

12,097

8,040

7,879

7,226

5,728

6,126

削減実績

(2013年度比)

△33.5%

△34.8%

△40.2%

△52.6%

△49.3%

 

Scope1の排出量は、野村アライアンスが本格スタートし営業体制強化によるガソリンの使用料増加に伴い、増加しております。

Scope2の排出量は、電力使用量が減少していても、算定に用いる毎年度に定める排出計数の変動により、増加しております。

 

また、当行では、CO2排出量Scope1、Scope2の算定に加え、Scope3の算定に取り組んでおります。

(CO2排出量:Scope3)速報値                    [単位:t-CO2]

 

2025年度

カテゴリ1(購入した商品・サービス)

13,288

カテゴリ2(資本財)

6,789

カテゴリ3(Scope1、2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動)

1,059

カテゴリ4(輸送・配送(上流))

372

カテゴリ5(事業から出る廃棄物)

228

カテゴリ6(出張)

354

カテゴリ7(通勤)

398

カテゴリ15(投融資)

4,486,448

 

[計測手法]

計測にあたっては、環境省・経済産業省「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン (ver.2.8)」および環境省「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース(Ver.3.6)」を用いています。

今後、算定範囲の拡大や算定方法の変更、使用データの精緻化等に伴い、変動する可能性があります。

 

(b)投融資先のCO2排出量(Scope3カテゴリ15)の算定

金融機関のCO2排出量においては、投融資を通じた間接的な排出(Scope3カテゴリ15)が大きな割合を占めるため、この算定、モニタリング、削減への取り組みを進めることが重要となります。当行では、CO2排出量算定ツールを導入し、PCAFスタンダードの計測手法を参考に、国内法人向け貸出を対象としてCO2排出量を算定しています。

(CO2排出量:Scope3カテゴリ15)速報値               [単位:t-CO2]

セクター

主な業種

2025年度

エネルギー

石油及びガス

61,186

石炭

電力ユーティリティ

1,591,534

運輸

航空貨物

363

旅客空輸

海上輸送

22,660

鉄道輸送

6,041

トラックサービス

165,735

自動車及び部品

43,267

素材・建築物・資本財

金属・鉱業

95,078

化学

139,188

建設資材

108,475

資本財

732,286

不動産管理・開発

50,219

農業・食料・林産物

飲料

8,653

農業

30,142

加工食品・加工肉

116,373

製紙・林業製品

96,335

その他

1,218,912

合計

4,486,448

データクオリティスコア

3.0

カバー率

97.5%

 

今後、算定範囲の拡大やデータクオリティの向上に努めるとともに、算定結果を活用して融資先の脱炭素に向けた取り組みを支援し、企業価値向上・持続的発展に向けて貢献してまいります。

また、今回の算定結果については、国際的な基準の変更や投融資先の排出量の開示拡大等により、今後、大きく変動する可能性があります。

 

(c)サステナブルファイナンス

持続可能な社会の実現に向け、脱炭素社会への移行や新たな産業・社会構造への転換を促すため、2021年度より日銀気候変動対応オペ対象の投融資や環境分野に関連する当行独自の投融資などサステナブルファイナンスについて、取り組んでおります。

2024年3月、地域間格差や人口減少など社会課題への取り組みの重要性に鑑み、地域の環境・社会両分野の課題解決への貢献を目的として、2024年度からのサステナブルファイナンスの対象を従来の環境分野から社会分野にまで拡大するとともに、サステナブルファイナンスの2030年度までの目標についても1兆円から1.5兆円(環境分野1.2兆円、社会分野0.3兆円)に拡大いたしました。

脱炭素への取り組みをはじめとした社会課題の解決を図るお客さまを積極的に支援していくため、2025年3月より「とうほう未来コネクトローン」の取扱いを開始する等、商品ラインアップの充実にも努めております。

実績の推移は次のとおりです。

 

〔サステナブルファイナンス(実行・組成額累計)推移〕                 (単位:億円)

 

2021年度

2022年度

2023年度

2024年度

2025年度

サステナブルファイナンス

1,574

2,512

3,443

5,206

7,217

 

環境分野

1,574

2,512

3,443

4,521

5,841

 

社会分野

685

1,375

 

 

〔対象となる投融資例〕

環境分野

グリーンローン/ボンド、環境関連私募債、再生可能エネルギーに関する投融資、省エネ住宅関連ローン、など環境に配慮した投融資

社会分野

ソーシャルローン/ボンド、持続可能な地域社会の実現に貢献する投融資、など社会課題に対応した投融資

 

 

②人的資本・多様性

当行グループでは、上記「(2)戦略」において記載した<人的資本経営4つの戦略>を着実に実行していくための指標及び目標を設定し、進捗管理を行っております。各事業年度の実績は次のとおりです。

(※)当行においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取り組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われていないため、下記指標は、当行単体の計数を記載しております。

<指標及び目標>

指標

2024年度実績

2025年度実績

2029年度末目標

人材育成

行員1人当たり研修費(注1)

7.1万円

8.3万円

8万円台

行外研修・外部トレーニー派遣者数

166

209

150

中小企業診断士資格保有者数

18

19

60

FP1級保有者数

47

53

100

FP2級保有者数

1,030

1,031

1,300

DE&I

女性役席者比率(注2)

26.3

28.3

30以上

女性総合職の平均勤続年数(注3)

15.3

15.1

17以上

男性育休取得率(注4)

137.5

110.5

100%以上

男性育休取得日数(注5)

5.5

9.7

10日以上

障がい者雇用率(注6)

2.72

2.91

2.7%以上

人材流動化への対応

新卒採用者数

73

93

90

中途採用者数

19

15

30

新卒採用後3年以内の離職率

19.3

13.0

20%以内

 

 

指標

2024年度実績

2025年度実績

2029年度末目標

Well-Being

ストレスチェック受検率(注7)

99.8

99.9

100

高ストレス者割合(注7)

9.7

10.0

10.0%以内

健康診断受診率

99.9

99.9

100

 

(注1)行員1人当たり研修費は年間研修費を年度末行員数で除して算出しております。研修費には外部トレーニー人件費、研修所運営諸経費、行外研修参加費、外部講師費、研修参加旅費等が含まれます

(注2)女性役席者比率は全役席者に占める女性役席者(係長級以上)の割合であり、女性管理職となり得る層の充実及び女性従業員全体のキャリア形成を目的に目標を設定しております。

(注3)女性総合職のキャリアアップと就業継続を目的に目標を設定しております。

(注4)「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

(注5)男性の早期育児参画は重要であるとの認識を持ち、ワーク・ライフ・バランス促進の観点からも、男性従業員の育児休業取得推進を継続し目標を設定しております

(注6)「障がい者の雇用の促進等に関する法律」に基づき、各年度3月1日付で算出した値であります。

(注7)当行が外部委託して実施しているストレスチェックの集計に基づき算出した指標であります。

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社。以下、本項目においては「当行」と総称。)が判断したものであります。

なお、当行のリスク管理体制等については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。

 

当行は、TXPLAN2030の達成に向けて、経営に重要な影響を及ぼす可能性があるリスク事象の他、財務面や業績面等に関するリスクについて、内外環境も踏まえて網羅的に「主要なリスク」を抽出した上で、「発生可能性(蓋然性)の高さ」と「影響度(残余リスク)の大きさ」を評価し、トップリスクを選定しております。

主要なリスクも踏まえ、リスクカテゴリー毎に財務計画や事業戦略と整合的なリスクアペタイト(注)方針およびリスクアペタイト指標・水準を定めるとともに、定期的にモニタリングすることで、適切なリスクテイクとリスクコントロールができる態勢を整備しております。

なお、主要なリスク及びトップリスクの選定やコントロールの状況は、社外取締役を含めた経営陣が多面的な議論を行い重要なリスク認識を共有することで、ガバナンスを強化しております。また、期中においても必要に応じて内外環境の変化を踏まえた機動的な見直しを行っております。

(注)営業戦略や市場運用戦略等に基づき進んで受け入れるリスクの種類とリスク量

 

[ 主要なリスク ]

 

発生可能性

影響度

 

・固定資産の減損等に係わるリスク

 

・風評リスク

・感染症の流行に関するリスク

・各種法規制および政策変更に関するリスク

・東日本大震災からの復旧の遅れ

・信用リスク

・市場リスク

・流動性リスク

・自己資本比率に係るリスク

・金融犯罪に関するリスク

・社会構造、産業構造の変化に伴う競争の激化

・専門人材の不足

・気候変動リスク

・デジタル技術の進化

・役職員による不適切な行為に関するリスク

・重要な業務提携先に関するリスク

・大規模自然災害等による業務停止のリスク


・地政学リスク

・DE&Iへの不十分な対応

・サイバーセキュリティリスク

・システムリスク

 

・世界・日本経済の低迷

・人口減少、少子高齢化

 

 

 

(1) トップリスク

2026年3月現在のトップリスク及び対応方針等は以下のとおりであります。

[ トップリスクへの対応方針 ]

リスク
区分

リスク
事象

リスクシナリオ

対応方針

TX PLAN2030

との関連

戦略
リスク

世界・日本経済の低迷

・世界的な景気後退や日本経済が低迷し、企業業績が悪化。また、貸出需要が低迷し、その結果、当行収益の減少や与信費用が増加。

・信用収縮やグローバル・スタグフレーションの発生など様々な事象を想定したストレステストを実施。リスク顕在化時の影響分析を踏まえた具体的なアクションプランを策定し、ストレス時の対応力を強化

人口減少、少子高齢化

・主要マーケットである福島県の人口減少により、経済規模が縮小し当行収益力が低下。

・人材不足への対応として、総合人材コンサルティングを通じ、多様な人材の採用支援や人材定着・育成のための支援、IT・DXを活用した生産性向上支援強化により地域の持続的な成長・発展を実現

・金融仲介機能の発揮により地域が抱える生産性向上などの各種課題解決に貢献することで、持続可能な地域社会を実現

基本方針Ⅰ

(TARGET①、TARGET③)

・人材が確保できない場合、また、最適な人的資源配賦ができない場合、業務運営や業績・財務状況に悪影響を及ぼす。

・人材流動化への対応として、地域社会に貢献するための価値観を共有できる人材を新卒採用の安定継続やキャリア採用の積極化で獲得

・人材育成への対応として、多様化するニーズに対応できる高度なコンサルティングスキルと優れた人間力を有する人材を育成

・組織の効率性・専門性を追求し、限られた人員で最大の効果を生む事業セグメント別の営業体制・組織体制を構築

基本方針Ⅱ

社会構造、産業構造の変化に伴う競争の激化

・新たなサービスの誕生や異業種の参入による競争環境変化から事業基盤が毀損。

・技術革新により創出される新ビジネスに対する目利き力不足によりビジネス機会逸失の可能性。

・創業・成長・経営支援への取組みとして、企業ステージごとのお客さまニーズに応じた経営サポートやライフサイクルの好循環により企業・地域経済の持続的発展に貢献

基本方針Ⅰ

(TARGET④)

 

 

リスク
区分

リスク
事象

リスクシナリオ

対応方針

TX PLAN2030

との関連

戦略
リスク

気候変動リスク

・地球温暖化による台風等の自然災害により当行本支店が被災し復旧によりコスト増加。また、企業業績悪化や担保毀損により与信費用が増加。(物理的リスク)

・脱炭素社会への移行に伴う、炭素税の引上げや新技術の導入等により産業構造が変化。その結果、収益縮小や減損により企業業績が悪化し与信費用が増加。(移行リスク)

・お客さまの脱炭素経営に関する伴走支援(エンゲージメント)を通じて、持続可能なビジネスモデルの構築に貢献

・サスティナブルファイナンスを通じて脱炭素社会への移行や新たな産業・社会構造への転換を促すなどお客さまの環境・社会両分野の課題解決を積極的に支援

・2040年度のカーボンニュートラルを目標として設定し、ZEB設計による店舗設置や既存店舗の省エネ化などに取組み、地域の脱炭素化を牽引し地域社会の持続的な発展に貢献

基本方針Ⅰ

(TARGET②)

 

 

 

 

 

基本方針Ⅱ

地政学リスク

・紛争やテロ発生によるエネルギー価格高騰やサプライチェーンの寸断、日本製品の輸入禁止等により、経済が停滞し、企業業績も悪化。

・地政学リスクの顕在化に伴うグローバル・スタグフレーションの発生を想定したストレステストを実施。リスク顕在化時の影響分析を踏まえた具体的なアクションプランを策定し、ストレス時の対応力を強化

DE&Iへの不十分な対応

・女性・シニア活躍や妊娠・育児・介護等での柔軟な働き方に対する対応の遅れ等により従業員のエンゲージメントが低下し、サービス提供力が低下。

・DE&I(多様な人材の活躍)によりもたらされる「一体感」と「新たな価値の創造」への取組みとして女性・シニア活躍やチャレンジドの活躍支援、マネジメント層の意識醸成を強化

・Well-being(職場環境改善)へ取組み、エンゲージメントが高く、自律的で柔軟な働き方ができる職場環境を整備

基本方針Ⅱ

専門人材の不足

・DXやサイバー攻撃、GXへの対応、リスク管理の高度化などに対応する専門知識を持つ人材が不足し、中長期的な競争力が低下。

・人材エージェントやリファラル採用の活用、転職イベントへの積極参加などチャネル多様化によりキャリア採用を強化

基本方針Ⅱ

非財務リスク

サイバーセキュリティリスク

・サイバー攻撃による大規模な損害(業務停止、情報漏えい、不正送金等発生)により信用失墜し、ビジネス機会を喪失。

・サイバーセキュリティ対応計画に基づくサイバーセキュリティ管理態勢の構築を行い、技術的対策等によりリスクを低減

・システム面での対策のほか、専門組織であるCSIRT(シーサート)を設置し、サイバー事案発生時にも適切に対応できる体制を整備

・高度化・巧妙化している状況を踏まえ、継続的に多方面から情報収集することに加え、インシデントの発生に備え定期的な訓練を行うなど対応力を強化

 

 

リスク
区分

リスク
事象

リスクシナリオ

対応方針

TX PLAN2030

との関連

非財務リスク

システムリスク

・システム障害による大規模な損害により、補償費用支払が発生し評判も悪化。

・システムリスクのモニタリング強化により潜在的なリスクの把握や障害発生の予兆を早期に発見することでリスクを低減

・不測の事態に備えたBCP訓練等により障害発生時の対応力を強化

 

 

(2) トップリスク以外の主要なリスク

トップリスク以外の主要なリスクは以下のとおりであります。

リスク区分

リスク事象

リスクシナリオ

戦略
リスク

東日本大震災からの復旧の遅れ

・原発処理水放出等による風評やイノベ構想・F-REI等の計画遅延による相双地区の産業育成・創出の後れにより、福島県の経済成長が鈍化し、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性。

デジタル技術の変化

・生成AIの利活用など次世代金融サービスの提供の後れからCS低下し、顧客離れが生じ当行シェア低下。

財務
リスク

信用リスク(注)

・我が国の経済情勢、特に当行が主たる営業地域としている福島県の経済情勢が貸出先の業況等に悪影響を及ぼし、債務者区分の下方遷移や、担保価値の下落、または予期せぬ事由の発生による与信費用の増加。

市場リスク(注)

・金利上昇(金利リスク)や株価低迷(株価下落リスク)、また為替レートの変動(為替リスク)による保有有価証券の評価損益悪化および減損発生。

流動性リスク

・人口減少等により預金が大幅に減少し、当行資金繰りの悪化や運調ミスマッチが生じ有価証券売却を余儀なくされ業績・財務状況に悪影響を及ぼす。
・SNS等により当行の悪い風評が拡散され、短期間に預金が流出。

自己資本比率に係るリスク

・以下の要因により自己資本比率が要求される水準を下回った場合、金融庁長官から業務の全部または一部の停止等を含む様々な命令を受ける。

①株式を含む有価証券ポートフォリオ価値の下落

②不良債権増加に伴う与信関係費用の増加

③自己資本比率の基準及び算定方法の変更

④本項記載のその他の不利益な展開

固定資産の減損等に係わるリスク

・店舗収益の低下や用途変更による固定資産の減損発生。

非財務
リスク

金融犯罪に関するリスク

・マネロン等対策不備による制裁により、信用失墜と当局からの業務停止命令。

役職員の不適切な行為に関するリスク

・不祥事件や法令・コンプライアンス違反による法的責任や損害賠償責任による経済的負担と信用失墜。

重要な業務提携先に関するリスク

・重要な業務提携先との業務提携を解消した場合、営業体制再構築には多大なコストや時間が必要となり、業務運営や業績・財務状況に悪影響を及ぼす。

風評リスク

・当行や当行関係先・関係者に対する否定的な世論の拡大や、根拠がなく事実に基づかない情報がSNSなどで拡散され当行の信用が失墜。

大規模自然災害等による業務停止のリスク

・自然災害発生により本支店の毀損や通信インフラ被害等発生し、事業継続困難化。

感染症の流行に関するリスク

・新型コロナウイルスのような深刻な感染症の流行により、役職員等の欠勤、本支店閉鎖等による事業継続困難化。

 

 

リスク区分

リスク事象

リスクシナリオ

非財務リスク

各種法規制や政策変更に関するリスク

・政策変更や各種法規制等に対する態勢整備が遅れ、収益低下や信用失墜。

 

(注)財務リスクのうち、信用リスク及び市場リスクについては、統計的手法であるVaR(バリューアットリスク)を用いて、ある確率(信頼区間99.9%)のもと一定期間(例えば1年間)に被る可能性のある最大損失額(リスク量)を算出し把握しております。また、これらのリスクが顕在化した場合の業務の継続性を確保する観点から、リスク量が自己資本の範囲内に収まるよう資本配賦制度(リスク量に対する資本の割り当て)を用いた業務運営を行い、経営戦略と一体となったリスク管理を実践しております。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

  (業績等の概要)

基本方針Ⅰ.地域・お客さまとの価値共創 

<法人コンサルティング>

「お客さま1社1社の事業価値向上」を目指すべきゴールに掲げ、事業を営むお客さまに対しては、お客さまが抱える様々な課題やニーズにお応えするコンサルティングサービスを提供しております。国内金利の上昇局面においても円滑な資金対応に努めた結果、事業性貸出金の残高は引き続き堅調に推移しました。また、2024年11月に設立した「TOHOネクストステージファンド」については、宇宙関連事業や障がい者就労支援など多様な分野のスタートアップ企業に対し第4号案件まで投資を実行するなど、「創業の地 ふくしま」の確立に向けた取り組みを着実に進めております。

お客さまが抱える経営課題のなかでも、人口減少に伴う人材関連ニーズ及びIT関連ニーズは特に大きく、当行グループへの相談件数は過去5年間で累計1,900件に達しております。その環境下、人材不足とDX推進という地域課題の解決を目指し、2025年7月に当行100%出資子会社「株式会社東邦ITヒューマンソリューションズ(TIH)」を設立し、ITコンサルティング・システム導入支援を開始しました。2026年4月には人材関連ソリューション事業を当行からTIHへ移管し、人材紹介・育成支援をワンストップで提供する体制の充実を図り、地域企業の生産性向上と人材課題の解決に取り組んでおります。

また、サステナビリティ宣言に掲げた「脱炭素・ネイチャーポジティブ」に基づき、福島県全体のカーボンニュートラルに向けた取り組みを牽引するため、県内複数の自治体との連携協定を締結し、公共施設のLED化、再生可能エネルギーの導入によるCO2削減効果や適切な森林管理によるCO2吸収効果のJ-クレジット化を推進するなど、環境価値の地産地消に取り組んでおります。

さらに、お客さまのESG/SDGsへの取り組み状況に応じて融資条件を優遇する「とうほう・未来コネクトローン」の取扱いを新たに開始するなど、サステナブルファイナンスの推進にも注力しております。こうしたコンサルティングによる付加価値の向上と多様な資金ニーズへの対応を積み重ねた結果、事業性貸出金は1兆8,437億円となり、残高ピークを二期連続で更新しました。

 

<個人コンサルティング>

「お客さま一人ひとりのゆたかな暮らしづくり」を目指すべきゴールに掲げ、個人のお客さまに対しては、中長期的な資産形成、資産運用、資産承継等の幅広いニーズにお応えする高度な金融サービスを提供しております。

野村證券株式会社との金融商品仲介業務における包括的業務提携に基づき、2025年1月より預かり資産特化型拠点として「コンサルティングプラザ」を福島県内4カ所に開設し、10月には新たに「コンサルティングブランチ」を福島県内2カ所に追加しました。東邦銀行の行員と野村證券からの出向者が一体となり、お客さまのライフステージに応じた質の高いコンサルティングサービスの提供に取り組んだ結果、預かり資産残高は1兆2,000億円に達しております。

また、地域の金融リテラシー向上に向けた取り組みとして、本提携の知見を活かした金融経済教育プログラムを共同で展開したほか、第20回「エコノミクス甲子園」福島大会の開催、地元教育機関への出前授業等の積極的な取り組みを通じて、幅広い世代に向けた金融教育を一層強化しております。

住宅ローンにつきましては、日本銀行の政策金利引き上げに伴い金利環境が大きく変化するなか、お客さまのライフプランに応じた金利施策の展開に加え、連生団信(注1)やがん保障をはじめとする団体信用生命保険の保障内容の充実を図るなど、多様化するお客さまのニーズに機動的に対応してまいりました。このような取り組みの結果、住宅ローン残高は8,228億円に達しており、個人のお客さまとの取引基盤は、着実に拡充しております。

   (注1)住宅ローンの連帯債務者である夫婦双方が加入し、いずれか一方が死亡・高度障がい等となった場合にローン残高が全額弁済される保険

 

基本方針Ⅱ.当行グループの成長戦略

<当行の企業価値向上>

(アライアンス戦略)

当行の企業価値向上に向け、地銀10行による広域かつ大規模な連携である「TSUBASAアライアンス」の知見を最大限に活用しております。2026年5月には、アライアンス参加行との連携施策として、銀行間でバックオフィス業務や相続手続きを共同化する「TSUBASA共同事務センター」設立が決定しました。

また、アライアンス参加行が共同開発した店頭タブレット「TSUBASA Smile」を2026年2月に導入しました。窓口でのタブレット端末による受付により、お客さまの申込書記入の負担軽減、手続き時間の短縮を図るとともに、ペーパーレスでの手続きを実現しております。2026年6月末を目途に全店での取扱いを順次開始する予定です。

個人向けスマートフォンアプリ「東邦銀行アプリ」につきましては、2026年2月に新機能として定期預金の開設機能や通帳モード等を追加し、利便性のさらなる向上を図っております。2026年3月末での契約累計件数は16万件となり、多くのお客さまにご利用いただいております。

地域金融機関との連携強化のため、2026年3月、株式会社七十七銀行及び株式会社山形銀行との間で、南東北3県の持続的発展に向けた連携協定「南東北元気プロジェクト」を締結しました。3行のネットワークと知見を結集し、事業承継・M&A支援の実効性向上、販路開拓や海外ビジネスの推進、さらには観光商品の磨き上げなど、県域を越えた広域連携による地域課題の解決に取り組んでまいります。

 

(株主還元の充実)

株主還元につきましては、2025年11月に株主還元方針を見直しし、2026年度(2027年3月期)以降の配当性向の目安を従来の30%から40%に引き上げることを決定しており、利益成長に応じてより弾力的な利益還元を行う方針としております。

 

① 財政状態

総資産残高は、6兆7,423億円で前連結会計年度末比891億円の増加となりました。

資産項目の主要な勘定残高は、現金預け金が9,467億円(前連結会計年度末比2,887億円の減少)、有価証券が1兆3,980億円(前連結会計年度末比1,885億円の増加)、貸出金が4兆2,272億円(前連結会計年度末比1,878億円の増加)であります。

負債の部合計は、6兆5,246億円で前連結会計年度末比686億円の増加となりました。

負債項目の主要な勘定残高は、預金が5兆7,427億円(前連結会計年度末比197億円の減少)、譲渡性預金が4,162億円(前連結会計年度末比261億円の増加)であります。

純資産の部合計は、2,177億円で前連結会計年度末比205億円の増加となりました。

これは、その他有価証券評価差額金が減少した一方で、繰延ヘッジ損益の127億円増加を主な要因としてその他の包括利益累計額が110億円増加したことによるものでございます。

なお、当連結会計年度末の国内基準による連結自己資本比率は、リスクアセットの減少等により、前年度末比0.98%上昇し11.73%となりました。

 

 

② 経営成績

当連結会計年度の経営成績は、次のとおりとなりました。

経常収益は、貸出金及び円建有価証券残高の着実な積み上げと日銀の政策金利引上げに伴う利回りの改善により、貸出金利息、有価証券利息配当金が増加。また、法人関連手数料が堅調に推移したことに加え、2025年10月に野村證券との包括的業務提携に基づく新たな体制に完全に移行し、預かり資産残高を着実に積み上げた結果、役務取引等収益が増加し、前年度比220億21百万円増加し924億65百万円となりました。

経常費用は、預金等利息の増加及び経費の増加等により、前年度比161億29百万円増加し753億74百万円となりました。

この結果、経常利益は、前年度比58億92百万円増加の170億90百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の増加に伴い前年度比49億7百万円増加し123億53百万円となりました。

 

   セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

従来、「証券業」を報告セグメントとして記載しておりましたが、量的な重要性が乏しくなったことに伴い、当連結会計年度より「証券業」について「その他」の区分に含めております。なお、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。

 

○ 銀行業

経常収益は、前年度比215億41百万円増加し819億93百万円、セグメント利益は前年度比52億52百万円増加し161億37百万円となりました。

○ リース業

経常収益は、前年度比8億3百万円増加し95億24百万円、セグメント利益は前年度比22百万円増加し6億82百万円となりました。

○ 信用保証業

経常収益は、前年度比42百万円増加し18億41百万円、セグメント利益は前年度比2億97百万円増加し15億31百万円となりました。

○ その他

経常収益は、前年度比6億82百万円減少し34億28百万円、セグメント利益は前年度比4億5百万円減少し4億36百万円となりました。

 

③ キャッシュ・フロー

当連結会計年度の連結キャッシュ・フローにつきましては、次のとおりとなりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、貸出金の増加等により902億円のマイナス(前年度比1,168億円増加)、投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得等により1,949億円のマイナス(前年度比1,553億円増加)、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いにより29億円のマイナス(前年度比1億円減少)となりました。

この結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前年度末比2,881億円減少し9,462億円となりました。

 

④ 生産、受注及び販売の状況

   銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。

 

(参考)

(1) 国内・国際業務部門別収支

資金運用収支は、国内業務部門で442億22百万円、国際業務部門で11億63百万円、合計では前連結会計年度比77億64百万円増加し453億86百万円となりました。また、役務取引等収支は、国内業務部門で96億28百万円、国際業務部門で18百万円、合計では前連結会計年度比2億6百万円減少し96億47百万円、その他業務収支は、国内業務部門で10億36百万円、国際業務部門で△14億75百万円、合計では前連結会計年度比4億28百万円増加し△4億38百万円となりました。

以上の各収支を合計した連結業務粗利益は、国内業務部門で548億88百万円、国際業務部門で△2億93百万円、合計では前連結会計年度比79億86百万円増加し545億95百万円となりました。

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

資金運用収支

前連結会計年度

36,876

745

37,621

当連結会計年度

44,222

1,163

45,386

うち資金運用収益

前連結会計年度

42,037

835

20

42,852

当連結会計年度

61,140

1,293

74

62,359

うち資金調達費用

前連結会計年度

5,161

89

20

5,231

当連結会計年度

16,917

130

74

16,973

信託報酬

前連結会計年度

0

0

当連結会計年度

0

0

役務取引等収支

前連結会計年度

9,835

17

9,853

当連結会計年度

9,628

18

9,647

うち役務取引等収益

前連結会計年度

15,383

45

15,428

当連結会計年度

15,609

49

15,658

うち役務取引等費用

前連結会計年度

5,547

27

5,575

当連結会計年度

5,980

30

6,011

その他業務収支

前連結会計年度

△132

△734

△866

当連結会計年度

1,036

△1,475

△438

うちその他業務収益

前連結会計年度

9,603

15

9,618

当連結会計年度

11,081

3

11,084

うちその他業務費用

前連結会計年度

9,736

749

10,485

当連結会計年度

10,044

1,478

11,523

 

(注) 1 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引であり、国際業務部門は当行の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2 資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度4百万円、当連結会計年度13百万円)を控除して表示しております。

3 資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。

 

 

(2) 国内・国際業務部門別資金運用/調達の状況 

資金運用勘定平均残高は、国内業務部門が6兆8,556億4百万円、国際業務部門が431億82百万円となり、相殺消去を行った合計で6兆8,645億47百万円となりました。また、利回りは、国内業務部門が0.89%、国際業務部門が2.99%となり、相殺消去を行った合計で0.90%となりました。

一方、資金調達勘定平均残高は、国内業務部門が6兆7,903億36百万円、国際業務部門が396億30百万円となり、相殺消去を行った合計で6兆7,957億27百万円となりました。また、利回りは、国内業務部門が0.24%、国際業務部門が0.32%となり、相殺消去を行った合計で0.24%となりました。

 

① 国内業務部門

 

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

(34,502)

6,739,258

(20)

42,037

0.62

当連結会計年度

(34,239)

6,855,604

(74)

61,140

0.89

うち貸出金

前連結会計年度

3,917,567

30,496

0.77

当連結会計年度

4,099,237

41,509

1.01

うち商品有価証券

前連結会計年度

52

0

0.24

当連結会計年度

25

0

0.24

うち有価証券

前連結会計年度

997,627

6,587

0.66

当連結会計年度

1,298,848

11,799

0.90

うちコールローン及び
買入手形

前連結会計年度

115,010

359

0.31

当連結会計年度

111,764

718

0.64

うち預け金

前連結会計年度

1,644,927

4,574

0.27

当連結会計年度

1,281,136

7,037

0.54

資金調達勘定

前連結会計年度

6,699,474

5,161

0.07

当連結会計年度

6,790,336

16,917

0.24

うち預金

前連結会計年度

5,647,053

3,427

0.06

当連結会計年度

5,621,755

10,473

0.18

うち譲渡性預金

前連結会計年度

508,784

336

0.06

当連結会計年度

459,949

1,106

0.24

うちコールマネー及び
売渡手形

前連結会計年度

405

2

0.52

当連結会計年度

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

361,738

874

0.24

当連結会計年度

453,050

2,457

0.54

うち借用金

前連結会計年度

173,460

188

0.10

当連結会計年度

229,263

1,243

0.54

 

(注) 1 国内業務部門とは、当行及び連結子会社の円建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、各連結会計年度の期首と期末の残高に基づく平均残高を利用しております。

3 資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前連結会計年度54,506百万円、当連結会計年度53,748百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度7,550百万円、当連結会計年度6,300百万円)及び利息(前連結会計年度4百万円、当連結会計年度13百万円)を、それぞれ控除して表示しております。

4 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。

 

 

② 国際業務部門

 

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

42,296

835

1.97

当連結会計年度

43,182

1,293

2.99

うち貸出金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち商品有価証券

前連結会計年度

当連結会計年度

うち有価証券

前連結会計年度

39,714

830

2.09

当連結会計年度

41,758

1,289

3.08

うちコールローン及び
買入手形

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

263

0

0.20

当連結会計年度

122

0

0.12

資金調達勘定

前連結会計年度

(34,502)

39,918

(20)

89

0.22

当連結会計年度

(34,239)

39,630

(74)

130

0.32

うち預金

前連結会計年度

5,223

69

1.33

当連結会計年度

5,201

56

1.07

うち譲渡性預金

前連結会計年度

当連結会計年度

うちコールマネー及び
売渡手形

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

当連結会計年度

 

(注) 1 国際業務部門とは当行の外貨建取引であります。なお、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、各連結会計年度の期首と期末の残高に基づく平均残高を利用しております。

3 資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前連結会計年度12百万円、当連結会計年度12百万円)を控除して表示しております。

4 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。

5 国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は、主として月次カレント方式(前月末TT仲値を当該月のノンエクスチェンジ取引に適用する方式)により算出しております。

 

 

③ 合計

 

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

6,747,052

42,852

0.63

当連結会計年度

6,864,547

62,359

0.90

うち貸出金

前連結会計年度

3,917,567

30,496

0.77

当連結会計年度

4,099,237

41,509

1.01

うち商品有価証券

前連結会計年度

52

0

0.24

当連結会計年度

25

0

0.24

うち有価証券

前連結会計年度

1,037,342

7,417

0.71

当連結会計年度

1,340,606

13,089

0.97

うちコールローン及び
買入手形

前連結会計年度

115,010

359

0.31

当連結会計年度

111,764

718

0.64

うち預け金

前連結会計年度

1,645,191

4,574

0.27

当連結会計年度

1,281,258

7,038

0.54

資金調達勘定

前連結会計年度

6,704,890

5,231

0.07

当連結会計年度

6,795,727

16,973

0.24

うち預金

前連結会計年度

5,652,276

3,497

0.06

当連結会計年度

5,626,957

10,529

0.18

うち譲渡性預金

前連結会計年度

508,784

336

0.06

当連結会計年度

459,949

1,106

0.24

うちコールマネー及び
売渡手形

前連結会計年度

405

2

0.52

当連結会計年度

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

361,738

874

0.24

当連結会計年度

453,050

2,457

0.54

うち借用金

前連結会計年度

173,460

188

0.10

当連結会計年度

229,263

1,243

0.54

 

(注) 1 資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前連結会計年度54,518百万円、当連結会計年度53,748百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度7,550百万円、当連結会計年度6,300百万円)及び利息(前連結会計年度4百万円、当連結会計年度13百万円)を、それぞれ控除して表示しております。

2 国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息は、相殺して記載しております。

 

 

(3) 国内・国際業務部門別役務取引の状況 

役務取引等収益は、国内業務部門が156億9百万円、国際業務部門が49百万円となり、合計で156億58百万円となりました。

役務取引等費用は、国内業務部門が59億80百万円、国際業務部門が30百万円となり、合計で60億11百万円となりました。

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

役務取引等収益

前連結会計年度

15,383

45

15,428

当連結会計年度

15,609

49

15,658

うち預金・貸出業務

前連結会計年度

3,026

3,026

当連結会計年度

2,958

2,958

うち為替業務

前連結会計年度

3,357

44

3,402

当連結会計年度

3,457

48

3,506

うち証券関連業務

前連結会計年度

1,319

1,319

当連結会計年度

2,257

2,257

うち代理業務

前連結会計年度

254

254

当連結会計年度

281

281

うち保護預り・
貸金庫業務

前連結会計年度

90

90

当連結会計年度

87

87

うち保証業務

前連結会計年度

1,094

0

1,094

当連結会計年度

1,090

0

1,090

うち投資信託の
窓口販売業務

前連結会計年度

957

957

当連結会計年度

440

440

うち保険関連業務

前連結会計年度

1,139

1,139

当連結会計年度

882

882

役務取引等費用

前連結会計年度

5,547

27

5,575

当連結会計年度

5,980

30

6,011

うち為替業務

前連結会計年度

280

27

308

当連結会計年度

353

30

383

 

(注) 国際業務部門には、当行の外国為替業務等に関する収益、費用を計上しております。

 

 

(4) 国内・国際業務部門別預金残高の状況

○ 預金の種類別残高(末残) 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

預金合計

前連結会計年度

5,756,345

6,223

5,762,569

当連結会計年度

5,738,076

4,698

5,742,774

うち流動性預金

前連結会計年度

4,683,526

4,683,526

当連結会計年度

4,642,006

4,642,006

うち定期性預金

前連結会計年度

1,019,716

1,019,716

当連結会計年度

1,052,030

1,052,030

うちその他

前連結会計年度

53,102

6,223

59,325

当連結会計年度

44,039

4,698

48,737

譲渡性預金

前連結会計年度

390,089

390,089

当連結会計年度

416,244

416,244

総合計

前連結会計年度

6,146,435

6,223

6,152,659

当連結会計年度

6,154,321

4,698

6,159,019

 

(注) 1 国内業務部門とは、当行及び連結子会社の円建取引であり、国際業務部門は当行の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金

3 定期性預金=定期預金+定期積金

 

(5) 業種別貸出状況及び外国政府等向け債権残高

 ① 業種別貸出状況(末残・構成比) 

業種別

前連結会計年度

当連結会計年度

金 額(百万円)

構成比(%)

金 額(百万円)

構成比(%)

国内
(除く特別国際金融取引勘定分)

4,039,402

100.00

4,227,234

100.00

製造業

265,675

6.58

280,972

6.65

農業、林業

7,679

0.19

7,514

0.18

漁業

1,877

0.05

2,334

0.05

鉱業、採石業、砂利採取業

2,677

0.06

2,589

0.06

建設業

95,237

2.36

104,997

2.48

電気・ガス・熱供給・水道業

261,729

6.48

260,420

6.16

情報通信業

12,376

0.31

12,059

0.29

運輸業、郵便業

81,686

2.02

89,406

2.11

卸売業、小売業

197,564

4.89

201,680

4.77

金融業、保険業

162,823

4.03

166,099

3.93

不動産業、物品賃貸業

451,778

11.18

484,420

11.46

地方公共団体

811,811

20.10

835,614

19.77

個人

855,910

21.19

885,099

20.94

その他

830,573

20.56

894,025

21.15

特別国際金融取引勘定分

政府等

金融機関

その他

合計

4,039,402

――――

4,227,234

――――

 

 

 

② 外国政府等向け債権残高(国別)

 該当事項はありません。

(6) 国内業務部門・国際業務部門別有価証券の状況

 ○ 有価証券残高(末残)

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

国債

前連結会計年度

646,074

646,074

当連結会計年度

690,753

690,753

地方債

前連結会計年度

210,988

210,988

当連結会計年度

302,269

302,269

社債

前連結会計年度

157,969

157,969

当連結会計年度

173,924

173,924

株式

前連結会計年度

38,634

38,634

当連結会計年度

61,033

61,033

その他の証券

前連結会計年度

115,934

39,858

155,793

当連結会計年度

139,241

30,785

170,027

合計

前連結会計年度

1,169,601

39,858

1,209,460

当連結会計年度

1,367,222

30,785

1,398,008

 

(注) 1 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引であり、国際業務部門は当行の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。

 

(7) 「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況

 「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む会社は提出会社1社です。

 

①信託財産の運用/受入状況(信託財産残高表/連結)

資産

科目

前連結会計年度
(2025年3月31日)

当連結会計年度
(2026年3月31日)

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

銀行勘定貸

5,714

100.00

5,895

100.00

合計

5,714

100.00

5,895

100.00

 

 

負債

科目

前連結会計年度
(2025年3月31日)

当連結会計年度
(2026年3月31日)

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

金銭信託

5,714

100.00

5,895

100.00

合計

5,714

100.00

5,895

100.00

 

(注) 共同信託他社管理財産 前連結会計年度末 -百万円 当連結会計年度末  -百万円

 

 

②元本補填契約のある信託の運用/受入状況(末残)

科目

前連結会計年度
(2025年3月31日)

当連結会計年度
(2026年3月31日)

金銭信託

(百万円)

貸付信託

(百万円)

合計

(百万円)

金銭信託

(百万円)

貸付信託

(百万円)

合計

(百万円)

銀行勘定貸

5,714

5,714

5,895

5,895

資産計

5,714

5,714

5,895

5,895

元本

5,714

5,714

5,889

5,889

仮受金

5

5

 負債計

5,714

5,714

5,895

5,895

 

 

 

 (自己資本比率等の状況)

(参考)

自己資本比率は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。

なお、当行は信用リスク・アセットの算出においては基礎的内部格付手法を採用しております。

 

連結自己資本比率(国内基準)        (単位:億円、%)

 

2026年3月31日

1.連結自己資本比率(2/3)

11.73

2.連結における自己資本の額

1,946

3.リスク・アセットの額

16,579

4.連結総所要自己資本額

663

 

 

単体自己資本比率(国内基準)        (単位:億円、%)

 

2026年3月31日

1.単体自己資本比率(2/3)

11.26

2.単体における自己資本の額

1,839

3.リスク・アセットの額

16,320

4.単体総所要自己資本額

652

 

 

(資産の査定)

(参考)

資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。

 

1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権

破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。

 

2 危険債権

危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。

 

3 要管理債権

要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。

 

4 正常債権

正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。

 

 

資産の査定の額(単体)

 

債権の区分

2025年3月31日

2026年3月31日

金額(億円)

金額(億円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

225

219

危険債権

298

303

要管理債権

24

23

正常債権

40,519

42,444

 

 

 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当行グループ(当行及び連結子会社)の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループが判断したものであります。

 

 ①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 (財政状態)

当連結会計年度の譲渡性預金を含む総預金の期中平均残高は、個人預金を中心に前連結会計年度比1,161億円減少(減少率1.87%)し、6兆869億円となりました。

これは、物価高等の影響により預金の取り崩しの動きがみられた結果であります。

運用の要である貸出金の期中平均残高は、前連結会計年度比526億円増加(増加率1.30%)し、4兆992億円となりました。

これは、県内及び東京における事業性貸出が増加したことが主な要因であります。

また、有価証券の期中平均残高は、前連結会計年度比1,263億円増加(増加率10.40%)し、1兆3,406億円となりました。

これは、安定的な利息配当金確保のため、円建債券を中心に残高を積み上げるとともに、将来の含み益の確保やリスク分散を図るため中長期目線での投資を行った結果であります。

 

(単位:百万円)

主要勘定の

期中平均残高

前連結会計年度

(A)

当連結会計年度

(B)

増減

(B-A)

総預金

6,203,008

6,086,906

△116,102

 

預金

5,693,861

5,626,957

△66,904

 

譲渡性預金

509,147

459,949

△49,197

貸出金

4,046,549

4,099,237

52,688

有価証券

1,214,240

1,340,606

126,366

 

(※)平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、各連結会計年度の期首と期末の残高に基づく平均残高を利用しております。

 

なお、当連結会計年度末における連結ベースのリスク管理債権残高は、前連結会計年度末比3億円減少し552億円、総与信に占める比率は、前連結会計年度末比0.05ポイント低下の1.29%となっております。

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

残高

総貸出金に

占める比率

残高

総貸出金に

占める比率

残高

比率

リスク管理債権残高合計

55,574

1.34%

55,253

1.29%

△320

△0.05%

 

破綻更生債権及び

これらに準ずる債権

23,313

0.56%

22,578

0.52%

△735

△0.03%

 

危険債権

29,833

0.72%

30,373

0.71%

540

△0.01%

 

三月以上延滞債権

336

0.00%

272

0.00%

△64

△0.00%

 

貸出条件緩和債権

2,090

0.05%

2,029

0.04%

△61

△0.00%

正常債権

4,068,372

98.65%

4,220,391

98.70%

152,018

0.05%

総与信

4,123,947

――――

4,275,644

――――

151,697

――――

 

 

(経営成績)

(a) 連結業務粗利益[資金利益+役務取引等利益+その他業務利益]

連結業務粗利益は、資金利益の増加等により、前連結会計年度比79億86百万円増加の545億95百万円となりました。

資金利益は、貸出金利息の増加等により、前連結会計年度比77億64百万円増加の453億86百万円となりました。

役務取引等利益は、役務取引等費用の増加等により、前連結会計年度比2億6百万円減少の96億47百万円となりました。

その他業務利益は、金融派生商品損益の増加等により、前連結会計年度比4億28百万円増加の△4億38百万円となりました。

(単位:百万円)

連結業務粗利益の内訳

前連結会計年度

(A)

当連結会計年度

(B)

増減

(B-A)

連結業務粗利益

 

46,608

54,595

7,986

 

資金利益

 

37,621

45,386

7,764

 

 

資金運用収益

 

42,852

62,359

19,506

 

 

 

うち貸出金利息

 

30,496

41,509

11,013

 

 

 

うち有価証券利息配当金

 

7,417

13,089

5,671

 

 

資金調達費用

(△)

5,235

16,986

11,751

 

 

 

うち預金等利息

(△)

3,833

11,635

7,802

 

 

金銭の信託運用見合費用

 

4

13

9

 

役務取引等利益

 

9,853

9,647

△206

 

 

役務取引等収益

 

15,428

15,658

230

 

 

役務取引等費用

(△)

5,575

6,011

436

 

その他業務利益

 

△866

△438

428

 

 

その他業務収益

 

9,618

11,084

1,466

 

 

 

うち国債等債券売却益

 

68

275

207

 

 

その他業務費用

(△)

10,485

11,523

1,037

 

 

 

うち国債等債券売却損

(△)

1,696

2,466

770

 

 

 

うち国債等債券償却

(△)

 

(※)連結業務粗利益=資金利益(資金運用収益-資金調達費用+金銭の信託運用見合費用)+役務取引等利益(役務取引等収益-役務取引等費用)+その他業務利益(その他業務収益-その他業務費用)

 

(b) 連結実質業務純益[連結業務粗利益-営業経費(臨時費用処分を除く)]

営業経費(臨時費用処理分を除く)は、前連結会計年度比39億22百万円増加の400億61百万円となりました。

これは、初任給引上げや賃上げ等の人的資本投資に加え、デジタル投資や野村アライアンスの本格稼働に伴う成長投資を実施したことによる経費の増加によるものであります。

その結果、連結実質業務純益は、営業経費(臨時費用処理分を除く)の増加の一方で、資金利益の増加等により、前連結会計年度比40億63百万円増加の145億33百万円となりました。

 

(単位:百万円)

連結実質業務純益の内訳

前連結会計年度

(A)

当連結会計年度

(B)

増減

(B-A)

連結業務粗利益    

 

46,608

54,595

7,986

営業経費(臨時費用処理分を除く)

(△)

36,138

40,061

3,922

連結実質業務純益

 

10,469

14,533

4,063

 

 

(c) 経常利益〔連結実質業務純益-その他経常費用中一般貸倒引当金繰入額+その他経常損益(不良債権処理額・株式等関係損益等)〕

当連結会計年度のその他経常損益は、株式等関係損益の増加等により、前連結会計年度比22億96百万円増加の20億44百万円となりました。また、一般貸倒引当金繰入額はお客さまの業況改善もあり、当連結会計年度も取崩しとなり△5億12百万円となりました。

その結果、経常利益は、前連結会計年度比58億92百万円増加の170億90百万円となりました。

 

(単位:百万円)

連結経常利益の内訳

前連結会計年度

(A)

当連結会計年度

(B)

増減

(B-A)

連結実質業務純益  

 

10,469

14,533

4,063

その他経常費用中

一般貸倒引当金繰入額

(△)

△980

△512

468

その他経常損益

 

△252

2,044

2,296

 うち不良債権処理額

(△)

2,176

1,290

△886

 うち償却債権取立益

 

15

13

△2

 うち株式等関係損益

 

1,081

2,124

1,042

経常利益

 

11,197

17,090

5,892

 

(※)1 不良債権処理額=貸出金償却+貸倒引当金繰入額(その他経常費用中一般貸倒引当金繰入額を除く)+その他債権売却損等

 2 株式等関係損益=株式等売却益-株式等売却損-株式等償却

 

   <参考>

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(A)

当連結会計年度

(B)

増減

(B-A)

与信関係費用

(△)

1,180

764

△415

 

(※)与信関係費用=その他経常費用中一般貸倒引当金繰入額+不良債権処理額-償却債権取立益

 

(d) 親会社株主に帰属する当期純利益〔経常利益+特別損益-法人税等合計-非支配株主に帰属する当期純利益〕

特別損益は、減損損失の減少等により、前連結会計年度比3億20百万円増加の△1億72百万円となりました。

法人税等合計は、前連結会計年度比13億4百万円増加の45億63百万円となりました。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比49億7百万円増加し123億53百万円となりました。

 

(単位:百万円)

親会社株主に帰属する

当期純利益の内訳

前連結会計年度

(A)

当連結会計年度

(B)

増減

(B-A)

経常利益

 

11,197

17,090

5,892

特別損益

 

△493

△172

320

 うち固定資産処分損益

 

△208

△138

69

 うち減損損失

(△)

284

35

△248

うちその他の特別利益

 

1

1

税金等調整前当期純利益

 

10,704

16,917

6,212

法人税等合計

(△)

3,259

4,563

1,304

非支配株主に帰属する当期純利益

(△)

親会社株主に帰属する当期純利益

 

7,445

12,353

4,907

 

(※)1 税金等調整前当期純利益=経常利益+特別損益(特別利益-特別損失)

2 親会社株主に帰属する当期純利益=税金等調整前当期純利益-法人税等合計-非支配株主に帰属する当期純利益

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、次のとおりとなりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、貸出金の増加等により902億円のマイナス(前年度比1,168億円増加)、投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得等により1,949億円のマイナス(前年度比1,553億円増加)、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いにより29億円のマイナス(前年度比1億円減少)しました。

この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前年度末比2,881億円減少し、9,462億円となりました。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度(A)

当連結会計年度(B)

増減(B-A)

営業活動によるキャッシュ・フロー

△207,175

△90,295

116,880

投資活動によるキャッシュ・フロー

△350,273

△194,932

155,341

財務活動によるキャッシュ・フロー

△2,837

△2,952

△114

現金及び現金同等物の期末残高

1,234,389

946,209

△288,179

 

 

③資本的支出の財源及び資金の流動性

 当面の設備投資、成長分野への投資並びに株主還元等は自己資金で対応する予定であります。

 また、当社グループは正確な資金繰りの把握及び資金繰りの安定に努めるとともに、適切なリスク管理体制の構築を図っております。貸出金や有価証券の運用については、お客さまからの預金を中心として調達するとともに、必要に応じてコールマネー等により資金調達を行っております。

 なお、資金の流動性の状況等については日次管理を行っており、定期的にALM委員会に報告しております。

 

 

④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループが連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

貸倒引当金

(1)当連結会計年度に係る連結財務諸表に計上した額

 

前連結会計年度
(2025年3月31日)

当連結会計年度
(2026年3月31日)

 貸倒引当金

25,192

百万円

23,232

百万円

 

(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報

①算出方法

貸倒引当金の算出方法は、「4.会計方針に関する事項」「(5)貸倒引当金の計上基準」に記載しております。

②主要な仮定

主要な仮定は、「債務者区分の判定における各債務者の将来の業績見通し」であります。「債務者区分の判定における各債務者の将来の業績見通し」は、債務者の実態的な財務内容、資金繰り、業種・業界等の特性を踏まえた事業の継続性、経営改善計画等の合理性・実現可能性、金融機関等の支援状況等を踏まえ、各債務者の収益獲得能力を個別に評価し、設定しております。

③翌連結会計年度に係る連結財務諸表に及ぼす影響

各債務者の業績変化等により、当初の見積りに用いた仮定が変化した場合は、翌連結会計年度に係る連結財務諸表における貸倒引当金に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。