第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間における、本四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生、又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
  また、重要事象等は存在しておりません。
 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間における国内経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類引下げにより行動制限が全面的に解除され、経済活動が再開されるとともに、半導体などの供給不足の緩和に伴い、設備投資や生産活動に持ち直しの動きが見られました。

当行が主な営業地盤とする茨城県経済は、コロナ禍からの回復基調にある中で、エネルギー価格など物価高の影響を受けつつもサービス業、製造業ともに堅調に推移しました。

景気の先行きについては物価高が企業業績および家計に与える影響は不確実性が高く、今後の景気動向を十分注視していく必要があると考えています。

一方、金融情勢については、世界的なインフレ進展を背景とする海外金利の上昇等により金融市場は全体的にボラティリティの高い不安定な動きとなりました。国内の長期金利(10年国債利回り)は、20237月に日本銀行が金融政策を再修正(長期金利の上限を事実上1%まで拡大)したことから、一時0.7%を超える水準まで上昇しました。また、日経平均株価は、20235月に終値で3万円を超え、バブル以降の最高値を更新し、20239月末には31,857円で取引を終了しました。為替相場は、日米金利差の拡大を背景に円安が進行し、20239月には149円台まで円安が進みました。

このような状況のもと、当第2四半期連結累計期間における当行及び連結子会社(以下、「当行グループ」という。)の業績は、以下のとおりとなりました。

 

(財政状態)

総資産は、有価証券は減少しましたが、貸出金や現金預け金の増加等により前連結会計年度末比631億67百万円増加し、2兆8,305億41百万円となりました。 

負債は、債券貸借取引受入担保金は減少しましたが、預金の増加等により前連結会計年度末比662億85百万円増加し、2兆7,426億44百万円となりました。

純資産は、利益剰余金は増加しましたが、その他有価証券評価差額金の減少等により前連結会計年度末比31億17百万円減少し、878億97百万円となりました。

主要な勘定残高では、預金は、公金金や法人預金の増加等により前連結会計年度末比714億3百万円増加し、2兆5,839億32百万円となりました。

貸出金は、住宅ローンや地方公共団体向け貸出の増加等により前連結会計年度末比531億41百万円増加し、2兆43億44百万円となりました。

有価証券は、外国証券や国債の減少等により前連結会計年度末比229億47百万円減少し、4,064億55百万円となりました。

(経営成績)

経常収益は、貸出金利息が増加した一方で有価証券利息配当金が減少したことなどにより資金運用収益は減少しましたが、役務取引等収益の増加や株式等売却益の増加を主因としたその他経常収益の増加等により前第2四半期連結累計期間比20億53百万円増加の206億23百万円となりました。

経常費用は、営業経費は減少しましたが、国債等債券売却損の増加によるその他業務費用の増加等により前第2四半期連結累計期間比26億43百万円増加の185億9百万円となりました。

以上の結果、経常利益は、前第2四半期連結累計期間比5億89百万円減少の21億14百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は、同3億27百万円減少の19億30百万円となりました。

 

国内・国際業務部門別収支

当第2四半期連結累計期間の資金運用収支は123億70百万円、部門別では国内業務部門が123億1百万円、国際業務部門が69百万円となりました。役務取引等収支は22億93百万円、部門別では国内業務部門が24億49百万円、国際業務部門が△19百万円となりました。その他業務収支は△23億88百万円、部門別では国内業務部門が2億55百万円、国際業務部門が△26億43百万円となりました。

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

資金運用収支

前第2四半期連結累計期間

12,352

335

12,688

当第2四半期連結累計期間

12,301

69

12,370

 うち資金運用収益

前第2四半期連結累計期間

12,532

468

0

11

12,990

当第2四半期連結累計期間

12,473

399

0

9

12,864

 うち資金調達費用

前第2四半期連結累計期間

179

132

0

11

301

当第2四半期連結累計期間

172

330

0

9

493

役務取引等収支

前第2四半期連結累計期間

2,552

△19

134

2,398

当第2四半期連結累計期間

2,449

△19

135

2,293

 うち役務取引等収益

前第2四半期連結累計期間

4,477

8

135

4,350

当第2四半期連結累計期間

4,622

8

136

4,494

 うち役務取引等費用

前第2四半期連結累計期間

1,924

27

1

1,951

当第2四半期連結累計期間

2,172

28

0

2,200

その他業務収支

前第2四半期連結累計期間

88

△276

△188

当第2四半期連結累計期間

255

△2,643

△2,388

 うちその他業務収益

前第2四半期連結累計期間

229

229

当第2四半期連結累計期間

371

371

 うちその他業務費用

前第2四半期連結累計期間

141

276

417

当第2四半期連結累計期間

116

2,643

2,760

 

(注) 1.「国内業務部門」は当行及び連結子会社の円建取引、「国際業務部門」は当行の外貨建取引であります。ただし、円建外国証券及び円建対非居住者取引は国際業務部門に含めております。

2.「相殺消去額」は、連結相殺仕訳として消去した金額であります。

3.資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前第2四半期連結累計期間0百万円、当第2四半期連結累計期間0百万円)を控除して表示しております。

4.資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、「国内業務部門」と「国際業務部門」の間の資金貸借の利息であります。

 

 

国内・国際業務部門別役務取引の状況

当第2四半期連結累計期間の役務取引等収益は44億94百万円、部門別では国内業務部門が46億22百万円、国際業務部門が8百万円となりました。役務取引等費用は22億円、部門別では国内業務部門が21億72百万円、国際業務部門が28百万円となりました。

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

役務取引等収益

前第2四半期連結累計期間

4,477

8

135

4,350

当第2四半期連結累計期間

4,622

8

136

4,494

 うち預金・貸出業務

前第2四半期連結累計期間

1,367

0

1

1,366

当第2四半期連結累計期間

1,521

0

1,520

 うち為替業務

前第2四半期連結累計期間

527

8

0

535

当第2四半期連結累計期間

520

8

0

529

 うち証券関連業務

前第2四半期連結累計期間

954

954

当第2四半期連結累計期間

975

975

 うち代理業務

前第2四半期連結累計期間

944

944

当第2四半期連結累計期間

890

890

 うち保護預り・
 貸金庫業務

前第2四半期連結累計期間

122

122

当第2四半期連結累計期間

124

124

 うち保証業務

前第2四半期連結累計期間

68

68

当第2四半期連結累計期間

71

71

 うちその他業務

前第2四半期連結累計期間

491

134

357

当第2四半期連結累計期間

517

135

381

役務取引等費用

前第2四半期連結累計期間

1,924

27

1

1,951

当第2四半期連結累計期間

2,172

28

0

2,200

 うち為替業務

前第2四半期連結累計期間

73

27

0

100

当第2四半期連結累計期間

74

28

0

102

 

(注) 1.「国内業務部門」は当行及び連結子会社の円建取引、「国際業務部門」は当行の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引は国際業務部門に含めております。

2.「相殺消去額」は、連結相殺仕訳として消去した金額であります。

 

国内・国際業務部門別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

預金合計

前第2四半期連結会計期間

2,515,791

2,315

412

2,517,694

当第2四半期連結会計期間

2,582,966

1,440

474

2,583,932

 うち流動性預金

前第2四半期連結会計期間

1,698,347

352

1,697,995

当第2四半期連結会計期間

1,803,023

414

1,802,608

 うち定期性預金

前第2四半期連結会計期間

803,078

60

803,018

当第2四半期連結会計期間

774,067

60

774,007

 うちその他

前第2四半期連結会計期間

14,365

2,315

16,680

当第2四半期連結会計期間

5,875

1,440

7,316

譲渡性預金

前第2四半期連結会計期間

当第2四半期連結会計期間

総合計

前第2四半期連結会計期間

2,515,791

2,315

412

2,517,694

当第2四半期連結会計期間

2,582,966

1,440

474

2,583,932

 

(注) 1.「国内業務部門」は当行の円建取引、「国際業務部門」は当行の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引は国際業務部門に含めております。

2.流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金

3.定期性預金=定期預金+定期積金

4.「相殺消去額」は、連結相殺仕訳として消去した金額であります。

 

貸出金残高の状況
○ 業種別貸出状況(末残・構成比)

業種別

前第2四半期連結会計期間

当第2四半期連結会計期間

金  額(百万円)

構成比(%)

金  額(百万円)

構成比(%)

国内(除く特別国際金融取引勘定分)

1,914,607

100.00

2,004,344

100.00

  製造業

148,122

7.74

147,512

7.36

  農業、林業

9,683

0.51

9,886

0.49

  漁業

492

0.03

544

0.03

  鉱業、採石業、砂利採取業

3,510

0.18

3,086

0.15

  建設業

110,394

5.77

112,992

5.64

  電気・ガス・熱供給・水道業

28,972

1.51

31,313

1.56

  情報通信業

10,593

0.55

11,894

0.59

  運輸業、郵便業

80,630

4.21

81,464

4.06

  卸売業、小売業

120,169

6.28

121,669

6.07

  金融業、保険業

71,088

3.71

65,657

3.28

  不動産業、物品賃貸業

246,795

12.89

257,387

12.84

  学術研究、専門・技術サービス業

11,906

0.62

12,011

0.60

  宿泊業

6,978

0.36

6,798

0.34

  飲食業

19,795

1.03

19,171

0.96

  生活関連サービス業、娯楽業

20,674

1.08

21,282

1.06

  教育、学習支援業

10,731

0.56

10,898

0.54

  医療・福祉

82,714

4.32

85,227

4.25

  その他のサービス業

32,183

1.68

34,845

1.74

  地方公共団体

382,167

19.96

406,923

20.30

  その他

517,011

27.01

563,785

28.14

特別国際金融取引勘定分

  政府等

 金融機関

 その他

合計

1,914,607

2,004,344

 

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、預金の増加等により177億43百万円の収入(前第2四半期連結累計期間比2,742億73百万円の収入増)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却・償還による収入が有価証券の取得による支出を上回ったこと等により185億80百万円の収入(前第2四半期連結累計期間比68億70百万円の収入減)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いや自己株式の取得により4億64百万円の支出(前第2四半期連結累計期間比32百万円の支出増)となりました。

以上の結果、当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末比358億59百万円増加し、3,528億18百万円となりました。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当第2四半期連結累計期間において、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定に重要な変更はありません。

 

(4) 経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当第2四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に重要な変更及び新たに定めたものはありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(6) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(7) 主要な設備

当第2四半期連結累計期間において、主要な設備に重要な異動はありません。

 

 (自己資本比率等の状況)

(参考)

自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。

なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。

 

連結自己資本比率(国内基準)

(単位:億円、%)

 

2023年9月30日

1.連結自己資本比率(2/3)

9.01

2.連結における自己資本の額

1,157

3.リスク・アセットの額

12,839

4.連結総所要自己資本額

513

 

 

単体自己資本比率(国内基準)

(単位:億円、%)

 

2023年9月30日

1.単体自己資本比率(2/3)

8.99

2.単体における自己資本の額

1,154

3.リスク・アセットの額

12,832

4.単体総所要自己資本額

513

 

 

 

 (資産の査定)

(参考)

資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の中間貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに中間貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。

 

1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権

破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。

 

2.危険債権

危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。

 

3.要管理債権

要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。

 

4.正常債権

正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。

 

資産の査定の額

債権の区分

2022年9月30日

2023年9月30日

金額(億円)

金額(億円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

38

59

危険債権

316

315

要管理債権

59

121

正常債権

19,187

19,997

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。