(1) 経営方針
当行は、山梨県及び西東京地区を主要な営業基盤とする地域金融機関として、預金業務、貸出業務を中心に、有価証券投資業務、内国為替業務、外国為替業務、国債等公共債・投資信託・保険の窓口販売業務などを、グループ会社では、リース業、クレジットカード業等の金融サービスに係る事業を行っており、地域の皆さまに多様な金融商品・サービスを提供しています。
また、地域に根ざし、地域社会の繁栄と経済発展に寄与するとともに、お客さまから信頼していただける健全な経営姿勢を堅持し、経営内容の充実に努めることを経営理念としており、この実現に向けて、当行及びグループ各社は、多様化・高度化する地域の金融ニーズに的確かつ迅速にお応えすべく、総力を結集しさまざまな施策に取り組んでおります。
(2) 経営環境
当行の主要営業基盤である山梨県では、年内に予定されている中部横断自動車道の静岡県までの全線開通や2027年のリニア中央新幹線の開業など、交通インフラの整備・拡充が進められ、国内外からの観光客の入込みや県内への物流拠点の設置、定住人口の増加など、多くの期待が寄せられています。
その一方で、少子高齢化や若年層の県外流出などによる、人口減少、労働力不足や、これに伴う経済規模の縮小が大きな社会的課題となっています。
また、足もとでは、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大し、山梨県の主要産業である観光業のみならず、製造業などのサプライチェーンへ与える影響も顕在化しており、先行きについても消費や生産活動に与える影響が懸念されています。
金融界においては、少子高齢化と人口減少に伴う顧客基盤の縮小やマイナス金利政策の長期化による貸出金・有価証券の利回り低下により、「持続可能な収益性と将来にわたる健全性」の維持に向けた収益構造改革が急務となっており、また、デジタル化の進展による異業種からの参入やキャッシュレス社会の進展などにより、従来型の金融機能・サービスも大きく変化しようとしています。
こうした環境の変化のなかで、人口減少、デジタル化、異業種参入などの脅威の拡大、抜本的な収益構造改革、ガバナンスの強化等への対応を課題として認識しており、これらの課題に適切に対処すべく、新たな価値創造と将来の成長に向けた大胆な構造改革を行うステージとして、昨年4月から中期経営計画「Value+(バリュープラス)2022」(2019年4月~2022年3月)をスタートさせております。
また、新型コロナウイルス感染症拡大への対応として、事業に甚大な影響を受けている法人・個人事業主のお客さま、収入の減少などにより生活に影響を受けている個人のお客さまに対し、金融面・非金融面での支援を積極的に行ってまいります。地域経済の発展と地域のお客さまの成長なくして私たちの成長はありません。全行を挙げて、金融仲介機能の発揮に鋭意取り組みます。
(3) 中期経営計画
当行は昨年4月から中期経営計画「Value+(バリュープラス)2022」(2019年4月~2022年3月)をスタートさせております。概要は以下のとおりであります。

本計画においては、お客さまとの共通価値創造を測る指標として「貸出金利息額」、「非金利収益額(役務取引等収益額)」、最終的な損益の指標として「当期純利益」、効率性を測る指標として「OHR(コア業務粗利益経費率)」を、目標とする指標として定めております。
なお、当期純利益は2019/3実績に比べて減少する目標となっておりますが、これは、有価証券の売却益を減少させる方針であることが要因であります。
※ OHR(コア業務粗利益経費率)=経費(除く臨時処理分)÷(業務粗利益-国債等債券損益)
本計画に対する2020/3期実績の分析は、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」をご参照ください。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 新型コロナウイルス感染症拡大への対応
A お客さまに対する支援等
新型コロナウイルス感染症拡大の影響は、当行の営業基盤である山梨県、西東京地区においても、多くのお客さまに広がっています。
当行では、2020年2月に「山梨中銀災害等特別融資」の新設や全店に専用の相談窓口を設けるなど、お客さまの資金繰りや経営支援を積極的に行いました。また5月には実質無利子となる「経済変動対策融資(新型コロナウイルス感染症対策関係)」の取扱いを開始し、影響を受けているお客さまへの金融面・非金融面での支援を積極的に行ってまいります。
B 当行財務に対する影響
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響は今後一定程度継続すると想定しています。この期間において一部の業種等への影響は一時的に深刻となるものの、政府や自治体の経済対策や金融機関による支援等により、貸出金に多額の損失が発生する事態には至らないという仮定をおいています。ただし、収束が遅延し、影響が長期化した場合には将来において追加的な損失が発生する可能性があります。
② 中期経営計画
2年目を迎える中期経営計画「Value+2022」では、3つの基本戦略「顧客接点拡充」・「共通価値創造」・「人材活力向上」に基づき、収益力の強化、人口減少社会への対応、デジタル化への対応、ガバナンスの強化などの課題に取り組みます。
特に、事業計画策定、人事・労務管理、IT活用などのコンサルティング業務や、ストラクチャードファイナンス、人材紹介業務など、新たな分野への取組みにより、金融仲介機能の領域を深化・拡大させ、総合金融サービスの実現を目指します。また、お客さまのニーズの変化に合わせ、店舗改革や業務革新、デジタル技術の活用などをさらに推し進め、お客さまとの接点を創出するための各種施策を積極的に展開します。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(1) 信用リスク
当行グループでは、債務者ごとの個別管理と、与信資産全体の評価をふまえたポートフォリオ管理によって、信用リスクを管理しております。また、格付別・業種別の与信限度額を設定することで与信集中の回避を図るとともに与信先の現況および融資方針について、定期的あるいは随時検証を行っております。信用リスク量については、四半期ごと計測を行い、その結果をALM委員会等へ報告し、信用リスクの抑制に努めておりますが、以下のリスク事象が顕在化する可能性があります。
① 不良債権等の増加
景気動向等により取引先の財務内容等が悪化した場合、当行グループの不良債権及び与信関係費用が増加し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 貸倒引当金の増加
当行グループでは、取引先の状況や担保価値等に基づいて貸倒引当金を計上しています。取引先の業況の悪化や担保価値の下落等により、貸倒引当金が増加し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 貸出先への対応による貸倒引当金等費用の増加
取引先に債務不履行等が生じた場合であっても、回収の効率・実効性等の観点から当行グループの債権者としての権利を行使しない場合や、取引先への支援のために債権放棄等を実行する場合があり、結果として貸倒引当金等の費用が増加し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 市場リスク
当行グループでは、市場取引の運営方針、運用計画ならびに過去の運用実績や経営指標等をふまえた上で、原則半期ごとに運用限度枠の策定・見直しを行っております。また有価証券取引の公正・妥当な時価評価と、リスク量の計測、損益の算定を定期的に実施しております。市場リスクの状況については、ALM委員会等へ報告し、市場リスクの抑制に努めておりますが、以下のリスク事象が顕在化する可能性があります。
① 金利リスク
資産と負債の金利または期間の不一致がある中で金利が変動した場合、収益の低下や損失が発生する可能性があります。
② 価格変動リスク
当行グループが保有する有価証券等の市場価格の変動により、減損や評価損が発生する可能性があります。
③ 為替リスク
外貨建資産と負債について、為替相場の変動により損失が発生する可能性があります。
(3) 流動性リスク
当行グループでは、信用力の向上と預金流出に備えた一定量の流動性資産の保持、および適切な資金繰りを行い、資金繰りの見通しについては、リスク管理委員会等へ報告し、流動性リスクの回避に努めておりますが、当行グループの財務内容の悪化等により、資金繰りに悪影響を来たしたり、短期借入金等の調達コストが増加し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、市場の混乱等により市場において取引ができない場合や、通常よりも高い金利での調達を余儀なくされる可能性があります。
(4) オペレーショナル・リスク
当行グループでは、業務の見直しや改善および保険の適用などにより、オペレーショナル・リスクの抑止策・軽減策を講じており、損失規模・発生頻度が極めて大きい場合は、当該業務の停止等を検討します。オペレーショナル・リスクの状況については、リスク管理委員会等へ報告し、リスクの抑制に努めておりますが、以下のリスク事象が顕在化する可能性があります。
① 事務リスク
当行グループの役職員が正確な事務を怠る、あるいは事故・不正等を起こすことにより、損失が発生する可能性があります。
② システムリスク
コンピュータシステムのダウンまたは誤作動等、コンピュータシステムの不具合や、コンピュータの不正使用、データ改ざん、情報漏洩、サイバー攻撃による不正アクセスやコンピュータウイルス感染等が発生した場合に、当行グループの信用や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 法務リスク
各種取引において、法令違反や不適切な契約等により損失が発生する可能性があります。
④ 風評リスク
当行グループに対する市場やお客さまの間での否定的な世論が広まることによって、収益や資本、顧客基盤等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 人的リスク
労務慣行の問題や職場の安全衛生環境の問題等に関連する訴訟等が発生した場合、当行グループの信用や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 有形資産リスク
自然災害、強盗、事故、資産管理の瑕疵等により、建物、車両、備品等の有形資産が損傷した場合、損失が発生する可能性があります。
(5) 自己資本に関するリスク
① 自己資本比率
2020年3月期の連結自己資本比率は13.22%と、国内基準で要求される4%を上回っていますが、同基準を下回った場合には早期是正措置が発動され、金融庁から業務の全部または一部停止等の命令を受けることとなります。
② 繰延税金資産
当行グループでは、将来の課税所得の見積額を限度として、既に支払った税金のうち将来回収が可能と判断した額に係る繰延税金資産を計上していますが、課税制度の変更等により繰延税金資産の回収ができない場合には、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) その他のリスク
① 戦略リスク
当行グループは「地域密着と健全経営」という経営理念に基づき、中期経営計画に掲げた各種施策に取り組んでおりますが、営業基盤とする山梨県及び西東京地区における経済情勢の悪化、あるいは他金融機関との競合激化により、戦略が想定した成果を生まない可能性があります。
② 固定資産の減損会計
「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」を適用し、所有する固定資産に損失が発生した場合には、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 大規模災害のリスク
東海地震等の大規模な災害で、当行グループの被災による損害のほか、取引先の業績悪化による信用リスクの上昇等を通じて、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 感染症の流行
新型インフルエンザ等感染症が大流行した場合、当行グループ役職員の欠勤の増加等により、業務縮小等の可能性があるほか、経済活動への悪影響による取引先の業績悪化により、信用リスクが増加する等、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、頭取を対策本部長とする「対策本部」を設置し、お客さま、役職員、役職員の家族の感染予防と感染拡大の防止を図るとともに、社会機能の維持に必要な銀行業務の継続に向けて、対応を実施しました。
具体的な取り組みとしては、交代勤務・テレワークによる出勤人員の抑制、営業店カウンターへの飛沫感染防止シールドの設置や、営業店ロビーやATMコーナーでのソーシャルディスタンスの確保等の感染防止策に加え、本部職員のスプリットオペレーションにより業務継続性の確保に努めました。
引き続き感染予防と感染拡大の防止を図っていきます。なお、業績への影響については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) ① B 当行財務に対する影響」をご参照ください。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当行グループ(当行及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当行グループは、報告セグメントが「銀行業」のみであり、セグメント情報の記載を省略しているため、セグメント別の経営成績等の状況の概要は記載しておりません。
① 金融経済環境
2019年度のわが国経済は、年度前半は、個人消費が雇用・所得環境の改善に伴い底堅く推移した一方、生産が海外経済の減速に伴う外需の落ち込みから弱含みで推移し、設備投資も力強さを欠くなど、回復の動きが鈍化しました。また年度後半には、消費税増税に加え、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で需要・生産ともに落ち込みがみられ、急速に不透明感が強まりました。
山梨県経済は、年度前半は生産が伸び悩み、設備投資や個人消費も力強さを欠くなど、回復の動きに足踏み感が窺われました。年度後半は、半導体製造装置や電子部品など機械工業の一部に回復の兆しが窺われましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、サプライチェーンの寸断、インバウンドの大幅な落ち込み、消費マインドの萎縮などがみられ、厳しい状況となりました。
金融面では、為替相場は、年度前半は米中対立激化への懸念が強まったことなどから円高が進行しましたが、年度後半は米中合意への期待から円安傾向に転じました。株式相場は上昇傾向で推移し、年末には2万4千円台を回復しましたが、年明け以降は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って市場リスク回避姿勢が強まり、一時は1万6千円台まで下落するなど、振れの大きい展開となりました。国内長期金利は、日本銀行の金利政策を受けてゼロ%付近で推移しました。
② 事業の経過等
このような金融経済環境のなか、中期経営計画「Value+(バリュープラス)2022」(2019年4月~2022年3月)の初年度に際し、次のような施策を積極的に展開しました。
(法人・個人事業主のお客さまへのコンサルティング提供)
お客さまとの深度ある対話を通じて「思い」や「考え」を共有し、共通価値を創造する「コンサルティング営業」を展開しました。また、事業性評価の質の向上によりお客さまの真の課題を把握し、多様な課題の解決に向けた最適な提案を実施しました。
お客さまのライフステージに応じた取組みとして、創業期では各種支援機関と連携し、「創業・第二創業スクール」や「女性のための起業セミナー」など、事業計画の策定及び創業後の事業成長・発展を支援しました。
成長期では、お客さまの更なる事業拡大に向け、事業性評価に基づく経営計画策定、販路開拓、補助金活用などのサポートを実施しました。
成熟期では、後継者問題を抱えているお客さまの事業承継対策(出口戦略やM&A)など、様々なニーズへの対応を強化しました。
国際業務分野では「海外ビジネスサポートデスク」において、お客さまのニーズに応じた情報提供や各種支援を実施しました。また海外販路拡大を目指すお客さまに各種商談会などを提案しました。
2019年10月には有料職業紹介事業の認可を取得し、人材紹介サービス業務の取扱いを開始しました。お客さまの共通課題となっている人材不足の解消に取り組むことで、事業継続・事業拡大を支援しました。
(個人のお客さまへのコンサルティング提供)
「フィデューシャリー・デューティー基本方針」(お客さま本位の業務運営に関する基本方針)に基づき、お客さまのライフプランに応じた資産運用や相続相談などのコンサルティング提供や商品ラインナップの充実に努めました。また「つみたてNISA」や「iDeCo」などの提案を通じて、お客さまの資産形成を支援しました。
一方、資金ニーズに対しては、お客さまのご要望に応じた商品・サービスの提供に努め、住宅ローンの金利引下げプランやマイカーローン・教育ローンのキャンペーンを実施しました。
(地方創生への取組み)
地域経済活性化を図るべく地方公共団体の支援、観光振興、地場産業の振興に積極的に取り組みました。
地方公共団体の支援では、効率的な行財政運営に向けたPPP/PFI(※)の導入を促進するため、山梨県と「やまなしPPP/PFI地域プラットフォーム」を設立しました。
観光振興では、当行、横浜銀行、静岡銀行の地方銀行3行を中心に設立した「神奈川・山梨・静岡県境地方創生連絡会」において「富士・箱根・伊豆サイクリングマップ」を作成するなど、県境を越えた地域の連携に取り組みました。
地場産業の振興では、農食関連事業者のお客さま向けに、最新の農業経営について学ぶ「アグリビジネススクール」の開講や、お客さまの販路開拓・拡大支援を目的とした「やまなし食のマッチングフェア」などを実施しました。
※ PPP/PFI(Public Private Partnership/Private Finance Initiative)=PPPは公共主体と民間が連携して公共サービスを提供すること。PFIはその1手法。
(新型コロナウイルス感染症について)
新型コロナウイルス感染症拡大の影響は、当行の営業基盤である山梨県、西東京地区においても、多くのお客さまに広がっています。
当行は、被害を受けられたお客さまからのご相談・ご要望にお応えするため、2020年2月に全店に専用の相談窓口を設けました。また、同月「山梨中銀災害等特別融資」を、5月には実質無利子である「経済変動対策融資(新型コロナウイルス感染症対策関係)」の取扱いを開始し、お客さまの資金繰りや経営支援を積極的に行っています。
(CSR活動への取組み)
「SDGs/ESG」(※)という新たな視点を通じて地域経済の発展に尽くすとともに、社会的側面・環境的側面を強く意識した取組みを行いました。
昨年5月に「山梨中央銀行グループSDGs宣言」を制定し、本年1月には、SDGsの17の目標に準じた取組みを行うお客さまの支援を目的として「山梨中銀SDGsファンド」を設立しました。また、女子バレーボール部によるバレーボール教室の開催、ヴァンフォーレ甲府や山梨クィーンビーズ支援などの地域スポーツ振興、金融資料館での企画展や営業店ロビーでのコンサート開催などの地域文化振興、「里地里山保全・再生事業」などの環境保全活動を行いました。
※ SDGs(Sustainable Development Goals)=持続可能な開発目標
ESG(Environment、Social、Governance)=環境、社会、企業統治
(店舗)
人口動態に合わせた効率的な店舗網構築への取組みとして、禾生支店を都留支店内に、東山梨支店を日下部支店内に、中道支店を城南支店内に、北新支店を武田通支店内に各々移転し、同一店舗内での営業を開始しました。店舗外現金自動設備は、お客さまの利便性向上が見込まれる5か所を新設しました。
この結果、期末現在の営業所数は90本・支店(インターネット支店を含む)、2出張所、1法人営業所、1海外(香港)駐在員事務所、また、店舗外現金自動設備は144か所となりました。
③ 財政状態の状況の概要
当連結会計年度末の財政状態について、預金は、個人・法人預金の増加により、期中に536億円増加し、期末残高は2兆9,765億円となりました。譲渡性預金を含めた総預金は期中に485億円増加し、期末残高は3兆334億円となりました。貸出金は、中小企業向け貸出や個人ローンの増加により、期中に973億円増加し、期末残高は1兆8,015億円となりました。有価証券は、国債及び株式は減少しましたが、地方債や社債の増加などにより、期中に878億円増加し、期末残高は1兆2,235億円となりました。
④ 経営成績の状況の概要
当連結会計年度の経営成績について、資金利益(資金運用収支)は、日本銀行のマイナス金利政策の影響により、有価証券利息配当金が減少したこと等により、前期比3億3百万円減少しました。役務取引等利益(役務取引等収支)は、預金・貸出業務に係る手数料収入の増加等により、前期比2億90百万円増加しました。その他業務利益(その他業務収支)は、国債等債券損益の減少等により、前期比34億45百万円減少しました。与信関係費用は、前期比5億76百万円増加しました。株式等関係損益は前期比12億79百万円増加し、投資信託解約損は前期比11億96百万円減少しました。以上の結果、経常利益は前期比7億31百万円減少し、67億26百万円となりました。
特別損益は、減損損失の増加等により前期比4億12百万円減少しました。法人税等合計は前期比32百万円増加しました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比11億43百万円減少し、37億64百万円となりました。
⑤ キャッシュ・フローの状況の概要
A 営業活動によるキャッシュ・フロー
預金等が485億円、債券貸借取引受入担保金が220億円増加しましたが、貸出金が973億円増加したことなどから、233億円のキャッシュアウト(前期は827億円のキャッシュイン)となりました。
B 投資活動によるキャッシュ・フロー
有価証券の売却・償還が2,444億円ありましたが、取得を3,665億円行い、金銭の信託が100億円増加したことなどから、1,341億円のキャッシュアウト(前期は1,245億円のキャッシュイン)となりました。
C 財務活動によるキャッシュ・フロー
自己株式の取得11億円、配当金の支払11億円などにより、22億円のキャッシュアウト(前期は16億円のキャッシュアウト)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、3,571億円(前期比1,598億円減少)となりました。
⑥ 生産、受注及び販売の実績
「生産、受注及び販売の実績」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度における当行グループ経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
また、当行グループは、報告セグメントが「銀行業」のみであり、セグメント情報の記載を省略しているため、セグメント別の分析・検討内容は記載しておりません。
① 財政状態
当連結会計年度末の財政状態について、譲渡性預金を含めた総預金は期中に485億円増加、貸出金も期中に973億円増加し、いずれも順調に推移しています。有価証券は、地方債及び社債の取得等により、期中に878億円増加しました。
② 経営成績
当連結会計年度の経営成績について、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比11億43百万円減少し37億64百万円となりました。対法人向け手数料収入の増加による役務取引等利益の増加、人件費の削減を主要因とする経費の減少等がありましたが、有価証券の利回り低下による有価証券利息配当金の減少、国債等債券関係損益の減少等によるものであります。マイナス金利政策により低金利環境が続きますが、問題解決型のコンサルティング営業や経営改善支援の提供により、貸出金の利回り改善や残高の増加を図ってまいります。
また、コンサルティング領域の深化・拡大により、貸出金利息の増強だけでなく、非金利収益(役務取引等収益)の増加を図ってまいります。
有価証券運用についても、厳しい運用環境ではありますが、適切なリスク管理のもとに運用の高度化を図り、収益の増強を目指します。
経費につきましては、生産性向上への取組みにより、これまでよりさらに踏み込んで削減を図ってまいります。
③ 中期経営計画における目標と実績
昨年4月から中期経営計画「Value+(バリュープラス)2022」(2019年4月~2022年3月)をスタートさせております。中期経営計画における最終年度(2022/3)の目標(単体)と当事業年度(2020/3)の実績(単体)は以下のとおりであります。
※ OHR(コア業務粗利益経費率)=経費(除く臨時処理分)÷(業務粗利益-国債等債券損益)
A 貸出金利息額
貸出金残高は順調に増加しておりますが、利回りの低下が継続しており、利息額は目標を下回る結果となりました。
B 非金利収益額
対法人向け手数料収入の増加により前期比では増加しましたが、目標を下回る結果となりました。
C 当期純利益
経費の削減等によりほぼ目標通りの当期純利益となりました。
D OHR(コア業務粗利益経費率)
経費の減少により、目標を上回る結果となりました。
④ 資本の財源及び資金の流動性
キャッシュ・フローの状況は、「(1)経営成績等の状況の概要 ⑤ キャッシュ・フローの状況の概要」に記載のとおりであります。なお、2021/3期の資本的支出の予定は「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであり、その資金は自己資金を予定しております。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
(貸倒引当金)
貸倒引当金の計上基準は、「1 連結財務諸表等 注記事項 4 会計方針に関する事項 (5) 貸倒引当金の計上基準」に記載のとおりでありますが、このうち、キャッシュ・フロー見積法により計上している引当金については、債務者の今後の収益計画の合理性・実現可能性を評価したうえで、計画に基づく将来キャッシュ・フローを基礎として貸倒引当金を算定しております。これらの収益計画は、前提としている事象や外部環境の変化等により当初の想定と異なる結果となる可能性があり、見直しが必要となった場合は、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する貸倒引当金の金額に重要な影響を与える可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響については、「1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度の資金運用収支は、有価証券利息配当金が減少したため、前年比3億3百万円減少し、294億89百万円となりました。役務取引等収支は、預金・貸出業務に係る手数料の増加などにより前年比2億90百万円増加し、62億89百万円となりました。その他業務収支は、国債等債券売却益の減少などにより前年比34億45百万円減少し、15億20百万円となりました。
(注) 1 「国内業務部門」は国内店の円建取引、「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。
ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2 「相殺消去額(△)」は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借取引の利息であります。
3 「資金調達費用」は、金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度―百万円、当連結会計年度0百万円)を控除して表示しております。
当連結会計年度の資金運用勘定の平均残高は、コールローンや有価証券が減少したものの、貸出金の増加などにより前年比551億円増加し、2兆9,552億円となりました。資金運用勘定利息は、有価証券利息の減少などにより前年比2億93百万円減少し、302億94百万円となりました。
資金調達勘定の平均残高は、譲渡性預金が減少したものの、預金や借用金の増加などにより前年比1,747億円増加し、3兆2,778億円となりました。資金調達勘定利息は、債券貸借取引支払利息の増加などにより前年比9百万円増加し、8億4百万円となりました。
(注) 1 「平均残高」は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、金融業以外の国内連結子会社については、期首と期末の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 「国内業務部門」は国内店の円建取引であります。
ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
3 「資金運用勘定」は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度276,245百万円、当連結会計年度398,735百万円)を、「資金調達勘定」は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度―百万円、当連結会計年度5,573百万円)及び利息(前連結会計年度―百万円、当連結会計年度0百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
(注) 1 「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。
ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2 国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は月次カレント方式(前月末TT仲値を当該月のノンエクスチェンジ取引に適用する方式)により算出しております。
3 「資金運用勘定」は、無利息預け金の平均残高(前連結会計年度19百万円、当連結会計年度18百万円)を控除して表示しております。
(注) 1 「相殺消去額」は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息であります。
2 「資金運用勘定」は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度276,264百万円、当連結会計年度398,753百万円)を、「資金調達勘定」は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度―百万円、当連結会計年度5,573百万円)及び利息(前連結会計年度―百万円、当連結会計年度0百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
当連結会計年度の役務取引等収益は、預金・貸出業務に係る手数料の増加などにより前年比3億34百万円増加し、87億18百万円となりました。このうち国内業務部門は、前年比3億32百万円増加し86億37百万円、国際業務部門は、前年比2百万円増加し80百万円となりました。
役務取引等費用は前年比44百万円増加し24億28百万円となりました。このうち国内業務部門は前年比45百万円増加し23億52百万円、国際業務部門は前年比1百万円減少し76百万円となりました。
(注) 1 「国内業務部門」は国内店の円建取引、「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。
ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2 相殺消去額については、該当ありません。
(注) 1 「国内業務部門」は国内店の円建取引、「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。
ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
定期性預金=定期預金
3 相殺消去額については、該当ありません。
(注) 「国内」とは、当行及び国内連結子会社であります。
該当ありません。
(注) 1 「国内業務部門」は国内店の円建取引、「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。
ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
3 相殺消去額については、該当ありません。
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を、オペレーショナル・リスク相当額に係る額の算出においては粗利益配分手法を採用しております。
(単位:億円、%)
(単位:億円、%)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
該当ありません。
該当ありません。