本内容には、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
1 経営方針
当行は2018年度から2020年度までの3ヵ年を計画期間とする第31次長期経営計画『変化に挑み、次代を創る』において定めた「お客さま利益実現のための"対面営業"の強化・拡大」「"人財"育成投資・活躍機会の拡大」「"営業推進態勢・業務プロセス"の変革」の3つのテーマに基づき、以下のとおり取り組んでまいりました。
ア.お客さま利益実現のための"対面営業"の強化・拡大
当行は、金融機関や他業態との競争が激化するなか、対面営業をさらに強化し、お客さまからご支持いただける銀行を目指しております。
高度化するお客さまの幅広いご相談にワンストップでお応えできるよう中野支店に代表されるグループ共同店舗を増設したほか、2020年3月に八十二リース、2020年4月に八十二カードをそれぞれ100%子会社化し当行グループ一体となった総合金融サービスのさらなる充実に向けて連携の強化を図りました。
法人分野においては、提携する外部専門家と共同した個別相談会を各地で開催するなど円滑な事業承継を支援しました。12月からは法人向け生命保険の取扱いを開始し、保険を活用した課題解決支援の取組みを強化しました。国際分野では、貿易実務のアドバイスから海外進出のご相談まで、地方銀行有数の海外拠点網とネットワークを活用し、お客さまの海外ビジネスをサポートしました。今後もお客さまの幅広い経営課題を理解し、解決のお手伝いをさせていただけるよう職員の能力向上に取り組み、より多くの事業者さまの高度化する経営課題の解決を支援してまいります。新型コロナウイルス感染症拡大により影響を受けられた事業者さまのサポートにつきましては、専用の融資商品の取扱いを開始したほか、休日も資金繰りや経営支援に関するご相談にお応えできる体制を整えました。引き続き、多くの事業者さまのご要望に対して迅速に対応してまいります。
個人分野においては、高齢化の進展に伴い関心が高まる資産承継・相続関連のご相談に対して、税理士や行政書士などの専門家との連携や提携を強化し、より一層質の高いコンサルティング機能を提供しました。公的年金制度などへの不安を背景として注目されている資産づくりにつきましてもご相談にお応えできる体制を整えました。また進展するキャッシュレス化の対応としましては、「HaLuCa」・「82Debit」の取扱いによりお客さまの決済ニーズにお応えするとともに、八十二カードと連携し利用者さまと事業者さま双方のキャッシュレス環境の整備に努めました。
イ."人財"育成投資・活躍機会の拡大
当行は、職員一人ひとりの成長や働きがいを重視した職場環境を整備するとともに、お客さまと価値観を共有でき信頼される人財の育成に取り組んでおります。
働き方改革の取組みとしましては、テレワークやサテライトオフィスの活用による時間や場所にとらわれない働き方を通じて能力発揮機会の拡大を図り、職員のキャリア形成を支援しました。多様な人財が活躍できる環境づくりとしましては、育児休業制度をはじめ幅広い制度を整え、出産・育児などライフステージの変化に対応しながらワークライフバランスの実現を目指す女性職員の活躍を支援し、6月には性別多様性に優れた企業で構成されるMSCI日本株女性活躍指数※の構成銘柄に選定されました。引き続き、当行グループ間の人財交流を通じた育成や市場運用・国際分野などの専門分野の人財育成により、金融のプロフェッショナル集団を目指して組織力の強化に取り組んでまいります。
※年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が採用する日本株のESG指数の一つ
ウ."営業推進態勢・業務プロセス"の変革
当行は、事業環境の変化を捉え最適な営業推進態勢へ変革するとともに、前例にとらわれずに業務そのものを抜本的に見直す観点から業務の効率化に取り組んでおります。
ITを活用した取組みとしましては、RPA※による定型業務の自動化やテレビ会議システムの機能強化により生産性の向上を図りました。7月には報告業務等の省力化と将来に向けての営業戦略立案をサポートする情報系システムを刷新しました。また、タブレット端末を利用した受付業務の拡大やスマートフォン用アプリ「八十二銀行アプリ」の提供を開始しお客さまの手続き省力化と利便性の向上を図ったほか、安心・安全・便利な金融インフラの整備に向けて電子決済等代行業者とのAPI接続を進めました。2月にはシステム部に「デジタル推進グループ」を新設し、革新的な金融サービスの提供によるお客さま満足度の向上やオペレーション改革によるコスト削減に取り組む態勢を整えました。
営業推進態勢の見直しとしましては、お客さまのご来店状況に合わせて店舗網を再編するとともに、職員集約化により人財育成環境を整備しました。また、行政庁舎内への移転による行政と金融のサービスワンストップ化やグループ共同店舗による総合金融サービスの充実など、次世代に向けお客さま目線に立った新しい店舗づくりを進めております。
11月に完了した事務集中部門の集約をベースとしてさらなる業務効率化を進めるとともに、基幹システムを共同化する「じゅうだん会」との連携を一層強化し、経営資源の有効活用に努めてまいります。
※ロボティック・プロセス・オートメーションの略。ロボットによる業務自動化の取組み
当行は、2018年4月から2021年3月までの3年間を計画期間とする第31次長期経営計画に取り組んでおります。目標としている経営指標は次のとおりです。
わが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により先行きを見通すことが困難な状況にあります。
長野県内においては、同様の状況であることに加えて令和元年台風19号災害からの復興を着実に進めていく時でもあります。
銀行界は人口減少が続く状況下、長期化する金融緩和政策や金融イノベーションの進展による異業種からの参入も加わり厳しい環境が続いています。
当行はこの厳しい事業環境のなかでも、高齢化の進展を背景に関心が高まる個人のお客さまの資産承継や相続に関するご相談のほか、事業者さまの人手不足や後継者不足に関する経営課題など、高度化するお客さまニーズにしっかりとお応えしていくとともに、自然災害や新型コロナウイルス感染症などの突発した災禍から地域経済を守り、支えてまいります。
当行が永続的に地域経済を守り、発展の原動力となるためには、収益力をさらに強化していくことが最大の課題であると認識しております。
当行はいかなる危機的な局面においても、迅速かつ的確に資金供給が維持できる体制を創りあげ、金融仲介機能を発揮することにより収益力を高めてまいります。また、専門スキルを有するプロフェッショナル人財を育成するとともに、八十二銀行グループ一体となった総合金融サービスの提供により収益の多様化を図ってまいります。コスト面においては、デジタル技術を活用した業務効率化・合理化を進め強靭な経営体質を築いてまいります。幅広いソリューションの提供による収益機会の増大と効率的な業務運営による経費削減を両輪として収益力向上に努めてまいります。
台風災害や新型コロナウイルス感染症拡大など困難の真只中にある地域を支えていくことは、当行の使命であると認識しております。一日も早く活力溢れる地域経済を取り戻せるよう、全力で地域の皆様を支えてまいります。地域における存在感を発揮し、来年8月に到来する創立90周年の節目を迎えられるよう、役職員一丸となりお客さま利益の実現に取り組んでいく所存です。
当行および当行グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
当行はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した際の対応に努めてまいります。
なお、本内容には、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
1 信用リスク
(1)不良債権の状況
国内外および県内の景気動向の変動により、取引先の財務内容・経営状況が悪化した場合には、当行の不良債権および与信関係費用が増加し、業績に悪影響を及ぼすとともに、自己資本の減少を招く可能性があります。
(2)貸倒引当金の状況
当行では、貸出先の状況、債権の保全状況および一定期間における予想損失率等に基づき算出した予想損失額に対して貸倒引当金を計上しておりますが、著しい経済状況の悪化や担保価値の下落、その他の予期せざる事象により、予想損失額算出の前提と大幅な乖離が生じた場合は、貸倒引当金の積み増しを行わざるを得なくなり、業績に悪影響を及ぼすとともに、自己資本の減少を招く可能性があります。
(3)権利行使の困難性
不動産市場における価格の下落または流動性の欠如、有価証券価格の下落などの事情により、担保権を設定した不動産等の想定価格での換金、または貸出先の保有する資産に対する強制執行が事実上できない可能性があります。この場合、与信関係費用が増加するとともに不良債権処理が進まない可能性があります。
(4)地域の経済動向に影響を受けるリスク
当行では、総貸出金の50%が長野県内向けであり、貸出金や信用リスクの増減等は長野県の経済動向に左右される可能性があります。
また、長野県内向け貸出金のうち、中小企業・個人向け貸出比率は、長野県内向け総貸出金の約70%となっており、信用リスクの増減等は、中小企業の業績や個人の家計動向に影響を受ける可能性があります。
これらのリスクへの対応として、取引先との関係強化や途上与信管理を通じて、取引先の実態把握を強化し、実態に応じた適切な格付を付与するように努めております。また、貸倒引当金の算定にあたっては、予想損失率については景気循環サイクルを勘案した長期平均値をベースに足元の状況や将来リスク等を踏まえて決定するなど、経済状況の低下時に対応した十分な貸倒引当金を計上する仕組みとしております。
2 市場リスク
市場リスクとは、金利、有価証券等の価格、為替等の様々な市場の変動により、資産・負債(オフ・バランスを含む)の価値が変動し当行が損失を被るリスクであり、以下のとおり当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)金利リスク
当行は、日本国債、米国債等の金利リスクのある債券を保有しており、内外金利が大幅に上昇した場合は評価損が発生し、当行の業績に影響を及ぼすとともに、自己資本比率の低下を招く可能性があります。
(2)価格変動リスク
当行は市場性のある株式を保有しており、大幅な株価下落が生じた場合は減損または評価損が発生し、当行の業績に影響を及ぼすとともに、自己資本比率の低下を招く可能性があります。
(3)為替リスク
当行は、保有する外貨建資産および負債について、為替リスクを回避する目的からヘッジを行っておりますが、適切にヘッジされない場合には、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクへの対応としては、リスクとリターンのバランスを適切に保ち、リスクテイクを適正規模に調整するため、市場環境・経営体力などを勘案し、半期ごとに市場リスク管理方針を定めています。市場リスク管理方針では、取引の種類・取引先ごとに取扱うことのできるリスクの最大量・損失の限度などを定め、この限度の範囲内で業務遂行するほか、リスクの状況を毎日担当役員に報告し、迅速で適切な対応を実践しています。
3 流動性リスク
流動性リスクとは、運用と調達のミスマッチや予期せぬ資金流出により、必要な資金確保が困難になる、または通常よりも著しく高い金利で資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク(資金繰りリスク)と市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスク(市場流動性リスク)であります。
当行は、特に外貨資金において市場からの調達依存度が高くなっております。内外景気の急激な悪化や金融市場の混乱、当行の業績悪化や格付低下等により、通常より高い金利による調達を余儀なくされたり、調達自体に困難が生じることで、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
対応策としては、市場調達や短期調達への過度の依存を抑制するための管理指標を設定し、先々の市場調達額が過大とならないよう日次で管理しております。また、複数の取引先とコミットメント方式の通貨スワップ契約を締結し、外貨資金調達に困難が生じた場合に備えております。
4 オペレーショナル・リスク
オペレーショナル・リスクは、銀行の業務の過程、役職員の活動もしくはコンピュータ・システムが不適切であること、または外生的な事象により損失を被る顕在化したリスクおよび潜在的なリスクであり以下のとおり当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)事務リスク
当行の役職員が正確な事務を怠る、あるいは事故・不正等を起こすことにより損失を被る可能性があります。
(2)システムリスク
コンピューター・システムのダウンまたは誤作動等、コンピューター・システムの不備等に伴う損失、さらにコンピューターが不正に使用されていることにより業務を遂行できない可能性があり、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)その他オペレーショナル・リスク
ア 法務リスク
取引の法律関係等の不確実性、および法令遵守状況が不十分であることにより損失を被る可能性があります。
イ 人的リスク
人事運営上の不公平・不公正(報酬・手当・解雇等の問題)・差別的行為(セクシャルハラスメント等)などに関連する重大な訴訟などが発生した場合、社会的信用の失墜などにより当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
ウ 有形資産リスク
災害その他の事象から有形資産が毀損・損害が発生した場合、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
エ 風評リスク
諸リスクの顕在化および風評・風説の流布等により、当行の社会的または取引市場における評判が低下し、当行の業務運営に支障をきたした場合、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
オ システミック・リスク
資金決済システム等において、構成員の支払不能が他に波及してシステム全体が混乱し、他の構成員に損失を被る可能性あります。また、金融システム混乱のために負担を余儀なくされる可能性があります。
カ 情報資産リスク
情報管理のための制度やコンピューター・システムが不十分であることから、顧客情報、経営機密情報等の漏えい、紛失、改ざん、不正利用等が発生し、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
キ 交通事故・違反リスク
当行職員を当事者とする交通事故・違反により損失を被り、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
ク 対企業犯罪リスク
当行に対する外部の犯罪行為により損失を被り、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
ケ 外部委託リスク
委託・提携業務に関する事故により損失を被り、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
コ 関連会社リスク
関連会社に関する事故により損失を被り、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
これらリスクへの対応としては、オペレーショナル・リスク顕在化の未然防止並びに影響の極小化を図るため、年度ごとにリスクアセスメントを実施し、本部の業務所管部が、オペレーショナル・リスクの低減活動を実施しています。
5 その他のリスク
その他のリスクとして、次のものがあります。
(1)新型コロナウイルス感染症拡大によりもたらされるリスク
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、取引先の業績悪化、個人あるいは世帯収入の減少など多岐にわたる影響が発生しており、収束までの期間が長期化した場合は、取引先の財務内容・経営状況に更に大きな影響を及ぼすことが予想され、その場合、当行の不良債権および与信関係費用が増加し、業績に悪影響を及ぼすとともに、自己資本の減少を招く可能性があります。また、当行内で感染者が発生した場合、業務継続についても影響を及ぼし、業績に影響を与える可能性があります。
当行は、感染症拡大の影響を受けている取引先に対して、返済条件の見直しや新規資金対応などの資金繰り支援に全力で取り組んでおります。合わせて、業況が悪化した先の経営改善支援や事業継続支援に積極的に取り組んでいくことで、与信関係費用の抑制を図ってまいります。業務継続につきましても、感染防止対策、感染者発生時の対応を整備することでリスクの軽減を図っております。
(2)地域経済の環境変化によりもたらされるリスク
当行の主要営業基盤である長野県において、大規模な地震や台風等の自然災害が発生した場合、当行資産の毀損による損害の発生および取引先の業績悪化による信用リスクの上昇など、直接的または間接的に、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)自己資本比率に関するリスク
当行は、海外営業拠点を有しておりますので、連結自己資本比率および単体自己資本比率は「銀行法第14条の2の基準に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められる国際統一基準が適用されます。
当行の自己資本比率が要求される水準を下回った場合には、金融庁長官から業務の全部又は一部の停止等を含む様々な命令を受けることととなり、業務運営に影響を及ぼす可能性があります。
当行の自己資本比率に影響を及ぼす主な要因は以下のとおりです。
・債務者および株式・債券等の発行体の信用力悪化により生じるリスク・アセットおよび期待損失額の増加
・与信関係費用の増加による自己資本の毀損
・有価証券ポートフォリオの価値の低下
・繰延税金資産の計上にかかる制限
・自己資本比率の算定基準等の変更
(4)格付の低下によるリスク
当行は、格付機関より格付を取得しております。今後、当行の収益力・資産の質などの悪化により格付が引下げられた場合、当行の資金調達等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)退職給付費用が増加するリスク
年金資産の運用利回りが低下した場合や予定給付債務計算の前提となる保険数理上の前提・仮定に変更があった場合などには、退職給付費用が増加することにより当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)制度・規制変更に伴うリスク
当行および当行連結子会社は、現時点の規制に従って、また、規制上のリスクを伴って、業務を遂行しております。将来における法律、制度、規制等の変更並びにそれらによって発生する事態が、当行および当行連結子会社の業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7)競争に伴うリスク
日本の金融制度は大幅に規制緩和されてきており、競争が一段と激化してきております。その結果、他の金融機関等との競争により想定していた収益が上げられない可能性があります。
(8)当行の事業戦略が奏功しないリスク
当行は、収益力増強のために様々な事業戦略を実施しておりますが、様々な要因によりこれらの戦略が当初想定していた結果をもたらさない可能性があります。
これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した際の対応に努めてまいります。
1 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
連結ベースの経営成績は、経常収益は主にその他業務収益及び資金運用収益の増加により前期比38億9千3百万円増加して1,650億7千7百万円となりました。また、経常費用は、その他経常費用及びその他業務費用の増加により前期比48億円増加して1,316億3千万円となりました。
この結果、経常利益は前期比9億7百万円減少して334億4千7百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比4億1千5百万円減少して220億7千7百万円となりました。
財政状態につきましては、次のとおりであります。
総資産は期中190億円増加して期末残高は10兆4,705億円、負債は期中360億円増加して9兆7,221億円、純資産は期中170億円減少して7,484億円となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
銀行業
セグメント利益(経常利益)は前期比8億9千3百万円減少して300億円となりました。
リース業
セグメント利益(経常利益)は前期比2億6千4百万円減少して22億5千8百万円となりました。
なお、報告セグメントに含まれない「その他」につきましては前期比2億7千2百万円増加して12億2千2百万円のセグメント利益(経常利益)となりました。
キャッシュ・フローの概要は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは1,385億円の流出となりました。前期と比べ1兆511億円減少しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは1,767億円の流出となりました。前期と比べ1,005億円増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは110億円の流出となりました。前期と比べ4億円減少しました。
以上の結果、現金および現金同等物の期末残高は、期中3,263億円減少して1兆6,285億円となりました。
2 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当行グループの経営成績等に重要な影響を与える要因として、マイナス金利の長期化や主要な営業基盤地域の人口減少等があります。第31次長期経営計画はこうした環境の変化に対応する力をつけるためのものとして「変化に挑み、次代を創る」と題し、2018年度よりスタートさせました。
2年目となる当連結会計年度は、令和元年台風19号による長野県内外の被災や新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、市場環境の悪化による株式等関係損益の減少を主因とし、減益決算となりました。また、連単倍率は1.12倍となり、目標としている1.25倍に至りませんでした。
しかしながら、減少傾向であった資金利益が反転したほか、事務集中部門の再編による経費削減において着実な成果を残すことができた結果、親会社株主に帰属する当期純利益は220億円と、長期経営計画達成に向けて当連結会計年度の目標とした220億円を達成し、連結配当性向は31.1%となりました。
当行は、過去の実績や連結財務諸表作成時に入手可能な情報などに基づき、合理的であると考えられる様々な方法により見積りや判断を行い、その結果を連結財務諸表における計上金額の基礎としております。連結財務諸表に含まれる会計上の見積り及び判断の適切性、必要性に対し継続して評価を行っておりますが、前提条件や経営環境などに変化が生じた場合には、見積りと将来の実績が異なる可能性があります。
経営者が連結財務諸表の作成に当たり用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
貸倒引当金
貸出金等の与信債権は、当行及び連結子会社の全資産の50%超を占めており、貸倒引当金の決定にかかる見積もりは、連結財務諸表の作成において極めて重要な会計上の見積もりと判断しております。
当行及び連結子会社の貸倒引当金は、予め定めている償却・引当基準に則り計上しております。貸倒引当金の具体的な計上方法については連結財務諸表注記事項の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)を参照願います。
当行の貸倒引当金は、取引先の実態に応じた適切に付与された格付ポートフォリオ及び景気循環サイクルや将来リスクを考慮した予想損失率等に基づき経済状況の悪化時に備えて貸倒引当金を計上する方針としており、今後一定期間に発生が予想される損失額に対して十分な水準の貸倒引当金を計上していると判断しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響につきましては、感染拡大に伴う経済への影響は1年程度継続すると想定しており、その間、企業業績の悪化等により貸倒引当金及び与信関係費用が増加する可能性があるものの、多額にはならない見込みであり、上記方針に基づき計上した貸倒引当金は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う経済への影響を考慮しても、予想される損失額に対して十分な水準を維持していると判断しております。したがって、当連結会計年度末において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に対する個別の引当は行っておりません。
しかしながら、現時点で感染症拡大の収束時期を明確に見通せる状況にはなく、収束までの期間が長期化した場合は、取引先の財務内容・経営状況に更に大きな影響を及ぼすことが予想されます。また、その他の予期せざる事象等によっても、貸倒引当金の算定の前提条件と大幅な乖離が生じる可能性があり、その場合は、貸倒引当金の積増しが必要になる可能性があります。
経営成績
当年度の連結ベースの業績の分析及び検討内容は、以下のとおりであります。
連結粗利益の大半を占める資金利益は、貸出金利息の減少と外貨資金調達費用の増加があったものの、有価証券利息配当金の増加により、対前年度1千4百万円増加して690億1千8百万円となりました。役務取引等利益(含む信託報酬)は、対前年度8億7千5百万円増加して143億4千7百万円となりました。その他業務利益は、対前年度4億2千6百万円減少して133億8千8百万円となりました。与信関係費用は、個別貸倒引当金純繰入額が減少したことを主因に対前年度4億5百万円減少して14億6千2百万円となりました。株式等関係損益は、株式等売却損の増加を主因に対前年度37億3千6百万円減少して△18億4千万円となりました。
財政状態
連結ベースの主要勘定の動きは、次のとおりとなりました。
貸出金は、事業者向け資金および消費者向け資金が増加したことから、期中1,332億円増加し期末残高は5兆3,952億円となりました。
有価証券は、外国証券の増加により期中1,451億円増加して期末残高は2兆9,111億円となりました。
預金は、個人および法人預金の増加を主因として期中2,406億円増加して期末残高は6兆9,755億円となりました。
当行単体の主要勘定の状況および増減の内容は、次のとおりであります。
貸出金
末残ベースは、対前年度1,334億円増加して5兆4,439億円(年率2.5%)となりました。
平残ベースは、対前年度1,841億円増加して5兆4,316億円(年率3.5%)となりました。
有価証券
末残ベースは、対前年度1,488億円増加して2兆9,204億円(年率5.3%)となりました。
平残ベースは、対前年度2,427億円増加して2兆5,820億円(年率10.3%)となりました。
預金
末残ベースは、対前年度2,422億円増加して6兆9,891億円(年率3.5%)となりました。
平残ベースは、対前年度1,873億円増加して6兆8,043億円(年率2.8%)となりました。
連結ベースの資産の状況および有価証券評価損益の状況は次のとおりであります。
資産の状況(連結)
部分直接償却は実施しておりません。
リスク管理債権
リスク管理債権の合計額は対前年度21億円増加して780億9千7百万円(年率2.7%)となりました。貸出金に占める割合は前期並の1.44%となりました。
有価証券の評価損益の状況(連結)
有価証券評価損益は、債券の評価損益減少を主因に対前年度294億7千4百万円減少して2,670億6千9百万円となりました。
セグメント
セグメントごとの業績の分析・検討内容は次のとおりであります。
銀行業
株式等損益の減少などにより、セグメント利益(経常利益)は前期比8億9千3百万円減少して300億円となりました。
リース業
長野県内で比較的強固な営業基盤を築き安定的な収益を計上しておりますが、与信関係費用の増加などにより、セグメント利益(経常利益)は前期比2億6千4百万円減少して22億5千8百万円となりました。
なお、報告セグメントに含まれない「その他」につきましては、証券子会社における特定取引利益の増加などにより前期比2億7千2百万円増加して12億2千2百万円のセグメント利益(経常利益)となりました。
キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
営業活動によるキャッシュ・フローは、譲渡性預金とコールマネーの減少及び貸出金の増加が預金と借用金の増加を上回ったことから1,385億円の流出となりました。前期と比べ1兆511億円減少しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出が有価証券の売却及び償還による収入を上回ったことなどから1,767億円の流出となりました。前期と比べ1,005億円増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金支払、自己株式の取得及び連結子会社株式の取得による支出により110億円の流出となりました。前期と比べ4億円減少しました。
以上の結果、期末の現金及び現金同等物の残高は、期中3,263億円減少して1兆6,285億円となりました。
なお、当連結会計年度末において、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおり設備投資を計画しておりますが、投資の財源は自己資金で対応する予定であります。
(参考)
(1) 国内・海外別収支
資金運用収支は、対前年度1千4百万円増加して690億1千8百万円となりました。
役務取引等収支は、対前年度8億7千5百万円増加して143億4千5百万円となりました。
特定取引収支は、対前年度2億1千5百万円増加して23億1千5百万円となりました。
その他業務収支は、対前年度4億2千6百万円減少して133億8千8百万円となりました。
(注) 1 「国内」とは、当行(海外店を除く)及び連結子会社であります。
「海外」とは、当行の海外店であります。
2 資金調達費用は金銭の信託見合費用(前連結会計年度19百万円、当連結会計年度17百万円)を控除して表示しております。
3 相殺消去額は、「国内」と「海外」の間の内部取引額を記載しております。
(2) 国内・海外別資金運用/調達の状況
(資金運用勘定)
平均残高は、貸出金および有価証券が増加したことなどにより、全体では対前年度7,691億円増加して9兆8,585億円となりました。
利回りは、貸出金が対前年度0.04ポイント低下したことなどにより、全体では対前年度0.06ポイント低下して0.82%となりました。
(資金調達勘定)
平均残高は、コールマネーや預金が増加したことなどにより、全体では対前年度7,940億円増加して9兆5,552億円となりました。
利回りは、前年度並の0.13%となりました。
① 国内
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、期首と期末の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 「国内」とは、当行(海外店を除く)及び連結子会社であります。
3 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度52,926百万円、当連結会計年度59,051百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度79,173百万円、当連結会計年度79,900百万円)及び利息(前連結会計年度19百万円、当連結会計年度17百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
② 海外
(注) 「海外」とは、当行の海外店であります。
③ 合計
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、期首と期末の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 相殺消去額は、「国内」と「海外」の間の内部取引額を記載しております。なお、当該内部取引額は、主として日々の残高に基づき算出しております。
3 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度52,926百万円、当連結会計年度59,051百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度79,173百万円、当連結会計年度79,900万円)及び利息(前連結会計年度19百万円、当連結会計年度17百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
(3) 国内・海外別役務取引の状況
役務取引等収益は、対前年度9億8千9百万円増加して217億1千3百万円となりました。
役務取引等費用は、対前年度1億1千4百万円増加して73億6千7百万円となりました。
(注) 1 「国内」とは、当行(海外店を除く)及び連結子会社であります。
「海外」とは、当行の海外店であります。
(4) 国内・海外別特定取引の状況
① 特定取引収益・費用の内訳
特定取引収益は、対前年度2億3千万円増加して23億2千9百万円となりました。
特定取引費用は、1千4百万円となりました。
(注) 1 内訳科目はそれぞれの収益と費用で相殺し、収益が上回った場合には収益欄に、費用が上回った場合には費用欄に、上回った純額を計上しております。
2 「国内」とは、当行(海外店を除く)及び連結子会社であります。
「海外」とは、当行の海外店であります。
② 特定取引資産・負債の内訳(末残)
特定取引資産は、対前年度161億円8千6百万円増加して295億5千9百万円となりました。
特定取引負債は、対前年度9億1千1百万円減少して34億4千4百万円となりました。
(注) 「国内」とは、当行(海外店を除く)及び連結子会社であります。
「海外」とは、当行の海外店であります。
(5) 国内・海外別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
2 定期性預金=定期預金+定期積金
3 「国内」とは、当行(海外店を除く)及び連結子会社であります。
「海外」とは、当行の海外店であります。
(6) 国内・海外別貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
(注) 「国内」とは、当行(海外店を除く)及び連結子会社であります。
「海外」とは、当行の海外店であります。
② 外国政府等向け債権残高(国別)
「外国政府等」とは、外国政府、中央銀行、政府関係機関又は国営企業及びこれらの所在する国の民間企業等であり、日本公認会計士協会銀行等監査特別委員会報告第4号に規定する特定海外債権引当勘定を計上している国の外国政府等の債権残高を掲げることとしておりますが、前連結会計年度及び当連結会計年度の外国政府等向け債権残高は該当ありません。
(7) 国内・海外別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
(注) 1 「国内」とは、当行(海外店を除く)及び連結子会社であります。
「海外」とは、当行の海外店であります。
2 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
(8) 「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況
「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む会社は提出会社1社です。
① 信託財産の運用/受入状況(信託財産残高表)
(注) 1 共同信託他社管理財産については、取扱残高はありません。
2 元本補填契約のある信託については、取扱残高はありません。
② 有価証券残高の状況(末残・構成比)
(自己資本比率等の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国際統一基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては、基礎的内部格付手法を採用しております。オペレーショナル・リスク相当額の計算については、粗利益配分手法を採用しております。
また、自己資本比率の補完的指標であるレバレッジ比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準の補完的指標として定めるレバレッジに係る健全性を判断するための基準(2019年金融庁告示第11号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
連結自己資本比率(国際統一基準)
連結レバレッジ比率(国際統一基準)
単体自己資本比率(国際統一基準)
単体レバレッジ比率(国際統一基準)
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
「生産、受注及び販売の状況」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
該当ありません。
該当ありません。