第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

本項における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループが判断したものであります。

 

(経営方針)

(1) 経営の基本方針

当行は、「地域産業の育成・発展と地域に暮らす人々の豊かな生活の実現」を当行グループの「企業理念」として制定し、その実現に向けて、社会に対する経営のコミットメントとして「経営理念」を、役職員が日々の活動において大切にする価値観として「行動理念」を掲げております。

当行グループは、この3つの理念を心の拠り所として、地域のみなさまにご満足いただける商品・サービスの提供に取り組んでおります。

 

[企業理念]「地域産業の育成・発展と地域に暮らす人々の豊かな生活の実現」

[経営理念]「トライアングル・バランスの実現」

「職員の満足(働きがい)」「お客さま(地域)のご満足」「株主の方々(投資家のみなさま)のご満足」をバランスよく高める経営を実現します

[行動理念]『「誠実」×「情熱」×「行動」』

 

 (2)企業統治の基本方針

当行グループは、企業理念を実現し、そして、株主の方々に当行の株式を安心して保有していただくことを目的として、「コーポレートガバナンスの基本方針」を制定しております。

当行は「指名委員会等設置会社」であり、この基本方針に基づいて、指名委員会等設置会社の特徴である「業務執行と監督の分離によるガバナンス態勢の強化」「業務執行の決定権限の委任による業務執行のスピードアップ」「社外取締役が過半数を占める三委員会の設置による経営の透明性向上(当行では三委員会とも社外取締役が委員長を務めております)」を実現するとともに、経営戦略などの本質的な議論の活性化や、株主の方々を始めとするあらゆるステークホルダーとの対話を深めながら、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指しております。

 

(3) 目標とする経営指標

中期経営計画『「企業理念」の実現に向けて(第1章)~より早く、より深く、より広く~』(2018年4月1日~2021年3月31日)では、2021年3月期の経営目標指標として次の指標を掲げております。

目標とする経営指標

2021年3月期

事業性融資先数

10,500先

中小企業向け貸出残高

5,300億円

預り資産保有先数
(投信、公共債、仕組債、外貨預金)

40,000先

消費者ローン先数

70,000先

 

 

(4) 中長期的な会社の経営戦略

当行では、2018年4月より新たな中期経営計画『「企業理念」の実現に向けて(第1章)~より早く、より深く、より広く~』がスタートしました。社会が大きく変化する状況のもと、新中期経営計画においては「地域とともに、お客さまとともに時代の変化に合わせて成長していく期間」と位置付け、経営環境の変化に合わせて、当行自身も変革を遂げてまいります。職員一人ひとりの育成をはかり「より早く、より深く、より広く」を合い言葉に「企業理念」の実現に向けて取り組んでまいります。

 新中期経営計画では、「お客さまをふやす(働く場所、働く人をふやす)」、「コンサルティング機能の強化」、「選択と集中」、「人づくり革命」の4つのテーマを設けております。

 

4つのテーマの概要は以下のとおりであります。

① 「お客さまをふやす(働く場所、働く人をふやす)」

 お客さま理解の徹底とそれに基づく適切かつ積極的なリスクテイクの実践、まちづくりの積極的な参画、事業承継支援、事業再生支援に取り組み、地域の発展に努めてまいります。また、それらの取組みを通して当行の将来の収益基盤となるお客さまを増やしてまいります。

② 「コンサルティング機能の強化」

 法人のお客さまへの支援態勢の充実や、お客さま本位の資産運用及び相続等の相続能力向上、消費者ローンを中心にお客さま向けサポートを行うライフサポートセンターによる相談体制の充実、グループ連携による総合的支援体制強化に取り組み、お客さまや地域の資産を増やすお手伝いをしてまいります。

③ 「選択と集中」

 最適な経営資源配分の実施や本部業務の見直しによる営業力の強化に取り組み、生産性の高い組織を構築してまいります。

④ 「人づくり革命」

 多様な人財の活用、働き方に応じた制度や運用の見直し、一人ひとりの「働き方改革」や健康経営の実践などに取り組み、働きがいのある職場環境を実現し、お客さまのニーズに対応できる人財を育成してまいります。

 

 以上の4つのテーマについて、誠実に情熱を持って取り組んでいくことで、次代に向けた経営基盤の確保と強い経営体質の構築を目指してまいります。

 また、銀行としての本業に加え、教育や環境、歴史、文化の分野においても、地域の取組みを支援し、地域の課題解決や活性化に取り組んでまいります。

 

   計数目標は「(3)目標とする経営指標」に記載のとおりであります。

 

(金融経済環境)

 当期の日本経済は、企業収益や雇用・所得環境において改善の動きがみられ、景気は緩やかな回復基調で推移し、景気拡大が「いざなぎ景気」を抜き戦後2番目の長さに到達しました。また、東京株式市場では、11月に日経平均株価が大幅続伸し、終値が26年ぶりの高値を記録しました。しかしながら、米国の保護貿易主義化や中東情勢の悪化など、国際的な不確実性の存在を背景として、景気動向には依然として不透明感が残る状況にあります。

 福井県内経済におきましては、雇用・所得環境の改善に伴う個人消費の着実な持ち直しや、電子部品・デバイスを中心とした好調な企業活動などにより、全体として回復基調を維持しております。また、北陸新幹線の県内延伸に向けた観光・まちづくりの取組みが各地域でより一層活発化しており、今後の更なる県内経済の活性化に期待感が膨らむ状況となっております。しかしながら、県内の有効求人倍率は高い状況が継続され、人手不足が企業活動に与える影響に注意が必要な情勢にあります。

 

(対処すべき課題)

 当行をはじめとして、近年の地域金融機関を取り巻く環境は、引き続き実施されているマイナス金利政策や競争激化に伴う貸出金利回りの低下、人口や事業所数の減少による地方経済の規模縮小、技術革新による異業種の参入など先行きに対する不透明感が増しております。
 福井県では、2018年9月に開催を控えた「福井しあわせ元気国体」や、中部縦貫自動車道の開通、北陸新幹線の県内延伸など交通網の整備により、ビジネス環境が大きく変化していくことが見込まれます。当行にとりましても、多様なリスクとチャンスが存在しているものと認識しております。

 中期経営計画「Create Chance Create Future(2015年度~2017年度)」の最終年度である当期は、中期経営計画に掲げる「地域とともに、お客さまとともに、未来へのチャンスを創り出していく期間」の集大成として、地域活性化へ向けた積極的な取組みや、お客さま理解に基づいた適切な支援を実践してまいりました。
 地域に対しては、「地方版総合戦略」に沿った営業エリア毎の「地域活性化プラン」への取組みや、福井県内地方公共団体との連携強化を継続して行ってまいりました。法人のお客さまに対しては、お客さまの事業内容やビジネスモデル、経営課題等を把握・理解し、課題解決に向けて最適な解決策を提供するという「事業性理解」の実践を引き続き推し進め、事業性理解を前提とした中小・零細企業向けの積極的な資金支援及びコンサルティングを実施いたしました。個人のお客さまに対しては、お客さま本位の業務運営を実践するために、「お客さま本位の基本方針」を策定し、お客さまの安定的な資産形成の支援を行ってまいりました。

 2018年4月より新たにスタートした中期経営計画では、これまで以上に地方公共団体、各種経済団体、大学等教育機関などと連携を深め、地域一体となった活動を推し進めるとともに、お客さま理解の徹底とそれに基づく適切かつ積極的なリスクテイクの実践により、地域の発展に努め、お客さまをふやしてまいります。また、お客さまに対する支援及び相談態勢の充実や、グループ連携の強化に取組み、お客さまに対して適切なコンサルティングを実践してまいります。加えて、最適な経営資源配分の実施と業務の見直しによる生産性の高い組織構築への取組み、働き方改革などを通した人財育成の実践により、福井銀行グループの総力を結集し、企業理念の実現に向けて取り組んでまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループが判断したものであります。

 

(1) 信用リスク

① 不良債権の状況

当行グループの不良債権及び与信関係費用は、景気の動向、当行グループの融資先の経営状況、不動産価格の変動等によっては増加する可能性があり、その結果、当行グループの業績等に影響を及ぼし、自己資本を減少させる可能性があります。

② 貸倒引当金の状況

 当行グループは、貸出先の状況、担保の処分可能見込額、及び保証による回収可能見込額に関する前提、見積りに基づき、一定の方法により貸倒引当金を計上しております。実際に貸倒れとなった場合に、貸倒引当金計上時点における前提や見積りと大きく乖離すると、貸倒引当金が不十分となり、貸倒引当金の積増し、あるいは多額の償却をせざるを得なくなる可能性があります。また、経済状態全般の悪化に起因する担保価値の下落、あるいはその他の事由により、貸倒引当金の積増しが必要となる可能性があります。この結果、当行グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

③ 貸出先の状況の変化

  当行グループの貸出先の一部には、法的整理手続き、あるいは任意整理により再建を行っている企業もあります。当行グループの事業基盤とする地域の景気回復が遅れる場合、あるいは、こうした企業に対する他の債権者からの支援が打ち切られ、又は縮小した場合には、これらの企業の再建が奏功せず、新たな倒産が発生する場合があります。その場合、当行グループの与信関係費用が発生したり、不良債権が増加する可能性があります。

④ 貸出先への権利行使の困難性

  当行グループは、貸出先に貸倒れや債務不履行が発生した場合において、貸出金の回収の効率・実効性の観点から、あるいは地域金融機関として企業の再建可能性を見極める観点から、当行グループが債権者として有する法的な権利のすべてを必ずしも直ちに実行できない場合があります。また、有価証券市場や不動産売買市場における流動性の欠如又は価格の大幅な下落等の事情により、担保権を設定した有価証券や不動産を換金し、又は貸出先の有するこれらの資産に対して強制執行することが事実上できない場合があります。

⑤ 他の要因の影響

 貸出先が、法令等遵守に違反し社会的信頼を失墜した場合等通常の想定外の事由により借入債務等の返済能力に問題が生じる可能性があります。この結果、当行グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 市場リスク

 当行グループは、債券、株式、投資信託、デリバティブ等の金融商品に対する市場業務を行っております。かかる業務は、金利、株価、為替等の変動リスクに晒されていることから、当行グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。たとえば、内外の金利が上昇した場合には、保有する国債等の価値が下落することによって想定以上の評価損や売却損が生じる可能性があります。また、極めて著しく株価が下落した場合には、保有する株式に評価損または減損が発生する可能性があります。
 なお、本邦における長短金利操作付き量的・質的金融緩和が長期化した場合、当行グループが保有する国債等の金融商品の再投資利回りが低下することによって業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 流動性リスク

当行グループの業績や財務状況の悪化、格付機関による当行の格付の引き下げ、金融市場環境の悪化等が発生した場合には、通常より著しく不利な条件による資金調達を余儀なくされたり、一定の取引を行うことができなくなることにより資金調達が制限される可能性があります。その結果、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) オペレーショナル・リスク

① 事務リスク

当行グループ及び当行グループの役職員は、根拠となる法令や諸規則に基づいて、業務遂行及び事務処理を行っておりますが、故意又は過失による重大な事務事故が発生した場合には、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

② システムリスク

 当行グループは業務を遂行するに当たり、株式会社NTTデータが運営する地銀共同センターをはじめとして様々なシステムを用いております。これらのシステムは、ホスト・コンピュータ、サーバー等のハードウェア、ハードウェアを動作させ業務上の必要な処理を行うプログラム等のソフトウェア、及び通信回線等のネットワークから成り立っております。これらのシステムにおいて、当行グループはハードウェアの2重化、バックアップ等必要な措置を講じておりますが、ハードウェアの老朽化による障害、あるいはハードウェア、ソフトウェアの入替、更新の際の不具合を原因とする障害が発生する可能性があります。

  現在のコンピュータ・システムは外部ネットワークとの連係による業務遂行の比重が高くなっておりますが、こうした外部ネットワークの障害を原因として、当行グループのコンピュータ・システムに障害が発生する可能性があります。

 また、地震等の天災によりコンピュータ・システムが被害を受ける可能性があります。こうした障害・被害が大規模、あるいは広範囲である場合においては、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

③ 法務リスク

 当行グループは、コンプライアンスを経営の最重要課題の一つと位置づけ、法令等遵守態勢の強化を図るとともに、役職員に対するコンプライアンスの徹底に努めておりますが、これら法令等遵守が適切になされなかった場合には、罰金、違約金及び損害賠償金等の支払いを余儀なくされ、当行グループの業務遂行や業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 人的リスク

 当行グループは、労務関連法規・法令を踏まえた人事制度の設定及び運用を通して、適切な労務管理・人員配置・研修・教育を実施しておりますが、報酬・手当・解雇等、人事運営上の不公平・不公正から発生する問題により、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 有形資産リスク

 当行グループは、災害などに起因する損害を最小限に抑えるため、内外の情報に基づき、そのリスクを適切に管理しておりますが、大規模な災害が発生した場合には、店舗、システム等の損壊により一部の営業が阻害され、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 風評リスク

当行グループは、適切な情報開示を実施し経営の透明性を確保することにより、風評リスクの削減に努めておりますが、評判の悪化や風説の流布などで信用が低下することにより、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ サイバーセキュリティリスク

 当行グループは、サイバーセキュリティの観点において、情報システムや通信ネットワーク上で取り扱われる業務データの安全性を保つために、ファイアウォールの設置やウイルス対策をはじめとする様々なセキュリティ対策を講じております。しかし、サイバー空間を経由して行われる、不正侵入や情報の窃取・改ざん、DDoS攻撃などのいわゆる「サイバー攻撃」により、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 自己資本比率

当行グループは、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年(2006年)金融庁告示第19号)に基づき、連結自己資本比率及び単体自己資本比率を国内基準である4%以上に維持すべくリスク管理態勢の強化・充実に努めなければなりません。

当行グループの自己資本比率がこの水準を下回るような場合には、金融庁長官から、業務の全部又は一部の停止等を含む様々な命令を受けることになります。この結果、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

当行グループの自己資本比率に影響を与える要因には以下のものが含まれます。

・ 不良債権処理や貸出先の信用力低下等による与信関係費用の増加
・ 有価証券評価損益の著しい悪化
・ 自己資本比率の基準及び算定方法の変更
・ 本項記載のその他の不利益な展開

 

(6) その他のリスク

① 退職給付債務

 当行では、2005年4月1日付にて確定給付企業年金制度の解散認可及び確定拠出年金制度の設立承認を得たことから、確定給付型の退職金制度としては、退職一時金制度のみとなっております。当該退職一時金制度においても、予定給付債務を計算する前提となる保険数理上の前提・仮定、又は金利環境に変更があった場合には、追加費用が発生する可能性があります。

また、制度内容の変更により未認識の過去勤務費用が発生する可能性があります。

② 固定資産の減損会計

当行が保有する固定資産については、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。

 同会計基準では、減損の兆候が認められる資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回った場合に帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減額した当該金額を減損損失として損益計算書に計上することとされています。今後の地価の動向や収益状況によって固定資産の減損損失を計上することとなる場合には、当行グループの業績等に影響を与える可能性があります。

③ 繰延税金資産

 当行グループは、ある一定の状況において将来の合理的な期間内の課税所得に関する見通しをはじめとする様々な予測・前提に基づき、繰延税金資産を計上することが認められております。また、繰延税金資産に計上することとなった資産の内容についても、それぞれ資産として計上すべきかどうかの検討を加えて計上しております。

実際の課税所得の結果が当初の予測・前提と大きく乖離する場合があり、また、内容面の検討の結果、繰延税金資産を認識すべきでない金額が発生する場合があります。こうした状況において、当行グループが繰延税金資産の一部、又は全額の回収ができないと判断した場合には、当行グループの繰延税金資産は減額され、その結果、当行グループの業績等に影響を与えるとともに自己資本比率の低下を招く可能性があります。

④ 情報管理リスク

当行グループが管理している顧客情報や経営情報について、情報漏えい、紛失、改ざん、不正利用等が発生した場合には、社会的信用の失墜等により当行グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 外部委託に伴うリスク

当行グループ業務の委託先において、委託業務の遂行に支障をきたした場合や、顧客情報等の漏えい、紛失、改ざん、不正利用等が発生した場合には、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 特定地域への依存に係るリスク

当行グループは、特定の地域(福井県)を主な営業基盤としていることによる地域特性に係るリスクがあります。

⑦ 当行グループの収益増強戦略が奏功しないリスク

当行グループは収益力増強のために、事業性貸出や消費者ローンのボリューム増加による資金利益の増加、あるいは手数料体系の見直し、フィービジネスの強化等を通した役務利益の増加等、様々な戦略を将来の見通し・前提に基づき実施しております。他金融機関との競争によって、当初想定した見通し、前提とは大きく乖離した不利な条件となった場合には、当初想定していた結果をもたらさず、収益力が低下する可能性があります。また、この結果、これら戦略を実施するに当たりシステム投資を行った場合については、投入コストの回収が遅れる可能性があります。

⑧ その他

  当行グループは、現時点の規制に従って、また、当行グループが事業を営む地域、日本国における法律、規則、政策、実務慣行、解釈、財政及びその他の政策の変更の影響をはじめとする規制上のリスクを伴って、業務を遂行しています。規制上の変更によりどのような影響が発生し得るかについて、その種類、内容、程度等を予測することは困難であり、当行グループがコントロールし得るものではありません。将来における法律、規則、政策、実務慣行、解釈、財政及びその他の政策の変更、並びにそれらによって発生する事態が、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当行グループ(当行、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

(業績等の概要)

・業績

当連結会計年度の当行及び連結子会社6社の連結ベースでの業績は、次のとおりとなりました。

損益状況につきましては、経常収益は、貸出金利息が減少したことなどから、前年度比7億1百万円減少して、439億82百万円となりました。また、経常費用は、経費が増加したことなどから、前年度比6億50百万円増加して376億54百万円となりました。

したがいまして、経常利益は、前年度比13億52百万円減少して、63億27百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度比2億57百万円減少して、39億27百万円となりました。

報告セグメントごとの損益状況につきましては、「銀行業」の経常収益は、前年度比3億74百万円減少して368億83百万円、セグメント利益は前年度比10億6百万円減少して57億83百万円となりました。「リース業」の経常収益は、前年度比4億15百万円減少して72億95百万円、セグメント利益は前年度比72百万円減少して3億44百万円となりました。報告セグメント以外の「その他」の経常収益は、前年度比3億53百万円減少して5億82百万円、セグメント利益は前年度比3億25百万円減少して64百万円となりました。なお、それぞれの計数にはセグメント間の内部取引を含んでおります。

 

・キャッシュ・フロー

当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動により278億55百万円増加し、投資活動により321億82百万円増加し、財務活動により9億90百万円減少し、この結果、現金及び現金同等物は590億53百万円の増加となり、期末残高は3,542億41百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動においては、預金の増加やコールマネー等の増加等による収入が、債券貸借取引受入担保金の減少や貸出金の増加等による支出を上回ったことを主因に、278億55百万円の収入となりました。また、前年度比では、1,119億37百万円の収入の減少となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動においては、有価証券の売却及び償還による収入が、有価証券の取得による支出を上回ったことを主因に、321億82百万円の収入となりました。また、前年度比では、326億63百万円の収入の増加となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動においては、配当金の支払等により、9億90百万円の支出となりました。また、前年度比では、135億99百万円の支出の減少となりました。

 

 

① 国内業務・国際業務部門別収支

資金運用収支は、資金運用収益が244億12百万円、資金調達費用が14億35百万円で229億76百万円の利益となりました。役務取引等収支は、役務取引等収益が70億85百万円、役務取引等費用が28億32百万円で42億52百万円の利益となりました。その他業務収支は、その他業務収益が80億71百万円、その他業務費用が78億57百万円で2億13百万円の利益となりました。

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

資金運用収支

前連結会計年度

22,072

1,648

23,720

当連結会計年度

21,536

1,439

22,976

うち資金運用収益

前連結会計年度

22,453

2,459

△15

24,897

当連結会計年度

21,850

2,572

△10

24,412

うち資金調達費用

前連結会計年度

381

810

△15

1,176

当連結会計年度

313

1,132

△10

1,435

役務取引等収支

前連結会計年度

4,141

69

4,210

当連結会計年度

4,192

59

4,252

うち役務取引等収益

前連結会計年度

6,931

100

7,031

当連結会計年度

6,988

96

7,085

うち役務取引等費用

前連結会計年度

2,790

31

2,821

当連結会計年度

2,795

37

2,832

その他業務収支

前連結会計年度

501

△758

△257

当連結会計年度

29

183

213

うちその他業務収益

前連結会計年度

7,633

799

8,432

当連結会計年度

6,773

1,297

8,071

うちその他業務費用

前連結会計年度

7,131

1,558

8,689

当連結会計年度

6,743

1,114

7,857

 

(注) 1 国内業務部門は当行及び国内に本店を有する連結子会社(以下、「国内連結子会社」という。)の円建取引、国際業務部門は当行の外貨建取引及び海外に本店を有する連結子会社(以下、「海外連結子会社」という。)の取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2 資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度1百万円、当連結会計年度0百万円)を控除して表示しております。

3 資金運用収益及び資金調達費用の相殺消去額は、当行の国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。

 

 

② 国内業務・国際業務部門別役務取引の状況

役務取引等収益は70億85百万円となり、役務取引等費用は28億32百万円となりました。

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

役務取引等収益

前連結会計年度

6,931

100

7,031

当連結会計年度

6,988

96

7,085

うち預金・貸出業務

前連結会計年度

1,847

0

1,847

当連結会計年度

1,899

1,899

うち為替業務

前連結会計年度

2,219

95

2,315

当連結会計年度

2,216

92

2,309

うち証券関連業務

前連結会計年度

798

798

当連結会計年度

691

691

うち代理業務

前連結会計年度

200

200

当連結会計年度

204

204

うち保証業務

前連結会計年度

592

4

597

当連結会計年度

586

3

589

うち保険販売業務

前連結会計年度

354

354

当連結会計年度

377

377

役務取引等費用

前連結会計年度

2,790

31

2,821

当連結会計年度

2,795

37

2,832

うち為替業務

前連結会計年度

505

14

519

当連結会計年度

514

15

530

 

(注)   国内業務部門は当行及び国内連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行の外貨建取引及び海外連結子会社の取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

 

③ 国内業務・国際業務部門別預金残高の状況

○ 預金の種類別残高(末残)

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

預金合計

前連結会計年度

2,128,126

19,621

2,147,747

当連結会計年度

2,184,454

32,613

2,217,068

うち流動性預金

前連結会計年度

1,245,509

1,245,509

当連結会計年度

1,313,131

1,313,131

うち定期性預金

前連結会計年度

868,069

868,069

当連結会計年度

856,509

856,509

うちその他

前連結会計年度

14,547

19,621

34,168

当連結会計年度

14,813

32,613

47,426

譲渡性預金

前連結会計年度

97,411

97,411

当連結会計年度

107,031

107,031

総合計

前連結会計年度

2,225,538

19,621

2,245,159

当連結会計年度

2,291,486

32,613

2,324,100

 

(注) 1 国内業務部門は当行及び国内連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行の外貨建取引及び海外連結子会社の取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金

3 定期性預金=定期預金+定期積金

 

 

④ 国内業務・国際業務部門別貸出金残高の状況

a 業種別貸出状況(末残・構成比)

 

業種別

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内業務部門

1,586,674

100.00

1,614,212

100.00

製造業

199,263

12.56

184,503

11.43

農業、林業

624

0.04

1,290

0.07

漁業

18

0.00

15

0.00

鉱業、採石業、砂利採取業

3,663

0.23

2,204

0.14

建設業

52,063

3.28

49,918

3.09

電気・ガス・熱供給・水道業

29,881

1.88

29,848

1.85

情報通信業

8,660

0.55

11,322

0.70

運輸業、郵便業

44,830

2.83

44,037

2.73

卸売業、小売業

151,310

9.54

146,826

9.10

金融業、保険業

66,556

4.19

93,231

5.78

不動産業、物品賃貸業

156,319

9.85

172,808

10.71

その他サービス業

90,373

5.70

92,204

5.71

地方公共団体

278,645

17.56

270,611

16.76

その他

504,462

31.79

515,389

31.93

国際業務部門

5,132

100.00

3,642

100.00

政府等

金融機関

その他

5,132

100.00

3,642

100.00

合計

1,591,806

―――

1,617,855

―――

 

(注) 国内業務部門は当行及び国内連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行の外貨建取引及び海外連結子会社の取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

 

b 外国政府等向け債権残高(国別)

該当ありません。

 

⑤ 国内業務・国際業務部門別有価証券の状況

○ 有価証券残高(末残)

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

国債

前連結会計年度

163,237

163,237

当連結会計年度

145,109

145,109

地方債

前連結会計年度

80,421

80,421

当連結会計年度

67,339

67,339

短期社債

前連結会計年度

当連結会計年度

社債

前連結会計年度

166,531

166,531

当連結会計年度

164,904

164,904

株式

前連結会計年度

25,785

25,785

当連結会計年度

29,865

29,865

その他の証券

前連結会計年度

62,473

138,212

200,686

当連結会計年度

61,962

140,005

201,967

合計

前連結会計年度

498,448

138,212

636,661

当連結会計年度

469,180

140,005

609,185

 

(注) 1 国内業務部門は当行及び国内連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行の外貨建取引及び海外連結子会社の取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。

 

(自己資本比率の状況)

(参考)

自己資本比率は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年(2006年)金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。

なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法、オペレーショナル・リスク相当額に係る額の算出においては粗利益配分手法を採用しております。

 

連結自己資本比率(国内基準)

(単位:億円、%)

 

2017年3月31日

2018年3月31日

1 連結自己資本比率(2/3)

9.66

9.37

2 連結における自己資本の額

1,111

1,129

3 リスク・アセットの額

11,506

12,045

4 連結総所要自己資本額

460

481

 

 

単体自己資本比率(国内基準)

(単位:億円、%)

 

2017年3月31日

2018年3月31日

1 自己資本比率(2/3)

9.39

9.07

2 単体における自己資本の額

1,073

1,085

3 リスク・アセットの額

11,430

11,952

4 単体総所要自己資本額

457

478

 

 

(資産の査定)

(参考)

資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年(1998年)法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年(1948年)法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。

1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権

破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。

2 危険債権

危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。

3 要管理債権

要管理債権とは、3カ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。

4 正常債権

正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。

 

資産の査定の額

 

債権の区分

2017年3月31日

2018年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

8,063

5,555

危険債権

27,826

21,744

要管理債権

227

336

正常債権

1,580,522

1,615,465

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

「生産、受注及び販売の状況」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当行グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に当たっては、連結財務諸表に含まれる金額が、将来事象の結果に依存するために確定できない場合又は既に発生している事象に関する情報を適時に入手できないために確定できない場合等に、会計上の見積り及び仮定設定を行わなければなりません。当行グループは、過去の実績や状況を分析し合理的であると考えられる様々な要因を考慮して見積りや判断を行い、その結果が、連結財務諸表における資産・負債及び収益・費用の計上金額の基礎となります。当行グループは、連結財務諸表に含まれる会計上の見積り及び判断の適切性、必要性に対して、継続して評価を行っておりますが、実際の結果は、見積りに特有の不確実性があるために、これら見積り時の計上金額と異なる結果となる可能性があります。

当行グループは、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成において使用される見積りと判断に大きな影響を及ぼすと考えております。

a 貸倒引当金

 当行グループは、適切な償却・引当を実施するための準備作業として、自己査定を実施しております。自己査定とは、金融機関が信用リスクを管理するための手段であり、当行グループが保有する全資産の実態を、自己責任原則のもと自ら査定し、回収の危険性又は毀損の危険性の度合いに従って分類区分するプロセスであります。当行グループは、この自己査定の結果に基づき、期末現在の債権を、正常先債権、要注意先債権、破綻懸念先債権、実質破綻先債権及び破綻先債権の5つに区分し、それぞれの区分に応じて、貸倒等の実態を踏まえ債権の将来の予想損失額等を適時かつ適切に見積ることにより、信用リスクの程度に応じた貸倒引当金を計上しております。

しかしながら、貸出先等の財政状態が当初予想した範囲以上に悪化し、その支払能力が低下した場合には、貸倒引当金の積増しが必要となる可能性があります。

b 繰延税金資産

当行グループは、将来の合理的な期間内の課税所得に関する見通しをはじめとする様々な予測・前提に基づき、将来の税金負担額を軽減する効果を有していると判断した将来減算一時差異について、繰延税金資産を計上しております。

 繰延税金資産の計上に関する判断は、毎決算期末時点において実施しておりますが、実際の課税所得の推移等により、前連結会計年度に計上した繰延税金資産の一部、又は全額の回収ができないと判断した場合には、当行グループの繰延税金資産を取り崩し、同額を費用として計上することとなります。また、将来の課税所得は十分見込めるとしても、期末時点において、将来の一定の事実の発生が見込めないこと又は当行グループによる将来の一定の行為の実施についての意思決定又は実施計画等が存在しないことにより、将来の税金負担額の軽減の要件を充足することが見込めない場合には、同様に当行グループの繰延税金資産を取り崩し、同額を費用として計上することとなります。

c 投資の減損

当行グループは、金融機関として一定の運用収益を確保していくため、有価証券を保有しております。これらの有価証券には市場価格又は合理的に算定された価額のある有価証券と市場価格のない株式が含まれます。当行グループでは、市場価格又は合理的に算定された価額のある有価証券の時価が取得原価に比べて著しく下落しており、時価が取得原価まで回復する見込みがないものと判断したものについては、当該時価をもって連結貸借対照表価額とするとともに、評価差額を当該連結会計年度の損失として費用処理しております。また、市場価格のない株式において、当該株式の発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、相当の減額を行い、同様に評価差額を当該連結会計年度の損失として費用処理しております。

将来の市況悪化や投資先の業績不振等により、現在の帳簿価額に反映されていない損失又は帳簿価額の回収不能が発生した場合には、追加的な減損処理が必要となる可能性があります。

d 退職給付に係る負債

当行グループは、従業員の退職給付に備えるため、連結会計年度末における退職給付債務の見込額に基づき、退職給付に係る負債を計上しております。退職給付費用及び退職給付債務は、割引率、予定昇給率、退職率及び死亡率等の数理計算において用いる前提条件に基づいて算出されております。

実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は数理計算上の差異あるいは過去勤務費用として累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。

e 固定資産の減損会計

当行グループは、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった固定資産の帳簿価額を、回収可能価額まで減額する会計処理を適用しております。

 同会計処理の適用に当たっては、営業活動から生ずる損益の継続的低下や地価の著しい下落等によって減損の兆候が見られる場合に減損の有無を検討しております。減損の検討には将来キャッシュ・フローの見積額を用いており、減損の認識が必要と判断された場合には、帳簿価額が回収可能価額を上回る金額を減損しております。なお、回収可能価額は将来キャッシュ・フローの見積額の現在価値、又は正味売却価額のいずれか高い金額によって決定しております。

将来の営業活動から生ずる損益の悪化、使用範囲又は方法についての変更、経営環境の著しい悪化、市場価格の著しい下落等により減損の認識が必要となった場合、また、見積りの前提条件の変更等により将来キャッシュ・フローの見積額が減少することとなった場合には、追加的な減損処理が必要となる可能性があります。

 

② 目標とする経営指標

2015年4月1日から2018年3月31日までの期間を対象とした中期経営計画「Create Chance Create Future」の、最終年度である2018年3月期の経営目標指標につきましては、「事業性理解」「お客さま理解」の実践を推し進めた結果、預金等残高、事業性融資先数、中小企業等貸出残高については目標を達成いたしましたが、中期経営計画策定時に想定していなかったマイナス金利政策の影響による貸出金や有価証券の利回りの低下による資金利益の減少により、当期純利益については目標未達となりました。また、自己資本比率につきましても、利益の積み上げが目標を下回ったことや、中小企業等向けの積極的な資金支援等によるリスクアセットの増加により目標未達となりました。

 

中期経営計画最終年度目標(2017年度)

2017年度実績

預金等残高(末残)

2兆2,500億円

2兆3,338億円

事業性融資先数

9,500先

9,848先

中小企業等貸出残高(末残)

9,000億円

9,907億円

当期純利益(単体)

60億円

39億円

自己資本比率(単体)(完全適用ベース)

9%

8.90%

 

 

③ 当連結会計年度の経営成績の分析

 

 

 

前連結会計年度
(百万円)(A)

当連結会計年度
(百万円)(B)

増減(百万円)
(B)-(A)

資金運用収支 

23,720

22,976

△744

資金運用収益

 

24,897

24,412

△484

資金調達費用
(金銭の信託運用見合費用控除後)

 

1,176

1,435

259

役務取引等収支

4,210

4,252

41

  役務取引等収益

 

7,031

7,085

53

  役務取引等費用

 

2,821

2,832

11

その他業務収支

△257

213

470

その他業務収益

 

8,432

8,071

△361

  その他業務費用

 

8,689

7,857

△832

連結業務粗利益(=A+B+C)

27,674

27,442

△231

営業経費

22,082

23,238

1,156

人件費

 

11,805

11,862

56

物件費

 

9,090

9,959

869

税金

 

1,186

1,416

230

貸倒償却引当費用

1,349

477

△872

貸出金償却

 

440

431

△9

  個別貸倒引当金繰入額

 

1,502

△1,502

  その他の債権売却損等

 

5

1

△3

  偶発損失引当金繰入額等(注)

 

118

44

△74

一般貸倒引当金繰入額

 

△717

717

貸倒引当金戻入益

1,887

1,887

株式等関係損益

338

△672

△1,010

償却債権取立益

2,126

681

△1,444

その他損益

972

703

△268

経常利益(=D-E-F+G+H+I+J)

7,679

6,327

△1,352

特別損益

2

△124

△127

  特別利益

 

57

173

116

  特別損失

 

54

298

243

税金等調整前当期純利益(=K+L)

7,682

6,202

△1,479

法人税、住民税及び事業税

1,671

1,482

△189

法人税等調整額

△289

445

735

法人税等合計(=N+O)

1,382

1,928

546

当期純利益(=M-P)

6,299

4,274

△2,025

非支配株主に帰属する当期純利益

2,114

346

△1,767

親会社株主に帰属する当期純利益(=Q-R)

 

4,184

3,927

△257

 

(注)偶発損失引当金繰入額等には、保証協会責任共有制度負担金を含んでおります。

 

 

a 連結業務粗利益(資金運用収支+役務取引等収支+その他業務収支)

・資金運用収支

資金運用収益は、市場金利の低迷等による貸出金利回りの低下により貸出金利息収入が減少したことから、前年度比4億84百万円減少しました。また、売現先利息等外貨調達利息の増加により、資金調達費用は前年度比2億59百万円増加したことから、資金運用収支は前年度比7億44百万円減少して229億76百万円の収益となりました。

貸出金利息の減少率は前期の△6.3%から△3.4%と改善しており、事業性理解に基づく中小企業等向け貸出の増強を推し進めた結果であります。今後も貸出金利息の減少に歯止めをかけるべく、引き続き中小企業等向け貸出の増強に地道に取り組んでまいります。

・役務取引等収支

クレジットカード関係手数料の増加を主因に、役務取引等収支は前年度比41百万円増加して42億52百万円の収益となりました。

役務取引等利益の増加は、市場環境の影響を受けない手数料収入の確保を目指した結果であります。今後も法人のお客さま、個人のお客さま、地域に対するコンサルティング機能を銀行グループとして更に強化し、収益向上につなげてまいります。

・その他業務収支

債券関係損益の改善により、その他業務収支は前年度比4億70百万円増加して2億13百万円の収益となりました。

以上の結果、連結業務粗利益は、前年度比2億31百万円減少して274億42百万円となりました。

b 営業経費

営業経費は、物件費が営業力強化や事務効率化を目的とした営業店勘定系端末機更改や、店舗建替による償却費の増加等により前年度比8億69百万円増加した結果、前年度比11億56百万円増加して232億38百万円となりました。

c 貸倒償却引当費用

貸倒償却引当費用は、個別貸倒引当金繰入額の減少により、前年度比8億72百万円減少して4億77百万円となりました。

d 株式等関係損益

株式等関係損益は、株式等償却が増加したことから、前年度比10億10百万円減少して6億72百万円の損失となりました。

e 経常利益

以上の結果、経常利益は、前年度比13億52百万円減少して63億27百万円となりました。

f 特別損益

減損損失の増加により、特別損益は、前年度比1億27百万円減少して1億24百万円の損失となりました。

g 法人税等調整額

貸倒引当金の減少等により繰延税金資産が減少したことから、法人税等調整額は前年度比7億35百万円増加して4億45百万円となりました。

h 親会社株主に帰属する当期純利益

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度比2億57百万円減少して39億27百万円となりました。

 

 

④ 当連結会計年度の財政状態の分析

a 預金・譲渡性預金

譲渡性預金を含めた預金等は、法人・個人預金が順調に推移したことから、前年度末比789億円増加して年度末残高は2兆3,241億円となりました。

また、預り資産に関しては、公共債は前年度末比4億円減少し、投資信託は前年度末比101億円減少し、個人年金保険等は前年度末比56億円増加しました。

(預金の残高(末残))

 

種類

前連結会計年度
(億円)(A)

当連結会計年度
(億円)(B)

増減(億円)
(B)-(A)

預金残高(末残)

21,477

22,170

693

  うち個人預金

14,620

15,209

589

  うち法人預金

6,857

6,961

103

譲渡性預金残高(末残)

974

1,070

96

総合計

22,451

23,241

789

 

 

(預り資産の残高(末残))

 

種類

前連結会計年度
(億円)(A)

当連結会計年度
(億円)(B)

増減(億円)
(B)-(A)

公共債

339

335

△4

投資信託

684

583

△101

個人年金保険等

905

962

56

 

 

b 貸出金

貸出金は、消費者ローンを含む中小企業等向け貸出が順調に推移したことから、前年度末比260億円増加して年度末残高は1兆6,178億円となりました。

(貸出金の残高(末残))

 

 

前連結会計年度
(億円)(A)

当連結会計年度
(億円)(B)

増減(億円)
(B)-(A)

貸出金残高(末残)

15,918

16,178

260

  うち消費者ローン残高

4,926

5,032

105

    うち住宅ローン残高

4,682

4,762

79

    うちその他ローン残高

244

270

25

 

 

 

c 有価証券

有価証券は、市場動向を注視しつつ運用管理に努めた結果、前年度末比274億円減少して年度末残高は6,091億円となりました。

(有価証券の残高(末残))

 

種類

前連結会計年度
(億円)(A)

当連結会計年度
(億円)(B)

増減(億円)
(B)-(A)

国債

1,632

1,451

△181

地方債

804

673

△130

短期社債

社債

1,665

1,649

△16

株式

257

298

40

その他の証券

2,006

2,019

12

合計

6,366

6,091

△274

 

 

d 不良債権額

当行グループのリスク管理債権の合計は、前年度末比85億27百万円減少して282億96百万円となりました。貸出金残高に占める割合は、前年度末比0.57ポイント低下して1.74%となりました。

(リスク管理債権の状況)

 

 

 

前連結会計年度
(百万円)(A)

当連結会計年度
(百万円)(B)

増減(百万円)
(B)-(A)

破綻先債権額

 

544

698

153

延滞債権額

 

36,051

27,261

△8,789

3カ月以上延滞債権額

 

24

133

109

貸出条件緩和債権額

 

202

202

△0

リスク管理債権合計

36,823

28,296

△8,527

貸出金残高(末残)

1,591,806

1,617,855

26,048

リスク管理債権比率=①/②×100(%)

2.31

1.74

△0.57

 

 

e 繰延税金資産

繰延税金資産については、貸倒引当金に係るものが大部分を占めております。当連結会計年度においては、その他有価証券評価差額金の増加により繰延税金負債が増加し、貸倒引当金の減少等により繰延税金資産が減少したことから、繰延税金資産と繰延税金負債の差額は9億54百万円減少して、純額で2億17百万円の繰延税金負債となりました。

(繰延税金資産及び繰延税金負債の合計額)

 

 

 

前連結会計年度
(百万円)(A)

当連結会計年度
(百万円)(B)

増減(百万円)
(B)-(A)

繰延税金資産合計

5,736

5,298

△438

  繰延税金資産小計

 

12,177

11,679

△497

    うち貸倒引当金

 

6,343

5,565

△778

  評価性引当額

 

△6,441

△6,381

59

繰延税金負債合計

4,999

5,515

515

繰延税金資産の純額
繰延税金負債の純額(△)

①-②

736

△217

△954

 

 

 

⑤ 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析

営業活動によるキャッシュ・フローは、預金の増加やコールマネー等の増加等による収入が、債券貸借取引受入担保金の減少や貸出金の増加等による支出を上回ったことを主因に、278億55百万円の収入となりました。また、前年度比においても、借用金の増加及び債券貸借取引受入担保金の減少による収入の減少を主因に、1,119億37百万円の収入の減少となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却及び償還による収入が、有価証券の取得による支出を上回ったことを主因に、321億82百万円の収入となりました。また、前年度比においては、有価証券の売却による収入の増加を主因に、326億63百万円の収入の増加となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により、9億90百万円の支出となりました。また、前年度比においては、非支配株主への払戻を主因に、135億99百万円の支出の減少となりました。

以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前年度比590億53百万円増加して3,542億41百万円となりました。

なお、当面の設備投資、成長分野への投資並びに株主還元等は自己資金で対応する予定であります。

(連結キャッシュ・フローの状況)

 

 

前連結会計年度
(百万円)(A)

当連結会計年度
(百万円)(B)

増減(百万円)
(B)-(A)

営業活動によるキャッシュ・フロー

139,793

27,855

△111,937

投資活動によるキャッシュ・フロー

△481

32,182

32,663

財務活動によるキャッシュ・フロー

△14,589

△990

13,599

現金及び現金同等物に係る換算差額

10

5

△4

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

124,732

59,053

△65,679

現金及び現金同等物の期首残高

170,455

295,188

124,732

現金及び現金同等物の期末残高

295,188

354,241

59,053

 

 

⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について

「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の(経営方針)をご参照ください。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。