本項における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループが判断したものであります。
(経営方針)
(1)経営の基本方針
当行は、「地域産業の育成・発展と地域に暮らす人々の豊かな生活の実現」を当行グループの「企業理念」として制定し、その実現に向けて、社会に対する経営のコミットメントとして「経営理念」を、役職員が日々の活動において大切にする価値観として「行動理念」を掲げております。
当行グループは、この3つの理念を心の拠り所として、地域のみなさまにご満足いただける商品・サービスの提供に取り組んでおります。
〔企業理念〕 「地域産業の育成・発展と地域に暮らす人々の豊かな生活の実現」
〔経営理念〕 「トライアングル・バランスの実現」
「職員の満足(働きがい)」「お客さま(地域)のご満足」「株主の方々(投資家のみなさま)のご満足」をバランスよく高める経営を実現します
〔行動理念〕 『「誠実」×「情熱」×「行動」』
(2)企業統治の基本方針
当行グループは、企業理念を実現し、そして、株主の方々に当行の株式を安心して保有していただくことを目的として、「コーポレート・ガバナンスの基本方針」を制定しております。
当行は「指名委員会等設置会社」であり、この基本方針に基づいて、指名委員会等設置会社の特徴である「業務執行と監督の分離によるガバナンス態勢の強化」「業務執行の決定権限の委任による業務執行のスピードアップ」「社外取締役が過半数を占める三委員会の設置による経営の透明性向上(当行では三委員会とも社外取締役が委員長を務めております)」を実現するとともに、経営戦略などの本質的な議論の活性化や、株主のみなさまをはじめとするあらゆるステークホルダーとの対話を深めながら、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指しております。
(3)中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標
2022年4月より、Fプロジェクト(※)としての10年後のビジョン(ありたい姿)「Fプロジェクト Vision 2032」を掲げ、その実現に向けた中長期戦略として、10年間の「長期経営計画」(2022年4月1日~2032年3月31日)及び「中期経営計画Ⅰ」(2022年4月1日~2025年3月31日)を開始しております。
※福井銀行グループと福邦銀行グループの総称
(金融経済環境)
当期の日本経済は新型コロナウイルス感染症や世界経済の先行き不透明感により一進一退の状況が続きました。上半期は堅調な生産活動により回復基調にあったものの、半導体などの部品調達の停滞や感染症拡大による消費活動の抑制により、再びマイナス成長の局面となりました。下半期は新型コロナウイルス感染者数の減少により消費活動は回復基調にあったものの、資源価格の高騰やウクライナ情勢による先行き不透明感により、企業活動は一部停滞がみられました。今後は、引き続きウクライナ情勢や国際金融資本市場の動向にも注意が必要な状況にあります。
福井県内経済においては、宿泊、交通、飲食サービスは厳しい状況が続くものの、生産活動は持ち直しの傾向がみられました。また、北陸新幹線敦賀延伸関連工事を中心とした公共投資が引き続き見込まれ、県内経済の底支えが期待されます。一方で、不確実性の高まっている世界経済及び日本経済の変動による県内経済への影響には注意が必要な状況にあります。
(10年後のビジョン~Fプロジェクト Vision 2032~)
新しいグループ体制「Fプロジェクト」として、一層の地域の持続的発展を実現していくために、『Fプロジェクト Vision 2032~私たちは 職員・お客さまの多様なチャレンジに伴走し「地域価値循環モデル」を実現します~』を掲げました。職員一人ひとりが個性を発揮し、ウェルビーイングを実現するための「チャレンジ」や、お客さまが課題を乗り越え、事業成長や資産形成を実現するための「チャレンジ」、地域の魅力度を高め、活力にあふれた地域を実現するための「チャレンジ」に伴走することにより、地域内で生み出された価値(地域価値)が循環し続ける未来の実現を目指します。
さらに、職員、お客さま、地域のチャレンジに伴走した先に達成を目指す10年後のゴールとして、4つのチャレンジゴールを掲げました。まず、お客さま、地域の発展を見据えたゴールとして「1人あたりの福井県民所得+100万円」、「福井県活力人口100万人」を掲げ、その達成に向けて「ウェルビーイングを実感する職員の比率100%」を目指すとともに、結果として「連結当期純利益100億円」の達成をチャレンジゴールとしています。

(ビジョン達成に向けた戦略・戦術~「長期経営計画」・「中期経営計画Ⅰ」~)
「長期経営計画」では、10年間一貫して取り組む戦略として「ウェルビーイング実現に向けた取組み」、「3つのドメインによる事業展開」、「事業ポートフォリオの構築(経営資源配分)」の3つの柱で取り組んでまいります。Fプロジェクトが展開する事業領域(ドメイン)を「コンサルティングドメイン」、「ユーザビリティドメイン」、「ファンダメンタルドメイン」の3つに分け、それぞれのドメインへの経営資源配分と期待するリターンを定めました。「コンサルティングドメイン」では、お客さまの課題解決支援ニーズに対して職員の伴走支援によるソリューションを提供してまいります。「ユーザビリティドメイン」では、お客さまの金融ニーズに対してデジタルを中心としたチャネルにより金融インフラサービスを提供してまいります。「ファンダメンタルドメイン」では、Fプロジェクトのグループ体力向上に向けて中長期目線でバランスのとれたマーケット運用を実践してまいります。さらに、3つのドメインによる事業展開の土台となる職員のチャレンジに伴走するために、職員のウェルビーイングを高める施策を4つのキーファクター「理念・方針」、「組織・風土」、「環境・処遇」、「意欲・成長」を軸に進めてまいります。
「中期経営計画Ⅰ」は、「Fプロジェクト Vision 2032」の第Ⅰフェーズとしてスタートダッシュを切る3年間と位置づけ、「ウェルビーイング戦術」、「コンサルティング戦術」、「ユーザビリティ戦術」、「ファンダメンタル戦術」、「機能別戦術」に分けて実行してまいります。さらに、具体的な取組方針として、11のアクションプランを策定しました。アクションプランに紐づいた施策を実行し、「Fプロジェクト Vision 2032」の実現を目指します。

(グループ経営の強化~シナジー効果の最大化・最速化~)
Fプロジェクトのシナジー効果を最大化・最速化するために、グループ経営の強化をより一層図ってまいります。
お客さま・地域の視点では、福井銀行・福邦銀行の両行がこれまで築き上げてきたお客さまとの信頼関係や地域ネットワークを活かし、グループ総力をあげて課題解決の幅広い支援を行ってまいります。具体的には、2022年4月に人材紹介会社「株式会社福井キャリアマネジメント」の事業を開始したほか、2022年度中に観光地域商社の設立を予定するなど、新分野への事業展開を行ってまいります。
業務運営の視点では、店舗戦略を両行連携で立案・実行していくことにより、お客さまの利便性を確保しながら効果的な店舗運営を行ってまいります。さらにバックオフィス部門を中心とした本部機能統合を進めることにより、効率的な運営体制を構築してまいります。これらの施策により創出した人財を成長分野へシフトしてまいります。

(目標とする経営指標)
「中期経営計画Ⅰ」では、2025年3月期の目標経営指標として次の指標を掲げております。11のアクションプランの実行により本指標を達成し、次代に向けた経営基盤の確保を図ってまいります。
(対処すべき課題)
当行をはじめとして、地域金融機関を取り巻く環境は、基盤地域の人口減少、少子高齢化の進展、マイナス金利政策の長期化による収益環境の悪化、異業種の銀行参入など、先行きに対する不透明感が増しております。また、引き続き新型コロナウイルス感染症の拡大が与える影響が大きいことに加え、ウクライナ情勢による世界経済の不透明感も高まっていることから、当面は厳しい状況が続くものと予想されます。
一方で福井県では、北陸新幹線の県内延伸や中部縦貫自動車道の県内開通などの交通網の整備により、地域の発展が期待されており、当行にとりましても、脅威と機会が表裏一体で存在しているものと認識しております。そのような激しい環境変化に対応していくために、Fプロジェクトでは10年後のビジョン(ありたい姿)として、「Fプロジェクト Vision 2032」を掲げました。ビジョンでは地域価値が循環する地域、すなわち持続可能な地域モデルを目指しており、その実現に向けて10年間の「長期経営計画」と3年間の「中期経営計画Ⅰ」を策定いたしました。これらの計画のスピーディな実行により、地域の持続的な発展に貢献してまいります。

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループが判断したものであります。
(1) 信用リスク
① 不良債権の状況
当行グループの不良債権及び与信関係費用は、景気の動向、当行グループの融資先の経営状況、不動産価格の変動等によっては増加する可能性があり、この結果、当行グループの業績等に影響を及ぼし、自己資本を減少させる可能性があります。
② 貸倒引当金の状況
当行グループは、貸出先の状況、担保の処分可能見込額、及び保証による回収可能見込額に関する前提、見積りに基づき、一定の方法により貸倒引当金を計上しております。実際に貸倒れとなった場合に、貸倒引当金計上時点における前提や見積りと大きく乖離すると、貸倒引当金が不十分となり、貸倒引当金の積増し、あるいは多額の償却をせざるを得なくなる可能性があります。また、経済状態全般の悪化に起因する担保価値の下落、あるいはその他の事由により、貸倒引当金の積増しが必要となる可能性があります。この結果、当行グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 貸出先の状況の変化
当行グループの貸出先の一部には、法的整理手続き、あるいは任意整理により再建を行っている企業もあります。当行グループの事業基盤とする地域の景気回復が遅れる場合、あるいは、こうした企業に対する他の債権者からの支援が打ち切られ、又は縮小した場合には、これらの企業の再建が奏功せず、新たな倒産が発生する可能性があります。この結果、当行グループの与信関係費用が発生したり、不良債権が増加する可能性があります。
④ 貸出先への権利行使の困難性
当行グループは、貸出先に貸倒れや債務不履行が発生した場合において、貸出金の回収の効率・実効性の観点から、あるいは地域金融機関として企業の再建可能性を見極める観点から、当行グループが債権者として有する法的な権利のすべてを必ずしも直ちに実行できない可能性があります。また、有価証券市場や不動産売買市場における流動性の欠如、又は価格の大幅な下落等の事情により、担保権を設定した有価証券や不動産を換金し、又は貸出先の有するこれらの資産に対して強制執行することが事実上できない可能性があります。
⑤ 他の要因の影響
貸出先が、法令等遵守に違反し社会的信頼を失墜した場合等、通常の想定外の事由により借入債務等の返済能力に問題が生じる可能性があります。この結果、当行グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当行グループでは、信用リスクは業務運営において不可避のリスクであり、かつ迅速な対応が必要であることを十分認識した上で、信用リスクをコントロールできる態勢を築くことを目指しております。
とりわけ、与信集中リスクについては、信用リスクの集中を回避し、バランスのとれた与信ポートフォリオを構築するため、「与信集中リスク管理基準」を制定し、与信集中リスクの把握・改善に取り組んでおります。
また、信用供与に係るリスクを客観的かつ計量的に把握するため、「信用リスク計測基準」を制定し「信用リスクの計量化」に取り組んでおります。
なお、計測した信用リスク量については信用格付別・業種別・地域別などの信用リスクの状況を評価・分析するとともに、「リスク資本制度」のもとでリスク量による量的な管理、コントロールを行っております。
(2) 市場リスク
当行グループは、債券、株式、投資信託、デリバティブ等の金融商品に対する市場業務を行っております。係る業務は、金利、株価、為替等の変動リスクに晒されていることから、当行グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。たとえば、内外の金利が上昇した場合には、保有する国債等の価値が下落することによって想定以上の評価損や売却損が生じる可能性があります。また、極めて著しく株価が下落した場合には、保有する株式に評価損又は減損が発生する可能性があります。
なお、本邦における長短金利操作付き量的・質的金融緩和が長期化した場合、当行グループが保有する国債等の金融商品の再投資利回りが低下することによって当行グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当行グループでは、市場リスク管理をALM(資産・負債の総合的管理)の一環として位置付け、自己資本、収益力、預貸動向や有価証券保有状況等を踏まえたうえで、リスクとリターンのバランスを適切に保つことを方針としております。
具体的には、預金、貸出金、有価証券等の資産・負債について銀行勘定の金利リスクに基づき、金利リスク量をコントロールしております。市場投資部門における市場リスクについては、半期毎に「経営会議」において「有価証券運用計画」を審議したうえで、ポジション枠や損失限度を設定することで市場リスク量を一定の範囲内にコントロールしております。
また、市場関連取引の相互牽制のために、市場リスクの管理部署(ミドル・オフィス)は、フロント・オフィス、バック・オフィスとは組織的に分離し、日次でリスクの状況をモニタリングしております。
(3) 流動性リスク
当行グループの業績や財務状況の悪化、格付機関による当行の格付の引き下げ、金融市場環境の悪化等が発生した場合には、通常より著しく不利な条件による資金調達を余儀なくされたり、一定の取引を行うことができなくなることにより資金調達が制限される可能性があります。この結果、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当行グループでは、組織的に独立したフロント・オフィス、バック・オフィス、ミドル・オフィスを設置することで、相互牽制を図りながら資金繰りリスクの管理を行っております。
具体的には、資金繰りの状況に応じて、「平常時」「懸念時」「危機時」の区分を設定し、それぞれの区分に応じた管理手法、報告体制、決裁方法を整備しております。また、短期間で資金化可能な資産を一定額以上確保する流動性準備高の管理を通じたモニタリングを行っております。
(4) オペレーショナル・リスク
① 事務リスク
当行グループ及び当行グループの役職員は、根拠となる法令や諸規則に基づいて、業務遂行及び事務処理を行っておりますが、故意又は過失による重大な事務事故が発生した場合には、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当行グループでは、事務管理態勢の充実強化を図り、厳正に事務を行うための内部環境の整備に取り組んでおります。
具体的には、以下のような枠組みにより事務リスクの管理を行っております。事務ミス情報、事務事故情報、内外監査等の指摘内容、CSA(Control Self Assessment)の実施、及びリスクに関する主な指標の収集を行い、傾向分析、原因分析を行っております。分析結果に基づき、リスク軽減のための対策を検討し、事務フロー・事務処理規程・事務体制面の見直し、事務指導臨店、自店検査、教育・研修、事務機器の整備、システム化、営業店事務の本部集中化、ルール遵守の徹底などを行っております。
事務リスクの管理状況については、オペレーショナル・リスクの総合的管理部署、担当執行役及び経営会議等に報告しております。
② システムリスク
当行グループは業務を遂行するにあたり、株式会社NTTデータが運営する地銀共同センターをはじめとして様々なシステムを用いております。これらのシステムは、ホスト・コンピュータ、サーバー等のハードウェア、ハードウェアを動作させ業務上の必要な処理を行うプログラム等のソフトウェア、及び通信回線等のネットワークから成り立っております。これらのシステムにおいて、当行グループはハードウェアの2重化、バックアップ等必要な措置を講じておりますが、ハードウェアの老朽化による障害、あるいはハードウェア、ソフトウェアの入替、更新の際の不具合を原因とする障害が発生する可能性があります。
現在のコンピュータシステムは外部ネットワークとの連係による業務遂行の比重が高くなっておりますが、こうした外部ネットワークの障害を原因として、当行グループのコンピュータシステムに障害が発生する可能性があります。
また、地震等の天災によりコンピュータシステムが被害を受ける可能性があります。こうした障害・被害が大規模、あるいは広範囲である場合においては、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
お客さまに質の高い金融サービスを提供していくためには、これらのシステムリスクを回避し、コンピュータシステムを安全かつ安定して稼動させることが必要不可欠であり、当行グループでは、コンピュータシステムと保有する情報の適切な保護に努めております。
具体的には、主要機器及びネットワークに関しては常時稼動監視を行っており、障害発生時には自動的にバックアップに切替えるなど、ソフト面ハード面の両面での対応を実施しております。
今後も情報技術の高度化やネットワークの拡大に伴い、システムリスクの多様化・複雑化が予想されますが、引き続き適切な対策を講じることにより、コンピュータシステムの安全で安定した稼動に努めてまいります。
③ 法務リスク
当行グループは、コンプライアンスを経営の最重要課題の一つと位置づけ、法令等遵守態勢の強化を図るとともに、役職員に対するコンプライアンスの徹底に努めておりますが、これら法令等遵守が適切になされなかった場合には、罰金、違約金及び損害賠償金等の支払いを余儀なくされ、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当行グループでは、法令等遵守態勢の整備、お客さまからのご意見を適時・適切に反映させる仕組みを通した顧客保護等管理態勢の整備と、これら態勢整備に係る検証を通して、態勢不備に起因する事象、損失、損害の迅速かつ適切な把握・分析を行い、法務リスクの削減に努めております。
④ 人的リスク
当行グループは、労務関連法規・法令を踏まえた人事制度の設定及び運用を通して、適切な労務管理・人員配置・研修・教育を実施しておりますが、報酬・手当・解雇等、人事運営上の不公平・不公正から発生する問題により、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当行グループでは、労務関連法規・法令を踏まえた人事制度の設定及び運用、公平な人事考課、適切な人員配置、平等な成長機会提供により、人的リスクの削減に努めております。
⑤ 有形資産リスク
当行グループは、災害等に起因する損害を最小限に抑えるため、内外の情報に基づき、そのリスクを適切に管理しておりますが、大規模な災害が発生した場合には、店舗、システム等の損壊により一部の営業が阻害され、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当行グループでは、災害等に起因する損害を最小限に抑えるために、内外の情報に基づき災害等の有形資産への影響を把握・分析することに努め、適切な保守・投資を継続的に実施し、資産の耐久性を保持することで、有形資産リスクの削減に努めております。
⑥ 風評リスク
当行グループは、適切な情報開示を実施し経営の透明性を確保することにより、風評リスクの削減に努めておりますが、評判の悪化や風説の流布等で信用が低下することにより、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当行グループでは、適切な情報開示の実施により経営の透明性を確保するとともに、本部と営業店との間の迅速な指示・連絡体制の確立を通して、風評リスクの削減に努めております。
⑦ サイバーセキュリティリスク
当行グループは、サイバーセキュリティの観点において、情報システムや通信ネットワーク上で取り扱われる業務データの安全性を保つためにファイアウォールの設置やウイルス対策をはじめとする様々なセキュリティ対策を講じております。しかし、サイバー空間を経由して行われる、不正侵入や情報の搾取・改ざん、DDoS攻撃等のいわゆる「サイバー攻撃」により、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当行グループでは、サイバー攻撃によるお客さまへの被害を防止し、安定したサービスを提供するため、サイバーセキュリティ管理態勢を構築し、サイバー攻撃に備えたセキュリティ対策、及びサイバー攻撃を受けた場合の被害の拡大防止に努めてまいります。
(5) 自己資本比率
当行グループは、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年(2006年)金融庁告示第19号)に基づき、連結自己資本比率及び単体自己資本比率を国内基準である4%以上に維持すべくリスク管理態勢の強化・充実に努めなければなりません。
当行グループの自己資本比率がこの水準を下回るような場合には、金融庁長官から、業務の全部、又は一部の停止等を含む様々な命令を受けることになります。この結果、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当行グループの自己資本比率に影響を与える要因には以下のものが含まれます。
・貸出先の信用力低下に伴うリスクアセットの増加
・貸出金及び有価証券等の増加に伴うリスクアセットの増加
・ 不良債権処理や貸出先の信用力低下等による与信関係費用の増加
・ 有価証券評価損益の著しい悪化に伴う減損額の増加
・ 自己資本比率の基準及び算定方法の変更
・ 本項記載のその他の不利益な展開
(6) その他のリスク
① 当行グループの経営戦略、事業戦略が奏功しないリスク
当行グループは2022年4月よりスタートさせた「Fプロジェクト Vision 2032」の達成に向けて、様々な経営戦略、事業戦略を実施しておりますが、各種要因によりこれらの戦略が当初想定していた結果をもたらさず、収益性が悪化した場合、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
② 退職給付債務
当行グループは、従業員の退職給付に備えるため、連結会計年度末における退職給付債務の見込額に基づき、退職給付に係る負債を計上しております。退職給付費用及び退職給付債務は、割引率、予定昇給率、退職率及び死亡率等の数理計算において用いる前提条件に基づいて算出されております。
実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は数理計算上の差異あるいは過去勤務費用として累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼす可能性があります。
また、制度内容の変更により未認識の過去勤務費用が発生する可能性があります。
③ 固定資産の減損会計
当行グループが保有する固定資産については、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。
同会計基準では、減損の兆候が認められる資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回った場合に帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減額した当該金額を減損損失として損益計算書に計上することとされています。今後の地価の動向や収益状況によって固定資産の減損損失を計上することとなる場合には、当行グループの業績等に影響を与える可能性があります。
④ 繰延税金資産
当行グループは、ある一定の状況において将来の合理的な期間内の課税所得に関する見通しをはじめとする様々な予測・前提に基づき、繰延税金資産を計上することが認められております。また、繰延税金資産に計上することとなった資産の内容についても、それぞれ資産として計上すべきかどうかの検討を加えて計上しております。
実際の課税所得の結果が当初の予測・前提と大きく乖離する場合があり、また、内容面の検討の結果、繰延税金資産を認識すべきでない金額が発生する場合があります。こうした状況において、当行グループが繰延税金資産の一部、又は全額の回収ができないと判断した場合には、当行グループの繰延税金資産は減額され、この結果、当行グループの業績等に影響を与えるとともに自己資本比率の低下を招く可能性があります。
⑤ 情報管理リスク
当行グループが管理している顧客情報や経営情報について、情報漏えい、紛失、改ざん、不正利用等が発生した場合には、社会的信用の失墜等により当行グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 外部委託に伴うリスク
当行グループ業務の委託先において、委託業務の遂行に支障をきたした場合や、顧客情報等の漏えい、紛失、改ざん、不正利用等が発生した場合には、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 特定地域への依存に係るリスク
当行グループは、特定の地域(福井県)を主な営業基盤としていることによる地域特性に係るリスクがあります。
⑧ マネー・ローンダリング及びテロ資金供与等に係るリスク
当行グループは、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与等の防止が、国際社会において金融機関に求められる責務であることを認識し、直面するリスクを特定・評価し、リスクに見合った低減措置を講じております。しかし、これら対策が適切になされなかった場合には、罰金・課徴金、さらには許認可の取消しの可能性もあり、この結果、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 感染症の流行
当行グループは、感染症の流行により、地域の経済活動が停滞することに加え、政府・行政の要請による活動の自粛や、職員に感染が広まった場合の営業活動の縮小・停止等により、当行グループの事業活動に支障が生じ、前述の各リスク発生の可能性も高まり、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の収束の時期について見通しは立っておらず、世界経済及び日本経済の全体的な見通しが不透明となっております。今後、事態の長期化又はさらなる感染拡大等により経済情勢がより一層悪化した場合も、上記同様、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ その他
当行グループは、現時点の規制に従って、また、当行グループが事業を営む地域、日本国における法律、規則、政策、実務慣行、解釈、財政及びその他の政策の変更の影響をはじめとする規制上のリスクを伴って、業務を遂行しています。規制上の変更によりどのような影響が発生し得るかについて、その種類、内容、程度等を予測することは困難であり、当行グループがコントロールし得るものではありません。将来における法律、規則、政策、実務慣行、解釈、財政及びその他の政策の変更、並びにそれらによって発生する事態が、当行グループの業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当行グループ(当行、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
なお、当行グループは当連結会計年度より、単一セグメントに変更しており、以下の金額は総合金融サービス業に属するものであります。
当連結会計年度の当行及び連結子会社8社の連結ベースでの業績は、次のとおりとなりました。
損益状況につきましては、経常収益は、貸出金利息が増加したことなどから、前年度比39億7百万円増加して、457億90百万円となりました。また、経常費用は、国債等債券売却損が増加したことなどから、前年度比88億97百万円増加して465億45百万円となりました。
したがいまして、経常損益は、前年度比49億89百万円減少して7億54百万円の損失となりましたが、特別利益として負ののれん発生益46億58百万円を計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度比18億86百万円増加して、44億40百万円となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動により1,865億37百万円増加し、投資活動により1,112億円増加し、財務活動により17億64百万円減少し、この結果、現金及び現金同等物は2,959億63百万円の増加となり、期末残高は1兆1,992億10百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動においては、預金及び借用金の増加による収入が、コールマネー等の減少による支出を上回ったことを主因に、1,865億37百万円の収入となりました。また、前年度比では、2,973億7百万円の収入の減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動においては、有価証券の売却・償還が取得を上回ったことに加え、株式会社福邦銀行の連結子会社化による現金等の増加もあり、1,112億円の収入となりました。また、前年度比では、1,649億67百万円の収入の増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動においては、配当金の支払及び自己株式の取得等により、17億64百万円の支出となりました。また、前年度比では、7億88百万円の支出の増加となりました。
① 国内業務・国際業務部門別収支
資金運用収支は、資金運用収益が270億26百万円、資金調達費用が82百万円で269億43百万円の利益となりました。役務取引等収支は、役務取引等収益が82億12百万円、役務取引等費用が28億2百万円で54億9百万円の利益となりました。その他業務収支は、その他業務収益が87億30百万円、その他業務費用が120億33百万円で33億3百万円の損失となりました。
(注) 1 国内業務部門は当行及び国内に本店を有する連結子会社(以下、「国内連結子会社」という。)の円建取引、国際業務部門は当行及び銀行業を営む連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を控除して表示しております。
3 資金運用収益及び資金調達費用の相殺消去額は、当行の国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。
4 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (表示方法の変更)」に記載のとおり、前連結会計年度の計数の組替えを行っております。
② 国内業務・国際業務部門別役務取引の状況
役務取引等収益は82億12百万円となり、役務取引等費用は28億2百万円となりました。
(注) 1 国内業務部門は当行及び国内連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行及び銀行業を営む連結子会社の
外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めて
おります。
2 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (表示方法の変更)」に記載のとおり、前連結会計年度の計数の組替えを行っております。
③ 国内業務・国際業務部門別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1 国内業務部門は当行及び国内連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行及び銀行業を営む連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
3 定期性預金=定期預金+定期積金
④ 国内業務・国際業務部門別貸出金残高の状況
a 業種別貸出状況(末残・構成比)
(注) 国内業務部門は当行及び国内連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行及び銀行業を営む連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
b 外国政府等向け債権残高(国別)
該当ありません。
⑤ 国内業務・国際業務部門別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
(注) 1 国内業務部門は当行及び国内連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行及び銀行業を営む連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
自己資本比率は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年(2006年)金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。また、オペレーショナル・リスク相当額に係る額の算出においては、2022年3月31日から基礎的手法を採用しております。なお、2021年3月31日は粗利益配分手法を採用しております。
(単位:億円、%)
(単位:億円、%)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年(1998年)法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年(1948年)法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
「生産、受注及び販売の状況」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
当行グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に当たっては、連結財務諸表に含まれる金額が、将来事象の結果に依存するために確定できない場合又は既に発生している事象に関する情報を適時に入手できないために確定できない場合等に、会計上の見積り及び仮定設定を行わなければなりません。当行グループは、過去の実績や状況を分析し合理的であると考えられる様々な要因を考慮して見積りや判断を行い、その結果が、連結財務諸表における資産・負債及び収益・費用の計上金額の基礎となります。当行グループは、連結財務諸表に含まれる会計上の見積り及び判断の適切性、必要性に対して、継続して評価を行っておりますが、実際の結果は、見積りに特有の不確実性があるために、これら見積り時の計上金額と異なる結果となる可能性があります。
当行グループは、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成において使用される見積りと判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
当行グループは、適切な償却・引当を実施するための準備作業として、自己査定を実施しております。自己査定とは、金融機関が信用リスクを管理するための手段であり、当行グループが保有する全資産の実態を、自己責任原則のもと自ら査定し、回収の危険性又は毀損の危険性の度合いに従って分類区分するプロセスであります。当行グループは、この自己査定の結果に基づき、期末現在の債権を、正常先債権、要注意先債権、破綻懸念先債権、実質破綻先債権及び破綻先債権の5つに区分し、それぞれの区分に応じて、貸倒等の実態を踏まえ債権の将来の予想損失額等を適時かつ適切に見積ることにより、信用リスクの程度に応じた貸倒引当金を計上しております。
さらに、当連結会計年度より、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に加え、急激な経済環境の悪化等による信用リスクが高まることを想定しております。当行においては、要管理先以外の要注意先債権のうち、要管理先相当の支援を必要とする債務者に対する債権については、経済環境の悪化等の影響が大きいとの仮定の下、当該債権に要管理先債権相当の予想損失額を見込んで計上しております。
なお、貸出先等の財政状態が当初予想した範囲以上に悪化し、その支払能力が低下した場合には、貸倒引当金の積増しが必要となる可能性があります。
当行グループは、将来の合理的な期間内の課税所得に関する見通しをはじめとする様々な予測・前提に基づき、将来の税金負担額を軽減する効果を有していると判断した将来減算一時差異について、繰延税金資産を計上しております。
繰延税金資産の計上に関する判断は、毎決算期末時点において実施しておりますが、実際の課税所得の推移等により、前連結会計年度に計上した繰延税金資産の一部、又は全額の回収ができないと判断した場合には、当行グループの繰延税金資産を取り崩し、同額を費用として計上することとなります。また、将来の課税所得は十分見込めるとしても、期末時点において、将来の一定の事実の発生が見込めないこと又は当行グループによる将来の一定の行為の実施についての意思決定又は実施計画等が存在しないことにより、将来の税金負担額の軽減の要件を充足することが見込めない場合には、同様に当行グループの繰延税金資産を取り崩し、同額を費用として計上することとなります。
当行グループは、金融機関として一定の運用収益を確保していくため、有価証券を保有しております。これらの有価証券には市場価格又は合理的に算定された価額のある有価証券と市場価格のない株式が含まれます。当行グループでは、市場価格又は合理的に算定された価額のある有価証券の時価が取得原価に比べて著しく下落しており、時価が取得原価まで回復する見込みがないものと判断したものについては、当該時価をもって連結貸借対照表価額とするとともに、評価差額を当該連結会計年度の損失として費用処理しております。また、市場価格のない株式において、当該株式の発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、相当の減額を行い、同様に評価差額を当該連結会計年度の損失として費用処理しております。
将来の市況悪化や投資先の業績不振等により、現在の帳簿価額に反映されていない損失又は帳簿価額の回収不能が発生した場合には、追加的な減損処理が必要となる可能性があります。
当行グループは、従業員の退職給付に備えるため、連結会計年度末における退職給付債務の見込額に基づき、退職給付に係る負債を計上しております。退職給付費用及び退職給付債務は、割引率、予定昇給率、退職率及び死亡率等の数理計算において用いる前提条件に基づいて算出されております。
実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は数理計算上の差異あるいは過去勤務費用として累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
当行グループは、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった固定資産の帳簿価額を、回収可能価額まで減額する会計処理を適用しております。
同会計処理の適用に当たっては、営業活動から生ずる損益の継続的低下や地価の著しい下落等によって減損の兆候が見られる場合に減損の有無を検討しております。減損の検討には将来キャッシュ・フローの見積額を用いており、減損の認識が必要と判断された場合には、帳簿価額が回収可能価額を上回る金額を減損しております。なお、回収可能価額は将来キャッシュ・フローの見積額の現在価値、又は正味売却価額のいずれか高い金額によって決定しております。
将来の営業活動から生ずる損益の悪化、使用範囲又は方法についての変更、経営環境の著しい悪化、市場価格の著しい下落等により減損の認識が必要となった場合、また、見積りの前提条件の変更等により将来キャッシュ・フローの見積額が減少することとなった場合には、追加的な減損処理が必要となる可能性があります。
(注)1 偶発損失引当金繰入額等には、信用保証協会責任共有制度負担金を含んでおります。
2 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (表示方法の変更)」に記載のとおり、前連結会計年度の計数の組替えを行っております。
a 連結業務粗利益(資金運用収支+役務取引等収支+その他業務収支)
・資金運用収支
資金運用収益は、有価証券利息配当金が減少したものの、株式会社福邦銀行の連結子会社化に伴い、貸出金利息収入が増加したことから、前年度比20億27百万円増加しました。資金調達費用は、外貨の調達コストの減少により前年度比1億64百万円減少しました。資金運用収支は前年度比21億92百万円増加して269億43百万円の収益となりました。
日銀のマイナス金利施策による低金利環境が依然として続いておりますが、中小企業等に対して事業性理解に基づく適切かつ積極的な資金支援をスピード感をもって行っており、新型コロナウイルス感染症の影響を受けられたお客さまへの支援を継続して取り組みました。今後も引き続き適切かつ積極的な資金支援を強化し、お客さまの課題解決及び成長支援を行っていくことで、当行グループの収益確保につなげてまいります。一方、有価証券利息配当金につきましては、償還や売却に伴う外国証券及び投資信託の運用残高減少を要因に前期比6.6%の減少となっております。今後も日米欧の金融政策の動向等、金融市場環境を注視しつつ、効率的な運用に努めてまいります。
・役務取引等収支
役務取引等収支は、株式会社福邦銀行の連結子会社化による影響や、投資信託関係手数料の増加により前年度比2億43百万円増加して54億9百万円の収益となりました。
役務取引等収支の増加は、本部コンサルティング人員の増強及び営業店と本部の連携強化を推し進めることで、コンサルティング機能の強化に取り組んだ結果であります。今後も法人のお客さまには、事業性理解を通じた適切かつ積極的な本業支援を、個人のお客さまには、お客さま理解の実践により、お客さまを起点とした営業活動の実践等、コンサルティング機能を銀行グループとして更に強化し、市場環境の影響を受けない手数料収入の確保につなげてまいります。
・その他業務収支
債券関係損益は国債等債券の売買損益の悪化により、その他業務収支は前年度比20億76百万円減少して33億3百万円の損失となりました。
以上の結果、連結業務粗利益は、前年度比3億59百万円増加して290億49百万円となりました。
b 営業経費
株式会社福邦銀行の連結子会社化に伴い、同行の下半期分の営業経費が加算されたことから、前年度比25億97百万円増加して257億91百万円となりました。
c 貸倒償却引当費用
貸倒償却引当費用は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた取引先に対し継続的な支援を可能にするための予防的な引当を行ったことにより、一般貸倒引当金繰入額が増加したことなどから、前年度比20億57百万円増加して41億11百万円となりました。
d 株式等関係損益
株式等関係損益は、株式等償却が増加したことなどから、前年度比6億28百万円減少して3億58百万円の損失となりました。
e 経常利益又は経常損失
以上の結果、経常損益は、前年度比49億89百万円減少して7億54百万円の損失となりました。
f 特別損益
負ののれん発生益の計上により、特別損益は、前年度比38億24百万円増加して38億52百万円の利益となりました。
g 法人税等調整額
貸倒引当金の増加等により繰延税金資産が増加したことから、法人税等調整額は前年度比8億78百万円減少し△8億75百万円となりました。
h 親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度比18億86百万円増加して44億40百万円となりました。
③ 当連結会計年度の財政状態の分析
a 預金・譲渡性預金
譲渡性預金を含めた預金等は、個人預金、法人預金ともに順調に推移したことから、前連結会計年度末比5,448億円増加して当連結会計年度末残高は3兆3,197億円となりました。
預り資産に関しては、公共債は前連結会計年度末比67億円減少し、投資信託は前連結会計年度末比66億円増加し、個人年金保険等は前連結会計年度末比9億円減少しました。今後も、お客さま本位の資産形成支援態勢を強化することで、お客さまとの長期的な信頼関係の構築に注力してまいります。
(預金の残高(末残))
(預り資産の残高(末残))
b 貸出金
貸出金は、「企業理念」の実現に向け、多様な資金ニーズに応えた結果、消費者ローンを含む中小企業等向け貸出が順調に推移したことから、前連結会計年度末比3,479億円増加して当連結会計年度末残高は2兆1,381億円となりました。
(貸出金の残高(末残))
c 有価証券
有価証券は、市場動向を注視しつつ運用管理に努めた結果、前連結会計年度末比229億円増加して当連結会計年度末残高は7,483億円となりました。
(有価証券の残高(末残))
d 不良債権額
当行グループのリスク管理債権の合計は、前連結会計年度末比109億98百万円増加して375億4百万円となりました。総与信残高に占める割合は、前連結会計年度末比0.27ポイント増加して1.71%となりました。
(リスク管理債権の状況)
e 繰延税金資産
繰延税金資産については、貸倒引当金に係るものが大部分を占めております。当連結会計年度においては、貸倒引当金の増加により繰延税金資産が増加したことから、繰延税金資産と繰延税金負債の差額は34億89百万円増加して、純額で14億66百万円の繰延税金資産となりました。
(繰延税金資産及び繰延税金負債の合計額)
④ 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析
営業活動によるキャッシュ・フローは、預金及び借用金の増加による収入が、コールマネー等の減少による支出を上回ったことを主因に、1,865億37百万円の収入となりました。また、前年度比では、預金及び借用金の増加額が前年度を下回ったことを主因として、2,973億7百万円の収入の減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却・償還が取得を上回ったことに加え、株式会社福邦銀行の連結子会社化による現金等の増加もあり、1,112億円の収入となりました。また、前年度比では、株式会社福邦銀行の連結子会社化による現金等の増加及び有価証券の取得による支出の減少を主因に、1,649億67百万円の収入の増加となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払及び自己株式の取得等により、17億64百万円の支出となりました。また、前年度比では、自己株式の取得による支出が増加したことを主因に、7億88百万円の支出の増加となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前年度比2,959億63百万円増加して1兆1,992億10百万円となりました。
当行グループの収益の根源となる貸出金や有価証券の運用資金については、大部分をお客さまからの預金にて調達しており、必要に応じて日銀借入金や金融市場から資金調達を行っております。
なお、当面の設備投資、成長分野への投資並びに株主還元等は自己資金で対応する予定であります。
(連結キャッシュ・フローの状況)
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の(経営方針)をご参照ください。
当行は、2021年5月14日に株式会社福邦銀行との間において締結した資本業務提携契約に基づき、2021年10月1日付けで、株式会社福邦銀行が実施した普通株式による第三者割当増資の引受けを行い、連結子会社といたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の(企業結合等関係)をご参照ください。
該当事項はありません。