文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当行グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当行グループは、伝統ある近江商人の商人道徳である「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」の精神を継承した行是「自分にきびしく 人には親切 社会につくす」をCSR(企業の社会的責任)の原点とし、CSR憲章(経営理念)に掲げた「地域社会」「役職員」「地球環境」との「共存共栄」の実践に努めることを通じて、企業価値の向上に取り組んでおります。
上記の経営方針に基づき、現状認識及び目指すべき地域社会の姿としては以下のとおり考えております。
①現状認識
「SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)」
新型コロナウイルス感染症の感染拡大や気候変動リスクへの対応、米中対立やウクライナ危機など世界の潮流を明らかに変え、歴史に刻まれる出来事が相次ぐなか、先行きの見通しは難しくなり、不確実性が高まっております。このような環境のなか、社会と経済のデジタル化や脱炭素社会への移行など変革の流れは一気に加速いたしました。
将来の予測が困難な状況においては、ビジネスチャンスとリスクを見極めて企業を変革することが必要となります。SXとは、企業のサステナビリティと社会のサステナビリティの両立を図ることであります。経営環境が変化する中においても、企業の「稼ぐ力」を維持することが必要であり、中長期の視点で「社会のサステナビリティ」を経営戦略に取り入れることでビジネスモデルをより強固にし、新たなビジネスチャンスを生み出すことができます。そして、SXをより強力に推進していくためには、変化に対応して変革する能力「ダイナミック・ケイパビリティ(企業変革力)」が重要となります。
経済環境は持ち直しの傾向も出てきておりますが、日本は世界に先駆けて人口減少や人口構造の変化が進む「課題先進国」であり、これまで誰も経験したことのない未知の経済環境に足を踏み入れております。銀行業界では、低金利による収益力の低下、デジタライゼーションの急速な進行などにより、持続可能なビジネスモデルの再構築が喫緊の課題となっております。地方銀行の経営も過去に例のない歴史的な転換期を迎えており、経済発展や人々の暮らし、守るべき地球の営みを未来につなげ、持続可能な社会の実現に向けたビジネスモデルの構築が求められております。
②目指すべき地域社会の姿
「自分らしく未来を描き、誰もが幸せに暮らせる社会」
このような考えのもと、第7次中期経営計画((2)「中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標」に詳細を記載しております。)については、私たちが目指すべき地域社会の姿をビジョンに掲げ、そこから現在に向けてバックキャスティングする方法で策定いたしました。目指すべき地域社会の姿「自分らしく未来を描き、誰もが幸せに暮らせる社会」は、不変の精神である行是(「自分にきびしく 人には親切 社会につくす」)とCSR憲章(経営理念…「地域社会」「役職員」「地球環境」との「共存共栄」)が実現された世界観をより具体的に表したもので、SDGsの世界観とも軌を一にしております。
お取引先や地域社会がSustainableであってこそ、当行もSustainableになることができます。すなわち、地域の皆さまが安心して生活できるインフラとして機能し、地域社会の持続的発展に尽くし、地域の明るい未来を支えていくことが、当行が持続的成長をしていくために不可欠であると考えております。その使命を全うするために、自らを「課題解決型金融情報サービス業」へと進化させ、SDGsをビジネスにつなげ、地域のSustainable Developmentに経営資源を集中いたします。
また、超長期を展望するビジョンとなることから、中期経営計画との間をつなぐ2030年のマイルストーン(指標)を設定しております。マイルストーンには、2017年11月に発表した「しがぎんSDGs宣言」の重点取組項目(ターゲット2030)である「地域経済の創造」「地球環境の持続性」「多様な人材の育成」 にそれぞれ対応した指標を設定しております。リンケージ(連関)するこれら3つの指標を統合的に推し進めていくことが、目指すべき地域社会の姿につながるものと考えております。
(注)2050年までに滋賀県における二酸化炭素の排出量を実質ゼロにする取り組み。滋賀県が主体となり、県民、
事業者等多様な主体と連携して取り組む「“しがCO2ネットゼロ”ムーブメント」に取り組んでおります。
(2) 中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標
2019年4月よりスタートした第7次中期経営計画(期間5年間:2019年4月~2024年3月)は、目指すべき地域社会の姿から遡って今取り組むべき課題を洗い出す「バックキャスティング」の視点で策定いたしました。
本中期経営計画において、当行の目指す姿は「Sustainability Design Company」といたしました。「従来の枠組み・発想を超える」との考えから「Bank」ではなく「Company」とするとともに、「お取引先や地域社会の持続可能な発展を企画して創る」との強い想いを込めました。また、メインテーマは、目指す姿にあわせて「未来を描き、夢をかなえる」といたしました。
なお、ビジネスモデルを大きく変えるためには、人材育成やIT投資等を通じた一段の生産性向上による体制強化が必要であり、計画期間は5年間としております。
第7次中期経営計画で目標とする経営指標及び2022年3月末時点の実績は下表のとおりであります。
■長期的挑戦指標
(3)気候変動への取り組み
異常気象による被害が増大するなど、気候変動をはじめとする地球環境の変化は、経済活動のみならず私たちの日常生活に大きな影響を及ぼしつつあり、人類共通の大きなリスクとなっております。こうした中、各国の政府や企業では化石燃料依存型社会・経済構造を見直し、脱炭素社会へ移行しようとする動きが加速しております。
当行は、2004年4月にスタートした中期経営計画より温室効果ガス排出量の削減目標を設定し、2007年4月には「地球環境との共存共栄」を掲げたCSR憲章(経営理念)を制定するなど、気候変動の原因となる地球温暖化への対応を重要な経営課題の一つと認識してまいりました。2020年10月に改定した環境方針では「気候危機への対応」として重要性を再認識し、金融の役割を通じて「経済と環境の好循環」を確立することで、持続可能な社会を創出するよう努めております。また、地方銀行で初めて商品化したサステナビリティ・リンク・ローンなど、ESGファイナンスで実績を挙げております。
さらに、当行は2018年7月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明し、株主・投資家をはじめとする幅広いステークホルダーの皆さまとのエンゲージメントにつなげることを目的として、2019年度版統合報告書からTCFD提言に基づく情報開示を実施しております。今後も情報開示の充実に努め、地域社会の脱炭素に向けた取り組みを牽引してまいります。
①ガバナンス(気候関連リスク及び機会に関するガバナンス)
上記の通り、当行では気候変動を含む環境・社会課題を経営上の重要事項として捉え、取締役会において議論し、経営戦略やリスク管理に反映しております。具体的な対応や取り組みは、取締役頭取を委員長として設置したサステナビリティ委員会で協議し、委員会での議論の内容は、少なくとも年1回の頻度で取締役会に報告されます。取締役会は、GHG排出削減の状況など、報告された内容に対し適切に監督する態勢を構築しております。
サステナビリティ委員会は、常勤役員、全部長、関連会社社長をメンバーとして年3回開催しております。委員会では、当行が優先して取り組む重要課題(マテリアリティ)の特定、サステナビリティビジョンの策定、サステナビリティ方針に基づく各部施策の検討、ISO14001に基づく環境目標の設定、TCFD提言に基づくシナリオ分析など、中長期的なESG 課題への対応方針や取組計画等を審議し、重要な事項については経営会議(常務会)や取締役会へ内容を報告しております。

②戦略
気候変動を含むリスク及び機会への対応を進めるため、「地域経済の創造」「地球環境の持続性」「多様な人材の育成」の3分野をマテリアリティとして特定し、持続可能な社会を目指す「サステナビリティビジョン(長期ビジョン)」を策定しております。
また、2020 年10 月には地域社会の持続可能性を重視した「サステナビリティ方針」を制定し、総合企画部内にサステナブル戦略室を設置するとともに、営業統轄部内にESGファイナンスの専門チームを発足させ、脱炭素社会の実現に向けてサステナブル・ファイナンス等を強化していく態勢の充実を図っております。
当行では、短期(5年)、中期(10年)、長期(30年)の時間軸で気候変動に伴うリスク(移行リスク・物理的リスク)と機会を1.5℃シナリオ及び4℃シナリオを前提に評価しております。認識した気候変動リスク及び機会については、CO2排出量削減に関する取り組みを進めているほか、投融資に係る戦略への反映を検討しております。
TCFD 提言における開示を推奨している炭素関連資産のうち、エネルギー及びユーティリティーセクター(電力、除く再エネ)向け与信が当行貸出金に占める割合は、2022年3月末時点で2.36%となっております。
今後は、他の炭素関連資産も含めた状況について把握するよう検討を進めてまいります。
シナリオ分析では、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)や国際エネルギー機関(IEA)等が公表している複数のシナリオを参照の上、パリ協定や2021年11月の国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)における合意内容等を踏まえ、2つのシナリオ分析を実施いたしました。与信コストの増加については、中長期的な取り組みにより低減を図ることが可能であることから、影響は限定的と考えられます。
<分析プロセス>
・セクター毎のリスク(移行リスク、物理的リスク)と機会を分析
・移行リスクのシナリオ分析対象セクターを決定
・移行リスク、物理的リスクともに分析対象に応じたシナリオを設定し、与信コストへの影響を分析
③リスク管理
当行は、気候変動に起因する移行リスク及び物理的リスクが、地球環境のみならず、地域経済や当行の事業運営、戦略、財務計画に重大な影響を与えることを認識しております。
当行のリスク管理においては、信用リスク、市場リスク、流動性リスク、風評リスクなどを総合的に評価しておりますが、今後も定期的にシナリオ分析を実施し、さまざまな前提条件のもとで気候変動が地域経済に及ぼす影響を把握し評価するとともに、統合的リスク管理の枠組みにおいて、そのリスクを管理する体制の構築に努めてまいります。(当行のリスク管理体制の概要については、2「事業等のリスク」に記載しております。)
また、認識したリスクに対しては、サステナビリティ方針において「脱炭素社会の実現」を掲げるだけでなく、ステークホルダーとのエンゲージメントを強化し、地域やお取引先の脱炭素に向けた取り組みを支援してまいります。
④指標と目標
地域やお取引先の持続可能な発展に向けた挑戦指標を次のように定めております。
環境負荷低減の目標を次のように定めております。 (Scope1, Scope2 基準)
※滋賀県における二酸化炭素の排出量を実質ゼロにする取り組み。滋賀県が中心となり、県民、事業者等多様
な主体と連携して取り組みを推進しております。
当行グループの基準年及び2022年3月期における温室効果ガス排出量は次の通りであります。
2013年度(基準年):9,245t
2022年3月期 :5,354t
なお、Scope3については計測方法を検討し、開示に向けた議論を行っております。
持続可能な社会の担い手となる多様な人材を育成するための挑戦指標を次のように定めております。
(4) 経営環境及び対処すべき課題
新型コロナウイルス感染症の影響長期化、ウクライナ危機による資源高、米国金利上昇等により幅広い産業で厳しい状況が続いております。企業活動や消費活動の本格的な回復に向けては時間を要するとみられる中、当行はお客さまの資金繰りや、経営支援・再生支援などの事業再構築支援に迅速かつ丁寧に対応しております。
人口減少や少子高齢化、都市と地方との格差問題、急速なデジタル化の進行などにより、日常の働き方や生活様式、社会や経済行為における価値観が変わる中、地方銀行の経営も変革(トランスフォーメーション)が求められております。つまり、従来型の発想や過去のビジネスモデルの延長線上に未来はなく、新たなビジネスモデルの構築が必要とされております。
当行は今年4月にプライム市場に上場し、来年10月1日には創立90周年を迎えます。来たる100周年に向け、持続可能な発展を実現していくため、自己の組織の「強み」を生かした新ビジネスを創出しながら営業力をより高め、一方で生産性向上により財務基盤を固めることで、事業のサステナビリティ(持続可能性)につなげてまいります。そして、時流の変化に応じて、店舗ネットワークとデジタルを活用し、金融仲介機能の発揮に努め、お客さまのニーズや社会的要請に応えるサービス、付加価値を提供してまいります。
当行は第7次中期経営計画の実施により、自らが「課題解決型金融情報サービス業」へ進化し、SDGsをビジネスにつなげ、社会的課題解決により持続可能な社会の実現に取り組んでおります。そして、目指すべき地域社会の姿「自分らしく未来を描き、誰もが幸せに暮らせる社会」を創造していきたいと考えております。なお、この取り組みを完遂すべく第7次中期経営計画の最終年度までのキーワードを「未来につなげるSX」としております。
当行は持続可能な変革に向けて、地域、お客さまの成長を牽引し、CSR憲章(経営理念)に掲げる「地域社会」「役職員」「地球環境」との「共存共栄」を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスク及び管理体制は、以下のとおりであります。なお、記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(リスク管理体制の概要)
当行では、リスクを適切に管理することが経営の健全性を維持し、収益性を向上するための本質的な業務であるとの認識のもと、取締役会等において、リスク管理に関する基本方針を策定するとともに、経営に重要な影響を与える事項の報告を受ける体制としております。
また、リスク管理に関して議論する会議体としてALM委員会を定期的に開催し、各種リスクに関する報告を受けるとともに、当行全体のリスク管理の状況に係る問題点等について審議し、必要に応じて審議内容を取締役会へ報告する体制としております。(リスク管理体制図については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください)
(経営戦略とリスク管理)
当行は、銀行業を中心とした金融サービスを提供するため、様々な経営戦略を実施し、企業価値の向上を目指しております。その際、経営戦略や財務計画を達成するため、進んで引き受けようとするリスクの種類と水準を明確化し、それを共有・モニタリングするための枠組みである「リスク・アペタイト・フレームワーク」を導入しております。内外の環境変化や当行の課題、リスク・プロファイルに基づきリスク・テイク方針を定め、経営戦略と一体となったリスク管理を行っております。

また、サステナビリティの観点から、中長期的に企業価値に重大な影響をもたらす可能性があると考えられる事象を「リスクと機会」として捉え、「リスク・アペタイト・フレームワーク」を通じて経営陣が議論・共有することで、あらかじめ必要な対策を講じてリスクを抑制するとともに、当行の経営方針・目的と戦略・リスクの取り方が整合的であるか確認しております。
経営戦略の策定に際しては各種シミュレーションを実施しておりますが、様々な要因により戦略が奏功せず、想定していた結果をもたらさない可能性があります。また、リスク管理手法の一部には過去の市場動向や経験などに基づいているものがあることから、将来発生するリスクを正確に予測することができず、リスク管理が有効に機能しない可能性があります。
このような認識のもと、半期毎に経営戦略にあわせてリスク管理の方針を見直すとともに、リスク管理においては、特定の手法によらず個別様々な方法を用いることにより、戦略の実現と適切なリスク管理体制の構築に努めております。
(重要なリスクへの対応)
当行は地域金融機関として、地域の持続的発展を支える金融仲介機能を担っており、貸出金を中心とした信用リスクをその影響度から最も重要性のあるリスクと認識しております。また、当行は預金や借入金等で調達した資金を、貸出金や債券、株式等で運用することで得られる収入を主たる収益源としていることから、金利変動や株価変動などの市場リスクを負っております。
具体的には、一昨年から続く新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う取引先の経営状況悪化による当行の与信関係費用の増加(信用リスクの顕在化)や、地政学リスクの高まり・波及に伴う金融市場の混乱から有価証券運用における減損又は評価損の発生などの事象が当行の業績に影響を及ぼすおそれがあります。
このため当行では、取引先の実態把握に努め円滑な資金繰り支援に取り組んでいくほか、当行独自の内部格付制度を構築・活用するなどリスク管理の高度化に努めるとともに、統計的手法であるVaRを用いて、ある確率(信頼水準99%)のもと一定期間(例えば1年間)に被る可能性のある最大損失額(リスク量)を見積もり、把握しております。
これらのリスクが顕在化した場合に備え、当行では業務の継続性を確保する観点から、事業を行ううえで生じるリスクに対して、自己資本を業務部門別・リスクカテゴリー別に配賦し、リスク量が自己資本の範囲内に収まるよう業務運営を行っております。
(個別のリスク)
(1) 信用リスク
① 予想を上回る貸倒の発生
当行は、法的に経営破綻の事実が発生している債務者(以下「破綻先」という。)及びそれと同等の状況にある債務者(以下「実質破綻先」という。)以外の債務者に係る債権については、貸出先の状況に応じて、過去の一定期間における貸倒実績から算出した貸倒実績率等に基づき見積もった貸倒引当金を計上しております。
しかしながら、今後の景気の動向や貸出先の経営状況の変動によっては、実際の貸倒が当該見積りを大幅に上回り、多額の貸倒償却又は引当負担が発生し、当行の与信関係費用が増加する可能性があります。
② 担保価値の下落
当行は、破綻先・実質破綻先等に係る債権については、債権額から担保の評価額及び保証による回収が可能と認められる額を控除して貸倒引当金を計上又は債権額から直接減額(以下「部分直接償却」という。)しております。したがって、当行が貸出金等の担保として取得している不動産や有価証券などの担保価値が下落すると、貸倒引当金の積み増しや部分直接償却の追加が必要となり、当行の与信関係費用が増加する可能性があります。また、当行ではバランスシートの健全性の観点から、独自に不良債権のオフバランス化をはじめ、不良債権に対する処置や対応を進めております。この過程において、不良債権を想定外の時期若しくは方法により、又は想定を超えるディスカウント幅で売却するなどした場合には、多額の償却が発生し、当行の与信関係費用が増加する可能性があります。
③ 貸出先への対応
当行の取引先の中には、当該企業の属する業界が抱える固有の事情等の影響を受けている企業がありますが、内外の経済環境及び特定業種の抱える固有の事情等の変化により、当該業種に属する企業の財政状態が悪化する可能性があります。
また、当行は、回収の効率・実効性その他の観点から、貸出先に債務不履行等が生じた場合においても、当行が債権者として有する法的な権利のすべてを必ずしも実行せず、これらの貸出先に対して債権放棄又は追加貸出を行って支援をすることもあり得ます。このような貸出先の信用状況の悪化や支援により、当行の与信関係費用が増加する可能性があります。
④ 権利行使の困難性
不動産市場における流動性の欠如又は価格の下落、有価証券の価格の下落等の事情により、担保権を設定した不動産若しくは有価証券を換金し、又は貸出先の保有するこれらの資産に対して強制執行することが事実上できず、当行の与信関係費用が増加する可能性があります。
⑤ 地域への依存
当行は、滋賀県を中心とした近畿圏並びに東京・東海地区を営業基盤としていることから、地域経済が悪化した場合には、信用リスクが増加するなどして当行の業績に影響を及ぼす可能性があるほか、業容の拡大を図れない可能性があります。
(2) 市場リスク
① 金利変動に関するリスク
当行の主たる収益源は、預金等による資金調達と貸出金や有価証券を中心とした資金運用による利鞘収入(資金利益)であります。これらの資金調達・運用に適用される金利は、契約時点、あるいは変動金利型の場合は契約後の予め定められた金利更改時点の約定期間別(1カ月、3カ月、1年等)の市場金利を基準に決定されますので、金融政策の変更あるいは当行の資金調達・運用の期間毎の残高構成によっては、金利変動が当行の収益にとってマイナスに作用する可能性があります。
また、当行では、資金運用の相当部分を国債、地方債等の債券で運用(会計上は「その他有価証券」に分類)しておりますが、金利の上昇(すなわち債券価格の下落)は、期末時点の時価評価により評価益の減少又は評価損の発生を通じて、当行の自己資本比率の低下を招くおそれがあります。
② 保有株式の株価下落リスク
当行は、市場性のある株式を相当額保有しておりますが、大幅な株価下落が発生した場合には、当行が保有する株式に減損又は評価損が発生し、当行の業績に影響を及ぼすとともに、自己資本比率の低下を招くおそれがあります。
③ 為替リスク
当行は、資産及び負債の一部を外貨建てとしておりますが、為替相場の不利な変動によって当行の業績に影響を及ぼすとともに、自己資本比率の低下を招くおそれがあります。
(3) 流動性リスク
① 資金繰りリスク
経営環境の大きな変化や当行の信用力の低下等により、必要な資金が確保できず資金繰りが悪化したり、あるいは通常より著しく不利な条件での資金調達を余儀なくされることで、当行の信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 市場流動性リスク
保有する有価証券等の売買において、市場の混乱等により取引ができなくなったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることで、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 外貨流動性リスク
当行は、収益機会拡大のため、外貨預金に加えコール市場やレポ市場から外貨資金を調達し、貸出金や有価証券投資等の運用を行っております。市場変動等により外貨の調達コストが上昇すると、収益の縮小や通常より著しく不利な条件での資金調達を余儀なくされることで、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 自己資本比率規制等に関するリスク
当行は、海外営業拠点を有しておりますので、連結自己資本比率及び単体自己資本比率は「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第19号)に定められた国際統一基準に基づく規制を満たす必要があります。
他にレバレッジ比率(自己資本比率規制の補完指標)や流動性カバレッジ比率・安定調達比率(流動性にかかる健全性の基準指標)においても最低水準が定められております。当行がこれらの比率を下回った場合には、社外流出の制限、あるいは業務の全部又は一部の停止等を含む様々な命令を受けることとなり、その結果、業務運営に影響を及ぼす可能性があります。
また、当行が業務を行うにあたっては当該規制のほか、様々な法律、規制、政策、実務慣行、会計制度及び税制等を適用しております。これらが将来において変更された場合、若しくは新たな規制等が導入された場合に、その内容によっては、当行の業績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当行の自己資本比率に影響を及ぼす要因には以下のものが含まれます。
・与信関係費用の増加による自己資本の毀損
・有価証券ポートフォリオの価値の低下
・退職給付債務の増加による自己資本の減少
・劣後債務の調達の困難化
・繰延税金資産の計上にかかる制限
・将来の自己資本比率の算定基準が変更されることにより、自己資本比率が変動する可能性
・債務者及び株式・債券等の発行体の信用力悪化による信用リスクアセット及び期待損失の増加
・本項記載のその他の不利益な展開
(5) オペレーショナル・リスク
① 事務リスク
当行では、堅確な事務が信用の基本であることを認識し、各業務の事務取扱要領を定め、本部の事務指導などにより事務品質の向上と牽制・検証機能の強化に努めております。しかし、仮に銀行業務運営の過程で故意又は過失による重大な事務事故等が発生した場合には、当行の信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 情報漏洩リスク
当行では、個人情報保護方針を制定するとともに、情報管理の規程等を整備し、また、情報セキュリティ委員会を設置して厳正な情報管理に努めております。しかし、万一情報の漏洩・紛失が発生したり、不正利用された場合等には、当行の信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ システムリスク
当行は、コンピュータシステムの安全稼動及びシステムに関する情報保護と安全な利用に万全を尽くしております。しかしながら、想定外のコンピュータシステムの障害や誤作動、不正使用等の発生、また重要なシステムの新規開発・更改等により重大なシステム障害が発生した場合には、当行の信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 法務リスク
取引の法律関係の不確実性によって発生するリスクや将来的な法令等の変更によって、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 人的リスク
当行は、多数の職員を雇用しており、有能な人材の確保や育成に努めておりますが、十分な人材の確保・育成ができない場合には、当行の競争力や効率性が低下し、業績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、人事処遇や勤務管理などの人事労務上の問題等に関連する訴訟等が発生した場合、当行の信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) その他
① 金融犯罪に係るリスク
キャッシュ・カードの偽造・盗難や振り込め詐欺、あるいはインターネットバンキングを標的とした預金の不正な払戻し等の金融機関を狙った犯罪が多発しております。また、外部からのサイバー攻撃や不正アクセス、コンピュータウィルス感染等により、情報の流出や情報システム等の誤作動が生じる可能性があります。
このような状況を踏まえ、当行では、金融犯罪による被害発生を未然に防止するため、セキュリティー強化に向けた取り組みを行っております。しかしながら、高度化する金融犯罪の発生により、被害に遭われたお客さまに対する補償や、新たな未然防止対策に係る費用等経費負担の増大、又は信用の失墜等により、当行の業績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② マネー・ローンダリング、テロ資金供与及び拡散金融に係るリスク
当行では、マネー・ローンダリング、テロ資金供与及び拡散金融防止のための態勢整備を経営上の重要な課題と位置づけ、リスクベース・アプローチに基づく適切な管理態勢の構築に取り組んでおります。しかしながら、何らかの原因により不正送金等を未然に防止することができなかった場合には、当行の信用や業績、業務運営に影響を及ぼす可能性があります。
③ コンプライアンス・リスク
当行は、各種法令等が遵守されるよう役職員にコンプライアンスを徹底しておりますが、万一法令等が遵守されなかった場合、あるいは、社会規範から逸脱した行為が顕在化する(コンダクト・リスク)ことにより、当行の信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 感染症の流行に係るリスク
新型コロナウィルスや新型インフルエンザ等感染症の流行によって、当行役職員の感染者が増加する等により、業務継続に支障をきたしたり、さらには影響が経済・市場全体に波及し、当行の信用リスク、市場リスク、流動性リスクが増加する、あるいは当該リスクが顕在化することにより、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 風評リスク
当行に対する中傷や風評等が流布し拡大した場合、当行の信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 気候変動に係るリスク
異常気象による洪水など自然災害の激甚化、あるいは災害の発生頻度の増加による取引先の事業停滞や当行担保物件の毀損等が当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、脱炭素社会への移行に伴う政策や規制対応が取引先の事業や業績に及ぼす影響により、当行の信用や業績にも影響が及ぶ可能性があります。
⑦ 災害等に係るリスク
地震等の自然災害や停電等の社会インフラの障害、あるいはテロや犯罪等で、当行の役職員や店舗等の施設及び取引先が被害を受けることにより、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 業務範囲拡大・業務委託に伴うリスク
当行は、法令等の規制緩和に伴い、新たな収益機会を得るために業務範囲を拡大することがあります。
当行が業務範囲を拡大することに伴い、新たなリスクに晒されるほか、当該業務の拡大が予想通りに進展せず、当初想定した結果をもたらさない可能性があります。
また、効率的な業務運営を行うため、当行の業務の一部を他社に委託する場合があります。
当行業務の委託先において、委託した業務に係る事務事故、システム障害、情報漏洩等の事故が発生した場合に、当行の信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 競争に関するリスク
金融制度の規制緩和の進展に伴い、銀行・証券・保険などの業態を越えた競争や他業種から金融業界への参入などにより、金融業界の競争は一段と激化しております。その結果、当行が他金融機関等との競争において優位性を得られない場合、当行の業績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 退職給付債務に係るリスク
当行の退職給付費用及び債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の前提条件に基づいて算出しておりますが、市場環境の急変等により、実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件に変更があった場合には、退職給付費用及び債務が増加する可能性があります。
⑪ 固定資産の減損に係るリスク
当行は、営業拠点等の固定資産を保有しておりますが、今後の経済環境や不動産価格の変動あるいは当該固定資産の用途変更等によって、当該固定資産の収益性が低下し、減損損失が発生した場合には、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当行グループ(当行、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における我が国経済は、内外における新型コロナウイルス感染症の影響などから一部に弱めの動きがみられるものの、基調としては持ち直しております。製造業の景況感は、ウクライナ危機による地政学リスクの高まりや資源価格の高騰により押し下げられております。一方で、非製造業の景況感は新型コロナウイルス感染症の影響でサービス業が大幅に落ち込んだものの、まん延防止等重点措置の解除により宿泊・飲食サービス業においては改善が見込まれております。
滋賀県内における製造業の生産活動は、自動車関連産業などで弱い動きが続いているものの、一部の業種で回復に向けた動きがみられます。需要面では、ほとんどの品目で伸び悩みが続いており、特に耐久消費財の低迷が続いております。一方、民間設備投資と公共投資は大幅な増加となったものの、住宅投資は大幅な減少となり、県内景気全体として足踏み状態が続いております。
このような状況のなか、当行は、企業価値・存在価値をさらに高めるため、2019年度より第7次中期経営計画「未来を描き、夢をかなえる」(期間:5年間:2019年4月~2024年3月)をスタートし、グループの総力をあげて、「お取引先や地域社会の持続可能な発展を企画して創る、従来の枠組み・発想を超える」という強い想いを込めた「Sustainability Design Company」の実現に向けて取り組んでおります。そして、この取り組みを完遂すべく第7次中期経営計画の最終年度までのキーワードを「未来につなげるSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)」といたしました。
第7次中期経営計画3年目となる当連結会計年度の財政状態・経営成績は、以下のとおりとなりました。
財政状態につきましては、総資産残高は7,537,956百万円で前連結会計年度末に比べ255,791百万円の減少となりました。資産項目の主要な勘定残高は、有価証券が1,511,864百万円(前連結会計年度末比74,642百万円の減少)、貸出金が4,064,683百万円(同62,984百万円の増加)であります。
一方、負債の部の合計は7,073,742百万円で前連結会計年度末に比べ224,536百万円の減少となりました。
負債項目の主要な勘定残高は、預金が5,611,084百万円(前連結会計年度末比212,232百万円の増加)、譲渡性預金が41,880百万円(同7,679百万円の減少)、コールマネー及び売渡手形が145,809百万円(同370,267百万円の減少)、債券貸借取引受入担保金が185,680百万円(同86,974百万円の減少)、借用金が936,840百万円(同37,785百万円の増加)であります。
純資産の部の合計は464,214百万円で前連結会計年度末に比べ31,254百万円の減少となりました。
これは、利益剰余金が前連結会計年度末比15,800百万円増加した一方で、その他有価証券評価差額金が同46,218百万円減少したことが主因であります。
経営成績につきましては、経常収益は、株式売却益の増加を主因としたその他経常収益の増加等により前連結会計年度比12,591百万円増収の98,306百万円となりました。一方、経常費用は、次世代基幹系システム関連投資を主因とした営業経費の増加等があったものの、貸倒引当金繰入額の減少等を主因としたその他経常費用の減少等により、前連結会計年度比337百万円減少の74,307百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度比12,929百万円増益の23,999百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比6,267百万円増益の17,715百万円となりました。
また、包括利益は、その他有価証券評価差額金の減少を主因として、前連結会計年度に比べ149,352百万円減少して△26,692百万円となりました。
なお、当行グループは、銀行業の単一セグメントであるため、セグメントの業績は記載しておりません。
当行グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは以下の通りであります。
営業活動によるキャッシュ・フローにおいては、コールマネーが減少したこと等により△278,958百万円と、前連結会計年度に比べ1,519,376百万円の収入の減少となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却及び償還による収入が有価証券の取得による支出を上回り21,823百万円と、前連結会計年度に比べ149,698百万円の収入の増加となりました。さらに、財務活動によるキャッシュ・フローは、株主還元のための自己株式の取得による支出が増加したことにより4,483百万円の支出となりました。なお、前連結会計年度との比較では、前連結会計年度に新株予約権付社債の償還(21,392百万円)があったこと等により、前連結会計年度に比べ29,853百万円の支出の減少となりました。
これらの結果、現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ261,618百万円減少し、当連結会計年度末は1,750,676百万円となりました。
(参考)
当連結会計年度の資金運用収支は、国内では前連結会計年度と比べ2,465百万円増加し46,445百万円、海外では同184百万円増加し337百万円、合計では同2,650百万円増加し46,783百万円となりました。また、信託報酬は合計で前連結会計年度と比べ1百万円減少し0百万円、役務取引等収支は合計で同1,296百万円増加し13,273百万円、その他業務収支は合計で同572百万円減少し380百万円となりました。
(注) 1 「国内」とは、当行(海外店を除く)及び連結子会社であります。なお、特別国際金融取引勘定分は国内に含めております。(以下、同。)
2 「海外」とは、当行の海外店であります。
3 資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度3百万円、当連結会計年度2百万円)を控除して表示しております。
4 資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内と海外の間の資金貸借の利息であります。
国内では、当連結会計年度の資金運用勘定平均残高は貸出金を中心に7,047,372百万円となり、利回りは0.70%となりました。一方、資金調達勘定平均残高は預金等を中心に6,898,315百万円、利回りは0.04%となりました。前連結会計年度との比較では、資金運用勘定平均残高は1,533,993百万円の増加で利回りは0.15%の低下、資金調達勘定平均残高は579,337百万円の増加で利回りは0.01%の低下となりました。
海外では、当連結会計年度の資金運用勘定平均残高は有価証券を中心に45,561百万円となり、利回りは1.06%となりました。一方、資金調達勘定平均残高は預金等で45,442百万円となり、利回りは0.32%となりました。前連結会計年度との比較では、資金運用勘定平均残高は11,692百万円の増加で利回りは0.14%の低下、資金調達勘定平均残高は11,424百万円の増加で利回りは0.42%の低下となりました。
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については期首・期末残高の平均を利用しております。
2 「国内」とは、当行(海外店を除く)及び連結子会社であります。
3 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度963,247百万円、当連結会計年度42,760百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度14,347百万円、当連結会計年度14,542百万円)及び利息(前連結会計年度3百万円、当連結会計年度2百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
4 ( )内は、国内と海外の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
(注) 1 平均残高は、日々の残高の平均に基づいて算出しております。
2 「海外」とは、当行の海外店であります。
3 ( )内は、国内と海外の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
(注) 1 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度963,247百万円、当連結会計年度42,760百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度14,347百万円、当連結会計年度14,542百万円)及び利息(前連結会計年度3百万円、当連結会計年度2百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
2 国内と海外の間の資金貸借の平均残高及び利息は、相殺して記載しております。
当連結会計年度の役務取引等収益は、預金・貸出業務、為替業務、カード業務、投資信託・保険販売業務を中心としておりますが、国内と海外の合計で前連結会計年度に比べ826百万円増加し17,366百万円となりました。また、役務取引等費用は合計で前連結会計年度に比べ470百万円減少し4,092百万円となりました。
(注) 1 「国内」とは、当行(海外店を除く)及び連結子会社であります。
2 「海外」とは、当行の海外店であります。
(注) 1 「国内」とは、当行(海外店を除く)及び連結子会社であります。
2 「海外」とは、当行の海外店であります。
3 ① 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
② 定期性預金=定期預金+定期積金
(注) 1 「国内」とは、当行(海外店を除く)及び連結子会社であります。
2 「海外」とは、当行の海外店であります。
「外国政府等」とは、外国政府、中央銀行、政府関係機関又は国営企業及びこれらの所在する国の民間企業等であり、「銀行等金融機関の資産の自己査定並びに貸倒償却及び貸倒引当金の監査に関する実務指針」(日本公認会計士協会銀行等監査特別委員会報告第4号 令和2年10月8日)に規定する特定海外債権引当勘定を計上している国の外国政府等の債権残高を掲げることとしておりますが、前連結会計年度末(2021年3月31日)、当連結会計年度末(2022年3月31日)とも、該当事項はありません。
(注) 1 「国内」とは、当行(海外店を除く)及び連結子会社であります。
2 「海外」とは、当行の海外店であります。
3 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
連結会社のうち、「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む会社は、当行1社であります。
① 信託財産の運用/受入状況(信託財産残高表)
(注) 共同信託他社管理財産については、前連結会計年度(2021年3月31日)及び当連結会計年度(2022年3月31日)のいずれも取扱残高はありません。
② 元本補填契約のある信託の運用/受入状況(期末残高)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
当行は、国際統一基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては基礎的内部格付手法を、また、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては粗利益配分手法を採用しております。なお、当行はマーケット・リスク規制を導入しておりません。
また、自己資本比率の補完的指標であるレバレッジ比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準の補完的指標として定めるレバレッジに係る健全性を判断するための基準(平成31年金融庁告示第11号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
連結自己資本比率(国際統一基準)
連結レバレッジ比率(国際統一基準)
単体自己資本比率(国際統一基準)
単体レバレッジ比率(国際統一基準)
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の預金等(譲渡性預金を含む)の期中平均残高は、法人、個人預金を中心に前連結会計年度に比べ、241,536百万円増加(増加率4.59%)して5,499,977百万円(うち預金は5,446,754百万円)となりました。
一方、資金運用の要である貸出金の期中平均残高は、事業性貸出・消費者向け貸出・地公体向け貸出ともに増加し、前連結会計年度に比べ、62,975百万円増加(増加率1.58%)して4,038,742百万円となりました。
これらは、「お取引先や地域社会の持続可能な発展を企画して創る」との思いを込めた第7次中期経営計画の目標(Sustainable Development推進投融資への取り組み、地域顧客の価値向上や資産形成サポート等)の達成に向けて、個人・中堅中小企業等の多様なニーズへの対応に努めた結果であります。
なお、第7次中期経営計画期間中の挑戦指標と2022年3月期末実績については、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標」に記載しております。
また、有価証券の期中平均残高は、前連結会計年度比22,202百万円増加(増加率1.77%)の1,271,926百万円となりました。これは、自社の体力に応じて国内外の債券や株式、投資信託等に分散投資を行った結果であります。
なお、「金融再生法開示債権額」については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表『注記事項』(連結貸借対照表関係)」に記載しておりますのでご参照ください。
◇連結業務粗利益〔資金利益+役務取引等利益+その他業務利益〕
連結業務粗利益は、資金利益ならびに役務取引等利益の増加を主因として、前連結会計年度比3,372百万円増加の60,437百万円となりました。
資金利益は、前連結会計年度比2,650百万円増加し46,783百万円となりました。これは、有価証券利息配当金や預け金利息の増加等により、資金運用収益が2,314百万円増加したことが主因であります。
歴史的な低金利環境が続いておりますが、貸出金利息収入の源泉である「中小企業向け貸出」は地域金融機関の本来業務であり、引き続き良質な貸出金の増強に努力してまいります。
役務取引等利益(信託報酬を含む)は、前連結会計年度比1,294百万円増加し13,273百万円となりました。これは、投資信託販売・代行手数料、シンジケートローン組成手数料、M&A取扱手数料等の増加により役務取引等収益が826百万円増加したことが主因であります。役務取引等収益の増加は、伝統的な預貸金ビジネスに加え、「課題解決型金融情報サービス業」への進化を目指し、法人向け・個人向けサービスの強化に努めた結果であります。法人向けサービスにおいては、M&A・事業承継・ビジネスマッチング等に取り組み、非金利収入のコア収益化に努めております。個人向けサービスにおいては、資産運用相談へ的確に対応して顧客の資産形成に資するとともに、預り資産残高を着実に増加させ、相場環境に左右されず安定して収益を得られる体制を目指しております。
その他業務利益は、債券等関係損益の減少等により、572百万円減少し、380百万円となりました。
(注) 連結業務粗利益=資金利益(資金運用収益-資金調達費用+金銭の信託運用見合費用)+役務取引等利益(信託報酬+役務取引等収益-役務取引等費用)+その他業務利益(その他業務収益-その他業務費用)
(表示方法の変更について)
投資事業組合等への出資に係る利益又は損失については、従来、「その他経常損益」に含めて表示しておりましたが、投資事業組合等への出資に係る利益又は損失は、当行グループが基盤を有する滋賀県を中心とする地域企業への成長投資等の側面から、地域金融機関にとっては本業としての性質が強く、その観点から再度検討した結果、経営成績をより適切に表示する観点から、当連結会計年度より「資金利益」(うち「資金運用収益」中の「有価証券利息配当金」)に含めて表示することといたしました。
そのため、会計情報の比較可能性を確保する観点より、前連結会計年度についても組替えて表示しております。
◇連結実質業務純益〔連結業務粗利益-営業経費(臨時費用処理分を除く)〕
営業経費(臨時費用処理分を除く)は、次世代基幹系システム関連投資による物件費の増加を主因に、全体で
前連結会計年度に比べて6,075百万円増加し、48,235百万円となりました。この結果、連結実質業務純益は
12,202百万円となり、前連結会計年度に比べて2,703百万円の減益となりました。
(注) 連結実質業務純益=連結業務粗利益-営業経費(臨時費用処理分を除く)
◇経常利益〔連結実質業務純益-その他経常費用中一般貸倒引当金繰入額+その他経常損益(不良債権処理額・株式等関係損益等)〕
当連結会計年度の与信コスト(=その他経常費用中一般貸倒引当金繰入額+不良債権処理額-貸倒引当金等戻
入益)は、前連結会計年度に比べて6,002百万円減少の2,093百万円となりました。
また、株式等関係損益(=売却益-売却損-償却)は、株式等売却益の増加を主因として前連結会計年度に比
べ7,792百万円増加の10,935百万円となりました。
これらの結果、経常利益は、前連結会計年度比12,929百万円増益の23,999百万円となりました。
(注) 1 経常利益=連結実質業務純益-その他経常費用中一般貸倒引当金繰入額+その他経常損益(その他経常収益-(その他経常費用-一般貸倒引当金繰入額+営業経費中臨時費用処理分+金銭の信託運用見合費用))
2 不良債権処理額=貸出金償却+貸倒引当金繰入額(一般貸倒引当金繰入額を除く)+その他債権売却損等
3 株式等関係損益=株式等売却益-株式等売却損-株式等償却
4 与信コスト=一般貸倒引当金繰入額+不良債権処理額-貸倒引当金等戻入益
◇親会社株主に帰属する当期純利益〔経常利益+特別損益-法人税等合計-非支配株主に帰属する当期純利益〕
特別損益は、固定資産処分益の減少を主因として前連結会計年度比2,572百万円減少して△590百万円となりました。
また、法人税等合計は前連結会計年度に比べて4,089百万円増加し、5,692百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べて6,267百万円増益の17,715百万円となりました。
(注) 1 税金等調整前当期純利益=経常利益+特別損益(特別利益-特別損失)
2 親会社株主に帰属する当期純利益=税金等調整前当期純利益-法人税等合計-非支配株主に帰属する当期純利益
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当行グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。
営業活動によるキャッシュ・フローにおいては、コールマネーが減少したこと等により△278,958百万円と、前連結会計年度に比べ1,519,376百万円の収入の減少となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却及び償還による収入が有価証券の取得による支出を上回り21,823百万円と、前連結会計年度に比べ149,698百万円の収入の増加となりました。さらに、財務活動によるキャッシュ・フローは、株主還元のための自己株式の取得による支出が増加したことにより4,483百万円の支出となりました。なお、前連結会計年度との比較では、前連結会計年度に新株予約権付社債の償還(21,392百万円)があったこと等により、前連結会計年度に比べ29,853百万円の支出の減少となりました。
これらの結果、現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ261,618百万円減少し、当連結会計年度末は1,750,676百万円となりました。
当行グループの投資の財源及び資金の流動性については以下の通りであります。
当面の設備投資、成長分野への投資並びに株主還元等は自己資金で対応する予定であります。
また、当行グループは正確な資金繰りの把握及び資金繰りの安定に努めるとともに、適切なリスク管理体制の構築を図っております。貸出金や有価証券の運用については、大部分を顧客からの預金にて調達するとともに、必要に応じて日銀借入金やコールマネー等により資金調達を行っております。なお、資金の流動性の状況等については定期的にALM委員会に報告しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表『注記事項』(重要な会計上の見積り)」に記載しております
該当事項はありません。
当行は、将来のデジタル戦略の実現に向けた次世代基幹系システムの導入(投資予定総額27,537百万円)を予定しており、同システムに関する研究開発を行っております。
その結果、研究開発費として、前連結会計年度は1,357百万円、当連結会計年度は7,832百万円計上しております。