【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)

 

1.連結の範囲に関する事項

(1) 連結子会社 9

連結子会社名は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため省略しました。

(連結の範囲の変更)

2024年4月1日新規設立により、株式会社しがぎんエナジーを、また、2024年10月1日新規設立により、株式会社しがぎんキャピタルパートナーズを当連結会計年度から連結の範囲に含めております。

(2) 非連結子会社 2社

会社名

しがぎん本業支援ファンド2号投資事業有限責任組合

しがぎん事業承継ファンド投資事業有限責任組合

非連結子会社は、その資産、経常収益、当期純損益(持分に見合う額)、利益剰余金(持分に見合う額)及びその他の包括利益累計額(持分に見合う額)等からみて、連結の範囲から除いても企業集団の財政状態及び経営成績に関する合理的な判断を妨げない程度に重要性が乏しいため、連結の範囲から除外しております。

2.持分法の適用に関する事項

(1) 持分法適用の非連結子会社

該当事項はありません。

(2) 持分法適用の関連会社

該当事項はありません。

(3) 持分法非適用の非連結子会社 2社

会社名

しがぎん本業支援ファンド2号投資事業有限責任組合

しがぎん事業承継ファンド投資事業有限責任組合

持分法非適用の非連結子会社は、当期純損益(持分に見合う額)、利益剰余金(持分に見合う額)及びその他の包括利益累計額(持分に見合う額)等からみて、持分法の対象から除いても連結財務諸表に重要な影響を与えないため、持分法の対象から除いております。

(4) 持分法非適用の関連会社

該当事項はありません。

3.連結子会社の事業年度等に関する事項

連結子会社の決算日は次のとおりであります。

3月末日 9社

4.開示対象特別目的会社に関する事項

該当事項はありません。

 

 

5.会計方針に関する事項

(1) 商品有価証券の評価基準及び評価方法

商品有価証券の評価は、時価法(売却原価は主として移動平均法により算定)により行っております。

(2) 有価証券の評価基準及び評価方法

① 有価証券の評価は、売買目的有価証券については時価法(売却原価は主として移動平均法により算定)、満期保有目的の債券については移動平均法による償却原価法(定額法)、その他有価証券については時価法(売却原価は主として移動平均法により算定)、ただし市場価格のない株式等については移動平均法による原価法により行っております。また、投資事業組合等への出資金については、組合等の直近の財務諸表等に基づいて、組合等の財産の持分相当額を純額で計上しております。なお、その他有価証券の評価差額については、全部純資産直入法により処理しております。

② 有価証券運用を主目的とする単独運用の金銭の信託において信託財産として運用されている有価証券の評価は、時価法により行っております。また、金銭の信託において信託財産を構成している有価証券の評価は、①と同じ方法により行っております。

③ 「買入金銭債権」中の信託受益権の評価は、上記①と同じ方法により行っております。

(3) デリバティブ取引の評価基準及び評価方法

デリバティブ取引の評価は、時価法により行っております。

(4) 固定資産の減価償却の方法

① 有形固定資産(リース資産を除く)

当行の有形固定資産は、定率法(ただし、1998年4月1日以後に取得した建物(建物附属設備を除く。)並びに2016年4月1日以後に取得した建物附属設備及び構築物については定額法)を採用しております。

また、主な耐用年数は次のとおりであります。

建物   3年~50年

その他  3年~20年

連結子会社の有形固定資産については、資産の見積耐用年数に基づき、主として定率法により償却しております。

② 無形固定資産(リース資産を除く)

無形固定資産は、定額法により償却しております。なお、自社利用のソフトウェアについては、当行及び連結子会社で定める利用可能期間(主として5年)に基づいて償却しております。

③ リース資産

所有権移転外ファイナンス・リース取引に係る「有形固定資産」及び「無形固定資産」中のリース資産は、リース期間を耐用年数とした定額法により償却しております。なお、残存価額については、リース契約上に残価保証の取決めがあるものは当該残価保証額とし、それ以外のものは零としております。

 

 

(5) 貸倒引当金の計上基準

当行の貸倒引当金は、予め定めている償却・引当基準に則り、次のとおり計上しております。

破産、特別清算等法的に経営破綻の事実が発生している債務者(以下「破綻先」という。)に係る債権及びそれと同等の状況にある債務者(以下「実質破綻先」という。)に係る債権については、以下のなお書きに記載されている直接減額後の帳簿価額から、担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除し、その残額を計上しております。

また、現在は経営破綻の状況にないが、今後経営破綻に陥る可能性が大きいと認められる債務者(以下「破綻懸念先」という。)に係る債権については、債権額から、担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除し、その残額のうち、債務者の支払能力を総合的に判断し必要と認める額を、以下の方法により計上しております。

① 与信額が一定額以上の大口債務者については、債務者の状況を総合的に判断してキャッシュ・フローによる回収可能額を見積もり、非保全額から当該キャッシュ・フローを控除した残額を貸倒引当金とする方法(キャッシュ・フロー控除法)により計上しております。

② ①以外の債務者の債権については、今後3年間の予想損失額を見込んで計上しており、予想損失額は3年間の貸倒実績を基礎とした貸倒実績率の過去の一定期間における平均値に基づき損失率を求め、これに将来見込み等必要な修正の検討を行い、算定しております。

上記以外の債務者のうち、業況が良好であり、かつ財務内容にも特段の問題がないと認められる債務者(以下「正常先」という。)及び貸出条件に問題のある債務者、履行状況に問題のある債務者、業況が低調ないし不安定な債務者又は財務内容に問題がある債務者など今後の管理に注意を要する債務者(以下「要注意先」という。)に係る債権については、今後1年間の予想損失額を、要注意先のうち当該債務者の債権の全部又は一部が要管理債権(貸出条件緩和債権及び三月以上延滞債権)である債務者の債権については今後3年間の予想損失額を見込んで計上しており、予想損失額は、1年間又は3年間の貸倒実績を基礎とした貸倒実績率の過去の一定期間における平均値に基づき損失率を求め、これに将来見込み等必要な修正の検討を行い、算定しております。

※ 将来見込み等による予想損失率の必要な修正及び決定方法

 引当金の算定に使用する予想損失率は、直近3算定期間の平均値と景気循環サイクルを勘案した長期平均値を比較のうえ決定しております。このうち、直近3算定期間の平均値は、足元の状況及び将来見込み等必要な修正の検討を行い、算定しております。

全ての債権は、資産の自己査定基準に基づき、営業関連部署が資産査定を実施し、当該部署から独立したリスク管理部署が自己査定結果及び償却・引当の適切性について検証しております。

なお、破綻先及び実質破綻先に対する担保・保証付債権等については、債権額から担保の評価額及び保証による回収が可能と認められる額を控除した残額を取立不能見込額として債権額から直接減額しており、その金額は7,500百万円(前連結会計年度末は8,362百万円)であります。

連結子会社の貸倒引当金は、一般債権については過去の貸倒実績率等を勘案して必要と認めた額を、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額をそれぞれ計上しております。

(6) 役員退職慰労引当金の計上基準

連結子会社の役員退職慰労引当金は、役員への退職慰労金の支払いに備えるため、役員に対する退職慰労金の支給見込額のうち、当連結会計年度末までに発生していると認められる額を計上しております。

(7) 利息返還損失引当金の計上基準

連結子会社の利息返還損失引当金は、債務者からの利息返還請求に備えるため、必要と認められる額を計上しております。

(8) 偶発損失引当金の計上基準

当行の偶発損失引当金は、他の引当金で引当対象とした事象以外の偶発事象に対し、将来発生する可能性のある損失を見積もり、必要と認められる額を計上しております。

 

 

(9) 退職給付に係る会計処理の方法

退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については給付算定式基準によっております。また、過去勤務費用及び数理計算上の差異の損益処理方法は次のとおりであります。

過去勤務費用:その発生時の従業員の平均残存勤務期間内の一定の年数(10年)による定額法により損益処理

数理計算上の差異:各連結会計年度の発生時の従業員の平均残存勤務期間内の一定の年数(10年)による定額法により按分した額を、それぞれ発生の翌連結会計年度から損益処理

なお、連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。

(10) 外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準

当行の外貨建資産・負債及び海外支店勘定は、連結決算日の為替相場による円換算額を付しております。

(11) リース取引の収益・費用の計上基準

ファイナンス・リース取引に係る収益・費用の計上基準については、リース契約期間の経過に応じて売上高と売上原価を計上する方法によっております。

(12) 重要なヘッジ会計の方法

① 金利リスク・ヘッジ

当行の金融資産・負債から生じる金利リスクに対するヘッジ会計の方法は、繰延ヘッジによっており、ヘッジ対象とヘッジ手段を紐付けする方法のほか、「銀行業における金融商品会計基準適用に関する会計上及び監査上の取扱い」(日本公認会計士協会業種別委員会実務指針第24号 令和4年3月17日。以下「業種別委員会実務指針第24号」という。)に基づき処理しております。

ヘッジ有効性評価の方法については、その他有価証券に区分している固定金利の債券の相場変動を相殺するヘッジにおいては、同一種類毎にヘッジ対象を識別し、金利スワップ取引をヘッジ手段として指定しておりますが、ヘッジ対象とヘッジ手段に関する重要な条件がほぼ同一となるようなヘッジ指定を行っているため、高い有効性があるとみなしており、これをもって有効性の判定に代えております。

また、キャッシュ・フローを固定するヘッジについては、ヘッジ対象とヘッジ手段の金利変動要素の相関関係の検証により有効性の評価をしております。

なお、一部の資産については、金利スワップの特例処理を行っており、ヘッジの有効性の評価については、特例処理の要件の判定をもって有効性の判定に代えております。

② 為替変動リスク・ヘッジ

当行の外貨建金融資産・負債から生じる為替変動リスクに対するヘッジ会計の方法は、「銀行業における外貨建取引等の会計処理に関する会計上及び監査上の取扱い」(日本公認会計士協会業種別委員会実務指針第25号 令和2年10月8日)に規定する繰延ヘッジによっております。

ヘッジ有効性評価の方法については、外貨建金銭債権債務等の為替変動リスクを減殺する目的で行う資金関連スワップ取引をヘッジ手段とし、ヘッジ対象である外貨建金銭債権債務等に見合うヘッジ手段の外貨ポジション相当額が存在することを確認することによりヘッジの有効性を評価しております。

資金関連スワップ取引とは、異なる通貨での資金調達・運用を動機として行われ、当該資金の調達又は運用に係る元本相当額を直物買為替又は直物売為替とし、当該元本相当額に将来支払うべき又は支払を受けるべき金額・期日の確定している外貨相当額を含めて先物買為替又は先物売為替とした為替スワップ取引であります。

また、外貨建有価証券(債券以外)の為替変動リスクをヘッジするため、事前にヘッジ対象となる外貨建有価証券の銘柄を特定し、当該外貨建有価証券について外貨ベースで取得原価以上の直先負債が存在していること等を条件に包括ヘッジとして時価ヘッジを適用しております。

(13) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲

連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲は、連結貸借対照表上の「現金預け金」のうち現金及び日本銀行への預け金であります。

 

 

 

(重要な会計上の見積り)

会計上の見積りにより当連結会計年度に係る連結財務諸表にその額を計上した項目であって、翌連結会計年度に係る連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があるものは、次のとおりであります。

 

1.貸倒引当金

(1)当連結会計年度並びに前連結会計年度に係る連結財務諸表に計上した金額

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

貸倒引当金

32,683

百万円

35,406

百万円

 

 

(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する理解に資する情報

①算定方法

貸倒引当金の算定方法は、『注記事項』の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」「5.会計方針に関する事項」の「(5)貸倒引当金の計上基準」に記載しております。また、下記仮定のもと、当該影響により予想される損失に備えるため、貸出先の債務者区分を足元の業績悪化の状況及び財務情報等には未だ反映されていない影響に係る見積りに基づき修正して貸倒引当金を計上しております。

 

②主要な仮定

主要な仮定は「債務者区分の判定における貸出先の将来の業績見通し」であります。「債務者区分の判定における貸出先の将来の業績見通し」は、各債務者の収益獲得能力を個別に評価し、設定しております。

 

③翌連結会計年度に係る連結財務諸表に及ぼす影響

当行グループは厳格な自己査定を実施し、必要と認める貸倒引当金を計上する等の対応を行っておりますが、上記仮定は不確実性が高いため、当初の見積りに用いた仮定が変化した場合は、翌連結会計年度(2026年3月期)以降の連結財務諸表における貸倒引当金に重要な影響を及ぼす可能性があります。

なお、債務者区分の決定において、貸出先の経営改善計画などの将来の業績見込みに依存する場合には、より不確実性が高くなる可能性があります。

 

(未適用の会計基準等)

・「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号 2024年9月13日)

・「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号 2024年9月13日)

ほか、関連する企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針の改正

(1) 概要

国際的な会計基準と同様に、借手の全てのリースについて資産・負債を計上する等の取扱いを定めるものであります。

(2) 適用予定日

2028年3月期の期首より適用予定であります。

(3) 当該会計基準等の適用による影響

当該会計基準等の適用による影響は現在評価中であります。

 

(追加情報)

(特別利益の計上)

当行は次世代基幹系システムの構築に取り組んでまいりましたが、当連結会計年度において当該計画を中止することについて、株式会社日立製作所と合意いたしました。

この合意に伴い受領する和解金8,000百万円を「受取和解金」として当連結会計年度の特別利益に計上しております。

 

 

(連結貸借対照表関係)

※1 非連結子会社及び関連会社の株式又は出資金の総額

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

出資金

7

百万円

62

百万円

 

※2 無担保の消費貸借契約(債券貸借取引)により貸し付けている有価証券が、「有価証券」中の国債に含まれておりますが、その金額は次のとおりであります。

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

52,828

百万円

20,806

百万円

 

※3 銀行法及び金融機能の再生のための緊急措置に関する法律に基づく債権は次のとおりであります。なお、債権は、連結貸借対照表の「有価証券」中の社債(その元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が有価証券の私募(金融商品取引法第2条第3項)によるものに限る。)、貸出金、外国為替、「その他資産」中の未収利息及び仮払金並びに支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに注記されている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)であります。

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権額

3,006

百万円

2,956

百万円

危険債権額

51,666

百万円

51,981

百万円

三月以上延滞債権額

119

百万円

579

百万円

貸出条件緩和債権額

29,977

百万円

26,474

百万円

合計額

84,771

百万円

81,991

百万円

 

破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権であります。

危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権で破産更生債権及びこれらに準ずる債権に該当しないものであります。

三月以上延滞債権とは、元本又は利息の支払が約定支払日の翌日から三月以上遅延している貸出金で破産更生債権及びこれらに準ずる債権並びに危険債権に該当しないものであります。

貸出条件緩和債権とは、債務者の経営再建又は支援を図ることを目的として、金利の減免、利息の支払猶予、元本の返済猶予、債権放棄その他の債務者に有利となる取決めを行った貸出金で破産更生債権及びこれらに準ずる債権、危険債権並びに三月以上延滞債権に該当しないものであります。

なお、上記債権額は、貸倒引当金控除前の金額であります。

※4 手形割引は、業種別委員会実務指針第24号に基づき金融取引として処理しております。

これにより受け入れた商業手形及び買入外国為替は、売却又は(再)担保という方法で自由に処分できる権利を有しておりますが、その額面金額は次のとおりであります。

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

8,464

百万円

6,538

百万円

 

 

※5 担保に供している資産は次のとおりであります。

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

担保に供している資産

 

 

 

 

有価証券

975,359

百万円

885,016

百万円

貸出金

283,925

百万円

243,492

百万円

1,259,284

百万円

1,128,508

百万円

担保資産に対応する債務

 

 

 

 

預金

12,547

百万円

29,173

百万円

債券貸借取引受入担保金

241,330

百万円

156,949

百万円

借用金

877,226

百万円

825,153

百万円

 

上記のほか、為替決済等の取引の担保あるいは先物取引証拠金等の代用として、次のものを差し入れております。

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

その他資産(中央清算機関等差入証拠金)

45,696

百万円

48,162

百万円

 

また、その他資産には保証金が含まれておりますが、その金額は次のとおりであります。

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

保証金

378

百万円

373

百万円

 

なお、手形の再割引は、業種別委員会実務指針第24号に基づき金融取引として処理しておりますが、これにより引き渡した商業手形及び買入外国為替はありません。

※6 当座貸越契約及び貸付金に係るコミットメントライン契約は、顧客からの融資実行の申し出を受けた場合に、契約上規定された条件について違反がない限り、一定の限度額まで資金を貸付けることを約する契約であります。これらの契約に係る融資未実行残高は次のとおりであります。

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

融資未実行残高

1,022,887

百万円

1,044,000

百万円

うち原契約が1年以内のもの
(又は任意の時期に無条件で取消可能なもの)

909,092

百万円

900,968

百万円

 

なお、これらの契約の多くは、融資実行されずに終了するものであるため、融資未実行残高そのものが必ずしも当行及び連結子会社の将来のキャッシュ・フローに影響を与えるものではありません。これらの契約の多くには、金融情勢の変化、債権の保全及びその他相当の事由があるときは、当行及び連結子会社が実行申込を受けた融資の拒絶又は契約極度額の減額をすることができる旨の条項が付けられております。また、契約時において必要に応じて不動産・有価証券等の担保を徴求するほか、契約後も定期的に予め定めている行内(社内)手続に基づき顧客の業況等を把握し、必要に応じて契約の見直し、与信保全上の措置等を講じております。

※7 土地の再評価に関する法律(平成10年3月31日公布法律第34号)に基づき、当行の事業用の土地の再評価を行い、評価差額については、当該評価差額に係る税金相当額を「再評価に係る繰延税金負債」として負債の部に計上し、これを控除した金額を「土地再評価差額金」として純資産の部に計上しております。

再評価を行った年月日   1998年3月31日

同法律第3条第3項に定める再評価の方法

土地の再評価に関する法律施行令(平成10年3月31日公布政令第119号)第2条第3号に定める固定資産税評価額に基づいて、近隣の公示価格を参酌する等合理的な調整を行って算出。

同法律第10条に定める再評価を行った事業用の土地の当連結会計年度末における時価の合計額と当該事業用の土地の再評価後の帳簿価額の合計額との差額

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

3,407

百万円

2,257

百万円

 

 

※8 有形固定資産の減価償却累計額

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

減価償却累計額

47,804

百万円

48,920

百万円

 

※9 有形固定資産の圧縮記帳額

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

圧縮記帳額

3,487

百万円

3,487

百万円

(当該連結会計年度の圧縮記帳額)

(

百万円)

(

百万円)

 

※10 「有価証券」中の社債のうち、有価証券の私募(金融商品取引法第2条第3項)による社債に対する保証債務の額

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

8,214

百万円

6,383

百万円

 

※11 元本補填契約のある信託の元本金額は、次のとおりであります。

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

金銭信託

184

百万円

174

百万円

 

 

 

(連結損益計算書関係)

※1 「その他の経常収益」には、次のものを含んでおります。

 

前連結会計年度
(自 2023年4月1日
 至 2024年3月31日)

当連結会計年度
(自 2024年4月1日
 至 2025年3月31日)

株式等売却益

13,861

百万円

9,722

百万円

金銭の信託運用益

709

百万円

252

百万円

 

※2 「営業経費」には、次のものを含んでおります。

 基幹系システム関連費用の前連結会計年度の計上額には前連結会計年度末までに基幹系システム関連資産として計上していた金額の一部を費用振替した6,783百万円が含まれております。なお、基幹系システム関連費用は2024年12月に中止を決定いたしました次世代基幹系システムの構築費用であります。

 

前連結会計年度
(自 2023年4月1日
 至 2024年3月31日)

当連結会計年度
(自 2024年4月1日
 至 2025年3月31日)

給料・手当

15,497

百万円

15,884

百万円

基幹系システム関連費用

11,498

百万円

3,083

百万円

 

※3 「その他の経常費用」には、次のものを含んでおります。

 

前連結会計年度
(自 2023年4月1日
 至 2024年3月31日)

当連結会計年度
(自 2024年4月1日
 至 2025年3月31日)

株式等売却損

866

百万円

2,345

百万円

貸出金償却

789

百万円

1,141

百万円

金銭の信託運用損

4

百万円

298

百万円

株式等償却

288

百万円

50

百万円

 

※4 当行は、以下の資産について減損損失を計上しております。

なお、連結子会社の資産のグルーピングについては、主として全社をひとつの単位として減損の兆候を判定しておりますが、減損損失の計上はありません。

 

(減損損失を認識した資産又は資産グループ及び種類毎の減損損失額)

滋賀県内

 

前連結会計年度
(自 2023年4月1日
 至 2024年3月31日)

当連結会計年度
(自 2024年4月1日
 至 2025年3月31日)

主な用途

遊休資産(2カ所)

遊休資産(2カ所)

減損損失額

 

 

 

 

土地

101

百万円

7

百万円

建物

20

百万円

11

百万円

動産

0

百万円

0

百万円

合計

122

百万円

20

百万円

 

 

 

前連結会計年度
(自 2023年4月1日
 至 2024年3月31日)

当連結会計年度
(自 2024年4月1日
 至 2025年3月31日)

主な用途

営業用資産

(システム関連資産)

減損損失額

 

 

 

 

建設仮勘定

百万円

634

百万円

ソフトウエア仮勘定

百万円

512

百万円

合計

百万円

1,147

百万円

 

 

 

滋賀県外

 

前連結会計年度
(自 2023年4月1日
 至 2024年3月31日)

当連結会計年度
(自 2024年4月1日
 至 2025年3月31日)

主な用途

営業用資産(1カ所)

減損損失額

 

 

 

 

建物

16

百万円

百万円

動産

7

百万円

百万円

合計

24

百万円

百万円

 

 

上記の資産は、継続的な地価の下落及び営業キャッシュ・フローの低下により、資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に計上しております。

また、利用及び開発を中止したソフトウエア等のシステム関連資産についても同様に帳簿価額を減額し、減損損失として特別損失に計上しております。

 

(資産グループの概要及びグルーピングの方法)

(1)資産グループの概要

①遊休資産

店舗・社宅跡地等

②営業用資産

営業の用に供する資産

③共用資産

銀行全体に関連する資産(本部、事務センター、寮社宅等)

 

(2)グルーピングの方法

①遊休資産

各々が独立した資産としてグルーピング

②営業用資産

フルバンク機能を構成する店舗グループ又は店舗単位

③共用資産

銀行全体を一体としてグルーピング

 

(回収可能価額)

減損損失の測定に使用した回収可能価額は正味売却価額又は使用価値のいずれか高い方の金額であり、正味売却価額は不動産鑑定評価額等より処分費用見込額を控除して、使用価値は将来キャッシュ・フローを5%で割り引いて、それぞれ算定しております。

 

 

(連結包括利益計算書関係)

※1 その他の包括利益に係る組替調整額並びに法人税等及び税効果額

 

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

その他有価証券評価差額金

 

 

 

 

当期発生額

42,137

百万円

△96,632

百万円

組替調整額

△7,728

百万円

11,949

百万円

法人税等及び税効果調整前

34,409

百万円

△84,682

百万円

法人税等及び税効果額

△10,326

百万円

24,741

百万円

その他有価証券評価差額金

24,082

百万円

△59,941

百万円

繰延ヘッジ損益

 

 

 

 

当期発生額

24,317

百万円

14,639

百万円

組替調整額

△3,402

百万円

△6,170

百万円

法人税等及び税効果調整前

20,914

百万円

8,469

百万円

法人税等及び税効果額

△6,368

百万円

△3,045

百万円

繰延ヘッジ損益

14,546

百万円

5,423

百万円

土地再評価差額金

 

 

 

 

当期発生額

百万円

百万円

組替調整額

百万円

百万円

法人税等及び税効果調整前

百万円

百万円

法人税等及び税効果額

百万円

△161

百万円

土地再評価差額金

百万円

△161

百万円

退職給付に係る調整額

 

 

 

 

当期発生額

3,827

百万円

△1,155

百万円

組替調整額

△1,877

百万円

△1,778

百万円

法人税等及び税効果調整前

1,950

百万円

△2,933

百万円

法人税等及び税効果額

△593

百万円

794

百万円

退職給付に係る調整額

1,356

百万円

△2,139

百万円

その他の包括利益合計

39,985

百万円

△56,818

百万円

 

 

 

(連結株主資本等変動計算書関係)

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

1 発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項

 

当連結会計
年度期首株式数

当連結会計
年度増加株式数

当連結会計
年度減少株式数

当連結会計
年度末株式数

摘 要

 

(千株)

(千株)

(千株)

(千株)

 

発行済株式

 

 

 

 

 

普通株式

53,090

53,090

 

合 計

53,090

53,090

 

自己株式

 

 

 

 

 

普通株式

5,613

554

7

6,159

(注)

合 計

5,613

554

7

6,159

 

 

(注) 当連結会計年度中の自己株式の増加は単元未満株式の買取り及び自己株式立会外買付取引並びに東京証券取引所における市場買付による増加、当連結会計年度中の自己株式の減少は譲渡制限付株式の割当及び単元未満株式の売渡しによる減少であります。

 

2 新株予約権及び自己新株予約権に関する事項

該当事項はありません。

 

3 配当に関する事項

(1)当連結会計年度中の配当金支払額

決 議

株式の種類

配当金の総額
(百万円)

1株当たり
配当額(円)

基準日

効力発生日

2023年6月27日
定時株主総会

普通株式

1,899

40.0

2023年3月31日

2023年6月28日

2023年11月10日
取締役会

普通株式

2,374

50.0

2023年9月30日

2023年12月5日

 

 

(2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が当連結会計年度の末日後となるもの

決 議

株式の種類

配当金の総額
(百万円)

配当の原資

1株当たり
配当額(円)

基準日

効力発生日

2024年6月26日
定時株主総会

普通株式

1,877

利益剰余金

40.0

2024年
3月31日

2024年
6月27日

 

 

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

1 発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項

 

当連結会計
年度期首株式数

当連結会計
年度増加株式数

当連結会計
年度減少株式数

当連結会計
年度末株式数

摘 要

 

(千株)

(千株)

(千株)

(千株)

 

発行済株式

 

 

 

 

 

普通株式

53,090

53,090

 

合 計

53,090

53,090

 

自己株式

 

 

 

 

 

普通株式

6,159

853

4

7,008

(注)

合 計

6,159

853

4

7,008

 

 

(注) 当連結会計年度中の自己株式の増加は単元未満株式の買取り及び自己株式立会外買付取引並びに東京証券取引所における市場買付による増加、当連結会計年度中の自己株式の減少は譲渡制限付株式の割当及び単元未満株式の売渡しによる減少であります。

 

2 新株予約権及び自己新株予約権に関する事項

該当事項はありません。

 

3 配当に関する事項

(1)当連結会計年度中の配当金支払額

決 議

株式の種類

配当金の総額
(百万円)

1株当たり
配当額(円)

基準日

効力発生日

2024年6月26日
定時株主総会

普通株式

1,877

40.0

2024年3月31日

2024年6月27日

2024年11月11日
取締役会

普通株式

2,112

45.0

2024年9月30日

2024年12月3日

 

 

(2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が当連結会計年度の末日後となるもの

決 議

株式の種類

配当金の総額
(百万円)

配当の原資

1株当たり
配当額(円)

基準日

効力発生日

2025年6月25日
定時株主総会

普通株式

2,073

利益剰余金

45.0

2025年
3月31日

2025年
6月26日

 

上記については、2025年6月25日開催予定の定時株主総会の議案として上程しております。

 

(連結キャッシュ・フロー計算書関係)

※1 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係

 

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

現金預け金勘定

1,360,066

百万円

898,939

百万円

その他預け金

△341

百万円

△517

百万円

現金及び現金同等物

1,359,724

百万円

898,421

百万円

 

 

 

2 重要な非資金取引の内容

該当事項はありません。

 

 

(リース取引関係)

1 ファイナンス・リース取引

所有権移転外ファイナンス・リース取引

借主側

① リース資産の内容

(ア)有形固定資産

 該当事項はありません。

(イ)無形固定資産

 該当事項はありません。

② リース資産の減価償却の方法

連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項「5.会計方針に関する事項」の「(4) 固定資産の減価償却の方法」に記載のとおりであります。

 

貸主側

① リース投資資産の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

リース料債権部分

15,909

20,235

見積残存価額部分

388

435

受取利息相当額(△)

1,325

1,735

リース投資資産

14,972

18,934

 

 

② リース債権及びリース投資資産に係るリース料債権部分の連結決算日後の回収予定額

リース債権

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

1年以内

352

712

1年超2年以内

330

618

2年超3年以内

235

502

3年超4年以内

120

405

4年超5年以内

25

115

5年超

1

15

 

 

 

リース投資資産

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

1年以内

4,929

5,463

1年超2年以内

3,851

4,679

2年超3年以内

3,081

3,868

3年超4年以内

2,282

2,911

4年超5年以内

1,294

1,665

5年超

469

1,646

 

 

2 オペレーティング・リース取引

オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

1年内

15

18

1年超

31

24

合計

47

42

 

 

 

(金融商品関係)

 

1 金融商品の状況に関する事項

 

(1) 金融商品に対する取組方針

当行グループ(以下「当行」という。)は、滋賀県を主要な営業基盤とする地域金融機関として、銀行業務を中心とした金融サービスを提供しております。

当行の中核をなす銀行業務として、顧客からお預かりした預金や金融市場等からの借入等により調達した資金を、営業エリア内の顧客に対する貸出金及び有価証券投資等で運用しております。

この業務を行うため、主として金利変動を伴う金融資産及び金融負債を有しており、金利変動による不利益を最小限に抑えるため、ALM(資産と負債の総合管理)を行っております。

 

(2) 金融商品の内容及びそのリスク

当行が保有する金融資産は、主に営業エリア内の顧客に対する貸出金であり、顧客の財務状況の悪化等によって当該資産の価値が減少又は消失し損失を被る信用リスクに晒されております。なお、当行の貸出金ポートフォリオは、特定業種に係る環境変化による信用リスクの顕在化を抑制すべく、業種の分散を心がけております。

有価証券は、主に債券、株式、投資信託を保有しており、対顧客販売目的、純投資目的及び政策投資目的に区分しております。これらは、金利や為替、株価等の市場の変動により損失を被る可能性のある市場リスクや発行体の信用リスクに晒されております。

また、外貨建の貸出金及び債券については、上記リスクに加え、為替リスクに晒されておりますが、外貨預金、通貨スワップ、レポ取引あるいはコール取引等で外貨資金を調達することで、当該リスクを抑えた運用を行っております。

金融負債は、主として顧客の預金や借入金等があります。借入金等は、一定の環境下で当行が市場を利用できなくなる場合など、必要な資金を確保できない、あるいは、資金の確保に通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスクに晒されております。また、一部は変動金利での借入を行っており、金利の上昇に伴う調達コストの増加により損失を被るリスクに晒されております。

当行では、顧客ニーズへの対応及び当行の資産・負債に係る市場リスクのヘッジを目的として、金利スワップ、通貨スワップ、通貨オプション及び為替予約等のデリバティブ取引を利用しております。これらのうち一部の取引については、金融商品会計に関する実務指針等に準拠する行内規程類とヘッジ対応方針に基づきヘッジ会計を適用しております。

また、短期的な売買を行う取引については、ポジション限度額や損失限度額を設けたうえで、債券先物、債券オプション及び株価指数先物を行っております。

これらのデリバティブ取引には、市場リスクや信用リスクが内包されております。

 

(3) 金融商品に係るリスク管理体制

① 信用リスクの管理

当行では、業務運営上、そのリスクの影響度から信用リスクを最も重要性を持つリスクとして認識し信用リスクに関する規程や基準書等を定めるとともに、基礎的内部格付手法に基づく格付制度を整備し、適切な信用リスク管理体制の構築を図っております。

特に、格付制度については、経営管理部が、その運用状況の検証結果を常務会等に報告するなど、適切な格付自己査定を実施する体制を整備しております。

 

また、個別与信管理については、「融資業務基本規程」を制定し、貸出金業務に携わる全役職員が遵守すべき考え方や行動規範を明文化するとともに、与信判断や与信管理を行う際の基本的な手続を定め、各役職員が、公共性・安全性・収益性・流動性・成長性の原則に則った与信判断を行える体制を確立しております。具体的には、企業(又は企業グループ)あるいは個別案件ごとの与信審査、与信限度額、信用情報管理、内部格付、保証や担保の設定、問題債権への対応など与信管理に関する体制を整備し運営しております。これらの与信管理は、各営業店及び審査部により行われております。

海外向け信用供与については、与信先の属する国の外貨事情や政治・経済情勢等を勘案のうえ、事業年度ごとに常務会で国別の限度額を設定し、管理しております。

有価証券等の市場性取引にあたって、債券発行体の信用リスク及びデリバティブ取引や資金取引のカウンターパーティーリスクについては、半期ごとに常務会で限度額を設定し、信用状態や市場価格を日次で管理するとともに、定期的に常務会等へ報告する体制を整備しております。

 

② 市場リスクの管理

当行では、市場リスク管理の高度化及び内部管理の堅確化を図り、経営の健全性を確保する目的で「市場リスク管理規程」を定めるとともに、安定した収益を確保するため、半期ごとに財務プラン及びリスク管理方針を策定し、適切なリスク管理体制の構築に努めております。

 

(ⅰ) 金利リスクの管理

金利リスクについては、銀行の業務運営上不可避に発生するものであり、預金、貸出金、有価証券等の全ての資産・負債(オフ・バランス取引を含む)について、ALMの観点より総合的に管理しております。

リスク管理方法や報告手続については、「市場リスク管理規程」や「各種基準書」を定め、VaR及び金利感応度分析等によりモニタリングを行い、定期的にALM委員会に報告しております。

 

(ⅱ) 為替リスクの管理

為替リスクについては、為替変動の影響を受ける持高を管理するため常務会で持高限度額を設定し、為替取引や通貨スワップなどのデリバティブ取引を用いて持高をコントロールしております。

また、VaRによるリスク許容量を設定し、リスク量がその範囲内に収まっていることを日次で管理しております。

 

(ⅲ) 価格変動リスクの管理

当行では、有価証券等の取引に係る価格変動リスクを厳格に管理するため、組織を市場取引部門、事務管理部門、リスク管理部門に分離しております。

有価証券等の市場性取引については、財務プラン及びリスク管理方針に基づき、全行的なリスクとリターンを勘案したうえ、市場部門で業務運営計画を策定しております。

投資にあたっては、上記の方針及び計画に基づき、ポジション額や損益のほか、VaRや金利感応度を算出するとともに、定められたリスク許容額等の各種限度額の遵守状況を日次で管理しております。

 

(ⅳ) デリバティブ取引の管理

デリバティブ取引については、取引の執行、ヘッジ有効性の評価、事務管理に関する部門をそれぞれ分離し内部牽制を確立しております。なお、当行のデリバティブ取引の大半は、ヘッジ目的や顧客取引に対するカバー取引であり、保有する資産・負債等と市場リスクが相殺されるように管理しております。

 

(ⅴ) 市場リスクに係る定量的情報

当行では、市場リスクのうち金利リスク及び株価変動リスクについて、統計的な手法であるVaRによりリスク量を定量的に把握するとともに、定期的にALM委員会等へ報告するなど、適切にモニタリング・管理しております。なお、リスク量の計測にあたっては、ヒストリカル・シミュレーション法(保有期間1年、信頼水準99%、観測期間2年)を採用しております。

 

 

(金利リスク)

当行では、貸出金、有価証券、預金をはじめとする全ての資産・負債並びにデリバティブ取引を対象として、金利リスクを計測しております。

当連結会計年度末における当行の金利リスク量は、8,004百万円(前連結会計年度末は5,077百万円)であります。

なお、普通預金等の流動性預金については、その一部を長期間銀行に滞留する預金として扱い、内部モデルに基づき各期間帯へ割り振り、金利リスクを認識しております。

 

(株価変動リスク)

政策投資及び純投資を目的とする株式を保有しておりますが、当連結会計年度末における株価変動リスク量は、68,734百万円(前連結会計年度末は61,439百万円)であります。

 

(バック・テスティング等)

当行では、VaRにより計測されたリスク量の適切性を検証するため、VaRを損益と比較するバック・テスティングを実施し、リスク計測手法の有効性について分析しております。しかしながら、VaRは過去の相場変動に基づき統計的に計測するため、前提条件や計測手法等によって異なる値となるほか、市場環境が激変する状況下ではリスクを適切に捕捉できない可能性があります。

なお、連結子会社が保有する金利リスク及び株価変動リスクは、当行に与える影響が軽微であることから、市場リスク量算出の対象外としております。

 

③ 資金調達に係る流動性リスクの管理

当行では、正確な資金繰りの把握及び資金繰りの安定に努めることを基本方針として「流動性リスク管理規程」を定め、適切なリスク管理体制の構築を図っております。

日常の資金繰りについて、金融環境、資金化可能な流動資産の保有状況、予想される資金流出額などの状況を把握、管理するとともに、定期的に資金繰りに関する状況等をALM委員会・取締役会に報告しております。

 

(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明

金融商品の時価の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。

 

 

2 金融商品の時価等に関する事項

 

連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額は、次のとおりであります。なお、市場価格のない株式等及び組合出資金は、次表には含めておりません((注1)参照)。

また、現金預け金、コールローン及び買入手形、外国為替(資産・負債)、コールマネー及び売渡手形、債券貸借取引受入担保金は、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しております。なお、重要性が乏しい金融商品については記載を省略しております。

 

前連結会計年度(2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

連結貸借対照表
計上額

時価

差額

(1) 有価証券

1,834,766

1,826,501

△8,264

満期保有目的の債券

66,960

58,695

△8,264

その他有価証券(※1)

1,767,805

1,767,805

(2) 貸出金

4,475,442

―――――

―――――

貸倒引当金(※2)

△32,315

―――――

―――――

 

4,443,126

4,403,369

△39,756

資  産  計

6,277,892

6,229,871

△48,021

(1) 預金

5,803,032

5,803,163

131

(2) 譲渡性預金

25,360

25,361

1

(3) 借用金

882,628

874,896

△7,732

負  債  計

6,711,021

6,703,422

△7,599

デリバティブ取引(※3)

 

 

 

ヘッジ会計が適用されていないもの

(8,999)

(8,999)

ヘッジ会計が適用されているもの(※4)

43,343

43,343

デリバティブ取引計

34,344

34,344

 

(※1) その他有価証券には、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 令和3年6月17日)第24-3項及び第24-9項の基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託が含まれております。
(※2) 貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(※3) その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。

(※4) ヘッジ対象である外国証券の相場変動を相殺するためにヘッジ手段として指定した金利スワップであり、繰延ヘッジを適用しております。なお、これらのヘッジ関係に、「LIBOR を参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」(実務対応報告第40号 令和4年3月17日)を適用しております。

 

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

(単位:百万円)

 

連結貸借対照表
計上額

時価

差額

(1) 有価証券

1,766,599

1,766,599

満期保有目的の債券

その他有価証券(※1)

1,766,599

1,766,599

(2) 貸出金

4,529,399

―――――

―――――

貸倒引当金(※2)

△34,572

―――――

―――――

 

4,494,826

4,424,549

△70,277

資   産   計

6,261,426

6,191,149

△70,277

(1) 預金

5,806,185

5,804,458

△1,727

(2) 譲渡性預金

22,600

22,596

△3

(3) 借用金

830,352

818,226

△12,125

負   債   計

6,659,138

6,645,281

△13,857

デリバティブ取引(※3)

 

 

 

ヘッジ会計が適用されていないもの

(3,365)

(3,365)

ヘッジ会計が適用されているもの

51,812

51,812

デリバティブ取引計

48,447

48,447

 

(※1) その他有価証券には、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 令和3年6月17日)第24-3項及び第24-9項の基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託が含まれております。
(※2) 貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(※3) その他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
 

(注1) 市場価格のない株式等及び組合出資金の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価情報の「資産 (1) 有価証券(その他有価証券)」には含まれておりません。

(単位:百万円)

区   分

前連結会計年度

当連結会計年度

(2024年3月31日)

(2025年3月31日)

非上場株式(※1)(※2)

4,818

4,718

組合出資金等(※3)

17,846

30,702

 

(※1) 非上場株式については、「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第19号 令和2年3月31日)第5項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。
(※2) 前連結会計年度において、非上場株式について116百万円の減損処理を行っております。

当連結会計年度において、非上場株式について50百万円の減損処理を行っております。

(※3) 組合出資金については、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 令和3年6月17日)第24-16項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。

 

 

(注2) 金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額

前連結会計年度(2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

1年以内

1年超
3年以内

3年超
5年以内

5年超
7年以内

7年超
10年以内

10年超

預け金

1,326,185

有価証券

51,999

293,810

253,705

124,300

111,756

677,986

満期保有目的の債券

67,000

うち国債

67,000

その他有価証券のうち満期があるもの

51,999

293,810

253,705

124,300

111,756

610,986

うち国債

12,000

140,000

49,800

20,000

31,000

235,000

地方債

9,143

45,183

57,926

51,960

61,073

8,850

社債

12,170

44,338

73,238

18,966

300

158,133

その他

18,685

64,288

72,740

33,373

19,383

209,003

貸出金(※)

990,052

852,255

700,676

412,448

435,265

1,008,247

合   計

2,368,237

1,146,065

954,382

536,748

547,022

1,686,234

 

(※) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない54,122百万円、期間の定めのないもの22,373百万円は上記に含めておりません。

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

(単位:百万円)

 

1年以内

1年超
3年以内

3年超
5年以内

5年超
7年以内

7年超
10年以内

10年超

預け金

865,481

有価証券

203,895

171,938

259,818

62,701

190,656

633,053

満期保有目的の債券

うち国債

その他有価証券のうち満期があるもの

203,895

171,938

259,818

62,701

190,656

633,053

うち国債

140,000

73,800

22,000

74,000

238,500

地方債

10,336

22,071

66,110

7,413

89,270

8,200

社債

27,436

64,529

58,625

2,900

1,000

155,725

その他

26,121

85,336

61,282

30,387

26,385

230,628

貸出金(※)

981,873

881,202

689,848

445,755

411,337

1,042,906

合   計

2,051,250

1,053,140

949,667

508,456

601,993

1,675,959

 

(※) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない54,536百万円、期間の定めのないもの21,938百万円は上記に含めておりません。

 

 

(注3) 借用金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額

前連結会計年度(2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

1年以内

1年超
3年以内

3年超
5年以内

5年超
7年以内

7年超
10年以内

10年超

預金(※)

5,514,274

260,492

28,265

譲渡性預金

25,360

コールマネー及び売渡手形

346,092

債券貸借取引受入担保金

241,330

借用金

198,523

303,219

376,187

4,697

合   計

6,325,581

563,712

404,453

4,697

 

(※) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

(単位:百万円)

 

1年以内

1年超
3年以内

3年超
5年以内

5年超
7年以内

7年超
10年以内

10年超

預金(※)

5,469,023

280,883

56,279

譲渡性預金

22,600

コールマネー及び売渡手形

109,149

債券貸借取引受入担保金

156,949

借用金

186,292

628,528

10,942

4,588

合   計

5,944,014

909,412

67,222

4,588

 

(※) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。

 

3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項

金融商品の時価を、時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。

レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価

レベル2の時価:観察可能な時価に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価

レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価

 

時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。

なお、保有目的ごとの有価証券に関する注記事項については、「(有価証券関係)」に記載しております。

 

 

(1) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品

前連結会計年度(2024年3月31日)

(単位:百万円)

区分

時価

レベル1

レベル2

レベル3

合計

有価証券

 

 

 

 

その他有価証券

 

 

 

 

国債・地方債等

446,036

256,982

703,019

社債

168,490

8,189

176,680

住宅ローン担保証券

124,214

124,214

株式

336,710

4,097

340,807

その他

123,666

214,670

65,573

403,909

デリバティブ取引

 

 

 

 

金利関連

44,406

44,406

通貨関連

4,665

4,665

資産計

906,414

817,526

73,762

1,797,703

デリバティブ取引

 

 

 

 

金利関連

960

960

通貨関連

13,767

13,767

負債計

14,727

14,727

 

() 有価証券には、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 令和3年6月17日)第24-3項及び第24-9項の基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託は含まれておりません。第24-3項の取扱いを適用した投資信託の連結貸借対照表計上額は2,838百万円、第24-9項の取扱いを適用した投資信託の連結貸借対照表計上額は9,327百万円であります。

 

①第24-3項及び第24-9項の取扱いを適用した投資信託の期首残高から期末残高への調整表

(単位:百万円)

期首残高

当期の損益

又はその他の包括利益

購入、売却
及び償還の
純額

投資信託の基準価額を時価とみなすこととした額

投資信託の基準価額を時価とみなさないこととした額

当期末残高

当期の損益に

計上した額の

うち連結

貸借対照表日

において保有

する投資信託の評価損益

損益に計上

 

その他の

包括利益

に計上

(*)

5,405

35

6,725

12,165

 

(*)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。

 

②連結決算日における解約又は買戻請求に関する制限の内容ごとの内訳

(単位:百万円)

解約又は買戻請求に関する制限の主な内容

連結貸借対照表計上額

解約・買戻請求ができず、譲渡には運用会社の承諾を要する

1,968

解約申込から払戻まで数か月を要する

869

 

 

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

(単位:百万円)

区分

時価

レベル1

レベル2

レベル3

合計

有価証券

 

 

 

 

その他有価証券

 

 

 

 

国債・地方債等

475,467

225,618

701,085

社債

176,359

6,319

182,679

住宅ローン担保証券

112,434

112,434

株式

294,160

3,517

297,678

その他

130,049

230,241

84,394

444,685

デリバティブ取引

 

 

 

 

金利関連

52,532

52,532

通貨関連

6,458

6,458

資産計

899,678

807,162

90,714

1,797,555

デリバティブ取引

 

 

 

 

金利関連

665

665

通貨関連

9,878

9,878

負債計

10,544

10,544

 

() 有価証券には、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 令和3年6月17日)第24-3項及び第24-9項の基準価額を時価とみなす取扱いを適用した投資信託は含まれておりません。第24-3項の取扱いを適用した投資信託の連結貸借対照表計上額は4,666百万円、第24-9項の取扱いを適用した投資信託の連結貸借対照表計上額は15,027百万円であります。

 

①第24-3項及び第24-9項の取扱いを適用した投資信託の期首残高から期末残高への調整表

(単位:百万円)

期首残高

当期の損益

又はその他の包括利益

購入、売却
及び償還の
純額

投資信託の基準価額を時価とみなすこととした額

投資信託の基準価額を時価とみなさないこととした額

当期末残高

当期の損益に

計上した額の

うち連結

貸借対照表日

において保有

する投資信託の評価損益

損益に計上

 

その他の

包括利益

に計上

(*)

12,165

155

7,372

19,693

 

(*)連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。

 

②連結決算日における解約又は買戻請求に関する制限の内容ごとの内訳

(単位:百万円)

解約又は買戻請求に関する制限の主な内容

連結貸借対照表計上額

解約・買戻請求ができず、譲渡には運用会社の承諾を要する

3,005

解約申込から払戻まで数か月を要する

1,661

 

 

 

(2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品

前連結会計年度(2024年3月31日)

(単位:百万円)

区分

時価

レベル1

レベル2

レベル3

合計

有価証券

 

 

 

 

満期保有目的の債券

 

 

 

 

国債・地方債等

58,695

58,695

貸出金

4,403,369

4,403,369

資産計

58,695

4,403,369

4,462,065

預金

5,803,163

5,803,163

譲渡性預金

25,361

25,361

借用金

874,896

874,896

負債計

6,703,422

6,703,422

 

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

(単位:百万円)

区分

時価

レベル1

レベル2

レベル3

合計

有価証券

 

 

 

 

満期保有目的の債券

 

 

 

 

国債・地方債等

貸出金

4,424,549

4,424,549

資産計

4,424,549

4,424,549

預金

5,804,458

5,804,458

譲渡性預金

22,596

22,596

借用金

818,226

818,226

負債計

6,645,281

6,645,281

 

 

(注1) 時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明

資産

有価証券

有価証券については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものはレベル1の時価に分類しております。主に上場株式や国債がこれに含まれます。

公表された相場価格を用いていたとしても市場が活発でない場合にはレベル2の時価に分類しております。主に地方債、社債がこれに含まれます。また、市場における取引価格が存在しない投資信託について、解約又は買い戻し請求に関して市場参加者からリスクの対価を求められるほどの重要な制限がない場合には、基準価額を時価とし、レベル2の時価に分類しております。

相場価格が入手できない場合には、将来キャッシュ・フローの現在価値技法などの評価技法を用いて時価を算定しております。評価に当たっては観察可能なインプットを最大限利用しており、インプットには、TIBOR、国債利回り、期限前返済率、信用スプレッド、倒産確率、倒産時の損失率等が含まれます。算定に当たり重要な観察できないインプットを用いている場合には、レベル3の時価に分類しております。

 

貸出金

貸出金については、貸出金の種類及び内部格付、期間に基づく区分ごとに、元利金の合計額を市場金利に信用リスク等を反映させた割引率で割り引いて時価を算定しております。このうち変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映するため、貸出先の信用状態が実行後大きく異なっていない場合は時価と帳簿価額が近似していることから、帳簿価額を時価としております。また、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等については、見積将来キャッシュ・フロー、又は、担保及び保証による回収見込額等を用いて時価を算定しております。金利スワップの特例処理又は為替予約等の振当処理の対象とされた貸出金については、当該金利スワップ又は為替予約等の時価を反映しております。時価に対して観察できないインプットによる影響額が重要な場合はレベル3の時価、そうでない場合はレベル2の時価に分類しております。

 

負債

預金、及び譲渡性預金

要求払預金について、連結決算日に要求に応じて直ちに支払うものは、その金額を時価としております。また、定期預金及び譲渡性預金については、一定の期間ごとに区分して将来キャッシュ・フローを割り引いた割引現在価値により時価を算定しております。割引率は市場金利としております。なお、預入期間が短期間(1年未満)のものは時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。当該時価はレベル2の時価に分類しております。

 

借用金

借用金については、一定の期間ごとに区分した当該借用金の元利金の合計額を当該借入金の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いて現在価値を算定しております。このうち、変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映し、また、当行及び連結子会社の信用状態は実行後大きく異なっていないことから、時価は帳簿価額と近似していると考えられるため、当該帳簿価額を時価としております。なお、約定期間が短期間(1年未満)のものは、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。当該時価はレベル2の時価に分類しております。

 

 

デリバティブ取引

デリバティブ取引については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものはレベル1の時価に分類しており、主に債券先物取引や金利先物取引がこれに含まれます。

ただし、大部分のデリバティブ取引は店頭取引であり、公表された相場価格が存在しないため、取引の種類や満期までの期間に応じて現在価値技法やブラック・ショールズ・モデル等の評価技法を利用して時価を算定しております。それらの評価技法で用いている主なインプットは、金利や為替レート、ボラティリティ等であります。また、取引相手の信用リスク及び当行自身の信用リスクに基づく価格調整を行っております。観察できないインプットを用いていない又はその影響が重要でない場合はレベル2の時価に分類しており、プレイン・バニラ型の金利スワップ取引、為替予約取引等が含まれます。重要な観察できないインプットを用いている場合はレベル3の時価に分類しており、債券店頭オプション取引等が含まれます。

 

(注2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品のうちレベル3の時価に関する情報

(1) 重要な観察できないインプットに関する定量的情報

前連結会計年度(2024年3月31日)

 

区分

評価技法

重要な観察できない

インプット

インプット

の範囲

インプット

の加重平均

有価証券

 

 

 

 

その他有価証券

 

 

 

 

社債

 

 

 

 

私募債

現在価値技法

割引率

0.3%~2.1

0.4

 

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

 

区分

評価技法

重要な観察できない

インプット

インプット

の範囲

インプット

の加重平均

有価証券

 

 

 

 

その他有価証券

 

 

 

 

社債

 

 

 

 

私募債

現在価値技法

割引率

0.3%~1.7

0.4

 

 

(2) 期首残高から期末残高への調整表、当期の損益に認識した評価損益

前連結会計年度(2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

期首残高

当期の損益

又はその他の包括利益

購入、売却、

発行及び決済

の純額

レベル3の

時価への

振替

レベル3の

時価からの

振替

期末残高

当期の損益に

計上した額の

うち連結

貸借対照表日

において保有

する金融資産

及び負債の

評価損益

(*1)

損益に計上

(*1)

その他の

包括利益

に計上

(*2)

有価証券

 

 

 

 

 

 

 

 

その他有価証券

 

 

 

 

 

 

 

 

社債

11,459

2

△2

△3,269

8,189

外国債券

53,634

4

△1,529

12,379

64,488

その他

△22

1,107

1,084

 

(*1) 連結損益計算書の「その他業務収益」及び「その他業務費用」に含まれております。

(*2) 連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。

 

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

(単位:百万円)

 

期首残高

当期の損益

又はその他の包括利益

購入、売却、

発行及び決済

の純額

レベル3の

時価への

振替

レベル3の

時価からの

振替

期末残高

当期の損益に

計上した額の

うち連結

貸借対照表日

において保有

する金融資産

及び負債の

評価損益

(*1)

損益に計上

(*1)

その他の

包括利益

に計上

(*2)

有価証券

 

 

 

 

 

 

 

 

その他有価証券

 

 

 

 

 

 

 

 

社債

8,189

0

△39

△1,831

6,319

外国債券

64,488

4

1,139

14,550

5,000

△2,000

83,182

その他

1,084

145

△18

1,212

 

(*1) 連結損益計算書の「その他業務収益」及び「その他業務費用」に含まれております。

(*2) 連結包括利益計算書の「その他の包括利益」の「その他有価証券評価差額金」に含まれております。

 

(3) 時価の評価プロセスの説明

当行グループはリスク管理部門において時価の算定に関する方針及び手続を定め、当該方針及び手続に沿って事務部門が時価評価モデルを策定しております。リスク管理部門は当該モデル、使用するインプット及び算定結果としての時価が方針及び手続に準拠しているか妥当性を確認しております。また、リスク管理部門は当該確認結果に基づき時価のレベルの分類について判断しております。第三者から入手した相場価格を時価として利用する場合においては、使用されている評価技法及びインプットの確認や類似の金融商品の時価との比較等の適切な方法により価格の妥当性を検証しております。

 

(4) 重要な観察できないインプットを変化させた場合の時価に対する影響に関する説明

割引率はリスク・フリー・レートやスワップ・レートなどの基準市場金利に対する調整率であり、主に信用リスクから生じる金融商品のキャッシュ・フローの不確実性に対し、市場参加者が必要とする報酬額であるリスク・プレミアムから構成されます。一般に、割引率の著しい上昇(低下)は、時価の著しい下落(上昇)を生じさせます。

 

 

(有価証券関係)

 

※1 連結貸借対照表の「有価証券」のほか、「商品有価証券」及び「買入金銭債権」中の信託受益権を含めて記載しております。

※2 「子会社株式及び関連会社株式」については、財務諸表における注記事項として記載しております。

 

1 売買目的有価証券

 

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

連結会計年度の損益に
含まれた評価差額(百万円)

△0

2

 

 

2 満期保有目的の債券

前連結会計年度(2024年3月31日)

 

種類

連結貸借対照表計上額
(百万円)

時価(百万円)

差額(百万円)

時価が連結貸借対照表計上額を超えるもの

国債

地方債

社債

その他

小計

時価が連結貸借対照表計上額を超えないもの

国債

66,960

58,695

△8,264

地方債

社債

その他

小計

66,960

58,695

△8,264

合計

66,960

58,695

△8,264

 

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

該当事項はありません。

 

 

3 その他有価証券

前連結会計年度(2024年3月31日)

 

種類

連結貸借対照表計上額
(百万円)

取得原価(百万円)

差額(百万円)

連結貸借対照表計上額が取得原価を超えるもの

株式

334,826

93,789

241,036

債券

229,177

228,113

1,063

国債

144,568

144,086

482

地方債

49,358

49,177

180

社債

35,249

34,849

399

その他

151,700

145,959

5,740

小計

715,703

467,863

247,840

連結貸借対照表計上額が取得原価を超えないもの

株式

5,981

6,310

△329

債券

774,737

801,439

△26,702

国債

326,661

344,251

△17,590

地方債

182,430

184,785

△2,355

社債

265,645

272,402

△6,756

その他

271,383

307,230

△35,846

小計

1,052,101

1,114,980

△62,878

合計

1,767,805

1,582,843

184,961

 

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

 

種類

連結貸借対照表計上額
(百万円)

取得原価(百万円)

差額(百万円)

連結貸借対照表計上額が取得原価を超えるもの

株式

281,484

86,421

195,063

債券

19,853

19,809

43

国債

4,782

4,775

6

地方債

社債

15,071

15,034

37

その他

162,236

155,655

6,580

小計

463,574

261,887

201,687

連結貸借対照表計上額が取得原価を超えないもの

株式

16,193

17,442

△1,249

債券

976,347

1,040,803

△64,455

国債

501,543

543,192

△41,649

地方債

194,760

203,233

△8,473

社債

280,043

294,376

△14,333

その他

310,484

346,092

△35,607

小計

1,303,024

1,404,337

△101,312

合計

1,766,599

1,666,224

100,374

 

 

 

4 当連結会計年度中に売却した満期保有目的の債券

該当事項はありません。

 

5 当連結会計年度中に売却したその他有価証券

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

種類

売却額(百万円)

売却益の合計額(百万円)

売却損の合計額(百万円)

株式

38,523

13,064

708

債券

179,540

1,189

5,155

国債

96,230

1,130

3,156

地方債

60,792

48

1,290

社債

22,517

9

708

その他

32,677

1,201

1,690

合計

250,741

15,455

7,554

 

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

種類

売却額(百万円)

売却益の合計額(百万円)

売却損の合計額(百万円)

株式

33,493

9,312

1,802

債券

186,619

218

17,641

国債

100,013

217

15,531

地方債

57,695

1,086

社債

28,910

0

1,024

その他

24,530

446

3,399

合計

244,644

9,976

22,843

 

 

 

6 保有目的を変更した有価証券

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

運用方針の変更により満期保有目的の債券66,960百万円をその他有価証券に区分変更しております。

この変更により、有価証券は11,713百万円減少、繰延税金負債は3,566百万円減少、その他有価証券評価差額金は8,146百万円減少しております。なお、当該影響額は区分変更時点のものであります。

 

7 減損処理を行った有価証券

売買目的有価証券以外の有価証券(市場価格のない株式等及び組合出資金を除く)のうち、当該有価証券の時価が取得原価に比べて著しく下落しており、時価が取得原価まで回復する見込があると認められないものについては、当該時価をもって連結貸借対照表計上額とするとともに、評価差額を当該連結会計年度の損失として処理(以下「減損処理」という。)しております。

前連結会計年度における減損処理額172百万円(全額株式)であります。

当連結会計年度における減損処理額はありません。

また、時価が「著しく下落した」と判断するための基準は、資産の自己査定基準において、有価証券の発行会社区分ごとに次のとおり定めております。

破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先については連結決算日の時価が取得原価に比べて下落している場合、要注意先については連結決算日の時価が取得原価に比べて30%以上下落した場合、正常先については連結決算日の時価が取得原価に比べて50%以上下落した場合又は30%以上下落した場合で市場価格が一定水準以下で推移した場合であります。

なお、要注意先とは今後管理に注意を要する債務者、正常先とは破綻先、実質破綻先、破綻懸念先及び要注意先以外の債務者であります。

 

 

(金銭の信託関係)

 

1 運用目的の金銭の信託

 

前連結会計年度(2024年3月31日)

 

連結貸借対照表計上額(百万円)

連結会計年度の損益に含まれた評価差額
(百万円)

運用目的の金銭の信託

26,721

83

 

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

 

連結貸借対照表計上額(百万円)

連結会計年度の損益に含まれた評価差額
(百万円)

運用目的の金銭の信託

26,413

△50

 

 

2 満期保有目的の金銭の信託

該当事項はありません。

 

3 その他の金銭の信託(運用目的及び満期保有目的以外)

前連結会計年度(2024年3月31日)

 

連結貸借対照表

計上額(百万円)

取得原価

(百万円)

差額

(百万円)

うち連結貸借対照表計上額が取得原価を超えるもの(百万円)

うち連結貸借対照表計上額が取得原価を超えないもの
(百万円)

その他の

金銭の信託

3,655

3,749

△94

94

 

(注)「うち連結貸借対照表計上額が取得原価を超えるもの」「うち連結貸借対照表計上額が取得原価を超えないもの」はそれぞれ「差額」の内訳であります。

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

 

連結貸借対照表

計上額(百万円)

取得原価

(百万円)

差額

(百万円)

うち連結貸借対照表計上額が取得原価を超えるもの(百万円)

うち連結貸借対照表計上額が取得原価を超えないもの
(百万円)

その他の

金銭の信託

5,943

6,133

△190

15

205

 

(注)「うち連結貸借対照表計上額が取得原価を超えるもの」「うち連結貸借対照表計上額が取得原価を超えないもの」はそれぞれ「差額」の内訳であります。

 

 

(その他有価証券評価差額金)

 

連結貸借対照表に計上されているその他有価証券評価差額金の内訳は、次のとおりであります。

 

前連結会計年度(2024年3月31日)

 

 

金額(百万円)

評価差額

184,579

その他有価証券

184,673

その他の金銭の信託

△94

(△)繰延税金負債

52,711

その他有価証券評価差額金(持分相当額調整前)

131,867

(△)非支配株主持分相当額

その他有価証券評価差額金

131,867

 

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

 

 

金額(百万円)

評価差額

99,896

その他有価証券

100,086

その他の金銭の信託

△190

(△)繰延税金負債

27,970

その他有価証券評価差額金(持分相当額調整前)

71,925

(△)非支配株主持分相当額

その他有価証券評価差額金

71,925

 

 

 

(デリバティブ取引関係)

 

1 ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引

ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引について、取引の対象物の種類ごとの連結決算日における契約額又は契約において定められた元本相当額、時価及び評価損益は、次のとおりであります。なお、契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。

 

(1) 金利関連取引

 

前連結会計年度(2024年3月31日)

区分

種類

契約額等(百万円)

契約額等のうち1年
超のもの(百万円)

時価(百万円)

評価損益(百万円)

金 融
商 品
取引所

金利先物

 

 

 

 

売建

買建

金利オプション

 

 

 

 

売建

買建

店 頭

金利先渡契約

 

 

 

 

売建

買建

金利スワップ

 

 

 

 

受取固定・支払変動

4,742

3,992

△39

△39

受取変動・支払固定

6,408

5,658

142

142

受取変動・支払変動

金利オプション

 

 

 

 

売建

買建

その他

 

 

 

 

売建

買建

 

合計

――――

――――

102

102

 

(注) 上記取引については時価評価を行い、評価損益を連結損益計算書に計上しております。

 

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

区分

種類

契約額等(百万円)

契約額等のうち1年
超のもの(百万円)

時価(百万円)

評価損益(百万円)

金 融
商 品
取引所

金利先物

 

 

 

 

売建

買建

金利オプション

 

 

 

 

売建

買建

店 頭

金利先渡契約

 

 

 

 

売建

買建

金利スワップ

 

 

 

 

受取固定・支払変動

3,778

3,778

△146

△146

受取変動・支払固定

5,273

4,825

200

200

受取変動・支払変動

金利オプション

 

 

 

 

売建

買建

その他

 

 

 

 

売建

買建

 

合計

――――

――――

54

54

 

(注) 上記取引については時価評価を行い、評価損益を連結損益計算書に計上しております。

 

(2) 通貨関連取引

 

前連結会計年度(2024年3月31日)

区分

種類

契約額等(百万円)

契約額等のうち1年
超のもの(百万円)

時価(百万円)

評価損益(百万円)

金 融
商 品
取引所

通貨先物

 

 

 

 

売建

買建

通貨オプション

 

 

 

 

売建

買建

店 頭

通貨スワップ

62,271

47,690

△7,867

△7,867

為替予約

 

 

 

 

売建

54,789

15

△1,302

△1,302

買建

9,904

317

97

97

通貨オプション

 

 

 

 

売建

139,260

111,016

△4,208

△28

買建

139,260

111,016

4,178

813

その他

 

 

 

 

売建

買建

 

合計

――――

――――

△9,101

△8,287

 

(注) 上記取引については時価評価を行い、評価損益を連結損益計算書に計上しております。

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

区分

種類

契約額等(百万円)

契約額等のうち1年
超のもの(百万円)

時価(百万円)

評価損益(百万円)

金 融
商 品
取引所

通貨先物

 

 

 

 

売建

買建

通貨オプション

 

 

 

 

売建

買建

店 頭

通貨スワップ

83,085

75,609

△4,142

△4,142

為替予約

 

 

 

 

売建

65,394

9

589

589

買建

6,135

79

79

通貨オプション

 

 

 

 

売建

150,909

123,621

△4,939

△1,058

買建

150,909

123,621

4,992

1,938

その他

 

 

 

 

売建

買建

 

合計

――――

――――

△3,419

△2,594

 

(注) 上記取引については時価評価を行い、評価損益を連結損益計算書に計上しております。

 

(3) 株式関連取引

該当事項はありません。

 

(4) 債券関連取引

該当事項はありません。

 

(5) 商品関連取引

該当事項はありません。

 

(6) クレジット・デリバティブ取引

該当事項はありません。

 

 

2 ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引

ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引について、取引の対象物の種類ごと、ヘッジ会計の方法別の連結決算日における契約額又は契約において定められた元本相当額及び時価は、次のとおりであります。なお、契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。

 

(1) 金利関連取引

 

前連結会計年度(2024年3月31日)

ヘッジ会計の方法

種類

主なヘッジ対象

契約額等
(百万円)

契約額等のうち
1年超のもの
(百万円)

時価
(百万円)

原則的処理方法

金利スワップ

その他有価証券(債券)、預金

 

 

 

受取固定・支払変動

 

受取変動・支払固定

 

373,522

373,522

43,343

金利先物

 

金利オプション

 

その他

 

金利スワップの特例処理

金利スワップ

貸出金

 

 

 

受取固定・支払変動

 

(注)2

受取変動・支払固定

 

7,000

7,000

 

合計

――――

――――

――――

43,343

 

(注) 1.ヘッジ対象とヘッジ手段を紐付けする方法のほか、業種別委員会実務指針第24号に基づき、繰延ヘッジによっております。

2.金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている貸出金と一体として処理されているため、その時価は「(金融商品関係)」の当該貸出金の時価に含めて記載しております。

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

ヘッジ会計の方法

種類

主なヘッジ対象

契約額等
(百万円)

契約額等のうち
1年超のもの
(百万円)

時価
(百万円)

原則的処理方法

金利スワップ

その他有価証券(債券)、預金

 

 

 

受取固定・支払変動

 

受取変動・支払固定

 

388,957

388,957

51,812

金利先物

 

金利オプション

 

その他

 

金利スワップの特例処理

金利スワップ

貸出金

 

 

 

受取固定・支払変動

 

(注)2

受取変動・支払固定

 

10,000

10,000

 

合計

――――

――――

――――

51,812

 

(注) 1.ヘッジ対象とヘッジ手段を紐付けする方法のほか、業種別委員会実務指針第24号に基づき、繰延ヘッジによっております。

2.金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている貸出金と一体として処理されているため、その時価は「(金融商品関係)」の当該貸出金の時価に含めて記載しております。

 

(2) 通貨関連取引

該当事項はありません。

 

(3) 株式関連取引

該当事項はありません。

 

(4) 債券関連取引

該当事項はありません。

 

(退職給付関係)

 

1 採用している退職給付制度の概要

当行及び連結子会社は、従業員の退職給付にあてるため、積立型、非積立型の確定給付制度を採用しております。

当行の確定給付企業年金制度(規約型の積立型制度であります。)では、勤務期間等に基づいて一時金又は年金を支給しております。

当行の退職一時金制度(退職給付信託を設定した結果、全て積立型制度となっております。)では、退職給付として勤務期間、役職等に基づいて一時金を支給しております。

当行は2017年10月1日に確定給付企業年金制度の一部について確定拠出年金制度へ移行しております。

なお、連結子会社が有する退職一時金制度(全て非積立型制度であります。)は、簡便法により退職給付に係る負債及び退職給付費用を計算しております。

 

2 確定給付制度(簡便法を適用した制度を除く。)

 

(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表

(百万円)

区分

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

退職給付債務の期首残高

42,143

40,658

勤務費用

1,466

1,346

利息費用

493

475

数理計算上の差異の発生額

△1,110

△5,070

退職給付の支払額

△2,334

△2,554

過去勤務費用の発生額

退職給付債務の期末残高

40,658

34,855

 

 

(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表

(百万円)

区分

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

年金資産の期首残高

61,793

65,887

期待運用収益

1,027

1,428

数理計算上の差異の発生額

2,717

△6,225

事業主からの拠出額

1,655

1,643

退職給付の支払額

△1,306

△1,298

年金資産の期末残高

65,887

61,435

 

 

(3) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表

(百万円)

区分

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

積立型制度の退職給付債務

40,658

34,855

年金資産

△65,887

△61,435

連結貸借対照表に計上された負債と資産の純額

△25,228

△26,579

 

 

(百万円)

区分

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

退職給付に係る負債

退職給付に係る資産

25,228

26,579

連結貸借対照表に計上された負債と資産の純額

△25,228

△26,579

 

 

 

(4) 退職給付費用及びその内訳項目の金額

(百万円)

区分

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

勤務費用

1,466

1,346

利息費用

493

475

期待運用収益

△1,027

△1,428

数理計算上の差異の損益処理額

△1,877

△1,778

過去勤務費用の損益処理額

確定給付制度に係る退職給付費用

△944

△1,385

 

 

(5) 退職給付に係る調整額

退職給付に係る調整額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。

(百万円)

区分

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

過去勤務費用

数理計算上の差異

△1,950

2,933

合計

△1,950

2,933

 

 

(6) 退職給付に係る調整累計額

退職給付に係る調整累計額に計上した項目(法人税等及び税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。

(百万円)

区分

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

未認識過去勤務費用

未認識数理計算上の差異

△13,947

△11,013

合計

△13,947

△11,013

 

 

(7) 年金資産に関する事項

①年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりであります。

 

区分

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

債券

12

%

12

%

株式

61

%

57

%

現金及び預金

9

%

11

%

一般勘定

18

%

20

%

合計

100

%

100

%

 

(注)年金資産合計には、企業年金制度及び退職一時金制度に対して設定した退職給付信託(主として株式5銘柄で構成)が前連結会計年度は48%、当連結会計年度は44%含まれております。

 

②長期期待運用収益率の設定方法

年金資産の長期期待運用収益率は、年金資産の資産構成を踏まえ、それぞれの資産から長期的に期待される収益を考慮して設定しております。

 

 

(8) 数理計算上の計算基礎に関する事項

主要な数理計算上の計算基礎

区分

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

割引率

1.17

%

2.21

%

長期期待運用収益率

 

 

 

 

 年金資産(退職給付信託除く)

3.48

%

4.25

%

 年金資産(退職給付信託)

0.00

%

0.00

%

予想昇給率

3.90

%

3.90

%

 

 

3 簡便法を適用した確定給付制度

(1) 簡便法を適用した制度の退職給付に係る負債の期首残高と期末残高の調整表

(百万円)

区分

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

退職給付に係る負債の期首残高

159

168

退職給付費用

24

24

退職給付の支払額

△15

△9

制度への拠出額

退職給付に係る負債の期末残高

168

183

 

 

(2) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表

(百万円)

区分

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

非積立型制度の退職給付債務

168

183

連結貸借対照表に計上された負債と資産の純額

168

183

 

 

(百万円)

区分

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

退職給付に係る負債

168

183

連結貸借対照表に計上された負債と資産の純額

168

183

 

 

(3) 退職給付費用

(百万円)

区分

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

簡便法で計算した退職給付費用

24

24

 

 

4 確定拠出制度

当行の確定拠出制度への要拠出額は、前連結会計年度332百万円、当連結会計年度330百万円であります。

 

 

(ストック・オプション等関係)

該当事項はありません。

 

(税効果会計関係)

1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

繰延税金資産

 

 

 

 

貸倒引当金

11,088

百万円

12,090

百万円

有価証券評価損

4,149

百万円

3,961

百万円

退職給付に係る負債

57

百万円

64

百万円

減価償却費

9,666

百万円

1,699

百万円

未払事業税

421

百万円

百万円

税務上の繰越欠損金(注)

53

百万円

2,434

百万円

その他

2,213

百万円

2,330

百万円

繰延税金資産小計

27,650

百万円

22,579

百万円

税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額(注)

△53

百万円

△118

百万円

将来減算一時差異等の合計に係る評価性引当額

△12,835

百万円

△12,663

百万円

評価性引当額小計

△12,889

百万円

△12,781

百万円

繰延税金資産合計

14,761

百万円

9,797

百万円

繰延税金負債

 

 

 

 

退職給付に係る資産

△778

百万円

△2,020

百万円

固定資産圧縮積立金

△184

百万円

△190

百万円

その他有価証券評価差額金

△52,711

百万円

△27,970

百万円

繰延ヘッジ損益

△13,198

百万円

△16,243

百万円

退職給付に係る調整累計額

△4,246

百万円

△3,452

百万円

繰延税金負債合計

△71,119

百万円

△49,877

百万円

繰延税金負債の純額

△56,358

百万円

△40,079

百万円

 

 

(表示方法の変更)

前連結会計年度において、繰延税金資産の「その他」に含めていた「税務上の繰越欠損金」は重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記しております。あわせて、小計額のみ表示しておりました「評価性引当額」についても、当連結会計年度より「税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額」と「将来減算一時差異等の合計に係る評価性引当額」に独立掲記しております。

これらの表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度において「その他」と表示しておりました2,267百万円は「税務上の繰越欠損金」53百万円、「その他」2,213百万円として組み替えております。また、「評価性引当額」と表示しておりました△12,889百万円は、「税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額」△53百万円、「将来減算一時差異等の合計に係る評価性引当額」△12,835百万円として組み替えております。

 

 

(注)税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額

前連結会計年度(2024年3月31日

税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額については、税務上の繰越欠損金の重要性が乏しいため記載を省略しております。

 

当連結会計年度(2025年3月31日

 

1年以内

(百万円)

1年超

2年以内

(百万円)

2年超

3年以内

(百万円)

3年超

4年以内

(百万円)

4年超

5年以内

(百万円)

5年超

(百万円)

合計

(百万円)

税務上の繰越欠損金

(※1、2)

2,315

2,315

評価性引当額

繰延税金資産

(※3)

2,315

2,315

 

(※1)税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。

(※2)表中の金額は当行単体の金額であり、連結子会社の税務上の繰越欠損金の金額は重要性が乏しいため、

上記には含めておりません。

(※3)税務上の繰越欠損金(法定実効税率を乗じた額)2,315百万円について、同額の繰延税金資産を計上して

おります。当該繰延税金資産は、当行における税務上の繰越欠損金の残高全額(法定実効税率を乗じた額)について認識したものであります。当該繰延税金資産を計上した税務上の繰越欠損金は2025年3月期に次世代基幹系システムの開発中止により多額の損金を計上したことにより生じたものであり、将来の課税所得の見込みにより回収可能と判断し、評価性引当額を認識しておりません。

 

2.連結財務諸表提出会社の法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主な項目別の内訳

 

前連結会計年度
(2024年3月31日)

当連結会計年度
(2025年3月31日)

法定実効税率

30.4

30.4

(調整)

 

 

 

 

受取配当金等永久に益金に算入されない項目

△1.9

△2.1

評価性引当額の増減

3.0

△1.8

その他

1.3

0.4

 

 

 

 

 

税効果会計適用後の法人税等の負担率

32.8

26.9

 

 

3.法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正

「所得税法等の一部を改正する法律(令和7年法律第13号)」が令和7年3月31日に成立したことに伴い、令和8年4月1日以後に開始する連結会計年度から「防衛特別法人税」の課税が行われることとなりました。これに伴い、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に使用する法定実効税率は従来の30.4%から、令和8年4月1日以後開始する連結会計年度以降に解消が見込まれる一時差異等については31.3%となります。

この税率変更により、当連結会計年度の繰延税金資産は5百万円増加、繰延税金負債は1,315百万円増加、その他有価証券評価差額金は800百万円減少、繰延ヘッジ損益は466百万円減少、退職給付に係る調整累計額は99百万円減少し、法人税等調整額は56百万円減少しております。

再評価に係る繰延税金負債は161百万円増加し、土地再評価差額金は同額減少しております。

 

 

(収益認識関係)

顧客との契約から生じる収益を分解した情報

(単位:百万円)

区分

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

経常収益

122,630

133,109

うち役務取引等収益

19,995

19,634

預金・貸出業務

5,812

5,823

為替業務

3,017

3,112

信託関連業務

160

173

証券関連業務

131

90

代理業務

298

369

保護預り・貸金庫業務

108

104

保証業務

951

876

カード業務

3,324

3,487

投資信託・保険販売業務

4,359

3,849

その他

1,830

1,747

うち信託報酬

0

0

 

上表には、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に基づく収益も含んでおります。