当行及び当行の関係会社(以下「当行グループ」という。)は、「地域社会への貢献と健全経営」を経営の基本理念として掲げております。この経営理念の下、「地域との共生」を図りながら、安定した利益計上が可能な経営基盤の構築に努めるとともに、強靭かつ適切な経営管理態勢を維持・整備していくことで、株主の皆さま、お取引先の皆さま、そして地域社会からの期待・信頼にお応えしてまいりたいと考えております。
当行グループは、地域における中枢銀行としての公共性・社会性を重視し、健全経営確保の観点から経営基盤の安定並びに自己資本充実・内部留保の増強による経営体質の強化に努めるとともに、株主の皆さまに対して継続的に安定した配当を実施することを基本方針としております。
当行グループは、法令等遵守態勢(コンプライアンス)及びリスク管理態勢の強化をより一層図っております。
コンプライアンスについては、コンプライアンスプログラムを半期ごとに取締役会で決定しその実践に努め、進捗状況をコンプライアンス統括室でチェックするとともに、支店長会議等を通じてトップ自ら法令等遵守の徹底と企業倫理の確立に努めております。また、リスク管理については経営管理部をリスク管理の統括部署として、リスクを統合的に管理する体制を整えております。
苦情・相談等の体制整備については、経営管理部内に「お客様センター」を設置して、顧問弁護士とも連携し、説明体制の整備や法令等に基づく対応処理の一層の強化を図っております。
新型コロナウイルス感染症はワクチン接種の進展などにより、新規感染者数は緩やかに減少傾向にありますが、依然として予断を許さない状況が続いております。地域経済においても、特に外食・宿泊等のサービス消費において厳しい状況が続いており、行政による各種支援施策の実施により徐々に回復の兆しが出てきておりますが、新型コロナウイルス感染症拡大以前の水準へ回復するには、まだ時間を要する見込みです。
このような状況のもと、われわれ地域金融機関は資金繰り支援に加え、コンサルティング機能の発揮による本業支援を通じて、地域経済に貢献しなければならないと考えております。
・中長期的な経営戦略と目標とする経営指標
当行では、2021年度から2023年度までの3年間を計画期間とする中期経営計画「共創Innovation」を策定し、2021年4月よりスタートしております。
本計画では、当行の経営の基本理念である「地域社会への貢献と健全経営」の考え方のもと、「地域イノベーション」、「経営改善イノベーション」、「コンサルティングイノベーション」、「デジタルイノベーション」という4つの重点戦略に取組むことで、新型コロナウイルスという困難を乗り越え、明るく持続可能な社会を創造してまいります。
また、中期経営計画に掲げた各施策を実現するための基盤戦略として、「人財強化」と「生産性向上」にも取組み、「地域を支え、明るい未来を創造するコンサルティングバンク」を目指してまいります。
<中期経営計画の計数目標(最終年度:2023年度)>
・対処すべき課題
地域金融機関を取り巻く環境は、緩和的な金融政策の継続や異業種・異業態からの金融サービス市場への参入による競争の激化など、厳しさを増しております。また、依然として新型コロナウイルスの感染拡大が幅広い業種に影響を与えているほか、ロシアのウクライナ侵攻等に起因する資源高等も含めた直接的・間接的な影響が多くの業種に波及することが見込まれることから、地域金融機関にはコンサルティング機能の発揮によるお取引先の課題解決支援や経営改善支援への取り組みが、これまで以上に求められております。
このような中、当行では、地域企業の皆さまが新型コロナウイルス感染症をはじめ幾多の課題を乗り越え発展し、地域の人々が豊かに暮らせる住みよい社会を創っていくため、付加価値の高いコンサルティング機能の発揮を通じて、お客さまの信頼と笑顔を積み重ねていくことで、「地域社会の発展を力強くリードするコンサルティングバンク」となることを中長期的に目指す姿(中長期ビジョン)として掲げております。この中長期ビジョンを達成するため、「地域を支え地域社会の発展に全力を尽くす」、「プロフェッショナル人財を育成する」、「強靭な経営体質を構築する」という3つのミッションに継続的に取組んでまいります。
・サステナビリティへの取組み
当行では、経営の基本理念である「地域社会への貢献と健全経営」に基づき、地域社会の持続可能な発展と課題解決に資するサステナビリティの取組みを実践しております。
2022年4月にサステナビリティ委員会を設置し、脱炭素社会に向けた取組みやSDGs/ESGを含むサステナビリティの諸課題に組織的に対応していくための議論を行っております。
≪サステナビリティ委員会の構成と主な審議内容≫

また、当行では、地球温暖化や気候変動への対応が経営戦略のうえで取組むべき重要な課題であると認識し、2022 年6月にTCFD提言への賛同を表明いたしました。併せて、地域社会の一員としての社会的責任を認識し、環境保全の取組みを推進するため、「環境方針」を策定し、地域社会の環境負荷低減や環境保全活動に取組むとともに、お客さまの環境に配慮した取組みを支援することで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
今後、TCFD提言および環境方針に沿って気候変動への対応を強化するほか、情報開示の充実に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクとして、以下に記載したリスクのうち(1)信用リスク及び(2)市場リスク(①価格変動リスク、②金利変動リスク)があげられます。
当行グループは、当該リスクについて、統計的手法であるVaRを用いて、ある確率(信頼区間99%)のもと一定期間(例えば1年間)に被る可能性のある最大損失額(リスク量)を見積もり、把握しております。
これらのリスクが顕在化した場合、当行の業績・業務運営に影響を及ぼす可能性があるため、当行グループでは業務の継続性を確保する観点から、リスク量が自己資本の範囲内に収まるよう統合リスク管理(リスク量に対する資本の割り当て)を用いた業務運営を行い、経営戦略と一体となったリスク管理を実践しております。
なお、当行グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であり、これらのリスク管理体制等については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。
(1) 信用リスク
当行グループの2022年3月末時点での開示債権額は88億円で、開示債権の貸出金に占める割合は1.01%と引続き低水準を維持しております。しかしながら、今後日本経済の減速や地域経済の景気後退及びそれに伴う需要の減少があった場合、地方経済にも悪影響を及ぼすことが予想されます。そのため当行グループの融資先の財務内容が悪化したり、倒産・事業閉鎖となった場合、債務者区分の変更により当行グループの不良債権及び与信関係費用が増加する可能性があり、その結果、当行グループの経営成績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 市場リスク
① 価格変動リスク
当行グループの保有株式の多くは、取引先との間の良好な関係を構築又は維持することを目的としたものであり、その大半は市場性のある株式であります。今後大幅に株価が下落した場合、保有株式に減損又は評価損が発生する可能性があります。また債券運用については信用力の高いものを対象とし、且つ金利上昇局面にも対応できるよう分散投資を念頭としたポートフォリオの構築を行っております。ただし、急激なイールドカーブ(利回り曲線)の変動が生じた場合、想定外の評価損が発生する可能性があります。こうした市場変動による有価証券の価格変動リスクが顕在化した場合、当行グループの業績に悪影響を与えるとともに自己資本比率の低下を招く可能性があります。
② 金利変動リスク
当行グループの資金利益は、主に預金として受け入れた資金を貸出金や有価証券で運用して得ておりますが、調達資金と運用資金との間で、資金の満期や適用金利更改時期等に差異があるため、将来の金利動向等により資金利益が減少し、当行グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
③ 為替リスク
当行グループが保有する外貨建資産及び負債は、為替レートが変動した場合において、これら外貨建資産及び負債に係る為替リスクが相殺されないとき又は適切にヘッジされていないときは、損失の発生等により当行グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 流動性リスク
当行グループの業務を行うにあたり、交換尻の決済等のため、一時的にコールマネー等、市場から資金を調達することがあります。その際、当行グループの信用力が低下する等により必要な資金が確保できなくなり、資金繰りがつかなくなる場合や、資金の確保に通常よりも著しく高い金利での調達を余儀なくされることにより損失を被る資金繰りリスクがあります。また、当行グループが保有する株式・債券等を売却するにあたり、市場の混乱等により市場で取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされたりすることにより当行グループが損失を被る市場流動性リスクも存在します。
これらのリスクに対しては、ALM委員会及びリスク管理部署等で適切に管理しておりますが、当行グループの業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) オペレーショナルリスク
① 事務リスク
当行グループでは、業務運営にあたり事務規定等に基づき厳正な事務処理を徹底し、役職員による事務ミス・事故の発生や不正等の未然防止に努めておりますが、万が一事務事故や不祥事件が発生した場合、当行グループの信用が失墜し、グループの業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
② システムリスク
当行は、2012年5月に、国内最大規模の基幹系システムの共同利用型センターである地銀共同センターに、基幹系システムを移行しました。共同化システムは、コンピュータシステムと通信ネットワークに大きく依存しており、災害や停電などにより通信ネットワークが機能しなくなった場合、またシステムトラブルの発生や外部からの不正手段侵入によるデータプログラムの破壊などで共同化システムが稼動しなくなる可能性があります。予想されるシステムトラブルへの対応として、東西2つのセンターと最新鋭のバックアップ機能を備えておりますが、システムの複雑化や高度化などにより予想外の障害が生じる場合もあり、その時には当行グループの経営成績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 情報資産リスク
当行グループでは、お客さまとのあらゆるお取引に伴い、数多くの顧客情報を保有しております。当行グループではこれらの顧客情報の大半をコンピュータシステムと通信ネットワークにより管理しており、お客さまのお取引等の管理や当行グループからお客さまへのご提案等に活用しています。
当行グループでは、顧客情報を適切に管理し利用するため、個人情報保護法等にも対応した顧客情報管理体制を整備し、役職員への教育や情報機器の充実等による顧客情報管理の高度化等、顧客情報管理を徹底しておりますが、予期せぬ事態により、情報漏えい、紛失、改ざん等が発生した場合、当行グループの信用が失墜し、グループの業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 人的リスク
人事処遇や勤務管理などの人事労務上の問題等に関連する訴訟等が発生した場合、当行グループの信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 有形資産リスク(災害リスク)
地震等の自然災害や停電等の社会インフラの障害、あるいはテロや犯罪等で、当行の役職員や店舗等の施設及び取引先が被害を受けることにより、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ レピュテーショナル(風評・評判)リスク
当行グループに対する中傷や風評等が流布し拡大した場合、その事態によっては、当行グループの信用や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ コンプライアンス・リスク
取引上の契約等について法律的な不確実性、及び役職員等の法令・ルール等の遵守違反や不徹底、法務知識不足等により当行グループが損失を被る可能性があります。加えて、必ずしも既存の法令・ルールに直ちに抵触しないものの、当行グループの役職員が業務遂行にあたって当然に遵守すべき、社会的規範、商慣習や市場慣行、倫理規定、経営理念等に反する行為や、その他利用者の視点が欠如した行為等により、ステークホルダーの期待に応えることができなかった結果として、当行グループが不利益を被る可能性があります。
(5) その他
① 感染症の流行に伴うリスク
新型コロナウイルスや新型インフルエンザ等感染症の流行により、当行グループ内での感染者の発生や増加等により業務継続に支障をきたしたり、感染症の流行の影響が経済・市場全体に波及することで、当行の信用リスク、市場リスク、流動性リスクが増加する、又は当該リスクの顕在化により、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 上位大口株主の当行株式売却に伴うリスク
当行の上位大口株主の中には、保有株式を削減する目的で当行株式を売却する株主も予想されます。これらの上位大口株主による当行株式の売却が促進され、当行株式の市場売却が増加した場合には当行の株価は悪影響を受けて、当行の資金調達が一定の制約を受ける可能性があります。
③ 退職給付債務のリスク
当行グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されております。年金資産の運用の結果が前提条件と異なる場合、又は割引率の低下等により前提条件が変更された場合、損失が発生する可能性があります。厚生年金基金の代行部分返上により、当行グループの年金費用は低下しておりますが、一層の割引率低下や運用利回りの悪化は当行グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 自己資本比率が悪化するリスク
当行は、海外営業拠点を有しておりませんので、連結自己資本比率及び単体自己資本比率を「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められる国内基準(4%)以上に維持しなければなりません。
当行グループの自己資本比率が要求される水準を下回った場合には、金融庁長官から、業務の全部又は一部の停止等を含む様々な命令を受けることになります。
当行グループの自己資本比率に影響を与える要因には以下のものが含まれます。
・有価証券ポートフォリオの価値の低下
・不良債権の処分に際して生じうる与信関係費用の増加
・債務者の信用力の悪化に際して生じうる与信関係費用の増加
・自己資本比率の基準及び算定方法の変更
・本項記載のその他の不利益な展開
⑤ 繰延税金資産
繰延税金資産は、現時点の会計基準に基づき計上しておりますが、今後会計基準に何らかの変更があり、繰延税金資産の算入に何らかの制限が課された場合、あるいは繰延税金資産の一部又は全部の回収が出来ないと判断される場合は、当行グループの繰延税金資産は減額され、その結果、当行グループの業績並びに自己資本比率に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 経済状況
当行グループの貸出金の大宗を鳥取県内の中小企業及び個人が占めており、地域経済の低迷による中小企業倒産・個人破産の増減動向は、当行グループの業績、財務状況に影響を及ぼします。鳥取県内経済の景気後退、及びそれに伴う需要の減少は、鳥取県内の中小企業の倒産及び個人破産が増加するなどにより、当行グループの業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 競争
近年の金融制度の大幅な規制緩和により、金融業界の競争が激化してきております。当行グループが、こうした事業環境において、他の金融機関などとの競争により優位性を得られない場合、当行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 当行グループの営業戦略が奏功しないリスク
当行グループは、経営基盤強化のために、2021年度から2023年度までの3年間を計画期間とする中期経営計画 「共創Innovation」など様々な営業戦略を実施していますが、以下に記載したものをはじめとする様々な要因が生じた場合には、これら戦略が功を奏しないか、当初想定した結果をもたらさない可能性があります。
・貸出ボリュームの増大が期待通り進まないこと
・利鞘の拡大が期待通りに進まないこと
・手数料収入の増加が期待通りの成果とならないこと
・経費削減等の効率化が期待通りに進まないこと
⑨ 格付について
当行は、外部格付機関より格付を取得しております。格付が引き下げられた場合、資金・資本調達に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 各種の規制及び制度等(法律、政策及び会計制度等)に伴うリスク
当行グループは、現時点での法律、政策及び会計制度等の規制に従って業務を遂行しております。将来における法律、規制、実務慣行、解釈、財政及びその他の政策の変更並びにそれらによって発生する事態が、当行グループの業務遂行や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。しかし、どのような影響が発生しうるかについて、その種類・内容・程度等を予測することは困難であり、当行グループがコントロールしうるものではありません。
⑪ 訴訟について
当連結会計年度末現在において、当行グループの事業その他経営全般に関し、重要な訴訟は提起されておりません。しかし、不特定多数の顧客と取引がある銀行業の特殊性から、将来にわたって重要な訴訟が提起される可能性が皆無とは言えません。重要な訴訟が提起された場合にはグループの経営成績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑫ 固定資産の減損に係るリスク
当行グループは、営業拠点等の固定資産を保有しておりますが、今後の経済環境や不動産価格の変動等によって、当該固定資産の収益性の低下又は損失が発生した場合には、当行グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当行グループ(当行、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
2021年度の国内経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響が継続するなか、海外経済の回復や東京オリンピック・パラリンピックの開催等を背景に、景気は持ち直しの動きがみられました。一方で、年度後半には変異株による感染の再拡大により自粛傾向が強まったほか、半導体等の原材料不足による自動車産業の生産抑制等が景気の下押し要因となりました。また、ロシアのウクライナ侵攻による資源高の長期化の影響も懸念されており、今後の動向を注視していく必要があります。
次に金融市場では、米国FRBが量的緩和の縮小に着手し、インフレの抑制に舵を切るなか、日本銀行は物価目標達成までの持続的な金融緩和を表明しており、今後も緩和的な環境は続くことが予想されます。また、日経平均株価は、一時30,000円台に達しましたが、年度後半にはウクライナ情勢の緊迫化による地政学リスクの高まりを受け、一時24,000円台まで急落するなど、値動きの激しい年となりました。
鳥取県経済をみますと、新型コロナウイルス感染者数の減少による観光振興の再開等を背景に、景気は持ち直しを基調としながらも、原材料不足や価格高騰の影響を受け、年度後半では持ち直しの動きに足踏みがみられました。また、オミクロン株の流行拡大によって県内の新規感染者数の規模は過去最大となり、外出自粛が継続的に呼びかけられるなど、消費の面でも厳しい状況が続きました。今後は、ワクチン3回目接種の加速等により感染状況が落ち着きを取り戻し、経済活動の回復につながっていくことが期待されます。
このような環境の下、当行は役職員一体となって新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた取引先への支援及び業績の進展に努めました結果、以下のような業績となりました。
財政状態につきましては、預金は、個人預金と公金預金の増加を主因に、前期末比256億5百万円増加の9,809億73百万円となりました。貸出金は、中小企業向け貸出と個人向け貸出の増加を主因に、前期末比202億9百万円増加の8,489億17百万円となりました。有価証券は、国債やその他証券の増加を主因に、前期末比63億89百万円増加の1,283億62百万円となりました。
経営成績につきましては、経常収益は、資金運用収益や役務取引等収益が増加したものの、株式等売却益の減少を主因としたその他経常収益の減少等により、前期比1億8百万円減少の133億1百万円となりました。経常費用は、株式の減損等により同10億46百万円増加の128億37百万円となり、経常利益は、同11億55百万円減少の4億63百万円となりました。なお、退職給付信託返還益を主因とする特別利益を9億25百万円計上したこともあり、親会社株主に帰属する当期純利益は、同1億5百万円減少の8億91百万円となりました。
セグメント状況は次のとおりであります。
経常収益は、前期比67百万円減少の129億56百万円、セグメント利益(経常利益)は、前期比11億44百万円減少の4億33百万円となりました。
経常収益は、前期比40百万円減少の3億81百万円、セグメント利益(経常利益)は、前期比12百万円減少の29百万円となりました。
・キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における連結キャッシュ・フローの状況につきましては、現金及び現金同等物の残高は、前期比28億85百万円増加の995億19百万円となりました。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、退職給付に係る資産の減少等により120億円となり、 前期比174億61百万円獲得が減少いたしました。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出等により△86億47百万円となり、前期比88億32百万円支出が減少いたしました。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により前期並みの△4億67百万円となりました。
当行グループは、海外拠点を有しないため、国内・海外別収支等にかえて、国内取引を「国内業務部門」「国際業務部門」に区分して記載しております。
国内業務部門では、資金運用収支が31百万円の増加、役務取引等収支が72百万円の増加、その他業務収支が37百万円の減少となりました。
国際業務部門では、資金運用収支が8百万円の増加、役務取引等収支は前連結会計年度並み、その他業務収支は2百万円の減少となりました。
(注) 1 「国内業務部門」は国内店及び国内子会社の円建取引、「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2 相殺消去額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。
平均残高では、資金運用勘定は貸出金を中心に621億82百万円増加し、資金調達勘定は借用金を中心に604億44百万円の増加となりました。
利息では、貸出金が74百万円の減収となった一方、有価証券は73百万円の増収となり、資金運用勘定の利息は20百万円の増収となりました。資金調達勘定の利息は、預金利息が31百万円の減少となったこと等により10百万円の減少となりました。
利回りでは、貸出金利回りが前連結会計年度比0.04ポイント低下したこと等により、資金運用利回りは同0.06ポイントの低下となりました。また、預金利回りが前連結会計年度比0.01ポイント低下したこと等により、資金調達勘定の利回りは同0.01ポイントの低下となりました。
(注) 1 平均残高は、日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度74百万円、当連結会計年度72百万円)を控除して表示しております。
3 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門との資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
平均残高では、資金運用勘定は9億19百万円の増加となり、資金調達勘定は9億15百万円の増加となりました。
利息では、資金運用勘定の利息は前連結会計年度比9百万円の増加となり、資金調達勘定の利息は前連結会計年度並みとなりました。
利回りでは、資金運用利回りが前連結会計年度比0.06ポイントの上昇となりました。また、資金調達勘定の利回りは、同0.09ポイントの低下となりました。
(注) 1 連結子会社は国際業務を取扱っておりませんので、国際業務部門は国内店のみ記載しております。
2 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
3 国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式(前月末TT仲値を当該月のノンエクスチェンジ取引に適用する方式)により算出しております。
(注) 1 平均残高は、日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度74百万円、当連結会計年度72百万円)を控除して表示しております。
3 相殺消去の金額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息であります。
役務取引等収益は30億43百万円で前連結会計年度比21百万円の増収となりました。国内業務部門は30億10百万円で同19百万円の増収、国際業務部門は33百万円で同2百万円の増収となりました。
役務取引等費用は14億71百万円で前連結会計年度比52百万円の減少となりました。国内業務部門は14億59百万円で同53百万円の減少、国際業務部門は12百万円で同2百万円の増加となりました。
(注) 1 当行グループは、海外拠点等を有しないため、国内・海外別にかえて、国内取引を「国内業務部門」・「国際業務部門」に区分して記載しております。
2 「国内業務部門」は国内店及び国内子会社の円建取引、「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。
3 相殺消去の金額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の金額であります。
(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
2 定期性預金=定期預金+定期積金
3 「国内業務部門」は国内店及び国内子会社の円建取引、「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。
4 相殺消去の金額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の金額であります。
(注) 1 「国内」とは、当行及び国内子会社であります。
2 当行及び子会社は海外に拠点等を有しないため、「海外」は該当ありません。
該当事項はありません。
(注) 1 当行グループは、海外拠点等を有しないため、国内・海外別にかえて、国内取引を「国内業務部門」、「国際業務部門」に区分して記載しております。
2 「国内業務部門」は国内店及び国内子会社の円建取引、「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。
3 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
4 相殺消去の金額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の金額であります。
(自己資本比率等の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
(単位:百万円、%)
(単位:百万円、%)
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
(生産、受注及び販売の状況)
「生産、受注及び販売の状況」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
当行グループの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、経営成績等の状況の分析は以下のとおりとなりました。
2021年度から2023年度までの3年間を計画期間とする中期経営計画「共創Innovation」では、当行の経営の基本理念である「地域社会への貢献と健全経営」の考え方のもと、「地域イノベーション」、「経営改善イノベーション」、「コンサルティングイノベーション」、「デジタルイノベーション」という4つの重点戦略に取組むことで、新型コロナウイルスという困難を乗り越え、明るく持続可能な社会を創造してまいります。
計数目標の進捗状況は、「法人ソリューション成約件数」は592件、「コアOHR」は83.8%、「コア業務純益」は17.5億円と、最終年度の目標達成に向け順調に推移しております。
<中期経営計画の計数目標(最終年度:2023年度)>
② 財政状態の分析
事業性貸出と個人向け貸出が増加したことから、貸出金は前年度比202億9百万円増加の8,489億17百万円となりました。
開示債権総額は、前年度比19億93百万円減少し、総与信が同193億26百万円増加したため、総与信に占める割合は同0.25ポイント低下いたしました。また、担保・保証と引当による保全引当率は、開示債権総額の84.92%となりました。
法人預金と公金預金が減少しましたが、個人預金等の増加により、預金は前年度比256億5百万円増加の9,809億73百万円となりました。
自己資本比率は新たな自己資本比率規制(バーゼルⅢ(国内基準))により算出しており、国内基準の4%を上回っております。
当連結会計年度の資金の状況につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローでは、退職給付に係る資産の減少43億41百万円や貸出金の純増202億9百万円に対し、預金の純増256億4百万円などにより120億円の資金を得ました。
一方、投資活動によるキャッシュ・フローでは、有価証券の取得による支出444億21百万円に対し、有価証券の売却による収入136億18百万円及び有価証券の償還による収入232億43百万円となったことなどから、86億47百万円の資金を使用しました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローでは、配当金の支払4億66百万円等により4億67百万円の資金を使用したことから、資金全体では当連結会計年度中28億85百万円の増加となりました。
資金の流動性につきましては、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項(金融商品関係)1(3)③資金調達に係る流動性リスクの管理」に記載のとおり、適切に管理しております。
当行グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
・貸倒引当金の計上
当行グループにおける貸出金等の債権の評価は、経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があるため、貸倒引当金は会計上の見積りにおいて重要なものと判断しております。当行の貸倒引当金は予め定めている償却・引当基準に則り計上しており、その内容は「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4(6)貸倒引当金の計上基準」に記載しております。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が、見積り及び当該見積りに用いた仮定に与える影響については、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。