以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(経営環境)

当行を取り巻く経営環境は、幅広い分野においてこれまで以上に大きく、スピードを上げて変化しています。新型コロナウイルス感染症の拡大を契機に、産業構造・企業行動が変わり、社会・経済分野のデジタルシフトが加速するなど、経済活動においてパラダイムシフトが起きようとしています。また、ESG(環境・社会・ガバナンス)気運の高まりを受け社会貢献の重要性が再認識されてきたほか、個々人の価値観の多様化が進むなど、企業経営において注視すべき範囲は経済活動に留まらない領域まで拡大しています。
金融環境では、日本銀行のマイナス金利政策は出口が見通せず、海外金利の上昇など銀行経営においては厳しい状況が続いています。加えて、当行の主たる営業基盤である山陰においては、人口減少や高齢化といった構造的課題を抱えています。このような状況において、一昨年からのコロナ禍による経済活動の縮小に加え、足元ではロシアによるウクライナ侵攻に起因する一次産品価格の上昇により、幅広い産業で収益圧迫や個人消費マインドの一層の低下が懸念されます。
当行、地域にとって対処すべき課題が山積している状況にありますが、これらを解決することで当行、地域の成長に繋げることが出来る機会が多くあると捉えることもできます。そして、地域経済が大きな打撃を受け疲弊している今こそ存在感を発揮し、地域・お客様とともに未来に向けて歩みを進めることが地域のリーディングバンクとしての責務であると考えています。
(経営方針)
1 経営の基本方針
当行は、「地域の夢、お客様の夢をかなえる創造的なベストバンク」を経営理念とし、経営の健全性の確保を図りながら、地域のためにお役に立つことを基本方針としております。
新型コロナウイルス感染症の拡大による影響が広く実体経済へと波及し、今後の見通しは依然不透明なままです。このような危機的状況において、お客様・従業員等の安全確保と安定的な金融サービスの維持を最優先に位置付けたうえで、地域経済の悪化防止と早期回復に向け、金融サービスを通じてお客様や地域社会を支えることが当行の社会的使命であると認識しております。
当行の有する経営資源を最大限活用してお客様や地域の課題解決に取り組むことで、お客様や地域社会、株主の皆様、従業員など、全てのステークホルダーに価値を提供するとともに、持続可能な地域社会の実現を目指します。
2 中長期的な経営戦略
当行の経営環境は、厳しい環境が続くものと予想されますが、地域とともに持続的に成長できるよう、2021年度からスタートした中期経営計画においては『地域のリーディングバンクとして、地域の産業・事業を徹底的に支える』をスローガンに、「地域・お客様の課題解決への貢献」、「DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進」、「経営基盤の強化」の3つの重点施策を通じてビジネスモデルの変革に果敢に挑戦してまいります。

「地域・お客様の課題解決への貢献」では、当行グループ一体となって『課題解決力』を高め、個々の企業や一人ひとりのお客様の課題解決に多角的に取り組みます。企業の付加価値の向上や、個人の豊かな生活の形成への貢献を通じて、地域活性化・地方創生の実現を目指してまいります。
「DXの推進」では、アプリをはじめとした非対面チャネルの充実による『利便性』の向上や、徹底したBPRによる『生産性』の向上など、デジタル技術をてこに経営の全ての領域で構造改革を加速させ、ビジネスモデルの変革を図り、競争優位性を確立します。
「経営基盤の強化」では、『課題解決力』を発揮し、『利便性・生産性』を向上させるため、人事戦略を大きく見直し、人材育成を強化するとともに、個々人が能力を十分に発揮できる環境を整えるとともに、引き続き合理化・効率化を徹底的に追求し、捻出した経営資源を成長分野に積極的に投入します。
財務上の観点において、自己資本比率は引き続き高い水準を維持しておりますが、当行が戦略的に実施している貸出残高の増加等により、長期的には低下傾向にあります。当行では引き続き、予算策定時の目標設定、リスク・リターンを意識した取り組み、期中モニタリングのPDCAサイクルを回すことなどにより、自己資本比率を適正に維持するための取り組みを実践してまいります。
当行では、これらの取り組みをもとに、2023年度を最終年度とする中期経営計画の計数目標を以下のとおり定めております。
※(役務取引等利益+その他業務利益(債券関係損益を除く))/連結コア業務粗利益
3 サステナビリティへの取り組み
当行グループでは、経営理念「地域の夢、お客様の夢をかなえる創造的なベストバンク」に基づき、持続可能な地域社会の実現に向け、以前よりリレーションシップバンキング、地方創生、地域貢献活動などの活動を通じ、社会・環境課題の解決に資する取り組みを行っております。
この取り組みをさらに強化するため、2019年5月の「サステナビリティ宣言」表明以降、環境方針・人権方針といった各種方針の策定や行内体制を順次整備し、サステナビリティの実践とガバナンス強化、積極的な情報開示に取り組んでいます。
2021年4月には、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、気候変動への対応強化を図るとともにTCFD提言が推奨する情報開示の取り組みを進めています。また、2021年5月には、頭取を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置し、気候変動対応を含むサステナビリティに関連する事項について協議を行い、取締役会に報告・監督を受ける体制を構築しました。
[サステナビリティ推進体制]

2021年6月には、本業を通じた持続可能な地域社会・地域環境の実現のため、「サステナビリティ宣言を踏まえた投融資方針」の見直しを実施し、投融資において、地域の持続的発展に資する事業や生物多様性の保全・脱炭素社会の実現に寄与する事業等を積極的に取り組む分野、一方で環境・社会にネガティブな影響を与える可能性のある特定セクター等への投融資を取り組みを回避する分野とする方針に改定いたしました。
また、当行ではカーボンニュートラルの実現に向け、中期経営計画において2023年度の温室効果ガス排出量を2013年度比で50%削減するという目標を掲げていますが、グループ全社でこの取り組みを一層強化するため、2021年12月にカーボンニュートラル実現に向けた新たな中長期目標を設定し、公表しています。当行は地域のリーディングバンクとして温室効果ガス排出削減に率先して取り組むとともに、お客様の環境対策のご支援を通じ、地域と一体となって脱炭素社会の実現を目指します。
[カーボンニュートラルの実現に向けた中長期目標]
[サステナビリティに関する主要な定量指標]
4 気候変動への取り組みとTCFD提言に基づく情報開示
近年、世界的に異常気象や大規模な自然災害による被害が甚大化する中、気候変動対応は世界共通の課題となっており、お客様や当行にとって事業環境や経営そのものに大きな影響を及ぼす要素になりつつあります。
こうした状況を踏まえ、当行では気候変動への対応を重要な経営課題の一つとして位置付け、ガバナンス体制を強化するとともに、気候変動の事業への影響分析や機会・リスクへの適切な対応への取り組みを進めています。
当行では、2021年4月にTCFD提言に賛同し、2021年7月発行の統合報告書及び2021年11月発行のサステナビリティレポートにて、TCFD提言を踏まえた情報を開示しています。
今後、シナリオ分析、移行リスクや物理的リスクにおける定量分析等を実施し、リスク管理及び情報開示の高度化に取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
マイナス金利政策による超低金利環境が続く厳しい状況下においても、当行は収益を安定的に確保していかなければなりません。このため当行は、主たる営業地盤である山陰両県における法人及び個人向け取引の推進、また山陰両県外においてもリスクを見極めながら貸出金残高の増強に努めるなど、貸出金利息の維持・増強に取り組んでおります。また、有価証券投資においては、日本国債等への投資に加え、外国債券や投資信託への投資などによる収益の確保に努めております。また、非金利収益を安定的に確保していくことの重要性を認識しており、事業支援業務、クレジットカード業務、預り資産業務など、グループ総力を挙げて取り組んでおります。このためには、安定した預金調達基盤を一層強固なものにし、預金残高を維持・増強する必要があります。
このような中において、当行では、主に以下のリスクを認識しております。
① 営業戦略等が奏功しないリスク
当行は、収益力強化のために様々な営業戦略等を実施しておりますが、国内外の経済環境悪化、他業種との競争激化あるいは顧客ニーズとの乖離等により、これらの戦略が奏功しないリスクがあります。このような場合、当行の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は中期経営計画に基づき、取締役会のほか、経営執行会議や執行役員会議等を機動的に開催し、多面的に検討を行ったうえで営業戦略を策定しております。また、採用した営業戦略の進捗について評価・分析を行い、必要に応じ戦略を修正・変更するなど、機動的な運営ができる態勢としております。
② 特定地域の経済動向の影響を受けるリスク
当行は、山陰両県を主たる営業地盤として営業活動を行っております。したがって、当行の預金残高や貸出金残高のほか、手数料収益や与信費用などの増減が山陰両県の経済情勢に大きく影響を受け、当行の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、少子高齢化が進む課題先進地域の地域金融機関として、積極的に地域の課題解決を図り、地域、お客様とともに成長する、先行モデルづくりにチャレンジしております。当行は従来より広域地方銀行を目指し、山陽地区や、兵庫県へ広域展開を図ってまいりました。積極的に経営資源を投入し、地域的なリスク分散も図っております。当事業年度末日における地域別の貸出金割合は、山陰両県の45.5%に対し、広島・岡山18.0%、兵庫・大阪20.4%、東京15.9%となっております。
③ 感染症の流行に関するリスク
現在流行している新型コロナウイルス感染症の流行が収束しない場合や、新型インフルエンザその他の感染症が流行した場合、当行の営業活動に支障を来たすことによる手数料等収益の減少や、経済活動が低下し、お取引先の財政状態及び経営成績が悪化することによる与信費用の増加など、当行の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、一部の店舗等において業務の継続が困難になる可能性もあります。
当行では、新型コロナウイルスで影響を受けたお取引先への徹底的な支援を実施しております。また、当行ではお取引先・役職員の安全を最優先に、感染防止策を講じるとともに、万一の事態が発生した場合にも業務が継続できるよう、万全の態勢を整備しております。
④ 風評リスク
各種リスクの顕在化、不祥事件の発生、あるいは風説の流布などによって当行の風評が悪化した場合、当行の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、健全性を維持し、安定的な利益を計上するとともに、積極的な情報開示を行うことで、風評リスクの発生防止に努めております。
⑤ 信用リスク
信用リスクとは、お取引先の財務内容の悪化等により、貸出金などの利息や元本の回収が困難になり、損失を被るリスクであります。お取引先を取り巻く環境の変化等によっては、当行の不良債権及び与信費用が増加し、当行の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
貸出金残高の増強戦略下においては、対象となる資産が増加するため、信用リスクは増加する傾向にあります。信用リスクに対しては資本配賦を行い、モニタリングすることで、経営体力(自己資本)の範囲内にリスク量をバランスさせております。信用リスクの管理は、「内部格付制度」をベースとして、「個別案件の厳正な審査・管理(ミクロの信用リスク管理)」と、「信用リスクの計量化によるポートフォリオの管理と適切な運営(マクロの信用リスク管理)」及び「厳正な自己査定とそれに伴う適切な償却・引当の実施」を基本としております。また、定期的にローンレビューや信用リスク管理委員会、ALM委員会を開催し、信用リスク管理に関する協議等を行っております。
⑥ 市場リスク
市場リスクとは、金利、株価、為替などの市況の変動によって、当行が保有している金融資産・負債の価値が変動し損失を被るリスクであります。
当行は、日本国債等への投資に加え、外国債券や多様な投資信託への投資を戦略的に実施するなど、有価証券運用に係るリスクテイクの多様化を図っております。そのため、国内外の経済・金融市場の動向によっては、保有する有価証券の価格下落による減損または評価損が発生し、当行の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行は、市場リスクに対し資本配賦を行い、モニタリングすることで、経営体力(自己資本)の範囲内にリスク量をバランスさせております。市場リスクについては、実質リスクやVaRの水準について日次で把握・管理を行っているほか、ALM委員会を開催し、実質リスクやVaRの水準、評価損益額などを報告し、リスク量の把握、適切なリスクコントロールの手段の協議・決定を行っております。
⑦ 流動性リスク
流動性リスクとは、予期せぬ資金の流出等により、決済に必要な資金調達に支障を来たす、あるいは通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされる等のリスクであります。
深刻な金融システム不安の発生、あるいは当行財務内容の大幅な悪化などにより、当行の資金調達力が著しく低下するような場合には、資金調達費用が大幅に増加し、当行の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
当行では、流動性リスクについて、日々資金ギャップ限度額による管理を行っております。また、月次ベースで資金繰りの予想・実績を作成し、計画との差異を検証しております。さらに、緊急時に備えて組織体制や対応策などをまとめたコンティンジェンシープランを策定しております。なお、当行では国債等流動化可能債券やその他流動性の高い資産を潤沢に保有しており、流動性リスクに対して万全の態勢を整備しております。
⑧ オペレーショナル・リスク
(オペレーショナル・リスクの概要)
オペレーショナル・リスクとは、「銀行の業務の過程、役職員等(当行及び関係会社の役職員で派遣社員を含む、(以下、「役職員等」という。))の活動、もしくはシステムが不適切であること、または外生的事象により損失が発生するリスク」と定義し、以下のリスクを認識しております。
A 事務リスク
事務リスクとは、事務管理体制の不備、役職員が正確な事務を怠ること、あるいは事故・不正等を引き起こすこと等によって損失を被るリスクであります。
預金、融資、為替などの銀行業務における各種の事務を適時適切に処理しなかった場合、保有している顧客情報や経営情報の漏えい、紛失等が発生した場合、あるいは役職員による事故・不正等が発生した場合等には、お客様にご迷惑をおかけしたり、損害賠償責任を負ったりすること等により、当行の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
B システムリスク
システムリスクとは、コンピュータシステムの停止や誤作動、システムの不備、またはコンピュータが不正に使用されること等により損失を被るリスクであります。
ATMや営業店端末、当行ホームページ等に障害が発生した場合には、預金払出や振込業務の停止、社会的信用の失墜などによって、お客さまにご迷惑をおかけするとともに、当行の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
C イベントリスク
自然災害やテロリズム等の外生的要因等により、当行の有形資産が毀損し損失を被ったり、事業活動に支障が生じたりすることで、当行の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
D 人的リスク
役職員等の処遇、役職員等の健康及び職場の安全環境に関する問題や、差別行為に起因した賠償責任等により、当行の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
E コンプライアンス・リスク
コンプライアンス(役職員が業務遂行にあたって、健全な良識ある社会人として確固たる倫理観のもとで、法令、社会的規範、倫理綱領、経営理念、内部規程等を遵守すること及びステークホルダーの信頼に応えること)に違反した結果として、当行の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(オペレーショナル・リスクの管理体制)
当行は、業務の健全性・適切性の観点から、オペレーショナル・リスクの総合的な管理態勢を整備・構築し、「オペレーショナル・リスク管理規程」に基づき、オペレーショナル・リスクの特定、評価、モニタリング、コントロール及び削減を図っております。
具体的には、取締役会で承認されたオペレーショナル・リスク管理態勢をもとに、オペレーショナル・リスク管理担当執行役員をはじめとする経営陣の関与のもと、オペレーショナル・リスク統括部署と各オペレーショナル・リスク主管部署による管理を行っております。
また、当行はオペレーショナル・リスク管理委員会を設置し、オペレーショナル・リスク管理各部門が共有すべき重要な事項を把握し、具体的な対応策の策定や部門間の調整等オペレーショナル・リスク管理に関する事項の協議・検討を行っております。オペレーショナル・リスクの管理上重要なものについては、経営執行会議において協議・決定を行います。オペレーショナル・リスクの管理状況については、取締役会に報告しております。
⑨ 規制リスク
当行は、現時点の規制(法律、規則、政策、実務慣行、解釈など)に従って業務を遂行しておりますが、将来におけるこれらの規制の変更ならびにそれに伴って発生する事態により、当行の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 気候変動に関するリスク
異常気象による洪水など自然災害の激甚化、あるいは災害の発生頻度の増加による取引先の事業停滞や当行担保物件の毀損、当行グループの営業店舗等の損壊などが発生した場合に、当行の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、脱炭素社会への移行に伴う規制強化や技術革新の進展等が取引先の事業や業績に及ぼす影響により、当行の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(財政状態の分析)
連結ベースの預金等(譲渡性預金含む)は、金融機関部門で減少した一方で、個人・法人・公金各部門において増加したことから、期中3,050億円増加し、期末残高は5兆234億円となりました。
連結ベースの貸出金は、法人向け貸出が山陰地区をはじめ、山陽、関西及び東京の全エリアで増加したほか、山陰地区に加え、山陽、関西エリアでも住宅ローンなどの個人向け貸出が増加したことなどから、期中3,548億円増加し、期末残高は3兆9,094億円となりました。
連結ベースの有価証券は、市場動向や投資環境を考慮しつつ、リスクを見極めながら投資を行った結果、期中1,218億円増加し、期末残高は1兆9,315億円となりました。
① 主要勘定の状況(連結) (単位:百万円)
② 金融再生法開示債権の状況(単体) (単位:百万円)
③ 有価証券の評価損益(連結) (単位:百万円)
(注) 「その他有価証券」については、時価評価しておりますので、上記の表上は、連結貸借対照表計上額と取得原価との差額を記載しております。
(経営成績の分析)
当行は、1995年より「地域の夢、お客様の夢をかなえる創造的なベストバンク」を経営理念として掲げ、経営の健全性の確保を図りながら、地域のためにお役に立つことを基本方針としております。
当行グループでは、持続可能な地域社会の実現に向け、以前より、リレーションシップバンキング、地方創生、地域貢献活動などを通じて社会・環境問題の解決に資する取り組みを行っております。2021年度は、2021年4月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に賛同、6月に「サステナビリティ宣言を踏まえた投融資方針」を見直し、11月に「サステナビリティレポート」を発行するなどサステナビリティへの取り組みを強化しております。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が続く中、お客様・従業員等の安全確保と安定的な金融サービスの維持を最優先に、地域経済の悪化防止と早期回復に向け、地域の産業・事業の支援にグループ一体となって重点的に取り組んでいます。
このような中、当連結会計年度の経常利益は前期比63億52百万円増加の207億91百万円となりました。これは、債券関係損益の減少を主因にその他業務利益が減少しましたが、貸出金利息や有価証券利息配当金などの資金利益、事業支援関連手数料や預り資産関連手数料などの役務取引等利益の増加などに加え、与信費用が大幅に減少したことなどによるものです。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比48億6百万円増加の144億85百万円となりました。
(注) 連結粗利益=(資金運用収益-資金調達費用)+(役務取引等収益-役務取引等費用)+
(その他業務収益-その他業務費用)
セグメントごとの業績につきましては、「銀行業」で経常収益が前期比58億27百万円増加の783億67百万円、セグメント利益は前期比64億55百万円増加の203億46百万円となりました。また、「リース業」では、経常収益が前期比5億57百万円増加の162億41百万円、セグメント利益は前期比57百万円増加の4億57百万円となり、信用保証業務等を行う「その他」では、経常収益が前期比8億4百万円減少の15億5百万円、セグメント利益は前期比71百万円減少の1億45百万円となりました。
なお、当行では、お客様のニーズが多様化、複雑化する中、グループ経営をより一層重視し、各セグメントに属する各社の総合力により、お客様に最適な金融サービスを提供することで、各セグメント利益の向上、ひいては当行グループの企業価値向上を図ってまいります。
(キャッシュ・フローの状況の分析ならびに資本の財源及び資金の流動性)
連結ベースの営業活動によるキャッシュ・フローは預金の増加などによる収入が貸出金の増加などによる支出を上回ったことから、761億円の収入(前期比3,628億円減少)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは有価証券の取得などによる支出が有価証券の売却や償還などによる収入を上回ったことから、1,697億円の支出(前期比367億円減少)となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払いなどにより34億円の支出(前期比2億円減少)となり、その結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前期比969億円減少の7,734億円となりました。
当行グループは、銀行業務を中心とする事業を行っております。したがって、当行グループの資金調達は主に預金等(預金及び譲渡性預金)及び市場性資金調達等によっており、資金運用は主に貸出金及び有価証券等によっております。
当行グループは、預金等を中心とした安定的な資金調達基盤を整備し、営業活動や設備投資等に十分に対応できる手元資金を確保しているほか、流動性の高い資産を潤沢に保有するなど、流動性リスクに対し万全の態勢を整備しております。
このため、当行グループは、今後予定している資金運用や設備投資等に必要な資金は、手元資金及び営業活動上の資金調達手段にて対応する予定であります。
(重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定等)
当行グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に準拠して作成しておりますが、取引等の内容によっては、当行グループが合理的と判断する仮定や見積りを必要とするものがあります。これらの仮定や見積りは、過去の実績や現在の状況等を勘案し決定しており、将来における不確実性を有しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定等のうち、重要なものは第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」(1)「連結財務諸表」「注記事項」(重要な会計上の見積り)に記載しております。
(参考)
当連結会計年度の資金運用収支は、国内業務部門484億60百万円、国際業務部門97億3百万円となり、合計で581億64百万円と前期比34億39百万円の増加となりました。役務取引等収支は、国内業務部門84億45百万円、国際業務部門3億32百万円となり、合計で87億77百万円と前期比16億7百万円の増加となりました。また、その他業務収支は、国内業務部門△38億49百万円、国際業務部門△22億52百万円となり、合計で△61億2百万円と前期比53億19百万円の減少となりました。
(注) 1 「国内業務部門」とは、当行国内店及び国内に本店を有する連結子会社(以下「国内連結子会社」という。)の円建取引であります。また、「国際業務部門」とは、当行国内店の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 連結会社間の取引相殺後の計数を記載しております。
3 資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度:国内業務部門1百万円、国際業務部門―百万円、当連結会計年度:国内業務部門0百万円、国際業務部門―百万円)を控除して表示しております。
4 資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。
当連結会計年度の資金運用勘定平均残高は、国内業務部門6兆1,307億14百万円、国際業務部門5,838億3百万円となり、両部門間の資金貸借の平均残高相殺後の合計で6兆5,651億7百万円と前期比1兆640億41百万円の増加となりました。また、資金運用利回りは、国内業務部門0.81%、国際業務部門1.76%となり、合計では0.91%と前期比0.12ポイントの低下となりました。
資金調達勘定の平均残高は、国内業務部門6兆3,630億16百万円、国際業務部門5,828億8百万円となり、両部門間の資金貸借の平均残高相殺後の合計で6兆7,964億14百万円と前期比7,587億88百万円の増加となりました。また、資金調達利回りは、国内業務部門0.02%、国際業務部門0.10%となり、合計では0.02%と前期比0.01ポイントの低下となりました。
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、一部の国内連結子会社については月末毎の残高ないし半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 「国内業務部門」とは、当行国内店及び国内連結子会社の円建取引であります。
3 連結会社間の債権・債務及び取引相殺後の計数を記載しております。
4 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度741,592百万円 当連結会計年度442,118百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度4,999百万円 当連結会計年度4,999百万円)及び利息(前連結会計年度1百万円 当連結会計年度0百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
5 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
(注) 1 「国際業務部門」とは、当行国内店の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等を含めております。
2 資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度―百万円 当連結会計年度―百万円)及び利息(前連結会計年度―百万円 当連結会計年度―百万円)を控除して表示しております。
3 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、一部の国内連結子会社については月末毎の残高ないし半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 連結会社間の債権・債務及び取引相殺後の計数を記載しております。
3 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度741,592百万円 当連結会計年度442,118百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度4,999百万円 当連結会計年度4,999百万円)及び利息(前連結会計年度1百万円 当連結会計年度0百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
4 国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息は、相殺して記載しております。
当連結会計年度の役務取引等収益は、国内業務部門127億11百万円、国際業務部門4億3百万円となり、合計で131億15百万円と前期比17億31百万円の増加となりました。また、役務取引等費用は、国内業務部門42億66百万円、国際業務部門71百万円となり、合計で43億37百万円と前期比1億23百万円の増加となりました。
(注) 1 「国内業務部門」とは、当行国内店及び国内連結子会社の円建取引であります。また、「国際業務部門」とは、当行国内店の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 連結会社間の取引相殺後の計数を記載しております。
(注) 1 「国内業務部門」とは、当行国内店及び国内連結子会社の円建取引であります。また、「国際業務部門」とは、当行国内店の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 連結会社間の債権・債務相殺後の計数を記載しております。
3 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
4 定期性預金=定期預金+定期積金
(注) 1 「国内」とは当行(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2 「海外」とは海外店及び海外連結子会社であります。なお、当行は海外店及び海外連結子会社を保有しておりません。
3 連結会社間の債権・債務相殺後の計数を記載しております。
日本公認会計士協会銀行等監査特別委員会報告第4号に規定する特定海外債権引当勘定の計上が必要となる国の外国政府等(外国政府、中央銀行、政府関係機関又は国営企業及びこれらの所在する国の民間企業等)に対する債権残高はありません。
(注) 1 「国内業務部門」とは、当行国内店及び国内連結子会社の円建取引であります。また、「国際業務部門」とは、当行国内店の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
2 連結会社間の債権・債務相殺後の計数を記載しております。
3 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては、基礎的内部格付手法を採用しております。また、オペレーショナル・リスク相当額に係る額の算出においては、粗利益配分手法を採用しております。
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
該当事項はありません。
該当事項はありません。