(会社の経営の基本方針)
人口減少や低金利環境の継続など、金融機関を取り巻く環境が厳しさを増す中、当行がこれからも地域のお客さまから信頼され、地域とともに持続的な成長を続けるためには、経営理念である「行是綱要」を全役職員へ浸透させていくことが重要であります。
こうした認識のもと、経営理念を補完する行動規範として「みやぎんフィロソフィ」を制定し、経営理念の浸透を図っております。
『みやぎんフィロソフィ』
<宣言>
「Design Future With You」
わたしたちは、地方銀行です。
わたしたちは、金融サービスを通じ、地域の持続的な成長を実現します。
<大切にする価値観>
①Family お客さま、株主さま、従業員はわたしたちの家族です。
②Diversity わたしたちは、お互いの多様性を尊重します。
③Global わたしたちは、グローバルな視野で考動します。
④Innovation わたしたちは、先端技術を取り入れ、新たな価値を提供します。
⑤Challenge わたしたちは、時代の波をとらえ、果敢に挑戦します。
(中長期的な会社の経営戦略)
〇長期ビジョン
当行は、「みやぎんフィロソフィ」の内容も踏まえ、地域社会との共存共栄を目指し、地域とともに「新しい未来」を創り上げていくための具体的な行動として、「企業の成長支援」と「家計の資産形成支援」に徹底的に取り組んでまいります。
〇中期経営計画の名称
『 With You 』
中期経営計画の名称「With You」には、「地域・お客さまの成長、そして当行の成長をともに実現していく」という思いを込めています。
〇中期経営計画の目指す姿
本計画では、「地域の成長と当行の成長の両立」を目指してまいります。
〇期間
2020 年 4 月 ~ 2023 年 3 月(3 年間)
〇基本方針
SDGs を経営戦略に取り込み、地域の抱える課題を解決することで、地域の「新しい未来」を実現します。
信頼できる「パートナー」として、対話を通じたコンサルティング営業によりお客さまの成長を実現します。
金融リテラシーの向上とライフプランに則したご提案によってお客さまの長期的な資産形成を実現します。
先端技術を取り入れることで、新たな金融サービスの提供と業務改革を進めるとともに、地域・お客さまの IT・デジタル化を支援します。
激変する外部環境に適応できる柔軟な経営基盤を構築します。
〇コンセプト図

(3) 目標とする経営指標
2020 年度よりスタートした中期経営計画「With You」(2020 年4月~2023 年3月)では、
3年累計および最終年度である 2022 年度の経営指標を次のとおり掲げております。

新型コロナウイルス感染症の拡大やマイナス金利環境の継続等厳しい経営環境の中、お客さまや地域の成長に資する取り組みを強化することで、中期経営計画「With You」の初年度として、順調な実績となりました。
(経営環境及び対処すべき課題)
当行を取り巻く経営環境は、人口減少に伴う地方経済の縮小や後継者不足による事業者数の減少等の中長期的な課題に加え、新型コロナウイルス感染拡大に伴う景気低迷、ニューノーマルへの対応等、複雑性・不確実性が一層増しております。
そうした環境の中においても、地方銀行の使命は変わることなく、資金の提供や金融サービスを通じて、お客さまや地域社会をしっかりと支えていくことであります。コロナ禍からの一日も早い復興に向けて、役職員一丸となって誠心誠意取り組んでまいります。
一方、当行は「コンプライアンス」を経営の根幹と位置付けておりますが、2019年度に不祥事件が発生しました。信用を第一とする金融機関として、このような事態を招きましたことを厳粛に受け止め、強い反省のもと、引き続き役職員一人ひとりのコンプライアンス意識の更なる醸成を図ってまいります。
2020年度より開始した中期経営計画「With You」では、基本方針として、「With Region~地域とともに」「With Customer~お客さまとともに」「With Innovation~イノベーションとともに」を掲げ、10の重点戦略に取り組むことで地域・お客さまの成長と当行の成長の両立を目指します。特に、基本方針「With Customer~お客さまとともに」では、お客さま起点の営業推進スタイルである「コンサルティング営業」を徹底的に展開することで、お客さまの持つ多様なニーズにしっかりと対応し、お客さまの成長を通じて、地域経済の持続的な成長を実現していきます。
また、「DX」も重要な経営課題として認識し、非対面チャネルの強化や業務効率化に向けたDX推進に注力しています。地方経済の衰退を背景に、地方銀行のビジネスモデル変革が求められる中、DXを通じた金融サービスの高度化、既存業務の抜本的な効率化を実現することで、持続的な競争力を持つ地方銀行への変革を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループが判断したものであります。
当行は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努めるものであり、これらのリスク管理体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。
(リスク管理)
当行は、内部管理基本方針に基づく、当行・グループ会社(以下、「当行」という。)業務および業務委託先へ委託する業務に係るすべてのリスク管理に関する基本方針として、「リスク管理基本方針」を定め、年1回あるいは経営方針等が変更される場合等必要に応じて見直しを行っております。
当行は、「リスク管理基本方針」に基づき、リスクは一律に極小化するものではなく、企業価値増大のため、適切にコントロールし、リスクをその特性に応じて自己資本対比で適切な範囲・規模にマネージメントすることで経営の「健全性の確保」と「収益性の向上」を図っております。
当行は、管理すべきリスクを特定し、当行に適したリスクの評価・モニタリング手法を定め、経営方針に則って自己資本と比較・対照しながらリスクをコントロールし、健全性・収益性を確保するために、以下の項目について整備を行うことでリスクを統合的に管理しております。
(1)リスクの評価、モニタリング、コントロール、削減等に関する事項についてリスク管理プロセスを適切に機能させる。
(2)リスク評価について、前提条件、リスク計測モデル、計測値の正確性・妥当性を確保する。
(3)各リスクについて、リスク評価により自己資本対比でリスク限度額を設定する。信用リスク、市場リスク、オペレーショナル・リスクについては、VaRもしくは基礎的手法にて計測する。計量化できないその他のリスク等については、可能な範囲で影響度を段階的に評価する。また、流動性リスクについては、業務計画の資金ギャップあるいは外部負債調達額をリスク限度額とする。
(4)各リスクの特定、評価、モニタリング、コントロールおよび削減に関して、別途定める各リスク管理規定に規定する。
(5)新規業務・新商品については、内在するリスクおよび顧客保護等の観点から検討を行う。
1.信用リスク
当行は、従来から資産の健全性を追求し、不良債権の圧縮に努めております。しかし、宮崎県内の景気動向により、当行の融資先の経営状況が変動したり、不動産価格や株価の変動によって当行に提供していただいている担保の価値も変動いたします。
当行は、融資先の状況や提供していただいている担保の価値等を勘案して貸倒引当金を計上し、また、債権の売却等も行っております。よって、これらの変動が著しく悪化方向に振れた場合、当行の不良債権が増加するおそれがあり、また、想定外に多額の貸倒引当や償却が発生するおそれがあります。特に、当行は宮崎県内を営業基盤としており、貸出金の大部分が宮崎県内等地元向けとなっています。万一、大規模な地震や台風等の自然災害等が発生した場合、融資先の経営状況が悪化し、貸出資産が劣化するおそれがあります。その結果、当行の業績に悪影響を及ぼし、当行の財務内容を弱くし、自己資本の減少につながる可能性があります。
2.市場リスク(有価証券運用)
当行は、デリバティブを含む債券や株式等の有価証券投資活動を行っております。従って、当行の業績および財政状態は、かかる活動に伴うリスクにさらされております。特に、金利、株価および為替レートの変動等が挙げられます。
例えば、金利が上昇した場合は、保有する国債等の債券に、株価が下落した場合は、保有する株式に悪影響を及ぼします。
結果として、当行の業績に悪影響を与えるとともに、自己資本比率の低下を招くおそれがあります。また、円高となった場合は、当行の外貨建投資の財務諸表上の価値が減少します。
3.預貸金の金利変動に伴うリスク
当行の預金金利、貸出金利は市場金利に基づき改定しております。市場金利の変化の速度や度合いによっては、預金金利、貸出金利改定のタイムラグや当行の資産(貸出等)・負債(預金等)の各科目の市場金利に対する金利感応度(弾性値)の差異等により資金利益が悪化する可能性があります。
4.流動性リスク
当行の財務内容の悪化等により必要な資金が確保できなくなったり、資金の確保に通常よりも著しく高い金利
での資金調達を余儀なくされる可能性があります。また、市場の混乱等により市場において取引が出来なかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被る可能性があります。
5.オペレーショナル・リスク
オペレーショナル・リスクとして以下の事項を想定しております。
(1)事務リスク
当行は、事務の効率化、事務規程等の整備を進めるとともに、研修などにより事務の堅確性向上を図っておりますが、故意または過失等による事務ミスにより事故が発生し、損失を被る可能性があります。
(2)システムリスク
システムリスク発生要因としては、風水害、地震、津波、火災、パンデミック等の外部要因や機器障害、人為的ミス、停電、不正アクセス、外部委託先社員による瑕疵等の内部要因があります。当行においてもシステムは銀行経営の根幹部分をなしていると考え、各種リスク対策や外部委託先管理を実施していますが、上記要因等により業務処理の停止や不正アクセスによる情報漏洩等が発生した場合は、風評被害の拡大や賠償問題にも発展しかねず、当行経営に深刻な悪影響を及ぼし、損失を被る可能性があります。
(3)情報セキュリティ・リスク
当行は、個人情報の保護に関する法律(以下、「個人情報保護法」という。)等に基づき情報漏洩対策を十分に施していますが、万一、顧客情報等漏洩事故が発生した場合は、個人情報保護法違反をはじめ、顧客に不利益を与えたり、その他の犯罪と繋がり膨大な損害賠償義務が発生するなど、当行の経営や信用に深刻な影響を与える可能性があります。
また、当行関係先(取引先、株主、役職員など)または当行自身に関する情報資産の厳格な管理に努めておりますが、万一、当該情報の漏洩、紛失、改ざん、不正利用等が発生し、当行の信用低下等が生じた場合、当行の業績、財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)サイバー攻撃等に関するリスク
サイバー攻撃は高度化・巧妙化してきており、当行もサイバーセキュリティ対策を実施しているものの、外部からのサイバー攻撃その他の不正アクセス、コンピュータウイルス感染等により、情報の流出、情報通信システム機能の停止や誤作動等が生じる可能性があります。その程度によっては、業務の停止およびそれに伴う損害賠償の負担その他の損失が発生し、また、行政処分の対象となる可能性、ならびにこれらの事象に対応するため追加の費用等が発生する可能性があるほか、当行の信頼が損なわれ、当行の業績、財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)法務リスク
当行は、法令等遵守の徹底や法的チェックを厳格に実施することにより法的リスクの軽減に努めておりますが、法令解釈の相違、法的手続の不備、法令等に違反する行為などの法的原因により、損失の発生につながる可能性があります。
また、保険業務や証券業務等に関する適合性原則や商品説明等について十分な教育・研修を行っておりますが、万一、顧客への対応が疎かになった場合、訴訟を受け損害賠償の支払を命じられたり、信用を失墜させる事態に陥るリスクがあります。
(6)人的リスク
当行は各種教育研修や勉強会を実施することにより人的リスクの発生防止に努めておりますが、人事運営上の不公平・不公正(報酬・手当・解雇等の問題)や差別的行為(セクシャルハラスメント等)などにより損失が発生する可能性があります。
(7)有形資産リスク
当行は地震・台風等に備え、建物耐震化や風水害対策に努めておりますが、自然災害やその他の事象により、本店、事務センター、営業店の土地・建物や什器・備品等に損害が発生する可能性があります。
(8)風評等による預金流出リスク
当行は健全経営を堅持しておりますが、万が一何らかの要因により、当行の経営が不安視され風評等が発生すると、預金が流出し、資金繰り等に支障をきたす可能性があります。
6.その他のリスク
(1)自己資本比率
①自己資本比率が悪化するリスク
当行は、連結自己資本比率および単体自己資本比率を「銀行法第14条の2の規定に基づき自己資本比率の基準を定める件」に定められた国内基準(4%)以上に維持しなければなりません。
当行の自己資本比率が要求される水準を下回った場合には、早期是正措置により、業務の全部または一部の停止等を含む様々な命令を受けることとなります。当行の自己資本比率に影響を与える要因には以下のものが含まれます。
・不良債権の処分に際して生じ得る与信関係費用の増加
・債務者の信用力の悪化に際して生じ得る与信関係費用の増加
・有価証券ポートフォリオの価値の低下
・自己資本比率の基準および算定方法の変更
・本項記載のその他の不利益な展開
②繰延税金資産
現時点の会計基準では、ある一定の状況において、実現すると見込まれる税務上の便益を繰延税金資産として計上することが認められています。また、現時点の自己資本比率規制においては、繰延税金資産全額が自己資本の額に含まれております。
繰延税金資産の計算は、将来の課税所得など様々な予測・仮定に基づいており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。従って、当行が、将来の課税所得の予測・仮定に基づいて繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合、当行の繰延税金資産は減額され、その結果、当行の業績に悪影響を与えるとともに、自己資本比率の低下を招くことになります。
(2)年金債務
当行の年金資産の運用利回り低下による資産の積立不足や資産価値の下落により損失が発生し、その結果、当行の年金給付費用が増加する可能性があります。
また、新規加入員数の変動など債務計算の前提となる基礎率と実績値の乖離により損失が発生する可能性があります。
(3)当行の格付低下
格付機関が当行の格付を引き下げた場合、市場資金取引等において不利な条件を承諾せざるを得なくなったり、または、一定の取引を行うことができなくなるおそれがあり、当行の資本・資金調達に悪影響を及ぼす可能性があります。
その場合は、結果として当行の業績および財政状態にも悪影響を与えることになります。
(4)ビジネス戦略<当行のビジネス戦略が奏功しないリスク>
当行は、収益力増強のために様々なビジネス戦略を実施しておりますが、以下に述べるものをはじめとする様々な要因が生じた場合には、これらの戦略が功を奏しないか、当初予想していた結果をもたらさない可能性があります。
・優良取引先(含む個人)への貸出金増強が進まないこと
・既存貸出についての利鞘拡大(金利適正化等)が進まないこと
・競争状況または市場環境により手数料収入が期待通りに増加しないこと
・経費節減等、効率化を図る戦略が期待通りに進まないこと
・システムコスト(含む共同化)が予想以上に高額になること
(5)競争激化・業務範囲の拡大
当行は宮崎県を営業基盤にしておりますが、金融制度の規制緩和の進展やゆうちょ銀行による個人融資業務への進出、投資信託業務拡大およびメガバンク等の県内営業強化等により、当行の競争優位が脅かされ、結果として、業績および財政状態に悪影響を及ぼすおそれがあります。また、本来の銀行業務に加え、保険業務や証券業務等に業務範囲を拡大中であることからそれらの業務に対し十分な適応ができず、顧客から訴訟を受けたり、信用を失墜させる事態に陥るリスクがあります。
(6)感染症による業務継続リスク
新型コロナウイルスや新型インフルエンザ等の感染症による世界的大流行発生のため当行業務に支障をきたし、業務の全部または一部の継続が困難となり、当行の業績および財政状態に悪影響が及ぶおそれがあります。
(7)自然災害による業務継続リスク
温暖化により近年大型化している台風の直撃、霧島山系火山の噴火、日向灘沖を震源として発生する地震等の自然災害により、業務の全部または一部の継続が困難となり、当行の業績および財政状態に悪影響が及ぶおそれがあります。
(1)経営成績等の状況の概要
2020年度の国内経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、世界的に経済活動や人の移動が大幅に制限されたことを受け、景気が急速に悪化しました。4月に政府より緊急事態宣言が発令されると、外出自粛やイベント中止、休業要請等、経済活動を停止する動きが一層強まり、個人消費や生産活動が大きく落ち込みました。緊急事態宣言が解除された5月以降は経済活動が徐々に再開され、個人消費や生産活動、輸出の一部に持ち直しの動きが見られましたが、2021年1月に2回目の緊急事態宣言が発令されると、景気は再び停滞しました。変異ウイルスによる新型コロナウイルスの感染再拡大への警戒も強まっており、依然として厳しい状況が続いています。
金融市場においては、日経平均株価は、4月に一時1万8千円を割り込みましたが、主要国で積極的な金融緩和策が継続されたことや大規模な経済対策が実施されたことを背景に上昇基調となり、特に11月の米国大統領選挙後には上昇が加速しました。2021年2月には約30年ぶりに3万円台を回復し、当期末は2万9千円台となりました。また、長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは、日本銀行による追加緩和対応により0%前後で推移していましたが、株価上昇を受け2021年以降はやや上昇し、当期末は0.090%となりました。為替相場(対ドル)は、一時102円台まで円高が進行しましたが、当期末は110円台となりました。
県内経済は、新型コロナウイルスの影響による経済・社会活動の停滞により、個人消費や観光とともに、住宅投資や生産活動も急激に落ち込みました。5月の緊急事態宣言解除後は、消費活動や観光の一部に持ち直しの動きが見られるとともに、大型商業施設の開業など明るい話題もありましたが、11月以降は鳥インフルエンザの連続発生や、1月には新型コロナウイルスの感染再拡大を受けた県独自の緊急事態宣言の発令もあり、不透明感の強い厳しい状況が続きました。今後も新型コロナウイルスの感染動向をにらみながら、一進一退の経済状況が続くと予想されます。
このような経済環境のもと、当行グループは、引き続き地域に密着した営業展開と経営内容の充実に努めました結果、当連結会計年度における当行グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりとなりました。
①財政状態
当連結会計年度末における貸出金残高は、個人貸出、法人貸出が増加したことから、前連結会計年度末に比べ806億円増加して2兆1,522億円となりました。
当連結会計年度末における有価証券残高は、前連結会計年度末に比べ1,014億円増加して6,964億円となりました。
当連結会計年度末における投資信託の預り残高は、前連結会計年度末に比べ165億円増加して553億円となり、公共債等債券の預り残高は、同11億円増加して554億円となりました。当連結会計年度における保険の販売額は276億円と順調に増加し、当連結会計年度末までの販売額累計は3,748億円となりました。
当連結会計年度末における預金(譲渡性預金を含む)残高は、個人預金、法人預金、公金預金ともに増加したことから、前連結会計年度末に比べ2,263億円増加して2兆8,139億円となりました。
②経営成績
経常収益は、有価証券利息配当金の減少により資金運用収益が減少したことや、株式等売却益の減少によりその他経常収益が減少したことから、前連結会計年度に比べ2,174百万円減少して54,664百万円となりました。
経常費用は、固定資産償却の増加により営業経費が増加しましたが、コールマネー利息や債券貸借取引支払利息の減少により資金調達費用が減少したこと、および国債等債券償還損の減少によりその他業務費用が減少したこと、ならびに株式等売却損や株式等償却の減少によりその他経常費用が減少したことから、前連結会計年度に比べ3,374百万円減少して42,635百万円となりました。
この結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ1,200百万円増加して12,028百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、同870百万円増加して7,995百万円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(ⅰ)銀行業(銀行業務)
経常収益は、有価証券利息配当金の減少により資金運用収益が減少したことや、株式等売却益の減少によりその他経常収益が減少したことから、前連結会計年度に比べ3,193百万円減少して47,511百万円となりました。経常費用は、固定資産償却の増加により営業経費が増加しましたが、コールマネー利息や債券貸借取引支払利息の減少により資金調達費用が減少したこと、および国債等債券償還損の減少によりその他業務費用が減少したこと、ならびに株式等売却損や株式等償却の減少によりその他経常費用が減少したことから、前連結会計年度に比べ3,135百万円減少して36,321百万円となりました。この結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ58百万円減少して11,190百万円となりました。
(ⅱ)リース業(リース業務)
経常収益は、リース料収入が増加したことなどから、前連結会計年度に比べ70百万円増加して7,025百万円となりました。一方、経常費用は、与信関連費用が増加したことなどから、前連結会計年度に比べ181百万円増加して6,729百万円となりました。この結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ111百万円減少して296百万円となりました。
(ⅲ)その他(信用保証業務等)
経常収益は、保証料が減少したことなどから、前連結会計年度に比べ19百万円減少して914百万円となりました。経常費用は、与信関連費用が減少したことなどから、前連結会計年度に比べ389百万円減少して368百万円となりました。この結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ370百万円増加して545百万円となりました。
現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ157,167百万円増加して716,448百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、譲渡性預金およびコールマネー等の純増額が減少したものの、預金や借用金の純増減が増加したことから、前連結会計年度に比べ94,798百万円増加して256,482百万円のプラスとなりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出が増加したことから、前連結会計年度に比べ142,296百万円減少して97,332百万円のマイナスとなりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、子会社の自己株式の取得による支出があったことから、前連結会計年度に比べ177百万円減少して1,990百万円のマイナスとなりました。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
① 経営成績の分析
(ⅰ)主な収支(連結損益計算書)
資金利益は、有価証券利息配当金の減少により資金運用収益が減少しましたが、コールマネー利息や債券貸借取引支払利息の減少により資金調達費用が減少したことから、前連結会計年度に比べ198百万円増加して34,046百万円となりました。
役務取引等利益は、支払ローン関係手数料の増加により役務取引等費用が増加しましたが、預り資産手数料の増加等により役務取引等収益が増加したことから、前連結会計年度に比べ627百万円増加して3,950百万円となりました。
その他業務利益は、国債等債券売却益が減少しましたが、国債等債券償還損が減少したことから、前連結会計年度に比べ443百万円増加して168百万円の損失となりました。
以上により、連結粗利益は、前連結会計年度に比べ1,269百万円増加して37,828百万円となりました。
経常利益は、連結粗利益が増加したことおよびその他経常損益が増加したことにより、前連結会計年度に比べ1,200百万円増加して12,028百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ870百万円増加して7,995百万円となりました。
(注)貸倒償却引当費用=貸出金償却+一般貸倒引当金繰入額+個別貸倒引当金繰入額+偶発損失引当金繰入額
+バルクセール売却損+その他
(注)連結業務純益=単体業務純益+子会社経常利益-内部取引
(ⅱ)貸倒償却引当費用
貸倒償却引当費用は、前連結会計年度に比べ209百万円増加して1,795百万円となりました。
(ⅲ)債券関係損益
債券関係損益は、償還損の減少により、前連結会計年度に比べ288百万円増加して1,946百万円のマイナスとなりました。
(ⅳ)株式等関係損益
株式等関係損益は、売却益が減少したものの、売却損、償却が減少したことから、前連結会計年度に比べ595百万円増加して1,433百万円のプラスとなりました。
② 財政状態の分析
(ⅰ)貸出金
貸出金は、個人貸出、法人貸出が増加したことから、前連結会計年度末に比べ80,686百万円増加して
2,152,240百万円となりました。
なお、個人ローン等貸出金〔単体〕は、住宅ローンの増加等により前事業年度末に比べ40,966百万円増加して759,213百万円となりました。
(金融再生法開示債権の状況)
(参考)
金融再生法開示債権および引当・保全の状況は以下のとおりであります。
金融再生法開示債権は、前連結会計年度末に比べ4,469百万円増加して34,840百万円となりました。
開示債権比率は、前連結会計年度末に比べ0.14ポイント上昇して1.58%となりました。
債権区分別では、破産更生債権及びこれらに準ずる債権が5百万円減少し、危険債権が1,343百万円、要管理債権が3,131百万円それぞれ増加しております。
当連結会計年度末の開示債権の保全状況は、開示債権34,840百万円に対し、引当金による保全が8,412百万円、担保保証等による保全が12,936百万円で、開示債権全体の保全率は、前連結会計年度末に比べ3.04ポイント低下して61.27%となっております。
不良債権処理に関しましては、今後とも積極的に償却・売却等による最終処理、または再生可能な先の正常化
を図ることで、不良債権を削減したいと考えております。
金融再生法開示債権[連結]
(ⅱ)有価証券
有価証券は、国債や社債が減少しましたが、地方債や株式やその他の証券が増加したことから、前連結会計年度末に比べ101,427百万円増加して696,478百万円となりました。
(ⅲ)預金
預金等は、個人預金、法人預金、公金預金が増加したことから、前連結会計年度末に比べ226,301百万円増加して2,813,999百万円となりました。
(ⅳ)預り資産
預り資産は、投資信託や保険が増加したことから、前連結会計年度末に比べ45,320百万円増加して485,668百万円となりました。
③ 資本の財源および資金の流動性に係る情報
当行グループの中核事業は銀行業であり、主に本店ほか支店が立地する地域のお客さまから預入いただいた預
金を貸出金や有価証券で運用しております。
固定資産の取得等の資本的支出につきましては、自己資金で対応しております。
また、当行はALM委員会を通して、経営環境、資金繰り状況、流動性確保状況等を勘案した、適切な資金管理
を行っております。
なお、当行グループの資金状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フ
ロー」に記載のとおりであります。
④ 連結自己資本比率(国内基準)
自己資本額は、利益剰余金の増加により前連結会計年度末に比べ7,257百万円増加して143,983百万円となりました。
リスク・アセットは、貸出金や有価証券の増加等により、前連結会計年度末に比べ75,514百万円増加して1,713,684百万円となりました。
以上の結果、連結自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.06ポイント上昇して8.40%となりました。
(参考)
(1) 国内業務部門・国際業務部門別収支
資金の効率的運用等、収益の確保に努めました結果、部門別収支は次のとおりとなりました。
資金運用収益は、貸出金利息が増加しましたが有価証券利息配当金が減少したことから前連結会計年度に比べ423百万円減少しました。資金調達費用は、コールマネー利息や債券貸借取引支払利息が減少したことから前連結会計年度に比べ619百万円減少しました。その結果、資金運用収支は、前連結会計年度に比べ196百万円増加して34,048百万円となりました。
役務取引等収益は、預り資産手数料が増加したことから前連結会計年度に比べ738百万円増加しました。役務取引等費用は支払ローン関係手数料が増加したことから前連結会計年度に比べ110百万円増加しました。その結果、役務取引等収支は前連結会計年度に比べ627百万円増加して3,950百万円となりました。
その他業務収支は、債券関係損益が増加したことから前連結会計年度に比べ443百万円増加して168百万円の損失となりました。
(注) 1 「国内業務部門」は国内店の円建取引並びに子会社の取引、「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。
ただし、円建対非居住者取引等は、「国際業務部門」に含めております。
2 「相殺消去額(△)」は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借利息であります。
3 資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度4百万円、当連結会計年度2百万円)を控除して表示しております。
(参考)
(2) 国内業務部門・国際業務部門別資金運用/調達の状況
① 国内業務部門
資金運用勘定については次のとおりとなっております。
平均残高は、有価証券が減少したものの貸出金の増加により90,433百万円増加して2,746,529百万円、利息は、有価証券利息配当金の減少により610百万円減少して33,469百万円、利回りは、0.06ポイント低下して1.21%となりました。
資金調達勘定については次のとおりとなっております。
平均残高は、預金や借用金の増加等により242,093百万円増加して3,257,332百万円、利息は、債券貸借取引支払利息の減少により485百万円減少して557百万円、利回りは、0.01ポイント低下して0.01%となりました。
(注) 1 当行の平均残高は、日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、月末毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 「国内業務部門」は国内店の円建取引並びに子会社の取引であります。ただし、円建対非居住者取引等は「国際業務部門」に含めております。
3 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度413,390百万円、当連結会計年度566,812百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度13,956百万円、当連結会計年度14,000百万円)及び利息(前連結会計年度4百万円、当連結会計年度2百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
② 国際業務部門
資金運用勘定については次のとおりとなっております。
平均残高は、有価証券の増加等により19,819百万円増加して79,507百万円、利息は、有価証券利息配当金の増加等により177百万円増加して1,287百万円、利回りは、0.24ポイント低下して1.61%となりました。
資金調達勘定については次のとおりとなっております。
平均残高は、預金、コールマネー及び売渡手形の増加等により19,782百万円増加して79,604百万円、利息は、コールマネー及び売渡手形の減少等により179百万円減少して151百万円、利回りは、0.36ポイント低下して0.19%となりました。
(注) 1 当行の国際業務部門における国内店外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式により算出しております。
2 「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引等は「国際業務部門」に含めております。
③ 合計
(注) 1 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度413,390百万円、当連結会計年度566,812百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度13,956百万円、当連結会計年度14,000百万円)及び利息(前連結会計年度4百万円、当連結会計年度2百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
2 「相殺消去額(△)」は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息であります。
(参考)
(3) 国内業務部門・国際業務部門別役務取引の状況
役務取引等収益は、預り資産手数料の増加により737百万円増加して8,720百万円、役務取引等費用は、支払ローン関係手数料の増加により110百万円増加して4,769百万円となりました。
(注) 「国内業務部門」は国内店の円建取引、「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。
(参考)
(4) 国内業務部門・国際業務部門別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
2 定期性預金=定期預金+定期積金
3 「国内業務部門」は国内店の円建取引、「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引等は「国際業務部門」に含めております。
(参考)
(5) 貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
② 外国政府等向け債権残高(国別)
IMFの監督下で経済再建等を行っている国の外国政府等一定のカントリーリスクを有すると考えられる外国政府等向け債権残高はありません。
(参考)
(6) 国内業務部門・国際業務部門別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
(注) 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
(自己資本比率等の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
単体自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額(単体)
「生産、受注及び販売の状況」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成においては、経営者による会計上の見積りを行っております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成において用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
貸倒引当金の計上
連結財務諸表において、貸出金は総資産の過半を占める重要な資産であり、貸倒引当金の計上は当行グループの財政状態、経営成績等に大きな影響を与えることから、貸倒引当金の見積りは会計上重要なものと判断しております。
貸倒引当金の計上基準、及びその見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
該当ありません。
該当ありません。