当第3四半期連結累計期間における、前事業年度の有価証券報告書「事業等のリスク」からの重要な変更は以下の通りです。なお、見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2.事業等のリスク」の項目番号に対応するものです。
また、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、本四半期報告書提出日現在において判断したものです。
(2) 当社グループの業務に内包されるリスク
⑤ コンダクトリスク
コンダクトリスクとは、法令や社会規範に反する行為等により、顧客保護・市場の健全性・公正な競争・公共の利益及び当社グループのステークホルダーに悪影響を及ぼすリスクを指します。当社グループは、経営上の重大なリスクを特定・評価し、コントロール策によるリスクの低減・制御を図っています。また、役職員に対する研修等を通じ、健全なリスクカルチャーの浸透・醸成に努めています。しかしながら、これらの取組みにも関わらず、役職員等の不適切な行為が原因で、市場及び公共の利益等に悪影響を与えた場合、お客さま及び市場等からの信用失墜等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該リスクの内、法令等に違反するリスク、経済制裁対象国との取引に係るリスクについては以下の通りとなります。
イ. 法令等に違反するリスク
当社グループは業務を行うにあたり、会社法、銀行法、独占禁止法、金融商品取引法、貸金業法、外為法、犯罪収益移転防止法及び金融商品取引所が定める関係規則等の各種法規制の適用を受けております。また、海外においては、それぞれの国や地域の規制・法制度の適用、及び金融当局の監督を受けております。加えて、各国当局は、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与防止に関連し、FATF等の国際機関の要請に基づいた各種施策を強化しており、当社グループは、国内外で業務を行うにあたり、これらの各国規制当局による各
種規制の適用を受けております。さらに、当社は、米国証券取引所上場会社として、米国サーベンス・オクスリー法や米国証券法、米国海外腐敗行為防止法等の各種法制の適用を受けております。
当社グループは、法令その他諸規則等を遵守すべく、コンプライアンス体制及び内部管理体制の強化を経営上の最重要課題のひとつとして位置付け、グループ各社の役職員等に対して適切な指示、指導及びモニタリングを行う体制を整備するとともに、不正行為の防止・発見のために予防策を講じております。しかしながら、当社グループにおいて、法令その他諸規則等を遵守できなかった場合、法的な検討が不十分であった場合又は予防策が効果を発揮せず役職員等による不正行為が行われた場合には、不測の損失が発生したり、行政処分や罰則を受けたり、業務に制限を付されたりするおそれがあり、また、お客さまからの損害賠償請求やお客さま及び市場等からの信頼失墜等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社の連結子会社であるSMBC日興証券株式会社において、2022年3月24日及び4月13日、東京地方検察庁により、同社元執行役員及び同社社員並びに法人としての同社が、違法な安定操作取引の疑いにて、それぞれ東京地方裁判所へ起訴されました。
また、違法な安定操作取引に関して、2022年10月7日に当社に対して改善措置命令が、同社に対して業務停止命令及び業務改善命令が、金融庁より発令されました。そして、これらの行政処分に基づき、当社及び同社は、2022年11月4日に報告書を金融庁へ提出いたしました。
加えて、SMBC日興証券株式会社は、当社の連結子会社である株式会社三井住友銀行との間において、顧客から情報共有の停止を求められていること又は情報共有の同意を得ていないことを認識しながら、当該顧客に関する非公開情報の授受を複数回にわたって行ったことに関して、2022年10月7日に当社に対して報告徴求命令が、SMBC日興証券株式会社に対して業務改善命令が、株式会社三井住友銀行に対して報告徴求命令が、金融庁よりそれぞれ発令されました。そして、これらの行政処分及び報告徴求命令に基づき、当社、SMBC日興証券株式会社及び株式会社三井住友銀行は、2022年11月4日に報告書を金融庁へ提出いたしました。
その後、2023年2月13日、SMBC日興証券株式会社に対して東京地方裁判所より、違法な安定操作取引に関して、罰金7億円及び44億7,114万2,420円を追徴する判決が下されました。
今後、SMBC日興証券株式会社を含めた当社グループに対するお客さま及び市場等からの信頼回復に時間を要することより、ビジネス機会の喪失等が発生する可能性があります。これらにより当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間を顧みますと、世界経済は、国や地域によって濃淡はあるものの、インフレ高進に伴う家計の購買力低下や金融引き締めが需要を抑制し、回復ペースが鈍化しました。
主要地域別に見ますと、米国では、インフレを抑制するために政策金利が急ピッチで引き上げられたことで、住宅投資等が落ち込んだものの、底堅い雇用環境等に支えられ、個人消費を中心に景気は緩やかな回復が続きました。一方、欧州では、ロシア・ウクライナ情勢の悪化を受けてエネルギー価格が高騰し、家計の購買力が低下したほか、インフレ抑制を目的に政策金利が大幅に引き上げられたことで、景気が減速しました。また、中国では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響や不動産市場の調整等を受けて、経済活動が停滞しました。その他、東南アジア等では、行動制限の緩和により個人消費の回復が続いたものの、デジタル関連需要の一服などを受けて輸出が減速し、景気回復ペースが鈍化する地域もありました。
わが国の景気は、総じて持ち直しました。まず、内需の面では、ウィズコロナの生活様式が浸透するなかで、個人消費がサービス支出を中心に緩やかに増加したほか、高水準の企業収益等に支えられ、設備投資は増加基調で推移しました。また、外需の面では、海外経済の減速等を背景に財輸出の増勢が鈍化したものの、10月に新型コロナウイルス感染症に係る水際対策が大幅に緩和されたことを受けて、インバウンド需要が急回復しました。
わが国の金融資本市場におきましては、日本銀行による「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」のもと、民間金融機関の当座預金の一部に適用するマイナス金利が維持され、短期市場金利は期末にマイナス0.02%程度となりました。一方、長期市場金利は、日本銀行が12月の金融政策決定会合で金利操作における長期金利の許容変動幅を拡大したことから、期末には0.4%台へ上昇しました。円相場は、日米の金融政策スタンスの違い等を反映し、10月にかけて1ドル150円を超えるまで円安が進みましたが、その後は米国の利上げペースの鈍化や日本銀行の政策修正などを受けて、期末には1ドル131円台まで円高に振れました。日経平均株価は、円安による輸出企業の採算改善が期待され、8月に2万9千円台へ上昇しましたが、その後は海外景気の回復ペース鈍化や日本銀行による政策修正等が嫌気され、期末には2万6千円前後へ下落しました。
規制面では、6月に、上場会社等の非公開情報等の情報授受に関する銀証ファイアーウォール規制の見直し等を定めた「金融商品取引業等に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」等が施行されました。7月には、2017年12月に最終合意された「バーゼルⅢの最終規則文書」等に基づいたレバレッジ比率の水準上乗措置(レバレッジ・バッファー)の導入、日銀預け金を総エクスポージャーから除外する時限的措置の継続等に係る告示が公表されました。12月には、「顧客本位の業務運営の原則」に関する取り組み強化に向けた提言等を含む「金融審議会 市場ワーキング・グループ 顧客本位タスクフォース中間報告」が公表されました。
当第3四半期連結累計期間の連結業務純益は、円安による為替影響に加え、国内外の法人向け貸出の増加により資金運用収支が増益となったことや付帯取引の獲得によって役務取引等収支が増益となったこと等から、前第3四半期連結累計期間比1,235億円増益の1兆292億円となりました。
与信関係費用は、前年同期に大口先へ引当を計上した反動等から、前第3四半期連結累計期間比466億円減少の1,111億円となりました。
以上の結果、経常利益は前第3四半期連結累計期間比1,652億円増益の1兆326億円となりました。
また、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前第3四半期連結累計期間比1,412億円増益の7,660億円となりました。
主な項目の分析は、以下のとおりであります。
(単位:億円)
(注)1 減算項目には金額頭部に△を付しております。
2 連結粗利益=資金運用収支+信託報酬+役務取引等収支+特定取引収支+その他業務収支
ホールセール事業部門の連結業務純益は前第3四半期連結累計期間比294億円増益の3,896億円、リテール事業部門は同136億円減益の1,648億円、グローバル事業部門は同1,081億円増益の5,162億円、市場事業部門は同115億円増益の3,116億円となりました。
(単位:億円)
(注)1 セグメントは内部管理上採用している区分によっております。
2 本社管理等には、内部取引として消去すべきものを含めております。
3 前第3四半期連結累計期間比は、金利・為替影響等を調整しております。
貸出金は、前連結会計年度末比8兆1,114億円増加して98兆9,455億円となりました。
(単位:億円)
(注) 当社国内銀行子会社の単体計数を単純合算して表示しております。
[ご参考]国内・海外別貸出金残高の状況
○業種別貸出状況(末残・構成比)
(注)1 「国内」とは、当社、国内銀行連結子会社(海外店を除く)及びその他の国内連結子会社であります。
2 「海外」とは、国内銀行連結子会社の海外店及び在外連結子会社であります。
また、銀行法及び再生法に基づく債権は以下のとおりであります。
銀行法及び再生法に基づく債権は、前連結会計年度末比1,247億円減少して1兆329億円となりました。その結果、不良債権比率は前連結会計年度末比0.20%低下して0.88%となりました。債権区分別では、破産更生債権及びこれらに準ずる債権が49億円減少して944億円、危険債権が594億円減少して5,845億円、要管理債権が604億円減少して3,540億円となりました。
(単位:億円)
有価証券は、前連結会計年度末比7兆3,923億円減少して31兆1,464億円となりました。
(単位:億円)
(注) 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式が含まれております。
また、有価証券等の評価損益は以下のとおりであります。
(単位:億円)
繰延税金資産は、前連結会計年度末比176億円増加して843億円となりました。また、繰延税金負債は、前連結会計年度末比1,745億円減少して1,011億円となりました。
(単位:億円)
預金は、前連結会計年度末比7兆884億円増加して155兆6,739億円となりました。また、譲渡性預金は、前連結会計年度末比7,408億円増加して13兆8,106億円となりました。
(単位:億円)
(注)1 「国内」とは、当社、国内銀行連結子会社(海外店を除く)及びその他の国内連結子会社であります。
2 「海外」とは、国内銀行連結子会社の海外店及び在外連結子会社であります。
純資産の部合計は、12兆4,756億円となりました。このうち株主資本合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上や剰余金の配当等の結果、前連結会計年度末比4,144億円増加して10兆3,530億円となりました。また、その他の包括利益累計額合計は、前連結会計年度末比1,466億円減少して2兆130億円となりました。
(単位:億円)
当第3四半期連結累計期間の資金運用収支は前第3四半期連結累計期間比1,837億円増益の1兆2,738億円、信託報酬は同8億円増益の48億円、役務取引等収支は同324億円増益の9,019億円、特定取引収支は同568億円減益の1,003億円、その他業務収支は同354億円増益の967億円となりました。
国内・海外別に見ますと、国内の資金運用収支は前第3四半期連結累計期間比1,243億円減益の5,431億円、信託報酬は同8億円増益の48億円、役務取引等収支は同107億円減益の6,704億円、特定取引収支は同1,105億円減益の△54億円、その他業務収支は同573億円増益の782億円となりました。
海外の資金運用収支は前第3四半期連結累計期間比3,483億円増益の9,027億円、役務取引等収支は同429億円増益の2,420億円、特定取引収支は同537億円増益の1,057億円、その他業務収支は同204億円減益の190億円となりました。
(注)1 「国内」とは、当社、国内銀行連結子会社(海外店を除く)及びその他の国内連結子会社であります。
2 「海外」とは、国内銀行連結子会社の海外店及び在外連結子会社であります。
3 「国内」、「海外」間の内部取引は、「消去又は全社(△)」欄に表示しております。
該当ありません。