当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものです。
当中間連結会計期間における世界経済は、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中東情勢の緊迫化、中国経済の成長率鈍化、欧米における景気減速の懸念等、先行き不透明な状況が続きました。一方、日本経済は、物価高騰の影響で個人消費が伸び悩んだものの、企業業績や雇用・所得環境は改善し、景気は緩やかな回復傾向となりました。
金融政策においては、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の引き下げを決定し、欧州中央銀行(ECB)が6月と9月の理事会で政策金利の引き下げを決定しました。他方、日本銀行は、7月の金融政策決定会合において政策金利の引き上げを決定し、欧米と日本で逆方向の政策金利の調整が行われました。
当行グループは、銀行サービスが社会のインフラとして重要であり、個人の生活や企業活動のデジタルシフトを背景にデジタル銀行サービスのニーズが高まっていることを踏まえ、当中間連結会計期間においても、利便性に優れた安定的な決済インフラの運営、セキュリティの更なる強化、内部管理態勢の整備を推進しました。併せて、サービス改善や資金運用の拡大等を通じて今まで以上に収益性と成長性を重視した経営に取り組みました。当中間連結会計期間においては、お客さまに当行口座を生活口座としてより便利にご利用いただくことができるよう、川崎市公金、北海道ガスの口座振替サービスの取扱を開始しました。さらには、顧客に新たな利用体験を提供できるサービスとしてBaaS(Banking as a Service)を推進し、2024年5月に、東日本旅客鉄道株式会社及び株式会社ビューカードと連携して、「JRE BANK」のサービスを開始しました。「JRE BANK」は、サービス開始直後より、多くのお客さまに興味を持っていただき、順調に拡大しました。
これらの取組の結果、口座数が2024年9月末に1,619万口座、単体預金残高が2024年9月末に11,119,047百万円に達し、事業規模が大きく拡大しました。
当中間連結会計期間の連結経常収益は、前中間連結会計期間比17,735百万円増の83,656百万円となりました。経常収益の内訳を見ると、資金運用収益が、運用資産の増加、及び日銀の政策金利の引き上げに伴う運用利回りの向上等により、前中間連結会計期間比15,765百万円増の55,397百万円となりました。役務取引等収益は、口座数の増加、及び生活口座化の進展によるカード関連受取手数料、口座振替手数料、為替関連手数料の増加等により、前中間連結会計期間比1,854百万円増の22,994百万円となりました。その他業務収益は、新型定期預金(仕組預金)に係る収益等が減少し、前中間連結会計期間比108百万円減の4,137百万円となりました。また、台湾で2021年1月に営業開始した樂天國際商業銀行股份有限公司では、前中間連結会計期間比738百万円増の1,737百万円の経常収益を計上しました。
一方、連結経常費用は、前中間連結会計期間比9,191百万円増の52,567百万円となりました。経常費用の中では、資金調達費用が、預金残高の伸長、及び9月に実施した当行預金金利の引き上げによる預金利息の増加等により、前中間連結会計期間比4,604百万円増の9,478百万円となりました。役務取引等費用は、保証付きカードローンの支払保証料が減少したものの、為替取引増加による支払為替手数料の増加等により、前中間連結会計期間比397百万円増の17,003百万円となりました。また、営業経費は、販売促進費が減少したものの、ソフトウエア償却費、業務委託費、及び広告宣伝費等の増加により、前中間連結会計期間比2,256百万円増の22,777百万円となりました。樂天國際商業銀行股份有限公司では、前中間連結会計期間比976百万円増の3,460百万円の経常費用を計上しました。
これらの結果、連結経常利益は、前中間連結会計期間比8,543百万円増の31,089百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は、前中間連結会計期間比6,047百万円増の22,145百万円となりました。
なお、当行グループは、銀行業の単一セグメントであるため、セグメント毎の経営成績等については記載を省略しています。
当中間連結会計期間末における資産の部は、貸出金が、投資用マンションローン、提携ローン、カードローン等の増加により、前連結会計年度末比321,834百万円増の4,391,401百万円、買入金銭債権が、楽天カード株式会社のクレジットカード債権を裏付資産とする信託受益権等の増加により、前連結会計年度末比93,161百万円増の2,643,973百万円となりました。有価証券は、国債、政府保証債、事業債、外国債券等の購入により、前連結会計年度末比375,199百万円増の1,465,706百万円、現金預け金は、前連結会計年度末比179,353百万円増の4,970,450百万円となりました。この結果、資産の部の合計額は、前連結会計年度末比742,325百万円増の14,222,799百万円となりました。
負債の部は、普通預金が、口座数の伸長、及び生活口座化の進展等により、前連結会計年度末比519,371百万円増の9,994,920百万円、定期預金が前連結会計年度末比71,904百万円増の950,485百万円となりました。また、借用金は、日本銀行の貸出増加を支援するための資金供給を活用しているものですが、前連結会計年度末比92,900百万円増の2,658,700百万円となりました。負債の部の合計額は、前連結会計年度末比722,700百万円増の13,923,586百万円となりました。
純資産の部は、資本金が前連結会計年度末から増減はなく32,616百万円、資本剰余金が前連結会計年度末から増減はなく10,543百万円となり、利益剰余金が親会社株主に帰属する中間純利益の計上により前連結会計年度末比22,145百万円増の243,297百万円となりました。純資産の部の合計額は、前連結会計年度末比19,625百万円増の299,212百万円となりました。
当中間連結会計期間における資金運用収支は前中間連結会計期間比11,161百万円増の45,919百万円、役務取引等収支は前中間連結会計期間比1,456百万円増の5,991百万円、その他業務収支は前中間連結会計期間比108百万円減の4,137百万円となりました。
(注) 1.「国内」とは、当行及び国内に本店を有する連結子会社(以下、「国内連結子会社」という。)に関する数値です。
2.「海外」とは、海外に本店を有する連結子会社(以下、「海外連結子会社」という。)に関する数値です。
3.「相殺消去額」は、「国内」と「海外」間の取引に関する相殺額を記載しています。
当中間連結会計期間の役務取引等収益は前中間連結会計期間比1,854百万円増の22,994百万円となりました。また、役務取引等費用は前中間連結会計期間比397百万円増の17,003百万円となりました。
(注) 1.「国内」とは、当行及び国内連結子会社に関する数値です。
2.「海外」とは、当行の海外連結子会社に関する数値です。
3.「相殺消去額」は、「国内」と「海外」間の取引に関する相殺額を記載しています。
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1.「国内」とは、当行及び国内連結子会社に関する数値です。
2.「海外」とは、当行の海外連結子会社に関する数値です。
3.流動性預金=普通預金
4.定期性預金=定期預金
5.「相殺消去額」は、「国内」と「海外」間の取引に関する相殺額を記載しています。
○ 業種別貸出状況(末残・構成比)
(注) 1.「国内」とは、当行及び国内連結子会社に関する数値です。
2.「海外」とは、当行の海外連結子会社に関する数値です。
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しています。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を、オペレーショナル・リスク相当額に係る額の算出については粗利益配分手法を採用しています。
連結自己資本比率(国内基準)
単体自己資本比率(国内基準)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の中間貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに中間貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として以下のとおり区分するものです。
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローについて、営業活動によるキャッシュ・フローは、貸出金の増加による324,869百万円の支出、買入金銭債権の増加による47,220百万円の支出等があった一方、預金の増加による603,652百万円の収入、借用金の増加による92,900百万円の収入等があったことから、572,694百万円の収入となりました(前中間連結会計期間比449,276百万円の収入増加)。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の償還による323,064百万円の収入、有価証券の売却による707百万円の収入等があった一方、有価証券の取得による710,833百万円の支出等があったことから、392,939百万円の支出(前中間連結会計期間比359,111百万円の支出増加)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による0百万円の支出があったことから、0百万円の支出(前中間連結会計期間比13,324百万円の支出増加)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の中間期末残高は前連結会計年度比179,353百万円増加し、4,970,444百万円となりました。
当中間連結会計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、当行グループの経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に重要な変更及び新たな定めはありません。
当中間連結会計期間において、当行グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
該当事項はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。