第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営の基本方針

①グループ経営理念

ふくおかフィナンシャルグループは、福岡銀行、熊本銀行、親和銀行、十八銀行をグループ傘下に持つ広域展開型地域金融グループとして、営業基盤である九州を中心に、稠密な営業ネットワークを活かし、高度かつ多様な金融商品・サービスを展開しております。

当社グループ(以下「FFG」といいます。)は、以下の経営理念を基本として、金融サービスの向上を通じて地域社会に対してより多くの貢献を果たすとともに、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。

 

ふくおかフィナンシャルグループ経営理念

ふくおかフィナンシャルグループは、

高い感受性と失敗を恐れない行動力を持ち、

未来志向で高品質を追求し、

人々の最良な選択を後押しする、

すべてのステークホルダーに対し、価値創造を提供する金融グループを目指します。

 

 

②グループブランド

FFG各社は、グループ経営理念を共通の価値観として行動し、お客さま、地域社会、株主の皆さま、そして従業員にとって真に価値ある存在であり続けるための約束として、『コアバリュー』を表明し、ブランドスローガン『あなたのいちばんに。』を展開してまいります。

 

□ ブランドスローガン

あなたのいちばんに。

 

□ コアバリュー (ブランドスローガンに込められたお客さまへの約束)

・ いちばん身近な銀行

お客さまの声に親身に心から耳を傾け、対話し、共に歩みます。

 

・ いちばん頼れる銀行

豊富な知識と情報を活かし、お客さま一人ひとりに最も適したサービスを提供します。

 

・ いちばん先を行く銀行

金融サービスのプロ集団として、すべての人の期待を超える提案を続けます。

 

 

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

FFGは、2016年度から次の10年を見据えた「進化のステージ」に入り、その第1ステージとして「第5次中期経営計画~“ザ・ベスト リージョナルバンク”を目指して~(2016年4月~2019年3月)」(以下、第5次中計といいます。)を完遂させ、2019年度から第2ステージとして「第6次中期経営計画(2019年4月~2022年3月)」(以下、「第6次中計」といいます。)をスタートさせました。

第6次中計では、基本方針として掲げる「『地域経済発展への貢献』と『FFG企業価値の向上』との好循環サイクルの実現」に基づき、「業務プロセスの再構築」「事業モデルの高度化」「デジタルトランスフォーメーションの推進」での構造改革と、それを下支えする「人財力の最大化」「グループ総合力の強化」の5つの基本戦略を据えて、各種戦略・施策を展開してまいります。

 

(イ) 業務プロセスの再構築

これまで取り組んできた働き方改革、業務改革の成果を具現化していくとともに、デジタル化・自動化・本部集中化などにより、営業店を中心とした業務プロセスをゼロベースで見直し、大幅な効率化を進めていくことで、ヒト・時間・空間などのリソースを捻出し、営業店を今まで以上にコンサルティングの場へ変革してまいります。

また、効率化により捻出されたリソースを、コア事業や成長分野などに投入し、営業力の向上やイノベーションの創出を図ってまいります。

 

(ロ) 事業モデルの高度化

お客さまとの対話を通じた真の課題・ニーズの把握を行い、法人・個人双方において、専門性を極めた高品質な金融サービスを提供することで、お客さまから真の評価を獲得する、お客さま本位のソリューション営業スタイルを確立してまいります。

また、市場運用を貸出金に次ぐ第2の収益の柱とすべく、多様化投資の拡充や分散投資によるリスク抑制型のポートフォリオを構築していくことで、収益の向上および安定化を図ってまいります。

加えて、対面・非対面チャネルの高度化及び円滑な連携により、お客さまニーズに沿った商品・サービスを最適なタイミングで提供してまいります。

 

(ハ) デジタルトランスフォーメーションの推進

デジタル技術進展に伴うお客さまの行動や社会構造の変容に対応するため、アジャイル開発やデータ・API(アプリケーションプログラミングインターフェース)基盤利活用体制の構築を進めるとともに、業務プロセス・意思決定方法・お客さまへの提供価値等のビジネスを根本的に変革するデジタルトランスフォーメーションを推進してまいります。

また、iBank事業の拡充を進めるとともに、お取引先に対するデジタル化支援の取組みやBaaS(※)の展開検討など、新事業を創出・推進してまいります。
※Banking as a Service:金融機能・商品等を様々な事業者に対しサービスとして提供

 

(ニ) 人財力の最大化

事業戦略と外部環境の変化を踏まえ、変革をリードしていく人財や金融高度化を担う人財、デジタルの専門人財など、多様かつ高度な人財の育成を図るとともに、グループ全体で人財の最適配置を可能とする体制を構築してまいります。

加えて、組織のフラット化や多様な人財・働き方に応えるための評価・処遇基準の再設計などを通じて、従業員が働き甲斐を実感できる体制を整備していくことで、組織の持続的成長に繋げてまいります。

 

 (ホ) グループ総合力の強化

FFG(持株会社)の既存機能の強化に加え、子銀行業務の一部を集約することで、シングルプラットフォームを強化するとともに、グループ会社の新機能の検討などを進めてまいります。

また、お客さまや営業店の声を収集・分析し、諸施策へ迅速に反映させる仕組みづくりや、営業店・本部の意思疎通の活性化など、環境の変化やお客さまニーズの変化に柔軟に対応できる組織への変革を図ってまいります。

 

 

(ヘ)十八銀行との経営統合

2019年4月に長崎県経済の活性化に貢献していくことを目的とした十八銀行との経営統合を実現し、2020年10月に親和銀行と十八銀行との合併、2021年1月に両行のシステム統合を予定しております。

合併後の新銀行においては、システム統合によるシステムコストの削減、店舗統廃合や本部スリム化による営業人員の捻出を柱とする合併・統合シナジーを最大化するとともに、FFGのグループ総合力を発揮することで、長崎県経済の発展に貢献する「お客さま満足度No.1銀行」を目指してまいります。 

 

FFGは、以上の取組みを通じて、あらゆる環境変化に柔軟に対応できる組織になるとともに、人財力とデジタル技術を活用し、金融の枠を超えてお客さまのために行動することで、お客さまの成長と地域経済発展に貢献する金融グループを目指してまいります。

 

(3) 目標とする経営指標

第6次中期経営計画(2019年4月~2022年3月)では、最終年度である2021年度の目標経営指標として、以下の項目を掲げております。

 

目標とする経営指標

最終年度 目標数値

収益性指標

親会社株主に帰属する当期純利益

575億円

ROE(連結自己資本利益率、以下同じ)

6%程度

健全性指標

自己資本比率(*)

10%台半ば程度

効率性指標

OHR(連結)(経費/業務粗利益、以下同じ)

60%程度

 

   (*)2020年5月見直し後

現在取り組んでいる業務改革により生産性を高め、捻出した人員を成長分野などに配置するとともに、十八銀行との経営統合によるシナジー効果を早期に実現することで、収益性や効率性の向上を図ってまいります。

また、収益の積上げやリスク管理の高度化などにより健全性の維持・向上を図りながら、将来の成長に向けた戦略的な投資も行っていくことで、資本効率を中長期的に高めてまいります。

 

(4) 会社が優先的に対処すべき事業上および財務上の課題

2020年度の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による個人消費の落ち込みやインバウンド需要の低迷、企業の収益悪化を受けた設備投資の減少などが下押し要因となり、先行き不透明な状況が続くことが見込まれます。

他方、地域金融機関を取り巻く環境は、人口減少・少子高齢化の進行や低金利環境の長期化といった従前からの課題に加え、デジタル技術の急速な進展によってお客さまの行動や社会環境の変化が進んでおります。また、お客さまが地域金融機関に求めるニーズや行動も変化してきており、直近の5年間を見ても、入出金や振込といった取引件数はほぼ横這いで推移している一方、店舗への来店客数はここ10年で約3割減少しており、インターネットバンキング等での取引が急速に伸びております。

こうした環境の変化に柔軟に対応し、かつ、FFGが目指す「持続的に高い競争力・成長力」を実現するためには、既存業務の強化に加え、デジタル技術を活用した業務の効率化や生産性の向上、新たな事業領域へのチャレンジなどが必要となります。

2019年度からスタートした第6次中計では、基本方針とする「『地域経済発展への貢献』と『FFG企業価値の向上』との好循環サイクルの実現」に基づき、成長戦略の大きな柱として「構造改革によるトップラインの引き上げ」と「十八銀行との経営統合によるシナジーの最大化」の2つを掲げております。

その中でも、2020年度は特に「業務改革」、「新しい投信ビジネスの確立」、「みんなの銀行」、「親和・十八銀行の合併」を最重要戦略と位置づけ、これに足許の最重要課題である「新型コロナウイルス感染症への対応」を加え、各種戦略・施策を展開してまいります。

 

 


 

(イ)  業務改革

業務改革は、生産性の飛躍的な向上を目的に2年前からスタートし、これまで「格付作業の本部集約」や「投資信託・保険における購入手続きの電子化」、「消費性ローン・住宅ローンにおける契約の電子化」などに取り組んでまいりました。

2020年度は、業務改革の中核の一つと位置づける「タブレット導入」を本格的に進めてまいります。預金や為替取引を行う「ロビータブレット」と新規口座開設や住所変更などの諸届を行う「ローカウンタータブレット」を全店に設置し、紙の伝票を電子化していくとともに、永年変わっていない銀行の店頭業務を大きく見直すことで、生産性の向上を加速してまいります。

 

(ロ)  新しい投信ビジネスの確立

FFGの営業基盤である、福岡・熊本・長崎の3県における個人預金46兆円のうち、FFGには、その25%にあたる11.5兆円の個人預金がございます。しかしながら、預金から投資信託にシフトしている割合は僅か4%程度にとどまっており、お客さまの資産形成に向けた取り組みは道半ばとなっております。そのため、FFGでは、貯蓄から投資への流れを創り出し、「お客さまの資産形成」とそれを源泉とする「安定収益の確保」を同時実現するため、2019年度から投資信託の残高増強に向けたビジネスモデルへの転換を進めてまいりました。

2020年度は、新たに導入した「投信のパレット」を軸に、長期の資産形成を前提としたポートフォリオの提案や、国内にあるほぼ全ての投資信託を定量データにより客観的に評価し、公平・中立な投資信託選びをサポートするなど、真にお客さまの資産形成に貢献するサービスを展開してまいります。また、積立投資信託を活用した時間分散提案により、現役層や若年層に対して長期的な資産形成の必要性を訴求することで、お客さまの裾野拡大を図ってまいります。

 

(ハ)  みんなの銀行

みんなの銀行は、2020年度中の開業に向けて、二つの柱を軸としたビジネスモデルの構築を進めております。

一つ目の柱は、個人のお客さま向けサービス、いわゆる「BtoCビジネス」で、この分野は、参画する競合他社も多い領域ですが、データを駆使してお客さまをより深く理解し、生活に溶け込んだ金融サービスを提供していくことで、全国のデジタルネイティブ世代を中心に事業基盤を構築してまいります。

二つ目の柱は、決済や与信供与などのニーズがある事業会社に対して金融機能を提供する「BaaS(Banking as a Service)型ビジネス」で、金融の枠を越えて多くの企業と提携し、エコシステムを構築していくことで、収益の拡大を図ってまいります。

 

 

(ニ)  親和・十八銀行の合併(十八親和銀行の誕生)

当社グループでは、2020年10月に親和銀行と十八銀行の合併(十八親和銀行の誕生)、2021年1月に事務システム統合を予定しております。

足許では、合併に向けた営業体制の統一や本部組織の一部集約などに取り組んでおり、合併後の2021年5月からは、両行で重複する71ヶ店の店舗統合を順次進めてまいります(*)。店舗統合にあたりましては、「店舗内店舗」方式を採用することで、お客さまの負担を最小限に抑えつつ、通常の店舗統廃合よりも短い期間での店舗統合を実現してまいります。

システム統合によるシステムコストの削減、店舗統合や本部組織の集約による営業人員の捻出により、早期にシナジー効果を実現していくとともに、FFGの総合力を発揮することで、長崎県経済の発展に貢献する「お客さま満足度No.1」銀行を目指してまいります。

(*)十八銀行の長崎県外3ヶ店については、2020年1月に先行して店舗統合を実施しております。

 

(ホ)  新型コロナウイルス感染症への対応

2020年度は、上記取り組みに加え、新型コロナウイルス感染症への対応が求められております。新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐ一連の措置が、経済活動の停滞に繋がり、業種・規模に関わらず、多くの企業に影響が及んでいることから、既に影響を受けているお取引先だけでなく、今後影響を受ける可能性があるお取引先に対しても、予防的な資金調達を含め「迅速かつ十分な資金供給」と「金融の円滑化」に努めてまいります。

そのためにも、我々地域金融機関は地域の金融インフラとして、資金の決済やお取引先の資金繰り支援などの金融サービスを維持していかなければなりません。FFGでは、時差出勤や在宅勤務に加え、本部では融資・事務・システムなど業務継続に不可欠な部署を他の部署と分離して業務にあたるなど感染リスクの低減に努めております。

他方、今回の新型コロナウイルス感染症を契機に、リモート化、サプライチェーンの見直し、将来への備えやリスクに対する意識の高まりなど、人々の消費行動や生活様式、企業の経済活動などに大きな変化が起きており、ポストコロナを見据えた「ニューノーマル(新常態)」への対応を進めていく必要があります。

FFGでも、顧客取引のデジタル化・セルフ化の更なる広がりを見据え、デジタルを活用した新たな店舗形態への見直し、新しいデジタルソリューションの開発に格段に力を入れていく必要があると考えております。また、新しい成長産業の出現やサプライチェーンの見直しに伴う商流の変化を的確に捉えることで、新しいビジネスチャンスに繋げてまいります。

これらポストコロナを見据えた対応については、経営の最重要課題として順次取り組んでまいります。

 

2 【事業等のリスク】

当社及び当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクについて記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。各項目に掲げられたリスクは、それぞれが独立するものではなく、ある項目のリスクの発生が関連する他の項目のリスクに結びつき、リスクが増大する可能性があることについてもご留意ください。

なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、別段の記載のない限り、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(特に重要なリスク)

 

1 新型コロナウイルス感染症に係るリスクについて

現在、新型コロナウイルス感染症が世界中に広がっており、国内においても、業種、規模を問わず、多くの企業に影響が出始めています。当該感染症が今後どの程度まで拡大し、いつ頃終息するか、お取引先企業の経営状況や地域経済にどの程度波及するか等、現時点では不透明であるため、当社グループにおける影響についても精緻に算定することはできませんが、信用リスクをはじめ、後述する様々なリスクの顕在化に繋がる可能性もあり、そのような場合には当社グループの業績及び財務状況並びに当社の株価に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

<対応策>

当社グループでは、当該感染症による影響をグループ経営会議や取締役会において随時共有し、経営の最重要課題の一つとして各種対応策をスピード感を持って実施してまいります。

具体的には、インターネットバンキングやセルフ取引等の非対面営業へのシフト、また当社グループにおける役職員の在宅勤務や交代勤務の実施等により、感染拡大防止に努めてまいります。そのうえで、法人のお取引先に対しては、資金繰りの支援に留まらず、事業戦略の策定やM&A・事業承継など様々な経営課題に対して支援する一方、個人のお客さまに対しては、リモートチャネルも活用しながら、資産形成やライフプランニングを軸としたコンサルティングを強化することにより、地域の金融インフラとして、お取引先や地域社会をしっかりとサポートしてまいります。

また、当該感染症の問題を契機に、消費行動や生活様式、企業の経済活動等に大きな変化が起こることが想定されるため、当社グループは、例えば新しい成長産業の出現やサプライチェーンの見直しに伴う商流の変化等を的確に捉えることで、ビジネスチャンスに繋げてまいります。

 

2 信用リスク

貸出先の財務状況悪化等に起因する信用リスクは、当社グループの銀行子会社が保有する最大のリスクであり、この信用リスクによって生じる信用コスト(与信関連費用)が増加する要因として以下のものがあります。

 

(1) 不良債権の増加

当社グループの不良債権は、世界経済及び日本経済の動向、不動産価格及び株価の変動、貸出先の経営状況等によっては増加する可能性があります。その結果、現時点の想定を上回る信用コストが発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 貸倒引当金の積み増し

当社グループは、貸出先の財務状況、担保等による債権保全及び企業業績に潜在的に影響する経済要因等に基づいて、貸倒引当金を計上しております。貸出先の財務状況等が予想を超えて悪化した場合、現時点で見積もり計上した貸倒引当金が不十分となる可能性があります。また、地価下落等に伴い担保価値が低下し債権保全が不十分となった場合、貸倒引当金の積み増しが必要となる可能性があります。このような場合、信用コストが増加し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 特定の業種における経営環境悪化

当社グループの貸出先の中には、世界経済及び日本経済の動向及び特定の業種における経営環境の変化等により、当該業種に属する企業の信用状態の悪化、担保・保証等の価値下落等が生じる可能性があります。
 このような場合、当社グループのこれら特定の業種における不良債権残高及び信用コストが増加し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 貸出先への対応

当社グループは、貸出先のデフォルト(債務不履行等)に際して、法的整理によらず私的整理により再建することに経済合理性が認められると判断し、これらの貸出先に対して債権放棄又は追加融資を行って支援を継続することもあり得ます。支援継続に伴う損失額が貸倒引当金計上時点の損失見積額と乖離した場合、信用コストが増加し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
 また、このような貸出先に対しては、再建計画の正確性や実行可能性を十分に検証した上で支援継続を決定いたしますが、その再建が必ず奏功するという保証はありません。再建が奏功しない場合、これらの貸出先の倒産が新たに発生する可能性があります。その結果、信用コストが増加し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 権利行使の困難性

当社グループは、不動産市場における流動性の欠如又は価格の下落、有価証券価格の下落等の事情により、デフォルト状態にある貸出先に対して担保権を設定した不動産及び有価証券を処分することができない可能性があります。

このような場合、債権保全を厳格に見積もることによる貸倒引当金の積み増しや、バルクセールによるオフバランス化を進めることもあり得ます。その結果、信用コストが増加し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

<対応策>

当社グループでは、通常の環境下でも発生可能性が高い信用リスク(予想損失)に対しては、貸倒引当金にて備え、将来の景気悪化等予想以上の損失発生の可能性(非予想損失)に対しては、自己資本の充実を図ることで備えてまいりました。

こうした状況下、将来のリスクを足元や将来も含めた幅広い情報を活用して定量化し、融資方針や融資ポートフォリオを踏まえて貸倒引当金に反映させることが、より景気変動に左右されない貸出運営を可能とし、資金繰り支援をはじめとした安定的で適切な金融仲介機能の発揮に繋がると考え、貸倒引当金の見積り方法を検討してまいりました。

今般、景気予測に基づくデフォルト率の推計等将来のリスクを合理的に見積ることが可能となったため、貸倒引当金の見積り方法を変更(フォワードルッキングな引当の導入)し、当事業年度において418億円の貸倒引当金を計上いたしました。

加えて、新型コロナウイルス感染症の影響に関しても、経営状況の悪化が懸念される業種を中心とした予防的な引当の観点から、87億円の貸倒引当金を計上いたしました。

お取引先企業に対しては「迅速かつ十分な資金供給」と「金融の円滑化」に全力を尽くしてまいることは言うまでもありませんが、将来の不確実性に備えた取組みについても万全を期してまいります。

 

(その他の重要なリスク)

 

1 当社グループの経営統合に関するリスク(期待した統合効果を十分に発揮できない可能性)

2007年4月の当社設立(福岡銀行と熊本ファミリー銀行(現 熊本銀行)の経営統合)以降、2007年10月には親和銀行と、2019年4月には十八銀行と経営統合するなど、当社グループは質の高い金融サービスを提供する広域展開型地域金融グループを目指して、事務やIT基盤の共通化等、統合効果を最大限に発揮するために最善の努力をいたしております。
 しかしながら、業務面での協調体制強化や営業戦略の不奏功、顧客との関係悪化、対外的信用力の低下、想定外の追加費用の発生等により、当初期待した統合効果を十分に発揮できず、結果として当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

2 ビジネス戦略に関するリスク

当社グループは、中長期的な企業価値向上を目指して様々なビジネス戦略を展開しておりますが、想定を上回る経営環境の変化、あるいは戦略展開に必要なスキルを有する人材の不足等により、想定した通りの収益が計上できない場合、あるいは想定を上回るコスト等が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

3 コンプライアンスに関するリスク

当社グループでは、コンプライアンス(法令等遵守)を経営の重要な課題と位置付け、態勢整備及び役職員に対する教育研修に努めておりますが、今後、役職員による不法行為、社会規範に悖る行為、あるいは利用者視点の欠如した行為等に起因し多大な損失が発生したり、当社グループの使用者責任が問われ信用低下等が生じたりした場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

4 自己資本比率

当社グループは、連結自己資本比率を2006年金融庁告示第20号に定められる国内基準(4%)以上に維持する必要があります。また、当社の銀行子会社である福岡銀行、熊本銀行、親和銀行及び十八銀行は、連結自己資本比率及び単体自己資本比率を2006年金融庁告示第19号に定められる国内基準(4%)以上に維持する必要があります。

当社グループ又は銀行子会社の自己資本比率が求められる水準を下回った場合、金融庁長官から業務の全部又は一部の停止命令等を含む様々な命令を受けることとなります。

当社グループ又は銀行子会社の自己資本比率の低下に影響を与える主な要因として以下のものがあります。

 

(1) 不良債権処理に伴う信用コストの増加

不良債権の発生や処分に伴い発生する信用コストの増加は、当社グループの業績に悪影響を及ぼし、自己資本比率の低下につながる可能性があります。

 

(2) 繰延税金資産

現時点における会計基準に基づき、一定の条件の下で、将来における税負担額の軽減効果として繰延税金資産を貸借対照表に計上することが認められております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関するものを含めた様々な予測・仮定に基づいており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。その結果、当社又は連結子会社が繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断された場合、当社グループの繰延税金資産は減額され、当社グループの業績に悪影響を及ぼし、自己資本比率の低下につながる可能性があります。

 

(3) その他

その他自己資本比率に影響を及ぼす要因として以下のものがあります。

・有価証券の時価の下落に伴う減損処理の増加

・貸出金等リスクアセットポートフォリオの変動

・自己資本比率の基準及び算定方法の変更

・本項記載のその他不利益項目の発生

 

5 業務に伴うリスク

(1) 市場リスク

当社グループの市場関連業務においては、様々な金融商品での運用を行っており、金利・為替・株式等の相場変動の影響を受けます。これらについては市場リスク量に対する評価・分析の検証及びモニタリング等を通して適時・適切にリスクをコントロールしていますが、国内外の経済動向・政治情勢等の影響を受けて市場が混乱を来たす等により金利・為替・株式等のリスク・ファクターが大幅に変動した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 流動性リスク

流動性リスクは、運用と調達の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により、必要な資金確保が困難になる、又は通常よりも著しく高い金利での調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク(資金繰りリスク)及び市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされたりすることにより損失を被るリスク(市場流動性リスク)です。

外部の格付機関が当社や銀行子会社の格付けを引き下げたり市場環境が悪化したりすると、これらのリスクが顕在化するおそれがあり、この場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) システムリスク

当社グループは、銀行子会社における営業店、ATM及び他行とを結ぶオンラインシステムや顧客情報を蓄積している情報システムを保有しております。当社グループでは、コンピューターシステムの停止や誤作動又は不正利用、外部からのサイバー攻撃等のシステムリスクに対してシステムの安全稼働やセキュリティ対策に万全を期すほか、セキュリティポリシーに則った厳格な情報管理を行うなど運用面での対策を実施しております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、重大なシステム障害が発生した場合、あるいは、サイバー攻撃によるシステムの停止等が発生した場合、決済業務に支障をきたす等当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。その結果、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 事務リスク

当社グループでは、事務規程等に則った正確な事務処理を励行することを徹底し、事務事故の未然防止を図るため事務管理体制の強化に努めております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、重大な事務リスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 金融犯罪等に係るリスク

当社グループでは、キャッシュカードの偽造・盗難や振り込め詐欺等の金融犯罪による被害を防止するため、セキュリティ強化に向けた対策を講じております。また、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与防止を経営の重要な課題と位置付け、管理態勢の強化に取り組んでおります。しかしながら、高度化する金融犯罪等の発生により、不公正・不適切な取引を未然に防止できなかった場合、不測の損失の発生や信用失墜等により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 情報漏洩等のリスク

当社グループでは、膨大な顧客情報を保有しており、情報管理に関する規程及び体制の整備や従業員教育の徹底により、情報資産の厳正な管理に努めております。しかしながら、今後、不適切な管理、あるいは、外部からのサイバー攻撃等により顧客情報や経営情報等の漏洩、紛失、改ざん、不正利用等が発生し、損害賠償等に伴う直接的な損失や、当社グループの信用低下等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 有形資産リスク

当社グループが所有及び賃借中の土地、建物、車両等の有形資産について、自然災害、犯罪行為、資産管理上の瑕疵等の結果、毀損、焼失あるいは劣化することにより業務の運営に支障をきたす可能性があります。また、固定資産の減損会計適用に伴い、評価額が低下した場合等には損失が発生する可能性があります。これら有形資産に係るリスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 労務リスク

当社グループでは、労働関連法令に基づき適切な労務管理を行っておりますが、労務管理面及び安全衛生環境面での問題等に起因して損失が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 法務リスク

当社グループは、事業活動を行う上で、会社法、金融商品取引法、銀行法等の法令諸規制を受けるほか、各種取引上の契約を締結しております。当社グループは、これら法令諸規制や契約内容が遵守されるよう法務リスク管理等を行っておりますが、法令解釈の相違、法令手続きの不備、法令違反行為等により法令諸規制や契約内容を遵守できなかった場合、罰則適用や損害賠償等に伴う損失が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 内部統制の構築等に係るリスク

当社は、金融商品取引法に基づき、連結ベースの財務報告に係る内部統制が有効に機能しているか否かを評価し、その結果を内部統制報告書において開示しております。

当社グループは、適正な内部統制の構築、維持、運営に努めておりますが、予期しない問題が発生した場合等において、財務報告に係る内部統制の評価手続きの一部を実施できないことや、内部統制の重要な欠陥が存在すること等を余儀なく報告する可能性もあります。そのような場合、当社グループの業績及び財務状況並びに当社の株価に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 業務範囲拡大に伴うリスク

当社グループは、法令等の規制緩和に伴う業務範囲の拡大等を前提とした多様な営業戦略を実施しております。当該業務の拡大が予想通りに進展せず想定した結果を得られない場合、営業戦略が奏功しないことにより、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 競争

当社グループが主要な営業基盤とする福岡県、熊本県及び長崎県をはじめ営業戦略の上で広域展開を図る九州地区は、今後、他金融機関の進出や業務拡大に加え、地元金融機関同士の再編も予想されます。また、デジタル技術の急速な進展によって、異業種からの銀行業への新規参入が相次ぐことも想定されます。
 当社グループがこのような事業環境において競争優位を得られない場合、営業戦略が奏功しないことにより、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

6 その他

(1) 持株会社のリスク

持株会社である当社は、その収入の大部分を当社が直接保有している銀行子会社から受領する配当金に依存しております。一定の状況下では、銀行法及び会社法その他法令上の規制又は契約上の制限等により、当該銀行子会社が当社に支払う配当金が制限される可能性があります。また、銀行子会社が十分な利益を計上することができず、当社に対して配当を支払えない状況が生じた場合、当社株主への配当の支払が不可能となる可能性があります。

 

(2) 業績予想及び配当予想の修正

当社が上場する金融商品取引所の規則に基づいて公表する業績予想及び配当予想は、公表時点における入手可能な情報に基づき判断したものであります。従って、外部経済環境が変化した場合や予想の前提となった経営環境に関する条件等に変化があった場合、同規則に基づいて、業績予想及び配当予想を修正する可能性があります。

 

(3) 各種規制の変更リスク

銀行持株会社及び銀行子会社は、事業運営上の様々な公的規制や金融システム秩序維持のための諸規制・政策のもとで業務を遂行しております。仮に一金融機関の経営破綻であっても連鎖反応により金融システム全体に重大な影響が及ぶおそれがある場合、これらの諸規制・政策が変更される可能性があります。現時点でその影響を予測することは困難ですが、コストの増加につながる場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 地域経済の動向に影響を受けるリスク

当社グループは、福岡県、熊本県及び長崎県を中心とした九州地区を営業基盤としていることから、地域経済が悪化した場合は、業容の拡大が図れないほか、信用リスクが増加するなどして当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 他金融機関等との提携等に関するリスク

当社グループは、経営環境の変化を踏まえ、高い企業価値を実現するための経営戦略を立案・策定し、他金融機関等との提携・協力関係を構築しております。しかしながら、金融機関を取り巻く経済・経営環境に関する前提条件が予想を超えて変動する等により、これら提携等が予定したとおりに完了しない可能性があります。また、新たな提携等が実現したとしても、当該提携等が当初想定したとおりの効果を生まない可能性もあります。

 

(6) 退職給付債務

当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件が変更された場合、又は実際の年金資産の時価が下落した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 会計制度変更に伴うリスク

国際会計基準の適用等、会計制度の変更はコストの増加につながる可能性があります。現時点で将来の会計制度変更について、その影響を予測することは困難ですが、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 風評リスク

当社グループや金融業界に対するネガティブな報道や風説・風評の流布が発生した場合、それが事実であるか否かにかかわらず、当社グループの業績及び財務状況並びに当社の株価に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 外的要因により業務継続に支障をきたすリスク

当社グループの本部・営業店及び事務センター・システムセンター等の被災、停電、コンピューターウィルス、第三者の役務提供の欠陥等による大規模なシステム障害の発生、テロ、新型インフルエンザ等感染症の世界的流行等の外的要因により、当社グループにおける業務の全部又は一部の継続に支障をきたし、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。その結果、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

(金融経済環境)

2019年度の我が国経済は、輸出・生産面に弱さがみられたものの、良好な雇用・所得環境を背景とした個人消費の持ち直しに支えられ、緩やかな回復が続いていましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により経済活動が制限された結果、年度末にかけて下押し圧力が強まり厳しい状況となりました。

FFGの営業基盤である九州圏内においては、好調な設備投資を背景に、緩やかな拡大が続いていましたが、年度後半は日韓関係の悪化によるインバウンド需要の減少のほか、消費増税後の個人消費にも弱さがみられ、さらには新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、輸出や生産、個人消費を中心に弱い動きとなりました。

金融面では、米中貿易摩擦や中東情勢等の動向に左右されながらも、堅調な米国経済を背景に、総じて円相場は1ドル107円台~111円台で推移する円安ドル高基調、日経平均株価は1月には昨年来高値となる24,000円台となるなど株高基調で推移していましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大や原油価格の急落などを受け、3月の円相場は1ドル102円台~111円台、日経平均株価は3年4ヶ月ぶりの安値となる16,000円台をつけるなど変動の大きい展開となりました。金利は、マイナス金利の深堀りを折り込む動きもみられましたが、年度末にかけての株価下落をきっかけに、益出しを目的とした債券売却の動きなどから0%近辺まで上昇しました。

FFGは、長期ビジョン「ザ・ベスト リージョナルバンク」の実現に向けた「進化の第2ステージ」として、2019年度から第6次中計をスタートさせました。第6次中計では第5次中計に引き続き、基本方針として「『地域経済発展への貢献』と『FFG企業価値の向上』との好循環サイクルの実現」を掲げ、将来的な経営環境の変化にも揺るがない強固な経営基盤とビジネスモデルの確立を目指しております。

2019年度は、本計画の成長戦略の大きな柱である、「構造改革(業務プロセスの再構築・事業モデルの高度化・デジタルトランスフォーメーションの推進)によるトップラインの引き上げ」と「十八銀行との経営統合によるシナジーの最大化」の2つを掲げ、持続的な成長の実現に取り組んでまいりました。

 

(財政状態及び経営成績の状況)

当社は、2019年4月1日を効力発生日として、当社を株式交換完全親会社、十八銀行を株式交換完全子会社とする株式交換(以下、「本株式交換」といいます。)を行いました。
 本株式交換により、当社は、十八銀行の株式交換前の連結財務諸表上の資産・負債を時価評価した上で、当連結会計年度より十八銀行を含めた連結財務諸表を作成しております。このため、当社の前連結会計年度と当連結会計年度の連結財務諸表との間における比較可能性を鑑み、以下の説明においては対前年比較を省略しております。

当連結会計年度の経営成績につきましては、以下のとおりとなりました。

経常収益は2,831億8千6百万円となりました。

経常費用は貸倒引当金の見積りの変更及び新型コロナウイルス感染症の影響を予防的に織込んだことにより、貸倒引当金繰入額が増加したことを主因として2,884億3千6百万円となり、経常利益は52億5千万円の損失となりました。

また、本株式交換に係る特別利益として負ののれん発生益1,174億3千3百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,106億7百万円となりました。

当連結会計年度末の総資産は25兆684億円となり、純資産は8,530億円となりました。

主要勘定残高につきましては、預金等(譲渡性預金を含む)は17兆5,214億円、貸出金は16兆1,262億円、有価証券は3兆7,978億円となりました。

 

 

(キャッシュ・フローの状況)

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、4兆5,456億9千7百万円となりました。なお、十八銀行との株式交換による増加が1,720億5千3百万円ありました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、貸出金が大きく増加した一方で、預金やコールマネー等も増加したことにより、478億7千1百万円のプラスとなりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、主として国債等の有価証券の償還及び売却による収入に対し、国債等債券投資及び多様化投資の拡大に取組んだ結果、有価証券の取得による支出が上回ったことにより、1,475億7百万円のマイナスとなりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、主として配当金の支払によるものであり、159億8千9百万円のマイナスとなりました。

 

 

(参考)

(1) 国内業務部門・国際業務部門別収支

当連結会計年度の資金運用収支は、1,743億1千2百万円、役務取引等収支は、312億7千5百万円、特定取引収支は、3億4千4百万円、その他業務収支は、161億2千2百万円となりました。

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

資金運用収支

前連結会計年度

147,886

7,891

155,777

当連結会計年度

164,912

9,399

174,312

うち資金運用収益

前連結会計年度

151,964

25,736

△43

177,744

当連結会計年度

168,021

32,054

△65

200,141

うち資金調達費用

前連結会計年度

4,078

17,844

△43

21,966

当連結会計年度

3,108

22,654

△65

25,828

信託報酬

前連結会計年度

0

0

当連結会計年度

0

0

役務取引等収支

前連結会計年度

28,462

595

29,057

当連結会計年度

30,580

695

31,275

うち役務取引等収益

前連結会計年度

49,079

805

49,884

当連結会計年度

55,335

947

56,283

うち役務取引等費用

前連結会計年度

20,616

209

20,826

当連結会計年度

24,755

252

25,007

特定取引収支

前連結会計年度

19

157

177

当連結会計年度

21

322

344

うち特定取引収益

前連結会計年度

19

157

177

当連結会計年度

21

322

344

うち特定取引費用

前連結会計年度

当連結会計年度

その他業務収支

前連結会計年度

6,233

1,841

8,074

当連結会計年度

14,571

1,550

16,122

うちその他業務収益

前連結会計年度

6,273

1,847

8,120

当連結会計年度

15,325

1,684

17,010

うちその他業務費用

前連結会計年度

39

6

45

当連結会計年度

753

134

887

 

(注) 1 「国内」・「海外」の区分に替えて、「国内業務部門」・「国際業務部門」で区分しております。「国内業務部門」は、当社の円建取引及び国内連結子会社の円建取引であります。「国際業務部門」は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2 「相殺消去額」は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借利息であります。

3 資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用を控除して表示しております。

 

 

(2) 国内業務部門・国際業務部門別資金運用/調達の状況

資金運用勘定は、平均残高が19兆5,805億6千2百万円となりました。利息は2,001億4千1百万円、利回りは1.02%となりました。

資金調達勘定は、平均残高が23兆5,463億7千8百万円となりました。利息は258億2千8百万円、利回りは0.10%となりました。

 

① 国内業務部門

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

15,269,514

151,964

0.99

当連結会計年度

18,762,096

168,021

0.89

うち貸出金

前連結会計年度

12,125,390

124,446

1.02

当連結会計年度

15,079,104

139,553

0.92

うち有価証券

前連結会計年度

2,804,729

25,654

0.91

当連結会計年度

3,140,383

26,079

0.83

うちコールローン及び
買入手形

前連結会計年度

3,815

3

0.09

当連結会計年度

17,218

△0

△0.00

うち預け金

前連結会計年度

4,687

0

0.00

当連結会計年度

3,653

0

0.00

資金調達勘定

前連結会計年度

18,926,686

4,078

0.02

当連結会計年度

22,752,930

3,108

0.01

うち預金

前連結会計年度

13,507,850

755

0.00

当連結会計年度

16,491,770

753

0.00

うち譲渡性預金

前連結会計年度

471,753

70

0.01

当連結会計年度

535,841

82

0.01

うちコールマネー及び
売渡手形

前連結会計年度

1,487,989

△1,133

△0.07

当連結会計年度

2,158,339

△1,193

△0.05

うち売現先勘定

前連結会計年度

963,474

△1,286

△0.13

当連結会計年度

1,119,257

△1,112

△0.09

うち債券貸借取引受入
担保金

前連結会計年度

853,545

85

0.01

当連結会計年度

633,758

63

0.01

うち借用金

前連結会計年度

1,612,180

187

0.01

当連結会計年度

1,786,682

68

0.00

 

(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、銀行業以外の連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。

2 「国内業務部門」は、当社の円建取引及び国内連結子会社の円建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

3 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息を、それぞれ控除して表示しております。

 

 

② 国際業務部門

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

805,398

25,736

3.19

当連結会計年度

1,147,923

32,054

2.79

うち貸出金

前連結会計年度

477,718

12,380

2.59

当連結会計年度

614,234

15,652

2.54

うち有価証券

前連結会計年度

311,588

8,322

2.67

当連結会計年度

514,089

11,857

2.30

うちコールローン及び
買入手形

前連結会計年度

6,740

140

2.09

当連結会計年度

7,906

138

1.75

うち預け金

前連結会計年度

805

0

0.11

当連結会計年度

25

0

0.05

資金調達勘定

前連結会計年度

778,923

17,844

2.29

当連結会計年度

1,122,906

22,654

2.01

うち預金

前連結会計年度

199,973

3,584

1.79

当連結会計年度

250,343

4,426

1.76

うち譲渡性預金

前連結会計年度

当連結会計年度

うちコールマネー及び
売渡手形

前連結会計年度

18,854

504

2.67

当連結会計年度

7,653

199

2.60

うち売現先勘定

前連結会計年度

103,200

3,018

2.92

当連結会計年度

146,599

3,310

2.25

うち債券貸借取引受入
担保金

前連結会計年度

233,978

4,769

2.03

当連結会計年度

318,200

5,883

1.84

うち借用金

前連結会計年度

56,954

1,435

2.52

当連結会計年度

69,200

1,554

2.24

 

(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、銀行業以外の連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。

2 「国際業務部門」は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

3 国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式(前月末のTT仲値を当該月のノンエクスチェンジ取引に適用する方式)により算出しております。

 

 

③ 合計

種類

期別

平均残高(百万円)

利息(百万円)

利回り

小計

相殺
消去額
(△)

合計

小計

相殺
消去額
(△)

合計

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

16,074,912

164,775

15,910,136

177,700

△43

177,744

1.11

当連結会計年度

19,910,020

329,457

19,580,562

200,076

△65

200,141

1.02

うち貸出金

前連結会計年度

12,603,109

12,603,109

136,827

136,827

1.08

当連結会計年度

15,693,339

15,693,339

155,206

155,206

0.98

うち有価証券

前連結会計年度

3,116,318

3,116,318

33,976

33,976

1.09

当連結会計年度

3,654,473

3,654,473

37,936

37,936

1.03

うちコールローン
及び買入手形

前連結会計年度

10,556

10,556

144

144

1.37

当連結会計年度

25,125

25,125

138

138

0.54

うち預け金

前連結会計年度

5,493

5,493

0

0

0.01

当連結会計年度

3,679

3,679

0

0

0.00

資金調達勘定

前連結会計年度

19,705,609

164,775

19,540,833

21,923

△43

21,966

0.11

当連結会計年度

23,875,836

329,457

23,546,378

25,763

△65

25,828

0.10

うち預金

前連結会計年度

13,707,823

13,707,823

4,340

4,340

0.03

当連結会計年度

16,742,114

16,742,114

5,179

5,179

0.03

うち譲渡性預金

前連結会計年度

471,753

471,753

70

70

0.01

当連結会計年度

535,841

535,841

82

82

0.01

うちコールマネー
及び売渡手形

前連結会計年度

1,506,844

1,506,844

△629

△629

△0.04

当連結会計年度

2,165,992

2,165,992

△994

△994

△0.04

うち売現先勘定

前連結会計年度

1,066,674

1,066,674

1,731

1,731

0.16

当連結会計年度

1,265,856

1,265,856

2,198

2,198

0.17

うち債券貸借取引
受入担保金

前連結会計年度

1,087,524

1,087,524

4,854

4,854

0.44

当連結会計年度

951,959

951,959

5,946

5,946

0.62

うち借用金

前連結会計年度

1,669,135

1,669,135

1,622

1,622

0.09

当連結会計年度

1,855,883

1,855,883

1,622

1,622

0.08

 

(注) 1 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息を、それぞれ控除して表示しております。

2 「相殺消去額」は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息であります。

 

 

(3) 国内業務部門・国際業務部門別役務取引の状況

役務取引等収益は、562億8千3百万円となりました。

役務取引等費用は、250億7百万円となりました。

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

役務取引等収益

前連結会計年度

49,079

805

49,884

当連結会計年度

55,335

947

56,283

うち預金・貸出業務

前連結会計年度

20,413

343

20,757

当連結会計年度

25,474

454

25,929

うち為替業務

前連結会計年度

12,499

439

12,938

当連結会計年度

14,146

473

14,620

うち証券関連業務

前連結会計年度

2,129

2,129

当連結会計年度

2,158

2,158

うち代理業務

前連結会計年度

867

867

当連結会計年度

927

927

うち保護預り・
貸金庫業務

前連結会計年度

341

341

当連結会計年度

374

374

うち保証業務

前連結会計年度

245

21

267

当連結会計年度

622

19

642

うち投資信託・

保険販売業務

前連結会計年度

12,583

12,583

当連結会計年度

11,631

11,631

役務取引等費用

前連結会計年度

20,616

209

20,826

当連結会計年度

24,755

252

25,007

うち為替業務

前連結会計年度

5,993

109

6,102

当連結会計年度

6,329

134

6,463

 

(注) 「国内業務部門」は、当社の円建取引及び国内連結子会社の円建取引であります。「国際業務部門」は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

 

(4) 国内業務部門・国際業務部門別特定取引の状況

① 特定取引収益・費用の内訳

特定取引収益は、3億4千4百万円となりました。

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

特定取引収益

前連結会計年度

19

157

177

当連結会計年度

21

322

344

うち商品有価証券収益

前連結会計年度

19

157

177

当連結会計年度

21

322

344

うち特定金融派生商品
収益

前連結会計年度

当連結会計年度

うちその他の特定取引
収益

前連結会計年度

当連結会計年度

特定取引費用

前連結会計年度

当連結会計年度

 

(注) 1 「国内業務部門」は、国内連結子会社の円建取引であります。「国際業務部門」は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2 内訳科目は、それぞれ収益と費用で相殺し、収益が上回った場合には収益欄に、費用が上回った場合には費用欄に、上回った純額を計上しております。

 

 

② 特定取引資産・負債の内訳(末残)

特定取引資産は、16億3千万円となりました。

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

特定取引資産

前連結会計年度

1,600

1,600

当連結会計年度

1,630

1,630

うち商品有価証券

前連結会計年度

1,600

1,600

当連結会計年度

1,629

1,629

うち商品有価証券
派生商品

前連結会計年度

当連結会計年度

1

1

うちその他の特定
取引資産

前連結会計年度

当連結会計年度

特定取引負債

前連結会計年度

0

0

当連結会計年度

うち商品有価証券
派生商品

前連結会計年度

0

0

当連結会計年度

 

(注) 「国内業務部門」は、国内連結子会社の円建取引であります。「国際業務部門」は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

 

(5) 国内業務部門・国際業務部門別預金残高の状況

○ 預金の種類別残高(末残)

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

預金合計

前連結会計年度

13,851,125

208,665

14,059,790

当連結会計年度

16,901,898

272,895

17,174,794

うち流動性預金

前連結会計年度

9,384,663

9,384,663

当連結会計年度

11,680,204

11,680,204

うち定期性預金

前連結会計年度

4,361,249

4,361,249

当連結会計年度

5,016,643

5,016,643

うちその他

前連結会計年度

105,212

208,665

313,877

当連結会計年度

205,050

272,895

477,946

譲渡性預金

前連結会計年度

238,412

238,412

当連結会計年度

346,675

346,675

総合計

前連結会計年度

14,089,537

208,665

14,298,202

当連結会計年度

17,248,574

272,895

17,521,469

 

(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金

2 定期性預金=定期預金+定期積金

3 「国内業務部門」は、国内連結子会社の円建取引であります。「国際業務部門」は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

 

 

(6) 国内・海外別貸出金残高の状況

① 業種別貸出状況(末残・構成比)

業種別

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内(除く特別国際金融取引勘定分)

12,994,296

100.00

16,126,222

100.00

製造業

800,872

6.16

883,456

5.48

農業,林業

31,933

0.25

40,793

0.25

漁業

19,111

0.15

30,338

0.19

鉱業,採石業,砂利採取業

19,724

0.15

20,376

0.13

建設業

299,626

2.31

355,402

2.20

電気・ガス・熱供給・水道業

311,854

2.40

400,622

2.48

情報通信業

44,430

0.34

48,826

0.30

運輸業,郵便業

619,027

4.76

715,289

4.44

卸売業,小売業

1,053,298

8.11

1,226,943

7.61

金融業,保険業

341,025

2.62

491,477

3.05

不動産業,物品賃貸業

2,609,191

20.08

2,956,426

18.33

その他各種サービス業

1,138,261

8.76

1,288,112

7.99

国・地方公共団体

2,520,654

19.40

4,031,041

25.00

その他

3,185,282

24.51

3,637,114

22.55

海外(特別国際金融取引勘定分)

政府等

合計

12,994,296

16,126,222

 

(注) 「国内」とは、国内連結子会社(特別国際金融取引勘定分を除く)であります。「海外」とは、特別国際金融取引勘定分であります。

 

② 外国政府等向け債権残高(国別)

「外国政府等」とは、外国政府、中央銀行、政府関係機関又は国営企業であり、日本公認会計士協会銀行等監査特別委員会報告第4号に規定する特定海外債権引当勘定を計上している国の外国政府等の債権残高を掲げることとしております。ただし、前連結会計年度及び当連結会計年度の外国政府等向け債権残高は該当ありません。

 

(7) 国内業務部門・国際業務部門別有価証券の状況

○ 有価証券残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

国債

前連結会計年度

1,633,192

1,633,192

当連結会計年度

1,986,119

1,986,119

地方債

前連結会計年度

78,822

78,822

当連結会計年度

162,451

162,451

社債

前連結会計年度

563,375

563,375

当連結会計年度

601,196

601,196

株式

前連結会計年度

150,126

150,126

当連結会計年度

152,071

152,071

その他の証券

前連結会計年度

158,477

343,133

501,611

当連結会計年度

304,257

591,756

896,013

合計

前連結会計年度

2,583,994

343,133

2,927,128

当連結会計年度

3,206,096

591,756

3,797,852

 

(注) 1 「国内業務部門」は、当社の円建取引及び国内連結子会社の円建取引であります。「国際業務部門」は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2 「その他の証券」には、外国債券を含んでおります。

 

(自己資本比率の状況)

(参考)

自己資本比率は、銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第20号)に定められた算式に基づき、連結ベースについて算出しております。

なお、当社は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては先進的内部格付手法を採用しております。また、オペレーショナル・リスク相当額に係る額の算出は、基礎的手法を採用しております。

 

連結自己資本比率(国内基準)

(単位:億円、%)

 

2020年3月31日

1.連結自己資本比率(2/3)

10.69

2.連結における自己資本の額

8,155

3.リスク・アセットの額

76,275

4.連結総所要自己資本額(3×8%)

6,102

 

 

 

(資産の査定)

(参考)

資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、株式会社福岡銀行、株式会社熊本銀行、株式会社親和銀行及び株式会社十八銀行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。

 

1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権

破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。

 

2 危険債権

危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。

 

3 要管理債権

要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。

 

4 正常債権

正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。

 

資産の査定の額

 

株式会社福岡銀行

株式会社熊本銀行

株式会社親和銀行

株式会社十八銀行

債権の区分

2019年
3月31日

2020年
3月31日

2019年
3月31日

2020年
3月31日

2019年
3月31日

2020年
3月31日

2019年

3月31日

2020年

3月31日

金額(億円)

金額(億円)

金額(億円)

金額(億円)

金額(億円)

金額(億円)

金額(億円)

金額(億円)

破産更生債権及び

これらに準ずる債権

163

257

27

38

36

44

40

50

危険債権

992

786

218

219

230

210

254

261

要管理債権

419

492

87

111

52

91

149

168

正常債権

97,910

107,149

15,133

15,922

16,991

17,727

18,534

20,186

 

(注) 単位未満は四捨五入しております。

 

(生産、受注及び販売の状況)

「生産、受注及び販売の状況」は、銀行持株会社における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

 

(経営者の視点による認識及び分析・検討内容)

当年度の経営成績につきましては、フォワードルッキングな引当導入などによる信用コスト増加を主因として、連結経常利益は前年比793億4千3百万円減少の52億5千万円の損失となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、十八銀行との経営統合による負ののれん発生益の計上などを要因として、前年比589億5千8百万円増加の1,106億7百万円となりました。

主要勘定残高につきましては、各銀行の着実な成長に加え、十八銀行との経営統合の影響もあり、貸出金が前年比3兆1,319億円増加の16兆1,262億円、預金等(譲渡性預金を含む)が前年比3兆2,232億円増加の17兆5,214億円となり、前年度から大幅に増加しております。また、有価証券についても、前年比8,707億円増加の3兆7,978億円となりました。 

 

第6次中期経営計画において目標とする経営指標に照らした当社グループの経営実績は以下のとおりであります。

目標とする経営指標

当年度実績
(前年比)

認識及び分析・検討内容

収益性

指標

親会社株主

に帰属する
当期純利益

1,106億7百万円
(+589億5千8百万円)

事業性評価を軸としたコンサルティング営業の取組みにより、国内中小企業貸出金を含めた総貸出金が順調に伸長した一方、低金利環境における公金貸出金の利息減少等の低下要因もあり、国内貸出金利息は、各銀行とも減少基調となりました。

また、マイナス金利政策が続くなか、国債等の債券の償還再投資を抑制したため、国内有価証券利息も各銀行において減少しましたが、一方で市場取引や国際部門の収益の積上げを図りました。

また、役務取引等利益につきましては、預り資産関連手数料の減少を主因に、各銀行で減少となりました。経費につきましては、十八銀行との経営統合にかかる費用の発生等により増加となりました。

以上の結果、コア業務純益は、各銀行において前年から減少となり、4行合算で788億7千1百万円となりましたが、公金貸出金や債券の償還による利息減少などは当初計画から織り込んでおり、厳しい環境の中でもほぼ想定どおりの着地となったことから、一定の評価ができる水準となりました。

また、信用コストは、フォワードルッキングな引当導入や、新型コロナウイルスにかかる予防的な引当実施により、全体で613億7千4百万円の計上となりましたが、十八銀行との経営統合による負ののれん発生益1,174億3千3百万円も計上し、当期純利益は、前年比589億5千8百万円増加の1,106億7百万円となりました。フォワードルッキングな引当については、景気予測に基づき引当金の算定を行うことで、将来の不確実性への備えを強化するものであり、景気変動に左右されない安定的な業務運営につながるものと認識しております。

新型コロナウイルスの今後の影響については、最も大きな影響が想定される信用コストは、2019年度決算において、影響が大きいと見込まれる業種には予防的な引当を、また将来の不確実性に対しては、フォワードルッキングな引当の導入により相当程度手当てを行っており、現時点で想定される影響は織り込んでいます。そのため、新型コロナウイルスの影響が実体経済に波及しても、信用コストが2020年度の業績に与える影響は相当程度抑えられると想定しております。

今後も厳しい経営環境が続くことが想定されますが、第6次中期経営計画では、業務改革の取組みで創出するリソースを成長分野に振り向けるとともに、コンサルティング力の強化やデジタル技術の積極活用により、多様化するお客さまの課題やニーズに応え、貸出金ボリューム増強、手数料収益積上げなどを通じて、収益力の向上を図っていきます。

ROE(連結)

13.6%
(+6.9%)

健全性

指標

自己資本比率

(連結)

10.7%
(+0.5%)

自己資本比率につきましては、利益計上による自己資本積み上げや、十八銀行との経営統合の影響で、前年比0.5%上昇し、10.7%となりました。

なお、引当金で信用リスクに備えるフォワードルッキングな引当を実施しており、健全性は全く問題ない水準です。

効率性

指標

OHR(連結)

69.9%
(+9.3%)

将来を見据えた戦略的投資での先行コスト計上や、十八銀行との経営統合にかかる費用発生などを要因として、OHRは前年比9.3%上昇し、69.9%となりました。

 

 

(資本の財源及び資金の流動性)

当社グループの中核事業は銀行業であり、資金調達はお客さまからお預りする預金を主としており、資金運用はお客さまへの貸出金及び有価証券等であります。

預金につきましては、個人預金を中心に増加しており、今後も増加を見込んでおります。

また、国内金利要因による収益減少に対して、国際部門を含めた貸出金増強や市場部門での多様化投資の拡大に取組んでおりますが、国際部門における調達については、外貨流動性リスク等考慮し、安定的な資金繰りに努めております。

設備投資につきましては、通常の店舗投資、システム関連投資に加え、成長分野として「業務プロセス再構築」「新しい投信ビジネスの確立」「みんなの銀行」「親和・十八銀行の合併」への投資に取組んでおりますが、資金調達につきましては、自己資金により対応する予定であります。

キャッシュ・フローの状況は、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載しております。

 

(4行単体合算損益の概要)

※4行単体合算:福岡銀行、熊本銀行、親和銀行及び十八銀行各行単体の単純合算計数

(前年比は、前年度における4行単体計数の合算との比較)

(百万円)

 

 

当年度

前年度

前年比

業務粗利益

 

201,256

206,838

△5,582

 

資金利益

 

178,439

182,070

△3,631

 

 

国内部門

 

168,888

173,038

△4,150

 

 

国際部門

 

9,551

9,032

519

 

役務取引等利益

 

20,978

21,754

△776

 

特定取引利益

 

7

6

1

 

その他業務利益

 

1,829

3,006

△1,177

 

 

うち国債等債券損益

 

△693

1,014

△1,707

経費(除く臨時処理分)

123,078

121,912

1,166

実質業務純益

 

78,177

84,925

△6,748

① 一般貸倒引当金繰入額

60,002

△531

60,533

業務純益

 

18,174

85,456

△67,282

コア業務純益

 

78,871

83,910

△5,039

 

コア業務純益(除く投資信託解約損益)

78,562

83,768

△5,206

臨時損益等

 

△9,738

601

△10,339

 

②不良債権処理額

1,371

5,624

△4,253

 

 

うち個別貸倒引当金純繰入額

1,858

5,699

△3,841

 

 

うち償却債権取立益

 

875

797

78

 

信用コスト(①+②)

61,374

5,092

56,282

 

株式等関係損益

 

△113

6,489

△6,602

 

その他臨時損益等

 

△8,253

△263

△7,990

経常利益

 

8,436

86,058

△77,622

特別損益

 

△11,026

△714

△10,312

 

うち固定資産減損損失

10,638

361

10,277

税引前当期純利益

 

△2,590

85,343

△87,933

法人税等合計

△5,279

23,079

△28,358

当期純利益

 

2,689

62,264

△59,575

 

 

(重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定)

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

(貸倒引当金の見積り)

当社グループの連結財務諸表における貸倒引当金の計上基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項 (6) 貸倒引当金の計上基準」に記載しておりますが、計上に当たって下記の重要な会計上の見積り等を用いていることから、その不確実性及び変動により、当社グループの経営成績等に影響を与える場合があります。

 

・担保及び保証による回収可能額の見積り

当該見積りは、当連結会計年度末時点において入手可能な地価等の情報に基づき行っているため、地価下落等の影響により、実際の結果が見積りと異なる場合があります。

・債権の元本の回収及び利息の受取りに係るキャッシュ・フローの見積り

当該見積りは、当連結会計年度末時点において入手可能な返済スケジュール等の情報に基づき行っているため、債務者の財務状況の悪化に伴うスケジュールの変更等により、実際の結果が見積りと異なる場合があります。

・デフォルト率等の見積り

当該見積りは、過去の一定期間におけるデフォルト件数から算出したデフォルト率等に、将来の景気変動に伴う債務者の財務状況の推移に関する予測を反映させることにより行っているため、過去の一定期間において捕捉されないデフォルト件数の推移や、予測と異なる景気変動等により、実際の結果が見積りと異なる場合があります。

 

なお、当社グループは、当連結会計年度末において、貸倒引当金の見積りの変更(フォワードルッキングな引当の導入)を実施いたしました。その概要は下記のとおりであります。

 

・貸倒引当金の見積りの変更(フォワードルッキングな引当の導入)

当社グループは、通常の環境下でも発生可能性が高い信用リスク(予想損失)に対しては、十分な貸倒引当金にて備え、将来の景気悪化等予想以上の損失発生の可能性(非予想損失)に対しては、自己資本の充実を図ることで備えてまいりました。

こうした状況下、将来のリスクを足元や将来も含めた幅広い情報を活用して定量化し、融資方針や融資ポートフォリオを踏まえて貸倒引当金に反映させることが、より景気変動に左右されない貸出運営を可能とし、資金繰り支援をはじめとした安定的で適切な金融仲介機能の発揮につながると考え、貸倒引当金の見積り方法を検討してまいりました。

今般、景気予測に基づくデフォルト率の推計等将来のリスクを合理的に見積ることが可能となったため、貸倒引当金の見積り方法を変更(フォワードルッキングな引当の導入)し、当連結会計年度において、417億8千4百万円の貸倒引当金を計上しております。

 


 

上記見積りの変更は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (会計上の見積りの変更)」に記載の内容であります。

 

 

(新型コロナウイルス感染症の影響に係る仮定)

「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

 

 

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。