第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当行及び当行の連結子会社(以下「当行グループ」という。)が判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 北洋銀行グループは、厳しさを増している経営環境下において、職員一人ひとりが果たすべき役割とそれを通じて北海道の未来に貢献するという使命を明確にするため、2020年3月、新たにグループとしての統一した経営理念を策定しました。また、その実現のために4つの具体的な行動規範を定めました。

<経営理念>

 「お客さま本位を徹底し、多様な課題の解決に取り組み、北海道の明日(あす)をきりひらく」

<行動規範>

 ① コンプライアンス・社会的責任を常に意識し、誠実に向き合う

 ② お客さまからの「ありがとう」を追求する

 ③ 職員一人ひとりを尊重し、チームワークを最大化する

 ④ 変化を恐れず、自ら考え挑戦する

 

 この経営理念及び行動規範に基づき、当行グループは、お客さまの信頼の下にあることを意識し、お客さま・地域の多様化するニーズや課題に最善の提案を持って応えるとともに、こうした一つひとつの取組みを通じて、北海道の持続可能な未来のために、自ら困難に立ち向かってまいります。

 

(2)経営戦略

 当行は、新たな経営理念のもと、新中期経営計画「『共創の深化』~お客さま・地域から最も信頼されるパートナーを目指して~」(2020年4月~2023年3月)をスタートしております。目指すべき姿としては、次の4点を掲げております。

 ① お客さま本位の徹底と事業性理解の取組みによりシェアアップ

 ② コンサルティングの強化による法人及び個人役務収益の増強

 ③ 高度人財の育成

 ④ 利回り低下による収益減少を効率的アプローチによる収益拡大とコスト削減でカバーし筋肉質な組織へ

 

 これらを着実に実践していくことで、お客さまの満足や価値の最大化を図り、当行グループの収益力の向上につなげ、最終的には北海道の持続可能性に貢献していくことを経営戦略の方向性としております。

 

(3)目標とする経営指標

 中期経営計画『共創の深化』では、以下の指標を目標として掲げ、各種施策に取り組んでおります。収益性や健全性、効率性などの持続可能性に重要と考えられる指標を掲げているほか、今後のマーケット縮小を見据え、ボリュームを単に追うのではなく、道内マーケットに対するシェアを維持・拡大させていくことが必要不可欠と考え、「道内貸出シェア」のアップを独自指標として掲げております。

 また、今後、お客さまの満足度も経営指標に取り入れてまいります。

目標とする経営指標

2019年度実績

2022年度目標

経常利益              (連結)

127億円

158億円

親会社株主に帰属する当期純利益   (連結)

75億円

105億円

自己資本比率            (連結)

12.61%

12%程度

貸出金平均残高           (単体)

6.6兆円

7兆円

一人当たり生産性          (単体)

3.0百万円

4.2百万円

 

 

長期的に目指す経営指標

2019年度実績

2022年度目標

長期目標

ROE            (連結)

1.84%

2%程度

5%以上

コアOHR          (単体)

80.5%

83%程度

70%以下

道内貸出シェア       (単体)

30.6%

31.3%

32.3%

注)1.一人当たり生産性=当期純利益÷年度末人員数

2.ROE=親会社株主に帰属する当期純利益÷{(期首自己資本+期末自己資本)÷2}

3.コアOHR=経費÷コア業務粗利益

4.道内貸出シェア=地公体等向け貸出を除く道内の貸出残高(北海道財務局「金融月報」)の各月末残高を足し12で除した年度のみなし平均残高で、道内に本支店のある銀行、信用金庫、信用組合のほか日本政策金融公庫、日本政策投資銀行、労働金庫、商工中金の残高も含む)に占める当行のシェア

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

 当行が営業基盤とする北海道経済の状況をみますと、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響により、インバウンドが大きく落ち込んでいるほか、一般の外出や消費行動も制限せざるをえない環境が続いているなど、これまで道内景気を支えてきた観光関連や北海道の強みである「食」関連サービスを中心に、あらゆる業種・分野に影響が及んでおり、個人消費や企業収益をはじめとして、景気は急速に悪化しております。

 また、少子高齢化を伴う人口減少の進展、後継者不在による事業所数の減少や人手不足など、中長期的にマーケットは縮小が見込まれているほか、金融業界を取り巻く環境においても、超低金利政策の長期化、デジタル化の急速な進展やそれに伴う異業種の参入など、これまで以上に厳しい経営環境が続くものと認識しております。

 このような環境下において、当行グループが果たすべき役割と使命を明確化させるため、新たな経営理念を策定するとともに、この実現に向けて、中期経営計画をスタートしております。そして、新たな中期経営計画では、具体的な目指すべき姿とそれに沿った以下の4つの基本方針を掲げており、これらは優先的に対処すべき課題でもあると認識しております。

 

① お客さまに寄り添ったコンサルティング営業の徹底

 中長期的なマーケットの縮小、超低金利政策の長期化などにより、資金需要などの顕在化しているニーズに対する支援のみに依存したビジネスモデルは持続不可能であるとの認識のもと、より深くお客さまのことを考え、潜在的なニーズや課題を発掘・共有し、それに応じた最適なサービスやソリューションの提供をグループの総力をあげ、一つひとつ積み重ねていくことで、お客さま・地域から最も信頼されるパートナーを目指してまいります。

② デジタル化を中心とした取引の間口拡大と効率化

 昨今の多様化するお客さまニーズやIT技術の進展に対応し、デジタルサービスの活用により、利便性の向上を図りつつ、お客さまとの接点を維持・強化していくことは必要不可欠であるとの認識のもと、マーケティングに基づく効率的なアプローチのほか、スマートフォンによるアプリサービスやキャッシュレスサービスの拡充など、他行や異業種との連携も活用しつつ推進してまいります。

③ 深度あるコンサルティングの実現に向けた人材育成

 お客さまに寄り添った、深度あるコンサルティングを行うためには、優秀な人財の育成が急務であるとの認識のもと、各セクションにおけるスペシャリスト育成に向けた中長期プランを策定していくほか、対話力や目利き力、コンサルティング力の強化につながる実践的な研修に注力してまいります。

④ 生産性向上とコスト削減へ向けた取組みの加速

 人口減少、ライフスタイルや働き方の多様化、デジタル化や省力化の進展など、環境の変化に対応し、人財や資源、業務等の集約・効率化を進め、コスト削減や生産性の向上を図っていくことは必須の課題であるとの認識のもと、お客さまの利便性を可能な限り確保した形での店舗・ATMの効率的な運営や、デジタル技術の活用によるペーパーレス化、他行連携による共通業務やシステムの共同化などに取り組んでまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、主に下記の(1)~(5)のとおりであります。

 これらのリスクが顕在化する可能性について、特にその蓋然性が高いと認識しているのは、足元の新型コロナウイルス感染症拡大に関するリスクやそれに起因する信用リスク、市場リスクなどであり、その影響の長期化や回復の遅れなどによっては、信用コストの増加や保有有価証券の減損・評価損など、当行及び当行グループ(以下、本項では「当行」という。)の経営成績等に相当の影響を及ぼすものと認識しております。

 当行では、想定される具体的なリスクについて、機動的に(原則毎月)その発生の「影響度」と「蓋然性」を確認の上、その重要性を判定しており、早期予兆管理とコントロールするための施策を講じることに努めております。また、発生した場合には、迅速かつ適切な対応に努める所存であります。

<リスク認識のイメージ図>

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 なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行が判断したものです。

 

(1)信用リスク

① 不良債権の状況

 当行グループの当連結会計年度末におけるリスク管理債権額(破綻先債権額、延滞債権額、3ヵ月以上延滞債権額及び貸出条件緩和債権額の合計額)は715億円です。それらは当行の内部基準に照らし判定を行ったものであり、当連結会計年度末現在において償却・引当処理を実施しております。

 直近3年間の推移では、リスク管理債権額は減少し、貸出金に対する比率も低下している状況にありますが、当行の主要な営業区域である北海道の景気動向、融資先の経営状況、不動産価格及び株価の変動等によっては、当行の不良債権及び貸倒償却引当費用が増加し、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

リスク管理債権額

894億円

810億円

742億円

715億円

対貸出金比率

1.47%

1.29%

1.13%

1.07%

 

 当行では、日常のお客さまとの対話などを通じて、事業内容の変化をその都度把握するとともに、売上・利益の縮小や資金繰りに問題を抱えるお客さまに対して、経営改善支援等のソリューション提供による課題解決に取組むことで、不良債権の増加を抑制する対応を行っております。

 

② 特定の業種等への与信集中に係るリスク

 当行の業種別貸出状況では、卸売業・小売業、不動産業・物品賃貸業及び地方公共団体に対する貸出金の構成比が比較的高く、それらの業種の経営環境等に変化が生じた場合には、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 当行では、特定業種への過度な与信集中を回避するために、与信取引の大口集中排除・小口分散化を基本にポートフォリオのコントロールを行っております。業種全体の悪化が懸念されるような注意を要する業種については、定期的に分析を行い、状況に応じた管理施策を導入し対応しております。

③ 新型コロナウイルス感染症拡大に関するリスク

 世界的に新型コロナウイルス感染症が拡大している状況下、外国人旅行者の激減や個人消費者の外出自粛などにより、北海道でも観光・飲食業を中心に幅広い業種で、売上減少や資金繰り悪化等の影響が及んでおり、この影響の長期化や回復の遅れなどにより、取引先企業の倒産・廃業等が発生し、信用コストが増加する可能性があります。

 当行は、地域金融機関として、緊急時におけるお客さまの資金ニーズ等にきめ細かく対応し、柔軟かつ迅速な支援の徹底により、企業の倒産等を抑えることなどを通じて、信用コスト増加の抑制と適時適切な管理に努めております。

 

(2)自己資本比率が低下するリスク

 当行は、自己資本比率規制における国内基準行であり、連結自己資本比率及び単体自己資本比率について4%以上の水準を確保することが求められております。

 そのいずれかが4%を下回った場合は、金融庁長官から、その水準如何によって、改善計画の提出及びその実行の命令、自己資本の充実に資する措置に係る命令、業務の全部又は一部の停止の命令等の措置を受けることとなりますが、直近3年間の推移では、連結・単体ともに12%以上を維持しており、現状4%を下回る蓋然性は高くないものと認識しております。

 

自己資本比率

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

連 結

13.54%

13.29%

12.89%

12.61%

単 体

13.20%

12.97%

12.57%

12.30%

 

 当行の自己資本比率にマイナスに影響する主な要因は以下のとおりです。

・有価証券ポートフォリオの価値の低下

・債務者と株式・債券の発行体に対する内部格付に応じて生じるリスク・アセット及び期待損失の増加

・繰延税金資産の自己資本への算入制限が課せられた場合の自己資本の減少

・繰延税金資産の回収可能性判断に基づく繰延税金資産の取崩しによる自己資本の減少

・債務者の信用力の悪化や不良債権の処分に際して生じうる与信関係費用の増加

・銀行の自己資本比率の基準及び算定方法の変更

・為替レートの不利益な変動

・本項記載のその他の不利益な展開等

 

 当行は、様々なリスク事象によるストレスが加わった場合にも、十分な自己資本の維持が可能かどうかについて、年に2回「統合ストレステスト」を実施しており、資本の十分性について定点的に検証しております。

 

(3)業務に伴うリスク

① 市場リスク

 当行では有価証券などの市場取引及び投資活動を行っております。したがいまして、当行の業績及び財政状態は、これらの活動に伴うリスク(金利、為替レート、株価及び債券相場の変動等)にさらされております。例えば、金利が上昇した場合、当行の保有する国債をはじめとする債券ポートフォリオの価値に悪影響を及ぼします。また保有している株式の価格が下落した場合には減損又は評価損が発生することにより、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② 流動性リスク

 資金繰りに関して、内外の経済情勢や市場環境等の変化、格付の低下及びその他の何らかの理由によって当行の信用力が低下することなどにより、必要な資金が確保できなくなる場合や、通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされたり調達が困難となったりすることで損失を被る可能性があります。また債券などの金融商品の売買において、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることで損失を被る可能性があります。

 例えば、2008年のリーマン・ショック時には保有している金融資産を適正な価格で現金化できない、「市場流動性が枯渇」した状況が発生しました。著しく不利な価格での取引を余儀なくされた場合、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 事務リスク

 当行では、各種取引に伴う事務処理について、規程等に則った適宜適切な処理を徹底しておりますが、当行役職員や外部委託先の人為的ミスなどにより事故が生じ、金融資産の喪失や原状回復等に係る対応費用などの発生及び社会的信用の失墜などにより、不測の損害を被る可能性があります。

 

④ システムリスク

 コンピュータ機器や通信回線の故障、プログラムの不具合などによるコンピュータシステムの停止又は誤作動や、コンピュータの不正使用又は外部からのサイバー攻撃などによる情報の破壊や流出が発生した場合、決済機能やサービス業務の停止、社会的信用の失墜などにより、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。当行では、コンピュータ機器や通信回線の二重化やサイバー攻撃などの探知システムの拡充を図っており、2023年1月予定の基幹系システム刷新においては、メインシステムに加え、バックアップシステムの更なる強化を手掛けております。

 

⑤ 法務リスク

 当行役職員の法令等違反に起因した多大な損失の発生や当行への訴訟の提起等により信用力の低下等が生じた場合には、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。当行ではコンプライアンス(法令等遵守)を経営の最重要課題のひとつと位置付け、法令等遵守態勢の充実・強化に取組んでおります。

 

⑥ 災害等の発生により業務に支障を来たすリスク

 当行が保有する店舗、事務所、電算センター等の施設が、地震等の自然災害の発生、停電等の社会インフラ障害及び犯罪、物理的テロ等の被害を受けることにより、当行の業務運営に支障を来たし、業績及び財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 風評リスク

 当行及び銀行業界に対するネガティブな報道や悪質な風評等により、それが事実であるか否かにかかわらず、流動性リスクを誘発することなどにより、当行の業績や財務内容、株価等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 情報漏洩に関するリスク

 当行役職員及び外部委託先の人為的ミス・事故等や外部者の不正アクセス等により、お客さまに関する情報が外部に漏洩した場合、お客さまからの損害賠償請求や社会的信用の失墜などにより、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。当行では、グループ会社情報管理に関する基本方針・取扱規程及び体制を整備し、各部署への「お客さま情報管理責任者」、「お客さま情報管理者」設置のほか、職員教育、セキュリティ対策といった情報漏洩防止策を講じております。

 

⑨ ビジネス戦略が奏功しないリスク

 当行では収益力増強のため様々なビジネス戦略を実施していますが、これら戦略が功を奏さないか、当初想定していた結果をもたらさない可能性があります。戦略が奏功しない例としては既存の貸出についての利鞘拡大が進まないこと、手数料収入の増大が期待どおりとならないこと、経費削減等の効率化を図る戦略が期待どおりに進まないこと、などが挙げられます。

 

⑩ 業務の外部委託に伴うリスク

 当行は、様々な業務を外部委託するにあたり、業務委託を行うことの妥当性検証や委託先の情報管理態勢の確認等により、委託先の選定を適切に行うよう努めておりますが、委託先において重要な業務の遂行に支障を来たす事態が発生した場合、当行の業務運営に支障を来たし、業績及び財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)金融環境等に係るリスク

① 競争の激化

 近年、日本の金融制度は大幅に規制が緩和されてきており、これに伴い競争が激化してきております。当行がこうした競争的な事業環境において競争優位を得られない場合、当行の事業、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② 規制変更のリスク

 当行は現時点の規制に従って、また規制上のリスクを伴って業務を遂行しております。将来における法律、規則、政策、実務慣行、解釈、財政及びその他の施策の変更並びにそれらによって発生する事態が、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 地域経済の動向

 当行は、北海道を主要な営業基盤としておりますが、インバウンドや公共事業の大幅な縮小等により地域経済が想定以上に悪化した場合は、収益基盤の拡大が困難となるほか、信用リスクの増加などにより、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。当行では、事業性理解や経営改善支援など、道内企業の価値向上に向けた取組みを通じて、地域経済の持続可能性に貢献すべく努めております。

 

(5)その他

① 格付低下のリスク

 格付機関が当行の格付を引下げた場合、当行のマーケット部門は、取引において不利な条件を承諾せざるを得なくなったり、又は一定の取引を行うことができなくなり、資本・資金調達に悪影響を及ぼす可能性があります。このような事態が生じた場合には、当行のマーケット部門及びその他業務の収益性に悪影響を与え、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② 退職給付債務に関するリスク

 当行の年金資産の時価が下落した場合、年金資産の運用利回りが低下した場合、予定給付債務を計算する前提となる保険数理上の前提・仮定に変更があった場合、又は退職給付に係る会計基準が改正された場合には、損失が発生する可能性があります。また、年金制度の変更により未認識の過去勤務費用が発生する可能性があります。金利環境の変動その他の要因も年金の未積立債務及び年間積立額にマイナスの影響を与える可能性があります。これらの結果、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 固定資産の減損会計に関するリスク

 固定資産の減損に係る会計基準及び適用指針を適用し、所有する固定資産に損失が発生した場合には、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 会計制度変更に伴うリスク

 現時点で将来の会計制度変更について影響を測定することは困難ですが、会計制度の変更内容によってはコストの増加につながり、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 財務報告に係る内部統制に関するリスク

 当行は、金融商品取引法に基づき、財務報告に係る内部統制の有効性を評価した「内部統制報告書」の提出、及びその評価内容について監査法人の監査を受けることが求められており、財務報告に係る内部統制の整備・運用を行い有効性を評価する過程で発見された事項は、速やかに改善するよう努めております。

 しかしながら、改善が不十分な場合や、開示すべき事項に重大な不備があると監査法人が評価するような場合には、当局による監督指導や社会的信用の失墜により、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 新型コロナウイルス感染症などの疫病発生による業務継続に関するリスク

 事前に疫病発生の影響を測定することは困難ですが、社会的混乱により当行の業務運営に支障が生じ、業績及び財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。当行では業務継続計画(BCP)や「緊急時対応要領」、「新型コロナウイルスへの対応冊子」を策定し、また様々な緊急時の訓練を定期的に実施するなどの対策を講じています。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな拡大が続いたものの、年度末にかけて新型コロナウイルス感染症拡大などの影響により大幅な下押しが見られました。個人消費は、雇用・所得環境の改善を背景に持直しの動きが続きましたが、昨年10月の消費税増税に加え、足元では新型コロナウイルス感染症の拡大により弱い動きが見られます。設備投資は、機械投資に弱さが見られましたが、高水準の企業収益や成長分野への対応を背景に、緩やかに増加しました。輸出は、海外経済の減速を背景に弱含みで推移しました。

 金融面では、無担保コールレートはマイナス金利で推移しました。10年国債新発債利回りは概ねマイナス金利で推移しましたが、3月にプラス水準に上昇しました。対ドル円相場は、原油価格の急落、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大などを受けて3月に102円台まで円が急騰しましたが、年度を通じてみると概ね105円~112円台で推移しました。

 次に北海道経済をみますと、緩やかな回復が続きましたが、足元では新型コロナウイルス感染症の拡大などの影響により、下押し圧力の強い状態となりました。需要項目別では、個人消費は、緩やかな増加が続きましたが、足元では新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により弱い動きとなりました。住宅投資は、貸家を中心として弱めの動きとなりました。設備投資は、省力化投資などが増加し、緩やかに増加しました。公共投資は、北海道胆振東部地震の災害復旧工事の着工などから、増加しました。観光関連は、年後半から一部に弱い動きが見られ、足元では新型コロナウイルス感染症の拡大により急速に悪化しております。

 このような金融経済環境のもと、当連結会計年度における当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

経営成績の状況(連結)

 当連結会計年度の経営成績、損益の状況につきましては、中核となる当行の経営成績を主な要因として、経常収益が1,380億円と前年比3億円減少いたしました。経常費用は1,253億円と前年比67億円増加いたしました。その結果、経常利益は127億円と前年比70億円減少し、親会社株主に帰属する当期純利益は75億円と同65億円減少いたしました。

 

<主な損益項目の分析>

 

 

前連結会計年度

(億円)

当連結会計年度

(億円)

増減

(億円)

連結コア粗利益

897

882

△15

 

資金利益

678

656

△22

 

役務取引等利益

185

181

△4

 

その他

33

44

10

営業経費

714

701

△13

その他経常損益等

14

△53

△68

 

貸倒償却引当費用

23

37

14

 

有価証券関係損益

20

△42

△62

 

その他

17

25

7

経常利益

198

127

△70

法人税等調整額

14

△0

△15

親会社株主に帰属する当期純利益

141

75

△65

 

 

 

 

 

連結コア業務純益

178

183

5

(注)1.連結コア粗利益=[資金運用収益-(資金調達費用-金銭の信託運用見合費用)]+[役務取引等収益-役務取引等費用]+[(その他業務収益-その他業務費用)-国債等債券関係損益]

2.連結コア業務純益=連結コア粗利益-経費(除く臨時処理分)

 

 なお、セグメントごとの経営成績につきましては、以下のとおりであります。

銀行業(単体)

 当行単体の当事業年度の経営成績につきましては、経常収益は1,087億円と前年比2億円減少いたしました。このうち資金運用収益は、貸出金利息及び有価証券利息配当金が減少したことにより、683億円と前年比26億円減少いたしましたが、有価証券売却・償還益が70億円と前年比22億円増加いたしました。

 経常費用は、961億円と前年比64億円増加いたしました。このうち営業経費は人員の自然減や幅広い物件費の削減などにより671億円と前年比17億円減少いたしましたが、当事業年度末にかけて新型コロナウイルス感染症拡大の影響による市況の悪化などにより、有価証券売却損・償却が109億円と前年比82億円増加いたしました。

 以上の結果、当事業年度の経常利益は126億円と前年比66億円減少し、当期純利益は83億円と前年比53億円減少いたしました。

リース業

 リース業の経営成績につきましては、割賦売上の減少により経常収益が284億円と前年比4億円減少いたしました。この結果、経常利益は5億円、当期純利益は3億円とそれぞれ前年比で微減となりました。

 

(営業施策)

 当行は、お客さま本位の営業を前提とした対面コンサルティングの営業を中心に、お客さま・地域の多様化するニーズや様々な課題に沿った最適なサービスやソリューションの提供を通じて、その課題の解決に積極的に取り組んでおります

イ 個人のお客さまに向けた取組み

 お客さまの資産の形成・運用・承継といったニーズに対しては、コンサルティングプラザ、北洋証券、ウェルスマネジメントグループなどの専門性の高いスタッフにより、最適なプランをご提案させていただいております。北洋証券との連携では、当行で取り扱っていない商品ラインナップの拡充や当行からの人員増強を図るなど、多様な資産運用ニーズにお応えする体制を強化しております。個人ローンにつきましても、お客さまニーズに応じて、住宅ローン契約の電子化、WEB完結型ローンの拡充など、利便性の向上に努めております。

ロ 法人のお客さまに向けた取組み

 ご融資や各種ファンドによる円滑な資金支援はもとより、「事業性理解」の取組みを起点に、お客さまの真のニーズ・課題を顕在化させ、その解決に最も適したソリューションの提供に努めております。当行の関連コンサル会社「株式会社北海道共創パートナーズ」(注)においては、事業承継ファンドの設立やM&A専門人財の集約など、お客さまの支援体制を強化しております。また、大規模震災時に備えた元本免除特約付き融資や省エネ・再エネ事業に係る設備投資への利子補給付き融資の取扱いのほか、新型コロナウイルス感染症の影響を受けたお客さまに対しては、返済条件の緩和に伴う手数料免除や期日までご返済の必要がない融資の取扱いなど、外部環境変化に応じた様々なニーズに対して、きめ細かくサポートしております。

(注)2020年4月1日付で当行の完全子会社になっております。

ハ 地域の活性化に向けた取組み

 地方公共団体をはじめ、信用金庫・信用組合等の金融機関や大学など、産学官金の連携により、地域経済の活性化に協働して取り組んでおります。胆振管内7市町との連携では、2020年度に白老町にオープンする予定のウポポイのPRに向けた取組みや、首都圏の大学生を対象としたインターンシップ事業により、地域産業の課題解決や将来の移住につながる関係人口の創出に向けた取組みを支援しております。また、中空知管内4市町、地元信用金庫との連携においても、地域の学生を対象に、地元で働く魅力を伝えるための様々な企画に協力し、地域の人手不足解消に向けた取組みを支援しております。このほか、北海道の強みである「農業」の持続的発展に貢献すべく、「ほくよう農業地域活性化ファンド」を新設しております。

 

ニ その他の取組み

 地銀最大の規模となる「TSUBASAアライアンス(注)」による協業を強化しており、スケールメリットを活かした金融サービスの向上や、新ビジネスの創出、業務共同化による効率化を進めております。この広域連携により、M&Aプラットフォームの構築など、多様なお客さまのニーズに応じて、営業地域の異なるネットワークを活用した幅広い情報交換やマッチング支援を展開しております。また、デジタル分野における協業では、共同で開発した共通基盤を活用し、スマートフォンでの口座開設や通帳機能、異業種連携も含めたマネーチャージや資産管理等の各種アプリサービスなど、より付加価値の高いサービス提供に努めております。このほか、将来のシステムコスト削減や事務効率化に向けて、TSUBASA基幹系システムの共同化を着実に進めております。

(注)TSUBASAアライアンス

千葉銀行、第四銀行、中国銀行、伊予銀行、東邦銀行、北越銀行、武蔵野銀行、滋賀銀行、琉球銀行(2020年4月に加盟)及び当行の10行が参加する地銀広域連携の枠組みです。

 

(CSR活動)

 当行グループは、地域社会の一員としてCSR(企業の社会的責任)を重視し、ステークホルダー(利害関係者)に配慮した経営を行うことが不可欠と考えております。こうした考えに基づき、CSR基本方針のもとに、環境・社会貢献・ガバナンスに係る取組方針(ESG取組方針)を定めるとともに、「お客さまとの共通価値の創造」「環境保全」「医療福祉」「教育文化」「ダイバーシティ」をSDGsに係る重点取組テーマとして、地域社会の活性化と持続的発展に向けたさまざまな活動に取組んでおります。

 「お客さまとの共通価値の創造」につきましては、事業性理解を通してお客さまと経営課題を共有したうえで、その解決に向け、融資や各種ファンドによる資金面のご支援はもとより、外部専門機関も活用した多様なソリューションの提供を行っております。

 「環境保全」につきましては、北海道の生物多様性保全を目的とした「ほっくー基金(2010年度設立)」を2017年11月に公募制とし、道内の希少種保護や生息環境整備などに取組むさまざまな団体を幅広く支援する助成制度といたしました。これまでの助成先累計は基金設立以来、累計87先(2020年3月時点)となります。また、地球温暖化防止の観点から二酸化炭素など温暖化のガス削減に取組むとともに、環境格付融資やエコファンド(ほくよう成長サポートファンド「飛翔NEO」)、エコボンド(環境配慮型企業向け私募債「北洋エコボンド」)、環境ビジネス支援ファンド等を取扱っております。

 「医療福祉」につきましては、地域医療への取組みとしまして、道内教育機関との連携による「市民医療セミナー」の開催や、行員による企業団体献血への協力を推進しています。また、当行は、北海道骨髄バンク推進協会が設立(1990年10月)された当初より骨髄バンク支援活動を継続しており、事務局運営等への人的支援、推進活動への資金援助のほか、骨髄ドナー休暇を設けて職員の貢献活動を推奨しております。

 「教育文化」につきましては、障がい者スポーツ支援の取組みとしまして、私募債「パラスポーツ応援債」を取扱っております。「パラスポーツ応援債」は、お客さまが私募債をご利用される際に、発行金額の0.2%相当額を当行が道内の障がい者スポーツ活動に取組む選手や団体等に寄付を行うものです。2019年度贈呈先は9先、総額326万円の寄付を贈呈いたしました。また、金融教育ができる教員を育てることを目的とした北海道教育大学との金融教育プロジェクトや児童・生徒の銀行営業店見学受入に継続して取組んでおります。このほか、北海道放送主催の「中学生作文コンクール」へも協賛しており、当行本支店を主会場に表彰式を行っております。芸術・文化振興などの活動につきましては、札幌交響楽団によるクラシックコンサートを開催しており、これまでに延べ約33,000名のお客さまをご招待いたしました。

 「ダイバーシティ」につきましては、女性職員が能力をさらに発揮できるよう女性のキャリア形成支援を目的とした研修を継続的に実施するとともに、女性の上位職位への登用を促進しております。また、仕事と家庭・生活の両立に向けて「コース別人事」「勤務地変更制度」など各種制度の整備・拡充を行うなど、男女ともに働きやすい環境整備に取り組んでまいりました。これらの実績が評価され、2018年12月に道内金融機関で初めて「優良な子育てサポート企業(プラチナくるみん)」の認定を受けております。

 今後もグループ一体となって、北海道の持続的発展とより暮らしやすい社会づくりを支援するとともに、国際連合が提唱するSDGsの達成に貢献してまいります。

 

 

財政状態の状況(連結)

(主要勘定残高)

 2020年3月末の総資産は、9兆9,880億円と前年比2,282億円増加2.3%)いたしました。貸出金は、6兆6,591億円と前年比1,410億円増加2.1%)いたしました。有価証券は、1兆2,974億円と前年比323億円増加2.5%)いたしました。

 預金・譲渡性預金は、8兆9,318億円と前年比2,607億円増加3.0%)いたしました。

 純資産は、4,094億円と前年比115億円減少△2.7%)いたしました。

 

2019年3月末

(億円)

2020年3月末

(億円)

増減

(億円)

総資産

97,597

99,880

2,282

貸出金

65,180

66,591

1,410

有価証券

12,651

12,974

323

預金・譲渡性預金

86,711

89,318

2,607

純資産

4,210

4,094

△115

 

(リスク管理債権残高の推移)

 2020年3月末のリスク管理債権は、715億円と前年比26億円減少いたしました。

 また、リスク管理債権比率(リスク管理債権が貸出金に占める割合)は、1.07%と前年比0.06ポイント改善いたしました。

 

 

2019年3月末

(億円)

2020年3月末

(億円)

増減

(億円)

 

破綻先債権

43

34

△8

 

延滞債権

613

585

△27

 

3ヵ月以上延滞債権

5

5

0

 

貸出条件緩和債権

80

89

9

リスク管理債権合計

742

715

△26

(貸出金に占める割合)

(1.13%)

(1.07%)

(△0.06%)

 

(有価証券の評価損益)

 2020年3月末の有価証券の評価損益は、880億円の評価益となり、前年比192億円減少いたしました。内訳としては、株式の評価益が862億円と前年比48億円減少、債券の評価益が90億円と同76億円の減少、その他は72億円の評価損となり同68億円減少いたしました。

 

 

2019年3月末

(億円)

2020年3月末

(億円)

増減

(億円)

その他有価証券

1,073

880

△192

 

株式

910

862

△48

 

債券

166

90

△76

 

その他

△3

△72

△68

 

 

 

 

 

日経平均株価(円)

21,205.81

18,917.01

△2,288.80

長期国債利回(%)

△0.095

0.005

0.100

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度に比べ380億円増加1兆6,333億円となりました。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、預金及び借用金の増加等により1,063億円の収入(前連結会計年度は158億の収入)となりました。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出等により525億円の支出(前連結会計年度は1,972億の収入)となりました。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、劣後特約付借入金の返済による支出等により157億円の支出(前連結会計年度は66億の支出)となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 「生産、受注及び販売の実績」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。

 

(国内・海外別収支)

 国内業務部門では、資金運用収支が貸出金利息の減少等を主因として前連結会計年度比20億82百万円減少650億13百万円、役務取引等収支が同4億41百万円減少180億1百万円、その他業務収支が国債等債券売却益の増加等を主因として同34億17百万円増加68億60百万円となりました。

 国際業務部門では、資金運用収支が有価証券利息配当金の減少等を主因として前連結会計年度比1億24百万円減少5億91百万円、役務取引等収支が同35百万円増加1億88百万円、その他業務収支が国債等債券売却損の減少等を主因として同33億58百万円増加26億5百万円となりました。

 この結果、合計では、資金運用収支が前連結会計年度比22億5百万円減少656億5百万円、役務取引等収支が同4億7百万円減少181億89百万円、その他業務収支が同67億75百万円増加94億65百万円となり、収支合算では同41億63百万円増加932億59百万円となりました。

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額

(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

資金運用収支

前連結会計年度

67,095

715

67,810

当連結会計年度

65,013

591

65,605

うち資金運用収益

前連結会計年度

69,238

1,411

5

70,644

当連結会計年度

66,988

714

3

67,699

うち資金調達費用

前連結会計年度

2,143

696

5

2,834

当連結会計年度

1,975

122

3

2,094

役務取引等収支

前連結会計年度

18,442

153

18,596

当連結会計年度

18,001

188

18,189

うち役務取引等収益

前連結会計年度

29,078

212

29,290

当連結会計年度

28,839

239

29,079

うち役務取引等費用

前連結会計年度

10,635

59

10,694

当連結会計年度

10,838

51

10,889

その他業務収支

前連結会計年度

3,443

△753

2,690

当連結会計年度

6,860

2,605

9,465

うちその他業務収益

前連結会計年度

30,193

1,481

31,675

当連結会計年度

33,601

2,605

36,207

うちその他業務費用

前連結会計年度

26,749

2,235

28,985

当連結会計年度

26,741

26,741

(注)1.当行及び連結子会社は海外拠点を有していないので、(国内・海外別貸出金残高の状況)を除き、以下の各表とも「国内業務部門」「国際業務部門」に区分して記載しております。なお、「国内業務部門」とは当行及び連結子会社の円建取引であり、「国際業務部門」とは当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2.「資金調達費用」は、金銭の信託運用見合費用を控除して表示しております。

3.相殺消去額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。

 

(国内・海外別資金運用/調達の状況)

 国内業務部門では、資金運用勘定は、平均残高が貸出金の増加等を主因として前連結会計年度比1,969億円増加8兆3,258億円となり、利回りが貸出金で低下したこと等により同0.05ポイント低下0.80%となったことから、受取利息は同22億円減少669億円となりました。また、資金調達勘定は、平均残高が預金の増加等を主因として前連結会計年度比3,668億円増加9兆2,543億円となりましたが、利回りは0.00ポイント低下0.02%となり、支払利息は同1億円減少19億円となりました。

 国際業務部門では、資金運用勘定は、平均残高が有価証券の減少等を主因として前連結会計年度比198億円減少613億円、利回りが同0.57ポイント低下1.16%となったことから、受取利息は同6億円減少7億円となりました。また、資金調達勘定は、平均残高が前連結会計年度比209億円減少616億円、利回りが同0.65ポイント低下0.19%となり、支払利息は同5億円減少1億円となりました。

 この結果、合計では、資金運用勘定は平均残高が前連結会計年度比1,854億円増加8兆3,552億円、利回りが同0.05ポイント低下0.81%となり、受取利息が同29億円減少676億円となりました。資金調達勘定は平均残高が前連結会計年度比3,542億円増加9兆2,839億円、利回りが同0.01ポイント低下0.02%となり、支払利息は同7億円減少20億円となりました。

 

(① 国内業務部門)

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

8,128,900

69,238

0.85

当連結会計年度

8,325,834

66,988

0.80

うち貸出金

前連結会計年度

6,244,528

59,622

0.95

当連結会計年度

6,590,086

57,833

0.87

うち商品有価証券

前連結会計年度

4,600

29

0.63

当連結会計年度

4,365

24

0.55

うち有価証券

前連結会計年度

1,207,049

8,982

0.74

当連結会計年度

1,150,804

8,519

0.74

うちコールローン及び買入手形

前連結会計年度

169,449

△39

△0.02

当連結会計年度

90,683

△17

△0.02

うち買現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引支払保証金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

445,044

428

0.09

当連結会計年度

438,762

425

0.09

資金調達勘定

前連結会計年度

8,887,495

2,143

0.02

当連結会計年度

9,254,342

1,975

0.02

うち預金

前連結会計年度

8,195,885

317

0.00

当連結会計年度

8,457,465

283

0.00

うち譲渡性預金

前連結会計年度

272,185

41

0.01

当連結会計年度

280,044

26

0.00

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

8,136

△2

△0.03

当連結会計年度

4,161

△1

△0.03

うち売現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

56,928

5

0.01

当連結会計年度

90,282

9

0.01

うちコマーシャル・ペーパー

前連結会計年度

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

353,862

1,777

0.50

当連結会計年度

421,455

1,653

0.39

(注)1.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。

2.「資金調達勘定」は、金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息をそれぞれ控除して表示しております。

 

(② 国際業務部門)

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

81,223

1,411

1.73

当連結会計年度

61,370

714

1.16

うち貸出金

前連結会計年度

9,754

138

1.42

当連結会計年度

8,270

84

1.01

うち商品有価証券

前連結会計年度

当連結会計年度

うち有価証券

前連結会計年度

62,651

1,234

1.97

当連結会計年度

44,469

593

1.33

うちコールローン及び買入手形

前連結会計年度

1,400

26

1.87

当連結会計年度

1,554

26

1.71

うち買現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引支払保証金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

当連結会計年度

資金調達勘定

前連結会計年度

82,588

696

0.84

当連結会計年度

61,614

122

0.19

うち預金

前連結会計年度

14,218

92

0.65

当連結会計年度

13,589

77

0.57

うち譲渡性預金

前連結会計年度

当連結会計年度

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

当連結会計年度

うち売現先勘定

前連結会計年度

14,132

301

2.13

当連結会計年度

1,385

29

2.12

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

13,341

296

2.22

当連結会計年度

14,249

11

0.08

うちコマーシャル・ペーパー

前連結会計年度

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

当連結会計年度

 

(③ 合計)

種類

期別

平均残高(百万円)

利息(百万円)

利回り

(%)

小計

相殺消去額

(△)

合計

小計

相殺消去額

(△)

合計

資金運用勘定

前連結会計年度

8,210,123

40,370

8,169,753

70,649

5

70,644

0.86

当連結会計年度

8,387,205

31,994

8,355,210

67,703

3

67,699

0.81

うち貸出金

前連結会計年度

6,254,282

6,254,282

59,761

59,761

0.95

当連結会計年度

6,598,356

6,598,356

57,917

57,917

0.87

うち商品有価証券

前連結会計年度

4,600

4,600

29

29

0.63

当連結会計年度

4,365

4,365

24

24

0.55

うち有価証券

前連結会計年度

1,269,701

1,269,701

10,217

10,217

0.80

当連結会計年度

1,195,274

1,195,274

9,112

9,112

0.76

うちコールローン及び買入手形

前連結会計年度

170,850

170,850

△13

△13

△0.00

当連結会計年度

92,237

92,237

8

8

0.00

うち買現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引支払保証金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

445,044

445,044

428

428

0.09

当連結会計年度

438,762

438,762

425

425

0.09

資金調達勘定

前連結会計年度

8,970,084

40,370

8,929,714

2,839

5

2,834

0.03

当連結会計年度

9,315,956

31,994

9,283,962

2,098

3

2,094

0.02

うち預金

前連結会計年度

8,210,103

8,210,103

410

410

0.00

当連結会計年度

8,471,055

8,471,055

361

361

0.00

うち譲渡性預金

前連結会計年度

272,185

272,185

41

41

0.01

当連結会計年度

280,044

280,044

26

26

0.00

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

8,136

8,136

△2

△2

△0.03

当連結会計年度

4,161

4,161

△1

△1

△0.03

うち売現先勘定

前連結会計年度

14,132

14,132

301

301

2.13

当連結会計年度

1,385

1,385

29

29

2.12

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

70,269

70,269

302

302

0.42

当連結会計年度

104,531

104,531

20

20

0.01

うちコマーシャル・ペーパー

前連結会計年度

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

353,862

353,862

1,777

1,777

0.50

当連結会計年度

421,455

421,455

1,653

1,653

0.39

(注)1.相殺消去額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息であります。

2.「資金調達勘定」は、金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息をそれぞれ控除して表示しております。

 

(国内・海外別役務取引の状況)

 国内業務部門の役務取引等収益は前連結会計年度比2億39百万円減少288億39百万円、役務取引等費用は同2億3百万円増加108億38百万円となりました。この結果、合計の役務取引等収益は前連結会計年度比2億11百万円減少290億79百万円、役務取引等費用は同1億95百万円増加108億89百万円となり、役務取引等収支は同4億7百万円減少181億89百万円となりました。

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

役務取引等収益

前連結会計年度

29,078

212

29,290

当連結会計年度

28,839

239

29,079

うち預金・貸出業務

前連結会計年度

10,183

11

10,194

当連結会計年度

10,640

11

10,651

うち為替業務

前連結会計年度

7,762

191

7,953

当連結会計年度

7,748

217

7,966

うち証券関連業務

前連結会計年度

1,040

0

1,040

当連結会計年度

1,211

1

1,212

うち代理業務

前連結会計年度

6,751

6,751

当連結会計年度

6,227

6,227

うち保護預り・貸金庫業務

前連結会計年度

317

317

当連結会計年度

301

301

うち保証業務

前連結会計年度

1,505

10

1,515

当連結会計年度

1,394

9

1,404

役務取引等費用

前連結会計年度

10,635

59

10,694

当連結会計年度

10,838

51

10,889

うち為替業務

前連結会計年度

1,230

43

1,274

当連結会計年度

1,240

37

1,277

 

(国内・海外別預金残高の状況)

○預金の種類別残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

預金合計

前連結会計年度

8,582,055

14,250

8,596,305

当連結会計年度

8,845,337

10,501

8,855,838

うち流動性預金

前連結会計年度

6,492,654

6,492,654

当連結会計年度

6,774,453

6,774,453

うち定期性預金

前連結会計年度

1,970,145

1,970,145

当連結会計年度

1,904,462

1,904,462

うちその他

前連結会計年度

119,255

14,250

133,505

当連結会計年度

166,421

10,501

176,922

譲渡性預金

前連結会計年度

74,818

74,818

当連結会計年度

75,996

75,996

 総合計

前連結会計年度

8,656,873

14,250

8,671,123

当連結会計年度

8,921,333

10,501

8,931,834

(注)1.流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金

2.定期性預金=定期預金+定期積金

 

(国内・海外別貸出金残高の状況)

○業種別貸出状況(末残・構成比)

業種別

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内

(除く特別国際金融取引勘定分)

6,518,080

100.00

6,659,161

100.00

製造業

355,204

5.45

372,012

5.59

農業,林業

30,529

0.47

28,997

0.43

漁業

1,322

0.02

1,460

0.02

鉱業,採石業,砂利採取業

3,645

0.06

3,380

0.05

建設業

206,596

3.17

192,191

2.89

電気・ガス・熱供給・水道業

89,327

1.37

91,722

1.38

情報通信業

34,819

0.53

37,724

0.57

運輸業,郵便業

161,339

2.48

183,190

2.75

卸売業,小売業

511,631

7.85

505,775

7.59

金融業,保険業

232,030

3.56

240,087

3.60

不動産業,物品賃貸業

636,064

9.76

616,929

9.26

各種サービス業

514,267

7.89

519,882

7.81

地方公共団体等

2,030,670

31.15

2,074,038

31.15

その他

1,710,630

26.24

1,791,768

26.91

特別国際金融取引勘定分

政府等

金融機関

その他

 合計

6,518,080

――

6,659,161

――

(注) 「国内」とは当行及び連結子会社であります。

 

(国内・海外別有価証券の状況)

○有価証券残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

国債

前連結会計年度

360,000

360,000

当連結会計年度

385,244

385,244

地方債

前連結会計年度

323,649

323,649

当連結会計年度

375,437

375,437

短期社債

前連結会計年度

1,999

1,999

当連結会計年度

1,999

1,999

社債

前連結会計年度

331,152

331,152

当連結会計年度

319,779

319,779

株式

前連結会計年度

140,660

140,660

当連結会計年度

135,960

135,960

その他の証券

前連結会計年度

73,714

33,929

107,643

当連結会計年度

60,038

18,953

78,991

合計

前連結会計年度

1,231,177

33,929

1,265,106

当連結会計年度

1,278,460

18,953

1,297,414

(注) 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。

 

(自己資本比率等の状況)

 自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。

 2020年3月末の自己資本比率は、貸出金の積上げに伴うリスク・アセット等の増加を主な要因として、連結ベースでは12.61%、単体ベースでは12.30%となりました。

 なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては基礎的内部格付手法を採用しております。

 

連結自己資本比率(国内基準)

 

 

(単位:億円、%)

 

2019年3月31日

2020年3月31日

1.連結自己資本比率(2/3)

12.89

12.61

2.連結における自己資本の額

3,563

3,554

3.リスク・アセットの額

27,637

28,179

4.連結総所要自己資本額

1,105

1,127

 

単体自己資本比率(国内基準)

 

 

(単位:億円、%)

 

2019年3月31日

2020年3月31日

1.単体自己資本比率(2/3)

12.57

12.30

2.単体における自己資本の額

3,398

3,387

3.リスク・アセットの額

27,026

27,535

4.単体総所要自己資本額

1,081

1,101

 

 

(資産の査定)

 資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。

 

1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権

 破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。

 

2.危険債権

 危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。

 

3.要管理債権

 要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。

 

4.正常債権

 正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。

 

資産の査定の額

債権の区分

2019年3月31日

2020年3月31日

金額(億円)

金額(億円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

244

243

危険債権

394

361

要管理債権

85

95

正常債権

67,057

68,428

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当行グループの当連結会計年度の経営成績は、経常収益は1,380億円と概ね横ばいを維持したものの、市況の悪化に伴う保有有価証券の売却損や減損などにより経常費用が増加し、経常利益は127億円、親会社株主に帰属する当期純利益は75億円と、それぞれ前年比70億円65億円の減益となりました。この主な要因分析等につきましては、当行グループの中核である当行単体の経営成績(以下に記載)のとおりであります。

銀行業(単体)

 当行単体の当事業年度の経営成績については、まず、収益の柱である資金運用収益が683億円と前年比26億円減少(△3.6%)しております。これは、貸出金の残高は堅調に伸長したものの、利回り低下が続き、貸出金利息が581億円と前年比18億円減少(△3.0%)したことや、国債の償還・売却などに伴い有価証券利息配当金が95億円と7億円減少(△7.4%)したことが主因となっています。このほか、役務取引等収益は、預り資産販売手数料の減少を主因として、271億円と前年比3億円減少(△1.2%)しましたが、有価証券売却・償還益が70億円と前年比22億円増加(45.9%)したことなどにより、全体の経常収益は、1,087億円と前年比2億円の減少(△0.2%)に留まりました。

 一方、経常費用は961億円と前年比64億円の増加(7.1%)となりました。これは、人員の自然減や幅広い物件費の削減などにより、営業経費が671億円と前年比17億円減少(△2.6%)したものの、当事業年度末にかけて、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による市況の悪化などにより、有価証券売却損・償却が109億円と前年比では82億円の増加(296.7%)となったことが主因であります。

 以上の結果、当事業年度の経常利益は126億円と前年比66億円減少(△34.5%)し、当期純利益は83億円と前年比53億円の減少(△38.9%)となりました。

 

リース業

 リース業につきましては、収益率の高いリース売上が206億円と前年比3億円増加(1.8%)したものの、割賦売上が76億円と前年比7億円減少(8.8%)したことにより、経常収益は284億円と前年比4億円減少1.6%)いたしました。この結果、経常利益は5億円と前年比1億円の減少16.1%)、当期純利益は3億円と前年比で微減に留まりました。

 

 当行グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであり、リスクが顕在化する蓋然性が高いと認識しているのは、足元の新型コロナウイルス感染症拡大に関するリスクやそれに起因する信用リスク、市場リスクなどで、その影響の長期化や回復の遅れなどによっては、信用コストの増加や保有有価証券の減損・評価損など、相当の影響を及ぼすものと認識しております。

 当行では、想定される具体的なリスクについて、機動的に(原則毎月)その発生の「影響度」と「蓋然性」を確認の上、その重要性を判定しており、早期予兆管理とコントロールするための施策を講じることに努めております。また、発生した場合には、迅速かつ適切な対応に努める所存であります。

 

 当連結会計年度(2019年度)を以て最終年度となる中期経営計画『共創』で掲げた、目標とする経営指標の達成状況は以下のとおりです。

 道内のお客さまを中心に積極的に資金ニーズにお応えし、貸出金が堅調に増加したことから、リスク・アセットが増加し自己資本比率は減少したものの、引続き十分な水準は維持しており、預貸金や自己資本比率の目標は達成いたしました。一方、収益性の目標につきましては、上記のとおり市況の悪化に伴う有価証券関係損益の減少などにより、経常利益、当期純利益は減少し、一人当たり生産性を含め、未達となりました。

 

(連結)

目標とする経営指標

2019年度実績(前年比)

目標達成状況

経常利益

127億円  (△70億円)

82.1%

親会社株主に帰属する当期純利益

75億円  (△65億円)

73.4%

自己資本比率

12.61%  (△0.28%)

達成

(単体)

目標とする経営指標

2019年度実績(前年比)

目標達成状況

経常利益

126億円  (△66億円)

84.1%

当期純利益 ①

83億円  (△53億円)

79.2%

一人あたり生産性(①÷年度末人員数)

3,003千円 (△1,746千円)

78.5%

自己資本比率

12.30%  (△0.27%)

達成

預金平均残高(譲渡性預金含む)

87,713億円  (2,707億円)

100.2%(達成)

貸出金平均残高

66,576億円  (3,457億円)

101.0%(達成)

 

 なお、2020年度からは「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする経営指標」に記載の目標を掲げており、目標達成に向けて、当行グループ一丸となって取り組んでまいります。

 

 

キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当行グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況並びに資本の財源及び資金の流動性につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローが1,063億円の収入(前年比905億円の収入増加)となりました。これは、法人・個人預金の堅調な増加や、中小企業等への資金支援を目的とした日本銀行からの借用金の増加もありますが、主因としては前年度に政府向けの貸出金1,000億円の支出増加があったことによる反動増であります。このほか、投資活動によるキャッシュ・フローは、525億円の支出(前年比2,497億円の支出増加)となりました。これは、有価証券の取得増加による支出の増加と売却・償還による収入の減少が主因です。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金及び自己株式の取得による支出のほか、劣後特約付借入金の返済(100億円)による支出等により、157億円の支出(前年比91億円の支出増加)となりました。

 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、1兆6,333億円と前連結会計年度に比べ380億円増加しており、資本の財源や資金の流動性は十分に維持されております。なお、当行グループの主な設備投資の内容については、「第3 設備の状況」に記載のとおりであり、設備投資の資金源は自己資金であります。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当行グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

(貸倒引当金)

 当行では、貸出金等の与信債権について資産の自己査定を実施し、自己査定結果による債務者区分に応じて貸倒引当金の計上を行っております。

・「正常先」及び「要注意先」に相当する債権については、主として今後1年間又は3年間の予想損失額を見込んで計上しており、予想損失額は、1年間又は3年間の貸倒実績を基礎とした貸倒実績率の過去の一定期間における平均値に基づき損失率を求め、これに将来見込み等の必要な修正を加えて算定しております。

・「破綻懸念先」に相当する債権については、債権額から担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除した残額に対して、主として今後3年間の予想損失額を見込んで計上しており、予想損失額は、3年間の貸倒実績を基礎とした貸倒実績率の過去の一定期間における平均値に基づき損失率を求め、これに将来見込み等の必要な修正を加えて算定しております。

・「破綻先」及び「実質破綻先」に相当する債権については、債権額から担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除し、その残額を計上しております。

 その他の連結子会社の貸倒引当金は一般債権については過去の貸倒実績率等を勘案して必要と認めた額を、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額をそれぞれ計上しております。

 ただし、経済環境の大幅な変化等により債務者の区分や担保の処分可能見込額等が変動する場合には、将来当行グループの貸倒引当金が増減する可能性があります。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。