第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当行及び当行の連結子会社(以下「当行グループ」という。)が判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 北洋銀行グループは、厳しさを増している経営環境下において、職員一人ひとりが果たすべき役割とそれを通じて北海道の未来に貢献するという使命を明確にするため、2020年3月、新たにグループとしての統一した経営理念を策定しました。また、その実現のために4つの具体的な行動規範を定めました。

<経営理念>

 「お客さま本位を徹底し、多様な課題の解決に取り組み、北海道の明日(あす)をきりひらく」

<行動規範>

 ① コンプライアンス・社会的責任を常に意識し、誠実に向き合う

 ② お客さまからの「ありがとう」を追求する

 ③ 職員一人ひとりを尊重し、チームワークを最大化する

 ④ 変化を恐れず、自ら考え挑戦する

 

 この経営理念及び行動規範に基づき、当行グループは、お客さまの信頼の下にあることを意識し、お客さま・地域の多様化するニーズや課題に最善の提案を持って応えるとともに、こうした一つひとつの取組みを通じて、北海道の持続可能な未来のために、自ら困難に立ち向かってまいります。

 

(2)経営戦略

 当行は、新たな経営理念のもと、中期経営計画「『共創の深化』~お客さま・地域から最も信頼されるパートナーを目指して~」(2020年4月~2023年3月)をスタートさせており、目指すべき姿として次の4点を掲げております。

 ① お客さま本位の徹底と事業性理解の取組みによりシェアアップ

 ② コンサルティングの強化による法人及び個人役務収益の増強

 ③ 高度人財の育成

 ④ 利回り低下による収益減少を効率的アプローチによる収益拡大とコスト削減でカバーし筋肉質な組織へ

 

 これらを着実に実践していくことで、お客さまの満足や価値の最大化を図り、当行グループの収益力の向上につなげ、最終的には北海道の持続可能性に貢献していくことを経営戦略の方向性としております。

 

(3)目標とする経営指標

 中期経営計画『共創の深化』では、以下の指標を目標として掲げ、各種施策に取り組んでおります。収益性や健全性、効率性などの持続可能性に重要と考えられる指標を掲げているほか、今後のマーケット縮小を見据え、ボリュームを単に追うのではなく、道内マーケットに対するシェアを維持・拡大させていくことが必要不可欠と考え、「道内貸出シェア」のアップを独自指標として掲げております。

 

目標とする経営指標

2022年度(計画)

3年間増減

経常利益              (連結)

158億円

31億円

親会社株主に帰属する当期純利益   (連結)

105億円

30億円

自己資本比率            (連結)

12%程度

△0.61%程度

貸出金平均残高           (単体)

7兆円

0.4兆円

一人当たり生産性          (単体)

4.2百万円

1.2百万円

 

 

長期的に目指す経営指標

2022年度(計画)

3年間増減

長期目標

ROE            (連結)

2%程度

0.16%程度

5%以上

コアOHR          (単体)

83%程度

2.5%程度

70%以下

道内貸出シェア       (単体)

33.6%

0.7%

34.7%

注)1.一人当たり生産性=当期純利益÷年度末人員数

2.ROE=親会社株主に帰属する当期純利益÷{(期首自己資本+期末自己資本)÷2}

3.コアOHR=経費÷コア業務粗利益

4.道内貸出シェア=地公体等向け貸出を除く道内の貸出残高(北海道財務局「金融月報」の各月末残高を足し12で除した年度のみなし平均残高)に占める当行のシェア

 ※2020年度初めより政府施策の実質無利子・無担保融資の取扱いが先行した政府系金融機関の大幅な貸出増加の影響から、計画が実態と乖離したことを補正するため、政府系金融機関を除いた道内貸出のシェア目標へ修正

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

 当行が営業基盤とする北海道経済は、新型コロナウイルス感染症の変異株出現による社会的自粛の継続や資材・資源価格高騰などから引き続き厳しい状況が続いております。

 また、少子高齢化を伴う人口減少の加速、後継者不在による事業所数の減少などにより、マーケットは中長期的な縮小が見込まれているほか、金融業界を取り巻く環境においても、米国の政策金利の引上げや日本国内における超低金利政策の長期化、デジタル化の急速な進展やそれらに伴う異業種の参入、CO₂排出量削減をはじめとする環境課題への対応など、これまで以上に厳しい経営環境が続くものと認識しております。

 このような環境のなか、当行としては、経営理念・行動規範の更なる徹底が必要であること、既存金融サービスでの差別化が難しくなっていることから新たなビジネスモデルの構築が必要であること、お客さま本位の商品・サービスを提案するための高度専門人財が不可欠であること、サービス・業務のデジタル化による生産性向上が今まで以上に必要であることなどを課題として認識しております。

 今年度は現中期経営計画『共創の深化』の最終年度であり、当行が掲げた経営理念・行動規範の真の実践を目指すとともに2023年1月に迎えるTSUBASA基幹系共同化システムへの確実な移行を2022年度の最重要テーマと位置づけております。また経営計画の基本方針を以下の通り定め、それぞれの戦略を着実に実践し、当行銀行グループの企業価値の向上を図ってまいります。

 

① お客さまの真のニーズ基づくコンサルティング営業の徹底

 貸出・預金に付随する高度な金融サービスを提供することで顧客価値を高め、お客さまからの支持を得ること。グループ会社である「北海道共創パートナーズ」「北洋証券」の機能を強化し、グループ全体でお客さまの真のニーズ・課題に応えること。

② 将来を見据えた高度専門人財の育成・採用

 高度専門人財を確保するために長期的な人財育成と中途採用の拡大に取り組むこと。

③ お客さま利便性確保と生産性向上の両立

 お客さまの利便性を最大限確保しつつ、店舗・ATMの効率的運営に取り組むこと。

④ デジタルサービスの浸透とシステム移行後のDX推進の加速

 既存デジタルサービスの浸透に重点を置き、システム移行後に向けたデジタルサービスの開発・準備を行うこと。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、主に下記の(1)~(5)のとおりであります。

 これらのリスクが顕在化する可能性について、特にその蓋然性が高いと認識しているのは、足元の新型コロナウイルス感染症拡大に関するリスクやそれに起因する信用リスク、市場リスクなどであり、その影響の長期化や回復の遅れなどによっては、信用コストの増加や保有有価証券の減損・評価損など、当行及び当行グループ(以下、本項では「当行」という。)の経営成績等に相当の影響を及ぼすものと認識しております。

 当行では、想定される具体的なリスクについて、機動的に(原則毎月)その発生の「影響度」と「蓋然性」を確認の上、その重要性を判定しており、早期予兆管理とコントロールするための施策を講じることに努めております。また、発生した場合には、迅速かつ適切な対応に努める所存であります。

<リスク認識のイメージ図>

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 なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行が判断したものです。

 

(1)信用リスク

① 不良債権の状況

 当行の当連結会計年度末における銀行法及び金融機能の再生のための緊急措置に関する法律に基づく債権額(破産更生債権及びこれらに準ずる債権、危険債権、要管理債権)は796億円です。それらは当行の内部基準に照らし判定を行ったものであり、当連結会計年度末現在において償却・引当処理を実施しております。

 銀行法及び金融機能の再生のための緊急措置に関する法律に基づく債権額の貸出金に対する比率は低位な水準にありますが、今後の新型コロナウイルス感染症拡大や資源・資材の高騰に伴う北海道の景気動向、融資先の経営状況、不動産価格及び株価の変動等によっては、当行の不良債権及び貸倒償却引当費用が増加し、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

2021年3月期

2022年3月期

銀行法及び金融機能の再生のための緊急措置に関する法律に基づく債権額

737億円

796億円

与信額に占める割合

0.96%

1.04%

 

 当行では、日常のお客さまとの対話などを通じて、事業内容の変化をその都度把握し、売上・利益の縮小や資金繰りに問題を抱えるお客さまに対して、経営改善支援等のソリューション提供による課題解決に取組むことなどにより、不良債権の増加を抑制する対応を行っております。

② 特定の業種等への与信集中に係るリスク

 当行の業種別貸出状況では、卸売業・小売業、不動産業・物品賃貸業及び地方公共団体に対する貸出金の構成比が比較的高く、それらの業種の経営環境等に変化が生じた場合には、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 当行では、特定業種への過度な与信集中を回避するために、与信取引の大口集中排除・小口分散化を基本にポートフォリオのコントロールを行っております。業種全体の悪化が懸念されるような注意を要する業種については、定期的に分析を行い、状況に応じた管理施策を導入し対応しております。

③ 新型コロナウイルス感染症拡大に関するリスク

 世界的に新型コロナウイルス感染症の影響が続いている中、外国人旅行者の激減や個人消費者の外出自粛などにより、北海道でも観光・飲食業を中心に幅広い業種で、売上減少や資金繰り悪化等の影響が及んでおり、この影響の長期化や回復の遅れなどにより、取引先企業の倒産・廃業等が発生し、信用コストが増加する可能性があります。

 当行は、地域金融機関として、緊急時におけるお客さまの資金ニーズ等にきめ細かく対応し、柔軟かつ迅速な支援の徹底により、企業の倒産等を抑えることなどを通じて、信用コスト増加の抑制と適宜適切な管理に努めております。

 

(2)自己資本比率が低下するリスク

 当行は、自己資本比率規制における国内基準行であり、連結自己資本比率及び単体自己資本比率について4%以上の水準を確保することが求められております。

 そのいずれかが4%を下回った場合は、金融庁長官から、その水準如何によって、改善計画の提出及びその実行の命令、自己資本の充実に資する措置に係る命令、業務の全部又は一部の停止の命令等の措置を受けることとなりますが、直近3年間の推移では、連結・単体ともに12%以上を維持しており、現状4%を下回る蓋然性は高くないものと認識しております。

 

自己資本比率

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

連 結

12.89%

12.61%

12.41%

12.53%

単 体

12.57%

12.30%

12.07%

12.17%

 

 当行の自己資本比率にマイナスに影響する主な要因は以下のとおりです。

・有価証券ポートフォリオの価値の低下

・債務者と株式・債券の発行体に対する内部格付に応じて生じるリスク・アセット及び期待損失の増加

・繰延税金資産の自己資本への算入制限が課せられた場合の自己資本の減少

・繰延税金資産の回収可能性判断に基づく繰延税金資産の取崩しによる自己資本の減少

・債務者の信用力の悪化や不良債権の処分に際して生じうる与信関係費用の増加

・銀行の自己資本比率の基準及び算定方法の変更

・為替レートの不利益な変動

・本項記載のその他の不利益な展開等

 当行は、様々なリスク事象によるストレスが加わった場合にも、十分な自己資本の維持が可能かどうかについて、年に2回「統合ストレステスト」を実施しており、資本の十分性について定点的に検証しております。

 

(3)業務に伴うリスク

① 市場リスク

 当行では有価証券などの市場取引及び投資活動を行っております。したがいまして、当行の業績及び財政状態は、これらの活動に伴うリスク(金利、為替レート、株価及び債券相場の変動等)にさらされております。例えば、金利が上昇した場合、当行の保有する国債をはじめとする債券ポートフォリオの価値に悪影響を及ぼします。また保有している株式の価格が下落した場合には減損又は評価損が発生することにより、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 流動性リスク

 資金繰りに関して、内外の経済情勢や市場環境等の変化、当行格付の低下及びその他の何らかの理由によって当行の信用力が低下することなどにより、必要な資金が確保できなくなる場合や、通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされたり調達が困難となったりすることで損失を被る可能性があります。また債券などの金融商品の売買において、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることで損失を被る可能性があります。

 例えば、2008年のリーマン・ショック時には保有している金融資産を適正な価格で現金化できない、「市場流動性が枯渇」した状況が発生しました。著しく不利な価格での取引を余儀なくされた場合、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 事務リスク

 当行では、各種取引に伴う事務処理について、規程等に則った適宜適切な処理を徹底しておりますが、当行役職員や外部委託先の人為的ミスなどにより事故が生じ、金融資産の喪失や原状回復等に係る対応費用などの発生及び社会的信用の失墜などにより、不測の損害を被る可能性があります。

④ システムリスク

 コンピュータ機器や通信回線の故障、プログラムの不具合などによるコンピュータシステムの停止又は誤作動や、コンピュータの不正使用又は外部からのサイバー攻撃などによる情報の破壊や流出が発生した場合、決済機能やサービス業務の停止、社会的信用の失墜などにより、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。当行では、コンピュータ機器や通信回線の二重化、サイバー攻撃などの探知システムの拡充を図っており、2023年1月予定の基幹系システム刷新においては、メインシステムに加え、バックアップシステムの更なる強化を手掛けております。

⑤ 法務リスク

 当行役職員の法令等違反に起因した多大な損失の発生や当行への訴訟の提起等により信用力の低下等が生じた場合には、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。当行ではコンプライアンス(法令等遵守)を経営の最重要課題のひとつと位置付け、法令等遵守態勢の充実・強化に取組んでおります。

⑥ 災害等の発生により業務に支障を来たすリスク

 当行が保有する店舗、事務所、電算センター等の施設が、地震等の自然災害の発生、停電等の社会インフラ障害及び犯罪、物理的テロ等の被害を受けることにより、当行の業務運営に支障を来たし、業績及び財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 風評リスク

 当行及び銀行業界に対するネガティブな報道や悪質な風評等により、それが事実であるか否かにかかわらず、流動性リスクを誘発することなどにより、当行の業績や財務内容、株価等に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 情報漏洩に関するリスク

 当行役職員及び外部委託先の人為的ミス・事故等や外部者の不正アクセス等により、お客さまに関する情報が外部に漏洩した場合、お客さまからの損害賠償請求や社会的信用の失墜などにより、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。当行では、グループ会社情報管理に関する基本方針・取扱規程及び体制を整備し、各部署への「お客さま情報管理責任者」、「お客さま情報管理者」設置のほか、職員教育、セキュリティ対策といった情報漏洩防止策を講じております。

⑨ ビジネス戦略が奏功しないリスク

 当行では収益力増強のため様々なビジネス戦略を実施していますが、これら戦略が功を奏さないか、当初想定していた結果をもたらさない可能性があります。戦略が奏功しない例としては既存の貸出についての利鞘拡大が進まないこと、手数料収入の増大が期待どおりとならないこと、経費削減等の効率化を図る戦略が期待どおりに進まないこと、などが挙げられます。

⑩ 業務の外部委託に伴うリスク

 当行は、様々な業務を外部委託するにあたり、業務委託を行うことの妥当性検証や委託先の情報管理態勢の確認等により、委託先の選定を適切に行うよう努めておりますが、委託先において重要な業務の遂行に支障を来たす事態が発生した場合、当行の業務運営に支障を来たし、業績及び財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)金融環境等に係るリスク

① 競争の激化

 近年、日本の金融制度は大幅に規制が緩和されてきており、これに伴い競争が激化してきております。当行がこうした競争的な事業環境において競争優位を得られない場合、当行の事業、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② 規制変更のリスク

 当行は現時点の規制に従って、また規制上のリスクを伴って業務を遂行しております。将来における法律、規則、政策、実務慣行、解釈、財政及びその他の施策の変更並びにそれらによって発生する事態が、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 地域経済の動向

 当行は、北海道を主要な営業基盤としておりますが、インバウンドや公共事業の大幅な縮小等により地域経済が想定以上に悪化した場合は、収益基盤の拡大が困難となるほか、信用リスクの増加などにより、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。当行では、事業性理解や経営改善支援など、道内企業の価値向上に向けた取組みを通じて、地域経済の持続可能性に貢献すべく努めております。

 

(5)その他

① 格付低下のリスク

 格付機関が当行の格付を引下げた場合、当行のマーケット部門は、取引において不利な条件を承諾せざるを得なくなったり、又は一定の取引を行うことができなくなり、資本・資金調達に悪影響を及ぼす可能性があります。このような事態が生じた場合には、当行のマーケット部門及びその他業務の収益性に悪影響を与え、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 退職給付債務に関するリスク

 当行の年金資産の時価が下落した場合、年金資産の運用利回りが低下した場合、予定給付債務を計算する前提となる保険数理上の前提・仮定に変更があった場合、又は退職給付に係る会計基準が改正された場合には、損失が発生する可能性があります。また、年金制度の変更により未認識の過去勤務費用が発生する可能性があります。金利環境の変動その他の要因も年金の未積立債務及び年間積立額にマイナスの影響を与える可能性があります。これらの結果、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 固定資産の減損会計に関するリスク

 固定資産の減損に係る会計基準及び適用指針を適用し、所有する固定資産に損失が発生した場合には、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 会計制度変更に伴うリスク

 現時点で将来の会計制度変更について影響を測定することは困難ですが、会計制度の変更内容によってはコストの増加につながり、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 財務報告に係る内部統制に関するリスク

 当行は、金融商品取引法に基づき、財務報告に係る内部統制の有効性を評価した「内部統制報告書」の提出、及びその評価内容について監査法人の監査を受けることが求められており、財務報告に係る内部統制の整備・運用を行い有効性を評価する過程で発見された事項は、速やかに改善するよう努めております。

 しかしながら、改善が不十分な場合や、開示すべき事項に重大な不備があると監査法人が評価するような場合には、当局による監督指導や社会的信用の失墜により、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 新型コロナウイルス感染症などの疫病発生による業務継続に関するリスク

 事前に疫病発生の影響を測定することは困難ですが、社会的混乱により当行の業務運営に支障が生じ、業績及び財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。当行では業務継続計画(BCP)や「緊急時対応要領」、「新型コロナウイルスへの対応冊子」を策定のうえ、様々な緊急時の訓練を定期的に実施しています。また、職員の出勤前・出勤時の健康管理チェックを行い体調不良者は自宅待機を徹底、窓口等における飛沫防止のパーテーションの設置など、感染予防・感染拡大防止のための対策を講じています。

⑦ 気候変動リスク

 地球温暖化の進行やそれに伴う異常気象等による自然災害の急増など、気候変動リスクがもたらす被害は年々拡大しており、こうした被害の状況によっては、当行の業務運営への影響に加え、当行取引先の事業活動や業況の悪化等による信用リスクの増加などにより、当行の業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。当行では気候変動問題への対応を進めるため、2021年5月にTCFD(※)提言への賛同を表明しており、当行における気候関連リスク・機会の特定・評価やリスク管理への反映など具体的な取組みを進めております。

(※)TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)

Task Force on Climate-related Financial Disclosures の略。2015年12月に金融安定理事会(FSB)により設立された、気候変動リスク・機会の情報開示を推奨する国際的な支援組織。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度におけるわが国経済は、持直しの動きが続いているものの、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が残るなかで、一部に弱さが見られました。需要項目別では、個人消費は、感染症の再拡大に伴って、このところ持直しの動きに足踏みが見られます。設備投資は、ソフトウエア投資の加速や企業収益の回復から、持直しの動きとなっています。輸出は、おおむね横ばい圏内で推移しました。

 金融面では、無担保コールレートはマイナス金利で推移しました。10年国債新発債利回りは、足元では0.2%台まで上昇しました。対ドル円相場は、3月上旬まで110円台半ばで推移しましたが、年度末にかけ120円台まで円安が進みました。

 次に北海道経済を見ますと、新型コロナウイルス感染症の影響から下押し圧力が強まり、持直しの動きが一服しています。需要項目別では、個人消費は、感染再拡大に伴いサービス消費を中心に下押し圧力が強まり、持直しの動きに弱さが見られます。設備投資は、緩やかに持直しています。公共投資は、高水準ながらも、弱めの動きとなっています。観光関連は、感染再拡大により厳しい状況が続いています。

 このような金融経済環境のもと、当連結会計年度における当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおり、2021年10月1日より割賦販売取引の売上高及び売上原価の計上基準を変更しており、前連結会計年度については遡及適用後の数値を記載しております。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

経営成績の状況(連結)

 当連結会計年度の経営成績、損益の状況につきましては、中核となる当行の経営成績を主な要因として、経常収益が1,244億円と前年比38億円減少となりました。経常費用は1,052億円と前年比72億円減少となりました。その結果、経常利益は192億円と前年比34億円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益は117億円と前年比23億円増加となりました。

 

<主な損益項目の分析>

 

 

前連結会計年度

(億円)

当連結会計年度

(億円)

増減

(億円)

連結コア粗利益

860

888

28

 

資金利益

647

678

30

 

役務取引等利益

166

162

△3

 

その他

46

47

1

営業経費

683

640

△43

その他経常損益等

△19

△55

△36

 

貸倒償却引当費用

85

34

△50

 

有価証券関係損益

57

△29

△87

 

その他

8

9

0

経常利益

157

192

34

法人税等調整額

△19

△3

15

親会社株主に帰属する当期純利益

94

117

23

 

 

 

 

 

連結コア業務純益

181

239

57

(注)1.連結コア粗利益=[資金運用収益-(資金調達費用-金銭の信託運用見合費用)]+[役務取引等収益-役務取引等費用]+[(その他業務収益-その他業務費用)-国債等債券関係損益]

2.連結コア業務純益=連結コア粗利益-経費(除く臨時処理分)

 

 なお、セグメントごとの経営成績につきましては、以下のとおりであります。

銀行業(単体)

 当事業年度の経営成績につきましては、経常収益は1,008億円と前年比31億円減少となりました。このうち資金運用収益は、有価証券利息配当金や預け金利息が増加し702億円と前年比28億円増加したものの、有価証券売却益は前年度大きく計上した株式等売却益の反動減などにより14億円と前年比52億円減少となりました。

 経常費用は、829億円と前年比69億円減少となりました。このうち営業経費は業務委託費を中心とした幅広い項目にわたる物件費の削減などにより606億円と前年比45億円減少となり、貸倒引当金繰入額につきましては、31億円と前年比45億円減少となりました。

 その結果、当事業年度の経常利益は178億円と前年比37億円の増益、当期純利益も110億円と前年比22億円の増益となりました。

リース業

 リース業の経営成績につきましては、リース売上の減少により経常収益が218億円と前年比4億円減少となりました。この結果、経常利益は7億円、当期純利益は4億円と共に前年比で微増となりました。

 

(営業施策)

 当行は、経営理念に掲げている「お客さま本位を徹底」した、深度あるコンサルティング営業を中心に、お客さま・地域の多様化するニーズや課題に沿った最適なサービスやソリューションの提供を通じて、多様な課題の解決に積極的に取り組んでおります。2021年度は、コロナ禍での対応のほか、お客さまの関心が高まっているSDGsへの対応など環境変化に応じたサポートに取り組みました。

 

イ 個人のお客さまに向けた取組み

 多様な働き方やライフスタイルなどのニーズに対応するためローン商品の拡充を行っております。住宅ローンでは子育て世代への産休・育休サポートサービス、ダイバーシティに対応した事実婚・同性パートナー向けプラン、地域活性化も見据えたテレワーク・移住者を促進するプラン、リノベーション需要の高まりに応えたプラン、道外居住者向けセカンドハウスプランなど地域のSDGsにも貢献する商品の取り扱いを行っております。無担保ローンでは車・教育・リフォームといった主力商品の申込・契約が来店不要となっており、いつでもお手続きが出来ることでお客さまの利便性向上に努めております。

 多様な資産運用ニーズに沿った商品を提案するため証券子会社である「北洋証券株式会社」との連携を一層強化しており、銀行単体では難しいより付加価値の高い商品・サービスの提案を実施しております。

 今後も、お客さまのニーズや利便性向上に繋がる商品・サービスをデジタル技術などを活用して提供してまいります。

ロ 法人のお客さまに向けた取組み

 長引くコロナ禍で影響を受けたお客さまへの円滑な資金支援をはじめ、銀行と法人コンサルティング子会社である「株式会社北海道共創パートナーズ」との連携による人材紹介、M&A支援、事業承継ファンドによる出資支援、新分野展開・業態転換・業種転換などの事業再構築に向けた支援など、お客さまのニーズ・課題解決に向けた取り組みを行っております。また、本業支援の一環では、首都圏のスーパーや百貨店との販路拡大サポートとしてオンラインによる個別商談を実施いたしました。昨今、関心が高まっているSDGsへの取組みにも力を入れ、お客さまの企業価値向上に繋がるサポートも展開中です。SDGsの理解・取組方法に課題を抱えているお客さまに対してSDGs宣言をサポートする取組みや脱炭素への取組みに対する資金支援としてほくようサステナブルローンの取り扱いを開始いたしました。お客さま自身の脱炭素の見える化支援やフードロス削減に向けた支援など持続可能な社会実現に向けたビジネスマッチング支援も展開しております。

ハ 地域の活性化に向けた取組み

 コロナ禍により影響を受け、従業員の雇用維持に問題を抱える産業と人手不足に悩む産業において、産業間における労働力を融通し合い雇用維持と人手不足の双方の課題の同時解決を目的として産業間の人材マッチング事業を行っております。本事業は当行・日本政策金融公庫・北海道経済産業局・一般財団法人産業雇用安定センターと連携しマッチングを実施し、2021年度は延べ24社(送出側9社、受入側15社)15組のマッチング交渉を行い、2組(5名)が成約しています(2022年3月末時点)。

 また、当行と業務提携しているWolt Japan株式会社と帯広商工会議所のマッチングから帯広市内の飲食店支援のキャンペーンに繋がっており、地域活性化に貢献する取組みを行っております。

 

ニ その他の取組み

 地銀最大の規模となる「TSUBASAアライアンス(注)」による協業を強化しており、スケールメリットを活かした金融サービスの向上や、新ビジネスの創出、業務共同化による効率化を進めております。連携施策の一層の効率化・高度化を目的に、2020年7月、共同出資により「TSUBASAアライアンス株式会社」を設立し、AML(Anti-Money-Laundering)センターに次ぐ新たな組織として2021年10月に事業戦略部を設置しております。DXや人財育成などの各行共通する重要課題に対し、各行の知見を集約しながら共同化や集約化に向けた企画・提言を進めてまいります。このほか、将来のシステムコスト削減や事務効率化を実現するため、TSUBASA基幹系システムへの共同化を控えており、スムーズな移行に向け万全の準備を進めております。引き続き連携の幅を拡大させ、経営統合に匹敵する効果を追求してまいります。

(注)TSUBASAアライアンス

千葉銀行、第四北越銀行、中国銀行、伊予銀行、東邦銀行、武蔵野銀行、滋賀銀行、琉球銀行、群馬銀行及び当行の10行が参加する地銀広域連携の枠組みです。

 

(サステナビリティへの取組み)

 当行グループは2021年5月、持続可能な地域社会・環境の実現に対する社会的な意識の高まりを受け、CSR基本方針を発展的に見直し、新たに「サステナビリティ方針」を策定しました。「経営理念」と「行動規範」に基づく企業活動を通じて、当行グループを支えていただいている全てのステークホルダーと地域社会・環境の持続的発展に貢献するとともに、当行グループの中長期的な企業価値の向上、持続的経営の実現に努めていきます。本方針のもと、環境・社会貢献・ガバナンスに係る「ESG取組方針」、「お客さまとの共通価値の創造」「環境保全」「医療福祉」「教育文化」「ダイバーシティ」の5項目から成る「SDGsに係る重点取組テーマ」を掲げ、地域社会の活性化と持続的発展に向けさまざまな活動に取り組んでおります。また、本方針の策定と併せ「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同を表明いたしました。引き続き、本提言で推奨される気候関連財務情報開示と脱炭素社会の実現に積極的に取り組んでいきます。

 「SDGsに係る重点取組テーマ」のうち、「お客さまとの共通価値の創造」につきましては、事業性理解を通してお客さまと経営課題を共有したうえで、その解決に向け、融資や各種ファンドによる資金面のご支援はもとより外部専門機関も活用するなど、金融・非金融両面から支援しています。

 2021年5月より、取引先企業のSDGsへの取組み支援を目的として、当行とお取引のある法人のお客さま向けに「SDGs宣言サポート」の取扱いを開始し、初年度は266件のお申し込みをいただきました。また、同年9月、法人のお客さまの「SDGs」や「脱炭素」への取組みに対する支援のため、「ほくようサステナブルローン」としてグリーンローン(以下GL)とサステナビリティ・リンク・ローン(以下SLL)の取扱いを開始しました。GLは、資金使途が環境問題への取組みを目的とするプロジェクトに限定され、SLLは、お客さまが設定した野心的な持続可能な経営目標(SPTs)の達成状況に応じて金利等の融資条件が連動するものです。同じく3月にはSLLフレームワーク型を新たに導入しました。従来のSLLに比べ、お申込金額の下限を低く設定するなど、中小事業者がより利用しやすい商品設計としております。さらには、企業経営者向けに脱炭素経営の具体的な取り組みや進め方について解説する「脱炭素経営WEBセミナー」を開催し、約280名のご参加をいただきました。

 「環境保全」につきましては、北海道の生物多様性保全を目的として2010年に「ほっくー基金」を設立し、道内の希少種保護や生息環境整備などに取組むさまざまな団体を助成金により幅広く支援しています。基金設立以来、7,390万円(延べ123先)を助成しました(2022年3月末時点)。尚、「ほっくー基金」の主な拠出原資を「ほっくー定期預金」から、2023年度助成分より、スマートフォンアプリ「ほくようスマート通帳」による通帳デジタル化に伴う紙通帳の印刷コスト相当額と、ほっくーの「LINEスタンプ」の販売収益に変更します。今後も、お客さまのニーズや社会情勢等を見極めながら、北海道の生物多様性保全に貢献してまいります。その他、地球温暖化防止の観点から二酸化炭素など温室効果ガスの削減に取組むとともに、環境に配慮した取組みを行う企業をサポートする「SDGs(エコ)私募債」や地域ESG融資促進利子補給制度を取り扱っております。

 「医療福祉」につきましては、地域医療支援の取組みとして、地元大学との連携による道民医療講座WEBセミナー(YouTube配信)の開催や行員による企業団体献血への協力を推奨しております。また、新型コロナウィルス感染症拡大防止の最前線でご尽力いただいている道内医療従事者を支援するSDGs(医療応援)私募債を取り扱っております。2021年度は「エールを北の医療へ!」を通じて590万円の寄付金を贈呈し、医療用資機材の整備等に活用いただきました。

 

 「教育文化」につきましては、児童・生徒の銀行営業店見学受入れや資産形成層のお客さまを対象としたセミナーの開催など金融教育に継続して取り組んでおります。また、2021年10月より、発行金額の一部について小学生向けのSDGs教育教材制作に充当するSDGs(教育)私募債の取り扱いを開始しました。2021年度は楽しみながらSDGsについて学ぶことのできる「SDGsをさがせ!」を制作し、北海道教育委員会様にもご協力をいただきながら、SDGsの普及促進に取り組んでおります。2022年4月からは、成年年齢が18歳に引き下げられたことや高校の学習指導要領に「資産形成」が加わったことなどから金融教育に対する地域金融機関の役割も一層高まっていると捉え、「ほくよう金融教室」プロジェクトとして道内大学生向け講義や高校教員を対象としたセミナーの開催などに取り組んでおります。また、パラスポーツ支援の取組みとして、SDGs(パラスポーツ応援)私募債を取り扱っております。お客さまが私募債を発行される際に、発行金額の0.2%相当額を当行が「ほっくー障がい者スポーツ基金」へ拠出し、道内のパラスポーツに取り組む選手や団体等へ寄付するものです。2021年度は、7先へ総額140万円の寄付金を贈呈しました。

 芸術・文化の取組みとしては、札幌交響楽団によるクラシックコンサートを開催し、これまでに延べ約34,160名のお客さまをご招待しております。

 「ダイバーシティ」につきましては、「コース別人事」「勤務地変更制度」「夫婦帯同転勤制度」などワークライフバランスの実現等、全ての人財が能力を最大限発揮できる多様な働き方を提供し、職員一人ひとりが働きがいを感じられる組織づくりに取り組んでおります。また、女性職員が能力をさらに発揮できるようキャリア形成支援を目的とした研修を継続的に実施し、上位職への登用を促進しております。これらの実績が評価され、「子育てサポート企業(プラチナくるみん)」の認定(2018年)や、女性活躍支援法に基づく「えるぼし」3段階目(最高位)の認定(2016年)を受けております。

 2022年4月には当行が参加している「TSUBASAアライアンス」において「TSUBASAダイバーシティ&インクルージョン宣言」を共同で制定いたしました。各行の相互認識と連携のもとダイバーシティ&インクルージョン推進に率先して取り組み、豊かな地域づくりに貢献してまいります。

 今後もグループ一体となって、地域の持続的成長支援と社会的課題の解決に取り組み、国際連合が提唱するSDGsの達成に貢献してまいります。

 

財政状態の状況(連結)

(主要勘定残高)

 2022年3月末の総資産は、13兆5,438億円と前年比1兆6,862億円増加(14.2%)いたしました。貸出金は、7兆3,618億円と前年比55億円減少(△0.0%)いたしました。有価証券は、1兆4,839億円と前年比212億円減少(△1.4%)いたしました。

 預金・譲渡性預金は、10兆6,632億円と前年比6,911億円増加(6.9%)いたしました。

 純資産は、4,210億円と前年比195億円減少(△4.4%)いたしました。

 

2021年3月末

(億円)

2022年3月末

(億円)

増減

(億円)

総資産

118,575

135,438

16,862

貸出金

73,674

73,618

△55

有価証券

15,052

14,839

△212

預金・譲渡性預金

99,720

106,632

6,911

純資産

4,406

4,210

△195

 

 

(銀行法及び金融機能の再生のための緊急措置に関する法律に基づく債権)

 2022年3月末の銀行法及び金融機能の再生のための緊急措置に関する法律に基づく債権は、796億円と前年比58億円増加いたしました。

 また、債権が与信額に占める割合は、1.04%と前年比0.08ポイント上昇いたしました。

 

2021年3月末

(億円)

2022年3月末

(億円)

増減

(億円)

 

 

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

279

302

22

 

 

危険債権

332

353

21

 

 

要管理債権

126

140

14

 

 

三月以上延滞債権

2

3

0

 

 

貸出条件緩和債権

123

137

13

合計

737

796

58

(与信額に占める割合)

(0.96%)

(1.04%)

(0.08%)

(注)「銀行法施行規則等の一部を改正する内閣府令」(2020年1月24日 内閣府令第3号)が2022年3月31日から施行されたことに伴い、銀行法の「リスク管理債権」の区分等を、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律に基づく開示債権の区分等に合わせて表示しております。

 

(有価証券の評価損益)

 2022年3月末の有価証券の評価損益は、849億円の評価益となり、前年比381億円減少いたしました。内訳としては、株式の評価益が977億円と前年比262億円減少、債券の評価損が103億円と同119億円の減少、その他は23億円の評価損となり同43百万円増加いたしました。

 

 

2021年3月末

(億円)

2022年3月末

(億円)

増減

(億円)

その他有価証券

1,231

849

△381

 

株式

1,239

977

△262

 

債券

15

△103

△119

 

その他

△23

△23

0

 

 

 

 

 

日経平均株価(円)

29,178.80

27,821.43

△1,357.37

長期国債利回(%)

0.120

0.210

0.090

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度に比べ1兆7,160億円増加し4兆3,115億円となりました。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、預金及び借用金の増加等により1兆7,361億円の収入(前連結会計年度は1兆1,660億の収入)となりました。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出等により161億円の支出(前連結会計年度は1,716億の支出)となりました。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いによる支出等により40億円の支出(前連結会計年度は322億の支出)となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 「生産、受注及び販売の実績」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。

 

(国内・海外別収支)

 国内業務部門では、資金運用収支が預け金利息の増加及び借入金利息の減少等を主因として前連結会計年度比28億78百万円増加の672億66百万円、役務取引等収支が同3億56百万円減少の161億20百万円、その他業務収支が国債等債券売却損の減少等を主因として同微増し29億28百万円となりました。

 国際業務部門では、資金運用収支が有価証券利息配当金の増加等を主因として前連結会計年度比1億63百万円増加の5億59百万円、役務取引等収支が同10百万円減少の1億27百万円、その他業務収支が国債等債券売却損の増加等を主因として同4億89百万円減少の10億3百万円となりました。

 この結果、合計では、資金運用収支が前連結会計年度比30億40百万円増加の678億25百万円、役務取引等収支が同3億66百万円減少の162億48百万円、その他業務収支が同4億89百万円減少の39億32百万円となり、収支合算では同21億85百万円増加の880億6百万円となりました。

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額

(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

資金運用収支

前連結会計年度

64,388

396

64,785

当連結会計年度

67,266

559

67,825

うち資金運用収益

前連結会計年度

66,265

434

2

66,697

当連結会計年度

68,114

597

1

68,710

うち資金調達費用

前連結会計年度

1,877

37

2

1,912

当連結会計年度

848

37

1

885

役務取引等収支

前連結会計年度

16,476

137

16,614

当連結会計年度

16,120

127

16,248

うち役務取引等収益

前連結会計年度

27,715

185

27,900

当連結会計年度

27,539

183

27,723

うち役務取引等費用

前連結会計年度

11,238

47

11,285

当連結会計年度

11,418

55

11,474

その他業務収支

前連結会計年度

2,928

1,492

4,421

当連結会計年度

2,928

1,003

3,932

うちその他業務収益

前連結会計年度

23,759

1,492

25,252

当連結会計年度

23,237

1,575

24,813

うちその他業務費用

前連結会計年度

20,831

20,831

当連結会計年度

20,309

571

20,880

(注)1.当行及び連結子会社は海外拠点を有していないので、(国内・海外別貸出金残高の状況)を除き、以下の各表とも「国内業務部門」「国際業務部門」に区分して記載しております。なお、「国内業務部門」とは当行及び連結子会社の円建取引であり、「国際業務部門」とは当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2.「資金調達費用」は、金銭の信託運用見合費用を控除して表示しております。

3.相殺消去額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。

4.「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおり、2021年10月1日より割賦販売取引の売上高及び売上原価の計上基準を変更しており、前連結会計年度については遡及適用後の数値を記載しております。

 

(国内・海外別資金運用/調達の状況)

 国内業務部門では、資金運用勘定は、平均残高が貸出金と預け金の増加等を主因として前連結会計年度比1兆7,438億円増加の10兆9,144億円、利回りが商品有価証券で低下したこと等により同0.10ポイント低下の0.62%となり、受取利息は同18億円増加の681億円となりました。また、資金調達勘定は、平均残高が預金と借用金の増加等を主因として前連結会計年度比1兆4,658億円増加の11兆9,218億円、利回りは同0.01ポイント低下の0.00%となり、支払利息は同10億円減少の8億円となりました。

 国際業務部門では、資金運用勘定は、平均残高が有価証券の増加等を主因として前連結会計年度比201億円増加の712億円、利回りが同0.01ポイント低下の0.83%となり、受取利息は同1億円増加の5億円となりました。また、資金調達勘定は、平均残高が前連結会計年度比203億円増加の709億円、利回りが同0.02ポイント低下の0.05%となり、支払利息は同微増の37百万円となりました。

 この結果、合計では、資金運用勘定は平均残高が前連結会計年度比1兆7,562億円増加の10兆9,523億円、利回りが同0.10ポイント低下の0.62%となり、受取利息が同20億円増加の687億円となりました。資金調達勘定は平均残高が前連結会計年度比1兆4,784億円増加の11兆9,595億円、利回りが同0.01ポイント低下の0.00%となり、支払利息は同10億円減少の8億円となりました。

 

(① 国内業務部門)

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

9,170,607

66,266

0.72

当連結会計年度

10,914,487

68,115

0.62

うち貸出金

前連結会計年度

7,065,554

58,096

0.82

当連結会計年度

7,416,177

57,553

0.77

うち商品有価証券

前連結会計年度

4,126

21

0.53

当連結会計年度

3,155

13

0.43

うち有価証券

前連結会計年度

1,254,466

7,277

0.58

当連結会計年度

1,273,266

7,218

0.56

うちコールローン

及び買入手形

前連結会計年度

99,386

△13

△0.01

当連結会計年度

9,709

0

0.00

うち買現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引

支払保証金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

701,671

691

0.09

当連結会計年度

2,164,568

3,153

0.14

資金調達勘定

前連結会計年度

10,456,039

1,877

0.01

当連結会計年度

11,921,892

848

0.00

うち預金

前連結会計年度

9,267,313

224

0.00

当連結会計年度

9,893,099

132

0.00

うち譲渡性預金

前連結会計年度

322,453

15

0.00

当連結会計年度

220,621

11

0.00

うちコールマネー

及び売渡手形

前連結会計年度

9,876

△2

△0.02

当連結会計年度

130,632

△15

△0.01

うち売現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引

受入担保金

前連結会計年度

67,009

6

0.01

当連結会計年度

236,922

23

0.00

うちコマーシャル・

ペーパー

前連結会計年度

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

787,593

1,629

0.20

当連結会計年度

1,437,916

694

0.04

(注)1.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。

2.「資金調達勘定」は、金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息をそれぞれ控除して表示しております。

 

(② 国際業務部門)

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

51,043

433

0.84

当連結会計年度

71,233

596

0.83

うち貸出金

前連結会計年度

7,649

43

0.57

当連結会計年度

6,990

31

0.44

うち商品有価証券

前連結会計年度

当連結会計年度

うち有価証券

前連結会計年度

34,226

381

1.11

当連結会計年度

55,538

563

1.01

うちコールローン

及び買入手形

前連結会計年度

850

5

0.67

当連結会計年度

298

0

0.12

うち買現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引

支払保証金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

当連結会計年度

資金調達勘定

前連結会計年度

50,624

37

0.07

当連結会計年度

70,993

37

0.05

うち預金

前連結会計年度

11,390

7

0.06

当連結会計年度

11,013

1

0.01

うち譲渡性預金

前連結会計年度

当連結会計年度

うちコールマネー

及び売渡手形

前連結会計年度

当連結会計年度

うち売現先勘定

前連結会計年度

7,696

13

0.17

当連結会計年度

14,498

13

0.09

うち債券貸借取引

受入担保金

前連結会計年度

4,353

9

0.22

当連結会計年度

11,888

22

0.18

うちコマーシャル・

ペーパー

前連結会計年度

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

1,471

4

0.32

当連結会計年度

 

(③ 合計)

種類

期別

平均残高(百万円)

利息(百万円)

利回り

(%)

小計

相殺消去額

(△)

合計

小計

相殺消去額

(△)

合計

資金運用勘定

前連結会計年度

9,221,651

25,562

9,196,089

66,699

2

66,697

0.72

当連結会計年度

10,985,720

33,375

10,952,345

68,712

1

68,710

0.62

うち貸出金

前連結会計年度

7,073,203

7,073,203

58,140

58,140

0.82

当連結会計年度

7,423,167

7,423,167

57,584

57,584

0.77

うち商品有価証券

前連結会計年度

4,126

4,126

21

21

0.53

当連結会計年度

3,155

3,155

13

13

0.43

うち有価証券

前連結会計年度

1,288,693

1,288,693

7,659

7,659

0.59

当連結会計年度

1,328,804

1,328,804

7,781

7,781

0.58

うちコールローン

及び買入手形

前連結会計年度

100,237

100,237

△8

△8

△0.00

当連結会計年度

10,008

10,008

0

0

0.00

うち買現先勘定

前連結会計年度

当連結会計年度

うち債券貸借取引

支払保証金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

701,671

701,671

691

691

0.09

当連結会計年度

2,164,568

2,164,568

3,153

3,153

0.14

資金調達勘定

前連結会計年度

10,506,663

25,562

10,481,101

1,914

2

1,912

0.01

当連結会計年度

11,992,886

33,375

11,959,511

886

1

885

0.00

うち預金

前連結会計年度

9,278,704

9,278,704

232

232

0.00

当連結会計年度

9,904,113

9,904,113

133

133

0.00

うち譲渡性預金

前連結会計年度

322,453

322,453

15

15

0.00

当連結会計年度

220,621

220,621

11

11

0.00

うちコールマネー

及び売渡手形

前連結会計年度

9,876

9,876

△2

△2

△0.02

当連結会計年度

130,632

130,632

△15

△15

△0.01

うち売現先勘定

前連結会計年度

7,696

7,696

13

13

0.17

当連結会計年度

14,498

14,498

13

13

0.09

うち債券貸借取引

受入担保金

前連結会計年度

71,362

71,362

16

16

0.02

当連結会計年度

248,810

248,810

46

46

0.01

うちコマーシャル・ペーパー

前連結会計年度

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

789,065

789,065

1,634

1,634

0.20

当連結会計年度

1,437,916

1,437,916

694

694

0.04

(注)1.相殺消去額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息であります。

2.「資金調達勘定」は、金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息をそれぞれ控除して表示しております。

 

(国内・海外別役務取引の状況)

 国内業務部門の役務取引等収益は前連結会計年度比1億76百万円減少の275億39百万円、役務取引等費用は同1億80百万円増加の114億18百万円となりました。この結果、合計の役務取引等収益は前連結会計年度比1億77百万円減少の277億23百万円、役務取引等費用は同1億89百万円増加の114億74百万円となり、役務取引等収支は同3億66百万円減少の162億48百万円となりました。

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

役務取引等収益

前連結会計年度

27,715

185

27,900

当連結会計年度

27,539

183

27,723

うち預金・貸出業務

前連結会計年度

9,711

10

9,721

当連結会計年度

9,901

12

9,914

うち為替業務

前連結会計年度

7,706

163

7,869

当連結会計年度

6,602

159

6,761

うち証券関連業務

前連結会計年度

1,202

1

1,204

当連結会計年度

1,340

0

1,341

うち代理業務

前連結会計年度

5,772

5,772

当連結会計年度

5,987

5,987

うち保護預り・貸金庫業務

前連結会計年度

279

279

当連結会計年度

324

324

うち保証業務

前連結会計年度

1,279

10

1,290

当連結会計年度

1,142

10

1,152

役務取引等費用

前連結会計年度

11,238

47

11,285

当連結会計年度

11,418

55

11,474

うち為替業務

前連結会計年度

1,227

33

1,261

当連結会計年度

870

35

906

 

(国内・海外別預金残高の状況)

○預金の種類別残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

預金合計

前連結会計年度

9,889,797

11,166

9,900,963

当連結会計年度

10,552,331

11,452

10,563,784

うち流動性預金

前連結会計年度

7,843,659

7,843,659

当連結会計年度

8,543,484

8,543,484

うち定期性預金

前連結会計年度

1,884,459

1,884,459

当連結会計年度

1,847,885

1,847,885

うちその他

前連結会計年度

161,678

11,166

172,844

当連結会計年度

160,961

11,452

172,413

譲渡性預金

前連結会計年度

71,077

71,077

当連結会計年度

99,451

99,451

 総合計

前連結会計年度

9,960,874

11,166

9,972,041

当連結会計年度

10,651,783

11,452

10,663,235

(注)1.流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金

2.定期性預金=定期預金

 

(国内・海外別貸出金残高の状況)

○業種別貸出状況(末残・構成比)

業種別

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内

(除く特別国際金融取引勘定分)

7,367,433

100.00

7,361,881

100.00

製造業

413,366

5.61

403,018

5.47

農業,林業

29,597

0.40

28,514

0.39

漁業

1,702

0.02

1,568

0.02

鉱業,採石業,砂利採取業

3,914

0.05

3,433

0.05

建設業

260,201

3.53

267,630

3.64

電気・ガス・熱供給・水道業

93,160

1.26

97,782

1.33

情報通信業

48,988

0.67

44,181

0.60

運輸業,郵便業

231,356

3.14

190,788

2.59

卸売業,小売業

552,238

7.50

561,990

7.63

金融業,保険業

217,738

2.96

203,208

2.76

不動産業,物品賃貸業

648,634

8.80

662,389

9.00

各種サービス業

603,795

8.20

587,745

7.98

地方公共団体等

2,391,136

32.46

2,351,725

31.94

その他

1,871,601

25.40

1,957,904

26.60

特別国際金融取引勘定分

政府等

金融機関

その他

 合計

7,367,433

――

7,361,881

――

(注) 「国内」とは当行及び連結子会社であります。

 

(国内・海外別有価証券の状況)

○有価証券残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

国債

前連結会計年度

490,219

490,219

当連結会計年度

437,109

437,109

地方債

前連結会計年度

422,893

422,893

当連結会計年度

487,075

487,075

短期社債

前連結会計年度

1,999

1,999

当連結会計年度

1,999

1,999

社債

前連結会計年度

323,998

323,998

当連結会計年度

304,728

304,728

株式

前連結会計年度

174,758

174,758

当連結会計年度

145,635

145,635

その他の証券

前連結会計年度

43,677

47,698

91,376

当連結会計年度

55,191

52,251

107,442

合計

前連結会計年度

1,457,547

47,698

1,505,246

当連結会計年度

1,431,739

52,251

1,483,991

(注) 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。

 

(自己資本比率等の状況)

 自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。

 2022年3月末の自己資本比率は、利益剰余金の積上げを主な要因として、連結ベースでは12.53%、単体ベースでは12.17%となりました。

 なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては基礎的内部格付手法を採用しております。

 

連結自己資本比率(国内基準)

 

 

(単位:億円、%)

 

2021年3月31日

2022年3月31日

1.連結自己資本比率(2/3)

12.41

12.53

2.連結における自己資本の額

3,496

3,555

3.リスク・アセットの額

28,150

28,359

4.連結総所要自己資本額

1,126

1,134

 

単体自己資本比率(国内基準)

 

 

(単位:億円、%)

 

2021年3月31日

2022年3月31日

1.単体自己資本比率(2/3)

12.07

12.17

2.単体における自己資本の額

3,329

3,393

3.リスク・アセットの額

27,577

27,869

4.単体総所要自己資本額

1,103

1,114

 

 

(資産の査定)

 資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。

 

1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権

 破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。

 

2.危険債権

 危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。

 

3.要管理債権

 要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。

 

4.正常債権

 正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。

 

資産の査定の額

債権の区分

2021年3月31日

2022年3月31日

金額(億円)

金額(億円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

264

292

危険債権

332

353

要管理債権

126

140

正常債権

75,392

75,091

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当行グループの当連結会計年度の経営成績は、経常収益が前年度大きく計上した株式等売却益の反動減などがあり1,244億円と38億円の減少となりました。経常費用は計画を上回る営業経費の削減や貸倒償却引当費用の減少により1,052億円と72億円減少となりました。その結果、経常利益は192億円と34億円の増益、また、親会社株主に帰属する当期純利益は117億円と23億円の増益を確保いたしました。この主な要因分析等につきましては、前段「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

 当行グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであり、リスクが顕在化する蓋然性が高いと認識しているのは、足元の新型コロナウイルス感染症拡大に関するリスクやそれに起因する信用リスク、市場リスクなどで、その影響の長期化や回復の遅れなどによっては、信用コストの増加や保有有価証券の減損・評価損など、相当の影響を及ぼすものと認識しております。

 当行では、想定される具体的なリスクについて、機動的に(原則毎月)その発生の「影響度」と「蓋然性」を確認の上、その重要性を判定しており、早期予兆管理とコントロールするための施策を講じることに努めております。また、発生した場合には、迅速かつ適切な対応に努める所存であります。

 

 2020年度よりスタートした中期経営計画『共創の深化』で掲げた、目標とする経営指標の進捗状況は以下のとおりです。

 収益性の目標である経常利益・当期純利益は経費の削減などにより前年を上回る状況となりました。加えて一人あたり生産性についても前年から改善しました。また、健全性の目標である自己資本比率は前年比微増となり高い水準を維持しております。貸出金平均残高は道内中小企業向けなどの伸長により2022年度目標を上回る状況となっております。

 長期的に目指す経営指標として掲げているROE、コアOHR、道内貸出シェアは前年比で改善しており、引き続き目標に向け取り組んでまいります。

 

目標とする経営指標

2021年度実績(前年比)

2022年度目標

経常利益              (連結)

192億円(34億円)

158億円

親会社株主に帰属する当期純利益   (連結)

117億円(23億円)

105億円

自己資本比率            (連結)

12.53% (0.12%)

12%程度

貸出金平均残高           (単体)

7.4兆円(0.3兆円)

7兆円

一人当たり生産性          (単体)

4.3百万円(1.1百万円)

4.2百万円

 

長期的に目指す経営指標

2021年度実績(前年比)

2022年度目標

長期目標

ROE            (連結)

2.7% (0.5%)

2%程度

5%以上

コアOHR          (単体)

73.6%(△6.8%)

83%程度

70%以下

道内貸出シェア(※)    (単体)

33.1% (0.3%)

33.6%

34.7%

(※)2020年度初めより政府施策の実質無利子・無担保融資の取扱いが先行した政府系金融機関の大幅な貸出増加の影響から、計画が実態と乖離したことを補正するため、政府系金融機関を除いた道内貸出のシェア目標へ修正。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当行グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況並びに資本の財源及び資金の流動性につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローが1兆7,361億円の収入(前年比5,700億円の収入増加)となりました。これは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により先行き不透明な状況が続くなか、今後の資金繰りに備えた法人預金の増加と、度重なる行動抑制等による個人預金の増加のほか、日本銀行の金融政策を活用するための借用金の増加が主因となります。このほか、投資活動によるキャッシュ・フローは、161億円の支出(前年比1,554億円の支出減少)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いにより、40億円の支出(前年比282億円の支出減少)となりました。

 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、4兆3,115億円と前連結会計年度に比べ1兆7,160億円増加しており、資本の財源や資金の流動性は十分に維持されております。なお、当行グループの主な設備投資の内容については、「第3 設備の状況」に記載のとおりであり、設備投資の資金源は自己資金であります。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当行グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。