文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当行は、「豊かな地域社会づくりに貢献し、信頼される銀行を目指します」、「新たな時代に柔軟に対応できる強い体力のある銀行として発展します」、「明るい働きがいのある職場を作ります」を経営理念に掲げ、地域金融機関として地域の皆様に親しまれ、信頼される銀行として地域の発展とともに歩んでまいりました。
2019年8月には、当行グループの事業活動を通じて、国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)の達成のため、地域社会の持続的な発展と課題解決に貢献すべく「栃木銀行SDGs宣言」を制定しております。
また、SDGs/ESGと企業活動の整合性を高め、環境・地域社会・経済へのインパクトを考慮した経営を実現し、地域社会と当行グループの持続可能性を確保していくために、重要方針として、2021年12月に「サステナビリティ方針」を策定しております。
当行グループは、「経営理念」に基づく企業活動を通じて、環境や社会課題を考慮した地域経済の好循環サイクルを追求し、地域社会とすべてのステークホルダーの持続的な発展に貢献するとともに、当行グループの持続的な企業価値の向上を実現します。
今後も、コンプライアンス態勢の確立とリスク管理態勢の強化を図り、資産の健全化を一層推進するとともに、ディスクロージャーを更に充実し、経営の透明性を高めてまいります。また、一層の経営の合理化・効率化により収益力の強化を図るとともに、お客様の多様なニーズに応え、お客様が抱える課題や困りごとを解決するため、対話を重視した訪問型営業を強化してまいります。
(2) 経営環境
当期の経済情勢は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が長期化する中、ワクチン接種や治療薬の普及により、一部の業種で弱さはみられたものの、緩やかな持ち直しの動きが続きました。しかしながら、新たな変異株の発生による感染再拡大や、ロシアによるウクライナ侵攻による原材料価格の高騰等の影響もあり、依然不透明な状況であります。
当行の主たる営業基盤である栃木県ならびに埼玉県経済においても、同様に同感染症拡大等の影響を受けており、地域経済の先行きについても依然不透明な状況となっております。
金融情勢につきましては、需要回復に伴うインフレ懸念による各国中央銀行の金融引締め政策により、国内の長期金利も2021年8月前半から上昇を続け2022年3月28日には長期金利(10年国債利回り)は0.263%まで上昇しました。また国内と欧米各国の金利差の拡大に伴い、円相場も2022年3月29日に1ドル124円まで下落するなど、総じて円安と金利高が進む展開となりました。日経平均株価は新政権の経済政策への期待の高まりから2021年9月14日に31年ぶりの高値となる30,670円をつけました。その後、先行き不安から下落し2022年3月末の終値は27,821円となりました。
これらの経済情勢、金融情勢は、銀行業務を中心とした当行グループの事業や、主たる営業基盤である栃木県、埼玉県経済に大きく影響しており、今後、当行グループの業績へ影響を及ぼす可能性がある状況となっております。
(3)中長期的な経営戦略
当行は「課題解決に強い銀行」へ進化し、これからも地域で選ばれ続ける銀行となるため、2020年4月より「第十次中期経営計画」をスタートさせ、計画最終年度の2023年3月の目標達成を目指しております。
これまで築いてきた地域シェアやお客様とのネットワークを充実させ、当行の強みであるコンサルティングの質を向上させるため、注力すべき3つの重点施策「コンサルティング機能を活かしたお客様への提供価値の充実」「お客様志向を実現するための人材育成」「お客様を支える持続可能な経営基盤の確立」を掲げております。これにより、お客様の様々な困りごとにワンストップで対応できる「お客様サポート体制の確立」を進めてまいります。

今後も地域金融機関として地域の皆様に親しまれ、信頼される銀行として地域の発展とともに歩んでいくため、収益性の代表的指標である当期純利益と、銀行の本業利益を示す指標の一つであるコア業務純益を目標としたほか、健全性の代表的指標である自己資本比率を目標としております。
なお、各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
※当期純利益(連結) :親会社株主に帰属する当期純利益
※コア業務純益(投信解約損益除く):業務純益+一般貸倒引当金繰入-国債等債券売却損益
※自己資本比率(連結) :自己資本(連結)÷リスク・アセット(連結)
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当行を取り巻く経営環境は、少子高齢化や金融デジタル化の進展をはじめとする外部環境の変化により、他金融機関との競争が激化しております。お客様のニーズが多様化・高度化する中、当行がこれからも地域で選ばれ続ける銀行になるためには、一人でも多くのお客様と顔の見える関係を築き、お客様と一心同体となり、課題や困りごとを解決することで地域社会の発展や成長に貢献していくことが必要です。
新型コロナウイルス感染症の影響が長引き、国内外において依然感染拡大が続いており、加えて、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、仕入価格の上昇が懸念されるなど、当行が主たる営業基盤を置く栃木県ならびに埼玉県の地域経済においても影響は大きく、将来に対する不安から企業の事業支援等のニーズが増しております。また、少子高齢化の進展に伴い、共働き世帯の増加による来店客の減少とセカンドライフを見据えた資産形成ニーズの高まり等が見込まれております。
このような状況のなか、当行は第十次中期経営計画にて「課題解決に強い銀行」へ進化するため3つの重点施策を中心に、お客様の様々な困りごとにワンストップで対応できるお客様サポート体制の確立に取り組んでおります。
◆コンサルティング機能を活かしたお客様への提供価値の充実
・コンサルティングを柱とした共創型支援の追及
・お客様の多様性に対応できる営業体制の強化
◆お客様志向を実現するための人材育成
・営業店マネジメントの強化
・業務スペシャリストの養成
法人顧客の課題解決を行う人材:「ソリューションサポーター」を育成
個人のお客様の課題解決を行う人材:「マネープランサポーター」を育成
・適正な評価/処遇体系の構築
◆お客様を支える持続可能な経営基盤の確立
・事務/業務の軽量化・効率化・集中化の推進
事務の本部集中化やミドルオフィスの設置
・地域特性に応じた効果的な店舗運営の確立
フルバンク体制から個人店やブランチインブランチ方式による拠点化
・ガバナンス態勢の強化
当行は、職員の多様な「価値観」や「個」を尊重し、誰もがその能力を最大限発揮できる職場環境の実現のため、女性活躍推進への取組みを進めております。2015年には女性活躍推進協議会を設立し、女性活躍に向けて女性が職場で抱える課題を協議し、関係各所に対し改善施策の提言をしております。提言を踏まえ、2022年3月期は女性制服の段階的廃止や地域限定総合職の創設などの人事制度を中心に改定を実施しております。
◆女性活躍推進
・女性活躍推進協議会(2015年設立)による改善施策の提言
・一般事業主行動計画による目標への取組み
管理職以上に占める女性労働者の割合 2026年3月末16.0%以上(2022年3月末実績12.3%)
男性行員の育児休業取得率 2024年3月末80.0%以上(2022年3月末実績64.0%)
・出産や子育て目的による退職者の再雇用(復職制度)の推進等
当行グループは、持続可能な地域経済社会や地域に好循環を生む共生圏としてのローカルSDGsの実現を目指し、「サステナビリティ推進委員会」の下、環境・ESG地域金融・人的資本・DX推進・ガバナンス・社会課題・地域課題のそれぞれのワーキンググループが協力して重要課題の解決に取り組んでまいります。
◆サステナビリティへの取組み
・「環境方針」「人権方針」「投融資方針」の3つの基本方針を策定
・サステナビリティ推進委員会、サステナビリティ推進検討部会の設置
・サステナビリティに係る重要課題の特定
2021年12月に気候変動に関するリスクの把握・評価や、情報開示の重要性を認識し、気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures、以下、「TCFD」)が策定したTCFD提言へ賛同を表明しております。
当行は、これまでも再生可能エネルギーによる発電への融資やCO2排出量削減への取組みを進めてまいりましたが、2019年には台風19号によりお客様や行員、当行店舗が被害を受けるなど、気候変動がもたらす影響は看過できない課題の一つとなっております。こうした状況を踏まえ、ESG融資推進やCO2排出量の削減目標を設定するなど、気候変動・環境問題への対応を強化しております。
◆TCFD提言への対応
・自然災害に係るリスク分析や情報開示に向けた取組み
・ESG融資推進に向けた取り組み
・CO2排出量の削減への取組み(2030年度に2013年度比70%削減を目標)
今後とも当行は、お客様の安定した資産形成や、企業の持続的な事業価値の維持・向上に貢献し、お客様の人生や経営にとってなくてはならない存在を目指して取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 信用リスク
当行グループでは、貸出金等の資産内容について厳格な基準のもとに自己査定を行い、その結果を反映させた不良債権額を開示し、貸出先の債務者区分や担保の価値等に基づき適切な引当金を繰り入れております。
しかし、わが国の経済情勢、特に当行グループが主たる営業地域としている栃木県ならびに埼玉県の経済情勢が貸出先の業況等に悪影響を及ぼし、債務者区分の下方遷移や、担保価値の下落、または予期せぬ事由の発生により、当行グループの不良債権及び与信関係費用は増加するおそれがあり、その結果、当行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 市場リスク
当行グループの業務運営は、経済動向、金利、為替などの金融経済環境の変化から大きな影響を受ける可能性があります。主要なリスクとして以下の3つが挙げられます。
① 価格変動リスク
当行グループは市場性のある有価証券を保有しており、大幅な取引価格の下落があった場合には、保有有価証券に評価損が発生し、減損処理による損失の計上等、当行グループの業績及び財政状態に悪影響を与えるとともに、自己資本比率の低下を招くおそれがあります。
② 金利変動リスク
金利が変動した場合、債券相場の変動等により、当行グループの保有する国債をはじめとする債券ポートフォリオの価値等に悪影響を及ぼします。
③ 為替変動リスク
円高となった場合に、当行グループの保有する外貨建て投資の財務諸表上の価値が減少します。
(3) 流動性リスク
当行グループでは、資金調達や運用状況の分析を日々行い、流動性管理に万全を期しておりますが、市場環境が大きく変化した場合や、万一、当行グループの信用状況が悪化した場合に、必要な資金が確保できなくなるリスクや、資金の確保に通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされ損失を被るリスクがあります。
また、市場の混乱等による市場取引の中止や、通常より著しく不利な価格での取引を余儀なくされることで損失を被るリスクがあります。
(4) システムリスク
当行グループが業務上使用しているコンピューターシステムにおいては、障害発生防止に万全を期しておりますが、災害や停電等によるものを含め、システムの停止または誤作動等によるシステム障害が発生した場合には、当行グループの業績並びに業務遂行に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) 事務リスク
当行グループでは、事務リスク回避のため事務管理体制の強化に取り組んでおりますが、故意または過失等により大きな賠償に繋がるような事務事故が発生した場合、当行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) コンプライアンスリスク
当行グループは、各種法令・規則等に従って業務を遂行しておりますが、当行グループの役職員による違法行為等が発生した場合、各種法令・規則等に基づく処分等を受けることになる他、当行グループに対する訴訟等が提起された場合、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 情報資産リスク
当行グループでは、顧客情報や経営情報などの管理には万全を期しておりますが、それらの漏洩、紛失、改ざん、不正使用などが発生した場合、当行グループの社会的信用の失墜などによって、当行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8) 自己資本比率に関わるリスク
当行グループの連結自己資本比率及び単体自己資本比率は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断する基準」(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき算出しており、国内基準を採用しております。
当行グループの自己資本比率が要求される基準である4%を下回った場合には、金融庁長官から、業務の全部または一部の停止等の命令を受けることとなります。当行グループの自己資本比率は以下のような要因により影響を受ける可能性があります。
① 融資先の経営状況の悪化等に伴う不良債権処理費用の増加
② 有価証券ポートフォリオの価値の低下
③ 自己資本比率の基準及び算出方法の変更
④ 繰延税金資産の回収可能性の低下による減額
⑤ その他不利益な展開
(9) 規制変動リスク
当行グループは現時点の法令・規制等に従い業務を運営しておりますが、将来において法律、規則、政策、実務慣行、解釈等の変更が行われた場合には、当行グループの業務運営、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(10)地域経済に関わるリスク
当行グループは栃木県ならびに埼玉県を主要な営業基盤としており、地域別与信額においても栃木県は大きな割合を占めております。栃木県の経済状況が悪化した場合、信用リスクが増加し、当行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当該地域において、自然災害や感染症の発生等があった場合、当行グループ及び従業員自身の被災による被害のほか、営業活動の制約や取引先の業績悪化による信用リスクの上昇等を通じて、当行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(11)競争に関わるリスク
競争激化により、当行グループが競争優位を得られない場合、調達コストの上昇を資金運用面でカバー出来ない等の事態も想定され、当行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(12)退職給付債務に関わるリスク
当行グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件に基づき作成されております。これらの前提条件が変更された場合、または実際の年金資産の時価が下落した場合、当行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(13)繰延税金資産に関わるリスク
現時点におけるわが国の会計基準に基づき、一定の条件の下で、将来における税金負担額の軽減効果として繰延税金資産を貸借対照表に計上することが認められております。当行グループの将来の課税所得の予測に基づいて繰延税金資産の一部または全部の回収ができないと判断される場合は、当行グループの繰延税金資産は減額され、その結果、当行グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(14)固定資産の減損等に関わるリスク
当行グループが所有及び賃借中の土地、建物、車両等の固定資産について、自然災害、犯罪行為または、資産管理上の瑕疵等の結果により業務の運営に支障をきたす可能性があります。また、これらの資産について、収益性の低下や市場価格の低下により、投資額の回収が見込まれなくなる可能性があります。これらのリスクが顕在化した場合、固定資産の減損等により多額の損失が発生する可能性があり、当行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(15)外部格付けに関わるリスク
当行グループは外部格付機関による格付を取得しております。外部格付機関が当行グループの格付を引き下げた場合、資本や資金調達に悪影響を及ぼす可能性があります。
(16)気候変動に関わるリスク
気候変動に伴う異常気象や自然災害による被害の甚大化により、社会インフラ及び当行グループの所有不動産や顧客の資産等に物理的被害が及ぶリスク(物理的リスク)が発生する可能性があります。また、規制強化による省エネ設備の導入コストの発生、温暖化等による農作物への影響、仕入れ価格の上昇などにより、融資先の経営状況が悪化した場合には、当行グループの不良債権処理費用が増加するなど、当行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、脱炭素社会への急激な移行は、当行グループ及び当行グループの取引先の事業双方に、正負それぞれの影響が想定されております。今後、当行グループでは、TCFDに沿ったリスクの把握・評価や情報開示の拡充に取り組んでまいりますが、気候変動に関するリスクへの取り組みや情報開示が不十分と見做されることにより企業価値の低下等のリスクがあります。
上記リスクについては、当行グループが直面するリスクとして各リスクを適切に評価し、全体のリスクの程度を総体的に捉え、当行グループの経営体力の範囲内のレベルにコントロールする総合的リスク管理を行っております。
そのため行内にALM委員会及び市場運用委員会を設置し、各種リスクの評価・コントロールを行うほか、コンプライアンス委員会、危機管理委員会も含めて、損失発生を直接防止・抑制すると同時に、将来損失が発生する可能性をできるだけ合理的に把握・測定をしております。
このように、当行グループでは健全性の確保と収益性の向上のための適切なリスク管理体制を構築しております。
また、大規模災害等の不測の事態を想定した「コンティンジェンシープラン」等を策定し、業務継続性確保のための体制も整備・構築しております。
この「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」は、当行グループの経営成績等に重要な影響を与えた事象や要因を経営者の視点から分析・検討したものです。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態
イ.資産・負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の資産は、有価証券の増加等により前連結会計年度末比2,558億円増加し、3兆5,169億円となりました。負債は、預金の増加等により前連結会計年度末比2,615億円増加し、3兆3,543億円となりました。また純資産は、その他有価証券評価差額金の減少等により前連結会計年度末比56億円減少の1,626億円となりました。
なお、主要勘定の状況は次のとおりとなりました。
○預金
個人預金の増加等により、預金残高は前連結会計年度末比916億円増加し3兆148億円となりました。
○貸出金
貸出金残高は前連結会計年度末比71億円減少し1兆9,547億円となりました。
○有価証券
市場動向を注視しつつ運用した結果、有価証券残高は前連結会計年度末比257億円増加し6,042億円となりました。
ロ.連結自己資本比率
連結自己資本比率(国内基準)は、利益計上等による自己資本の増加等により、前連結会計年度末比0.16ポイント増加の12.06%となりました。
②経営成績
経常収益は、役務取引等収益の増加等により、前連結会計年度比14億7百万円増加の416億46百万円となりました。経常費用は、国債等債券売却損の増加等により、前連結会計年度比3億56百万円増加の360億69百万円となりました。
この結果、経常利益は前連結会計年度比10億51百万円増加の55億76百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比15億47百万円増加の36億28百万円となりました。
事業の種類別セグメントの状況につきましては、銀行業では、経常収益は前連結会計年度比9億93百万円増加の376億6百万円、セグメント利益は前連結会計年度比9億89百万円増加の43億94百万円となりました。金融商品取引業では、経常収益は前連結会計年度比4億70百万円増加の30億25百万円、セグメント利益は前連結会計年度比79百万円増加の8億71百万円となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等及び「時価の算定に関する会計基準」(企業会計基準第30号 2019年7月4日)等を当連結会計年度の期首より適用しておりますが、当該適用による影響は軽微であるため、前連結会計年度の数値を調整せずに分析しております。
③キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、預金の増加等により、2,795億83百万円となりました。(前連結会計年度比383億18百万円減少)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得等の増加により、△429億56百万円となりました。(前連結会計年度比8億94百万円増加)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払い等により、△5億45百万円となりました。(前連結会計年度比11億31百万円増加)
これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末比2,361億36百万円増加し8,876億2百万円となりました。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①経営成績等の状況に関する分析・検討について
第十次中期経営計画の2年目となる2022年3月期は、単体の当期純利益は30億98百万円、銀行の本業利益を示す指標の一つであるコア業務純益(投信解約損益除く)は前年と比較し16億38百万円増加の74億66百万円となりました。また連結の親会社株主に帰属する当期純利益は36億28百万円となりました。
2023年3月期の連結業績予想は、経常収益400億円、経常利益50億円、親会社株主に帰属する当期純利益は30億円を見込んでおります。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)(以下、当該感染症という)の影響については、当連結会計年度末においても、新たな変異株の発生による感染再拡大の懸念は依然続いており、翌連結会計年度においてもワクチン接種等の効果による感染縮小と、変異株の発生による感染再拡大の傾向は当面続くものと想定しておりますが、医療体制の充実と重傷者・死者の減少傾向とともに、経済的な影響は縮小していくものと想定しております。
ただし、一部の業種において、貸出先の財務内容の悪化が一定期間継続するものと想定しており、その想定の範囲内で貸出金等の信用リスクに影響があるとの仮定に基づいて、債務者区分を決定し貸倒引当金を計上しております。
また、2023年3月期の業績につきましては、当該感染症等の影響により期中に一定の貸倒償却引当費用の計上があるとの想定に基づき算出しております。
②資本の財源及び資金の流動性について
当行グループの資本的支出、設備投資については、全て自己資金で対応する予定であります。また、貸出金や有価証券の運用については、大部分を顧客からの預金にて調達しております。
預金は個人預金を中心に毎期増加(連結キャッシュ・フロー計算書:預金の増加等90,674百万円)しております。一方、貸出金は他金融機関と競争を強いられる厳しい環境にある中、個人・中小企業向け貸出を中心に取引先との関係強化や訪問型営業により、積極的に取引先のニーズに対応し一層の資金供給を行ってまいります。有価証券運用では市場リスク等各種リスクを踏まえつつ、流動性の高い運用を継続していることから、当行の現金・預け金をはじめ資金の流動性は十分確保(連結キャッシュ・フロー計算書:現金及び現金同等物の期末残高887,602百万円)されたものとなっております。
なお、この資金の流動性については、資金運用部が資金繰り表を作成・更新したうえ、リスク管理室に報告しているほか、「危機管理計画」により、平常時、注視時、懸念時、危機時の流動性準備額を定め、これを上回る流動性資産を保有していることを常時管理しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要となる事項)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、貸倒引当金の見積り及び当該見積りに用いた仮定については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(3) 国内業務部門・国際業務部門別収支
当連結会計年度の資金運用収支は253億円、役務取引等収支は53億円、その他業務収支は△11億円となりました。
このうち、国内業務部門の資金運用収支は252億円、役務取引等収支は53億円、その他業務収支は△12億円となりました。また、国際業務部門の資金運用収支は0.7億円、役務取引等収支は0.0億円、その他業務収支は0.1億円となりました。
(注) 1 「国内業務部門」とは当行の円建取引及び連結子会社、「国際業務部門」とは当行の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引は国際業務部門に含めております。
2 資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息(外書き)であります。
(4) 国内業務部門・国際業務部門別資金運用/調達の状況
当連結会計年度の資金運用勘定の平均残高は3兆815億円、受取利息は256億円、利回りは0.83%となりました。資金調達勘定の平均残高は3兆2,005億円、支払利息は2億円、利回りは0.007%となりました。
このうち、国内業務部門の資金運用勘定の平均残高は3兆776億円、受取利息は255億円、利回りは0.82%、資金調達勘定の平均残高は3兆1,963億円、支払利息は2億円、利回りは0.007%となりました。国際業務部門の資金運用勘定の平均残高は157億円、受取利息は0.7億円、利回りは0.48%、資金調達勘定の平均残高は159億円、支払利息は0.02億円、利回りは0.01%となりました。
① 国内業務部門
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、金融業以外の連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 「国内業務部門」とは、当行の円建取引及び連結子会社であります。
3 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度115,736百万円、当連結会計年度215,686百万円)を控除して表示しております。
4 ( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
② 国際業務部門
(注) 1 「国際業務部門」とは、当行の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引は国際業務部門に含めております。
2 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度217百万円、当連結会計年度237百万円)を控除して表示しております。
3 ( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
4 国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式(前月末TT仲値を当該月のノンエクスチェンジ取引に適用する方式)により算出しております。
③ 合計
(注) 1 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度115,953百万円、当連結会計年度215,923百万円)を控除して表示しております。
2 国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息は、相殺して記載しております。
(5) 国内業務部門・国際業務部門別役務取引の状況
当連結会計年度の役務取引等収益は89億円、役務取引等費用は36億円となりました。
このうち、国内業務部門の役務取引等収益は89億円、役務取引等費用は36億円となりました。また、国際業務部門の役務取引等収益は0.03億円、役務取引等費用は0.02億円となりました。
(注) 「国内業務部門」とは当行の円建取引及び連結子会社、「国際業務部門」とは当行の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引は国際業務部門に含めております。
(6) 国内業務部門・国際業務部門別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
2 定期性預金=定期預金+定期積金
3 「国内業務部門」とは当行の円建取引、「国際業務部門」とは当行の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引は国際業務部門に含めております。
(7) 国内業務部門・国際業務部門別貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
(注) 「国内」とは当行及び連結子会社であります。
② 外国政府等向け債権残高(国別)
該当事項はありません。
(8) 国内業務部門・国際業務部門別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
(注) 1 「国内業務部門」とは当行の円建取引及び連結子会社、「国際業務部門」とは当行の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引は国際業務部門に含めております。
2 「その他の証券」には、外国債券を含んでおります。
(自己資本比率等の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
単体自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるものについて債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
該当事項はありません。
該当事項はありません。